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審決分類 |
審判 全部申し立て 2項進歩性 B42D |
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管理番号 | 1130856 |
異議申立番号 | 異議2003-72652 |
総通号数 | 75 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2002-05-22 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-10-31 |
確定日 | 2006-01-04 |
異議申立件数 | 2 |
事件の表示 | 特許第3404374号「サービスステーション用カード及びカードシステム」の請求項1ないし5に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第3404374号の請求項1ないし5に係る特許を取り消す。 |
理由 |
1.手続の経緯 本件特許第3404374号の請求項1乃至5に係る発明は、平成12年11月10日に特許出願され、平成15年2月28日にその発明について特許権の設定登録がなされ、その後、その特許についてデータバンク株式会社及び株式会社エム・エス・ピーより特許異議の申立てがなされ、当審において取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成16年8月20日に意見書が提出されたものである。 2.特許異議の申立てについての判断 [1]本件請求項1乃至5に係る発明 本件請求項1乃至5に係る発明は、それぞれ、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1乃至5に記載された事項により特定される次のとおりのものであると認める。 「【請求項1】 リライトカードよりなり、サービスステーション等において顧客に渡されるカードであって、 顧客を特定する顧客特定情報と、 自動車検査証のラベルと同じ色を用いた色部と自動車検査証更新月を示す数字とからなる車検表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、購買に応じて顧客に特典を供与するためのポイントを示すポイント表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、自動車に対して施す作業について、次にその作業を行うべき予定日、又は次にその作業を行うべき予定日とその作業を行った日の両方を示す作業記録予定表示を有するサービスステーション用カード。 【請求項2】 リライトカードよりなり、サービスステーション等において顧客に渡されるカードであって、 顧客を特定する顧客特定情報と、 自動車検査証のラベルと同じ色を用いた色部と自動車検査証更新月を示す数字とからなる車検表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、購買に応じて顧客に特典を供与するためのポイントを示すポイント表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、自動車に対して施す作業について、次にその作業を行うべき予定の走行距離、又は次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離の両方を示す作業記録予定表示を有するサービスステーション用カード。 【請求項3】 請求項1又は2において、 作業記録予定表示の対象とする作業として、オイル交換作業及びバッテリー交換作業を含むサービスステーション用カード。 【請求項4】 請求項1、2又は3において、 作業日程記録表示の対象とする作業として、タイヤ交換作業を含み、 さらに、タイヤ残溝表示を有するサービスステーション用カード。 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかのサービスステーション用カードを使用し、サービスステーションにおいて、このカードの顧客特定情報に対応して、カードに表示する情報を各顧客に対応付けてコンピュータに記録するサービスステーション用カードシステム。 」 [2]引用例とその記載事項 当審が平成16年6月14日(起案日)付けで通知した取消理由において引用した日刊燃料油脂新聞平成12年6月14日号(刊行物10、データバンク株式会社提出の甲第11号証、以下、「引用例」という。)には次の事項の記載が認められる(記載中「・・・」は中略を示す。)。 [引用例] ア.「PCリライトカード M・S・P顧客構築に導入提案 【福岡】エム・エス・ピー(本社福岡市)では、優良客の構築とカーサポートがセットされた、新会員カード「PCリライトカード」システムを販売開始した。すでに導入SSでの実績も証明されており、新たな戦略システムとして注目される。これは磁気カード(テレホンカードとほぼ同じ)に顧客の各種データが記入されることが最大の特徴。まず安全点検の履歴が記入されるため、顧客に的確なサポートができる。またオイル交換日や走行距離、オイルの種類が表示できるため次回交換のタイミングが図れる。前回洗車日、洗車コースが確認できる。車検年月日や当社での車検実施状況を認識できるなどだ。またこれらのデータ管理ができ、DMなどのフォローアップができる。 もう一つの特徴は累計ポイント還元方法が可能なことだ。ガソリンなどSSの商品を購入すれば、百円につき一ポイントとして、五百ポイントになれば、五百円の商品券を贈呈するなどの方法が取れるシステムになっている。このため顧客の固定化や再来店、付加価値アップに大きく貢献できるとしている。 一枚のカードで約四百回まで書き換えができ...SSにターミナル(記入機器)を置くだけで、オンライン運用方式(SSと管理部門とを回線が結ぶ)など四通りの方法から選べる仕組みになっている。」 イ.PCリライトカードの図及び説明から、PCリライトカードには表面に、会員番号、今回お買い上げポイント数、累計ポイント数、安全チェックをした月日、今回オイル交換した月日とKmとオイル交換コース、洗車をした月日と洗車のコース、次回車検年月日と当社で車検をしたかの表示がされていることが看取できる。 上記記載事項ア.、図及びその説明イ.によれば、引用例には、次の発明が記載されている。 「PCリライトカードよりなり、SSで導入される会員カードであって、 会員番号と、 洗車をした月日の表示を有し、 次回車検年月日の表示を有するため、車検年月日が認識でき、 今回お買い上げポイント数、累計ポイント数の表示を有するため、SSでの商品の購入額に応じてポイントを与え、ポイントが貯まれば商品券を贈呈するなどの方法が取れ、 安全チェックをした月日の表示を有するため、顧客に安全点検の的確なサポートができ、 今回オイル交換した月日とKmの表示を有するため、次回オイル交換のタイミングが図れるSS用カード」(以下、「引用発明」という。) [3]対比・判断 (1)本件請求項1に係る発明について 本件請求項1に係る発明と引用発明とを対比すると、 引用発明の「SS」が、「サービスステーション」の略であること、「PCリライトカード」が、「サービスステーションにおいて顧客に渡される」こと、「洗車、安全チェック、オイル交換」が、「自動車に対して施す作業」であることは明らかであるから、 引用発明の「PCリライトカード」、「SSで導入される会員カード」、「会員番号」、「次回車検年月日の表示」、「商品の購入額に応じてポイントを与え、ポイントが貯まれば商品券を贈呈する」、「今回お買い上げポイント数、累計ポイント数の表示」、「洗車をした月日、安全チェックをした月日、今回オイル交換した月日」は、それぞれ、 本件請求項1に係る発明の「リライトカード」、「サービスステーション等において顧客に渡されるカード」、「顧客を特定する顧客特定情報」、「車検表示」、「購買に応じて顧客に特典を付与する」、「ポイント表示」、「自動車に対して施す作業について、その作業を行った日」に相当する。 また、「今回お買い上げポイント数、累計ポイント数」及び「洗車をした月日、安全チェックをした月日、今回オイル交換した月日」の表示は、その都度、必要に応じて書き換えて表示されることが明白である。 そうすると、両者は、 「リライトカードよりなり、サービスステーション等において顧客に渡されるカードであって、 顧客を特定する顧客特定情報と、 車検表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、購買に応じて顧客に特典を供与するためのポイントを示すポイント表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、自動車に対して施す作業について、その作業を行った日を示す表示を有するサービスステーション用カード。」である点で一致し、次の点で相違する。 相違点1-1:自動車に対して施す作業について、請求項1に係る発明では、次にその作業を行うべき予定日とその作業を行った日の両方を示す作業記録予定表示を有しているのに対し、引用発明では、その作業を行った日は示すが、次にその作業を行うべき予定日は示さない点。 相違点2:車検表示が、請求項1に係る発明では、自動車検査証のラベルと同じ色を用いた色部と自動車検査証更新月を示す数字とからなるのに対し、引用発明では次回車検年月日を表示するも、色彩の付与を行っていない点。 a.相違点1-1について 上記相違点1-1について検討する。 請求項1に係る発明において、自動車に対して施す作業について、次にその作業を行うべき予定日と、その作業を行った日を示す作業記録予定表示を有するのは、給油の注文を受ける時に適当な作業を勧めることができるようにすることを作用目的とするものである。引用発明においても、自動車に対して施す作業について、その作業を行った日を示すことが、同様に、給油の注文を受ける時に適当な作業を勧めることを目的としていることは明らかである(引用例の記載事項ア.における「顧客に的確なサポートができる。」、「次回交換のタイミングを図れる。」、「前回洗車日、洗車コースが確認できる。」等の記載を参照。)。 そして、給油の注文を受ける時に適当な作業を勧めることができるように、サービスステーション用カードにその作業を行った日に加え、次にその作業を行うべき予定日を表示するか否かは、カードの表示スペースと見易さ等を考慮して当業者が適宜に決めうる設計事項にすぎない。 その作業を行った日と次回作業日とを共に表示した場合、いわば、その作業を要しない期間の起点と終点とを、これをみた者に把握させる作用効果を期待できるものの、その作業を要しない期間の終点は、車両の走行距離の影響も受けて前後するものであり、あくまでも目安を表示しているに過ぎない。 してみれば、その作業を行った日と次回作業日とを共に表示するか、或いはいずれか一方のみを表示するかは、ユーザの要請に応えて適宜採用する設計事項に属するものといえる。 b.相違点2について 上記相違点2について検討する。 一般に、有効期限に応じた異なる色彩の付与によって、有効期限の目視確認作業の容易化を図ることは従来より周知・慣用の手段(必要ならば、実願平5-67925号(実開平7-31629号)のCD-ROM(刊行物7、データバンク株式会社提出の甲第8号証...1年ごとに異なる色彩が施された目印部により薬の期限を目視確認できる点、1年を所望の周期で「1」などの文字を付して表示する点)、実願昭61-145436号(実開昭63-51774号)のマイクロフィルム(刊行物9、データバンク株式会社提出の甲第10号証...異なった色を施すことによって切符の発行曜日及び有効期間を識別することを可能とした点)、有効期限によって異なる色をした図書館貸出カードや健康保険証等)である。 そして、サービスステーション用カードにおける車検表示においても、車検満了の時期に応じた異なる色彩を付与し、車検満了の時期の目視確認作業を容易化しようとすることは当業者であれば容易に思い付くことであり、色彩を付与するにあたり、あまねく車のフロントガラスに貼られている次回の車検時期を知らせる自動車検査証の有効期間満了年に応じた色と満了月を表す数字が表示されたラベルに常時接しているサービスステーションに係る当業者であれば、該ラベルと同じ色を用いた色部と更新月を示す数字を用いることは、きわめて自然になし得ることと認められる。 以上のとおりであって、本件請求項1に係る発明と引用発明との相違点1-1及び2は、いずれも格別なものとはいえず、本件請求項1に係る発明は、引用発明及び周知・慣用の手段に基づいて当業者が容易に想到し得たものであり、相違点1-1及び2を含む本件請求項1に係る発明全体の効果も、容易に推察可能なものであって、格別なものとはいえない。 (2)本件請求項2に係る発明について 本件請求項2に係る発明と引用発明とを対比すると、 引用発明の「PCリライトカード」、「SSで導入される会員カード」、「会員番号」、「次回車検年月日の表示」、「商品の購入額に応じてポイントを与え、ポイントが貯まれば、商品券を贈呈する」、「今回お買い上げポイント数、累計ポイント数の表示」が、 それぞれ、本件請求項2に係る発明の「リライトカード」、「サービスステーション等において顧客に渡されるカード」、「顧客を特定する顧客特定情報」、「車検表示」、「購買に応じて顧客に特典を付与する」、「ポイント表示」にそれぞれ相当すること、「今回お買い上げポイント数、累計ポイント数の表示」がその都度書き換えて表示されるものであることは、(1)本件請求項1に係る発明についてで検討したとおりである。 また、引用発明の「オイル交換」及び「今回オイル交換したKm」は、本件請求項2に係る発明の「自動車に対して施す作業」及び「その作業を行った時の走行距離」に相当し、今回オイル交換したKmを示す表示は、その都度書き換えて表示されるものであることが明白である。 そうすると、本件請求項2に係る発明と引用発明は、 「リライトカードよりなり、サービスステーション等において顧客に渡されるカードであって、 顧客を特定する顧客特定情報と、 車検表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、購買に応じて顧客に特典を供与するためのポイントを示すポイント表示と、 表面に、必要に応じて書換えて表示され、自動車に対して施す作業について、その作業を行った時の走行距離を示す表示を有するサービスステーション用カード。」である点で一致し、次の点で相違する。 相違点1-2:自動車に対して施す作業について、請求項2に係る発明では、次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離の両方を示す作業記録予定表示を有しているのに対し、引用発明では、その作業を行った時の走行距離は示すが、次にその作業を行うべき予定の走行距離は示さない点。 相違点2:車検表示が、請求項2に係る発明では、自動車検査証のラベルと同じ色を用いた色部と自動車検査証更新月を示す数字とからなるのに対し、引用発明では次回車検年月日を表示している点。 a.相違点1-2について 上記相違点1-2について検討する。 請求項2に係る発明において、次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離の両方を示す作業記録予定表示を有するのは、給油の注文を受ける時に適当な作業を勧めることができるようにすることを作用目的とするものである。引用発明においても、その作業を行った時の走行距離を示すのは、給油の注文を受ける時に適当な作業を勧めることを目的としていることが、引用例の記載事項ア.に示されることからみて明らかである。 そして、給油の注文を受ける時に適当な作業を勧めることができるように、サービスステーション用カードに次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離のいずれか一方を記載するか、次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離の両方を記載するかは、カードの表示スペースや見易さ等を考慮して当業者が適宜決めうる設計事項にすぎない。 次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離を共に表示した場合、いわばその作業を要しない走行距離の起点と終点とを、これをみた者に把握させる作用効果を期待できるものの、その作業を要しない走行距離の終点は、走行する道路状況の影響も受けて前後するものであり、あくまでも目安を表示しているに過ぎない。 してみれば、次にその作業を行うべき予定の走行距離とその作業を行った時の走行距離を共に表示するか、或いはいずれか一方のみを表示するかは、ユーザの要請に応えて適宜採用する設計事項に属するものといえる。 b.相違点2について 上記相違点2については、(1)本件請求項1に係る発明について、b.相違点2についてで検討したとおりである。 以上のとおりであって、本件請求項2に係る発明と引用発明との相違点1-2及び2は、いずれも格別なものとはいえず、本件請求項2に係る発明は、引用発明及び周知・慣用の手段に基づいて当業者が容易に想到し得たものであり、相違点1-2及び2を含む本件請求項2に係る発明全体の効果も、容易に推察可能なものであって、格別なものとはいえない。 (3)本件請求項3に係る発明について 本件請求項3に係る発明は、請求項1又2に係る発明に、作業記録予定表示の対象とする自動車に対して施す作業が「オイル交換作業及びバッテリー交換作業を含む」との限定を加えたものである。 しかしながら、オイル交換作業については引用発明に記載されており、バッテリー交換作業も、サービスステーション等で行われる作業として周知であり、これらの作業を作業記録予定表示の対象とする作業に含めることは、当業者にとって容易である。 発明特定事項のうち請求項1を引用した部分については、(1)本件請求項1に係る発明についてで、請求項2を引用した部分については、(2)本件請求項2に係る発明についてで検討したとおりである。 以上のとおりであって、本件請求項3に係る発明は、引用発明及び周知・慣用の手段に基づいて当業者が容易に想到し得たものであり、上記限定を加えた本件請求項3に係る発明全体の効果も、容易に推察可能なものであって、格別なものとはいえない。 (4)本件請求項4に係る発明について 本件請求項4に係る発明は、請求項1、2又は3に係る発明に、作業日程記録表示の対象とする作業として、「タイヤ交換作業を含み」との限定を加え、さらに、「タイヤ残溝表示を有する」と限定したものである。 しかしながら、タイヤ交換作業はサービスステーション等で行われる作業として周知である。さらに、タイヤ残溝を測定する作業もサービスステーション等で行われる作業として周知である。 よって、「タイヤ交換作業」を作業日程記録表示の対象とする作業に含めること、及びこの際に参考とされることが明らかな「タイヤ残溝表示」を行うことは、当業者が必要に応じて容易になし得る程度のことである。 発明特定事項のうち請求項1を引用した部分については、(1)本件請求項1に係る発明についてで、請求項2を引用した部分については、(2)本件請求項2に係る発明についてで、請求項3を引用した部分については、(3)本件請求項3に係る発明についてで検討したとおりである。 以上のとおりであって、本件請求項4に係る発明は、引用発明及び周知・慣用の手段に基づいて当業者が容易に想到し得たものであり、上記限定を加えた本件請求項4に係る発明全体の効果も、容易に推察可能なものであって、格別なものとはいえない。 (5)本件請求項5に係る発明について 本件請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに係る発明をサービスステーション用カードシステムに使用すると限定したものである。 引用発明を認定した引用例には、「SSにターミナル(記入機器)を置くだけで、オンライン運用方式(SSと管理部門とを回線が結ぶ)など四通りの方法から選べる仕組みになっている。」、「「PCリライトカード」システム」、「新たな戦略システム」、「これらのデータ管理ができ、DMなどのフォローアップができる。」と記載されていることからして、当業者は、引用発明におけるSS用カードは表示する情報をコンピュータに記録するシステムに使用されるものと想定でき、想定されるところに基づいて、サービスステーション用カードに表示する情報をコンピュータに記録するに際し、カードの顧客特定情報に対応して、カードに表示する情報を各顧客に対応付けてコンピュータに記録することは、当業者にとって容易になし得ることである。 したがって、サービスステーションにおいて、カードの顧客特定情報に対応して、カードに表示する情報を各顧客に対応付けてコンピュータに記録するサービスステーション用カードシステムは、引用例に基づいて当業者が容易に想到し得るものである。 発明特定事項のうち請求項1乃至4を引用した部分については、それぞれ「(1)本件請求項1に係る発明について」乃至「(4)本件請求項4に係る発明について」で検討したとおりである。 以上のとおりであって、本件請求項5に係る発明は、引用発明及び周知・慣用の手段に基づいて当業者が容易に想到し得たものであり、本件請求項5に係る発明の効果も、容易に推察可能なものであって、格別なものとはいえない。 [4]むすび 以上のとおりであるから、本件請求項1乃至5に係る発明は、いずれも引用発明及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、その特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである。 したがって、本件請求項1乃至5に係る発明の特許は、特許法第113条第1項第2号に該当し、取り消されるべきものであるから、上記結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2005-11-10 |
出願番号 | 特願2000-343833(P2000-343833) |
審決分類 |
P
1
651・
121-
Z
(B42D)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 平井 聡子 |
特許庁審判長 |
酒井 進 |
特許庁審判官 |
國田 正久 藤井 靖子 |
登録日 | 2003-02-28 |
登録番号 | 特許第3404374号(P3404374) |
権利者 | 山商株式会社 ソフトシアター株式会社 |
発明の名称 | サービスステーション用カード及びカードシステム |
代理人 | 中山 健一 |
代理人 | 村木 清司 |
代理人 | 松原 伸之 |
代理人 | 高部 育子 |
代理人 | 榎本 一郎 |
代理人 | 橋本 千賀子 |
代理人 | 松嶋 さやか |