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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G03G
管理番号 1134132
審判番号 不服2005-8787  
総通号数 77 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1997-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-05-12 
確定日 2006-04-05 
事件の表示 平成7年特許願第235343号「電子写真感光体と画像形成装置及び画像形成方法」拒絶査定不服審判事件〔平成9年3月28日出願公開、特開平9-80787〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成7年9月13日の出願であって、その請求項1ないし9に係る発明は、平成17年3月7日付け及び平成18年1月10日付けの手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし9に記載された事項により特定されるとおりのものであり、請求項1に係る発明は次のとおりのものと認める。
「ガイドローラ及びクリーニングブレードを用い且つクリーニングブレードの押圧荷重が9〜26g/cmにてクリーニングする電子写真感光体であって、導電性支持体上に中間層、感光層をこの順に有し、該中間層が有機金属化合物及びシランカップリング剤を含有し、該感光層が酸化防止剤を含むことを特徴とする電子写真感光体。」(以下、「本願発明1」という。)

2.引用刊行物記載の発明
当審における拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である、刊行物1ないし刊行物4には下記の事項がそれぞれ記載されている。
(刊行物1:特開平5-273777号公報の記載事項)
(1a)「【請求項1】導電性支持体上に少なくとも下引き層、電荷発生層、および電荷輸送層を順次積層してなる電子写真感光体において、電荷発生層が、電荷発生材料としてのヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有し、かつ下引き層が有機金属化合物とシランカップリング剤を主成分として含有することを特徴とする電子写真感光体。」
(1b)「【請求項3】有機金属化合物が、有機ジルコニウム化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の電子写真感光体。」
(1c)「【請求項4】有機金属化合物が、有機チタニウム化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の電子写真感光体。」
(1d)「【0007】本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、高感度で、かつ繰り返し安定性の高い電子写真感光体を提供することにある。」
(1e)「【0013】有機金属化合物としては・・・ジルコニウムキレート化合物・・・ジルコニウムアルコキシド等があげられる。」
(1f)「【0014】チタニウム化合物としては・・・チタンオルソエステル・・・下記一般式(III )で示されるチタンキレート化合物 Ti(L)q X1-q (III )(式中、Lは、キレート基、Xは、エステル基、qは、1〜4を表わす。)また、配位子としては、オクチレングリコール、アセチルアセトン等のβ-ケトン、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸等のヒドロキシカルボン酸、アセト酢酸エステル等のケトエステル、およびジアセトナルコール等のケトアルコール等があげられる。」
(1g)「【0015】3価の金属を有する化合物としては・・・アルミニウムアルコキシド・・・アルミニウムキレート化合物・・・等があげられる。」
(1h)「【0017】シランカップリング剤としては、例えば・・・γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン・・・γ-アミノプロピルトリメトキシシラン・・・等を挙げることができる。」
(1i)「【0033】さらに、電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂・・・等の公知の樹脂を用いることができるがこれらに限定されるものではない。
【0034】これらの結着樹脂のうち下記構造式(V)〜(X)で示される単量体単位より構成されるポリカーボネート樹脂を用いたときに、特に良い特性を示す。(構造式(V)〜(X)省略)」
(1j)「【0037】本発明の電子写真感光体においては、複写機中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、電荷発生層および/または電荷輸送層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。」
(1k)「【0046】実施例1 まず、アルミニウム基板上にジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、松本製薬工業社製)10部およびγ-アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:A1110、日本ユニカー社製)1部とi-プロピルアルコール40部およびn-ブチルアルコール20部からなる溶液を浸漬コーティング法で塗布し、150℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.1μmの下引層を形成した。次に、上記合成例5で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶1部・・・分散した後、得られた塗布液を上記下引き層上に浸漬コーティング法で塗布し、100℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。・・・次に、前記例示化合物(I-15)で示される化合物2部と下記構造式(V)(構造式省略) Mw=39000(粘度平均分子量)で示される繰り返し単位で構成されるポリ(4,4′-シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート)3部をモノクロロベンゼン20部に溶解し、得られた塗布液を電荷発生層が形成されたアルミニウム基板上に浸漬コーティング法で塗布し、120℃において1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。」
(1l)「【0052】実施例6
チタンアセチルアセトネート(オルガチックスTC100、松本製薬工業社製)10部 γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM-1 積水化学(株)製) 1.5部
イソプロピルアルコール 70部
下引き層の成分を、上記の組成に変更し、膜厚0.9μmとした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価をした。その結果を表3に示す。」
(1m)「【0054】実施例8
アルミニウムトリスアセチルアセトネート(アルミキレートA、川研ファインケミカル社製)5部
γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(A1100、日本ユニカー社製) 1部
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM-S 積水化学(株)製) 1.5部
n-ブチルアルコール 80部
下引き層の成分を、上記の組成に変更し、膜厚0.9μmとした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、同様の評価をした。その結果を表3に示す。」

(刊行物2:特開平7-84390号公報の記載事項)
(2a)「【請求項1】導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、感光層が、電荷発生材料として、クロロガリウムフタロシアニン結晶を含有し、かつ、電荷輸送材料として、少なくとも下記一般式(I)で示されるトリアリールアミン系化合物と下記一般式(II)で示されるベンジジン系化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体。(一般式(I)(II)省略)」
(2b)「【請求項5】感光層が、酸化防止剤として、ヒンダードフェノール類またはヒンダードアミン類を含有する請求項1記載の電子写真感光体。」
(2c)「【0008】本発明においては、感光層が電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離された層構成を有し、そして電荷発生層にクロロガリウムフタロシアニン結晶を、また、電荷輸送層に前記一般式(I)で示されるトリアリールアミン系化合物と前記一般式(II)で示されるベンジジン系化合物とを含有することが好ましい。本発明の電子写真感光体においては、感光層中に、さらに酸化防止剤として、ヒンダードフェノール類またはヒンダードアミン類を含有するのが好ましい。これら酸化防止剤を加えることによって、画質欠陥の発生が抑制され、高画質複写機に適合する電子写真感光体が得られる。」
(2d)「【0011】導電性支持体と電荷発生層の間に下引層を設けてもよい。この下引層は、感光層の帯電時における導電性支持体から感光層への電荷の注入を阻止すると共に、感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持させる接着層としての作用、或いは場合によっては導電性支持体の光の反射光防止作用等を示す。下引層を構成する樹脂およびその他の材料としては・・・ジルコニウムキレート化合物、チタニルキレート化合物、チタニルアルコキシド化合物その他の有機チタニル化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いることができる。」
(2e)「【0028】電荷輸送層には、酸化防止剤として、ヒンダードアミン系化合物またはヒンダードフェノール系化合物を含有させることが好ましい。」
(2f)「【0029】また、ヒンダードフェノール系化合物の具体例としては・・・フェノール誘導体等が例示される。」
(2g)「【0031】電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、・・・などの公知の樹脂を用いることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂のうち、下記構造式(IV)〜(IX)で示されるポリカーボネート樹脂、またはそれらを構成する繰り返し構造単位を共重合させたポリカーボネート樹脂を単独或いは2種以上混合して用いるのが好ましく、・・・【0032】(構造式(IV)〜(IX)省略)」
(2h)「【0039】実施例1 アルミニウム基板上に、ジルコニウム化合物(オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)10部およびシラン化合物(A1110、日本ユニカー社製)1部とi-プロパノール40部およびブタノール20部からなる溶液を、浸漬コーティング法で塗布し、150℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.5μmの下引き層を形成した。次に、合成例3で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶1部を、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM-3、積水化学社製)1部および酢酸n-ブチル100部と混合し、ガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、得られた塗布液を上記下引き層上に浸漬コーティング法で塗布し、100℃において10分間加熱乾燥し、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。分散後のクロロガリウムフタロシアニン結晶の結晶型は、X線回折によって分散前の結晶型と比較して変化していないことを確認した。 次に、トリアリールアミン系化合物(前記例示化合物No.I-13)6部、ベンジジン系化合物(前記例示化合物No.II-27)2.5部、ポリカーボネート樹脂(前記例示構造式(VI):粘度平均分子量Mv :30,000)10部および2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール1部をモノクロロベンゼン80部に溶解し、得られた塗布液を、上記電荷発生層上に浸漬コーティング法によって塗布し、115℃において1時間加熱乾燥して、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0040】実施例2〜7、比較例1〜5 トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物および酸化防止剤として、下記表10に記載のものを使用し、上記実施例1と同様な方法によって電子写真感光体を作製した。」
(2i)表10には、実施例6のものに酸化防止剤を含有させた実施例7が記載され、表11には、酸化防止剤を含有させた実施例7が、実施例6に比べて、繰り返し後の電位変動が小さいことが記載されている。(【0041】【0043】)

(刊行物3:特開平1-99060号公報の記載事項)
(3a)「ゴムブレードによるクリーニング手段・・・の電子写真プロセスに用いられる電子写真感光体において・・・電子写真感光体。」(特許請求の範囲第1項)
(3b)「クリーニングブレードの感光体に対する線圧が5.0g/cmから30.0g/cmである特許請求の範囲第(1)項、第(2)項および第(3)項記載の電子写真感光体。」(特許請求の範囲第4項)
(3c)「クリーニングブレードを感光体に圧接させた際の線圧が30.0g/cmを越えるとクリーニングブレードの反転、エッジ部の欠け等の問題が発生し易い。また、その線圧が5.0g/cm未満であると転写残りのトナー、特にクリーニングブレードと感光体表面との隙間に入り潤滑剤となりうるような微小なトナーが大量にクリーニングブレードと感光体表面との間をすり抜け、次の転写工程の際に転写されることにより画像上に画像汚れとして表れる。したがって、以上にようなクリーニングブレードの反転やエッジ部の欠け、およびクリーニング不良を防止するためには、クリーニングブレードの感光体に対する線圧が5g/cmから30.0g/cmであることが望ましい。」(第5頁右下欄第9行目〜第6頁左上欄第3行目)

(刊行物4:特開平6-130711号公報)
(4a)「【請求項1】電子写真感光体およびクリーニング手段を有する電子写真装置において、該感光体が導電性支持体上に感光層および表面保護層を有し、該表面保護層が保護層全重量に対し5.0〜70.0重量%のフッ素原子含有樹脂粒子を含有し、かつ表面粗さが10点平均面粗さで0.1〜5.0μmである電子写真感光体であり、該クリーニング手段がゴム弾性体ブレードであり、該ブレードの該感光体に対する線圧が20.0〜50.0g/cmであることを特徴とする電子写真装置。」
(4b)「【0009】また、保護層にフッ素原子含有樹脂微粒子を含有した感光体は、表面の摩擦係数の低下に伴って感光体の削れ量が減少し、感光体の耐久性を向上させることにつながる反面、その削れ量の減少に伴い、帯電器などで発生して感光体へ付着したコロナ生成物の除去や紙粉の除去が不充分となり、特に高湿下で感光体表面の抵抗低下を招き画像乱れを引き起こし易いという問題があった。」
(4c)「【0017】いずれの場合においても、クリーニングブレードの感光体に対する線圧は20.0〜50.0g/cmであるが、線圧が20.0g/cmに満たないと、特に高湿環境下において感光体の表面抵抗の低下に起因する画像流れが発生し易くなり、50.0g/cmを越えると、特に低湿環境下において感光体表面が均一に削れないことに起因する画像ムラが発生し易くなる。」

3.対比
上記刊行物1の摘記事項からみて、刊行物1には、「導電性支持体上に少なくとも下引き層、電荷発生層、および電荷輸送層を順次積層してなる電子写真感光体において、電荷発生層が、電荷発生材料としてのヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を含有し、かつ下引き層が有機金属化合物とシランカップリング剤を主成分として含有する電子写真感光体」の発明(以下、「刊行物1発明」という。)が記載されているところ、本願発明1と、刊行物1発明とを比較する。
(ア)刊行物1には、電荷輸送層および/または電荷輸送層中に酸化防止剤を添加することができることが記載されている(摘記事項(1j)参照。)。
(イ)刊行物1記載の発明の「下引き層」及び「電荷発生層、および電荷輸送層」は、それぞれ、本願発明1の「中間層」及び「感光層」に相当する。
したがって、両者の間には、以下の一致点及び相違点がある。

(一致点)
導電性支持体上に中間層、感光層をこの順に有し、中間層が有機金属化合物及びシランカップリング剤を含有し、感光層が酸化防止剤を含む電子写真感光体である点。
(相違点)
本願発明1が、「ガイドローラ及びクリーニングブレードを用い且つクリーニングブレードの押圧荷重が9〜26g/cmにてクリーニングする電子写真感光体」であるのに対して、刊行物1には、ガイドローラ及びクリーニングブレードを用いること及びクリーニングブレードの押圧荷重について記載されていない点。

4.判断
(相違点について)
刊行物3、4にも記載されるように、クリーニングブレードを用いて感光体をクリーニングすること、また、感光体表面の摩耗量とクリーニング性という相反する性能を考慮して、感光体表面の特性やブレードの特性、種々のプロセス条件や環境条件等に応じて、良好な画質が得られるように、クリーニングブレードの線圧を調節することは、本願出願前の周知技術であったといえる。そして、本願発明1で規定するブレード荷重の範囲は、刊行物3に記載された5〜30g/cm、刊行物4に記載された20〜50g/cmと重複するものであり、かけ離れて、大きい或いは小さいものでもない。
そうしてみると、刊行物1発明で、感光体をクリーニングブレードでクリーニングすること、そして、良好な画質が得られるように、刊行物1記載の感光体の表面の適切なクリーニングが行われ、且つ感光体表面の摩耗量として許容される範囲になるようにクリーニングブレードの押圧荷重を9〜26g/cmとすることは当業者が容易になし得たものといえる。
また、クリーニングブレードにトナー回収のためのガイドローラを併設した感光体のクリーニング装置は、例えば、特開平6-289756号公報、特開平4-190279号公報、特開平3-157682号公報にも記載されるように、本願出願前の周知技術であるから、クリーニングブレードと併せてガイドローラを設けたものでクリーニングを行うことは、当業者が適宜になし得る設計的事項である。

(本願明細書記載の効果について)
長期使用においても帯電特性の変化がない点については、特定の中間層を設けたことにより奏されることが刊行物1に記載されており、また、酸化防止剤を併用することで、さらに、繰り返し安定性が良くなることが、刊行物2に記載されていることから、上記効果は予測し得たものである。
また、感光体表面の摩耗不足による画像ボケの防止については、クリーニングブレードの押圧荷重を感光体の特性にあった範囲に設定することで、適度な摩耗量を得ることができボケが防止されることは、周知技術から予測し得たものといえる。

(請求人の主張について)
請求人は、感光体の耐久性向上と画像ボケ対策の両立問題に対して、単にクリーニングブレードの押圧力を調整する方法では、課題を達成することはできないことは明らかであり、クリーニングブレードの押圧力の特定の範囲において、課題を達成することができるとの方向性を見いだし、特定の感光体を組合せることにより、本願発明をなし得た旨主張するが、そもそも、本願発明1は感光体の発明であり、この感光体自体は、刊行物1発明と同じ感光体である。そして、本願発明1は、刊行物1発明の感光体を使用する際に、クリーニングブレードを用いその最適な押圧荷重を決定したものである。しかしながら、上記4.判断に記載のとおり、感光体表面の摩耗量とクリーニング性という相反する性能を考慮して、感光体表面の特性やブレードの特性、プロセス条件や環境条件等に応じて、良好な画質が得られるように、クリーニングブレードの線圧を調節することは、周知技術であるから、刊行物1発明の感光体について、良好な画質が得られるように最適なクリーニングブレードの線圧を決定することに、格別の困難性があるとはいえない。
また、請求人は、本願明細書の【表2】から、押圧荷重が9〜26g/cmの範囲に技術的意義がある旨主張するが、上限については、26g/cmを超える比較例がないため、技術的意義は不明である。さらに、【表2】には、環境条件が25℃ 65%RHであることが記載されるものの、クリーニングブレードの押圧荷重以外の、例えば、クリーニングブレードの材質や物性等の条件については明細書中に何ら記載がなく、これらの条件により感光体表面の摩耗量が異なったものとなり、結果的に画質の評価が異なるものとなることは、明らかといえるから、押圧荷重を9〜26g/cmの範囲に限定したことによる技術的意義は格別のものであるとはいえない。

5.むすび
以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、引用刊行物1ないし4に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、請求項2ないし9についての判断を示すまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-01-25 
結審通知日 2006-01-31 
審決日 2006-02-13 
出願番号 特願平7-235343
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (G03G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 磯貝 香苗  
特許庁審判長 山口 由木
特許庁審判官 前田 佳与子
秋月 美紀子
発明の名称 電子写真感光体と画像形成装置及び画像形成方法  

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