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審決分類 審判 訂正 2項進歩性 訂正しない C08L
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正しない C08L
管理番号 1135830
審判番号 訂正2005-39200  
総通号数 78 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2002-04-16 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2005-10-31 
確定日 2006-05-10 
事件の表示 特許第3353249号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本件特許第3353249号は、平成13年8月1日(優先権主張 平成12年8月1日 日本)に出願され、平成14年9月27日にその特許権の設定登録がなされたものであって、その後、その請求項1〜4に係る特許について特許異議申立人:菊池礼子、同:平野周子、同:アキレス株式会社より3件の特許異議の申立がなされ、平成17年7月15日付けで請求項1〜4に係る特許を取り消す特許異議の決定がなされ、これを不服として平成17年9月2日付けで知的財産高等裁判所に異議決定取消請求が提訴され、平成17年(行ケ)10674号事件として審理されていたところ、平成17年10月31日付け審判請求書により本件訂正審判が請求され、平成17年12月21日付け手続補正書(方式)が提出され、平成18年1月12日付けで訂正拒絶理由が通知され、これに対して平成18年2月13日に意見書が提出されたものである。

第2.本件訂正
1.平成17年12月21日付け手続補正書による補正(以下、「本件補正」という。)の適否
(1)本件補正は、平成17年10月31日付け審判請求書(以下、「本件請求書」という。)に関するものであって、以下の補正事項aからなるものである。

補正事項:本件請求書における訂正事項bについての記載(本件請求書第4頁4行目〜第6頁9行目)を削除し、
「 特許第3353249号発明の明細書を請求書に添付された訂正明細書のとおりに、即ち、明細書の発明の詳細な説明の段落番号【0006】
『【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に係る発明は、イソシアネート成分と、炭素粉と、ポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項2に係る発明は、イソシアネート成分と、粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項3に係る発明は、イソシアネート成分と、ポリオール成分と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項4に係る発明は、前記炭素粉が木炭及びカーボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反発性ポリウレタンフォームに関する。』を、
『【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に係る発明は、イソシアネート成分と、炭素粉と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項2に係る発明は、イソシアネート成分と、粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散され、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項3に係る発明は、イソシアネート成分と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項4に係る発明は、前記炭素粉が木炭及びカーボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反発性ポリウレタンフォームに関する。』と訂正する。」と補正するものである。

(2)この補正事項は、訂正事項bにおける訂正前の段落【0006】の記載を特許明細書の記載に整合させたものであって、これが本件請求書の、請求の趣旨の要旨を変更するとの理由は見当たらないから、本件補正は認められるものである。

2.本件訂正の内容
本件請求書による訂正(以下、「本件訂正」という。)は、本件補正が先に「1.」で述べたように認められるので、本件補正によって補正された本件請求書の記載からして、以下の訂正事項a〜eからなるものである。

(1)訂正事項a
特許請求の範囲の
「【請求項1】イソシアネート成分と、炭素粉と、ポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
【請求項2】イソシアネート成分と、粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
【請求項3】イソシアネート成分と、ポリオール成分と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
【請求項4】前記炭素粉が木炭及び/又はカーボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反発性ポリウレタンフォーム。」を、
「【請求項1】イソシアネート成分と、炭素粉と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)
【請求項2】イソシアネート成分と、粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散され、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)
【請求項3】イソシアネート成分と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)
【請求項4】前記炭素粉が木炭及びカーボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反発性ポリウレタンフォーム。
」と訂正する。

(2)訂正事項b
特許明細書の段落【0006】を次のとおり訂正する。
「【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に係る発明は、イソシアネート成分と、炭素粉と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項2に係る発明は、イソシアネート成分と、粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散され、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項3に係る発明は、イソシアネート成分と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォームに関する。
請求項4に係る発明は、前記炭素粉が木炭及びカーボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反発性ポリウレタンフォームに関する。」

(3)訂正事項c
特許明細書の段落【0012】を次のとおり訂正する。
「【0012】本発明においては、以上説明した各成分の他、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、メチルペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソルビトール等の多価アルコール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族多価アミン、芳香族多価アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン等の鎖延長剤、トリス(2-クロロエチル)フォスフェート、トリス(2,3-ジブロモプロピル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート等の難燃剤、シリコーン系界面活性剤等の整泡剤を必要に応じて適宜配合することができる。さらに、尿素、チオ尿素等の有機質粉末、金属水酸化物、三酸化アンチモン等の無機質粉末、顔料や染料等の着色剤、タルク、グラファイト、ガラス短繊維、その他の無機増量剤や有機溶媒、或いは抗菌剤、制菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤等の各成分も適宜任意に配合することができる。」

(4)訂正事項d
特許明細書の段落【0016】を次のとおり訂正する。
「【0016】製造される低反発性ポリウレタンフォームの発泡率は特に限定されないが、50〜90%とすることが好ましい。
また反発弾性率は30%以下、好ましくは0〜20%、より好ましくは0〜15%とされる。反発弾性率が30%を超える場合は、良好な低反発性を有するフォームが得られないからである。
また、本発明において低反発性ポリウレタンフォームの種類は限定されない。更に本発明においては、ガラス転移が少なくとも0〜60℃の温度条件下において発生するように調整された低反発性ポリウレタンフォームとすることが望ましく、特に20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒となるように調整された低反発性ポリウレタンフォームとすることが望ましい。この理由は、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒となるように調整することで、低反発性に優れるために、例えばクッション材として使用した場合、極めて良好な使用感が得られるとともに、優れた防臭性、吸湿性を得ることができるからである。尚、「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまで時間のことをいう。」

(5)訂正事項e
特許明細書の段落【0017】を次のとおり訂正する。
「【0017】低反発性ポリウレタンフォームを調製する方法は特に限定されず、以上説明した以外にも、例えば平均分子量が400〜2000であり且つ平均官能基数が2.0〜3.5のポリオール成分を用いる方法、分子量300〜500の低分子量ポリオール成分20〜70重量部と分子量1500〜8000の高分子量ポリオール成分80〜30重量部からなるポリオール成分を用いる方法などの公知のいずれの方法も採用することができる。尚、特に本発明においては、ポリオール成分の粘度を400〜600cp、好ましくは450〜550cpに調整するとよい。また、炭素粉を配合すると低反発性ポリウレタンフォームが硬くなり点加圧戻り時間が早くなる傾向がある。」

第3.訂正拒絶理由の概要
平成18年1月12日付けで当審で通知した訂正拒絶理由の概要は、次のとおりである。
「訂正後の特許請求の範囲の請求項1〜4に係る発明は、本件出願前に頒布された次の刊行物1〜12に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
したがって、特許法第126条第5項の規定に適合しないので、当該訂正は認められない。」

第4.当審の判断
1.訂正要件の可否
(1)訂正事項aは、特許明細書の請求項1〜3に係る発明について、「ポリオール成分」を「粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分」と訂正(以下、「訂正事項a-1」という。)し、「低反発性ポリウレタンフォーム」を「20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)」と訂正(以下、「訂正事項a-2」という。)するものであり、さらに特許明細書の請求項4に係る発明について、「木炭及び/又はカーボンブラック」を「木炭及びカーボンブラック」と訂正(以下「訂正事項a-3」という。)するものである。
訂正事項a-1は、特許明細書の段落【0017】に記載された事項に基づいて、「ポリオール成分」を限定したものである。
訂正事項a-2は、特許明細書の段落【0016】及び【0029】の表1に記載された事項に基づいて、「低反発性ポリウレタンフォーム」を限定したものである。
訂正事項a-3は、「木炭及び/又はカーボンブラック」から「木炭又はカーボンブラック」を削除して、「木炭及びカーボンブラック」に限定したものである。
したがって、この訂正事項aは、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2)訂正事項bは、上記訂正事項aによる特許請求の範囲を減縮する訂正による訂正後の特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るためのものである。
したがって、この訂正事項bは、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)訂正事項cは、段落【0012】から可塑剤に関する記載を削除するものであり、特許請求の範囲に可塑剤が含まれないことを明らかにするためのものである。
したがって、この訂正事項cは、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(4)訂正事項dは、上記訂正事項aによる特許請求の範囲を減縮する訂正による訂正後の特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るためのものである。
したがって、この訂正事項dは、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(5)訂正事項eは、段落【0017】から可塑剤に関する記載を削除するものであり、特許請求の範囲に可塑剤が含まれないことを明らかにするためのものである。
したがって、この訂正事項eは、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(6)まとめ
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書き、第3項及び第4項の規定に適合する。

2.独立特許要件の判断
(1)本件発明
訂正後の請求項1〜4に係る発明(以下、「訂正発明1」〜「訂正発明4」という。)は、訂正後の請求項1〜4に記載された次のとおりのものと認める。
「【請求項1】イソシアネート成分と、炭素粉と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)
【請求項2】イソシアネート成分と、粒径が1μmを超える炭素粉が予め略均一に分散され、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)
【請求項3】イソシアネート成分と、粘度が400〜600cpに調整されたポリオール成分と、粒径が0.01〜1μmの炭素粉とが同時に混合されて形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であり、20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。
(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)
【請求項4】前記炭素粉が木炭及びカーボンブラックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の低反発性ポリウレタンフォーム。」
(2)引用例の記載事項

A.刊行物の表示

刊行物1:特開平10-165260号公報
刊行物2:特開平8-183905号公報
刊行物3:特開平11-43611号公報
刊行物5:特開平9-151234号公報
刊行物6:特開平11-286566号公報
刊行物7:特開昭50-101497号公報
刊行物8:特公昭42-3793号公報
刊行物9:特開平9-124764号公報
刊行物10:「機能性ポリウレタン」 1989年5月19日 株式会社シーエムシー発行第30〜31頁
刊行物11:特開平9-71623号
刊行物12:特開平10-218956号

なお、刊行物1〜3、5〜12は、本件特許第3353249号の特許異議の決定で採用した引用刊行物と同一の番号を付したものである。

B.各刊行物の記載事項

刊行物1:特開平10-165260号公報
(1-1)「【請求項1】 連続気泡構造を有する発泡体に、木炭粉末が含有されてなることを特徴とするクッション材。
【請求項2】 請求項1に記載したクッション材において、上記の木炭粉末として、粒径が50〜500μmの木炭粉末を用いたことを特徴とするクッション材。」(【特許請求の範囲】)
(1-2)「【発明の属する技術分野】この発明は、布団,枕等の寝装具や、椅子の座部等に使用されるクッション材に係り、特に、吸湿性,防臭性,防カビ性,防虫性,保温性等の特性に優れたクッション材に関するものである。」(段落【0001】)
(1-3)「ここで、この実施形態のクッション材を製造するにあたっては、ポリウレタンフォームからなる発泡体の原料として、ポリオール成分とイソシアネート成分とを加えると共に、これに粒径が50〜500μmの木炭粉末を加え、さらに触媒と発泡剤等を添加させて、これを発泡させながら成形し、連続気泡構造を有すると共にその外面や連続気泡の部分に木炭粉末が出現した発泡体を得た。」(段落【0018】)

刊行物2:特開平8-183905号公報
(2-1)「【請求項1】 木炭系活性炭(A)と果実系活性炭(B)とを含有するポリウレタンフォームであって、上記活性炭A、Bの混合比率(重量%)がA/B=90/10〜20/80であり、且つ、活性炭A、Bの総量がポリオール100重量部に対して6〜30重量部であることを特徴とする浄水・消臭性に優れたポリウレタンフォーム。」(【特許請求の範囲】)
(2-2)「本発明において用いられる活性炭の中で木炭系活性炭とは、木材、鋸屑、木材乾留物、木炭等を原料として得られるものであり、果実系活性炭とは、ヤシ殻やクルミ殻を主体とする果実殻や桃の種子主体とする果実種子およびこれらの廃棄物等から得られるものである。………、ポリオールとの分散性が良好であることから粉末状活性炭が好ましく、活性炭の大きさは粒径1〜100ミクロン程度であり、好ましくは5〜50ミクロンである。」(段落【0011】)
(2-3)「又、活性炭は、含浸法、塗布法、配合法のいずれの方法であってもよいが、ポリウレタンフォームが上記の靴のインソール材やクッション材等のようなクッション性と通気性が共に要求される用途に使用される場合、本発明のポリウレタンフォームは上記した配合法(活性炭を組成物中に配合しフォーム形成と同時に活性炭を分散させる方法)により製造するのが好ましい。………」(段落【0022】)
(2-4)「【実施例】以下、本発明の実施例を述べる。
実施例1〜3、比較例1〜3、及び参考例1
表1に示す配合割合でポリオール、ポリイソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤、及び活性炭(参考例1を除く)からなる原料を用い、予め、ポリオール、触媒、水、整泡剤及び活性炭を加え混合した後、トリレンジイソシアネート(TDI)を添加混合して発泡させて、浄水・消臭性ポリウレタンフォームを得た。………」(段落【0023】)

刊行物3:特開平11-43611号公報
(3-1)「【請求項1】樹脂100重量部と、
粒径30μm以下の木材チップ炭化物粉3〜50重量部と、
界面活性剤0.5〜10重量部とを含む炭材含有樹脂組成物。
………
【請求項4】請求項1または2に記載の炭材含有樹脂組成物から成形された炭材含有樹脂成形品。
………
【請求項6】発泡体からなる請求項4または5に記載の炭材含有樹脂成形品。」(【特許請求の範囲】)
(3-2)「【発明の属する技術分野】この発明は、炭材含有樹脂組成物、その製造方法、および、炭材含有樹脂成形品に関し、詳しくは、木炭粉などの炭材を含有させることで、吸放湿性などの特性を向上させた樹脂組成物とその製造方法、さらに、炭材含有樹脂組成物から得られる炭材含有樹脂成形品に関する。」(段落【0001】)
(3-3)「〔樹 脂〕目的や要求性能に合わせて、通常の樹脂製品と同様の樹脂材料が用いられる。具体的には、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリスチロール樹脂、ポリウレタン樹脂、および、これらの樹脂の共重合樹脂その他の熱可塑性樹脂が用いられる。尿素樹脂、………などの熱硬化性樹脂も用いられる。」(段落【0009】)
(3-4)「〔その他の材料〕通常の樹脂製品の製造において、樹脂組成物に配合される各種の添加材料を用いることができる。
例えば、無機充填材として、炭酸カルシウム、………、ガラス繊維などが使用できる。無機材料として、木材チップ炭化物粉と同様の木炭材料である、備長炭や松果炭を粉末化して用いたり、同じ炭素材料である活性炭やカーボンブラックを用いることもできる。但し、これらの材料は、木材チップ炭化物粉の機能を損なわない程度の割合で用いられる。同じ炭素材料であっても、活性炭やカーボンブラックと木材チップ炭化物粉とは、その特性に違いがある。そこで、木材チップ炭化物粉とその他の炭素材料とを組み合わせることで、樹脂組成物あるいは樹脂成形品の特性を変えることができる。例えば、木材チップ炭化物に他の炭素材料を組み合わせることで、電気抵抗率を広い範囲で調整することができる。」(段落【0017】、【0018】)
(3-5)「〔実施例3〕樹脂(4)として、ポリエーテルポリオール樹脂(旭化成工業社製)を用いた。
上記樹脂(4)100重量部に、前記木材チップ炭化物粉10重量部を攪拌混合しつつ、イオン水0.4重量部、変性シリコンオイル(信越化学工業社製、シリコン系界面滑性剤)1.0重量部、m-トルイレンジアミン(住友化学工業社製)0.1重量部、オクチル酸第一錫(三建化工社製)0.3重量部を添加し、さらにトリレンジイソアネート(三井化学社製)50重量部を加えて、混合機により短時間で混合して樹脂組成物を得た。樹脂組成物を、ノズルから成形型に連続的に注入したところ、活発に気泡が発生して連続発泡体からなるブロック状の成形品が得られた。成形品の密度は25Kg/m3 であった。上記ブロック状成形品から、厚み3mm、500×500mmのカットシートを得た。」(段落【0037】、【0038】注:(4)は原文では○内に数字の4)
(3-6)「〔導電性シート〕前記樹脂(1)(注:原文では○内に数字の1)を100重量部に、前記木材チップ炭化物粉、備長炭粉およびカーボンブラック(キャボット社製、BP2000)10〜32重量部、前記バイオニンA-73(界面活性剤)1〜5重量部を添加し、前記ヘンシェルミキサー(1380rpm)で攪拌混合し、顆粒状のコンパウンドからなり、配合の異なる複数の樹脂組成物を得た。
………
上記測定の結果、各実施例は、十分に低い表面抵抗値を示し、導電性シートとして有用であることが確認された。また、調湿性能についても優れている。」(段落【0047】〜【0049】)

刊行物5:特開平9-151234号公報
(4-1)「【請求項1】平均官能基数2〜4で、水酸基価45〜65mgKOH/gのポリエーテルポリエステルポリオール(A-1)を10〜60重量%および平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価200〜300mgKOH/gのポリオール(A-2)を10〜65重量%含むポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを、含リン化合物(C)および発泡剤(D)の存在下に反応させて得られるウレタンフォーム。」(【特許請求の範囲】)
(4-2)「【発明の属する技術分野】本発明は、フレームラミネーション可能な低反発弾性を有するウレタンフォームおよびその製造法に関する。
【従来の技術】低反発弾性を有するウレタンフォームは、ガラス転移点が室温付近にあるので振動や衝撃のエネルギーを吸収しやすく、したがって、クッション材や防音材などに用いられている。またこの低反発弾性を有するウレタンフォームは特有のしっとりとした感触を有しているので、各種フィルム、シートや布などと貼り合わせた積層材として、たとえば自動車の内装材、履物内張り、家具、衣料、鞄などに広く利用されている。」(段落【0001】、【0002】)
(4-3)「【課題を解決するための手段】本発明者らは、フレームラミネーション可能な低反発弾性を有するウレタンフォームの製造を目指して鋭意研究を行った結果、水酸基価45〜65mgKOH/gのポリエーテルポリエステルポリオールおよび水酸基価200〜300mgKOH/gのポリオールの特定量および、必要により水酸基価20〜80mgKOH/gのポリオールおよび水酸基価が80〜150mgKOH/gのポリオールの適量を含有するポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを、含リン化合物(C)および発泡剤(D)の存在下に反応させて得られる軟質ポリウレタンフォームが、反発弾性率20%以下であり、かつフレームラミネーション可能であることを知見し、さらに研究を重ねて本発明を完成した。………」(段落【0004】)
(4-4)「【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1〜4および比較例1〜5
1)使用原料
(a)ポリオール
(1)ポリエーテルポリエステルポリオール、平均官能基数約3、水酸基価56mgKOH/g、(武田薬品工業(株)製、アクトコール3P-56B)
(2)ポリエーテルポリオール、平均官能基数約3、水酸基価250mgKOH/g
(3)ポリエーテルポリオール、平均官能基数約3、水酸基価34mgKOH/g
………」(段落【0012】)
(4-5)表1に、実施例3の反発弾性(%)が16と記載されている。(段落【0013】)

刊行物6:特開平11-286566号公報
(5-1)「【請求項1】 ポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)、触媒(c)、および発泡剤(d)を含有するウレタンフォーム組成物を反応させて得られる低反発性ウレタンフォームであって、-70℃〜-20℃の温度範囲と0℃〜60℃の温度範囲とに、少なくとも1つのガラス転移点をそれぞれ有し、前記ガラス転移点を、10ヘルツの振動数にて動的粘弾性測定を行なったときに得られるtanδのピーク値として表わしたときに、-70℃〜-20℃の温度範囲におけるtanδのピーク値が0.15以上であり、0℃〜60℃の温度範囲におけるtanδのピーク値が0.3以上であることを特徴とする、低反発性ウレタンフォーム。
………
【請求項3】 ポリオール(a)は、平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価20〜70mgKOH/gのポリオール(a-1)と、平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価140〜300mgKOH/gのポリオール(a-2)とを含み、前記ポリオール(a)中に、前記ポリオール(a-1)が32〜80重量%、前記ポリオール(a-2)が20〜68重量%の範囲で含有されている、請求項1または2に記載の低反発性ウレタンフォーム。」(【特許請求の範囲】)
(5-2)「本発明のウレタンフォーム組成物には、上記した成分以外に、必要により整泡剤、難燃剤その他の助剤を含有させてもよい。………」(段落【0027】)
(5-3)「【発明の効果】以上述べたように、本発明の低反発性ウレタンフォームは、25℃における反発弾性率が20%以下の優れた低反発性を発現し、しかも、低温においてもそれほど硬度は上昇しない。したがって、低い温度領域においても、衝撃吸収体、吸音体、振動吸収体として、また椅子のクッション材やマットレスとして有効に使用することができる。」(段落【0035】)
(5-4)「【実施例】………
1)使用原料
………
(2)ポリオキシアルキレンポリオール、平均官能基数約3、水酸基価34mgKOH/g、オキシアルキレン部分中のオキシプロピレン含量100重量%
………
(9)ポリオキシアルキレンポリオール、平均官能基数約3、水酸基価210mgKOH/g、オキシアルキレン部分中のオキシプロピレン含量70重量%、オキシエチレン含量30重量%
………」(段落【0036】〜【0037】)
(5-5)【表1】(段落【0038】)には、実施例4として、ポリオール(a)(2):40重量部、ポリオール(a)(9):60重量部、反発弾性(%):18の組成物が、実施例5として、ポリオール(a)(2):35重量部、ポリオール(a)(9):65重量部、反発弾性(%):16の組成物が記載されている。
(5-6)【表2】(段落【0039】)には、比較例7として、ポリオール(a)(2):20重量部、ポリオール(a)(9):80重量部、反発弾性(%):18の組成物が、比較例9として、ポリオール(a)(2):30重量部、ポリオール(a)(9):70重量部、反発弾性(%):16の組成物が記載されている。

刊行物7:特開昭50-101497号公報
(6-1)「2.特許請求の範囲
粉末状または粒状活性炭および粉末状石綿をほぼ均一に分散した状態で含有するウレタンフオーム。」(第1頁左下欄4〜7行)
(6-2)「本発明は、吸着性あるいは脱臭性を有するウレタンフオームに関し、………関するものである。」(第1頁左下欄9〜12行)
(6-3)「粒度は活性炭の吸着表面積が有効に使えるよう比較的小さい粒度のものが好ましく、0.1〜100ミクロン、さらに好ましくは50ミクロン以下である。」(第2頁右上欄11〜14行)
(6-4)「本発明のウレタンフオームの作成方法は………で行なえばよい。各成分の混合方法は特に制限されず活性炭、石綿、ウレタンフオーム原料を一度に混合(A)してもよく、………。」(第2頁左下欄16行〜右下欄4行)

刊行物8:特公昭42-3793号公報
(7-1)「1 活性水素を二コ以上有する化合物とポリイソシアネート化合物とを発泡剤および吸着剤の存在下に反応させることを特徴とするポリウレタンフオームの製造法。」(特許請求の範囲)
(7-2)「吸着剤としてはたとえば活性炭,………」(第1頁右欄下から7行)
(7-3)「吸着剤を存在させる具体的な手段としては、たとえば活性水素を二コ以上有する化合物,ポリイソシアネート,発泡剤,プレポリマー等の出発物質中に予め添加しておく手段,………活性水素を二コ以上有する化合物,ポリイソシアネートおよび発泡剤を同時に混合反応させる際に反応系中に直接添加する手段等、………適宜に選択すればよい。」(第2頁左欄13〜24行)

刊行物9:特開平9-124764号公報
(8-1)「【請求項1】平均官能基数2〜5で、水酸基価20〜60mgKOH/gのポリオール(A-1)を40〜80重量%、平均官能基数1.5〜4.5で水酸基価200〜300mgKOH/gのポリオール(A-2)を15〜40重量%及び平均官能基数2〜6、水酸基価80〜150mgKOH/gでエチレンオキシドユニット含有率が50重量%以上であるポリオール(A-3)を1〜15重量%含んでなり、水酸基価が50〜170mgKOH/gであるポリオール(A)とポリイソシアネート(B)を発泡剤(C)の存在下に反応させることを特徴とする軟質低反発弾性モールドフォームの製造法。」(特許請求の範囲)
(8-2)「【実施例】
………
実施例および比較例で用いられるモールドフォームの製造原料
ポリオール
a1-1:グリセリンのPO+EO付加物、EOの末端含有量17%、水酸基価=36、末端1級OH%=74.5
………
a2-1:グリセリンのPO付加物、水酸基価=250
………」(段落【0011】)
(8-3)【表2】(段落【0014】)に、比較例4として、原料a1-1:60重量部、a2-1:40重量部、反発率(%):18の組成物が記載されている。

刊行物10:松本仁 他編「機能性ポリウレタン」(1989年5月19日 株式会社シーエムシー発行第30〜31頁)
(9-1)表2・8に軟質フォーム用のPPGが挙げられており、その中にスラブフォーム用として、官能基数3、粘度(c.p.25℃)が500、550のもの(品番3030、3031、3034)が記載されている。 (第30頁)

刊行物11:特開平9-71623号
(10-1)「この難燃或いは不燃性フィラーの沈降を防止するために、増粘剤を加えてポリオール組成液の粘度を増加し、フィラーを安定に分散させる方法が提案されていて(特開平4-252219号公報参照)、例えば25℃で約800cpのポリオール液を用いると、ほぼ半日くらいは分散している状態を保つことができるとされる。
しかしこの場合、ポリオール組成液の粘度の温度依存性が高いため、低温時のポリウレタンフォーム製造過程における送液が、高粘度のために極めて困難になってしまい(25℃で300cpの液でも10℃では1400cpにまで粘度が上昇する)、又、これを防ぐために比較的粘度の低いポリオール組成液(25℃で約400cp)を使用すると、今度はフィラーが数時間で沈降してしまう。」(段落【0006】、段落【0007】)

刊行物12:特開平10-218956号
(11-1)「【請求項1】 ポリイソシアネート及びポリオール成分を含有する組成物を反応させて得られるポリウレタンフォームにおいて、上記組成物は、無機系の固体の難燃剤と、常温で固体の有機臭素系化合物とを含有し、上記ポリオール成分はポリエーテル系ポリオールを含むことを特徴とする難燃性ポリウレタンフォーム。
………
【請求項4】 上記ポリエーテル系ポリオールの粘度が50〜5000センチポイズである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の難燃性ポリウレタンフォーム。」(【特許請求の範囲】)
(11-2)「これら難燃剤は、ポリイソシアネート及びポリオール成分の粘度が比較的低い場合は、これら両成分に対して第3成分として配合することができる。しかし、通常、難燃剤はポリオール成分、特に各成分の中では比較的粘度の低いポリエーテル系ポリオールに予め配合しておくことが最も好ましい。難燃剤を配合するポリエーテル系ポリオールは、第4発明のように、その粘度が「50〜5000センチポイズ」、特に50〜3000センチポイズ、更には50〜1000センチポイズのものが好ましい。尚、この粘度は30℃において測定した値である。この範囲の粘度のポリエーテル系ポリオールを使用すれば難燃剤をより容易に均一に分散、混合することができる。また、ポリオールを2種以上併用する場合、混合ポリオールの粘度が上記の範囲である必要はなく、比較的粘度の低いポリエーテル系ポリオールに難燃剤を分散、混合した後、他のポリオールと混合するようにすれば、混合ポリオールの粘度が上限を越えて高くても特に問題はない。」(段落【0026】)

(3)特許法第29条第2項についての判断
A.訂正発明1について

(a)訂正発明1と刊行物6に記載された発明との対比、一致点及び相違点
刊行物6に記載された発明は、その特許請求の範囲に「【請求項1】 ポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)、触媒(c)、および発泡剤(d)を含有するウレタンフォーム組成物を反応させて得られる低反発性ウレタンフォームであって、………であることを特徴とする、低反発性ウレタンフォーム。」と記載され、同【請求項3】に「ポリオール(a)は、平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価20〜70mgKOH/gのポリオール(a-1)と、平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価140〜300mgKOH/gのポリオール(a-2)とを含み、前記ポリオール(a)中に、前記ポリオール(a-1)が32〜80重量%、前記ポリオール(a-2)が20〜68重量%の範囲で含有されている、請求項1または2に記載の低反発性ウレタンフォーム。」(摘示記載5-1)と記載されているように、イソシアネート成分(b)と2種のポリオール(a-1)と(a-2)を含有するポリオール成分(a)から得られる低反発性のウレタンフォームに関するものであり、反発弾性率20%以下の優れた低反発性を発現するものであるから(摘示記載5-3〜5-6)、訂正発明1の低反発性ポリウレタンフォームとは発明の対象を同じくするものである。
次にポリウレタンフォームを形成するポリオール成分について検討すると、刊行物6に記載された発明の(a-1)は「平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価20〜70mgKOH/g」であるから訂正発明1の「平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリール」と重複一致し、また同(a-2)のポリオールは「平均官能基数1.5〜4.5で、水酸基価140〜300mgKOH/g」であるから訂正発明1の「平均官能基数が2〜4で、水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオール」と重複一致している。
〔なお、刊行物6の他にも、刊行物5及び刊行物9にも、2種のポリオールを併用し、その各々の平均官能基数と水酸基価が訂正発明1のものと一致するものが記載されており、訂正発明1の2種のポリオールを併用することは本出願前において周知の事項といえる。(摘示記載4-1〜4-5、8-1〜8-3)〕
ただ、刊行物6にはポリオール(a)の粘度については何の記載もなく、訂正発明1の「粘度が400〜600cpに調整する」点については何も記載されていない。
また、ポリウレタンフォームを形成する成分について、刊行物6には「本発明のウレタンフォーム組成物には、上記した成分以外に、必要により整泡剤、難燃剤その他の助剤を含有させてもよい。」(段落【0027】)と記載されているが、訂正発明1で使用する炭素粉については具体的な記載がなされていない。
さらに、点加圧戻り時間についても記載されていない。

以上のことを総括すると、訂正発明1と刊行物6記載の発明は「イソシアネート成分と、ポリオール成分とから形成されてなり、前記ポリオール成分は平均官能基数が2〜4で、水酸基価が30〜60mgKOH/gのポリオールと、平均官能基数が2〜4で水酸基価が200〜270mgKOH/gのポリオールの混合物であることを特徴する低反発性ポリウレタンフォーム。」の点で一致し、次の3点で相違している。(一致点、相違点(i)及び(ii)については請求人も認めている事項である。)

相違点(i)
訂正発明1が、炭素粉を使用するのに対し、刊行物6には「本発明のウレタンフォーム組成物には、上記した成分以外に、必要により整泡剤、難燃剤その他の助剤を含有させてもよい。」(摘示記載5-2)と記載されているが、炭素粉については具体的な記載がされていない点。

相違点(ii)
訂正発明1が、ポリオールの粘度を400〜600cpに調整するのに対し、刊行物6にはその点についての記載がない点。

相違点(iii)
訂正発明1が、「20℃の温度条件下における点加圧戻り時間が16〜36秒である低反発性ポリウレタンフォーム(「点加圧戻り時間」とは、ある一定の温度条件下において、先端が鋭利な試験棒(長さ10cm、直径25mm)によって50×380×380(mm)の試験片を最大圧縮した後に、負荷を取り除いてから元の厚さに復元するまでの時間のことをいう。)」であるのに対し、刊行物6にはその点についての記載がない点。

(b)相違点についての判断

(b)-1.相違点(i)について
防臭性や吸湿性のためにウレタンフォームに炭素粉を混入させることは、次に示すように刊行物1〜3及び刊行物7に記載されているように本出願前において当業界で周知の事柄であるから、この点は当業者が直ちに考えつく程度のことである。(摘示記載1-3、2-1、3-1、3-3、6-1)

(b)-2.相違点(ii)について
刊行物10は、ポリウレタンについての一般的な技術文献であるところ、軟質フォーム用のPPG(ポリプロピレングリコール)の代表的なグレードとして粘度500及び550c.p.のものが挙げられているように(摘示記載9-1)、ポリウレタンフォーム用のポリオールとして粘度が400〜600cpのものは周知且つ慣用されているものである。
また、刊行物11にポリウレタンフォーム用の比較的低粘度のポリオール組成液として25℃で約400cpも記載され(摘示記載10-1)、刊行物12にもポリウレタンフォーム用のポリオールとして50〜1000センチポイズ(30℃)のものが好ましいことが記載され(摘示記載11-2)ていることからも、このような400〜600cpのポリオールが周知であることが伺われるのである。
そうであれば、訂正発明1の「ポリオールの粘度を400〜600cpに調整する」こともこのような周知の事項を考慮すれば当業者が容易に考えつくところであり、また、粘度を400〜600cpに調整することにより格別顕著な効果が奏されるものとも認められない。

(b)-3.相違点(iii)について
訂正発明1は、従来の炭素粉を含有したポリウレタンフォームにおける炭素粉の分散性の問題(段落【0004】)を解決し、「幅広い粒度の炭素粉が低反発性ポリウレタンフォーム中に分散されて保持されているために、優れた防臭性や吸湿性を有するとともに、含有された炭素粉が脱落することがない低反発性ポリウレタンフォーム及びこの低反発性ポリウレタンフォームの好適な製造を提供すること」(段落【0005】)、すなわち炭素粉の分散性の向上を目的とするものである。
そして、分散性の向上を図った結果として、「防臭性、吸湿性に優れ、カビやダニの発生を抑制することができ、また遠赤外線効果も期待することができる。また、炭素粉が低反発性ポリウレタンフォーム中に分散されて保持されているために見た目にも美しい。」(段落【0034】)との効果が奏されるものである。さらに、表1において実施例と比較例とはともに点加圧戻り時間は16秒〜36秒の範囲内であり、炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォームは、炭素粉を含有していない低反発性ポリウレタンフォームと硬さや点加圧戻り時間において略同等の性質を有するものであることが記載されている。(段落【0029】、【0030】)
これらの記載を考慮すると、訂正発明1の特定の点加圧戻り時間は、訂正発明1の特定のポリオール成分の混合物を用いて、炭素粉の分散性の向上を図ることにより自ずと得られる値にすぎないものと解される。
そうであれば、刊行物6に記載された発明においても、上記相違点(i)及び相違点(ii)についてで述べたとおりの構成とすることにより、点加圧戻り時間は自ずと16秒〜36秒の範囲内となるものと認められる。
そして、点加圧戻り時間を特定の範囲内とすることにより低反発性ウレタンフォームにおいてどのようなすぐれた効果が奏されるのかは明らかではないし、また、その数値16秒〜36秒に臨界的な意義は認められないから、点加圧戻り時間を16〜36秒と限定することにより格別顕著な効果が奏されるものとはいえない。

(c)まとめ
以上のとおり、訂正発明1は、本出願前に頒布された上記刊行物6に記載された発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

B.訂正発明2について

訂正発明2は、同1に対して、炭素粉の粒径を1μm超と規定すると共にそれをポリオールに予め略均一に分散させることを更に規定している点で相違しているが、前者の点は刊行物2に「活性炭の大きさは粒径は1〜100ミクロン程度であり、」(摘示記載2-2)と記載されまた刊行物7に「粒度は活性炭の吸着面積が有効に使えるような………が好ましく、0.1〜100ミクロン………ある」(摘示記載6-3)と記載されていたように本出願前によく知られていたことであり、また、後者の点も刊行物2に「予め、ポリオール、触媒、水、整泡剤及び活性炭を加え混合した後、トリレンジイソシアネート(TDI)を添加混合して発泡させ」(摘示記載2-4)と記載されまた刊行物3に「上記樹脂(4)(注:ポリエーテルポリオール樹脂)100重量部に、前記木材チップ炭化物粉10重量部を攪拌混合しつつ、………を添加し、」(摘示記載3-5)と記載され、混合することはポリオールに均一分散することに他ならないから、炭素粉をポリオールに予め均一に分散させることも本出願前によく知られていたことである〔なお、炭素粉(吸着剤)を活性水素を二コ以上有する化合物(ポリオール)に予め添加しておくことは刊行物8にも記載されている。(摘示記載7-3)〕。
そして、その余の点は刊行物6に記載された発明及び上記周知技術に基づいて容易に発明することができるものであることは訂正発明1の場合と同様である。
したがって、訂正発明2は、刊行物6に記載された発明に基づき、上記周知技術や刊行物2、3及び7(8)の上記記載をも併せれば、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

C.訂正発明3について

訂正発明3は、同1に係る発明に対して、炭素粉の粒径を0.01〜1μmと規定すると共にそれをポリオールやイソシアネートと同時に混合させることを更に規定している点で相違しているが、前者の点は刊行物7に「粒度は活性炭の吸着面積が有効に使えるように………が好ましく、0.1〜100ミクロン、さらに好ましくは50ミクロン以下である。」(摘示記載6-3)と記載されていたことであり(1ミクロンの活性炭は刊行物2にも記載されている。)、また、後者の点も刊行物1に「ポリオール成分とイソシアネート成分とを加えると共に、これに粒径が50〜500μmの木炭粉末を加え」(摘示記載1-3)と記載され、また、刊行物7に「各成分の混合方法は特に制限されず活性炭、石綿、ウレタンフォオーム原料を一度に混合(A)してもよく、」(摘示記載6-4)と記載されていたように、イソシアネート成分、ポリオール成分及び炭素粉とを同時に混合することも本出願前よく知られたことである〔なお、活性水素を二コ以上有する化合物(ポリオール)とポリイソシアネートを反応させる際に活性炭(吸着剤)を同時に添加することは刊行物8にも記載されている。(摘示記載7-3)〕。
そして、その余の点は刊行物6に記載された発明及び上記周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであることは訂正発明1の場合と同様である。
したがって、訂正発明3は、刊行物6に記載された発明に基づき、上記周知技術や刊行物1(2)及び7(8)の上記記載をも併せれば、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

D.訂正発明4について

訂正発明4は、同1〜3に対して、炭素粉が木炭及びカーボンブラックの併用である点であることを更に規定している点で相違しているが、この点は刊行物3に記載されていたことである。
即ち、刊行物3の発明はその特許請求の範囲に「【請求項1】樹脂100重量部と、粒径30μm以下の木材チップ炭化物粉3〜50重量部と、界面活性剤0.5〜10重量部とを含む炭材含有樹脂組成物。
………
【請求項4】請求項1または2に記載の炭材含有樹脂組成物から成形された炭材含有樹脂成形品。
………
【請求項6】発泡体からなる請求項4または5に記載の炭材含有樹脂成形品。」(摘示記載3-1)と記載されているように、樹脂に木材チップ炭化物粉を配合したものから形成された発泡体に係るものであるところ、発明の詳細な説明には、該樹脂としてはポリウレタン樹脂も用いることができ(摘示記載3-3)、また、その他の各種の添加材料を用いることができ、無機材料として活性炭やカーボンブラックを(木材チップ炭化物粉と組み合わせて)用いることができ(摘示記載3-4)、実施例8〜10では(ポリウレタンフォームではないが)木材チップ炭化物粉と備長炭粉とカーボンブラックを併用すること(摘示記載3-6【表6】)等が記載されているのであるから、結局、刊行物3には樹脂としてポリウレタンを使用し、その他の添加剤として木炭(備長炭粉)とカーボンブラックを併用する、発泡体が記載されているといえる。
そして、その余の点は刊行物6に記載された発明及び上記周知技術に基づいて容易に発明をすることができたものであることは訂正発明1の場合と同様である。
したがって、訂正発明4は、刊行物6に記載された発明に基づき、上記周知技術や刊行物3の上記記載をも併せれば、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

(4)まとめ
以上のとおりであるから、訂正発明1〜4は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

第5.請求人の主張について
請求人は、意見書において概ね以下の主張をしている。
A.本件訂正発明1では炭素粉は、防臭性や吸湿性に加え低反発性ポリウレタンフォームの点加圧戻り時間の調整即ち点加圧戻り時間を速くする目的で配合されており(明細書段落番号【0017】の最終文節「また、炭素粉を配合すると低反発性ポリウレタンフォームが硬くなり点加圧戻り時間が速くなる傾向がある」)、この目的について、刊行物1乃至3及び7に係る目的及び効果の開示は勿論、一切の示唆もない。
B.明細書段落【0016】第11行目乃至第18行目、段落番号【0029】の表1に点加圧時間が16秒乃至36秒以下とする限界的意義が記載されている。また、16秒未満の場合は、寝返りや座りなおしに対しフォームの追随性がわるく、人体に対するフォームからの反発力がつよくなるとともに、フォームが頭や足を押したりして硬い印象を与えるため好ましくない。
また、36秒を超えると、寝返りや座りなおしに対しその反発性がわるく、人体に対するフォームからの反発力がほとんどないため、フォームがやわらかすぎてクッション性に欠け、心地よい印象を与えられないためいずれも好ましくない。

A.について
上記「相違点iについて」で述べたように、防臭性や吸湿性のためにウレタンフォームに炭素粉を混入させることは、周知の事柄である。
本件明細書には防臭性や吸湿性のために炭素粉を添加することが記載されている(段落【0005】、【0013】)のであり、上記周知の事柄と目的が異なるものとはいえない。
また、たとえ異なった目的の下であっても、刊行物6及び上記周知の事柄から本件訂正発明1の構成に至ることは容易であり、本件訂正発明1の点加圧戻り時間は、その構成を採ることにより得られた効果を確認したというにすぎないものというべきである。
B.について
明細書段落【0016】第11行目乃至第18行目には、点加圧戻り時間が16秒〜36秒の範囲が望ましいとの記載はなされているが、これが炭素粉の添加と関連することは何等記載されていない。
また、本件明細書段落【0029】の表1には、点加圧戻り時間が16秒〜36秒となる例(実施例、比較例)が示されているが、点加圧戻り時間がこの範囲外の比較例は示されておらず、この範囲とすることによる技術的意義が不明である。
さらに、寝返りや座りなおしに対する効果の主張は、本件明細書に記載されていない事項であるし、また、その効果が実証されているものでもない。

第6.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-03-14 
結審通知日 2006-03-17 
審決日 2006-03-29 
出願番号 特願2001-233740(P2001-233740)
審決分類 P 1 41・ 121- Z (C08L)
P 1 41・ 856- Z (C08L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 健史  
特許庁審判長 一色 由美子
特許庁審判官 藤原 浩子
船岡 嘉彦
登録日 2002-09-27 
登録番号 特許第3353249号(P3353249)
発明の名称 炭素粉を含有した低反発性ポリウレタンフォーム  
代理人 清原 義博  

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