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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1136819
審判番号 不服2001-20978  
総通号数 79 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-04-06 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-11-22 
確定日 2006-05-17 
事件の表示 平成 9年特許願第258535号「コンピュータゲーム装置」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 4月 6日出願公開、特開平11- 90037〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成9年9月24日に出願され、平成13年10月17日付で拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月22日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年12月27日付で手続補正がなされたものである。

2.平成13年12月27日付の手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成13年12月27日付の手続補正を却下する。

[理由]
2-1.補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「【請求項1】 ゲームの映像等を表示する表示手段と、ゲームの効果音等を出力する音響手段と、利用者の操作入力手段と、ゲームの進行中においてゲームの進行に役立つアドバイス情報を表示手段・音響手段により利用者にゲームの進行過程で随時提供するアドバイス情報提供手段と、前記アドバイス情報を提供するのに先だってアドバイス情報の提供料金を提示した上で、当該アドバイス情報の利用要否を利用者に尋ねる問い合わせ手段と、前記問い合わせに対する利用者の要求に応じて前記アドバイス情報を利用者に提供する際にその利用料金を課金するための処理を実行する課金手段とを備えたことを特徴とするコンピュータゲーム装置。」と補正された。(下線は、補正箇所を示す。)
なお、前記請求項1の記載中「役立っアドバイス情報」及び「アドバイス情報め提供料金」は、それぞれ、「役立つアドバイス情報」及び「アドバイス情報の提供料金」の明らかな誤記と認め、前記のように記載した。

前記補正は、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「随時提供するアドバイス情報提供手段」について「ゲームの進行過程で随時提供するアドバイス情報提供手段」との限定を付加し、同じく「前記アドバイス情報を利用者に提供する」について「前記問い合わせに対する利用者の要求に応じて前記アドバイス情報を利用者に提供する」との限定を付加するものであって、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成15年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2-2.引用例

引用例:特開平8-155140号公報

[1]原査定の拒絶の理由に引用され本願の出願の日前に頒布された前記引用例には、図面と共に以下の事項が記載されている。
(a)「【0001】【産業上の利用分野】本発明は、ディスプレイ上に表示されたゲーム画面を見ながらゲームを行うよう構成されたビデオゲーム装置・・・に関する。」
(b)「【0043】実施例のゲーム装置10は、操作部11と、ゲーム演算部20と、ディスプレイ40と、音声合成部50及びスピーカ52とを含んで構成される。」
(c)「【0044】前記操作部11は、図1に示す各レバー12、14、トリガー16、18、視点変更釦19などのプレーヤの操作する部材である。さらに操作部11は以下に述べるようにプレーヤーがアドバイスの有無を指定できるアドバイス選択手段と、出力されたアドバイスの終了を指定するアドバイス終了手段として機能するようにも構成されている。すなわちコインを投入すると、ディスプレイ40上に、アドバイスの必要なプレーヤーはトリガー18を操作してくださいというメッセージ画面が一定時間表示され、このときトリガー18はアドバイス選択手段として機能する。そしてこのメッセージ画面表示中にトリガー18を操作すると、ゲーム装置が、アドバイス出力モードに設定され、この間トリガー18を操作しないと、ゲーム装置はアドバイス非出力モードに設定されるように構成されている。ゲーム装置が、アドバイス出力モードに設定され、ディスプレイ40上に、アドバイスがウィンドウ表示されているとき、トリガー18はアドバイス終了手段として機能し、ウィンドウ表示中にトリガー18を操作することにより、アドバイス表示用のウィンドウが消去されゲームが再開されるようにも構成されている。」
(d)「【0049】また前記音声合成部50とスピーカ52は、音声出力手段として機能するものである。そしてゲーム空間演算部30は、ゲームの進行に応じた音声データを演算し、前記音声合成部50を介し、スピーカ52からゲーム演出用の音声を出力するように構成されている。」
(e)「【0061】ところで本実施例のゲームで行う攻撃防御は、ゲームフィールドの地形を生かし各種のテクニックを使うことにより、より効果的なものとなる。しかしそれらは説明書きで説明されてもわかりにくく、特にゲームに不慣れなプレーヤーには理解されない。
【0062】また、本実施例では前記レバー12、14を操作することにより、プレーヤーは未来戦車を自由に動かすことができ、前記トリガー16、18を操作することにより、敵に対する攻撃を行うことができ、中央の視点変更釦19を押すことにより視点切替を行うことができる。しかし本実施例のように複雑な操作方法は説明書きで説明されてもわかりにくく、ゲームに不慣れなプレーヤーには使いこなすことができない。
【0063】さらに本発明ではメインレーダー、サブレーダー、シールドゲージ、コンパスその他の計器を使いこなさなければならず、コンテナ、残弾数、残り時間などを考慮しながらゲームを進めなければならない。しかしそれらは説明書きで説明されてもわかりにくく、ゲームに不慣れなプレーヤーは使いこなすことができない。
【0064】このような点を解消すべく開発された本発明の特徴は、ゲームを行いながらゲームをマスターできるように、ゲーム状況に応じてアドバイスを出力する点にある。」
(f)「【0065】このため実施例のゲーム装置は、前述したアドバイス演算部22を含んで構成され、このアドバイス演算部22を用いて、ゲーム状況に応じて出力するアドバイスを演算し、ディスプレイ40上に画像表示するように構成されている。
【0066】実施例のアドバイス演算部22は、予めゲーム状況に応じた複数のアドバイスデータが記憶されたアドバイスデータ記憶部29と、ゲーム空間演算部30の演算するゲーム状況が予め設定したアドバイス条件に合致した際、前記アドバイスデータ記憶部29から対応するアドバイスデータを読み出す状況判断部23とを含み、読み出されたアドバイスデータを、画像合成部35を介し、ディスプレイ40上に一定時間ウィンドウ表示するように構成されている。このとき、前記ゲーム空間演算部30は、アドバイス画面表示期間中は、ゲームの進行を一時的に停止し、アドバイス画面をディスプレイ40上に一定時間表示し続けるように構成されている。」
(g)「【0067】本実施例において前記アドバイスデータ記憶部29に記憶されるアドバイスデータは、テクニック説明に関するアドバイスデータ、操作方法に関するアドバイスデータ、計器説明に関するアドバイスデータの3パターンに分類して、記憶されている。
【0068】そして状況判断部23は、前記3つのパターンのアドバイス状況を判断するために、ゲーム状況判断部24、操作状況判断部26、計器情報判断部28を含んで構成される。
【0069】そしてこれらゲーム状況判断部24、操作状況判断部26、計器情報判断部28は、ゲーム空間演算部30の演算するゲーム状況が、該当する判断状況に合致すると判断した場合には、対応するアドバイスデータを、アドバイスデータ記憶部29より読み出し、ディスプレイ40にウインドウ表示する。」
(h)「【0070】・・・ なお、各アドバイスデータは必要に応じて、音声合成部50を介しスピーカ52から音声出力するように構成してもよい。」
(i)「【0072】本実施例ではプレーヤーはアドバイス選択手段を用いて、アドバイス出力の有無を選択できるように構成されている。
【0073】 図6はアドバイス選択処理の手順を示したフローチャート図である。まずプレーヤーがコインを入力することによりゲームが開始されることになるが、このとき所定時間内に他のプレーヤーがコインを入力すると、マルチプレーヤーゲームが選択されたとみなされて(ステップ12)、自動的にアドバイス非出力モードに設定され、アドバイスなしゲームが開始される(ステップ22)。
【0074】これは本実施例では、マルチプレーヤーゲームを選択するプレーヤーはかなりの上級者でありアドバイスは不要であろうということで、そのように構成しているが、マルチプレーヤーでもアドバイスを出力するようにしてもよい。ただし、本実施例ではアドバイス出力中はゲームを一時的に停止するように構成しているので、マルチプレーヤーでアドバイスを出力する場合は、ゲームを中断せずにアドバイスを出力するように構成した方がよい。
【0075】所定時間内に他のプレーヤーがコインを入力しないとプレーヤーがシングルプレーヤーゲームを選択したとみなされ、一定時間アドバイス選択画面が現れる(ステップ14)。この選択画面出力中に、プレーヤーは画面の指示に従ってトリガー18の操作により入力でアドバイス出力の有無を指定する(ステップ16)。プレーヤーがアドバイス有りを指定すると、ゲーム装置はアドバイス出力モードに設定され、アドバイス有りゲームが開始され(ステップ24)、アドバイスなしを指定すると、ゲーム装置はアドバイス非出力モードに設定され、アドバイスなしゲームが開始される(ステップ22)。
(j)「【0077】図8はアドバイスがディスプレイ上に表示されたゲーム画面の概略が示されている。これは操作方法をアドバイスしている操作方法アドバイス画面である。・・・本実施例では、このような操作方法アドバイス画面データを複数用意しており、それぞれの出力状況にあるときに各画面ごとに定まった所定の時間(3秒から8秒)表示し、その間ゲームの進行は停止するように構成されている。しかし、出力されたアドバイスをプレーヤーがいらないと判断した場合には、トリガー18を操作することによりウィンドウ画面80、82の表示を終了することもできる。」
(k)「【0078】メッセージウインドウの右下に表示されている時間85はメッセージが表示される残り時間を表している。本実施例では、所定の時間表示し、その間ゲームの進行は停止するように構成されている。しかし、出力されたアドバイスをプレーヤーがいらないと判断した場合はトリガー18を操作することによりアドバイス出力をを終了することもできる。」
(l)「【0085】なお本実施例では、ゲームの中断時間を最少にするためにアドバイスは初回のみ出力するように設定しているが、アドバイスの種類によっては複数回出力したほうよいものもあるので、このようなものは何回でも出力するように設定してもよい。」
(m)「【0086】また本実施例ではアドバイス出力中はゲームをポーズ状態にしているが、アドバイスの種類によってはゲームが進行している状態でアドバイスを出力したほうがよいものもあるので、そのように設定してもよい。」

[2]ゲーム装置において、利用者にアドバイス情報の利用要否を尋ねることなくアドバイス情報をゲームの進行中に提供することは、本願明細書にも記載されている(段落【0002】【0003】)ように周知技術である(他に、下記周知例1参照。)から、このような周知技術を踏まえると、引用例には、前記の記載事項及び図面の記載からみて下記の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「ゲーム画面を表示するディスプレイ40と、ゲーム演出用の音声を出力する音声出力手段と、プレーヤが操作する操作部11とを備え、ゲームが進行している状態で、アドバイスデータを、前記ディスプレイ40上に画像表示し、必要に応じ、音声出力するように構成し、ゲームを行いながらゲームをマスターできるように、ゲーム状況に応じてアドバイスを出力するビデオゲーム装置。」

周知例1:特開昭58-83976号公報
(2頁右上欄9-19行の記載等参照。)

2-3.対比
本願補正発明と引用発明を対比する。
引用発明の「ゲーム画面を表示するディスプレイ40」は本願補正発明の「ゲームの映像等を表示する表示手段」に相当し、以下同様に、引用発明の「プレーヤが操作する操作部11」は本願補正発明の「利用者の操作入力手段」に、引用発明の「ビデオゲーム装置」は本願補正発明の「コンピュータゲーム装置」に相当し、
引用発明においては、ゲームが進行している状態で、アドバイスデータを、ディスプレイ40上に画像表示し、必要に応じ、音声出力するように構成し、ゲームを行いながらゲームをマスターできるように、ゲーム状況に応じてアドバイスを出力するから、引用発明も、本願補正発明と同様な「ゲームの進行中においてゲームの進行に役立つアドバイス情報を表示手段により利用者にゲームの進行過程で随時提供するアドバイス情報提供手段」を備えていると認められる。
したがって、両者は、以下の点で一致し、また、相違する。

<一致点>
「ゲームの映像等を表示する表示手段と、利用者の操作入力手段と、ゲームの進行中においてゲームの進行に役立つアドバイス情報を表示手段により利用者にゲームの進行過程で随時提供するアドバイス情報提供手段とを備えたコンピュータゲーム装置。」

<相違点>
(1)本願補正発明では、「ゲームの効果音等を出力する音響手段」を備え、アドバイス情報を表示手段・「音響手段」により提供するのに対して、引用発明では、アドバイス情報を表示手段により提供し、必要に応じ、音声出力するする点。
(2)本願補正発明では、「アドバイス情報を提供するのに先だってアドバイス情報の提供料金を提示した上で、当該アドバイス情報の利用要否を利用者に尋ねる問い合わせ手段と、前記問い合わせに対する利用者の要求に応じて前記アドバイス情報を利用者に提供する際にその利用料金を課金するための処理を実行する課金手段」を備えたのに対して、引用発明では、このような手段を備えていない点。

2-4.判断
前記相違点について検討する。
(ア)相違点(1)について
ゲーム装置において、表示手段の表示内容に合わせて「ゲームの効果音等を出力する音響手段」を具備させることは周知の事項であるから、提供するアドバイス情報の表示内容に合わせて「音響手段」により効果音等を出力するようにして、上記相違点(1)に係る本願補正発明の特定事項とすることは、当業者が適宜になし得る設計的事項にすぎない。

(イ)相違点(2)について
i.前記引用例には、ゲームの開始時ではあるが、アドバイス選択画面が現れ、この選択画面出力中に、プレーヤーは画面の指示に従ってアドバイス出力の有無を指定すること(前記摘記事項(i)の段落【0075】参照。)が記載されている。また、情報を出力する装置において、情報の内容によっては利用者が情報を利用する必要がない場合があることは、周知である(前記摘記事項(j)(k)、下記周知例2及び3参照。)から、引用発明において、アドバイス情報を提供するのに先だって、当該アドバイス情報の利用要否を利用者に尋ねる問い合わせ手段を備えることは、前記引用例に記載された事項及び前記周知の事項に基いて当業者が容易になし得ることである。
周知例2:特開昭63-291111号公報
(2頁右下欄13行-3頁左上欄4行の記載等参照。)
周知例3:特開平1-284915号公報
(1頁右下欄下から2行-2頁左上欄19行の記載等参照。)
ii.一方、種々の情報を提供するシステムにおいて、利用者が情報を利用すると、その情報の提供者は情報の内容に応じて利用料金を利用者に課金することも、周知であり(下記周知例4及び5参照。)、通常、ゲーム装置には、ゲームをする際に利用料金を課金するための処理を実行する課金手段を備えているから、引用発明において、アドバイス情報を利用者に提供する際にその利用料金を課金するための処理を実行する課金手段を備えることも、前記周知の事項に基いて当業者が容易になし得ることである。
周知例4:特開平4-61463号公報号公報
(2頁左上欄6-17行の記載等参照。)
周知例5:特開平8-204853号公報
(2頁2欄41-42行の記載等参照。)
iii.前記i.及びii.で述べたように、引用発明において、アドバイス情報を提供するのに先だって、当該アドバイス情報の利用要否を利用者に尋ねる問い合わせ手段を備えること、及び、アドバイス情報を利用者に提供する際にその利用料金を課金するための処理を実行する課金手段を備えることは、当業者が容易になし得ることである。
そして、アドバイス情報の提供に際しその利用料金が課金されるのであれば、利用者が、アドバイス情報を利用するかしないかを判断するにあたり、アドバイス情報の提供料金を知りたいのは当然のことであるから、引用発明において、前記問い合わせ手段及び前記課金手段を備えるにあたり、前記問い合わせ手段を、アドバイス情報を提供するのに先だってアドバイス情報の提供料金を提示した上で、当該アドバイス情報の利用要否を利用者に尋ねる構成とすることは、当業者が必要に応じて適宜になし得る設計的事項である。
iv.したがって、前記相違点に係る本願補正発明の特定事項は、当業者が容易になし得ることである。

そして、本願補正発明によって奏せられる効果は、引用発明及び前記引用例に記載された事項並びに前記周知の事項から当業者であれば予測し得るものであり、格別顕著なものではない。

よって、本願補正発明は、引用発明及び前記引用例に記載された事項並びに前記周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

2-5.むすび
以上のとおり、本件補正は、平成15年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に違反するので、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成13年12月27日付の手続補正は前記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成13年10月3日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「【請求項1】ゲームの映像等を表示する表示手段と、ゲームの効果音等を出力する音響手段と、利用者の操作入力手段と、ゲームの進行中においてゲームの進行に役立つアドバイス情報を表示手段・音響手段により利用者に随時提供するアドバイス情報提供手段と、前記アドバイス情報を提供するのに先だってアドバイス情報の提供料金を提示した上で、当該アドバイス情報の利用要否を利用者に尋ねる問い合わせ手段と、前記アドバイス情報を利用者に提供する際にその利用料金を課金するための処理を実行する課金手段とを備えたことを特徴とするコンピュータゲーム装置。」

3-1.引用刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は、前記「2-2.」に記載したとおりである。

3-2.対比・判断
本願発明は、前記「2.」で検討した本願補正発明から、「随時提供するアドバイス情報提供手段」を限定する事項である「ゲームの進行過程で随時提供するアドバイス情報提供手段」との構成を省き、「前記アドバイス情報を利用者に提供する」を限定する事項である「前記問い合わせに対する利用者の要求に応じて前記アドバイス情報を利用者に提供する」との構成を省いたものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2-4.」に記載したとおり、引用発明及び前記引用例に記載された事項並びに前記周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明及び前記引用例に記載された事項並びに前記周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

3-3.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び前記引用例に記載された事項並びに前記周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-03-01 
結審通知日 2006-03-07 
審決日 2006-03-24 
出願番号 特願平9-258535
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 植野 孝郎  
特許庁審判長 中村 和夫
特許庁審判官 宮本 昭彦
白樫 泰子
発明の名称 コンピュータゲーム装置  

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