• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 B32B
管理番号 1137022
審判番号 不服2002-742  
総通号数 79 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-11-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-01-16 
確定日 2006-06-12 
事件の表示 平成10年特許願第146568号「装飾シート」拒絶査定不服審判事件〔平成11年11月24日出願公開、特開平11-320800、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成10年 5月11日の出願であって、その請求項1ないし3に係る発明(以下、「本願発明1」ないし「本願発明3」という)は、本件審判の請求に際し平成14年 1月16日付けで提出された手続補正書によって補正された明細書(以下、「補正明細書」という)の特許請求の範囲の請求項1ないし3に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】 ホットメルト接着性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィラメントからなる目付10〜70g/m2の不織布表面に、少なくとも一種の装飾片を、該不織布のホットメルト接着性により貼着してなること、及び前記熱可塑性ポリウレタン樹脂の、JIS K7311で測定した硬さが65〜98度であり、流動開始温度が80〜150℃であることを特徴とする装飾シート。
【請求項2】 前記不織布は、前記装飾片を有する面を外側にして、他の布帛に積層一体化されていることを特徴とする請求項1の装飾シート。
【請求項3】 前記不織布が、前記装飾片を有する面を内側にして、他の布帛に積層一体化されていることを特徴とする請求項1の装飾シート。」

2.原査定の理由
原査定の拒絶の理由の概要は、上記手続補正前の明細書に記載の請求項1ないし4に係る発明は、引用文献1(実願平5-24649号(実開平6-79795号)のCD-ROM)、引用文献2(実願平5-72740号(実開平7-38199号)のCD-ROM)、引用文献3(特開昭62-184103号公報)及び引用文献4(特開平7-133573号公報)に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないというものである。

3.対比・判断
主引用文献として提示された引用文献1には、概略、金属箔フィルムを裁断したものとウレタン系樹脂とをブレンドしてから、フェルト表面の全体又は部分的に塗布してラメ模様層を形成する化粧素材(請求項1,請求項2等)が記載されているものと認められる。そして、ラメ模様層に含まれ、樹脂とブレンドして塗布される前記金属箔フィルムを裁断したものは、一応、本願発明1に係る「装飾片」に相当すると認められるが、引用文献1に記載の発明は、金属箔フィルムを、樹脂とブレンドしてフェルトに塗布層として積層するものであり、本願発明1に係る「少なくとも一種の装飾片を、該不織布のホットメルト接着性により貼着してなること」との点については、記載も示唆もされていないものであり、しかも、本願発明における特定の熱可塑性ポリウレタン樹脂のフィラメント不織布について記載するところもない。
次に、ホットメルト性不織布の例示として引用された引用文献2ないし4についてみると、引用文献2には、概略、「表面に印捺もしくは型付けによる任意の装飾模様を備えた紙、不織布、編織物等のシートからなる壁紙であり、その裏面に低融点の熱可塑性合成樹脂からなるフィルム、不織布等のホットメルト性シートが融着されていることを特徴とする壁紙」(請求項1)の発明が記載され、当該壁紙は「装飾模様を備えた紙、不織布、編織物等のシート」を接着するため接着剤としてホットメルト性のシートの一例として不織布を使用するもので、本願発明1に係る「装飾片」を貼着するためホットメルト性シートのホットメルト性を利用する点で類似したものであるが、引用文献2には、「装飾片」の取付けのための基材シート兼接着シートとして利用することについて記載も示唆もされていないし、また、前記「ホットメルト性シート」として、本願発明における特定の熱可塑性ポリウレタン樹脂のフィラメント不織布について記載も示唆もされていない。
また、引用文献3には、概略、伸縮性無縫製衣料について記載され、縫製をすることなく、繊維に積層した接着性不織布により衣料を形成する技術が記載され、また、引用文献4には、概略、メルトブロー不織布について記載されているが、ホットメルト接着性不織布について記載するところはない。してみると、両文献には、本願発明1に係る「装飾片」の取付けのための基材シート兼接着接着シートとしての使用に係る装飾シートについて記載も示唆もされていない。ましてや、両文献ともに本願発明における特定の熱可塑性ポリウレンタン樹脂のフィラメント不織布について記載も示唆もされていない。
したがって、引用文献1ないし4の記載事項から、本願発明1に係るホットメルト接着性を有する、特定の熱可塑性ポリウレタン樹脂のフィラメントからなる「不織布表面」に、「装飾片を、該不織布のホットメルト接着性により貼着してなる装飾シート」を、当業者が容易に想到し得たとはいえない。
そして、本願発明1は、補正明細書に記載されたとおりの優れた作用・効果を奏するものと認められる。
よって、本願発明1は、引用文献1ないし4に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるとはいえない。
また、本願発明2及び3についても、同様に、引用文献1ないし4に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるとはいえない。

4.むすび
以上のとおりであるから、原査定を維持することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2006-05-23 
出願番号 特願平10-146568
審決分類 P 1 8・ 121- WY (B32B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 平井 裕彰  
特許庁審判長 石井 淑久
特許庁審判官 鴨野 研一
川端 康之
発明の名称 装飾シート  
代理人 村田 紀子  
代理人 武石 靖彦  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ