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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A47K
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A47K
管理番号 1137148
審判番号 不服2005-11550  
総通号数 79 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2001-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-06-20 
確定日 2006-05-25 
事件の表示 平成11年特許願第296866号「便座カバー」拒絶査定不服審判事件〔平成13年4月24日出願公開、特開2001-112669〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成11年10月19日に出願された特願平11-296866号の特許出願であって、原審において平成17年1月6日付けの拒絶理由を通知したところ、出願人からは何らの応答もなく、前記拒絶理由により平成17年5月13日付で拒絶査定がなされ、前記拒絶査定を不服として、平成17年6月20日に拒絶査定不服審判が請求され、前記審判の請求の日から30日以内の平成17年7月20日付で明細書を補正する手続補正書が提出されたものである。

第2 平成17年7月20日付の手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成17年7月20日付の手続補正を却下する。

[理由]
1.補正の内容
平成17年7月20日付の手続補正は、出願当初の明細書の特許請求の範囲についての
「【請求項1】 便座に被せて使用するパイル地を用いた便座カバーであって、便座の上面と接する面にゴム質層が形成されていることを特徴とする便座カバー。」
の記載を、
「【請求項1】 便座に被せて使用するパイル地を用いた便座カバーであって、便座の上面と接する面に、多数の点状に配設されたゴム質層、もしくは、線状に形成されたゴム質層が形成されていることを特徴とする便座カバー。」
と補正(以下、この補正を「本件補正」という。)することを含むものである。

2.補正の適否の検討
しかして、上記本件補正は、平成17年6月20日の拒絶査定不服審判の請求の日から30日以内になされた補正であるから、特許法第17条の2第1項第3号に該当する補正であることは明らかである。
そして、本件補正の請求項1についての補正は、補正前の請求項1に記載されていた「ゴム質層」の発明特定事項を、「多数の点状に配設されたゴム質層、もしくは、線状に形成されたゴム質層」と限定するものであるから、同法第17条の2第4項第2号の「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。

上記のとおり、請求項1についての本件補正が、特許法第17条の2第4項第2号の「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正であるので、本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか否かについて、以下に検討する。

3.独立特許要件の有無
(1)本願の本件補正後の発明
本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、これを「本願補正発明」という。)は、以下のとおりのものである(上記「第2」の「1.補正の内容」欄を参照)。
「便座に被せて使用するパイル地を用いた便座カバーであって、便座の上面と接する面に、多数の点状に配設されたゴム質層、もしくは、線状に形成されたゴム質層が形成されていることを特徴とする便座カバー。」

(2)引用刊行物及び周知技術文献
ア.原審における拒絶査定の理由に引用された刊行物であって本願特許出願前に頒布された実願平3-64675号(実開平4-89097号)のCD-ROM(以下、「引用刊行物」という。)には、「便座カバー」に関し、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「【0006】本考案はかかる事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところはシートの一面に合成樹脂を含む装着材を塗布した構成にすることにより便座に対する着脱が容易であり、取り外した場合に便座に何も残存しない便座カバーを提供することにある。」
「【0008】【課題を解決するための手段】本願の第1考案に係る便座カバーは、便座の上面形状に応じた形状をなすシートの一面に合成樹脂を含む装着材を塗布してあることを特徴とする。」
「【0010】【作用】第1考案の便座カバーでは、シートの裏面に塗布された装着材は接着力があるので、便座カバーを便座に軽く圧すると容易に便座に密着することができ、ずれることなく固定され、便座を立てたときにも動かない。また、この便座カバーは剥離性が良好であるので、引っ張ることにより容易に取り外すことができ、後に残存するものはなく、また便座上に付属部材を必要としないので、そのまま支障なく便座に座ることができる。」
「【0014】図1は本考案に係る第1実施例の便座カバーの斜視図であり、図2は該便座カバーの使用態様を示す斜視図である。図中11はO型便座の上面形状と略等しい形状の不織布からなるシートであり、裏面には下記表1に示した成分を配合した装着材12が塗布されている。なお、図示省略するが、U型便座の上面形状と略等しい形状からなるシートの裏面に装着材を塗布すれば、U型便座にも同様に使用できることは勿論である。
【0015】また、図3は本考案に係る第2実施例の便座カバーの斜視図であり、図4は該便座カバーの使用態様を示す斜視図である。図中11はO型便座の上面の一部の形状と略等しい形状の不織布からなるシートであり、裏面には下記表1に示した成分を配合した装着材12が塗布されている。第1実施例では便座上面の全域を覆う構成としているが、第2実施例では便座上面の一部域を覆う構成としている。第2実施例ではこのように一部の領域のみを覆うので、第1実施例のようにO型便座とU型便座とでその形状を変える必要はなく、どのようなタイプの便座に対しても適用可能である。」
「【0025】この実施例ではシート11として不織布を使用した場合につき説明しているが、何らこれに限定されるものではなく、ニット又はパイルなどの織布を使用してもよいし、材質も綿などの繊維、ナイロンなどの合成繊維、ポリエステルフィルムなどの合成樹脂フィルムなど広範囲に選択できる。」
「【0030】前述の実施例では共に、合成樹脂としてウレタン系合成樹脂である『DICFOAM F-520』を含む装着材12を用いているが、何らこれに限定されるものではない。本考案の便座カバーにおける特性を得るための装着材12としては、アクリル系粘着剤,ゴム系粘着剤,合成ゴム,エチレン酢酸ビニールアルコール(EVA),エチレンエチルアクリレート(EEA),エチレンメチルアクリレート(EMA),ウレタン等の樹脂が考えられる。これらの各樹脂における物性(粘着性,耐熱性,耐洗濯性,変色性)を調べた結果を、表4に示す。」
「【0048】【考案の効果】以上の如く本考案の便座カバーはシートの一面に塗布された装着材の密着力が大きいので、前記一面を便座に向けて軽く圧すると便座に密着し、すれることなく固定され、便座を立てたときにも動かない。また装着材の剥離性も良好であるので、容易に取り外すことができ、後に成分が残存することがなく、便座上に付属部材を必要としないのでそのまま支障なく便座に座ることができる。また、本考案の便座カバーは小さく折りたためるので旅行などに出かけるときに携帯することができる。また洗濯を繰り返しても密着力に変化が見られない等優れた効果を奏するものである。」

そうすると、上記引用刊行物における前記摘記事項及び添付図面における記載からみて、引用刊行物には、次の発明(以下、これを「引用発明」という。)の記載が認められる。
「O型便座又はU型便座の上面形状に応じた形状で、綿、ナイロンなどの繊維等の材質からなるパイルなどの織布を使用したシート11の裏面に、装着材12としてのゴム系粘着剤又は合成ゴムを塗布した便座カバーであって、便座に対する着脱が容易であり、取り外した場合に便座に何も残存しない便座カバー」

イ.本願特許出願前に頒布された刊行物である実願昭61-1553号(実開昭62-113780号)のマイクロフイルム(以下、「周知技術文献1」という。)には、「敷物のすべり止め構造」に関し、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「敷物地の裏面に、ゴム系素材からなる多数の粒状のすべり止めを点在させたことを特徴とする敷物のすべり止め構造。」(明細書1頁5〜7行の「2.実用新案登録請求の範囲」欄の記載)
「(作用)敷物地の裏面に多数のすべり止めを点在させているのですべり止めができる。また、すべり止めを点在させているので、敷物地自体の生地性が損なわれないとともに、折り畳みもできる。」(明細書3頁11〜16行)
「この一実施例はマットに本考案を適用したもので、実施例中の敷物はマット1であり、敷物地はマット地2である。マット1は、平面形状が長方形のマット地2と、このマット地2の裏面2bに点在させた多数のすべり止め3…からなる。マット地2は、表,裏面2a,2bにパイルを起毛させた厚肉状のタオル素材よりなる。すべり止め3は、粒状の合成ゴムをマット地2に接着してなり、その接着構成は、たとえば溶した合成ゴムをパイル面に浸透させてなる。そして、このマット1のすべり止め構造は、マット地2の裏面2bの全面に、多数のすべり止め3…を均等に配列してなる。なお、すべり止め3は、マット地2の平面より突出した大きさの粒状体であり、起毛したパイル面に埋没しないようになっている。」(明細書3頁20行〜4頁16行)
「このような構成であるから、マット1を床面に載置した状態で、利用者がマット1のどの位置に乗っても、踏みつけている足の面積内に常にすべり止め3…が点在しているので、確実なすべり止めを作用させることができる。」(明細書4頁17行〜5頁1行)
「また、すべり止め3…は、天然のゴムであってもよい。」(明細書5頁16〜17行)

ウ.本願特許出願前に頒布された刊行物である実願昭58-154865号(実開昭60-60986号)のマイクロフイルム(以下、「周知技術文献2」という。)には、「すべり止めを施した敷物」に関し、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「1.ジュータン、玄関マット、台所用マット、トイレ用マット等の敷物において、該敷物の編成と共に細長ゴム材を連続的に或は断続的に編み込んで該敷物の裏面から上記細長ゴム材が出るようにしたことを特徴とするすべり止めを施した敷物。」(明細書1頁5〜10行の「2.実用新案登録請求の範囲」欄の記載)
「(1)は平編による玄関マットを例示した敷物であり、(2)は該敷物の編成と共に編み込んだ糸状の細長ゴム材である。該ゴム材(2)は合成ゴム或は天然ゴムのどちらを使用するも自由である。そして該ゴム材(2)は、編み込んだときに敷物(1)の裏面(3)から浮き出るよう、即ち編地(4)から隆起した状態となるように編み込んである。ここで、このゴム材(2)の編み込みは図示の実施例に限定されることなく敷物(1)の裏面(3)全面に連続的に編み込むことも、或は断続的に編み込むも自由である。また裏面全体にゴム材(2)を露出点在さすも、裏面の任意の位置に部分的にゴム材(2)を編み込んでもよい。要は敷物の裏面から編み込まれたゴム材(2)が露出し、該敷物(1)をフロアー等に敷いたとき、摩擦係数を大として該敷物(1)がすべて移動しないように編み込めば、如何なる編み込みとしても良い。そして上記、敷物(1)の編み方は何ら限定されるものではない。またゴム材(2)をたて糸と共に編み込むも、よこ糸と共に編み込むも、或は両糸と共に編み込むも自由である。」(明細書2頁6行〜3頁6行)
「このように本考案はジュータン、玄関マット、台所用マット、トイレ用マット等の敷物において、該敷物の編成と共に細長ゴム材を連続的に或は断続的に編み込んで該敷物の裏面から上記細長ゴム材が出るようにした構成であるから、敷物の裏面から露出したゴム材により使用したときに該敷物のすべりを防止することができる。」(明細書3頁7〜13行)

エ.本願特許出願前に頒布された刊行物である実願昭56-131583号(実開昭58-36877号)のマイクロフイルム(以下、「周知技術文献3」という。)には、「トイレマット等の布製敷設体」に関し、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「(1)布製敷設体に合成樹脂液を点状、線状に装下せしめて熱固着したことを特徴とするトイレマット等の布製敷設体。」(明細書1頁5〜7行の「2.実用新案登録請求の範囲」欄の記載)
「本考案は上記欠点に鑑み、布製敷設体の底面に合成樹脂液を点状若しくは線状に分散装下せしめてこれを所定温度にて熱固着せしめた布製敷設体を提供して上記欠点を解消せんとしたものにして、以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、(1)はトイレマットとして形成せしめた本考案に係る布製敷設体の本体であって、該本体(1)の底面(2)には山状もしくは半球状に形成せしめた合成樹脂(3)(3)’・・・を所定の配列にて点状に分散固着せしめている。合成樹脂(3)(3)’・・・は図示する点状のものの他、平行線上(状)、格子状等の多数の線状に固着せしめても良く、……。」(明細書2頁19行〜3頁12行)
「尚、第2図において(4)は本体(1)の中核層を構成する不織布、(5)はカバー布、(6)はパイル地又は布帛より成る表層生地である。」(明細書4頁6〜8行)
「要するに本考案は、布製敷設体に合成樹脂液を点状、線状に装下せしめて熱固着して成るので、床板、タイル上等に敷設せしめても合成樹脂(3)(3)’・・・の大なる摩擦抵抗により横滑りを防止出来、従って横滑りに基づく利用者の転倒の危険を防止出来ると共に定位置より容易に移動せず、……。」(明細書4頁14行〜5頁1行)

オ.本願特許出願前に頒布された刊行物である実願昭54-19439号(実開昭55-120714号)のマイクロフイルム(以下、「周知技術文献4」という。)には、「線状のスベリ止め付、手袋」に関し、図面の図示とともに次の事項が記載されている。
「1,手袋の、にぎり側表面に線状のスベリ止め材を取付けること。
2,手袋の、にぎり側表面に横線状のスベリ止め材を取付けた、実用新案登録請求の範囲第一項記載の、スベリ止め材を取付けること。
3,手袋の、にぎり側表面に点線状のスベリ止め材を取付けた、実用新案登録請求の範囲第一項記載の、スベリ止め材を取付けること。」(明細書1頁5〜12行の「2,実用新案登録請求の範囲」欄の記載)
「本案は手袋の、にぎり側表面に線状および点線状のスベリ止め材を取付けたものである。第一図は1,手袋に2,の線状のスベリ止め材を取付けしたものである。第二図は1,手袋の2の点線状のスベリ止め材を取付けしたものである。以上のような構造であるので使用に、さいしスベラず、しかも使用感は加工する前と、変わらない。又、安価で大量生産が可能である。」(明細書1頁14〜22行の「3,考案の詳細な説明」欄の記載)

(3)対比及び一致点・相違点
本願補正発明と前記引用発明とを対比すると、引用発明における「O型便座又はU型便座」、「パイルなどの織布を使用したシート11」、「便座カバー」、「シート11の裏面」及び「装着材12としてのゴム系粘着剤又は合成ゴム」のそれぞれが、本願補正発明の「便座」、「パイル地」、「便座カバー」、「便座の上面と接する面」及び「ゴム質層」のそれぞれに対応する。
そうすると、本願補正発明と引用発明とは、「便座に被せて使用するパイル地を用いた便座カバーであって、便座の上面と接する面にゴム質層が形成されている便座カバー」である点で、両者の構成が一致し、次の点で構成が相違する。
相違点:本願補正発明のゴム質層が、多数の点状に配設されたゴム質層、もしくは、線状に形成されたゴム質層であるのに対し、引用発明では、シート11の裏面に装着材12としてのゴム系粘着剤又は合成ゴムが塗布されている点。

(4)相違点についての判断
一般に、普段の日常生活に使用する身の回りの繊維製日用品の一面にゴム質層を多数の点状に配設又は線状に形成することによりすべり止めを施しておいて、手足が滑らないようにすることは、本件特許出願時の周知技術〔その例として、敷物地の裏面にゴム系素材からなる多数の粒状のすべり止めを点在させて確実なすべり止めを作用させるようにした周知技術文献1〔実願昭61-1553号(実開昭62-113780号)のマイクロフイルム〕に記載の「敷物のすべり止め構造」の例、細長ゴム材を連続的に或は断続的に編み込んで敷物の裏面から細長ゴム材が出るようにして敷物のすべりを防止するようにした周知技術文献2〔実願昭58-154865号(実開昭60-60986号)のマイクロフイルム〕に記載の「すべり止めを施した敷物」の例、布製敷設体の底面に合成樹脂液を点状若しくは線状に分散装下せしめて摩擦抵抗により横滑りを防止するようにした周知技術文献3〔実願昭56-131583号(実開昭58-36877号)のマイクロフイルム〕に記載の「トイレマット等の布製敷設体」の例、手袋のにぎり側表面に線状又は点線状のスベリ止め材を取付けて手が滑らないようにした周知技術文献4〔実願昭54-19439号(実開昭55-120714号)のマイクロフイルム〕に記載の「スベリ止め付きの手袋」の例を参照。〕である。
そうしてみると、引用発明に前記周知技術を付加することにより、本願補正発明の上記相違点に係る「多数の点状に配設されたゴム質層、もしくは、線状に形成されたゴム質層」の構成とすることは、当業者が困難性を伴うことなく容易になし得ることである。

そして、本願補正発明の奏する作用・効果は、上記引用発明及び周知技術から予測できる範囲内のものであって、格別顕著のものということができない。

したがって、本願補正発明は、上記引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願補正発明は特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

(5)むすび
以上のとおりであり、本件補正後の特許請求の範囲に記載された請求項1に係る発明が、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項に規定するところの「特許出願の際独立して特許を受けることができるもの」に適合していないから、本件補正は、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1.本願発明
上記「第2」欄に前述した理由により、平成17年7月20日付の手続補正が却下されたことにより、当審が審理すべき本願発明は、出願当初の明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(上記「第2」の「1.補正の内容」欄を参照)。
「便座に被せて使用するパイル地を用いた便座カバーであって、便座の上面と接する面にゴム質層が形成されていることを特徴とする便座カバー。」(以下、これを「本願発明」という。)

2.引用刊行物及び該引用刊行物の記載事項
原審における拒絶査定の理由に引用された刊行物であって本願特許出願前に頒布された引用刊行物〔実願平3-64675号(実開平4-89097号)のCD-ROM〕には、上記「第2」の「3.独立特許要件の有無」の「(2)引用刊行物及び周知技術文献」の「ア.」欄に摘記したとおりの技術事項が記載されており、そして、前記引用刊行物に記載されている発明(引用発明)は、前記「ア.」欄に前示したとおりである。

3.対比・判断
前示のとおり、本件補正後の本願補正発明の構成は、補正前の請求項1に記載されていた「ゴム質層」の発明特定事項を、「多数の点状に配設されたゴム質層、もしくは、線状に形成されたゴム質層」と限定することにより請求項1に係る発明を限定をした補正の結果によるものであるから、本願発明が本願補正発明の上位概念の発明であることは明らかである。
してみると、本願発明の下位概念の発明に当たる本願補正発明が、前記「第2」の「3.独立特許要件の有無」の「(4)相違点についての判断」及び「(5)むすび」欄に前述したとおり、引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである以上、本願補正発明の上位概念に相当する構成からなる本願発明は、本願補正発明についての理由と同様の理由により、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたというべきである。

4.むすび
以上のとおり、本願発明は、上記引用刊行物に記載の発明(引用発明)に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、本願発明が特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-03-24 
結審通知日 2006-03-28 
審決日 2006-04-10 
出願番号 特願平11-296866
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A47K)
P 1 8・ 575- Z (A47K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 七字 ひろみ  
特許庁審判長 大元 修二
特許庁審判官 柴田 和雄
佐藤 昭喜
発明の名称 便座カバー  
代理人 杉本 勝徳  
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