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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B23P
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B23P
管理番号 1139047
審判番号 不服2003-18664  
総通号数 80 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-09-25 
確定日 2006-06-29 
事件の表示 平成10年特許願第256413号「慣性圧入方法」拒絶査定不服審判事件〔平成12年3月28日出願公開、特開2000-84749〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯
本願は、平成10年9月10日の出願であって、平成15年8月22日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年9月25日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年10月16日付けで手続補正がなされたものである。

第2.平成15年10月16日付けの手続補正について
[補正却下の決定の結論]
平成15年10月16日付けの手続補正を却下する。
[理由]
1.補正後の本願発明
平成15年10月16日付けの手続補正(以下、「本件手続補正」という。)は、平成15年1月16日付けの手続補正書により補正された明細書を補正しようとするものであって、本件手続補正により補正しようとする請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は次のとおりである。
「【請求項1】運動エネルギ付与装置によって、2部材の少なくとも一方に、その一方を他方に接近させる向きに運動エネルギを1回付与し、その付与した運動エネルギによって、前記2部材を相互に圧入するとともに、圧入終了時にそれら2部材のストッパ面同士を当接させてそれら2部材の圧入量を規定する慣性圧入方法であって、
前記ストッパ面同士が当接したか否かを検出する当接検出工程と、
前記エネルギ付与装置を、前記当接検出工程において検出された結果に基づいて、前記ストッパ面同士が当接しなかったと検出された場合には付与する運動エネルギが増加する向きに、当接したと検出された場合には減少する向きに調整する調整工程と、
その調整された前記エネルギ付与装置により、次回以降の圧入において、前記2部材の少なくとも一方に運動エネルギを付与する運動エネルギ付与工程と
を含むことを特徴とする慣性圧入方法。」

上記補正は、願書に最初に添付した明細書または図面に記載した技術的事項によって、請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である2部材を相互に圧入するための「運動エネルギ」が「運動エネルギ付与装置によって」、「1回」付与されるものであり、同じく2部材の「圧入」が「圧入終了時にそれら2部材のストッパ面同士を当接させてそれら2部材の圧入量を規定する」ものであり、同じく「当接検出工程」が「ストッパ面同士」が当接したか否かを検出するものであり、同じく「調整工程」が「前記ストッパ面同士が当接しなかったと検出された場合には付与する運動エネルギが増加する向きに、当接したと検出された場合には減少する向きに調整する」ものであり、同じく「運動エネルギ付与工程」が調整されたエネルギ付与装置により「次回以降の圧入において」運動エネルギを付与するものである、との限定を付加するものであるから、新規事項を追加するものではなく、特許法第17条の2第4項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、上記の本願補正発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(平成15年改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について以下に検討する。

2.引用例とその記載事項
(1)原査定の拒絶の理由に引用された特開平9-66421号公報(以下、「引用例1」という。)には、「しまり嵌合方法およびしまり嵌合装置」に関して、図1〜図18とともに次の事項が記載されている。

ア.「【請求項1】2部材を互いにしまり嵌合する方法であって、
前記2部材の少なくとも一方を前記嵌合の方向において相手方に接近する向きに加速して運動エネルギを付与し、その運動エネルギにより2部材をしまり嵌合することを特徴とするしまり嵌合方法。
【請求項2】請求項1のしまり嵌合方法であって、前記運動エネルギの付与を、前記2部材のうちその運動エネルギが付与されて運動させられるべき運動部材に圧力流体を作用させることによって行うことを特徴とするしまり嵌合方法。
【請求項3】請求項1または2のしまり嵌合方法であって、前記2部材のうち前記運動エネルギが付与されて運動させられるべき運動部材の加速後であって前記しまり嵌合の開始前に、その運動部材の加速を止めてその運動部材を実質的に慣性運動させることを特徴とするしまり嵌合方法。」(特許請求の範囲請求項1〜請求項3)

イ.「【請求項9】2部材を互いにしまり嵌合する装置であって、
前記2部材を、それら2部材の少なくとも一方が前記嵌合の方向において相手方に接近する向きに運動可能に保持する保持装置と、
その保持装置に保持されている前記2部材の少なくとも一方を相手方に接近する向きに加速して運動エネルギを付与する加速装置とを含むことを特徴とするしまり嵌合装置。
【請求項10】請求項9のしまり嵌合装置であって、前記加速装置が、前記運動エネルギの付与を、前記2部材のうちその運動エネルギが付与されて運動させられるべき運動部材に圧力流体を作用させることによって行うものであることを特徴とするしまり嵌合装置。
【請求項11】請求項9または10のいずれかのしまり嵌合装置であって、さらに、前記2部材のうち前記運動エネルギが付与されて運動させられるべき運動部材の加速後であって前記しまり嵌合の開始前に、その運動部材の加速を止めてその運動部材を実質的に慣性運動させる実質慣性運動実現機構を含むことを特徴とするしまり嵌合装置。」(特許請求の範囲請求項9〜請求項11)

ウ.「【0043】これに対し、本実施形態のしまり嵌合方法および装置による場合には、高圧エアによりトーションバー10に運動エネルギを付与してそれの前端部を出力シャフト12の小径穴32に高速で(例えば、30〜100〔m/s〕で)圧入するため、圧入中、トーションバー10には、図4の下側にグラフで示すように、トーションバー10の前端部から後端部に進むにつれて漸減する軸方向圧縮応力が生じ、後端部には軸方向圧縮応力が生じない。したがって、本実施形態によれば、圧入によってトーションバー10の後端部に圧痕が生じたり、塑性曲がりが生じたりすることがないという効果が得られる。また、圧入による変形が少ないので、圧入のための力を大きくすることが可能となり、しめ代(圧入代)を大きくでき、嵌合力(結合力)を容易に増加させ得るという効果も得られる。さらに、トーションバー10は高速に加速されて出力シャフト12の穴に圧入されるため、一回の圧入にかかる時間が容易に短縮可能となり、サイクルタイムが短縮され、生産能率が向上するという効果も得られる。さらにまた、導管100に溝102が設けられているため、トーションバー10の加速行程およびそれに後続する実質慣性運動行程において、トーションバー10の前方圧によって加速装置50に大きなエネルギロス(ポンピングロス)が発生せずに済み、加速装置50によるトーションバー10の加速(流体加速)が効率よく行われるとともに、実質慣性運動が正規に行われるという効果も得られる。」

(2)同じく、原査定の拒絶の理由に引用された実願昭61-116364号(実開昭63-27226号)のマイクロフィルム(以下、「引用例2」という。)には、「シートリング圧入装置」に関して、第1図〜第6図とともに次の事項が記載されている。

エ.「しかして、このシートリングはシリンダヘッドの凹部にその底面まで隙間なく確実に圧入嵌合して、使用時に凹部から外れないようにすることが重要である。このため、圧入装置によりシートリングをシリンダヘッドの凹部に圧入嵌合した後に、シートリングが凹部の底面に密着すなわち着座しているか否かを検査する必要がある。
従来、シートリングがシリンダヘッドの凹部に着座しているか否かを検査するためには、シックネスゲージをシリンダヘッドの凹部に配置してシートリングの嵌合状態を調べるという手作業による方法が採用されていた。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかるに、このようにゲージを用いて手作業によりシートリングの着座状態を検査する方法は、検査に伴う作業が面倒であるという問題点がある。
本考案は前記事情に基づいてなされたもので、シートリングの着座状態を検査する作業をシートリングの圧入作業と組合せて自動的に行なうことができるシートリング圧入装置を提供することを目的とするものである。」(第2頁第12行〜第3頁第12行)

オ.「図中12は前記圧入棒1に設けたセンサで、このセンサ12は圧入棒1に外力を加えた時に圧入棒1に発生する振動の状態を検出するものである。このセンサ12には検出回路13が接続してあり、この検出回路13がセンサ12からの検出信号を受けて圧入棒1に発生する振動の状態を調べるようになっている。」(第5頁第17行〜第6頁第2行)

カ.「次に圧入装置の作用について説明する。この説明では、シリンダヘッド14における吸気孔15の開口部に形成した環状の凹部16にシートリング17を圧入嵌合するものとする。・・・・・さらに圧入棒1が前進して先端部が前記シリンダヘッド14の吸気孔15に挿入し、保持部2で保持したシートリング17をシリンダヘッド14の凹部16に押し込んで嵌合する。・・・・・しかして、所定回数のハンマリングを終えた後に、外力により圧入棒1に生ずる振動の状態をセンサ12で検出し、シートリング17の圧入状態を検査する。すなわち、圧入棒1に生ずる振動を測定するために、前述したハンマリングを行ないピストンロッド6で圧入棒1を叩き、圧入棒1に振動を発生させる。この時、圧入棒1がシリンダヘッド14の凹部16に嵌合したシートリング16に接触しているので、圧入棒1に発生する振動はシートリング17の圧入状態の影響を受ける。つまり、シートリング17が凹部16の底面に密接している着座状態の場合に圧入棒1に発生する振動数と、シートリング17と凹部16底面との間に隙間があり着座状態でない場合に圧入棒1に生ずる振動数とに差が生じる。圧入棒1に設けたセンサ12は圧入棒1に発生する振動の振動数を検出し、この検出信号を検出回路13に出力する。検出回路13ではセンサ12からの信号を受け、この信号の振動数をシートリング17が着座している場合の振動数と比較して、シートリング17が着座しているか否かを調べる。つまり、検出信号の振動数がシートリング17が着座している場合の振動数と差があれば、シートリング17は凹部16の底面との間に隙間があり密接していないことが判る。シートリング17が着座していない場合には、さらにハンマリングを行ないシートリング17をシリンダヘッド14の凹部16にさらに圧入して着座状態とする。」(第6頁第3行〜第10頁第7行)

3.発明の対比
(1)引用例1の「トーションバー10」、「出力シャフト12」は、それぞれ、本願補正発明の2部材の「一方」、「他方」に相当し(記載事項ア、ウ参照)、引用例1のトーションバー10に運動エネルギを付与する「加速装置50」は、本願補正発明の「運動エネルギ付与装置」に相当する(記載事項イ、ウ参照)。引用例1の「しまり嵌合方法」においては、トーションバー10に運動エネルギを1回付与するものと認められ、この運動エネルギによって、トーションバー10は慣性運動し出力シャフト12へ圧入されるものであるから(記載事項ウ参照)、引用例1の「しまり嵌合方法」は「慣性圧入方法」といえる。

(2)以上の対比関係から、引用例1に次の発明が記載されているとみることができ、これは本願補正発明との一致点といえる。
【一致点】
「運動エネルギ付与装置によって、2部材の少なくとも一方に、その一方を他方に接近させる向きに運動エネルギを1回付与し、その付与した運動エネルギによって、前記2部材を相互に圧入する慣性圧入方法。」

(3)一方、引用例1に記載された発明と本願補正発明との間に、次の相違点が認められる。
【相違点1】
本願補正発明では、圧入終了時に2部材のストッパ面同士を当接させてそれら2部材の圧入量を規定しており、ストッパ面同士が当接したか否かを検出する当接検出工程を含むのに対し、引用例1に記載された発明では、そのような限定がない点。

【相違点2】
本願補正発明では、エネルギ付与装置を、当接検出工程において検出された結果に基づいて、ストッパ面同士が当接しなかったと検出された場合には付与する運動エネルギが増加する向きに、当接したと検出された場合には減少する向きに調整する調整工程と、その調整されたエネルギ付与装置により、次回以降の圧入において、2部材の少なくとも一方に運動エネルギを付与する運動エネルギ付与工程とを含むのに対し、引用例1に記載された発明では、そのような限定がない点。

4.当審の判断
(1)上記【相違点1】について検討する。
引用例2に記載のシートリング17とシリンダヘッド14の圧入は、シートリング17がシリンダヘッド14の凹部16の底面まで隙間なく圧入されるものであるから(記載事項エ、カ参照)、本願補正発明の2部材の圧入と同様に「圧入終了時に2部材のストッパ面同士を当接させてそれら2部材の圧入量を規定する」ものであると認められ、引用例2のセンサ12による検出は、シートリング17がシリンダヘッド14の凹部16の底面と当接したか否か(ストッパ面同士が当接したか否か)を検出するものであるから(記載事項オ、カ参照)、本願補正発明の「ストッパ面同士が当接したか否かを検出する当接検出工程」に相当する。
したがって、引用例2には、上記相違点1でいう本願補正発明の「圧入終了時に2部材のストッパ面同士を当接させてそれら2部材の圧入量を規定し、前記ストッパ面同士が当接したか否かを検出する当接検出工程を含む圧入方法」に実質的に相当する手法が記載されているといえる。
そして、引用例2に記載された上記手法を、2部材を相互に圧入するという共通の技術分野に属する引用例1に記載された発明に適用することを妨げる事由はなく、引用例1に記載された発明において、引用例2に記載された上記手法を適用し、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到できたことというべきである。

(2)上記【相違点2】について検討する。
組立・加工等の作業時に検出された結果に基づいて、作業条件の調整をし、次の作業を行うことを繰り返し、作業条件を最適なものとすることは、様々な分野において普通に行われている従来周知の技術である(例えば、実願平5-5064号(実開平6-66823号)のCD-ROM、特開平8-290228号公報、特開平10-113897号公報、実願平3-105573号(実開平5-52454号)のCD-ROM参照)。
したがって、引用例1に記載された発明において、トーションバー10と出力シャフト12の圧入時に検出された結果(圧入状態)に基づいて、作業条件の1つであるトーションバー10に付与する運動エネルギを増加させたり減少させたりするといった調整をし、次の圧入を行うことは、当業者であれば必要に応じて適宜なし得る設計事項であるから、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることが、当業者にとって格別困難なことであるとは認められない。

(3)上記相違点1、2で指摘した構成を併せ備える本願補正発明の作用効果は、上記引用例1、2の記載事項及び上記周知技術から当業者であれば予測できる程度以上のものではない。

(4)よって、本願補正発明は、上記引用例1、2に記載された発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

5.請求人の主張
請求人は審判請求書において「実際に圧入量を測定して圧入量が足らないと判断された場合に、運動エネルギを増加させてみたところ、かえって圧入量が足らなくなるという現象が生じる結果となったのであります。そこで、本願発明者は、その現象の原因を突き止めるべく、鋭意実験を行いました。その実験の結果、その現象の原因は、『ストッパ面同士の当接において、2つの部材が跳ね返りを生じている』ことにあるとの結論に達したのであります。つまり、圧入量が足らない状態が、運動エネルギが足りない場合と、運動エネルギが多すぎる場合との2つの場合に発生することを解明するに至ったのであります。慣性圧入の技術が開発されて間もない段階において、ストッパ面同士で2部材が跳ね返るという不思議な現象は、想像すらできないものであり、本願発明者によるその現象の発見は、大きな驚きでありました。以上の経緯は、本願明細書の〔従来の技術〕の項においても触れられております。」、「本件出願人が主張致したい点は、本願発明が上記原因の解明に基づく発明であり、その原因の解明をも含めて進歩性の判断がなされるべきであるということであります。」と主張している。
しかしながら、2部材を圧入する際に、2部材が当接したからといって、必ずしも運動エネルギが多すぎるとは認められないし(本願図4のS14)、また、2部材が当接していないからといって、必ずしも運動エネルギが足りないとは認められない(本願図4のS23)ところ、本願補正発明には、2部材が当接した場合は、運動エネルギを減少させ、2部材が当接していない場合は運動エネルギを増加させる点について記載されているのみであって、圧入量が足りているかを判断する点及び圧入量が足りないと判断された場合にそれが跳ね返りによるものなのか否かを判断する点についての限定はなされておらず、この主張に根拠を見出すことはできない。

6.むすび
以上のとおり、本件手続補正は、平成15年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に違反するので、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3.本願発明について
1.本願発明
平成15年10月16日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1〜4に係る発明は、平成15年1月16日付けの手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1〜4に記載された事項により特定されるものと認められるが、そのうち請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「【請求項1】2部材の少なくとも一方に、その一方を他方に接近させる向きに運動エネルギを付与し、それら2部材を相互に圧入する慣性圧入方法であって、
前記2部材が当接したか否かを検出する当接検出工程と、
その当接検出工程において検出された結果に基づいて、運動エネルギを付与するエネルギ付与装置を調整する調整工程と、
その調整されたエネルギ付与装置により前記2部材の少なくとも一方に運動エネルギを付与する運動エネルギ付与工程と
を含むことを特徴とする慣性圧入方法。」

2.引用例とその記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は、前記「第2.2.引用例とその記載事項」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明は、前記第2.で検討した本願補正発明から、2部材を相互に圧入するための運動エネルギの付与についての限定事項である「運動エネルギ付与装置によって」、「1回」、2部材の圧入についての限定事項である「圧入終了時にそれら2部材のストッパ面同士を当接させてそれら2部材の圧入量を規定する」、当接検出工程が検出する対象についての限定事項である「ストッパ面同士」、調整工程についての限定事項である「前記ストッパ面同士が当接しなかったと検出された場合には付与する運動エネルギが増加する向きに、当接したと検出された場合には減少する向きに調整する」、運動エネルギ付与工程で付与する運動エネルギについての限定事項である「次回以降の圧入において」との構成を省くものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「第2.4.当審の判断」に記載したとおり、上記引用例1、2に記載された発明及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願補正発明の上位概念発明である本願発明も、本願補正発明と同様の理由により、上記引用例1、2に記載された発明及び上記周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本願発明は、上記引用例1、2に記載された発明及び上記周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
そして、このような特許を受けることができない発明を包含する本願は、本願の請求項2〜4に係る発明について検討するまでもなく、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-04-27 
結審通知日 2006-05-02 
審決日 2006-05-15 
出願番号 特願平10-256413
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B23P)
P 1 8・ 575- Z (B23P)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 川内野 真介中島 成  
特許庁審判長 鈴木 久雄
特許庁審判官 永安 真
ぬで島 慎二
発明の名称 慣性圧入方法  
代理人 神戸 典和  
代理人 佐藤 光俊  
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