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審決分類 審判 査定不服 特29条の2 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 4項1号請求項の削除 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H01L
審判 査定不服 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1140514
審判番号 不服2004-5752  
総通号数 81 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-10-12 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-03-23 
確定日 2006-07-12 
事件の表示 平成 8年特許願第536324号「測定システム用基準フレームを有する位置決め装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 8年12月 5日国際公開、WO96/38765、平成11年10月12日国内公表、特表平11-511905〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、1996年4月29日を国際出願日とする出願であって、平成15年12月17日付けで拒絶査定がなされ、これに対して平成16年3月23日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、平成16年4月22日付けで手続補正がなされたものである。

2.平成16年4月22日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成16年4月22日付けの手続補正を却下する。

[理由]
平成16年4月22日付けの手続補正により、拒絶査定の対象となった平成15年5月26日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1乃至12は、特許請求の範囲の請求項1乃至15に補正された。
この補正は、請求項2、3、15を新たに追加するものであるから、請求項の削除、特許請求の範囲の減縮、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明のいずれであるとも認められない。
したがって、この補正は、特許法第17条の2第4項の規定に違反しているから、特許法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
(1)本願発明
平成16年4月22日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成15年5月26日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。
「物品テーブルと、該物品テーブル上に設置すべき物品を処理するサブシステムと、該サブシステムに対し相対的に前記物品テーブルおよび/もしくはマスクテーブルを移動させ前記サブシステムに対して位置決めする駆動ユニットと、前記サブシステムに対する相対的な前記物品テーブルおよび/もしくは前記マスクテーブルの位置を測定する測定システムとを具える位置決め装置であって、前記駆動ユニットがこの位置決め装置の機械フレームに固定された静止部を具え、前記測定システムが静止部と、この静止部に協働するため前記マスクテーブルに固定された移動部とを備え、および/もしくは前記測定システムは、前記測定システムの前記静止部と協働するため前記物品テーブルに固定された移動部とを具える位置決め装置において、前記位置決め装置の機械フレームから動的に絶縁された基準フレームを前記位置決め装置に設け、前記測定システムの前記静止部をこの基準フレームに固定したことを特徴とするリソグラフィ装置用位置決め装置。」

(2)先願明細書の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前の他の出願であって、その出願後に出願公開された特願平8-25124号(特開平9-219353号公報参照)の願書に最初に添付した明細書及び図面(以下、「先願明細書」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア.「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種測定器及び半導体リソグラフィ工程で用いる投影露光装置等に好適な、高精度で物体の移動及び位置決めをするステージ装置、ならびにこれを用いた露光装置やデバイス生産方法に関するものである。」
イ.「【0011】
【発明の実施の形態】
<露光装置の実施例>ステージ装置を有する露光装置の実施の形態例を説明する。図1は本発明の平面図、図2は図1のA-B断面図である。図3は図1の部分的な平面図である。
【0012】これら図面において、1は上面に案内面を有する定盤である。2は定盤1の案内面に直交する方向に案内面を有する固定ガイドであり定盤1に固設している。3は定盤1の案内面に直交する方向に案内面g1,g2を有する可動ガイド(第1の移動体)であり、定盤1及び固定ガイド2の案内面に静圧軸受パッド4a,4bを設けて非接触で支持案内している。32は被露光基板(半導体ウエハ)を真空吸着等の手段により固定するチャック、5はチャック32を保持する移動ステージ(第2の移動体)である。また定盤1の案内面に対向して静圧軸受パッド4cと可動ガイド3との案内面g1,g2に対向して静圧軸受パッド4dを設けて非接触で支持案内している。静圧軸受パッド4c,4dには磁石吸引及び真空吸着等の手段により予圧を与えている。9a,9bはレーザ測長器用の反射ミラ-であり、移動ステージ5に固設している。8a,8bは移動ステージ5の位置を検出するレ-ザ測長器の干渉計であり、取り付け台10,取り付け基盤31を介して定盤1と実質一体となるように固定している。移動ステージ5の測定手段である干渉計8a,8bを定盤1を基準に設けることで、定盤1が変位しても移動ステージ5の動きを正確に測定することができるようにしている。
【0013】また、図2に示すように、移動ステージ5の上方にマスクのパターンを基板に露光転写するための投影光学系を含む露光手段20を設けている。そして、露光手段20は定盤1を基準にして設けることで、ステージの駆動に伴う反力で両者の間の相対的な変位が起きないようにし、投影光学系と被露光基板との位置関係を高精度に保つようにしている。
【0014】11は振動伝達を遮断するための除振機構を備えたマウント部材13を介して定盤1を支持する基台である。6は可動ガイド3を非接触でY方向に駆動する2本のリニアモータであり、可動子6aを取り付け板9を介して可動ガイド3の両端に結合し、固定子6bを基台12を介して基台11に固定している。7は移動ステージ5を非接触でX方向に駆動するためのリニアモータであり、可動子7aを移動ステージ5に結合し、固定子7bを4枚の板ばね14を介して可動ガイド3に結合している。18は定盤1の案内面に略直交する方向に案内面を有し磁性体材料から成る固定ガイドであり、基台12を介して基台11に固設している。すなわち固定ガイド18は定盤1とは独立して基台11を基準にして設けている。」
ウ.「【0018】図7は本実施例の装置の駆動制御系を表すブロック図である。図中、100は移動ステージ5の駆動の補償を行うコントローラ、101はリニアモータコイルに電流を供給するリニアモータドライバである。リニアモータドライバ101に各々のコイルを接続して、供給する電流量に応じて移動ステージ5をx及びY方向に駆動する。電流量は前記レーザ測長器の出力信号をコントローラ100にフィードバックすることにより移動ステージ5の目標位置偏差に応じた値となる。
【0019】上記構成において、前記コントローラ100に所定の指令信号を入力することで移動ステージ5を駆動する。この時、移動ステージ5のY方向駆動の加減速に伴う慣性力は、Y方向の反力としてリニアモータの固定子6bを介して基台12に伝わるが、この力は基台11で受けるため定盤1には反力は伝わらない。また、移動ステージ5のX方向駆動の加減速に伴う慣性力は、X方向の反力としてリニアモータの固定子7bに伝わり、ヒンジ17,静圧軸受パッド16,固定ガイド18を介して基台12に伝わるが、この力は基台11で受けるため定盤1に反力は伝わらない。反力は基台11と基台12の固有振動を励起するが、マウント部材13によって定盤1への振動伝達を遮断する。したがってXYいずれの方向に移動においても、マウント部材13で支持した機構系の固有振動を励起することなく、移動ステージ5やレーザ干渉計8a及び8bに外乱振動が伝わることがない。」

これらの記載と図1乃至9の記載と移動ステージ5上に被露光基板を設置することは当業者にとって自明であることにより、先願明細書には、「移動ステージ5と、該移動ステージ上に設置すべき被露光基板にマスクのパターンを露光転写する露光手段20と、該露光手段20に対し相対的に前記移動ステージ5を移動させ前記露光手段20に対して位置決めするリニアモータ6、7と、前記露光手段20に対する相対的な前記移動テーブル5の位置を測定するレーザ測長器の干渉計8a、8b、レーザ測長器用の反射ミラー9a、9bとを具える位置決め装置であって、前記リニアモータ6がこの位置決め装置の基台12に固定され、前記レーザ測長器の干渉計8a、8bと前記移動ステージに固定されたレーザ測長器用の反射ミラー9a、9bとを具える位置決め装置において、前記位置決め装置の基台12から振動伝達が遮断された定盤1を前記位置決め装置に設け、前記レーザ測長器の干渉計8a、8bをこの定盤1に固定したことを特徴とするリソグラフィ工程で用いる位置決め装置。」の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されている。

(3)対比
そこで、本願発明と先願発明とを対比すると、先願発明の「移動ステージ5」は本願発明の「物品テーブル」に、以下同様に「被露光基板」は「物品」に、「被露光基板にマスクのパターンを露光転写する」は「物品を処理する」に、「露光手段20」は「サブシステム」に、「リニアモータ6、7」は「駆動ユニット」に、「レーザ測長器の干渉計8a、8b、レーザ測長器用の反射ミラー9a、9b」は「測定システム」に、「基台12」は「機械フレーム」に、「振動伝達が遮断された」は「動的に絶縁された」に、「定盤1」は「基準フレーム」に、「リソグラフィ工程で用いる位置決め装置」は「リソグラフィ装置用位置決め装置」に、それぞれ相当する。
ここで、先願発明のリニアモータ6は基台12に固定されたものであるから、機械フレームに固定された駆動ユニットの静止部と言える。
また、先願発明のレーザ測長器の干渉計8a、8bは定盤1に固定されているから、基準フレームに固定された測定システムの静止部と言え、先願発明のレーザ測長器用の反射ミラー9a、9bは移動ステージ5に固定されているから、物品テーブルに固定された測定システムの移動部と言える。さらに、レーザ測長器用の反射ミラー9a、9bがレーザ測長器の干渉計8a、8bと協働することは明らかである。
したがって、本願発明と先願発明とは、
「物品テーブルと、該物品テーブル上に設置すべき物品を処理するサブシステムと、該サブシステムに対し相対的に前記物品テーブルを移動させ前記サブシステムに対して位置決めする駆動ユニットと、前記サブシステムに対する相対的な前記物品テーブルの位置を測定する測定システムとを具える位置決め装置であって、前記駆動ユニットがこの位置決め装置の機械フレームに固定された静止部を具え、前記測定システムが静止部と、前記測定システムの静止部と協働するため前記物品テーブルに固定された移動部とを具える位置決め装置において、前記位置決め装置の機械フレームから動的に絶縁された基準フレームを前記位置決め装置に設け、前記測定システムの前記静止部をこの基準フレームに固定したことを特徴とする位置決め装置。」
である点で一致し、以下の点で一応相違している。
[相違点1]駆動ユニットに関して、本願発明が、サブシステムに対し相対的に物品テーブルおよび/もしくはマスクテーブルを移動させ前記サブシステムに対して位置決めするのに対して、先願発明は、サブシステムに対し相対的に物品テーブルを移動させ前記サブシステムに対して位置決めする点。
[相違点2]測定システムに関して、本願発明が、サブシステムに対する相対的な物品テーブルおよび/もしくはマスクテーブルの位置を測定するのに対して、先願発明は、サブシステムに対する相対的な物品テーブルの位置を測定する点。
[相違点3]測定システムに関して、本願発明が、静止部と、この静止部に協働するためマスクテーブルに固定された移動部とを備え、および/もしくは前記測定システムは、前記測定システムの前記静止部と協働するため物品テーブルに固定された移動部とを具えるのに対して、先願発明は、静止部と、測定システムの前記静止部と協働するため物品テーブルに固定された移動部とを具える点。

(4)判断
相違点について検討する。
相違点1乃至3においては、「物品テーブル」と「マスクテーブル」とが択一的に記載されている。
そこで、相違点1に係る本願発明において「マスクテーブル」に関する構成を取り除くと、相違点1に係る本願発明は、駆動ユニットに関して、サブシステムに対し相対的に物品テーブルを移動させ前記サブシステムに対して位置決めするものとなり、先願発明との実質的な差異は認められない。
同様に、相違点2に係る本願発明において「マスクテーブル」に関する構成を取り除くと、相違点2に係る本願発明は、測定システムに関して、サブシステムに対する相対的な物品テーブルの位置を測定するものとなり、先願発明との実質的な差異は認められない。
同様に、相違点3に係る本願発明において「マスクテーブル」に関する構成を取り除くと、相違点3に係る本願発明は、測定システムに関して、静止部と、測定システムの前記静止部と協働するため物品テーブルに固定された移動部とを具えるものとなり、先願発明との実質的な差異は認められない。
したがって、本願発明は、先願発明と同一であるから、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。

(5)むすび
以上のとおり、本願発明は、先願明細書に記載された発明と同一であり、しかも、本願発明の発明者が上記先願明細書に記載された発明の発明者と同一であるとも、また、本願の出願時に、その出願人が上記他の出願の出願人と同一であるとも認められないので、本願発明は、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-02-14 
結審通知日 2006-02-17 
審決日 2006-03-01 
出願番号 特願平8-536324
審決分類 P 1 8・ 574- Z (H01L)
P 1 8・ 572- Z (H01L)
P 1 8・ 573- Z (H01L)
P 1 8・ 16- Z (H01L)
P 1 8・ 571- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 新井 重雄  
特許庁審判長 末政 清滋
特許庁審判官 柏崎 正男
井口 猶二
発明の名称 測定システム用基準フレームを有する位置決め装置  
代理人 森 徹  
代理人 浅村 肇  
代理人 吉田 裕  
代理人 浅村 皓  
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