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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1140783
審判番号 不服2002-20262  
総通号数 81 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2001-02-20 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-10-17 
確定日 2006-08-03 
事件の表示 平成11年特許願第222234号「弾球遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 2月20日出願公開、特開2001- 46618〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成11年8月5日の特許出願であって、平成14年9月11日付けの拒絶査定に対して同年10月17日に審判請求がなされるとともに、同年11月14日に特許法第17条の2第4項第3号に規定される誤記の訂正を目的とした手続補正がなされたものであり、本願の請求項1ないし5に係る発明は、平成13年12月26日付けの手続補正書によって補正された明細書並びに出願当初の図面及び平成14年11月14日付けの手続補正書によって補正された図面の記載からみて、本願の特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に記載された発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりである。
「図柄始動手段(14)と、遊技者に有利な第1状態と不利な第2状態とに変換可能な可変入賞手段(15)と、前記図柄始動手段(14)が遊技球を検出することを条件に、1個又は複数個の図柄が所定時間変動して停止する図柄表示手段(20)と、前記図柄表示手段(20)の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせとなることを条件に、前記可変入賞手段(15)を第2状態から第1状態に変換させて利益状態を発生させる利益状態発生手段(35)と、所定条件時に前記図柄表示手段(20)の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせを表示する確率を前記図柄表示手段(20)が設定回数変動するまで高確率状態に移行させる確率変動制御手段(36)とを備えた弾球遊技機において、前記確率変動制御手段(36)は、前記図柄表示手段(20)の図柄変動回数Zを計数する変動回数計数部(39)と、該変動回数計数部(39)の計数による図柄変動回数Zに基づいて得られる前記所定条件時以前における前記図柄表示手段(20)の図柄変動回数Zの一定の割合を任意の数Xとし、この任意の数Xを前記図柄表示手段(20)の次回の設定回数Yとする設定回数演算部(40)と、前記高確率状態中に前記変動回数計数部(39)で計数する前記図柄変動回数Zが前記設定回数演算部(40)で演算された前記設定回数Yと一致したときに、前記高確率から低確率に戻すように制御する確率制御部(38)とを備えたことを特徴とする弾球遊技機。」

2.原査定の拒絶の理由に引用された引用発明
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平9-66145号公報(以下、「引用例」という。)には以下の記載がある
1-a.「【請求項1】 第1始動手段(14)(15)と、この第1始動手段(14)(15)が遊技球を検出した時に一定時間変動動作をして停止する第1変動図柄表示手段(35)と、開閉作動式で且つ第1変動図柄表示手段(35)の変動後の停止図柄が当たり図柄となった当たり発生時に一定時間開放する第2始動手段(16)と、この第2始動手段(16)が遊技球を検出した時に一定時間変動動作をして停止する第2変動図柄表示手段(29)と、この第2変動図柄表示手段(29)の変動後の停止図柄が大当たり図柄となった大当たり発生時に、遊技者に有利な利益状態を発生させる第1利益状態発生手段(44)とを備えた弾球遊技機において、第2変動図柄表示手段(29)での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段(35)での当たりが発生した時に、大当たり発生後に第2変動図柄表示手段(29)が設定回数作動するまで、遊技球が入球し易くなるように第2始動手段(16)の作動時間を大にして遊技者に有利な利益状態を発生させる第2利益状態発生手段(46)を備えたことを特徴とする弾球遊技機。
・・・
【請求項3】 第2変動図柄表示手段(29)での大当たりの発生後に第1変動
図柄表示手段(35)での当たりが発生した時に、第2変動図柄表示手段(29)が変動動作をする毎に前記設定回数まで順次計数をする計数手段(50)と、この計数手段(50)の計数値を遊技者に告知する告知手段(30)(31)(52)とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機。
・・・」(特許請求の範囲の請求項1、3)
1-b.「44は第1利益状態発生手段で、第2乱数判定手段42が第2乱数の当たりを判定した時、即ち、例えば「7・7・7」のように、第2変動図柄表示手段29の3個の図柄表示部29a 〜29c の停止図柄が全て一致する当たり図柄となる当たり乱数を判定した時に、大入賞手段34を開閉させて遊技者に有利な利益状態を発生させるためのものである。この第1利益状態発生手段44は、第2変動図柄表示手段29側での大当たり発生後に、大入賞手段34の開閉板36が間欠的に所定回数開閉し、上方から落下する遊技球の多くが大入賞手段34に入賞するようにして、遊技者に多大の利益を還元するようになっている。」(段落【0024】)
1-c.「46は第2利益状態発生手段で、第2変動図柄表示手段29側での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段35側で当たりが発生した時に、その後に第2変動図柄表示手段29が設定回数作動するまで、遊技球が入球し易くなるように第2始動手段16の作動時間を他の作動時間よりも大にして、遊技者に有利な利益状態を発生させるためのものである。
この第2利益状態発生手段46は、各変動図柄表示手段29,35 の当たり順序を判定する当たり順序判別手段47と、この当たり順序判別手段47からの出力信号に応じて第2始動手段16の開時間を切り換えて開閉制御を行う開閉制御手段48と、第2変動図柄表示手段29での大当たり発生時に、その各図柄表示部29a 〜29c の停止図柄に応じて設定回数を設定する回数設定手段49とを備えている。」(段落【0025】〜【0026】)
1-d.「当たり順序判別手段47は、第1乱数判定手段38及び第2乱数判定手段42からの判定結果を夫々入力して、第2変動図柄表示手段29側での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段35側での当たりが発生した時と、これ以外の時とを判別する機能を有し、前者の時に特別制御信号を、後者の時に通常制御信号を夫々出力するようになっている。」(段落【0027】)
1-e.「開閉制御手段48は、当たり順序判別手段47が通常制御信号を出力する時に、第2始動手段16を所定時間(例えば0.5秒程度)開放させる制御機能と、当たり順序判別手段47が特別制御信号を出力した時に、その後、第2変動図柄表示手段29が設定回数だけ変動動作をするまでの間、大当たり発生確率が大になるように第2始動手段16の開時間を他の時の開時間(例えば前記0.5秒程度)に比較して大(例えば3秒程度)にする制御機能とを備えている。」(段落【0028】)
1-f.「回数設定手段49は、第2乱数判定手段42での乱数判定結果から、「7・7・7」のように、第2変動図柄表示手段29の3個の図柄表示部29a 〜29c の停止図柄が全て一致した時の当たり図柄を記憶して置き、その後に当たり順序判別手段47から特別制御信号があった時に、記憶図柄の種類によって設定回数を可変的に設定するように構成されている。・・・」(段落【0029】)
1-g.「50は減算計数式の計数手段で、当たり順序判別手段47が特別制御信号を出力する時に回数設定手段49により回数が設定され、且つその後に第2変動図柄表示手段29が1回変動動作をする毎に、設定回数まで順次減算計数をするためのものである。・・・また計数手段50は設定回数まで計数した時に、その計数値をリセットするようになっている。」(段落【0030】)
1-h.「第2変動図柄表示手段29側で大当たりが発生した後に、第1変動図柄表示手段35側で当たりが発生すると、第2変動図柄表示手段29側での当たり図柄に応じて回数設定手段49により所定の回数が開閉制御手段48及び計数手段50に夫々設定回数として設定される。
・・・
このため、第2変動図柄表示手段29が設定回数まで変動する間は、第2変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率が大になり、遊技者は有利な状態でゲームを行える。即ち、第2乱数判定手段42での乱数判定結果から第2変動図柄表示手段29での当たり図柄の種類が決まっているので、当たり順序判別手段47から特別制御信号があった時に、回数設定手段49がその乱数判定結果に応じた設定回数を開閉制御手段48及び計数手段50に可変的に設定する。」(段落【0036】〜【0037】)
1-i.【図3】には、弾球遊技機の制御装置のブロック図が記載されている。
上記の記載より、引用例には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「第1始動手段14,15と、この第1始動手段14,15が遊技球を検出した時に一定時間変動動作をして停止する第1変動図柄表示手段35と、開閉作動式で且つ第1変動図柄表示手段35の変動後の停止図柄が当たり図柄となった当たり発生時に一定時間開放する第2始動手段16と、この第2始動手段16が遊技球を検出した時に一定時間変動動作をして停止する第2変動図柄表示手段29と、この第2変動図柄表示手段29の変動後の停止図柄が大当たり図柄となった大当たり発生時に、大入賞手段34の開閉板36が間欠的に所定回数開閉して遊技者に有利な利益状態を発生させる第1利益状態発生手段44と、第2変動図柄表示手段29が設定回数変動するまで、第2変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率を大にする第2利益状態発生手段46とを備えた弾球遊技機において、第2利益状態発生手段46は、当たり順序判別手段47と、開閉制御手段48と、回数設定手段49とを備えており、当たり順序判別手段47は、第2変動図柄表示手段29側での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段35側での当たりが発生した時に特別制御信号を出力し、開閉制御手段48は、当たり順序判別手段47が特別制御信号を出力した時に、その後、第2変動図柄表示手段29が設定回数だけ変動動作をするまでの間、大当たり発生確率が大になるように第2始動手段16の開時間を他の時の開時間(例えば前記0.5秒程度)に比較して大(例えば3秒程度)にする制御機能を備え、回数設定手段49は、第2変動図柄表示手段29の3個の図柄表示部29a 〜29c の停止図柄が全て一致した時の当たり図柄に応じた設定回数を開閉制御手段48及び計数手段50に可変的に設定するように構成され、減算計数式の計数手段50は、第2変動図柄表示手段29が1回変動動作をする毎に、設定回数まで順次減算計数をする、弾球遊技機。」

また、原審において周知例として例示された引用例2ないし4には次の事項が記載されている。
引用例2:特開平10-328371号公報
2-a.「【請求項1】 判定実行条件が成立すると当たり外れを判定する判定手段と、確率変動条件が成立すると該判定手段を低確率モードから該低確率モードよりも当たりと判定する確率が高い高確率モードに移行させ、確率戻し条件が成立すると前記判定手段を前記高確率モードから低確率モードに移行させるモード変更手段と、前記判定手段により当たりと判定されたことを必須条件として、特定の入賞装置を作動させて該特定の入賞装置を入賞困難または入賞不可能な状態から入賞しやすい状態にし、前記特定の入賞装置の作動時間または該特定の入賞装置の作動中に該特定の入賞装置に入賞した遊技球数が上限に達すると1ラウンドの終了として該特定の入賞装置の作動を終了させ、該ラウンドを1回または複数回繰り返す特別遊技を実行する特別遊技実行手段とを備える弾球遊技機において、前記確率戻し条件は、前記高確率モードでの一連の前記当たりの判定に起因する一連の前記特別遊技での前記ラウンド数の合計が通算上限値に達したときにも成立する設定であり、 前記高確率モードでの前記当たりの判定に起因する前記特別遊技毎の前記ラウンド数の上限としてのラウンド数上限値を設定するラウンド数設定手段を設けたことを特徴とする弾球遊技機。」(特許請求の範囲の請求項1)
2-b.「以上のように、判定確率を高確率に設定した状態が続いていて、その間の特別遊技において実行されたラウンド数の合計が80に達したときには、たとえ直前の特別遊技処理で高確率に設定されていても、強制的に低確率に設定するので、延々と高確率が続いて連続的に当たりがでて、遊技者が膨大な遊技球獲得するようなことはなく、射幸心を煽るおそれはない。しかも、高確率の継続の制限を特別遊技の回数によって行わずに合計のラウンド数で行うので、遊技者は、特別遊技の回数によって行う場合のような不満を感じることもない。」(段落【0043】)

引用例3:特開平6-134099号公報 3-a.「【請求項1】 特別図柄表示装置の可変遊技による可変結果に基づいて大当り遊技状態を発生することが可能であって、所定の大当り遊技終了後に大当り遊技の発生確率を変更可能な確率変更手段を備えた遊技機において、前記特別図柄表示装置により大当り遊技を発生する可変遊技とは異なる遊技が可能な別遊技手段と、該別遊技手段の作動を制御する別遊技制御手段とを設け、該別遊技手段の遊技結果に基づいて前記確率変更手段を制御するようにしたことを特徴とする遊技機。」(特許請求の範囲の請求項1)
3-b.「確率変動の回数の決定は、具体的には、確率変動回数決定表示器92の表示図柄で行い、確率変動回数決定表示器92は確率変動決定表示器91の図柄が停止した後に図柄回転を開始し、このとき確率変動回数の抽選をしてその確率変動回数を決定し、表示する。確率変動回数の決定で有効な図柄は「1」、「3」、「5」の3種類であり、その他の図柄は確率変動回数に相当しないようになっている。したがって、例えば変動回数用の乱数の抽選結果で「5」を引くと、確率変動回数が5回となり、その値が確率変動回数決定表示器92に表示される。また、乱数の抽選で「3」を引くと、確率変動回数が3回となり、その値が同じく確率変動回数決定表示器92に表示され、乱数の抽選で「1」を引くと、確率変動回数が1回となり、その値が確率変動回数決定表示器92に表示される。」(段落【0129】)

引用例4:特開平9-253296号公報
4-a.「本実施の形態においては、7以外の確率変動図柄のぞろ目となることにより特別条件が成立した場合、つまり、1,3,5,9の4個の確率変動図柄のぞろ目となることにより特別条件が成立した場合、可変入賞球装置10の繰返し継続制御の上限回数(ラウンド数)がランダムに決定される。・・・決定されるラウンド数は、10〜16の7種類が存在する。・・・このように、本実施の形態では、1,3,5,7,9の5個の確率変動図柄のうち、1,3,5,9の4個の確率変動図柄のぞろ目となることにより特別条件が成立した場合、特定条件が成立して特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、以降大当りが発生しやすい特別遊技状態となるが、その特定遊技状態におけるラウンド数は10〜16にランダムに決定される。」(段落【0055】〜【0057】)

3.対比・判断
本願発明と引用発明とを対比すると、引用発明における「第2始動手段16」は本願発明における「図柄始動手段(14)」に対応しており、同様に「所定回数開閉して遊技者に有利な利益状態を発生させる大入賞手段34」は「遊技者に有利な第1状態と不利な第2状態とに変換可能な可変入賞手段」に、「第2始動手段16が遊技球を検出した時に一定時間変動動作をして停止する第2変動図柄表示手段29」は「図柄始動手段(14)が遊技球を検出することを条件に、1個又は複数個の図柄が所定時間変動して停止する図柄表示手段(20)」に、「第2変動図柄表示手段29の変動後の停止図柄が大当たり図柄となった大当たり発生時に、大入賞手段34の開閉板36が間欠的に所定回数開閉して遊技者に有利な利益状態を発生させる第1利益状態発生手段44」は「図柄表示手段(20)の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせとなることを条件に、前記可変入賞手段(15)を第2状態から第1状態に変換させて利益状態を発生させる利益状態発生手段(35)」に、それぞれ対応するものであり、さらに引用発明について次のことがいえる。
(i)引用発明において、「第2利益状態発生手段46」が備える「当たり順序判別手段47」は、「第2変動図柄表示手段29側での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段35側での当たりが発生した時に特別制御信号を出力」し、該「信号」の「出力」により、「大当たり発生確率が大になるように」制御が行われるものであり、上記した、「第2変動図柄表示手段29側での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段35側での当たりが発生した時」は、「大当たり発生確率が大になるように」制御が行われる契機となるものである。
一方、本願発明における、「所定条件時」とは、「特定図柄の組み合わせを表示する確率を高確率状態に移行させる」ための契機となるものであるから、引用発明は、「大当たり発生確率が大になるように」制御が行われる契機において本願発明に包含されるものであり、同引用発明は、本願発明における、「所定条件時」に対応する構成を備えているといえる。
(ii)引用発明における「第2利益状態発生手段46」は、「第2変動図柄表示手段29側での大当たりの発生後に第1変動図柄表示手段35側での当たりが発生した時」、すなわち、上記(i)に記載したように、「所定条件時」に、「第2変動図柄表示手段29が設定回数変動するまで、第2変動図柄表示手段29での大当たりの発生確率を大にする」もの、すなわち、「大当たりの発生確率を大にする」ように制御するものである。
一方、本願発明における「確率変動制御手段(36)」は、「所定条件時に前記図柄表示手段(20)の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせを表示する確率を前記図柄表示手段(20)が設定回数変動するまで高確率状態に移行させる」ように制御するものである。
そうすると、本願発明における「確率変動制御手段(36)」と、引用発明における「第2利益状態発生手段46」とは、「所定条件時」に「図柄表示手段(引用発明における「第2変動図柄表示手段29」が対応する。)」の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせを表示する確率を前記「図柄表示手段(「第2変動図柄表示手段」)」が設定回数変動するまで高確率状態に移行させる」ように制御する点で共通しており、両者の手段を「制御手段」と包括的に表現することができる。
(iii)引用発明における「計数手段50」は、「第2変動図柄表示手段29が1回変動動作をする毎に、設定回数まで順次減算計数をする」ものであり、引用例の図3によれば、「制御手段」(である「第2利益状態発生手段46」)が備えるものといえるから、その機能に照らすと、本願発明における、「制御手段」(である「確率変動制御手段(36)」)が備える「変動回数計数部(39)」に対応しているといえる。
そうすると、本願発明と引用発明とは、「制御手段は、前記図柄表示手段(引用発明における「第2変動図柄表示手段」が対応する。)の図柄変動回数(引用発明における「変動動作回数」が対応する。)を計数する変動回数計数部(引用発明における「計数手段」が対応する。)を備え」ている点で共通しているということができる。
(iv)引用発明における「制御手段」(である「第2利益状態発生手段46」)は、「第2変動図柄表示手段29の3個の図柄表示部29a 〜29c の停止図柄が全て一致した時の当たり図柄に応じた設定回数を開閉制御手段48及び計数手段50に可変的に設定する回数設定手段49」を備えており、該「回数設定手段49」を、「設定回数」を決定するための「設定回数決定手段」と包括的に表現することができる。
一方、本願発明における「制御手段」(である「確率変動制御手段(36)」)は、「変動回数計数部(39)の計数による図柄変動回数Zに基づいて得られる前記所定条件時以前における前記図柄表示手段(20)の図柄変動回数Zの一定の割合を任意の数Xとし、この任意の数Xを前記図柄表示手段(20)の次回の設定回数Yとする設定回数演算部(40)」を備えており、該「設定回数演算部(40)」を「設定回数」を決定するための「設定回数決定手段」と包括的に表現することができる。
そうすると、本願発明と引用発明とは、「制御手段は、設定回数決定手段を備え」ている点で共通しているということができる。
(v)引用発明における「制御手段」(である「第2利益状態発生手段46」)は「開閉制御手段48」を備えており、該「開閉制御手段48」は、「第2変動図柄表示手段29が設定回数だけ変動動作(本願発明における「図柄変動」に対応する。)をするまでの間、大当たり発生確率が大になるように第2始動手段16の開時間」を「大(例えば3秒程度)にする制御機能を備えて」いる。そして、「計数手段50」は「大当たり発生確率が大になるよう」に「制御」される高確率状態において、「第2変動図柄表示手段29が1回変動動作をする毎に、設定回数まで順次減算計数をする」ものである。すなわち、上記「開閉制御手段48」は、高確率状態中に「計数手段50」で計数する変動動作回数(本願発明における「図柄変動回数」に対応する。)が、「設定回数決定手段」(である「回数設定手段49」)で決定された設定回数と一致したときに、高確率から低確率に戻すように制御を行うものであり、同「開閉制御手段48」を「制御部」と包括的に表現することができる。
一方、本願発明における「制御手段」(である「確率変動制御手段(36)」)が備える「確率制御部(38)」は、「高確率状態中に前記変動回数計数部(39)で計数する前記図柄変動回数Zが前記設定回数演算部(40)で演算された前記設定回数Yと一致したときに、前記高確率から低確率に戻すように制御する」もので、同「確率制御部(38)」を「制御部」と包括的に表現することができる。
そうすると、本願発明と引用発明とは、「制御手段は、高確率状態中に変動回数計数部(引用発明における「計数手段」が対応する。)で計数する図柄変動回数(引用発明における「変動動作回数」が対応する。)が設定回数決定手段で決定された設定回数と一致したときに、高確率から低確率に戻すように制御する制御部を備え」ている点で共通しているということができる。
以上の事項より、本願発明と引用発明とは以下の点で一致し、また、相違すると認められる。
一致点;
図柄始動手段と、遊技者に有利な第1状態と不利な第2状態とに変換可能な可変入賞手段と、前記図柄始動手段が遊技球を検出することを条件に、1個又は複数個の図柄が所定時間変動して停止する図柄表示手段と、前記図柄表示手段の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせとなることを条件に、前記可変入賞手段を第2状態から第1状態に変換させて利益状態を発生させる利益状態発生手段と、所定条件時に前記図柄表示手段の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせを表示する確率を前記図柄表示手段が設定回数変動するまで高確率状態に移行させる制御手段とを備えた弾球遊技機において、前記制御手段は、前記図柄表示手段の図柄変動回数を計数する変動回数計数部と、設定回数決定手段と、前記高確率状態中に前記変動回数計数部で計数する前記図柄変動回数が前記設定回数決定手段で決定された前記設定回数と一致したときに、前記高確率から低確率に戻すように制御する制御部とを備えた弾球遊技機、である点。

相違点;
(A) 設定回数決定手段が、本願発明は、変動回数計数部(39)の計数による図柄変動回数Zに基づいて得られる所定条件時以前における図柄表示手段(20)の図柄変動回数Zの一定の割合を任意の数Xとし、この任意の数Xを前記図柄表示手段(20)の次回の設定回数Yとする設定回数演算部(40)であるのに対して、引用発明は、第2変動図柄表示手段29の3個の図柄表示部29a 〜29c の停止図柄が全て一致した時の当たり図柄に応じた設定回数を設定する回数設定手段49である点。
(B) 制御部が、本願発明は、高確率状態中に前記変動回数計数部(39)で計数する図柄変動回数Zが設定回数演算部(40)で演算された設定回数Yと一致したときに、高確率から低確率に戻すように制御する確率制御部(38)であるのに対して、引用発明は、高確率状態中に計数手段50で計数する変動動作回数が回数設定手段49で設定された設定回数と一致したときに、高確率から低確率に戻すように第2始動手段16の開閉制御を行う開閉制御手段48である点。
(C) 制御手段が、本願発明は、変動回数計数部(39)と、設定回数演算部(40)と、確率制御部(38)とを備えている確率変動制御手段(36)であるのに対して、引用発明は、計数手段50と、回数設定手段49と、開閉制御手段48とを備えている第2利益状態発生手段である点。

上記の相違点について検討する。
(A)の相違点について
図柄表示手段の変動後の停止図柄が特定図柄又は特定図柄の組み合わせを表示する確率を高確率状態に移行させる制御手段を備えた弾球遊技機において、高確率状態の継続期間を変更可能とすることは、原審において例示された引用例2ないし4にも示されるように周知であり、上記引用例のうち引用例2及び4は、高確率状態中に発生した特別遊技のラウンド数が所定の「ラウンド数」に達したときに確率を変動させて、高確率状態から通常状態に戻すものであり、また、引用例3は「確率変動決定表示器」を用いて、高確率状態に移行する「確率変動ゲーム」の「ゲーム数」を決定するものであって、これらの引用例における「ラウンド数」(引用例2及び4)や「ゲーム数」(引用例3)は、高確率状態を終了させて確率の変動を生起させるとともに、高確率状態の継続期間を変更させる要因となる「変数」であるということができる。
そこで、「変数」という観点から(A)の相違点をさらにみると、本願発明においても、引用発明においても、「変動回数計数部」(引用発明における「計数手段」が対応する。)が計数する、「図柄表示手段」(引用発明における「第2変動図柄表示手段29」が対応する。)の「図柄変動回数」(引用発明における「変動動作回数」が対応する。)は、高確率状態を終了させて確率の変動を生起させるとともに、高確率状態の継続期間を変更させる要因となる「変数」として機能している点で両者に差異はなく、「図柄変動回数」(「変動動作回数」)を「変数」として機能させる上での具体的な用い方が、本願発明では、「所定条件時以前における図柄表示手段(20)の図柄変動回数Zの一定の割合」としたものであるのに対して、引用発明では、「当たり図柄に応じ」て「設定」される「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の「変動動作回数」(「図柄変動回数」)としたものである点で両者は相違している。
ところで、弾球遊技機において、図柄表示手段の図柄変動回数に基づいて確率の変動を生起させることは、例えば下記の周知例1及び2にも例示されるように適宜行われており、また、所定の期間の図柄変動回数が遊技者の利益状態に大きく影響することはよく知られていることから、遊技場の遊技機を管理する上での管理データの1つとして、当該図柄変動回数を集計することが通常行われている(例えば、周知例3及び4)。また、個々の遊技者についても、当該遊技者の遊技履歴情報を記録し、遊技者の遊技履歴に応じた出玉率に制御(周知例5)したり、遊技者の使用履歴に応じた特典付与(周知例6)を行う等、遊技者の遊技履歴を当該遊技者の今後の利益状態に反映させること、すなわち現在という時点を起点としてそれより以前の遊技履歴を以後の利益状態に反映させるという技術的思想も周知である。そして、これらの周知技術を総合勘案すると、引用発明における、高確率状態を終了させて確率の変動を生起させるとともに、高確率状態の継続期間を変更させる要因となる、「変動動作回数」(「図柄変動回数)」を、「所定条件時以前」における「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の「変動動作回数」(「図柄変動回数」)に基づくものとすることは、ゲームの進行を設計するに当たり、当業者であれば適宜なし得る設計の変更にすぎず、その際に、「所定条件時以前」の期間の長さを考慮して、「変動動作回数」(「図柄変動回数」)の「一定の割合」として、これを「任意の数」とし、該「任意の数」を「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の次回の設定回数とすることも格別な困難性を伴うことではない。
そうすると、引用発明における「回数設定手段」は、「計数手段」(「変動回数計数部」)の計数による「変動動作回数」(本願発明における「図柄変動回数Z」に対応する。)に基づいて得られる「所定条件時以前」における「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)の「一定の割合」を「任意の数」(本願発明における「任意の数X」に対応する。)とし、この「任意の数」(「任意の数X」)を前記「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の次回の設定回数(本願発明における「設定回数Y」に対応する。)とすることとなり、実質上、本願発明における「設定回数演算部」と同様の機能を奏するに至るものである。
したがって、(A)の相違点に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者であれば容易になし得ることである。

(B)の相違点について
(A)の相違点についての検討として上記したように、引用発明における「回数設定手段」を、「計数手段」(「変動回数計数部」)の計数による「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)に基づいて得られる「所定条件時以前」における「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)の「一定の割合」を「任意の数」(「任意の数X」)とし、この「任意の数」(「任意の数X」)を前記「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の次回の設定回数(「設定回数Y」)とするように構成して、実質上、本願発明における「設定回数演算部」と同様の機能を奏するようにすることは、当業者であれば容易になし得ることである。
そうすると、引用発明において、高確率状態中に「計数手段」で計数する「変動動作回数」が「回数設定手段49」で設定された設定回数と一致したときに、「開閉制御手段48」が「高確率から低確率に戻すように」する制御は、高確率状態中に「計数手段」(「変動回数計数部」)で計数する「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)が、実質上、本願発明における「設定回数演算部(40)」で演算された「設定回数Y」に相当する設定回数と一致したときに、「高確率から低確率に戻すように」制御するものとなり、同引用発明における「開閉制御手段48」は、実質上、本願発明における「確率制御部(38)」と同様の機能を奏するに至るものである。
したがって、(B)の相違点に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者であれば容易になし得ることである。

(C)の相違点について
(A)の相違点及び(B)の相違点についての検討として上記したように、引用発明における「回数設定手段」を、「計数手段」(「変動回数計数部」)の計数による「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)に基づいて得られる「所定条件時以前」における「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)の「一定の割合」を「任意の数」(「任意の数X」)とし、この「任意の数」(「任意の数X」)を前記「第2変動図柄表示手段」(「図柄表示手段」)の次回の設定回数(「設定回数Y」)とするように構成するとともに、同じく引用発明における「開閉制御手段」を、高確率状態中に「計数手段」(「変動回数計数部」)で計数する「変動動作回数」(「図柄変動回数Z」)が、実質上、本願発明における「設定回数演算部(40)」で演算された「設定回数Y」に相当する設定回数と一致したときに、「高確率から低確率に戻すように」制御するように構成することは当業者であれば容易になし得ることであり、そのとき、引用発明が備える上記「回数設定手段」及び「開閉制御手段」は、実質上、本願発明が備える「設定回数演算部」及び「確率制御部」と、それぞれ同様の機能を奏するに至る。
そうすると、引用発明において、「計数手段と、回数設定手段と、開閉制御手段」とを備える「第2利益状態発生手段」は、実質上、本願発明において、「変動回数計数部と、設定回数演算部と、確率制御部」とを備える「確率変動制御手段」と同様の機能を奏するに至るものである。
したがって、(C)の相違点に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者であれば容易になし得ることである。

さらに本願発明の効果について本願の明細書を参照すると、本願の明細書には、「本発明によれば、確率変動制御手段36は、図柄表示手段20の図柄変動回数Zを計数する変動回数計数部39と、変動回数計数部39の計数による図柄変動回数Zに基づいて得られる所定条件時以前における図柄表示手段20の図柄変動回数Zの一定の割合を任意の数Xとし、この任意の数Xを図柄表示手段20の次回の設定回数Yとする設定回数演算部40と、高確率状態中に変動回数計数部39で計数する図柄変動回数Zが設定回数演算部40で演算された設定回数Yと一致したときに、高確率から低確率に戻すように制御する確率制御部38とを備えているので、所定条件時以前の遊技状態に応じて図柄表示手段20の設定回数を変化させることができ、これによって遊技者の興趣を増大できる利点がある。」(段落【0076】)と記載されており、さらに審判請求人は、審判請求書の補正書(3頁19行-4頁17行)において、「本願発明1では、・・・所定条件時以前、例えば前回の利益状態の終了から今回の利益状態の発生までの図柄表示手段20の図柄変動回数Z等の一定の割合によって、その後の図柄表示手段20の設定回数Yが決められるので、前回の利益状態の終了から今回の利益状態の発生までの図柄表示手段20の図柄変動回数Zが多ければ、次の設定回数Yが長くなり、逆に少なければ設定回数Yが短くなり・・・利益状態が発生しない状況が長く続くほどその後に利益状態が発生したときに得られる利益がより大きくなる、即ち先行投資が増加すればそれに応じて将来得られる利益も大きくなるため、遊技者は安心感を持って長時間遊技を行うことができるという利点があり・・・遊技者とホール側との利益の平衡を容易に図ることができるという利点」がある旨を主張している。
そこで検討するに、上記したように、遊技場の遊技機を管理する上での管理データの1つとして、所定の期間の図柄変動回数を集計することは通常行われており(例えば、周知例3及び4)、上記管理データは、個々の遊技台についての出玉状況を管理し、遊技者とホール側との利益の平衡を図るために用いられるものである。また、個々の遊技者についても、当該遊技者の遊技履歴情報を記録し、遊技者の遊技履歴に応じた出玉率に制御(周知例5)したり、遊技者の使用履歴に応じた特典付与(周知例6)を行う等、個々の遊技者の遊技履歴を考慮して当該遊技者とホール側との利益の平衡を図ることも通常行われている。すなわち、遊技機を管理する上で、個々の遊技台の稼働履歴や、個々の遊技者の遊技履歴を、稼働中の遊技台や遊技中の遊技者に反映させて、遊技状態に応じて遊技者に利益を還元し、遊技者とホール側との利益の平衡を図ることは周知・慣用の手段である。
本願発明は、遊技者に有利な遊技状態である高確率状態の継続期間の設定に際して、「所定条件以前における図柄表示手段(20)の図柄変動回数Zの一定の割合を任意の数Xとし、この任意の数Xを前記図柄表示手段(20)の次回の設定回数Y」とすることにより、遊技者とホール側との利益の平衡を図ったものであるが、上記「所定条件以前における図柄表示手段(20)の図柄変動回数Z」が、個々の遊技台の稼働履歴や、当該遊技台で遊技する遊技者の遊技履歴を表すものであることは、上記した周知・慣用の手段に照らしても当業者にとって自明な事項であり、該「図柄変動回数Z」に基づいて、「高確率状態」に制御するための「次回の設定回数Y」を設定すれば、当該遊技台で遊技する遊技者の利益状態に、上記した「履歴」を反映させ、遊技者とホール側との利益の平衡を図り得るであろうと、当業者であれば容易に予測するものであり、本願発明が奏する効果は、上記引用発明及び各周知技術が奏する効果から当業者が予測し得る範囲のものであって、格別なものとはいえない。

以上のとおりであるから、本願発明は、引用発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

【周知例】
(1)周知例1:特開平6-165861号公報
予め定めた第1の条件が成立したときに特定遊技状態を生起せしめる確率を変動し、予め定めた第2の条件が成立したときに前記変動後の確率を元の確率に戻す弾球遊技機において、第1の条件として例えば、特定遊技状態が終了したという条件があげられ、第2の条件として例えば、高確率へ移行したときから可変表示装置の所定回数の可変表示動作が経過される期間が挙げられる点。(特許請求の範囲、段落【0031】【0032】(特に段落【0032】の8〜9行))
(2)周知例2:特開平6-7506号公報
電源投入時からの図柄表示装置の変動回数が所定値以内であるときに、大当りとなったときには確率が向上する、確率向上手段を設けたパチンコ機に関して(特許請求の範囲、段落【0019】【0021】(特に段落【0021】の5〜7行))
(3)周知例3:特開平9-327559号公報
予め定められた特定条件の成立により遊技者にとって有利となる特定遊技状態に制御され、前記特定条件が予め定められた特別条件を満たしている場合に、前記特定遊技状態が発生しやすい特別遊技状態に制御される遊技機を管理する遊技用管理装置において、遊技データの1つとして、特別遊技状態中の可変表示回数を集計する点。(特許請求の範囲の請求項1、段落【0065】(特に段落【0065】の5〜7行))
(4)周知例4:特開平9-56898号公報
可変表示条件の成立を表わす可変表示条件成立情報を該可変表示条件の成立ごとに遊技機外部へ出力可能な遊技情報出力手段を遊技機が備えており、上記の可変表示条件成立情報は遊技機の管理情報として用いられる点。(特許請求の範囲の請求項1及び2、段落【0097】【0098】【0120】)
(5)周知例5:特開平10-137422号公報
利用者毎の識別データが記録されるユーザIDエリアをICカードに設け、識別データに応じた出玉率データをホールコンピュータから送信するようにして、ユーザーの利用状況などに応じた出玉率を設定できるようにしたパチンコシステムに関して。(特許請求の範囲の請求項1及び2、段落【0018】【0021】)
(6)周知例6:特開平6-134133号公報
特定の遊技態様の累積発生回数に関する遊技履歴情報を含む使用履歴記憶を記憶媒体に記憶し、上記使用履歴記憶に基づいて各種の得点を遊技者に付与するようにした、使用履歴確認装置に関して。(特許請求の範囲の請求項1及び2、段落【0085】【0093】)
4.むすび
したがって、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、本願の他の請求項について論じるまでもなく、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-06-05 
結審通知日 2006-06-06 
審決日 2006-06-22 
出願番号 特願平11-222234
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉村 尚  
特許庁審判長 中村 和夫
特許庁審判官 辻野 安人
渡部 葉子
発明の名称 弾球遊技機  
代理人 谷藤 孝司  

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