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審決分類 |
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F |
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管理番号 | 1140982 |
審判番号 | 不服2002-23091 |
総通号数 | 81 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2000-11-14 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-11-28 |
確定日 | 2006-08-02 |
事件の表示 | 平成11年特許願第123925号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成12年11月14日出願公開、特開2000-312748〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
【1】手続の経緯及び本願発明 本願は平成11年4月30日の出願であって、平成13年8月10日付けで拒絶理由が通知され、これに対し平成13年10月22日付けで手続補正され、平成14年5月15日付けで拒絶理由通が通知され、再びこれに対し平成14年7月22日付けで手続補正され、平成14年10月22日付けで拒絶査定と同時に平成14年7月22日付けの手続補正についての補正の却下の決定がなされ、これに対し平成14年11月28日付けで拒絶査定に対する審判請求がなされ、同年12月27日付けで手続補正がなされたものである。 【2】平成14年12月27日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成14年12月27日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1.補正後の本願発明 平成14年12月27日付けの手続補正により、補正された特許請求の範囲の請求項1の発明(以下、この補正を「本願補正発明」という。)は、以下のとおりである。 「【請求項1】 複数の図柄を可変表示可能な図柄表示部を設け、所定条件の成立により、当該図柄表示部に所定の図柄が確定表示され、遊技者にとって有利となる特別遊技状態が生起する確率を複数設定可能な確率設定機能付き遊技機であって、 大当たり確率の設定変更スイッチと、 大当たり確率の設定を記憶する設定情報記憶エリアと、 大当たり確率の設定に係る情報を報知可能な情報報知手段とを設け、 所定の遊技状態となった場合に、前記情報報知手段により遊技機の大当たり確率の設定に係る情報を報知することを特徴とする遊技機。」 2.補正の適否の検討 前記本願補正発明は、平成13年10月22日付けの手続補正で補正された明細書の特許請求の範囲の【請求項1】の「特別遊技状態が生起する遊技機」なる記載事項を「特別遊技状態が生起する確率を複数設定可能な確率設定機能付き遊技機」に、同じく「大当たり確率の設定機構」を「大当たり確率の設定変更スイッチ」に限定的に特定するものであって、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本願補正発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成15年改正前特許法第17条の2第5項の規定において読み替えて準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について以下に検討する。 【3】引用例に記載の発明 1.原査定の拒絶の理由に引用され、本願の出願日前に頒布された特開平9-94333号公報(以下、「引用例」という。)には、図面とともに、以下の技術事項が記載されている。 1-(ア)「・・本実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示す。しかし、本発明はこれに限らず、コイン遊技機やスロットマシンなどであってもよく、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合に遊技状態が遊技者に有利な特定遊技状態となる遊技機であればすべて対象となる。」(段落【0011】) 1-(イ)「遊技領域101内に打込まれたパチンコ玉が特別図柄用始動口109あるいは第1の状態となっている普通可変入賞球装置110内に入賞すれば、その始動入賞玉が始動入賞玉検出スイッチ113により検出され、その検出信号に基づいて可変表示装置102の特別図柄表示部103が可変開始された後、左図柄,右図柄,中図柄の順に停止制御される。この特別図柄表示部103は、CRTによる画像表示装置32b(図6参照)の表示画面で構成されており、0〜9,A〜Eの15種類の識別情報を可変表示可能なものであり、その停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(たとえば777などの15通りのぞろめ)となれば、大当りとなり特定遊技状態が発生して特別可変入賞球装置114の開閉板116が開成して打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態とする大当り時の制御が行なわれる。この特別可変入賞球装置114は、通常時は開閉板116が閉成した打玉が入賞不可能なまたは入賞困難な遊技者にとって不利な第2の状態となっているが、特別図柄表示部103の表示結果が特定の識別情報の組合せとなれば、ソレノイド117が励磁されて第1の状態となる。この大当りに伴う特別可変入賞球装置114の第1の状態は、所定時間(たとえば30秒間)の経過あるいは打玉の入賞開口115への所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了して第2の状態となる。この入賞開口115内に入賞したパチンコ玉は、10カウント検出スイッチ120により検出され、その検出個数が入賞個数表示器121により表示されるとともに「カウント」数として、特別図柄表示部103に表示される。一方、入賞開口115内のある箇所には特定入賞領域(Vポケット)118が設けられており、第1の状態となっている特別可変入賞球装置114内に進入したパチンコ玉がこの特定入賞領域(Vポケット)118に入賞すれば、その特定入賞玉が特定入賞玉検出スイッチ119により検出され、特別可変入賞球装置114のその回の第1の状態が終了するのを待って再度特別可変入賞球装置114が第1の状態に駆動制御される繰り返し継続制御が行なわれる。この繰り返し継続制御の上限回数はたとえば16回と定められている。この繰り返し継続制御の回数が、「ラウンド」数として特別図柄表示部103に表示される。」(段落【0016】) 1-(ウ)「・・特別図柄表示部103の可変停止時の表示結果が、予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば333,777)で特定遊技状態が発生すれば、以降の特定遊技状態が発生する確率が向上するという確率変動制御が行なわれる。このような制御状態にある遊技状態を特に確率向上状態という。また、前記特別の識別情報の組合せを構成する図柄を特に確率変動図柄と呼ぶ。」(段落【0017】) 1-(エ)「この確率変動制御は、初回の特定遊技状態の発生を含めて少なくとも合計3回特定遊技状態が発生することにより通常の発生確率に復帰する。この特定遊技状態の発生確率は、通常時においては3段階に可変設定可能となっており、設定1では、1/300,設定2では、1/350,設定3では、1/400の発生確率となる。一方、確率向上状態においては、設定1,2,3にかかわらずすべて1/50の発生確率となる。」(段落【0018】) 1-(オ)「また、前述した特別図柄表示部103において、確率向上状態時に再度確率向上状態が発生する表示結果(たとえば奇数のぞろめ)となれば、その確率変動図柄は有効なものとして取扱われ、その大当りを初回として、その時点から再度初回を含めて3回の大当りが発生するまで確率変動が実行される。・・」(段落【0020】) 1-(カ)「この可変表示装置102に構成される特別図柄表示部103には、可変表示される複数種類の識別情報の他に、遊技者の画像切換スイッチ300の操作に応じて、さまざまな情報が表示される。たとえば、図10において後述する、遊技機の大当り回数や平均出玉数などに関する遊技情報、図11において後述する、確率変動継続回数と前回の大当りからの始動回数とリーチの成立回数とを一覧表示した情報、図9において後述する、テレビ放送,ビデオテープ,レーザディスクなどにより提供される番組などが表示される。そしてチャンネル切換スイッチ301を操作することで、具体的な番組などを選択することができる。」(段落【0025】) 1-(キ)「・・また、・・確率変動制御が繰り返し行なわれる毎にその継続回数が図13で後述する形で表示される。」(段落【0026】) 1-(ク)「図11は、図9の表示領域160jに確率変動継続回数やリーチの成立回数などの一覧が表示されている図を示す。図に示したような情報は、画像切換スイッチ300が操作されることにより大当りを除いて継続的に表示される。「確率変動継続回数」は、確率変動図柄で大当りが発生した後、その大当りを含め現在に至るまでに確率向上状態に繰り返し継続制御された結果、得られた大当り回数を示す。・・」(段落【0079】) 1-(ケ)「図13は、大当りが成立した直後に可変表示部に表示される画像を示す図である。図11に示したリーチ表示動作状態から表示領域160cの特別図柄が停止して大当り状態に移行すれば、大当りの発生を報知する効果音がスピーカ10あるいは34を通じて遊技者に報知されるとともに、表示領域160dと表示領域160eの画像表示が切換わる。」(段落【0087】) 1-(コ)「表示領域160eには、確率変動継続回数が表示されており、この大当りが確率変動中に発生した、9回目の大当りであることがわかる。なお、大当りの図柄「7」は、確率変動図柄であるために、後続して発生する大当りが確率変動図柄によるものであるか否かにかかわらず、少なくとも後2回継続し大当りが得られることになる。」(段落【0089】) 1-(サ)「なお、確率変動図柄で大当りが発生した後、後続する2回の大当りがいずれも確率変動図柄でなかった場合には、表示領域160eに確率向上状態が終了する旨の表示がなされるように構成してもよい。」(段落【0090】) 1-(シ)「大当り発生時に確率変動継続回数が表示されるので、確率変動が継続することにより得られた大当りの実績を確認することができ、遊技を続行するか否か等の目安となる。これにより遊技者にとって利便性の高い遊技機とすることができる。」(段落【0091】) 以上の1-(ア)乃至1-(シ)の記載事項、及び【図1】、【図13】から、「引用例」には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。 <引用発明> 「特別図柄表示部103は、CRTによる画像表示装置32bの表示画面で構成されており、15種類の識別情報を可変表示可能なものであり、その停止時の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せとなれば、大当りとなり特定遊技状態が発生して特別可変入賞球装置114の開閉板116が開成して打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な第1の状態とする大当り時の制御が行なわれるパチンコ遊技機であって、特別図柄表示部103の可変停止時の表示結果が、予め定められた特別の識別情報の組合せで特定遊技状態が発生すれば、以降の特定遊技状態が発生する確率が向上するという確率変動制御が行なわれ、特別の識別情報の組合せを確率変動図柄と呼び、この確率変動制御は、初回の特定遊技状態の発生を含めて少なくとも合計3回特定遊技状態が発生することにより通常の発生確率に復帰し、この特定遊技状態の発生確率は、通常時においては3段階に可変設定可能となっており、設定1では、1/300,設定2では、1/350,設定3では、1/400の発生確率となり、一方、確率向上状態においては、設定1,2,3にかかわらずすべて1/50の発生確率となり、可変表示部に表示される画像は、リーチ表示動作状態から表示領域160cの特別図柄が停止して大当り状態に移行すれば、表示領域160dと表示領域160eの画像表示が切換わり、確率変動図柄であれば表示領域160eには、確率変動継続回数が表示され、確率変動図柄で大当りが発生した後、後続する2回の大当りがいずれも確率変動図柄でなかった場合には、表示領域160eに確率向上状態が終了する旨の表示がなされるように構成されるパチンコ遊技機。」 【4】対比・判断 1.本願補正発明と引用発明との対比 本願補正発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「15種類の識別情報を可変表示可能」が本願補正発明の「複数の図柄を可変表示可能」に相当し、以下同様に、「特別図柄表示部103」が「図柄表示部」に、「大当り」が「所定条件の成立」に、「予め定められた特定の識別情報の組合せ」が「所定の図柄」に、「停止時の表示結果」が「確定表示」に、「遊技者にとって有利」が「遊技者にとって有利」に、「特定遊技状態が発生する確率」が「特別遊技状態が生起する確率」に、「パチンコ遊技機」が「遊技機」に夫々相当している。 また、引用例の上記記載事項1-(エ)「・・この確率変動制御は、初回の特定遊技状態の発生を含めて少なくとも合計3回特定遊技状態が発生することにより通常の発生確率に復帰する。この特定遊技状態の発生確率は、通常時においては3段階に可変設定可能となっており、設定1では、1/300,設定2では、1/350,設定3では、1/400の発生確率となる。一方、確率向上状態においては、設定1,2,3にかかわらずすべて1/50の発生確率となる。・・」なる記載に基づけば、引用発明は、特定遊技状態(特別遊技状態)が発生する確率を、通常時において設定1,2,3と複数設定可能な確率設定機能を有することは明らかであるから、本願補正発明と同様に「特別遊技状態が生起する確率を複数設定可能な確率設定機能」を有するものといえる。 そして、本願明細書の記載によれば、大当たりの確率の設定に係る情報とは、大当たりの確率の設定値に係わる情報であり、これを大当たり直後の大当たりを示す表示中、リーチ時、図柄の通常変動中等の所定の遊技状態に、設定した指示値の表示、キャラクタや背景、図柄の変化や音、電飾ランプの点滅の変化で行うものであり(段落【0053】、【0054】、【0059】参照)、一方、引用例の上記記載事項1-(オ)「・・特別図柄表示部103において、確率向上状態時に再度確率向上状態が発生する表示結果・・となれば、その確率変動図柄は有効なものとして取扱われ、その大当りを初回として、その時点から再度初回を含めて3回の大当りが発生するまで確率変動が実行される。・・」、同じく記載事項1-(カ)「この可変表示装置102に構成される特別図柄表示部103には、可変表示される複数種類の識別情報の他に、・・確率変動継続回数・・などが表示される。」、同じく記載事項1-(ケ)「・・大当りが成立した直後に可変表示部に表示される画像を示す図である。・・表示領域160cの特別図柄が停止して大当り状態に移行すれば、・・表示領域160dと表示領域160eの画像表示が切換わる。」、同じく記載事項1-(コ)「表示領域160eには、確率変動継続回数が表示され・・」、同じく記載事項1-(サ)「なお、確率変動図柄で大当りが発生した後、後続する2回の大当りがいずれも確率変動図柄でなかった場合には、表示領域160eに確率向上状態が終了する旨の表示がなされるように構成してもよい。」なる記載に基づけば、引用発明の「大当りが成立した直後」が本願補正発明の「所定の遊技状態」に相当し、また、その際に引用発明は、確率向上状態が継続すると継続回数を表示し、確率向上状態が終了するとその旨表を表示領域160eに表示するから、これらは大当たり確率に係る情報の報知といえるものであり、当然にこれを表示領域160eにおいて報知可能な情報報知手段を備えることも明らかであるから、引用発明と本願補正発明は「大当たり確率に係る情報を報知可能な報知手段」を備え、且つ「所定の遊技状態となった場合に、情報報知手段により遊技機の大当たり確率に係る情報を報知する」点で共通する構成を備えたものといえる。 してみると、引用発明と本願補正発明とは 「複数の図柄を可変表示可能な図柄表示部を設け、所定条件の成立により、当該図柄表示部に所定の図柄が確定表示され、遊技者にとって有利となる特別遊技状態が生起する確率を複数設定可能な確率設定機能付き遊技機であって、 大当たり確率に係る情報を報知可能な情報報知手段とを設け、 所定の遊技状態となった場合に、前記情報報知手段により遊技機の大当たり確率に係る情報を報知する遊技機。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 <相違点> 確率設定機能が、本願補正発明は設定変更スイッチで設定され、これらの設定を記憶する設定情報記憶エリアを備えるものであり、確率の設定値に係る情報を報知するのに対し、引用発明は、設定変更スイッチや設定情報記憶エリアを備えているか明らかでなく、確率向上状態の継続を報知するが確率の設定値そのものは報知していない点。 2.相違点についての検討 パチンコ分野において、大当たりの確率を設定する設定変更スイッチやこれらの設定を記憶する設定情報記憶エリアを備えさせることは、周知技術(例えば、特開平10-328392号公報、段落【0089】、【0090】、【0091】、特開平11-57181号公報、段落【0044】、【0045】、【0046】参照)であり、同じく確率の設定値に係る情報を表示して報知させることも、当該技術分野において周知の技術(例えば、特開平10-85431号公報、段落【0010】、【0021】、【0022】、特開平7-236762号公報、段落【0013】、【0017】、【0018】参照)である。 そして、上記周知技術は当該遊技機における現時点での確率の設定値を報知するものであるが、報知する時期について、遊技中の所定の遊技状態時に、当該遊技機の確率に関する情報を報知させることは、パチンコ分野において通常行われる技術的常識(例えば、引用発明、特開平9-47550号公報、段落【0038】参照)であるから、上記周知技術の確率の設定値の報知を所定の遊技状態時に報知させることは、当業者が適宜に設定し得る事項であり、格別困難性が生じることでもない。 そうすると、引用発明の所定の遊技状態となった場合に確率向上状態の継続を継続回数で表示し、確率向上状態が終了するとその旨を表示する報知手段に代えて上記各周知技術を採用し、大当たりの確率を設定する設定変更スイッチと設定を記憶する設定情報記憶エリアを備え、所定の遊技状態となった場合に確率の設定値を報知させること、すなわち本願補正発明の相違点を構成することは、当業者が容易に想到できたものといえる。 3.作用効果・判断 そして、本願補正発明における作用効果は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が当然予測できるものである。 したがって、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 【5】むすび 以上のとおり、本願補正発明は、平成15年改正前特許法第17条の2第5項の規定において読み替えて準用する同法第126条第4項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定によって却下されるべきものである。 よって、上記「補正の却下の決定の結論」のとおり決定する。 【6】本願発明について 1.本願発明 平成14年12月27日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、前記【1】手続きの経緯に従い、本願発明は平成13年10月22日付けの手続補正書の明細書及び図面の記載からみて、本願の特許請求の範囲の請求項1(全請求項数7)に特定される以下のとおりのものである。 「【請求項1】複数の図柄を可変表示可能な図柄表示部を設け、所定条件の 成立により、当該図柄表示部に所定の図柄が確定表示され、遊技者にとって有利となる特別遊技状態が生起する遊技機であって、 大当たり確率の設定機構と、 大当たり確率の設定を記憶する設定情報記憶エリアと、 大当たり確率の設定に係る情報を報知可能な情報報知手段とを設け、 所定の遊技状態となった場合に、前記情報報知手段により遊技機の大当たり確率の設定に係る情報を報知することを特徴とする遊技機。」 2.引用発明 原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は、前記【3】に記載したとおりである。 3.対比・判断 本願発明は、本願補正発明から前記【2】2.で検討した限定事項を省いたものである。 そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに、上記限定事項を付加したものに相当する本願補正発明が、前記【4】2.で検討したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものである。 【7】むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、他の請求項について検討するまでもなく本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-04-21 |
結審通知日 | 2006-05-09 |
審決日 | 2006-06-13 |
出願番号 | 特願平11-123925 |
審決分類 |
P
1
8・
575-
Z
(A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 塩崎 進 |
特許庁審判長 |
三原 裕三 |
特許庁審判官 |
辻野 安人 川島 陵司 |
発明の名称 | 遊技機 |
代理人 | 中山 千里 |
代理人 | 山本 尚 |