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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1141022
審判番号 不服2005-14404  
総通号数 81 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2004-09-16 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-07-28 
確定日 2006-08-03 
事件の表示 特願2004-179320「半導体装置の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 9月16日出願公開、特開2004-260222〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成4年7月17日に出願した特願平4-191116号の一部を平成13年7月12日に新たに特願2001-211950号として出願し、さらに、その新たな出願の一部を平成16年6月17日に新たに特願2004-179320号として出願したものであって、平成17年3月25日付で拒絶理由通知がなされ、平成17年6月21日付で拒絶の査定がなされ、これに対し、同年7月28日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年8月25日付で手続補正書が提出されたものである。


2.本願発明
本願の請求項1〜6のうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、平成17年8月25日付の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された、次のとおりのものである。

「【請求項1】
主表面に集積回路が形成されている半導体ウェハを準備する工程と、
前記主表面上であって、前記集積回路と電気的に接続される突起電極を形成する工程と、
前記突起電極及び前記集積回路を封止材で覆う工程と、
削り面を有する削り取り装置であって前記削り面に当接する前記封止材より広い前記削り面を具えている該削り取り装置を準備し、前記封止材と該削り面とを圧接させる工程と、
前記突起電極の先端が露出するまで、前記封止材及び前記削り面を相対的に動かして、前記主表面側から前記封止材を削る工程と
を含むこと
を特徴とする半導体装置の製造方法。」

3.引用刊行物とその摘記事項
平成17年3月25日付の拒絶理由通知の拒絶の理由に引用した本願の原出願日前に頒布された下記の刊行物には次の事項が記載されている。

刊行物:特開昭62-147735号公報

「第4図及び第5図に示す如く、従来のフリップチップ(1)は半導体素子本体(2)のパッド上に・・・電極下地を形成した上に球状の半田バンプ(3)をもうけているのみであったので、この電気回路基板(4)上の回路パターン(5)のパッド(6)にこの半田バンプ(3)をフェスダウン接続してのち半導体素子本体(2)が雰囲気中の湿気等の影響を受けないように、第5図に示す如く外周を溶融した樹脂(7)のポッティング等により被覆固化せしめ樹脂封止する必要があった。」(1頁左下欄末行〜右下欄10行)
「半導体素子本体(2)に半田バンプ(3)を形成するまでの製造工程は従来のものと何等かわりはない。
このように形成したものを、第3図の如く、全外周にわたって合成樹脂等の樹脂(7)により封止する。この樹脂封止はポッティング封止でなく、トランスファー成形等の加圧成形による方が封止樹脂(7)が半導体素子本体(2)の表面に十分にまわりこみ、密着するため好ましい。封止に使用される合成樹脂は従来より半導体素子を封止するのに使用されているものであればすべて使用対象となる。
しかる後、第1図に示す如く、半田バンプ(3)を形成した封止樹脂(7)の表面を機械的あるいは化学的エッチングによる研磨により半田バンプ(3)の先端が露出するまで除去する。
このようにして、半田バンプ(3)の先端のみが封止樹脂(7)より露出し、半導体素子本体(2)は樹脂(7)にて完全に封止されたフリップチップ(1)が得られる。
このようにしてえられたフリップチップ(1)は、第2図の如く、樹脂封止された状態で電気回路基板(4)のパッド(6)上にフェースダウンにより半田付けができるのである。」(2頁左上欄12行〜右上欄15行)

4.対比・判断
上記刊行物の摘記事項からみて、刊行物には、表面に集積回路が形成された半導体素子本体のパッド上に半田バンプを形成する工程と、半田バンプと集積回路を樹脂封止する工程と、封止樹脂の表面を機械的に研磨して、半田バンプの先端が露出するまで除去する工程とを含む方法の発明が記載されている(以下、刊行物発明という)。
また、上記工程の前提として、主表面に集積回路が形成されている半導体ウエハを準備しているものである。
そして、封止樹脂の表面を機械的に研磨する以上、封止樹脂と研磨のための研磨面を相対的に動かす必要があることは当然である。
そこで、本願発明1と刊行物発明とを対比すると、両者は、「主表面に集積回路が形成されている半導体ウェハを準備する工程と、前記主表面上であって、前記集積回路と電気的に接続される突起電極を形成する工程と、前記突起電極及び前記集積回路を封止材で覆う工程と、前記突起電極の先端が露出するまで、前記封止材及び前記削り面を相対的に動かして、前記主表面側から前記封止材を削る工程とを含む半導体装置の製造方法」の点で一致するものの、次の点で相違する。

相違点
本願発明1は、「削り面を有する削り取り装置であって削り面に当接する封止材より広い削り面を具えている削り取り装置を準備し、封止材と削り面とを圧接させる工程」を有するのに対し、刊行物発明はその工程について明記されていない点。

上記相違点について検討する。半導体ウエハの表面を研磨装置により鏡面加工したり、半導体チップを樹脂封止したパッケージの封止面を研磨装置により研磨する場合に、研磨装置の研磨面を、半導体ウエハやパッケージの封止面より広い研磨面とすることは周知の技術である(特開平2-154475号公報、実願昭62-162021号(実開平1-66962号)のマイクロフィルム、実願昭62-123410号(実開昭64-30157号)のマイクロフィルム参照)。
そして、刊行物に記載の方法は、半田バンプを形成した封止樹脂の表面を機械的エッチングによる研磨により半田バンプの先端が露出するまで除去する方法であり、機械的エッチングによる研磨において、上記周知の技術のような被研磨面より広い研磨面を有する研磨装置により研磨することは容易に想到することができたものである。
また、研磨する際には、封止材と研磨面とを圧接することは当然のことである。
さらに、刊行物に記載の機械的エッチングによる研磨は、研磨装置により樹脂封止の表面を半田バンプの先端が露出するまで除去するものであるから、本願発明1の主表面側から封止材を削る削り取り装置と格別な相違は認められない。
したがって、本願発明1は、刊行物発明及び周知の技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

5.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、刊行物に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、本願の請求項2〜6に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-06-02 
結審通知日 2006-06-06 
審決日 2006-06-19 
出願番号 特願2004-179320(P2004-179320)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 酒井 英夫  
特許庁審判長 岡 和久
特許庁審判官 池田 正人
日比野 隆治
発明の名称 半導体装置の製造方法  
代理人 大垣 孝  

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