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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G11B
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G11B
管理番号 1142231
審判番号 不服2004-13573  
総通号数 82 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-03-14 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-07-01 
確定日 2006-08-17 
事件の表示 平成11年特許願第252177号「光ピックアップ装置」拒絶査定不服審判事件〔平成12年 3月14日出願公開、特開2000- 76661〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I.手続の経緯
本件審判の請求に係る特許出願(以下「本願」という。)は、平成8年3月26日に出願された特願平8-70309号の一部を、平成11年9月6日付けで出願された分割出願であって、平成16年5月25日付けで拒絶すべきものである旨の査定がなされたものである。そして、平成16年7月1日付けで特許法第121条第1項の審判が請求され、平成16年7月30日付けで手続補正書が提出されたものである。


II.平成16年7月30日付け手続補正についての補正却下の決定

〔補正却下の決定の結論〕
平成16年7月30日付け手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

〔理由〕
1.本件補正について補正の内容
本件補正の補正内容は、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明においてするもので、そのうち特許請求の範囲については、
「【請求項1】 取付台上に設けられ、対物レンズを備えた対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学系ブロックからなり、前記光学系ブロックの取付台に設けられた貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアップ装置に於いて、前記貫通部に光ディスクに対して遠い側から取り付けられた取付部材上に前記対物レンズ駆動装置が固定されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項2】 前記対物レンズ駆動装置は、ヨークと永久磁石からなる磁気回路、この磁気回路により駆動されるトラッキングコイル及びフォーカシングコイル、対物レンズ及び対物レンズホルダーを構成部材として有していることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。」
というものであったところ、
「【請求項1】 貫通部が設けられた取付台と、対物レンズを備えた対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学系ブロックからなり、前記光学系ブロックの前記取付台に設けられた前記貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアップ装置に於いて、前記貫通部に光ディスクに対して遠い側から取り付けられて前記貫通部内に収容された取付部材上に前記対物レンズ駆動装置が固定されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
【請求項2】 前記対物レンズ駆動装置は、ヨークと永久磁石からなる磁気回路、この磁気回路により駆動されるトラッキングコイル及びフォーカシングコイル、対物レンズ及び対物レンズホルダーを構成部材として有していることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。」
と、大要、上記下線部分の構成を追加する内容のものである。

2.本件補正の目的
本件補正において、特許請求の範囲の【請求項1】は、取付台の構成について「貫通部が設けられた取付台と」と、及び、対物レンズ駆動装置が固定されている取付部材を「前記貫通部内に収容された」と(なお、この「取付部材」は本願の発明の詳細な説明には明確な記載はないが「可動板31(可動支持部材)」が相当すると認める。)、取付台の形状ないし取付部材の取付台への配置に係る構成を明確にするもので、これらは特許請求の範囲を限定して減縮するものであるから特許法第17条の2第4項第2号の規定を満たすものと認める。

3.独立特許要件
本件補正の【請求項1】に記載された発明が、特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第5項において準用する同法126条第5項の規定に違反するか)について、以下に検討する。

(3-1)本件補正後発明
本件補正での【請求項1】に記載された発明は、上記1.に記載している以下のとおりのものである。
「貫通部が設けられた取付台と、対物レンズを備えた対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学系ブロックからなり、前記光学系ブロックの前記取付台に設けられた前記貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアップ装置に於いて、前記貫通部に光ディスクに対して遠い側から取り付けられて前記貫通部内に収容された取付部材上に前記対物レンズ駆動装置が固定されていることを特徴とする光ピックアップ装置。」(以下「本件補正後発明」という。)

(3-2)刊行物について
これに対して、拒絶査定の理由で引用された刊行物である、特開平7-121882号公報(以下「刊行物」という。)には、対物レンズ傾き調整機構に関するものであって、図面と共に以下の記載がある。(なお、下線は当審で付与した。)
(i)「【0018】図1は本発明の対物レンズ傾き調整機構の一実施例を示す断面図、図2はその分解斜視図である。
【0019】初めに、本実施例の対物レンズ傾き調整機構30が適用される光ピックアップ装置について説明する。
【0020】この光ピックアップ装置は、図1に示すように、対物レンズ11を備えた対物レンズ駆動装置10と、対物レンズ11に対して光の送受を行う光学系ブロック20とを有すると共に、その光学系ブロック20の取付台21上に対物レンズ駆動装置10を配置したものである。
【0021】対物レンズ駆動装置10は、対物レンズ11を保持するレンズホルダ12と、このレンズホルダ12をフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動するための図示しない駆動コイルと、永久磁石13と共に磁気回路を構成し対物レンズ駆動装置10の底面側から突出するヨーク14と、駆動コイルへの電流供給路を兼ねたばね部材15を介してレンズホルダ12側を支持する支持台16とを具備している。
【0022】また、光学系ブロック20は、対物レンズ駆動装置10が配置される前記取付台21を備えると共に、図示は省略するが、半導体レーザ等の光ビーム発生源、ビームスプリッタ等の光学素子を含む光学系及び反射光ビームを受光する光検出素子を具備している。この光学系ブロック20は、光ビーム発生源から光ビームを光学系を介して対物レンズ11に入射させ、対物レンズ11により光ディスクに光スポットを照射し、その反射光ビームを光学系を介して光検出素子で受光し、その受光した反射光ビームの光強度に対応する光検出信号を出力するものである。」
(ii)「【0024】この対物レンズ傾き調整機構30は、対物レンズ駆動装置10を固定配置するための可動板31を有し、光学系ブロック20の取付台21に貫通部32を形成し、その貫通部32に対物レンズ駆動装置10の底面側に突出しているヨーク14を臨ませ、取付台21の貫通部32周辺に、対物レンズ11の傾き支点33及びその傾き支点33を中心に対物レンズ駆動装置10を傾斜させる高さ調整手段34を設けたものである。」
(iii)「【0029】まず、対物レンズ駆動装置10を組み立てた後、対物レンズ駆動装置10を可動板31上に固定配置する。対物レンズ駆動装置10のヨーク14が可動板31に形成した切欠き31cにより可動板31と干渉せず下側に入り込む。可動板31を光学系ブロック20の取付台21上に配置する。可動板31の底部31bは、光学系ブロック20の取付板21に形成した開孔部32により取付板21と干渉せずに下側に入り込む。球体受容穴31dの下縁と球状凸部37の表面とが当接し、対物レンズ11の傾き支点33が形成される。次に、高さ調整捩子36を取付台21に設けた挿通穴21dに挿通させ、可動板31の雌捩子31eに螺合する。可動板31は、傾き支点33を中心として付勢部材35により上方に押し上げられた状態となる。」
(iv)「【0031】このような本実施例によれば、光学系ブロック20の取付台21に形成した貫通部32周辺に、傾き支点33及び高さ調整手段34を設けたので、光学ピックアップ装置の薄型化を図ることができる。また、高さ調整捩子36の締付けの度合いに応じて、傾き支点33を中心に対物レンズ駆動装置10が傾斜するので、対物レンズ11の傾き調整を容易に行うことができる。また、光学系ブロック20の取付台21に形成した開孔部32に、対物レンズ駆動装置10の底面から突出するヨーク14を臨ませたので、光学系ブロック20の取付台21のほぼ厚み分だけ光ピックアップ装置を薄くすることができる。また、1つの傾き支点33と2つの調整点で傾き調整できるように構成し、その3点で作る三角形38の傾き支点33に対向する一辺38aの外側に付勢部材35を配置したので、球状凸部37を適当に加圧し、X軸方向,Y軸方向の光軸の傾きをスムーズに省スペースで実現できる。また、光学系ブロック20の取付台21に球状凸部37を突出させたので、ダイキャストや射出成形で一体的に球状凸部37を形成することができ、X軸方向,Y軸方向に光軸の傾きを少ない部品点数で実現できる。」

以上の記載を、図面を参照して整理すると、刊行物には、以下の発明が記載されているものと認める。

「対物レンズ11を備えた対物レンズ駆動装置10と、対物レンズ11に対して光の送受を行う光学系ブロック20とを有すると共に、光学系ブロック20の取付台21上に対物レンズ駆動装置10を配置した光ピックアップ装置であって、
対物レンズ駆動装置10は、対物レンズ11を保持するレンズホルダ12と、レンズホルダ12をフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動する駆動コイルと、永久磁石13と共に磁気回路を構成し対物レンズ駆動装置10の底面側から突出するヨーク14と、駆動コイルへの電流供給路を兼ねたばね部材15を介してレンズホルダ12側を支持する支持台16とを具備し、
光学系ブロック20は、対物レンズ駆動装置10が配置される前記取付台21を備えると共に、半導体レーザ等の光ビーム発生源、ビームスプリッタ等の光学素子を含む光学系及び反射光ビームを受光する光検出素子を具備し、光ビーム発生源から光ビームを光学系を介して対物レンズ11に入射させ、対物レンズ11により光ディスクに光スポットを照射し、その反射光ビームを光学系を介して光検出素子で受光し、その受光した反射光ビームの光強度に対応する光検出信号を出力するものであり、
対物レンズ駆動装置10の光学系ブロック20へ固定配置は可動板31を介してされるものであり、
可動板31上には、対物レンズ駆動装置10のヨーク14が可動板31に形成した切欠き31cにより可動板31と干渉せず下側に入り込むように、さらに、光学系ブロック20の取付台21上に、可動板31の底部31bが、開孔部32により取付台21と干渉せずに下側に入り込むように配置することで、対物レンズ11の傾き調整を容易に行うとともに、光学系ブロック20の取付台21に形成した開孔部32に、対物レンズ駆動装置10の底面から突出するヨーク14を臨ませ、光学系ブロック20の取付台21の厚み分だけ光ピックアップ装置を薄くした光ピックアップ装置。」(以下「刊行物発明」という。)

(3-3)対比・判断
〔対比〕
(a)刊行物発明の「取付台21」「取付板21に形成した開孔部32」であるが、これは本件補正後発明における「貫通部が設けられた取付台」に相当する。
(b)刊行物発明の「対物レンズ駆動装置10は、対物レンズ11を保持するレンズホルダ12と、」であるが、これは本件補正後発明における「対物レンズを備えた対物レンズ駆動装置」に相当する。
(c)刊行物発明の「光学系ブロック20は、対物レンズ駆動装置10が配置される前記取付台21を備えると共に、半導体レーザ等の光ビーム発生源、ビームスプリッタ等の光学素子を含む光学系及び反射光ビームを受光する光検出素子を具備し、光ビーム発生源から光ビームを光学系を介して対物レンズ11に入射させ、対物レンズ11により光ディスクに光スポットを照射し、その反射光ビームを光学系を介して光検出素子で受光し、その受光した反射光ビームの光強度に対応する光検出信号を出力するものであり、」及び「光学系ブロック20の取付台21」は、本件補正後発明における「対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学系ブロック」及び「光学系ブロックの前記取付台に設けられ」に各々相当する。
(d)刊行物発明の「可動板31上には、対物レンズ駆動装置10のヨーク14が可動板31に形成した切欠き31cにより可動板31と干渉せず下側に入り込むように、さらに、光学系ブロック20の取付台21上に、可動板31の底部31bが、開孔部32により取付台21と干渉せずに下側に入り込むように配置」及び「対物レンズ駆動装置10の底面から突出するヨーク14を臨ませ、光学系ブロック20の取付台21の厚み分だけ光ピックアップ装置を薄くした」等であるが、上記「可動板31」は、本件補正後発明での「取付部材」が明細書中で明確な記載がないものの対物レンズ駆動装置を載置しているものであることから「可動板31」と認識でき、刊行物発明の「可動板31」は本件補正後発明での「取付部材」に相当する。また、特に【図1】を参酌していくと、上記構成での「対物レンズ駆動装置10のヨーク部14」は、「取付台21」の「開孔部32」において光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませていることは明らかで、「可動板31の底部31b」は少なくとも「取付板21」の「開孔部32」の厚さ方向内に収まるように構成されている。結局、上記構成要件は、本件補正後発明での「光学系ブロックの前記取付台に設けられた前記貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませた」に、及び、本件補正後発明での取付部材の貫通部内への収納では『のみ』との構成はなく、部分的に貫通部内に配置されてある構成を含むものであることから(少なくともこのように解釈できる)「貫通部内に収容された取付部材上に前記対物レンズ駆動装置が固定されていること」に、各々相当する。

結局、本件補正後発明と刊行物発明との[一致点]と[相違点]は以下のようになる。

[一致点]
「貫通部が設けられた取付台と、対物レンズを備えた対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学系ブロックからなり、前記光学系ブロックの前記取付台に設けられた前記貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアップ装置に於いて、前記貫通部内に収容された取付部材上に前記対物レンズ駆動装置が固定されている光ピックアップ装置。」の点で一致する。

[相違点]
光ピックアップの取付台の貫通部への取り付けに関して、本件補正後発明は「貫通部に光ディスクに対して遠い側から取り付けられて」というものであるが、刊行物発明のものは、光ディスク側からの取り付け構成であって、上記構成の明確な記載がない点。

〔判断〕
上記相違点であるが、本件補正後発明での記載内容は光ピックアップ装置の物の発明であり方法ではない。しかしながら、記載内容そのものはきわめて方法的である。方法であればカテゴリーの相違で記載不備が存在するものの、物として把握した場合には「貫通部に光ディスクに対して遠い側から取り付けられて」との取付工程は、明確に確認できるものでなく、このところに特段の技術的意義の把握はできない。
仮に、この方法的な構成事項を積極的に認めていくにしても、対物レンズ駆動装置を、貫通部が設けられた取付台に、光ディスクに対して遠い側から取り付ける取付工程は周知であるし(拒絶査定の理由での特開昭62-239428号公報、他に本願と親を同じとする分割出願で使用された特開平1-220225号公報等参照)、そもそも本件補正後発明のものも明細書の【0024】【0025】に記載があるように、板状部材であることで取付台の上面側ないし底部側からの2通りの取付方法があるなかでの一つにすぎない。
確かに、刊行物発明の実施例は光ディスク側から取り付けていく構成としてある。しかしながら、取り付け方向はこれに限定される理由のないことは明らかで、例えば、可動板31は対物レンズ駆動装置を載置固定している板であるから、対物レンズ駆動装置を裏返しするなりして可動板31の反対側面に載置固定し、可動板31を取付台21に対して反対側面から取り付けは、対物レンズ駆動装置、可動板及び貫通部の相対的なきわめて平易な形状の変更をもって可能であるのだから、上記相違点の採用は当業者が適宜容易に想到できるものである。

結局、本願補正後発明は、刊行物発明及び周知事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。

4.補正についてのむすび
以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。


III.本願発明
1.本願発明
平成16年7月30日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願請求項に係る発明は、平成16年4月5日付け手続補正で補正された特許請求の範囲に記載されたとおりのものと認められるところ、その【請求項1】の記載は、上記1.に記載している以下のとおりのものである。
「取付台上に設けられ、対物レンズを備えた対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学系ブロックからなり、前記光学系ブロックの取付台に設けられた貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスクに対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアップ装置に於いて、前記貫通部に光ディスクに対して遠い側から取り付けられた取付部材上に前記対物レンズ駆動装置が固定されていることを特徴とする光ピックアップ装置。」(以下「本願発明」という。)

2.刊行物
これに対して、当審で引用された刊行物及び記載された事項は、上記したとおりである(上記「II.〔理由〕3.(3-2)の刊行物について」)。

3.対比・判断
本願発明は、上記II.で検討した本件補正後発明から、取付台を「貫通部が設けられた取付台」と、及び、対物レンズ駆動装置が固定されている取付部材が「前記貫通部内に収容された」と配置固定等の下線部分の構成要件を削除して、上位概念の構成としたものである。
そうすると、本願発明の構成要件を実質的に全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本件補正後発明が、上記「II.〔理由〕3.(3-3)の対比・判断」に記載したとおり、刊行物及び必要に応じての周知事項の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、本願発明も、同様の理由により当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおりであるから、本願請求項1に記載された発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。したがって、本願はその余の請求項について論及するまでもなく拒絶をすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-06-05 
結審通知日 2006-06-06 
審決日 2006-07-04 
出願番号 特願平11-252177
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G11B)
P 1 8・ 121- Z (G11B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田良島 潔  
特許庁審判長 江畠 博
特許庁審判官 中村 豊
吉村 伊佐雄
発明の名称 光ピックアップ装置  
代理人 三澤 正義  

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