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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05K
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 H05K
管理番号 1144167
審判番号 不服2003-21499  
総通号数 83 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2002-08-16 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-11-06 
確定日 2006-09-21 
事件の表示 特願2002-21185「電子部品装着システム」拒絶査定不服審判事件〔平成14年8月16日出願公開、特開2002-232186〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 【1】手続の経緯
本願は、平成14年1月30日の出願であって、平成15年9月29日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年11月6日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年12月5日付けで手続補正がなされたものである。

【2】平成15年12月5日付の手続補正(明細書についての手続補正であって、以下、「本件補正」ともいう。)についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成15年12月5日付の手続補正を却下する。

[理由]
1.補正後の本願発明
本件補正により、本願の特許請求の範囲は、
「【請求項1】 ベッドと、
そのベッド上に設けられて装着対象材を支持する装着対象材支持部材と、
それぞれ一種類ずつの電子部品を多数収容し、それら多数の電子部品を順次部品供給位置に供給する複数の部品供給ユニットと、
複数の車輪を備えて移動可能であり、前記複数の部品供給ユニットが並べて搭載されるカートと、
前記ベッドに支持され、そのベッドに前記カートが連結装置により連結された状態において、そのカート上の前記複数の部品供給ユニットのいずれかから電子部品を部品装着具により取り出し、前記装着対象材支持部材に支持された前記装着対象材に装着する部品装着ユニットと
を含む電子部品装着システムにおいて、
前記連結装置を、
前記ベッドに設けられた支持レールと、
前記カートに設けられた複数の係合ローラと、
前記ベッドと前記カートとに設けられ、互いに嵌合することによりカートをベッドに対して位置決めする位置決めピンおよび位置め孔と
を含むものとし、かつ、前記係合ローラと支持レールとが係合した状態では、前記車輪が床面から浮き上がり、前記カートが係合ローラと支持レールとを介して前記ベッドに支持される状態となるように、係合ローラと支持レールとの相対高さ位置を決定したことを特徴とする電子部品装着システム。
【請求項2】 ベッドと、
そのベッド上に設けられて装着対象材を支持する装着対象材支持部材と、
それぞれ一種類ずつの電子部品を多数収容し、それら多数の電子部品を順次部品供給位置に供給する複数の部品供給ユニットと、
複数の車輪を備えて移動可能であり、前記複数の部品供給ユニットが並べて搭載されるカートと、
前記ベッドに支持され、そのベッドに前記カートが連結装置により連結された状態において、そのカート上の前記複数の部品供給ユニットのいずれかから電子部品を部品装着具により取り出し、前記装着対象材支持部材に支持された前記装着対象材に装着する部品装着ユニットと
を含む電子部品装着システムにおいて、
前記連結装置を、
前記ベッドに設けられた支持レールと、
前記カートに設けられた複数の係合ローラと、
それら複数の係合ローラが前記支持レールに支持された状態において、前記カートの前記ベッドへの接近限度を規定するストッパと、
そのストッパにより前記接近限度を規定された前記カートを水平面内において前記ベッドに対して位置決めする位置決め装置と
を含むものとし、かつ、前記係合ローラと支持レールとが係合した状態では、前記車輪が床面から浮き上がり、前記カートが係合ローラと支持レールとを介して前記ベッドに支持される状態となるように、係合ローラと支持レールとの相対高さ位置を決定したことを特徴とする電子部品装着システム。
【請求項3】 前記位置決め装置が、前記ベッドと前記カートとに設けられ、互いに嵌合することによりカートをベッドに対して位置決めする位置決めピンおよび位置め孔とを含む請求項2に記載の電子部品装着システム。
【請求項4】 前記位置決めピンが、前記複数の部品供給ユニットの並び方向に平行な方向に隔たって2個設けられ、それら2個の位置決めピンの各々に対応して前記位置決め孔が2個設けられ、それら2個の位置位置決め孔の一方は断面形状が円形を成し、他方は小判形を成して2個の位置決めピンと2個の位置決め孔との間のピッチ誤差を吸収するようにされた請求項1または3に記載の電子部品装着システム。
【請求項5】 前記支持レールが前記ベッドから水平に延び出す状態で設けられた請求項1ないし4のいずれかに記載の電子部品装着システム。
【請求項6】 前記ベッドに複数台のカートが並んで連結される請求項1ないし5のいずれかに記載の電子部品装着システム。
【請求項7】 前記部品装着ユニットが、前記複数の部品供給ユニットの並び方向と平行な方向に並んで複数設けられた請求項1ないし6いずれかに記載の電子部品装着システム。
【請求項8】 前記カートに前記複数の部品供給ユニットの複数個ずつを1セットとしてまとめて取り外し可能に搭載する手段を含む請求項1ないし7のいずれかに記載の電子部品装着システム。
【請求項9】 前記部品装着ユニットが複数、前記ベッド上に一直線に沿って並べて配設されており、かつ、前記連結装置が、前記カート上における前記複数の部品供給ユニットの並び方向が、前記複数の部品装着ユニットの並び方向と平行となり、かつ、前記1セットずつの部品供給ユニットが、前記複数の部品装着ユニットの1つずつに対応する状態となる相対位置で前記カートを前記ベッドに連結するものである請求項8に記載の電子部品装着システム。」
と補正された。

2.補正の適否についての当審の判断
上記補正は、補正前の請求項1を、補正前の請求項5を取り込んだ形で減縮して新たな請求項1とするとともに、上記補正前の請求項1を、これとは別の形でも減縮して新たな請求項2となし、当該請求項2を引用する形で請求項3を新たに追加するとともに、請求項1と当該請求項2,3を引用する形で請求項4を新たに追加する補正を含むものである。
しかしながら、特許法第17条の2第4項第2号は、「特許請求の範囲の減縮」について、括弧書きで「第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。」と規定しているから,同号にいう「特許請求の範囲の減縮」は、補正前の請求項と補正後の請求項との対応関係が明白であって、かつ、補正後の請求項が補正前の請求項を限定した関係になっていることが明確であることが要請されるものというべきであって、補正前の請求項と補正後の請求項とは、一対一又はこれに準ずるような対応関係に立つものでなければならない。そうであってみれば、上記補正のような増項補正は、補正後の各請求項の記載により特定される各発明が、全体として、補正前の請求項の記載により特定される発明よりも限定されたものとなっているとしても、上述したような一対一又はこれに準ずるような対応関係がない限り、同号にいう「特許請求の範囲の減縮」には該当しないというべきである(東京高裁平成16年4月14日判決、平成15年(行ケ)第230号参照。)。
そして、上記補正は、補正前の請求項と補正後の請求項とが上述したような一対一又はこれに準ずるような対応関係に立つものでなく、特許請求の範囲の減縮に該当しないから、特許法第17条の2第4項第2号に該当せず、また、同項の他の各号にも該当しないことが明らかである。
したがって、平成15年12月5日付けの手続補正は、特許法第17条の2第4項の規定に違反するものであって認められない。

3.むすび
以上のとおりであるから、平成15年12月5日付けの手続補正は、特許法第159条第1項において読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

【3】本願発明について
平成15年12月5日付けの手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1〜7に係る発明は、平成15年9月8日付けの手続補正書によって補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1〜7に記載された事項により特定されるものと認められるところ、そのうち、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は以下のとおりである。
「【請求項1】ベッドと、
そのベッド上に設けられて装着対象材を支持する装着対象材支持部材と、
それぞれ一種類ずつの電子部品を多数収容し、それら多数の電子部品を順次部品供給位置に供給する複数の部品供給ユニットと、
複数の車輪を備えて移動可能であり、前記複数の部品供給ユニットが並べて搭載されるカートと、
そのカートが前記ベッドに連結装置により連結された状態において、そのカート上の前記複数の部品供給ユニットのいずれかから電子部品を部品装着具により取り出し、前記装着対象材支持部材に支持された前記装着対象材に装着する部品装着ユニットと
を含む電子部品装着システムにおいて、
前記連結装置を、前記ベッドに設けられた支持レールと、前記カートに設けられた複数の係合ローラとを含むものとし、かつ、それら係合ローラと支持レールとが係合した状態では、前記車輪が床面から浮き上がり、前記カートが係合ローラと支持レールとを介して前記ベッドに支持される状態となるように、係合ローラと支持レールとの相対高さ位置を決定したことを特徴とする電子部品装着システム。」

【4】引用刊行物およびその記載事項
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に日本国内において頒布された特開昭61-77398号公報(以下、「引用例」という。)には「テープフィーダー装置」に関して、第1〜5図とともに以下の記載がある。
A)「本発明に係るテープフィーダー装置においては、各種の電子部品をテープ送りする複数個のテープフィーダーを台車上に夫々整列配置し、その台車を電子部品自動実装機の本体に着脱自在に装備するよう構成されている。
作 用
このテープフィーダー装置では、電子部品の自動実装機本体から台車を外すだけで各テープフィーダーに対するテープの交換作業を同時に行えるようになる。」(第2頁左上欄6〜15行)
B)「このテープフィーダー装置は複数個のテープフィーダー10,10…を備え、それら各テープフィーダー10,10…を台車20の板面上に整列配置することにより構成されている。各テープフィーダー10,10…は異種または同種の電子部品をテープT1で保持して電子部品の自動装着機30に夫々搬送するもので、その電子部品をテープTのlピッチ送り毎に自動実装機30の実装ヘッド31に転送可能に構成されている。台車20は本体が電子部品取出し後の屑テープT2を収容可能な回収ボックス21で形成され、その回収ボックス21をキャスター台22に搭載してなるものである。この台車20は回収ボックス21の前面に突出した駒23を自動実装機30の本体に設けた凹部等に嵌合することにより位置決めし、また左右に突出した当て板21a、21bにねじ込み可能なノブ24で自動実装機30の本体に着脱自在に装備されている。
このテープフィーダー装置は、ローター32の円周上で下方に向けて複数本の実装ヘッド31,31…を備え、その実装ヘッド31,31…のいずれかでローター32の回動に伴って所望位置のテープフィーダー10,10…からチップ部品を順次受取ることによりXYテーブル40上に載置したプリント基板に装着するチップ部品の自動装着機に取付けることができる。この自動装着機30に組込む場合、各テープフィーダー10,10…は台車20の板面上でローター32の回動中心に向けて放射状に整列配置され、その中心寄りの先端側から送り出すチップ部品をローター32の所定プログラムに従った回動で各装着ヘッド31,31…が順次摘出できるよう配置されている。」(第2頁左上欄19行〜左下欄11行)
C)「このように構成するテープフィーダー装置では、複数個のテープフィーダー10,10…を台車20の板面上にすべて整列配置し、ノブ24と駒23を取外すことにより各テープフィーダー10,10…を一度に電子部品自動装着機30の本体から離脱することができるため、各テープの掛け換えを同時に行うことができるようになる。」(第3頁左上欄2〜8行)
D)第1図には、自動装着機30がベッド状の部分を有し、XYテーブル40が該ベッド状の部分の上に設けられるとともに、台車20が該ベッド状の部分の側面に固定されていることが記載されており、第1,4,5図には、台車20が複数の車輪を備えたキャスター台22に搭載されていることが記載されている。

上記A)〜D)の記載からみて、上記引用例のテープフィーダー装置は、それぞれ一種類ずつの電子部品(各テープフィーダーには異種または同種の電子部品が収容されるのであるから、各テープフィーダーに収容される電子部品が同種の場合には、各テープフィーダーにはそれぞれ一種類ずつの電子部品が収容されることになる。)を多数収容し、それら多数の電子部品を順次実装ヘッド31への転送位置に供給する複数のテープフィーダー10,10…と、複数の車輪を備えて移動可能であり、前記複数のテープフィーダー10,10…が並べて搭載される台車20とから構成され、当て板21a,bとノブ24で構成される連結装置により、自動装着機30に着脱自在に連結されているものと認められ、さらに、該自動装着機30は、ベッド状の部分と、該ベッド状の部分の上に設けられてプリント基板を支持するXYテーブル40とを有するとともに、台車20が上記連結装置により連結された状態において、その台車20上の前記複数のテープフィーダー10,10…のいずれかから電子部品を前記実装ヘッド31により取り出し、前記XYテーブル40に支持された前記プリント基板に装着する部品装着ユニットを具備しているものと認められる。
そして、これらテープフィーダー装置と自動装着機30は、全体として一つの電子部品装着システムを構築しているものと認められるから、上記引用例には、
「ベッド状の部分と、
そのベッド状の部分上に設けられてプリント基板を支持するXYテーブル40と、
それぞれ一種類ずつの電子部品を多数収容し、それら多数の電子部品を順次実装ヘッド31への転送位置に供給する複数のテープフィーダー10,10…と、
複数の車輪を備えて移動可能であり、前記複数のテープフィーダー10,10…が並べて搭載される台車20と、
その台車20が前記ベッド状の部分に連結装置により連結された状態において、その台車20上の前記複数のテープフィーダー10,10…のいずれかから電子部品を実装ヘッド31により取り出し、前記XYテーブル40に支持された前記プリント基板に装着する部品装着ユニットと
を含む電子部品装着システム」の発明(以下、「引用例記載の発明」という。)が記載されているものと認める。

【5】本願発明と引用例記載の発明との対比
本願発明と引用例記載の発明とを対比すれば、引用例記載の発明の「ベッド状の部分」は本願発明の「ベッド」に対応しており、以下同様に「プリント基板」は「装着対象材」に、「XYテーブル40」は「装着対象材支持部材」に、「実装ヘッド31への転送位置」は「部品供給位置」に、「テープフィーダー10,10…」は「部品供給ユニット」に、「台車20」は「カート」に、「実装ヘッド31」は「部品装着具」に、それぞれ対応している。
したがって、本願発明と引用例記載の発明は、
「ベッドと、
そのベッド上に設けられて装着対象材を支持する装着対象材支持部材と、
それぞれ一種類ずつの電子部品を多数収容し、それら多数の電子部品を順次部品供給位置に供給する複数の部品供給ユニットと、
複数の車輪を備えて移動可能であり、前記複数の部品供給ユニットが並べて搭載されるカートと、
そのカートが前記ベッドに連結装置により連結された状態において、そのカート上の前記複数の部品供給ユニットのいずれかから電子部品を部品装着具により取り出し、前記装着対象材支持部材に支持された前記装着対象材に装着する部品装着ユニットと
を含む電子部品装着システム」
である点で一致し、以下の相違点で相違しているものと認める。
<相違点>
本願発明の連結装置は、ベッドに設けられた支持レールと、カートに設けられた複数の係合ローラとを含むものであって、それら係合ローラと支持レールとが係合した状態では、車輪が床面から浮き上がり、前記カートが係合ローラと支持レールとを介して前記ベッドに支持される状態となるように、係合ローラと支持レールとの相対高さ位置が決定されているのに対し、引用例記載の発明の連結装置は、当て板21a,bとノブ24のみで構成されており、これらが係合した状態で車輪が床面から浮き上がるようには構成されていない点。

【6】相違点の検討
キャスタ車輪付きの台車に搭載した部品を、該部品を使用する装置本体に、台車を装置本体に固定した状態で移載する装置において、装置本体と台車とを正確に連結できるようにするために、装置本体に支持用のガイドレールを設け、台車にはキャスタ車輪以外の別の複数の車輪を設けて、該複数の車輪を前記ガイドレールに係合させ、それら複数の車輪とガイドレールとが係合した状態では、キャスタ車輪が床面から浮き上がり、前記台車が該複数の車輪とガイドレールとを介して前記装置本体に支持される状態となるように、該複数の車輪とガイドレールとの相対高さ位置を決定して、これにより連結時にキャスタ車輪を床面から浮き上がらせるようにすることは、原査定において引用された、実願平2-107176号(実開平4-63078号)のマイクロフィルムにみられるように従来周知技術である。
してみれば、引用例記載の発明において、台車20を自動装着機30に正確に連結するため、自動装着機30のベッド状の部分に支持用のガイドレール(支持レール)を設けるとともに、台車20に台車の車輪以外の別の複数の車輪を設け、該複数の別の車輪を該支持用のガイドレール(支持レール)に係合させ、該複数の別の車輪(係合ローラ)と支持用のガイドレール(支持レール)とが係合した状態では、台車の車輪が床面から浮き上がり、台車20が該複数の別の車輪(係合ローラ)と支持用のガイドレール(支持レール)とを介して前記自動装着機30のベッド状の部分に支持される状態となるように、該複数の別の車輪(係合ローラ)と支持用のガイドレール(支持レール)との相対高さ位置を決定することは、引用例記載の発明に上記周知技術を適用することにより当業者が容易に行い得たものである。
(審判請求人は、審判請求書の手続補正書で、「引用文献1(上記引用例)に記載の電子部品の供給と、引用文献6(上記実願平2-107176号のマイクロフィルム)に記載のプリント基板の供給とは供給される物が全く異なっており、両引用文献には、それら引用文献に記載の発明を合わせることを示唆する記載がなく、引用文献1の発明と引用文献2の発明とを組み合わせて考えること自体が容易とは申せないと存じます。」と主張しているが、上述のように、「キャスタ車輪付きの台車に搭載した部品を、該部品を使用する装置本体に台車を固定した状態で移載する装置において、装置本体と台車とを正確に連結できるようにするために、装置本体に支持用のガイドレールを設け、台車にはキャスタ車輪以外の別の複数の車輪を設けて、該複数の車輪を前記ガイドレールに係合させ、それら複数の車輪とガイドレールとが係合した状態では、キャスタ車輪が床面から浮き上がり、前記台車が該複数の車輪とガイドレールとを介して前記装置本体に支持される状態となるように、該複数の車輪とガイドレールとの相対高さ位置を決定」することが、従来周知技術である以上、キャスタ車輪付きの台車(台車20)に搭載した部品(電子部品)を、該部品(電子部品)を使用する装置本体(自動装着機30)に台車(台車20)を固定した状態で移載する装置であって、装置本体(自動装着機30)と台車(台車20)とをできるだけ正確に連結したいという、当業者において周知の技術課題を有する上記引用例に、このような周知技術を適用することは、当業者が容易に行い得たものである。)

そして、本願発明が奏する作用効果は、上記引用例記載の発明と上記周知技術に示唆された事項から予測される程度以上のものではない。

【7】むすび
以上詳述したとおり、本願発明は、上記引用例記載の発明と上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
そして、このような進歩性を有しない発明を包含する本願は、本願の請求項2〜7に係る発明について検討するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する
 
審理終結日 2006-07-20 
結審通知日 2006-07-25 
審決日 2006-08-08 
出願番号 特願2002-21185(P2002-21185)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H05K)
P 1 8・ 572- Z (H05K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 永安 真  
特許庁審判長 藤井 俊明
特許庁審判官 平瀬 知明
ぬで島 慎二
発明の名称 電子部品装着システム  
代理人 佐藤 光俊  
代理人 神戸 典和  

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