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審決分類 審判 査定不服 特39条先願 特許、登録しない。 H04L
管理番号 1144206
審判番号 不服2004-13564  
総通号数 83 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2002-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-07-01 
確定日 2006-09-21 
事件の表示 特願2001-123847「送信装置、ドライバ回路及びドライバIC」拒絶査定不服審判事件〔平成14年1月25日出願公開、特開2002-26999〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯と本願発明
本願は、平成7年3月3日に出願した特願平7-44403号の一部を平成13年4月23日に新たな特許出願としたものであって、平成16年5月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年7月1日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものであり、特許請求の範囲の請求項11に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成16年3月19日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項11に記載された以下のとおりのものと認める。
(本願発明)
「伝送線路を通して100MHz以上の信号の送信を行うドライバ回路であって、
該ドライバ回路は、
伝送すべき信号の波形に加算するパルスの幅および振幅を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているパルスを前記伝送すべき信号の立ち上り時および立ち下り時で発生するパルス発生手段と、
前記伝送すべき信号と前記パルス波発生器から出力されるパルスとを加算する加算手段と、を有することを特徴とするドライバ回路。」

2.先願発明
これに対して、原審の拒絶理由で引用した特願平7-44403号(上記分割出願の原出願、以下、「先願」という。)の請求項1に係る発明(以下「先願発明」という。)は、先願の特許公報(特許第3509258号、平成16年1月9日登録)の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものと認める。
(先願発明)
「伝送線路を通して信号の送信を行うドライバ回路であって、
該ドライバ回路は、伝送すべき信号の波形に加算するパルスの幅および振幅を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているパルスを前記伝送すべき信号の立ち上り時および立ち下り時で発生するパルス発生手段と、前記伝送すべき信号と前記パルス波発生器から出力されるパルスとを加算する加算手段とを有することを特徴とするドライバ回路。」

3.対比、判断
上記本願発明と先願発明とを対比すると、両発明は、以下の点で一致ないし相違している。
(一致点)
「伝送線路を通して信号の送信を行うドライバ回路であって、
該ドライバ回路は、伝送すべき信号の波形に加算するパルスの幅および振幅を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているパルスを前記伝送すべき信号の立ち上り時および立ち下り時で発生するパルス発生手段と、前記伝送すべき信号と前記パルス波発生器から出力されるパルスとを加算する加算手段とを有することを特徴とするドライバ回路。」
(相違点)
「信号」に関し、本願発明は、「100MHz以上の信号」と限定しているのに対し、先願発明ではこのような限定をしていない点。

4.当審の判断
上記相違点について検討するに、上記先願発明に係る特許公報の段落17〜18及び本願明細書の段落17〜18には以下の記載がある。
「【0017】すると、伝送線路9での表皮効果等の損失のために、立ち上がり部分の高周波成分が減衰され、伝送線路端9aでは、波形11(図2(b))のように、波形が鈍る。このような伝送線路損失は、伝送する信号の周波数が高ければ高いほど顕著なものとなり、例えば、100MHz以上の信号では、50cm程度の伝送線路9でも、表皮効果等による損失が大きくなる。
【0018】本実施例では、例えば100MHz以上の周数帯で50cm以上の伝送線路9、または、より低い周波数帯では、数m以上の伝送線路9での損失を補償するため、図2(c)に示すように、波形10と波形11との差分の大きさ及び形状に対応する、パルス幅及び振幅を備えた方形波12、方形波13、及び方形波14を、伝送すべき波形(以下では元の波形と呼ぶ)10に加算する。」
上記記載を参酌すると、先願発明は「100MHz以上の信号」の送信を行うドライバ回路(即ち、本願発明の構成)をその実施例として包含するものであり、当該実施例は本願発明と同一の作用効果を奏するものである。
一方、先願発明及び本願発明の作用効果はいずれも伝送周波数帯と伝送線路長の相乗特性としての伝送損失を補償するものであるところ、先願発明及び本願発明における「100MHz以上の信号」は例えば50cm以上の伝送線路を使用するときに効果がある周波数帯であるから、先願発明も本願発明と同様に例えば50cm以上の伝送線路に対してその作用効果を奏するためには実質的にその周波数帯を「100MHz以上の信号」に限定せざるを得ないものである。
以上のとおりであるから、本願発明と先願発明の間に実質的な差異はなく、本願発明の上記数値限定は実質的な相違点とはならないものである。

5.結び
したがって、本願発明は、先願発明と実質的に同一の発明であるから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。
なお、先願発明は、既に特許されているので、協議をすることができないときに相当する。

よって、結論のとおり審決する
 
審理終結日 2006-07-12 
結審通知日 2006-07-18 
審決日 2006-08-08 
出願番号 特願2001-123847(P2001-123847)
審決分類 P 1 8・ 4- Z (H04L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石井 研一  
特許庁審判長 廣岡 浩平
特許庁審判官 浜野 友茂
中木 努
発明の名称 送信装置、ドライバ回路及びドライバIC  
代理人 井上 学  

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