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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) C22C
管理番号 1144716
審判番号 不服2003-8660  
総通号数 83 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1995-09-19 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-05-15 
確定日 2006-10-02 
事件の表示 平成 6年特許願第 34977号「リードフレーム用素材および半導体装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 7年 9月19日出願公開、特開平 7-243005〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.本願発明
本願は、平成6年3月4日の出願であって、その発明は、当審における平成18年4月25日付け拒絶理由通知に対して提出された同年7月10日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1〜4に記載されたとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明は以下のとおりのものである。
「重量比で30〜48%のNi、0.005〜1%のNb,Mo,V,W,Ti,Zr,CrおよびBから選ばれた少なくとも1種、0.003〜0.02%の炭素、50ppm以下の酸素、2ppm以上、10ppm以下の水素、不可避的な不純物、および残部がFeから成る合金であることを特徴とするリードフレーム用素材。」

2.当審拒絶理由の概要
当審における平成18年4月25日付け拒絶理由通知書に記載した理由の概要は、本願の請求項1〜4に係る発明は、本願出願前日本国内又は外国において頒布された次の刊行物1〜5に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。

刊行物1:特開平4-160112号公報
刊行物2:(社)日本金属学会編「改訂5版 金属便覧」
(平成2年3月31日発行)丸善、第863〜864頁
刊行物3:特開平5-214491号公報
刊行物4:特開平5-78787号公報
刊行物5:国際公開第92/00395号パンフレット

3.引用刊行物の記載事項
(1)刊行物1
(1-ア)「(1)Fe-Ni系合金リードフレーム材を製造するに際し、重量割合にて
C:0.015%以下, Si:0.001〜0.15%,
Mn:0.1〜1.0%,P:0.01%以下,
S:0.005%以下, O:0.010%以下,
N:0.005%以下, Ni:33〜55%
が含まれ、残部がFe及びその他の不可避的不純物から成る合金を素材とすると共に、最終焼鈍は加工度:40〜90%の圧延を施した後に結晶粒径が30μm以下となる条件で実施し、続く最終冷間圧延の加工度を40〜85%に調整することを特徴とする、エッチング加工性及び封着性に優れた高強度リードフレーム材の製造方法。」(特許請求の範囲の請求項1)
(1-イ)「(2)素材として、更にCo,Cr,Mo,W,V,Nb,Ta,Ti,Zr及びHfの1種以上を合計で0.01〜5.0重量%含み、残部がFe及びその他の不可避的不純物から成る合金を使用する、請求項1に記載のエッチング加工性及び封着性に優れた高強度リードフレーム材の製造方法。」(特許請求の範囲の請求項2)
(1-ウ)「Si Siは脱酸材として必要な元素であるが、一方でリードフレーム材のエッチング加工性に大きな影響を及ぼす元素でもある。即ち、Si含有量が増加するとエッチング速度が遅くなってエッチング加工性が悪化する。このため、良好なエッチング加工性を確保するためにはSi含有量を0.15%以下に調整する必要がある。特に、多ピンタイプのリードフレーム材の場合には一段と良好なエッチング加工性が要求されることから、Si含有量は0.05%以下にまで低減するのが望ましい。ただ、Si含有量を0.001%未満の領域にまで低減すると脱酸効果が認められなくなってしまう。従って、Si含有量は0.001〜0.15%と定めたが、上述したように出来れば0.001〜0.05%に調整するのが望ましい。」(第4頁右上欄第12行〜同頁左下欄第6行)
(1-エ)「Mn Mnはリードフレーム材の脱酸及び熱間加工性を確保するために添加される成分であるが、その含有量が0.1%未満では所望の脱酸効果が得られないばかりか、熱間加工性も劣るようになる。一方、1.0%を超えてMnを含有させると リードフレーム材の硬さが上昇し過ぎて加工性の悪化を招き、更には熱膨張係数も大きくなってしまう。従って、Mn含有量は0.1〜1.0%と定めた。」(第4頁左下欄第7〜15行)
(1-オ)「P PもSiと同様、含有量が多くなるとリードフレーム材のエッチング加工性に害を与える元素である。そして、上記エッチング加工性への悪影響はP含有量が0.01%を超えるとより顕著化することから、P含有量は0.01%以下と定めた。しかし、P含有量を0.003%以下にまで低減するとエンチング加工性改善効果が一層顕著となって多ピンタイプのリードフレームへ適用する場合でも十分満足できる結果が安定して確保できるようになることから、望ましくは0.003%以下に調整するのが良い。」(第4頁左下欄第16行〜同頁右下欄第7行)
(1-カ)「S S含有量が0.005%を超えるとリードフレーム材中に硫化物系介在物が多くなり、エッチング加工時の欠陥となってピン折れ等を引き起こすようになる。従って、S含有量は0.005%以下と限定した。」(第4頁右下欄第8〜13行)
(1-キ)「N N含有量が0.005%を超えても リードフレーム材のエッチング加工性が悪化することから、N含有量の上限は0.005%と定めた。」(第4頁右下欄第19行〜第5頁左上欄第2行)
(1-ク)「Co,Cr,Mo,W,V,Nb,Ta、Ti、Zr,Hf,Cu,Al,Be,Mg及びCa これらの元素は何れもリードフレーム材の強度や熱膨張係数を上昇させる作用を有しているため、材料強度の向上、並びに熱膨張係数を上げてレジンモールドのそれに近付けることで封着性をより改善する目的で必要に応じ1種又は2種以上が含有せしめられる。特に、Co,Cr,Mo,W,V,Nb,Ta,Ti,Zr及びHfは、炭化物を形成して固溶炭素を減少させるためにエッチング性向上効果も有しており、また炭化物の分散によって結晶粒を微細化し、強度上昇及び曲げ性改善の効果をももたらす。
しかし、それらの含有量が合計で0.01%未満であると前記作用による所望の効果が得られず、-方、合計の含有量が5.0%を超えた場合には材料が硬くなり過ぎて成形加工性の劣化を招くほか、適正な熱膨張係数の確保も困難となることから、上記成分の含有量は合計量で0.01〜5.0%と定めた。」(第5頁左上欄第3行〜同頁右上欄第2行)
(1-ケ)「〈実施例〉
まず、真空溶解・鋳造によって第1表に示される如き化学成分組成のFe-Ni系合金インゴットを得た後、これらに熱間圧延、酸洗を施し、次に冷間圧延と焼鈍とを繰り返して板厚:0.125mmの冷延板を製造した。・・・続いて、このように製造されたFe-Ni系合金リードフレーム材につき“機械的特性”、“エッチング性”、“曲げ加工性”及び“封着性”を調査し、その結果を第1表に併せて示した。」(第5頁右下欄第5〜17行)
(1-コ)第1表の1、試験番号15には、「本発明例」である「試験番号15」として、「重量%でC:0.003%,Si:0.02%,Mn:0.42%,P:0.003%,S:0.004%,O:0.0030%,N:0.0031%,Ni:40.9%,Zr:0.71%,残部:Fe及び他の不純物」の化学成分組成の合金、およびその“機械的特性”、“エッチング性”、“曲げ加工性”及び“封着性”の調査結果が記載されている。

(2)刊行物2
(2-ア)「13・2・5 水素脆性
金属材料が水素を吸収することにより脆化する現象を,水素脆性(hydrogen embrittlement)とよんでいる.Ti,Vのように水素化物を生成して脆化する現象を省略し,鋼に限定する.水素による損傷のまとめを表13・1に示す.」(第863頁右欄第14〜19行)
(2-イ)第864頁表13・1には、「水素浸食,水素によるふくれおよび水素脆性の特徴」が記載されている。

(3)刊行物3
(3-ア)「【産業上の利用分野】本発明は、メッキ性に優れたFe-Ni系合金、特にAgメッキを施して用いられるリードフレーム用素材に適しており、又ハンダ性にも優れ、かつ、製造時の歩留りも改善した前記合金およびその製造方法に係るものである。」(【0001】)
(3-イ)「Hは、本合金のメッキ性に対しては、著しく大きな影響を及ぼす元素である。すなわち、Hは本合金中の溶製時では、不可避的に混入し、その量は従来1.0ppmを超え、場合により4〜7ppm程度も残存していた。このガスがIC製造過程のAgのスポットメッキ後のダイボンデイングの加熱時に放出され、メッキ層と下地合金(リードフレーム材料)の界面に移動し、“フクレ”と呼ばれるメッキ不良となってしまう。・・・また、上記した従来レベルのHを含有する合金にハンダ付けをする場合でも、ハンダのぬれ性が劣っているといった問題があった。このようなHの極微量の存在によるメッキ性への悪影響は本合金では特に認められるものである。
上記したように、Hが1.0ppmを超えると、本合金によって本発明で意図するメッキ性が得られなくなるため、1.0ppmを上限とした。なお、本発明で規定するH量を得るには、溶製時の真空脱ガス方法の最適化が必要である。すなわち、みかけの水素圧を低下させるため、本発明で意図する合金では0.1torrと同じか、それ以下の圧力の高真空度を達成することや、底吹き希釈Arガス量を増加させる等の方法が採られる。」(【0033】、【0034】)

(4)刊行物4
(4-ア)「重量%にて、Co0.5〜22%、Ni22〜32.5%、Mn1.0%以下、Si0.5%以下を含有し、NiとCoの含有量は、Co12%未満ではNi27〜32.5%、Co12%以上では66%≦2Ni+Co≦74%の関係を満足し、残部は不純物を除き実質的にFeからなり、さらに組織が逆変態オーステナイト相およびマルテンサイト相からなり、前記オーステナイト相が50%以上であることを特徴とする高強度リードフレーム材料。」(特許請求の範囲の請求項1)
(4-イ)「・・・さらに本基礎発明材において、ハンダ性、エッチング性を評価していく過程で脱酸剤として添加され残留するMn,Siおよび炭素、硫黄、酸素、窒素の不純物については、特定の値以下に規制すると、一段とハンダ性、メッキ性が向上し、強度や熱膨張特性以外に求められる実用特性が改善されることがわかった。この特定の値とは、Mnが0.6%以下、Siが0.3%以下、Cが0.02%以下、Sが0.015%以下、Oが150ppm以下、Nが150ppm以下である。」(【0005】)

(5)刊行物5
(5-ア)「例えば、42wt%Ni-Feや29wt%Ni-17wt%Co-Fe等のFe-Ni系合金は、・・・例えばICパッケージ等の製造に用いられるリードフレーム材料・・・に使用されている。」(明細書第1頁第5〜9行)
(5-イ)「なお、本発明のFe-Ni合金は、・・・脱酸剤として添加したMnを2重量%以下、およびP、Si等の他の不純物を0.1重量%以下程度の範囲で含有していても、本発明の効果を損なうものではない。」(明細書第3頁下から第4行〜第4頁第1行)

4.当審の判断
(1)刊行物発明
刊行物1の(1-ア)には、「重量割合にてC:0.015%以下,Si:0.001〜0.15%,Mn:0.1〜1.0%,P:0.01%以下,S:0.005%以下,O:0.010%以下,N:0.005%以下,Ni:33〜55%が含まれ、残部がFe及びその他の不可避的不純物から成る合金を素材とする・・・エッチング加工性及び封着性に優れた高強度リードフレーム材」が記載されており、(1-イ)には、この素材として「更にCo,Cr,Mo,W,V,Nb,Ta,Ti,Zr及びHfの1種以上を合計で0.01〜5.0重量%含み、残部がFeその他の不可避的不純物から成る合金を使用する」ことも記載されており、記載(1-コ)には、本発明例の試験番号15として「重量%でC:0.003%,Si:0.02%,Mn:0.42%,P:0.003%,S:0.004%,O:0.0030%,N:0.0031%,Ni:40.9%,Zr:0.71%,残部:Fe及び他の不純物」の化学成分組成の合金が記載されている。
そして、上記合金組成中のP、S、Nは、記載(1-オ)、(1-カ)、(1-キ)によると、その含有が好ましくない不可避な不純物といえる成分であり、かつ上記合金が拡散しやすい元素である「水素」を不可避的不純物として含むことは技術常識より明らかであるから、刊行物1には「重量比で40.9%のNi、0.71%のZr、0.003%の炭素、30ppmの酸素、0.02%のSi、0.42%のMn、不可避的な不純物(水素を含む)、及びFeからなる合金であるリードフレーム用素材」の発明が記載されているといえる(以下「刊行物1発明」という。)。

(2)対比
本願の請求項1に係る発明において、「Nb,Mo,V,W,Ti,Zr,CrおよびBから選ばれた少なくとも1種」が「Zr」である場合の発明(以下、この場合の発明を「本願発明1」という。;前者)と、刊行物1発明(後者)とを対比すると、前者の「不可避的な不純物」は、本願明細書の段落【0013】の記載から「Mn,Si」を含むことが明らかであるから、両者は「重量比で40.9%のNi、0.71%のZr、0.003%の炭素、30ppmの酸素、水素、不可避的な不純物、および残部がFeから成る合金であることを特徴とするリードフレーム用素材。」である点で一致し、次の2点で相違する。
相違点1:前者は、「2ppm以上、10ppm以下の水素」を含有する合金であるのに対して、後者は、不可避的不純物である水素の含有量が不明である点。
相違点2:前者は、「Si」、「Mn」を不可避的な不純物として含有する合金であるのに対して、後者は、「0.02%のSi」及び「0.42%のMn」を含有する点。

(3)相違点についての判断
(i)相違点1について
刊行物3には、「リードフレーム用素材」の「Fe-Ni系合金」において(3-ア)、「Hは本合金中の溶製時では、不可避的に混入し、その量は従来1.0ppmを超え、場合により4〜7ppm程度も残存していた」こと、「Hが1.0ppmを超えると、本合金によって本発明で意図するメッキ性が得られなくなるため、1.0ppmを上限とした。なお、本発明で規定するH量を得るには、溶製時の真空脱ガス方法の最適化が必要である」こと(3-イ)が記載されている。
これらの記載によると、本願出願当時、Fe-Ni系リードフレーム用素材合金において、溶製時に不可避的に混入する水素が4〜7ppm程度も残存する場合があること、この水素を1.0ppm以下とする場合には、溶製時の真空脱ガス方法の最適化が必要であることが公知であったといえる。
これに対して、刊行物1発明の合金は、(1-ケ)に「真空溶解・鋳造」によって製造されたと記載されており、「真空溶解」時に水素含有量の調整を考慮した特別な真空脱ガス方法を行ったと解されるようなその他の記載は存在しない。
そうすると、刊行物1発明の合金は、上記公知の事項に基づくと、従来の通常の条件下で溶製された場合の1.0ppmを超え、4〜7ppm程度の水素が不可避的に残存したものとなっている蓋然性が高いものといえるから、その場合、相違点1は実質的な相違点であるとはいえない。
また、相違点1が実質的な相違点であるとしても、刊行物2の記載によると、金属材料に対し、金属材料中の水素が浸食、ふくれ、脆化による損傷を引き起こすことは、周知の事項といえるし、刊行物3の(3-イ)にも「このガス(注:水素)が・・・メッキ層と下地合金(リードフレーム材料)の界面に移動し、“フクレ”と呼ばれるメッキ不良となってしまう」と、水素による「ふくれ」現象について記載されているから、刊行物1発明の合金においても、ふくれや脆化を回避するための水素含有量として、その上限を刊行物3に記載された不可避的不純物レベルである4〜7ppmの近傍とし、その下限を水素含有量の削減コストと要請される合金性能との兼ね合いで設定し、2〜10ppmの範囲とすることは、当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。

(ii)相違点2について
刊行物4、5の記載によると、リードフレーム用Fe-Ni系合金において、「Si」、「Mn」は、「脱酸剤」として周知の添加成分であるといえるが、刊行物1の(1-ウ)、(1-エ)には、エッチング加工性や、硬さ、熱膨張係数の適正化にとっては、低減した方が好ましい成分であると記載されているし、刊行物4の(4-イ)には、ハンダ性、メッキ性の向上にとっても、脱酸剤として添加され残留する量の低減化が好ましいと記載されている。
してみると、リードフレーム用Fe-Ni系合金に求められる「脱酸」の程度と「エッチング加工性」やその他の諸特性の向上とを考慮して、刊行物1発明の脱酸剤として機能する「Si」、「Mn」の量を不可避的不純物レベルの量とし、それ以上含有しないとすることは、当業者が必要に応じて適宜なし得る設計的事項にすぎないといえる。

5.審判請求人の主張に対して
当審拒絶理由に対する平成18年7月10日付け意見書において、審判請求人は、「いずれの刊行物にも、本願発明にかかる炭化用添加元素(注:Nb,Mo,V,W,Ti,ZrおよびBから選ばれた少なくとも1種の元素)の添加により、水素脆性が向上することは記載されていないので、この炭化用添加元素を添加することにより、不可避的不純物である水素の低減化を簡素化し、その含有量が2ppm以上、10ppm以下であっても、水素脆化による悪影響が生じなくなるという本願発明の効果は、刊行物1〜5から予測し得ることではなく、刊行物1〜5に基づいて本願発明を容易に導出することは、いかに当業者と言えども不可能であると言わざるを得ない。」(第4頁第32〜37行)と主張している。
しかしながら、刊行物1の(1-ク)には、「特に・・・Mo,W,V,Nb,Ta,Ti,Zr・・・は、炭化物を形成して固溶炭素を減少させるためにエッチング性向上効果も有しており、また炭化物の分散によって結晶粒を微細化し、強度上昇及び曲げ性改善の効果をももたらす。」と記載されており、(1-コ)にもZrとCの含有量が本願発明1と重複する刊行物1発明の合金について機械的特性、エッチング性、曲げ加工性及び封着性が良好であると記載されている。
そして、機械的特性、曲げ加工性が良好であるとは、水素脆化による悪影響が及んでいないことと推認できるから、刊行物1の記載から、Zr等とCとで形成される炭化物により水素脆性が向上するという本願発明1と同様の作用・効果を予測することは容易であるといえるし、水素含有量を2〜10ppmと設定することも、上記「4.(3)(i)」に示すとおり当業者が適宜なし得る設計的事項である。
したがって、上記審判請求人の主張は当を得たものではない。

6.むすび
以上のとおり、本願発明1は、刊行物1〜5に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-08-04 
結審通知日 2006-08-08 
審決日 2006-08-22 
出願番号 特願平6-34977
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (C22C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 奥井 正樹中村 朝幸  
特許庁審判長 吉水 純子
特許庁審判官 長者 義久
平塚 義三
発明の名称 リードフレーム用素材および半導体装置  
代理人 堀口 浩  

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