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審決分類 審判 査定不服 特36 条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない。 E04C
管理番号 1145702
審判番号 不服2002-24351  
総通号数 84 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-07-16 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-11-13 
確定日 2006-10-19 
事件の表示 平成 6年特許願第517750号「建築壁構造を組み立てるための建築部材及び建築システム並びにこの建築システムで用いられる建築物構成要素のセット」拒絶査定に対する審判事件[平成 6年 8月18日国際公開、WO94/18403、平成 8年 7月16日国内公表、特表平 8-506635]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯、本願発明
本願は、1993年7月22日(パリ条約による優先権主張1993年2月10日、英国)を国際出願日とする出願であって、平成14年12月13日付け手続補正書により補正された明細書及び図面に記載された「建築部材及び建築システム及びこの建築システムで用いられる建築物構成要素のセット」に関するものと認められる。

2.原査定の理由
一方、原査定の拒絶の理由の概要は、次のようなものである。
「この出願は、明細書及び図面の記載が下記の点で、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。

(1)明細書及び請求の範囲の記載からみて、本願発明は、建造物(建築物、建築構造物)を作り出すための建築部材、建築システム、建築物構成要素のセットに関するものと認められる。
しかし、明細書、請求の範囲、図面を検討しても、本願発明が作り出そうとする建造物・建築物が一体どのようなものであるか不明である。例えば、明細書第3頁において、図1〜図5は建造物である旨、図20〜24は建造物の例である旨記載されているが、図1〜5、図22〜24に記載されたものは、技術常識を有する者にとって、通常の概念における建築物でないことは明らかである。
その他、具体的にどのように用いるのか、構築するのか等、種々の点で不明である。
したがって、本願明細書は当業者が容易に実施できる程度に記載されたものではない。」

3.当審の判断
本願の各請求項に係る発明は、平成14年12月13日付け手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項9記載されたとおりであり、そのうち請求項9に係る発明は次のとおりのものである。
「相互に交差して連結されて直線構成の骨組を形成する複数の水平細長骨組部材及び複数の垂直細長骨組部材、
各々が三葉断面のネックにより接続された二つの向かい合う端部を有し、垂直部材と水平部材が交差する位置に嵌合してこれらの部材を相互に係止する複数の連結部材、及び
一以上の水平又は垂直部材と係合して直線構成の骨組内に位置し、骨組内の空間を埋めて連続壁構造物を形成する複数の充填部材、
からなる建築壁構造物組み立てのための建築物構成要素のセット。」
本願明細書には、上記請求項9に係る発明に関し、
「本発明の第二の側面としては、建築壁構造を組み立てるための建築物構成要素のセットが提供され、このセットは、相互に交差して連結し、直線構成の骨組を形成する複数の水平細長骨組部材及び複数の垂直細長骨組部材、三葉断面を有するネックにより接続された2つの向かい合う端部を有し、垂直部材が水平部材と交差する場所に嵌合して部材相互を係止する複数の係止部材、及び水平又は垂直部材の一つと係合して直線構成の骨組内に位置し、骨組内の空間を埋めて連続壁構造を形成する複数の充填部材からなる。
三葉断面を有する係止部材を用いることによって、係止部材はその肩部が隣合う表面に隣接しながら抵触することなく回転するように回転できる、という利点が得られる。もし三葉断面が凸状辺を有する正三角形であれば、係止片の端部はねじった後、その断面の一先端が2つの隣接したブロック間に形成された直角に配置された場合、感覚で判別できる。この「配置」は係止動作が行われた後のブロックの意図しない動きをも妨げる。」(2頁13〜24行)と記載され、
さらに「本発明は更に、下記の添付図面に関し、例を用いて説明される。」(2頁25行)として、図1乃至図7に関して、ネックを有する回転係止ブロック及び該回転係止ブロックが特定の形状の建築ブロックを係止することが説明され、図8乃至図24に関して、様々な形状のブロックを用いて建築物を構成することが説明されている。
しかし、図8乃至図24に記載された、様々な形状のブロックを用いた建築物の垂直部材、水平部材は、回転係止ブロックにより係合されるものではなく、図13乃至図15に記載されているような環状係止ブロック、又は、図18、図19に記載されているような組み合わせのブロックにより係止されるものであり、かつ図1乃至図7に記載されているような回転係止ブロックのネックが挿入できる空間が形成されないものであって、このような建築物構成ブロックの交差部にネックを有する係止部材を嵌合させることはできず、「ネックにより接続された2つの向かい合う端部を有する係止部材」、垂直部材、水平部材及び充填部材をどのように用いて建築壁構造を構築するのか、依然として不明りょうである。
したがって、本願の明細書は、当業者が容易に実施できる程度に、請求項9に係る発明の構成が記載されていない。

4.むすび
以上のとおり、本願は、平成6年改正前特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2003-08-18 
結審通知日 2003-08-20 
審決日 2003-09-02 
出願番号 特願平6-517750
審決分類 P 1 8・ 531- Z (E04C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 伊藤 陽  
特許庁審判長 山田 忠夫
特許庁審判官 長島 和子
山口 由木
発明の名称 建築壁構造を組み立てるための建築部材及び建築システム並びにこの建築システムで用いられる建築物構成要素のセット  
代理人 清原 義博  
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