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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G03G |
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管理番号 | 1146176 |
審判番号 | 不服2002-4954 |
総通号数 | 84 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1998-05-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-03-22 |
確定日 | 2006-11-02 |
事件の表示 | 平成8年特許願第305149号「イメージングユニット」拒絶査定不服審判事件〔平成10年5月29日出願公開、特開平10-142945〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯・本願発明 本願は、平成8年11月15日の出願であって、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成13年12月13日付け手続補正書、平成14年4月22日付け手続補正書、および、平成17年4月11日付け手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものであると認める。 「感光体ドラムを回転自在に支持したドラムユニットと、 このドラムユニットに対して所定の回転軸線の回りに揺動自在に支持され、且つ現像ローラの支軸を回転自在に支持した現像ユニットとを備え、 上記現像ローラの支軸の両端にそれぞれ嵌められた間隔規制スリーブを感光体ドラムの周面に当接させることにより現像ローラと感光体ドラムとの間隔を規制すると共に、 上記現像ユニットの一方の側面には、現像ローラの支軸の一端に一体回転可能に設けられた被動ギヤが配置されていると共に、この被動ギヤに駆動力を伝達する駆動伝達ギヤが回転自在に支持されているイメージングユニットにおいて、 上記現像ローラの支軸の一端の間隔規制スリーブが感光体ドラム側へ押圧されるように、現像ローラを回転駆動するための駆動力を用いて現像ユニットを上記所定の軸線の回りに回転付勢しており、 上記現像ローラの支軸の他端は、現像ユニットによって感光体ドラム側に近接する方向に進退自在に支持されており、 現像ローラの支軸の他端の間隔規制スリーブは、弾性部材によって感光体ドラム側に押圧されており、 駆動力によって被動ギヤの支軸の一端の間隔規制スリーブが感光体ドラム側へ付勢される方向と上記弾性部材によって現像ローラの支軸の他端の間隔規制スリーブが感光体ドラム側へ付勢される方向とは同方向であって、その方向は、被動ギヤの回転軸線と感光体ドラムの回転軸線とを含む平面に対して駆動伝達ギヤ側に0〜90°の角度をなす方向であることを特徴とするイメージングユニット。」 2.引用刊行物の記載 これに対して、原査定の拒絶の理由、および、当審からの平成17年2月3日付け拒絶理由通知において引用され、本願出願前に頒布された刊行物である特開平8-36343号公報(以下、「引用文献」という。)には図面とともに、以下の事項が記載されている。 (2-1)「【0005】 【課題を解決するための手段】上記主たる技術的課題を解決するために、本発明の第1の局面によれば、機体ハウジングに装着され該機体ハウジングに配設された像担持体に対して移動可能に構成された現像ハウジングと、該現像ハウジング内に配設され現像剤保持域において表面に現像剤を保持し該保持した現像剤を現像域に搬送して該像担持体に形成された静電潜像に施すための現像剤適用手段と、該現像剤適用手段の一端部に装着され駆動手段に伝動連結された被駆動手段と、該現像剤適用手段を該像担持体に押圧するために該現像ハウジングと機体ハウジングとの間に配設された弾性偏倚手段とを具備する静電潜像現像装置において、該弾性偏倚手段は、その配設位置及び弾性偏倚力を、該現像剤適用手段の一端部に作用する駆動力によって生ずる押圧力を考慮して該現像剤適用手段の該像担持体への押圧力が軸方向に略均等になるように設定した、ことを特徴とする静電潜像現像装置が提供される。」 (2-2)「【0007】 【作用】本発明の静電潜像現像装置においては、現像剤適用手段を像担持体に向けて押圧する弾性偏倚手段は、その配設位置及び弾性偏倚力が、該現像剤適用手段の一端部に作用する駆動力によって生ずる押圧力を考慮して該現像剤適用手段の該像担持体への押圧力が軸方向に略均等になるように設定されているので、像担持体には軸方向全体に略均等な押圧力が作用する。従って、現像剤適用手段が摺擦する像担持体の偏磨耗が防止される。」 (2-3)「【0010】図1には本発明に従って構成された静電潜像現像装置が搭載された画像生成機が示されている。図示の画像生成機は、周表面に感光層を備えた像担持体としての回転ドラム1を具備している。該回転ドラム1は回転軸2によって回転自在に機体ハウジング内に装着されている。矢印3で示す方向に回転せしめられる回転ドラム1の周囲には、その回転方向にみて順次に、回転ドラム1の感光層を特定極性に帯電せしめる帯電用コロナ放電器4、該帯電用コロナ放電器によって特定極性に帯電せしめられた回転ドラム1の感光層に静電潜像を形成する露光手段としてのレーザ光学部5、該光学部5から照射されるレーザ光によって形成された静電潜像をトナー像に現像する静電潜像現像装置6、転写用コロナ放電器7、剥離用コロナ放電器8、クリーニング装置9、及び除電ランプ10が配設されている。 【0011】現像装置6は合成樹脂によって形成することができる現像ハウシング12を具備している。この現像ハウジング12は、その上端部が機体ハウジングに上記回転ドラム1と平行に配設された支持軸14によって揺動可能に支持されている。現像ハウジング12内には、現像剤適用手段16、供給手段18及び規制手段20が配設されている。更に、図示していないが、現像ハウシング12の上方にはトナーを収容したトナーカートリッジが装着されている。 【0012】図2も参照して説明すると、現像剤適用手段16は、上記現像ハウジング12の両側壁121、122間に回転自在に装着された回転軸24と、この回転軸24に固着されたローラ26とを含んでいる。回転軸24はステンレス鋼の如き適宜の金属材料から形成することができる。ローラ26は比較的柔軟で且つ導電性を有する材料、例えばウレタンゴムの如き導電性中実ゴムによって構成されている。ローラ26の硬度はアスカーC硬度で60乃至80程度であり、ローラ26の体積抵抗は106 乃至109 Ω・cm程度であるのが好適である。現像剤適用手段16のローラ26は、現像ハウジング12に形成されている開口を通して露呈せしめられて回転ドラム1に対向し、その周表面は後述する弾性偏倚手段22によって回転ドラム1の周表面に圧接せしめられ、かかる圧接領域においてローラ26の周表面が若干弾性的に圧縮せしめられている。現像剤適用手段16の回転軸24の一端部には被駆動歯車28を装着されており、該被駆動歯車28が駆動手段に連結された伝動歯車30と噛み合っている。従って、回転軸24は駆動手段に連結された伝動歯車30及び被駆動歯車28を介して図1に矢印32で示す方向に連続的に回転駆動せしめられる。回転軸24の上記回転によってローラ26も矢印32で示す方向に連続的に回転駆動され、該ローラ26の周表面は現像剤保持域34、現像剤規制域36及び現像域38を順次に搬送される。 【0013】上記弾性偏倚手段22は、図2に示す実施例においては、上記現像剤適用手段16における被駆動歯車28が装着されている一端部と反対側の他端部に対応した位置において、現像ハウシング12と機体ハウジング40との間に配設された圧縮コイルばね221によって構成されている。この圧縮コイルばね221の弾性偏倚力によって現像ハウシング12には支持軸14を中心として図1において矢印42で示す方向への旋回力が作用せしめられる。従って、該現像ハウシング12に装着されている現像剤適用手段16の周表面が回転ドラム1の周表面に圧接される。なお、弾性偏倚手段を構成する圧縮コイルばね221の弾性偏倚力F1は、図2の実施例においては0.5kgに設定されている。」 (2-4)図1及び図2はそれぞれ以下に示すものである。 【図1】 【図2】 上記(2-1)、(2-2)に、現像剤適用手段の一端部に作用する駆動力によって、現像剤適用手段の回転ドラム1への押圧力が生ずることが記載されており、図2に、駆動手段30を駆動することにより、回転ドラム1の方向に作用する力F3が被駆動歯車28に加わることが示されている。 そして、上記(2-3)に現像ハウジング12の上端部が機体ハウジングに配設された支持軸14によって揺動可能に支持されていることが記載されているから、引用文献には、現像剤適用手段の支軸の一端側が回転ドラム1に押圧されるように、現像剤適用手段を回転駆動するための駆動力を用いて現像ハウジングを支持軸14の回りに回転付勢することが記載されている。 また、図1の構成等を参照すると、現像剤適用手段16の回転軸24と回転ドラム1の回転軸2をほぼ同じ高さの位置とするとともに、現像ユニット(現像ハウジング12)の支持軸14を現像剤適用手段16の回転軸24のほぼ真上でしかも現像域38の上方に配置しているから、駆動手段30からの駆動力による支持軸14まわりのモーメントに起因する現像剤適用手段の支軸の一端側が回転ドラム1へ付勢される力の方向と、弾性偏倚手段22からの力による支持軸14まわりのモーメントに起因する現像剤適用手段の支軸の他端側が回転ドラム1へ付勢される力の方向は同方向であって、その方向は、被駆動歯車28の回転軸24と回転ドラム1の回転軸線とを含む平面に対してほぼ0°の角度をなす方向であることは明らかである。 以上の事項を総合勘案すると、引用文献には以下の発明が実質的に記載されている。 「回転ドラム1を回転自在に機体ハウジング40内に装着する手段と、 この回転ドラム1に対して機体ハウジング40に配設された支持軸14の回りに揺動自在に支持され、且つ現像剤適用手段16の回転軸24を回転自在に支持する現像ハウジング12とを備え、 上記現像剤適用手段16を回転ドラム1の周囲に当接させると共に、 上記現像ハウジング12の一方の側面には、現像剤適用手段16の回転軸24の一端に一体回転可能に設けられた被駆動歯車28が配置されていると共に、この被駆動歯車28に駆動力を伝達する駆動手段30が回転自在に支持されている現像装置において、 上記現像剤適用手段16の回転軸24の一端が回転ドラム1側へ押圧されるように、上記駆動手段30から被駆動歯車28へ伝達される駆動力によって現像ハウジング12を上記支持軸14の回りに回転付勢しており、 上記現像剤適用手段16の回転軸24の他端は、現像ハウジング12によって支持されており、 現像剤適用手段16の回転軸24の他端は、一端が機体ハウジング40に固定された弾性偏倚手段22によって回転ドラム1側に押圧されており、 駆動力によって現像剤適用手段16の一端側が回転ドラム1側へ付勢される力の方向と上記弾性偏倚手段22によって現像剤適用手段16の他端側が回転ドラム1側へ付勢される方向とは同方向であって、その方向は被駆動歯車28の回転軸24と回転ドラム1の回転軸線とを含む平面に対してほぼ0°の角度をなす方向である現像装置。」 3.本願発明(前者)と引用文献に記載の発明(後者)の対比 後者の「回転ドラム1」、「(回転ドラム1を)機体ハウジング40内に装着する手段」、「支持軸14」、「現像剤適用手段16」、「回転軸24」、「現像ハウジング12」、「弾性偏倚手段22」、「被駆動歯車28」、「駆動手段30」、「現像装置」は、それぞれ前者の「感光体ドラム」、「ドラムユニット」、「所定の回転軸線」、「現像ローラ」、「支軸」、「現像ユニット」、「弾性部材」、「被動ギヤ」、「駆動伝達ギヤ」、「イメージングユニット」に相当するので、両者は、 「感光体ドラムを回転自在に支持したドラムユニットと、 このドラムユニットに対して所定の回転軸線の回りに揺動自在に支持され、且つ現像ローラの支軸を回転自在に支持した現像ユニットとを備え、 上記現像ユニットの一方の側面には、現像ローラの支軸の一端に一体回転可能に設けられた被動ギヤが配置されていると共に、この被動ギヤに駆動力を伝達する駆動伝達ギヤが回転自在に支持されているイメージングユニットにおいて、 上記現像ローラの支軸の一端側が感光体ドラム側へ押圧されるように、現像ローラを回転駆動するための駆動力を用いて現像ユニットを上記所定の軸線の回りに回転付勢しており、 上記現像ローラの支軸の他端側は現像ユニットにより支持されており、 現像ローラの支軸の他端側は、弾性部材によって感光体ドラム側に押圧されており、 駆動力によって被動ギヤの支軸の一端が感光体ドラム側へ付勢される方向と上記弾性部材によって現像ローラの支軸の他端側が感光体ドラム側へ付勢される方向とは同方向であるイメージングユニット。」 である点で一致しており、以下の点で相違する。 (3-1)相違点1 前者は、現像ローラの支軸の両端にそれぞれはめられた間隔規制スリーブを感光体ドラムの周面に当接させることにより現像ローラと感光体ドラムとの間隔を規制するものであるのに対して、後者は、現像ローラ(現像剤適用手段16)を回転ドラムの周囲に当接させるものである点。 (3-2)相違点2 現像ローラの他端の支持機構において、前者は、現像ローラの支軸の他端が現像ユニットによって感光体ドラム側に近接する方向に進退自在に支持されており、現像ローラの支軸の他端の間隔規制スリーブが弾性部材によって感光体ドラム側に押圧されているのに対して、後者は、現像ローラ(現像剤適用手段)の支軸の他端側は、一端が機体ハウジング40に固定された弾性部材(弾性偏倚手段22)によって現像ユニット(現像ハウジング12)を押圧することにより回転ドラム側に押圧されている点。 (3-3)相違点3 回転軸線と感光体ドラムの回転軸線とを含む平面を基準としたときの現像ローラの支軸の両端が感光体ドラム側へ付勢される方向が、前者は「駆動伝達ギヤ側に0〜90°の角度をなす方向」であるのに対して、後者は「ほぼ0°の角度をなす方向」である点。 4.判断 (4-1)相違点1について 感光体ドラムに対して所定の回転軸線の回りに揺動自在に支持され、現像ローラの支軸を回転自在に支持した現像ユニットを備えた現像装置として、引用文献記載の現像ローラと回転ドラムを接触させる形式の他に、現像ローラと回転ドラムが非接触である形式の現像装置とし、現像ローラの支軸の両端にそれぞれ設けられた間隔規制部を回転ドラムの周面に当接させることにより現像ローラと回転ドラムとの間隔を規制することは、実願昭60-189918号(実開昭62-96661号)のマイクロフィルム、実願昭61-23826号(実開昭62-137442号)のマイクロフィルム、特開平2-199487号公報、特開平2-199488号公報、特開平5-66662号公報、実願平3-98226号(実開平5-47950号)のCD-ROMに記載されているように周知である。 してみると、引用文献に記載の発明において、現像ローラ(現像剤適用手段)を回転ドラムの周囲に当接させる形式とすることに代えて、現像ローラと回転ドラムが非接触である形式の現像装置とするとともに、現像ローラの支軸の両端にそれぞれはめられた間隔規制スリーブを用いた現像ローラと回転ドラムの間隔規制手段を有するものとすることは適宜行われることにすぎない。 (4-2)相違点2について 引用文献における支持軸14は現像ハウジングの回転ドラム1側の上方に設けられており、現像装置の重力により発生する支持軸14まわりのモーメントも現像ローラ(現像剤適用手段16)が回転ドラム1を押圧する方向に作用するので、引用文献に記載されている現像装置は弾性部材(弾性偏倚手段22)が存在しなくても駆動手段30の駆動力のみを用いることにより現像ユニット(現像ハウジング12)の現像ローラ(現像剤適用手段16)を感光体ドラム(回転ドラム1)に対して押圧することが可能なものである。 実際、所定の回転軸線の回りに揺動自在に支持され、現像ローラの支軸を回転自在に支持した現像ユニットを備える形式の現像装置において、現像ユニットを外部から押圧する弾性部材を用いないで、現像ローラを感光体ドラムに対して押圧する構成とすることは、上記(4-1)で示した各文献に記載されているように周知である。 ところで、引用文献における「弾性偏倚手段22」は、感光体ドラムに対する現像ローラ(現像剤適用手段16)の軸方向の押圧力を均一化するために、現像ローラの支軸の駆動力伝達端側の他端側に設けられたものであるから、引用文献に記載された発明を上記(4-1)で示した各文献に記載されているような間隔規制スリーブを用いて感光体ドラムと現像ローラを非接触に保つ形式の現像装置に適用する際には「弾性偏倚手段22」は不必要である。 何故ならば、間隔規制スリーブを用いて感光体ドラムと現像ローラを非接触に保つ形式の現像装置においては、現像ローラの支軸の駆動力伝達端側の他端側において、間隔規制スリーブと感光体ドラムとの接触状態を維持させるだけの力を作用させれば足りるのであり、それらの間に作用する押圧力を調整するための部材は必要としないからである。 ところで、感光体ドラムと現像ローラを非接触に保つ形式の現像装置において、間隔規制スリーブと感光体ドラムが衝撃力などにより一次的に離れることを防止するために、現像ローラの支軸が現像ユニットによって感光体ドラム側に近接する方向に進退可能に支持されており、現像ローラの支軸の間隔規制スリーブが弾性部材によって感光体ドラム側に押圧されているものとすることは、特開平4-280274号公報、特開平7-199648号公報に記載されているように周知である。 してみると、引用文献に記載の発明を、感光体ドラムと現像ローラを非接触に保つ形式の現像装置であって、支軸の両端部に間隔規制スリーブを用いたものに適用するに際し、現像剤適用手段の支軸の駆動力伝達端側は駆動力により発生する推力により常に間隔規制スリーブと感光体ドラムとの間にその接触状態を維持させるために十分な推力が加わるのに対して、支軸の駆動力伝達端側の他端側には直接駆動力による推力が作用しないために、衝撃力などにより一時的に間隔規制スリーブと感光体ドラムが離れることを防止する必要性があることを考慮して、支軸の駆動力伝達端側の他端側を機体ハウジング40に固定した弾性部材(弾性偏倚手段22)によって現像ハウジングを押圧することにより現像剤適用手段の支軸の他端側を感光体ドラム側に押圧することに代えて、現像ローラの支軸の駆動力伝達端側の他端側は現像ユニットによって感光体ドラム側に近接する方向に進退自在に支持されると共に、現像ローラの支軸の他端の間隔規制スリーブが弾性部材によって感光体ドラム側に押圧されるという、相違点2に係る構成を採用することは適宜行われることにすぎない。 (4-3)相違点3について 引用文献に記載された発明において、回転軸線と感光体ドラムの回転軸線とを含む平面を基準としたときの現像ローラの支軸の両端が感光体ドラム側へ付勢される方向がほぼ0°である理由は、前記2.で述べたように、現像剤適用手段16の回転軸24と回転ドラム1の回転軸2をほぼ同じ高さの位置とするとともに、現像ユニット(現像ハウジング12)の支持軸14を回転軸24のほぼ真上でしかも現像域38の上方に配置したことによるものである。 引用文献に記載された発明において、現像ユニットの支持軸14の位置を変更すること等により、回転軸線と感光体ドラムの回転軸線とを含む平面を基準としたときの現像ローラの支軸の両端が感光体ドラム側へ付勢される方向の角度を駆動伝達ギヤ(駆動手段30)側へ0〜90°の範囲の角度とすることは適宜行われることにすぎない。 (4-4)まとめ 上述したように、相違点1ないし相違点3に係る構成を採用することは適宜行われることにすぎない。 また、相違点1ないし相違点3に係る構成を組み合わせたことにより、予期せざる格別の作用効果が奏せられるものとすることもできない。 5.むすび 以上のとおりであるから、本願発明は引用文献に記載された発明、及び、周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-08-31 |
結審通知日 | 2006-09-05 |
審決日 | 2006-09-19 |
出願番号 | 特願平8-305149 |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(G03G)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 矢沢 清純 |
特許庁審判長 |
山下 喜代治 |
特許庁審判官 |
松本 泰典 伏見 隆夫 |
発明の名称 | イメージングユニット |
代理人 | 川崎 実夫 |
代理人 | 稲岡 耕作 |