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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1147455
審判番号 不服2001-18906  
総通号数 85 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1999-08-10 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-10-22 
確定日 2006-11-17 
事件の表示 平成10年特許願第324835号「ゲーム装置」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 8月10日出願公開、特開平11-216270〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1. 手続きの経緯、本願発明

本願は、平成5年11月8日に出願した特願平5-278361号の一部を平成10年11月16日に新たな特許出願としたものであって、平成13年5月30日付で拒絶理由が通知され、平成13年9月12日付で拒絶査定がなされ、平成13年10月22日付で拒絶査定に対する審判請求がなされたものであって、その請求項2に係る発明(以下、本願発明という。)は、平成13年10月22日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項2に記載された次のとおりのものである。

「 主ゲームを実行する主ゲーム手段と、
前記主ゲームに先立ち副ゲームを実行する副ゲーム手段と、
前記副ゲームのゲーム結果により、前記主ゲームの実行後再度前記副ゲームを実行する再ゲーム実行手段と、
前記副ゲームにより得られたゲームデータを前記主ゲームのゲーム情報として入力するゲーム情報入力手段と
を有することを特徴とするゲーム装置。」

2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特開平5-135231号公報(以下「引用例」という)には、図面とともに以下の記載がある。

(記載事項a)
「 この発明は、ゲームのレベル(難易度)を設定することができるゲーム用ICカードに関する。」(段落【0001】)

(記載事項b)
「 しかし、前述の従来技術では、ゲームのレベル(難易度)の設定が3段階しかないため、人によっては、自分の能力に合わないという問題点を有し、またそのためにせっかく買ったゲームで遊ばなくなることもあった。」(段落【0003】)

(記載事項c)
「 そこで本発明はこのような課題を解決するもので、その目的とするとは、本来のゲームで遊ぶ前に同じゲームソフトにて遊ぶ人の能力を確認し、その能力に応じたレベル(難易度)のゲームで遊ぶことを提供するところにある。」(段落【0004】)

(記載事項d)
「 図1は本発明の一実施例の手順を示すフローチャート図である。
ゲーム機本体の電源を投入する(S1)と、ゲームを行なう人の能力を確認するためのゲームモードとなる。
ここで本来のゲームソフトのレベルを判断するために、レベルチェック用ゲームを行なう(S2)。
レベルチェック用ゲームによって得られた得点等の情報からゲームを行う人の能力が判断される(S3)。
能力が判断されると、さまざまなレベル(難易度)のゲームソフト(S4、S5、S6、S7)の中から、能力に合ったレベル(難易度)のゲームソフトが選択される。
プレーヤーは選択されたレベル(難易度)のゲームを楽しむことができる。」(段落【0006】?【0011】)

(記載事項e)
「 以上述べたように発明によれば、ゲーム用ICカードに記憶されているゲームソフトと同様なゲームソフトにて、ゲームを行なう人の能力を判断し、本来のゲームソフトのゲームレベル(難易度)を設定することにより、ゲームを行う人に合ったレベル(難易度)のゲームソフトとなるため、むずかしすぎたり、やさしすぎたりということがなく、またすぐに飽きることもなく楽しくゲームを行なえるという効果が得られる。」(段落【0012】)

これらの記載、及び、図面、並びに、
(a)「本来のゲームで遊ぶ前に同じゲームソフトにて遊ぶ人の能力を確認し、その能力に応じたレベル(難易度)のゲームで遊ぶことを提供する」(記載事項c)という記載、及び、「能力が判断されると、さまざまなレベル(難易度)のゲームソフト(S4、S5、S6、S7)の中から、能力に合ったレベル(難易度)のゲームソフトが選択される。
プレーヤーは選択されたレベル(難易度)のゲームを楽しむことができる。」(記載事項d)という記載から、ゲーム機本体が、本来のゲームを「実行する」「主ゲーム手段」を有することが明らかなこと、

(b)「 ここで本来のゲームソフトのレベルを判断するために、レベルチェック用ゲームを行なう(S2)。
レベルチェック用ゲームによって得られた得点等の情報からゲームを行う人の能力が判断される(S3)。
能力が判断されると、さまざまなレベル(難易度)のゲームソフト(S4、S5、S6、S7)の中から、能力に合ったレベル(難易度)のゲームソフトが選択される。
プレーヤーは選択されたレベル(難易度)のゲームを楽しむことができる。」(記載事項d)という記載から、ゲーム機本体が、本来のゲームに「先立ち」レベルチェック用ゲームを「実行する」「副ゲーム手段」を有することが明らかなこと、

(c)「 ここで本来のゲームソフトのレベルを判断するために、レベルチェック用ゲームを行なう(S2)。
レベルチェック用ゲームによって得られた得点等の情報からゲームを行う人の能力が判断される(S3)。
能力が判断されると、さまざまなレベル(難易度)のゲームソフト(S4、S5、S6、S7)の中から、能力に合ったレベル(難易度)のゲームソフトが選択される。
プレーヤーは選択されたレベル(難易度)のゲームを楽しむことができる。」(記載事項d)という記載から、ゲーム機本体が、レベルチェック用ゲームにより「得られた」得点等の情報を前記本来のゲームの「ゲーム情報として入力する」「ゲーム情報入力手段」を有することが明らかなこと、

を勘案すれば、引用例には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

引用発明
「 本来のゲームを実行する主ゲーム手段と、
前記本来のゲームに先立ちレベルチェック用ゲームを実行する副ゲーム手段と、
前記レベルチェック用ゲームにより得られた得点等の情報を前記本来のゲームのゲーム情報として入力するゲーム情報入力手段と
を有するゲーム機本体。」

3.対比
そこで、本願発明と引用発明とを比較すると、引用発明のa「本来のゲーム」、b「レベルチェック用ゲーム」、c「得点等の情報」、d「ゲーム機本体」は、それぞれ、本願発明のa「主ゲーム」、b「副ゲーム」、c「ゲームデータ」、d「ゲーム装置」に相当する。

よって、両者は、

「 主ゲームを実行する主ゲーム手段と、
前記主ゲームに先立ち副ゲームを実行する副ゲーム手段と、
前記副ゲームにより得られたゲームデータを前記主ゲームのゲーム情報として入力するゲーム情報入力手段と
を有するゲーム装置。」

である点で一致し、以下の点で相違する。

相違点
本願発明は、副ゲームのゲーム結果により、主ゲームの実行後再度副ゲームを実行する再ゲーム実行手段を有しているのに対して、引用発明では、再ゲーム実行手段を有していない点。

4.判断
上記各相違点について検討する。
異なる2つのゲームを繰り返し実行することは周知技術(以下、「周知技術A」という。)(例えば、特開昭62-161184号公報(特に、第4頁左上欄第19行?右上欄第15行、第7図を参照。)、「アーケード・ビデオゲームのホットな最新作を毎月完全チェック:ビデオゲーム新作インフォメーション」、マイコンBASIC Magazine、第9巻、第3号、第281頁、中央の欄、第1?13行、平成2年3月1日(「苦胃頭捕物帳」において、「ボスとクイズ合戦」と「ボスシーン後のボーナス・ステージのあみだゲーム」という異なる2つのゲームを「日本の各地方」で繰り返し実行。)、 「MSX2/MSX2+用:カラフルでワンダホーなパズルゲーム:がんばれHOSHICHAN」、マイコンBASIC Magazine、第9巻、第8号、第122頁、中央の欄第15?16行、右欄第1?3行、平成2年8月1日(特に、「全16面!!3面ごとにボーナス・ステージ」、「3の倍数面後はボーナス・ステージになります」の記載を参照。))であるし、同じゲームを繰り返し実行する際に前のゲームの結果を反映して次のゲームを行うことも周知技術(以下、「周知技術B」という。)(例えば、「アーケード・ビデオゲームのホットな最新作を毎月完全チェック:ビデオゲーム新作インフォメーション」、マイコンBASIC Magazine、第9巻、第3号、第281頁、中央の欄、第14?17行、平成2年3月1日(特に、「ゲーム中にコンピュータがプレイヤーの得意な問題傾向をチェックし、それらの問題を出題しないようにして難易度が調整されていく。」を参照。)、 「ファミリーコンピュータ/ツインファミコン(V3)用:リスト3本にわかれた超大作シューティング:FINAL WAR」、マイコンBASIC Magazine、第8巻、第12号、第103頁、左欄、第25?27行、平成元年12月1日(特に、「全7ステージをクリアすると難易度のあがった2周目がはじまります。」を参照。))である。
してみれば、引用発明において、前記周知技術Aの如く異なる2つのゲームを繰り返し実行すること、及びその際に前記周知技術Bの如く同じゲームである副ゲーム同士で前の副ゲームの結果を反映して次の副ゲームを実行する、つまり、副ゲームのゲーム結果により次の副ゲームを実行する設計変更を加味して相違点に係る本願発明の如く構成することは、当業者が容易に想到できることである。

5.本願発明の作用効果について
本願発明の奏する効果は、引用発明に前記周知技術A、Bを適用したものから当業者が容易に予測し得るものであって、格別顕著なものではない。

6.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び前記周知技術A、Bに基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-09-06 
結審通知日 2006-09-12 
審決日 2006-09-26 
出願番号 特願平10-324835
審決分類 P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 瀬津 太朗植野 孝郎  
特許庁審判長 三原 裕三
特許庁審判官 渡部 葉子
篠崎 正
発明の名称 ゲーム装置  
代理人 北野 好人  
代理人 三村 治彦  
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