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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H03M
管理番号 1149742
審判番号 不服2004-1931  
総通号数 86 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-08-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-02-02 
確定日 2007-01-04 
事件の表示 特願2000-18339「デジタル・オーディオ同報通信および他の用途のための共同多数プログラム・エラー隠蔽」拒絶査定不服審判事件〔平成12年8月29日出願公開、特開2000-236261〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯と本願発明
本願は、平成12年1月27日(パリ条約による優先権主張 1999年1月27日 米国(US))の出願であって、平成15年10月28日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成16年2月2日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、その後平成18年7月3日付けで審尋がなされ、平成18年8月4日に回答書が提出されたものであり、その特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成15年7月9日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものと認める。
(本願発明)
「通信システムにおいて送信する複数のプログラムを処理する方法であって、
指定されたビット割り当てに従って、該複数のプログラムの各々について、対応するビットストリームを符号化するステップと、
得られた符号化ビットストリームの少なくとも1つのサブセットのサブブロックにアウタ・コードを共同で適用して、該符号化ビットストリームの該サブセットにおける該符号化ビットストリームの各々のサブブロックを単一のアウタ・コード・ブロックに対応づけるようにするステップと、を含むことを特徴とする方法。」

2.引用発明と周知技術
(1)これに対して、原審の拒絶理由に引用された特開平8-213918号公報(以下、「引用例」という。)には図面とともに以下の事項が記載されている。
イ.「【0025】第1の符号化では、原データパケット行列130シンボル×16行と右端に示した第2のパリティシンボルとから生成した14シンボル×16行の第1のパリティシンボルを130列から143列に挿入して152シンボル×16行の外符号16系列を形成する。」(6頁9欄、段落25)
ロ.「【0040】次に、上記のデータ形成装置を図6に基づきより具体的に説明する。
【0041】同図に示すように、情報データ多重化部1は、圧縮された映像信号、音声信号、字幕等の副映像信号その他映像信号や音声信号の同期化等に用いられる制御信号等を各々小さなパケットにして多重化を行い、1ストリーム伝送が可能なように整理する。
【0042】・・・(中略)・・・セクタパケット処理部2は、管理データのセクタパケット(ベース)を生成すると、次にセレクトタS1を情報データ多重化部1側に接続し、副映像信号や音声信号が多重化された情報データストリームを受取り、上記と同様の2048バイト(128B×16行)のセクタパケット(ベース)配列を形成していく。・・・(中略)・・・」(7頁11?12欄、段落40?42)
ハ.「【0049】外符号(Po)生成部7は、送られてきた情報データ128BとID信号等の1B及び行番号生成16進カウンタ9からの1Bと内符号(Pi)生成部10で生成され内符号帰還用遅延器42により16行分の遅延を受けたPi信号の8Bにより、14バイトの第1の誤り訂正符号を生成する。1セクタパケットでは、16系列が生成される。このときのセクタパケットの配列を、図8に示す。
【0050】ブロック内インターリーブ処理部8は、Pi信号を除いた情報データの128B×16行、ID等の1B×16行、行番号の1B×16行及び外符号Poの14B×16行の合わせた、144B×16行のセクタパケットデータを16B×16行のブロックに9分割し、各ブロック内でインターリーブ処理を行う。図9に代表的な原データの配列状況を示す。」(7頁12欄?8頁13欄、段落49?50)
ニ.「【0054】変調回路13は、このデータを伝送あるいは記録処理に適した信号に変調し、ビットシリアルで伝送あるいは光ディスク等のメディアに記録する。」(8頁13欄、段落54)

上記引用例の記載及び図面ならびにこの分野における技術常識を考慮すると、上記引用例には映像信号と音声信号(即ち、複数の情報信号)を多重化する処理と、外符号を含む誤り訂正符号を付加する処理と、ビットシリアル(即ち、ビットストリーム)で伝送する(即ち、通信システムにおいて送信する)処理を含む方法が開示されている。
また、上記「情報データ多重化部1は、圧縮された映像信号、音声信号、字幕等の副映像信号その他映像信号や音声信号の同期化等に用いられる制御信号等を各々小さなパケットにして多重化を行い」という構成は、映像信号と音声信号(即ち、複数の情報信号)を多重化する処理の前段に「当該複数の情報信号を圧縮する(即ち、符号化する)ステップ」が存在することを意味している。
また、上記「外符号」はセクタパケット単位の情報データストリームに対して付加されるものである。
したがって、上記引用例には以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
(引用発明)
「通信システムにおいて送信する複数の情報信号を処理する方法であって、
前記複数の情報信号を符号化するステップと、
符号化された各情報信号を小さなパケットにして多重化を行うステップと、
多重化された情報データストリームを受け取り、セクタパケットを形成し、該セクタパケットに外符号を適用するステップと、を含む方法。」

(2)同じく原審の拒絶理由に引用された特開平4-360331号公報(以下、「周知例1」という。)には図面とともに以下の事項イ?ハが記載されており、また例えば特開平9-252290号公報(以下、「周知例2」という。)には図面とともに以下の事項ニ?ヘが記載されている。
イ.「【0018】例えば、オーディオ信号のレフト信号成分である16ビットサンプルが、サンプリング周波数44kHzで、入力端子1に供給される。オーディオ信号が、信号分割手段を具えているサブバンドコーダ2に供給される。サブバンドコーダ2は、M個のフィルタ、すなわち1個のローパスフィルタLP,M-2個のバンドパスフィルタBP及び1個のハイパスフィルタHPによって、オーディオ信号をM個のサブバンドに分割する。例えば、Mを32とする。参照番号9のブロックにおいて、M個のサブバンド信号のサンプリング周波数が低減される。ここで、このサンプリング周波数は、1/Mに低減される。このようにして得られた信号が出力端子3.1,3.2,?,3.Mに供給される。最低サブバンドSB1の信号が、出力端子3.1に供給され、最低サブバンドの次のサブバンドSB2の信号が、出力端子3.2に供給され、最高サブバンドSBMの信号が、出力端子3.Mに供給される。出力端子3.1?3.Mにおける信号形式は、16ビットの数字又はそれ以上の例えば24ビットの数字である。このようにして、レフトサブバンド信号成分のサンプルが、図1の出力端子3.1?3.Mに供給される。これらのサンプルをl[k]とする。同様に、オーディオ信号のライト信号成分をサブバンドコーディングするシステムは、ライト信号成分から成るサンプルr[k]を、サブバンドSB1?SBMに供給する。このことを図1aに示す。」(周知例1、7頁11欄、段落18)
ロ.「【0021】サブバンド信号は結合され、q個の連続サンプルから成る連続信号ブロックとなり(図1a参照)、関連する量子化器Q1?QMに供給される。量子化器Qmでは、サンプルを量子化し、16ビットよりも少ない多数のビットnmから成る量子化サンプルを供給する。」(周知例1、7頁12欄、段落21)
ハ.「【0025】この後、サブバンドSB1?SBM内の量子化されたサンプルは、各出力端子4.1?4.Mに供給される。
【0026】更に、出力端子3.1?3.Mを、ビットニーズ(bit need)判定手段6の各入力端子5.1?5.Mに結合する。ビットニーズ判定手段6は、サブバンドSB1?SBMのレフトサブバンド信号成分及びライトサブバンド信号成分の時間と一致するq個のサンプル信号ブロックのビットニーズbml及びbmrを判定する。ビットニーズbml及びbmrは、ビット数と関連する数字であり、これを用いて、サブバンドmの信号のそれぞれレフト又はライトのサブバンド信号成分から成るq個のサンプル信号ブロック内のq個のサンプルが量子化される。
【0027】ビットニーズ判定手段6から得られるビットニーズb1l?bMl及びb1r?bMrが、ビット割当手段7に供給される。ビットニーズに基づき、ビット割当手段7は、実数ビットn1l?nMl及びn1r?nMrを判定する。これを用いて、サブバンド信号SB1?SBM内のレフト及びライトのサブバンド信号成分から成る対応信号ブロックのq個のサンプルを量子化する。数字n1l?nMlに対応する制御信号が、ライン8.1?8.Mを介して各量子化器Q1?QMに供給され、これらの量子化器は、正しいビット数字でサンプルを量子化することができる。同様に、数字n1r?nMrに対応する制御信号が、ライトサブバンド信号成分の関連量子化器(図示せず)に供給され、これらの量子化器も、正しいビット数字でライトサブバンド信号成分のサンプルを量子化することができる。」(周知例1、7頁12欄?8頁13欄、段落25?27)

ニ.「【請求項1】 複数のデータをそれぞれ所定の符号化方式で符号化し、その複数の符号化されたデータを多重化して出力する符号化装置において、
前記複数のデータの符号化の難度を測定する測定手段と、
出力データが目標のビットレートとなるように、前記目標のビットレートと前記複数のデータの難度に従って、複数のデータの各符号化レートを決定する決定手段と、
前記複数のデータを決定された各符号化レートに応じて符号化する符号化手段と、
前記符号化手段によって符号化された複数のデータを多重化する多重化手段とを備えることを特徴とする符号化装置。」(周知例2、2頁1欄、請求項1)
ホ.「【0009】以上の例では、ビデオデータ100、オーディオデータ101、およびその他のデータ102を、それぞれ1つずつ含むプログラムを多重化する例を示した。これに対して、複数のデータから構成される複数のプログラムを多重化する場合の例を以下に示す。」(周知例2、4頁6欄、段落9)
ヘ.「【0018】以上のような例において、例えば、伝送媒体210Aにより、複数のストリームを伝送する場合、図10に示すように、各エレメンタリストリーム毎に固定のビットレートを割り当てていた。このような方法では、対象となる信号の符号化の難度が高い場合(符号化部で符号化したときの情報量が多い場合)は、信号の質が低下することがあった。また、逆に符号化の難度が低い場合(符号化部で符号化したときの情報量が少ない場合)は、符号化されたデータが冗長となり、その結果、ビットストリームが必要以上に使用されることがあった。」(周知例2、5頁7欄、段落18)

例えば、上記周知例1、2に開示されているように「複数の入力データを符号化する際に指定されたビット割り当てに従って、該複数の入力データの各々について、対応するストリームを符号化する」ことは周知である。
また、上記ホに摘記したように「ビデオデータやオーディオデータ等のデータ(信号)」は一般に「プログラム」と呼ばれるものである。

(3)例えば特開平1-228334号公報(以下、「周知例3」という。)には図面とともに以下の事項イ?ロが記載されており、例えば特開平6-291746号公報(以下、「周知例4」という。)には図面とともに以下の事項ハが記載されている。
イ.「そこで、本発明の発明者は、情報圧縮された画像データと音声データとを時間軸変換して合成し、誤り訂正の処理単位となる1ブロツクに画像データ・エリアと音声データ・エリアを設けるフォーマットを提案している。主たる情報である画像情報に対し、副の情報である音声データの配分率を適当に定めることにより、ディジタル化及び伝送誤りに対する品質劣化を調節することができ、従来例での問題点は克服されるが、この方式では、受信側において、誤り訂正符号による伝送誤りの訂正が不可能の場合に、問題が生じうる。
即ち、このように、1つのブロック内に画像データと音声データとを含め、まとめて誤り訂正符号を形成・付加する伝送システムでは、伝送誤りの訂正不能の場合に、画像データに比べより少ない情報量の音声データに対し、修整確率が高くなるという問題点がある。
そこで、本発明は、複数種類の情報信号を伝送用に一体処理する伝送システムにおいて、訂正不能時に、副となる情報信号の修整確率が不当に高くならないようなディジタル情報伝送システムを提示することを目的とする。」(周知例3、2頁左上欄2?右上欄9行目)
ロ.「尚、第3図においてAは画像データ、Bは音声データを示す。画像データAの長さi1に対し、音声データBの長さをi2としている。
外符号符号化回路18及び内符号符号化回路20は、時間軸変換・合成回路16の出力に対し、外符号及び内符号により二重符号化された誤り訂正符号を形成・付加する。第4図に誤り訂正符号の形成方向を示す。外符号は、DPCM画像データの水平走査方向(即ち、情報圧縮時の利用した相関方向)と一致させてあり、符号の情報点数を、時間軸変換・合成回路16により合成信号の一単位であるi1+i2としている。P2がパリティである。内符号は、第4図に示すように、画像の垂直方向で構成してあり、当該合成信号のjライン分を1単位として、パリティP1を形成・付加しである。ここで用いる誤り訂正符号としては、例えばリード・ソロモン符号などが考えられる。」(周知例3、3頁左上欄1?17行目)

ハ.「【請求項1】 少なくともデジタルオーディオデータとデジタルビデオデータとを多重化した後、スクランブル系列によりスクランブルし、さらにスクランブルされたデータとスクランブル制御データ及びシステムデータとを多重化することにより、各データの境界が縦の直線となるように各データを2次元のフレーム上に割り当て、このフレームの横方向のブロックを単位としてリードソロモン符号化を行って、上記フレームにリードソロモン符号を付加し、さらに、上記2次元のフレームにフレーム同期信号を含むシステムデータを付加したのち、畳込み符号化を行うことによりデジタル多重データを伝送することを特徴とするデジタル多重伝送方式。」(周知例4、2頁1欄、請求項1)

例えば上記周知例3、4に開示されているように、「1つのブロックを複数の領域に分割し、それぞれの領域に画像データと音声データとを割り当て、当該ブロックを処理単位として誤り訂正符号(外符号)を形成・付加する伝送システム」は周知である。

3.対比
本願発明と引用発明を対比すると、例えば上記周知例2の段落9に記載されているように「ビデオデータやオーディオデータ等のデータ(信号)」は一般に「プログラム」と呼ばれるものであるから、本願発明の「プログラム」と引用発明の「情報信号」との間に実質的な差異はない。
また、本願発明の「指定されたビット割り当てに従って、該複数のプログラムの各々について、対応するビットストリームを符号化するステップ」と引用発明の「前記複数の情報信号を符号化するステップ」はいずれも「符号化ステップ」であるという点で一致している。
また、本願発明の「符号化ビットストリーム」は本願明細書段落17の記載によればN個のオーディオプログラムを符号化して時間的に多重化したビットストリームであるから、当該構成と引用発明の「多重化された情報データストリーム」との間に実質的な差異はない。
また、引用発明の「セクタパケット」と本願発明の「少なくとも1つのサブセットのサブブロック」はそれぞれ「所定のブロック」であるという点で一致しており、引用発明の「外符号」と本願発明の「アウタ・コード」の間にも実質的な差異はない。
したがって、本願発明と引用発明は以下の点で一致ないし相違している。
<一致点>
「通信システムにおいて送信する複数のプログラムを処理する方法であって、
符号化ステップと
得られた符号化ビットストリームの所定のブロックにアウタ・コードを適用するステップと、を含む方法。」

<相違点>
(1)「符号化ステップ」に関し、本願発明は「指定されたビット割り当てに従って、該複数のプログラムの各々について、対応するビットストリームを符号化するステップ」であるのに対し、引用発明は「前記複数の情報信号を符号化するステップ」である点。
(2)「所定のブロック」に関し、本願発明は「少なくとも1つのサブセットのサブブロック」であるのに対し、引用発明は「セクタパケット」である点。
(3)「アウタ・コードを適用」する構成に関し、本願発明が「アウタ・コードを共同で適用」し、「該符号化ビットストリームの該サブセットにおける該符号化ビットストリームの各々のサブブロックを単一のアウタ・コード・ブロックに対応づける」ものであるのに対し、引用発明はセクタパケットの内部構造が不明であり、当該内部構造と外符号の具体的な関係が不明である点。

4.当審の判断
そこで、まず、前記相違点(1)の「符号化ステップ」について検討するに、例えば、上記周知例1、2に開示されているように、「複数の入力データを符号化する際に指定されたビット割り当てに従って、該複数の入力データの各々について、対応するストリームを符号化する」ことは周知であるところ、当該周知技術を引用発明の「前記複数の情報信号を符号化するステップ」として採用する上での阻害要因は何ら見あたらないから当該周知技術に基づいて引用発明の「前記複数の情報信号を符号化するステップ」を本願発明のような「指定されたビット割り当てに従って、該複数のプログラムの各々について、対応するビットストリームを符号化するステップ」として構成する程度のことは当業者であれば適宜成し得ることである。
ついで、上記相違点(2)の「所定のブロック」及び相違点(3)の「アウタ・コードを適用」する構成について検討するに、例えば上記周知例3、4に開示されているように、「1つのブロックを複数の領域に分割し、それぞれの領域に画像データと音声データとを割り当て、当該ブロックを処理単位として誤り訂正符号(外符号)を形成・付加する伝送システム」は周知であるところ、引用発明の「セクタパケット」は誤り訂正の処理単位であるから当該周知周知技術における「1つのブロック」に相当し、また当該「1つのブロック」内に割り当てられた画像データと音声データのそれぞれは本願発明でいう「少なくとも1つのサブセットのサブブロック」に相当し、アウタ・コードはこれらのサブブロックに対して例えば横方向に共同で適用されるものであるから、これらの周知技術に基づいて、引用発明の「セクタパケット」を本願発明のような「少なくとも1つのサブセットのサブブロック」からなる「単一のアウタ・コード・ブロック」として構成し、当該「単一のアウタ・コード・ブロック」に「アウタ・コードを共同で適用」することにより、「該符号化ビットストリームの該サブセットにおける該符号化ビットストリームの各々のサブブロックを単一のアウタ・コード・ブロックに対応づける」ものとする程度のことも当業者であれば適宜成し得ることである。
なお、請求人は審尋に対する回答書の中で「上記引用例はアウタ・コードおよびインナ・コードが関与するようなチャンネル符号化技術を取り扱っておらず、上記引用例には本願発明が着目するようなアウタ・コードは開示されていない」旨及び「周知例1?4はいずれもインナ・コードおよびアウタ・コードが関与するチャンネル符号化技術には関係していない」旨主張しているが、引用発明や周知例1?4に記載されている「複数の情報信号」はいわゆる「情報チャンネル」を介して多重化装置に入力され符号化される信号であり、また引用例記載の第1及び第2の誤り訂正符号や周知例3、4の誤り訂正符号は、いわゆる積(二重)符号化技術における「外符号」及び「内符号」であり、本願発明の「アウタ・コード」、「インナ・コード」に対応するものであるから、上記請求人の主張には理由がない。

5.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2006-08-08 
結審通知日 2006-08-09 
審決日 2006-08-22 
出願番号 特願2000-18339(P2000-18339)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H03M)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石井 研一  
特許庁審判長 廣岡 浩平
特許庁審判官 浜野 友茂
宮下 誠
発明の名称 デジタル・オーディオ同報通信および他の用途のための共同多数プログラム・エラー隠蔽  
代理人 産形 和央  
代理人 越智 隆夫  
代理人 高梨 憲通  
代理人 加藤 伸晃  
代理人 吉澤 弘司  
代理人 朝日 伸光  
代理人 藤野 育男  
代理人 高橋 誠一郎  
代理人 臼井 伸一  
代理人 岡部 正夫  
代理人 本宮 照久  

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