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審決分類 |
審判 査定不服 特36 条4項詳細な説明の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F 審判 査定不服 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) A63F |
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管理番号 | 1151574 |
審判番号 | 不服2002-17202 |
総通号数 | 87 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2002-03-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-09-05 |
確定日 | 2007-02-09 |
事件の表示 | 特願2001-236550「ゲーム装置及びゲーム用演算処理の制御方法」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 3月26日出願公開、特開2002- 85840〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
【1】手続の経緯・本願発明 本願は、平成5年2月15日に出願した特願平5-48607号の一部を平成13年8月3日に新たな特許出願としたものであって、平成14年8月1日付で拒絶査定がなされ、これに対し、同年9月5日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、当審において、平成18年6月14日付で拒絶の理由が通知され、その指定した期間内である同年8月21日付で意見書及び手続補正書が提出されたものである。 そして、上記平成18年8月21日付の手続補正書による手続補正は、当審において、平成18年9月5日付で決定をもって却下され、この決定は確定したので、本願は、出願当初の明細書及び図面の記載からみて、「ゲーム装置及びゲーム用演算処理の制御方法」に関するものと認める。 【2】当審の拒絶理由 平成18年6月14日付の当審における拒絶の理由の内容は、以下のとおりである。 「本件出願は、明細書及び図面の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第4項及び第5項に規定する要件を満たしていない。 記 1.特許請求の範囲について 請求項1、2、6及び7には「キャラクタ同士が出会ったときに」「戦わせる対戦型ゲームを行(わ)せるためのゲーム処理を行うゲーム処理部」という記載があるが、操作部からの入力に基づきキャラクタをゲーム空間内で移動させ、キャラクタ同士が出会ったときに戦わせるような一般的な対戦型ゲームにおいては、「出会ったとき」とは、例えば、同一画面上に登場したとき、キャラクタ同士が向かい合ったとき、キャラクタ同士が接近したときなど、様々な態様が考えられ、また、一般的なロールプレイングゲームのように、戦わせる空間と移動させるゲーム空間を別個のゲーム空間とするように構成することも考えられ、それらに応じてゲーム処理は異なるから、「キャラクタ同士が出会ったときに」「戦わせる対戦型ゲームを行(わ)せるためのゲーム処理を行うゲーム処理部」という記載だけでは、ゲーム処理の技術手段が不明瞭である。 したがって、請求項1、2、6及び7においては、各請求項に記載された事項に基づいて特許を受けようとする発明が明確に把握できないので、特許を受けようとする発明の構成に欠くことができない事項が記載されているとはいえず、特許法第36条第5項第2号に規定する要件を満たしていない。 2.発明の詳細な説明について 【0035】段落の「ゲームに参加するプレーヤが2人の場合は、・・・この2人のキャラクタが画面上で出会った場合には必ず対戦を行うようにする。・・・X軸に沿って2つのキャラクタが移動し、出会った場合には、必ず2人のキャラクタが対戦することになる。」という記載、 【0036】段落の「2人のキャラクタの場合は出会った場合には必ず対戦を行えば良かったのに対し、3人以上のキャラクタの場合にはX方向に沿って移動し、出会った場合に各キャラクタがすれちがえるようにしておかないと、常にX方向に沿って真ん中に位置するキャラクタが両側に位置するキャラクタから攻撃を受けることになり、・・・」という記載、 及び【0076】段落の「2つのキャラクタA,Bが出会った場合には、必ず対戦することになる。」という記載において、 「出会った場合」とは、実施例においてどのようなゲーム処理を意味するのか不明であり、例えば、ステップ904で説明する攻撃範囲あるいは守備範囲である対戦幅との関係の有無なども明らかでないため、不明瞭な記載である。 したがって、発明の詳細な説明には、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有するものが容易にその実施をすることができる程度に、その発明の目的、構成及び効果を記載しているとはいえず、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていない。」 【3】当審の判断 審判請求人が平成18年8月21日付で提出した意見書の主張は、意見書と同日付に提出した手続補正書の内容を前提とするものであるところ、上記手続補正については、その補正却下の決定が既に確定したので、依然として上記の拒絶の理由で指摘した不備の点は解消していない。 【4】むすび したがって、本願は、特許法第36条第4項及び第5項に規定する要件を満たしていないので、拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2006-12-07 |
結審通知日 | 2006-12-13 |
審決日 | 2006-12-26 |
出願番号 | 特願2001-236550(P2001-236550) |
審決分類 |
P
1
8・
534-
WZ
(A63F)
P 1 8・ 531- WZ (A63F) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 植野 孝郎 |
特許庁審判長 |
二宮 千久 |
特許庁審判官 |
宮本 昭彦 藤田 年彦 |
発明の名称 | ゲーム装置及びゲーム用演算処理の制御方法 |
代理人 | 布施 行夫 |
代理人 | 井上 一 |
代理人 | 大渕 美千栄 |