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審決分類 審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 H01M
管理番号 1156966
審判番号 不服2005-8113  
総通号数 90 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-05-02 
確定日 2007-05-07 
事件の表示 特願2004-228955「非水電解液リチウム二次電池の低温放電特性向上方法」拒絶査定不服審判事件〔平成16年12月 2日出願公開、特開2004-342626〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I.本願発明
本願は、平成6年8月4日に出願した特願平6-183462号の一部を、特許法第44条第1項の規定により平成16年8月5日に新たな特許出願としたものであって、その発明は、平成17年3月4日付けの手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?3に記載されたとおりのものと認められるところ、請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。
「遷移金属を少なくとも1種含むリチウム複合酸化物を活物質として含む正極と、黒鉛を主として含む炭素材料を活物質として含む負極と、電解質として少なくともLiPF6を有機溶媒に溶解した電解液と、セパレーターとを備えた非水電解液リチウム二次電池において、該有機溶媒がエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとを含み、その組成比率が、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの総和に対するエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの割合をそれぞれx、y、z(単位体積%)と表したとき、10≦x≦35、10≦y≦85かつ5≦z≦80であることを特徴とする非水電解液リチウム二次電池の低温放電特性向上方法。」

II.原審の拒絶理由の概要
原審における拒絶査定の理由の概要は、この出願の請求項1?3に係る発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた次の特許出願(以下、「先願」という。)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、この出願の発明者が上記先願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記先願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない、というものである。
<先願>
特願平05-210873号(特開平07-45304号)

III.先願明細書の記載事項
先願の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下「先願明細書」という。)には、以下の事項が記載されている。
ア 「リチウムイオンを吸蔵放出する物質からなる正極と、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料からなる負極と、有機電解液とから構成される有機電解液二次電池であって、電解液はエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とメチルエチルカーボネート(MEC)との混合溶媒からなり、かつ、EC、DMCおよびMECの組成比率は、溶媒全体に対してそれぞれ30?50vol%、10?50vol%および10?50vol%であることを特徴とする有機電解液二次電池。」(特許請求の範囲の請求項1)
イ 「有機電解液二次電池の電解液には、広い使用温度範囲(-20?60℃)や高いイオン導電率が求められるため、一般にエチレンカーボネートやプロピレンカーボネートなどの高誘電率と1,2-ジメトキシエタンやジメチルカーボネートなどの低粘度溶媒とを1:1の混合比で混合した有機溶媒が用いられている。しかし、正極にリチウムコバルト複合酸化物,スピネル型リチウムマンガン酸化物(LixMn2O4) などを用い、負極に炭素材料を用いた二次電池では、電解液が厳しい酸化還元雰囲気にさらされるため、充放電サイクルの進行にともなって電解液が劣化し電池の放電容量が低下するという問題があった。」(【0005】、【0006】)
ウ 「【実施例】以下に、好適な実施例を用いて本発明を説明する。
有機溶媒には、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカボネート(DMC)およびメチルエチルカーボネート(MEC)の3種を用いた。電解液は、EC,DMC,MECの組成比(体積比)を変化させ、そのいずれも溶質として6フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を1モル/lの割合で溶解させた。各種組成の上記混合電解液の凝固点を測定した結果を図1に示す。電解液には-20℃で凝固しないことが求められるため、電池に使用できる混合溶媒の組成範囲は自ずと限定されることがわかる。・・・」(【0010】?【0012】)
エ 「・・・図3は、・・・有機電解液二次電池の縦断面図である。・・・負極は次のように作製した。炭素粉末(熱分解炭素)92重量部に対してポリフッ化ビニリデン8重量部および溶剤・・・を適量添加してよく混練し、負極合剤ペーストを調整し・・・負極板を試作した。・・・5は有機電解液を含浸したポリプロピレンからなるセパレーター・・・であり・・・電解液の溶媒には、凝固点-20℃未満の組成範囲となるものを用いた。」(【0014】)
オ 「なお、上記実施例では正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物を用いる場合を説明したが、・・・スピネル型リチウムマンガン酸化物・・・などの種々のものを用いることができる。また、負極として熱分解炭素を用いる場合を説明したが、人造黒鉛、天然黒鉛、ピッチ系球状黒鉛など種々の炭素材料を用いることができる。さらに上記実施例では、電解質に6フッ化燐酸リチウムを用いる場合を説明したが・・・」(【0018】)

IV.当審の判断
1.先願発明の認定
先願明細書には、「リチウムイオンを吸蔵放出する物質からなる正極と、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料からなる負極と、有機電解液とから構成される有機電解液二次電池であって、電解液はエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とメチルエチルカーボネート(MEC)との混合溶媒からなり、かつ、EC、DMCおよびMECの組成比率は、溶媒全体に対してそれぞれ30?50vol%、10?50vol%および10?50vol%であることを特徴とする有機電解液二次電池」(摘示ア)に関して、正極活物質が「リチウムコバルト複合酸化物」や「スピネル型リチウムマンガン酸化物」であり、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料が「人造黒鉛、天然黒鉛、ピッチ系球状黒鉛」などであって(摘示オ)、負極の主成分をなし(摘示エ)、電解質が「6フッ化燐酸リチウム」であり(摘示オ)、セパレーターを具備する(摘示エ)ことが記載されている。また、摘示イの記載によれば、「有機電解液二次電池の電解液には、広い使用温度範囲(-20?60℃)・・・が求められる」から、この有機電解液二次電池は「-20?60℃で使用することができる」ものといえる。
以上によれば、先願明細書には、「リチウムコバルト複合酸化物又はスピネル型リチウムマンガン酸化物を活物質として含む正極と、黒鉛を主として含む炭素材料を活物質として含む負極と、電解質としてLiPF6を有機溶媒に溶解した電解液と、セパレーターとを備えた有機電解液二次電池において、該有機溶媒がエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとを含み、その組成比率が、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの総和に対するエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの割合をそれぞれx、y、z(単位体積%)と表したとき、30≦x≦50、10≦y≦50かつ10≦z≦50である-20?60℃で使用することができる有機電解液二次電池」の発明が記載されているといえる(以下、この発明を「先願発明」という。)。

2.対比
本願発明(前者)と先願発明(後者)とを対比すると、後者の「リチウムコバルト複合酸化物又はスピネル型リチウムマンガン酸化物」、「有機電解液二次電池」は、それぞれ前者の「遷移金属を少なくとも1種含むリチウム複合酸化物」、「非水電解液リチウム二次電池」に相当するから、両者は、「遷移金属を少なくとも1種含むリチウム複合酸化物を活物質として含む正極と、黒鉛を主として含む炭素材料を活物質として含む負極と、電解質として少なくともLiPF6を有機溶媒に溶解した電解液と、セパレーターとを備えた非水電解液リチウム二次電池において、該有機溶媒がエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートとを含み、その組成比率が、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの総和に対するエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの割合をそれぞれx、y、z(単位体積%)と表したとき、30≦x≦35、10≦y≦50かつ10≦z≦50である非水電解液リチウム二次電池」という構成を具備する点で一致するが、以下の点で相違する。
相違点1:前者は、非水電解液リチウム二次電池の「低温放電特性向上」するものであるに対して、後者は、非水電解液リチウム二次電池が「-20?60℃で使用することができる」ものである点
相違点2:前者は、非水電解液リチウム二次電池の特性向上の「方法」の発明であるのに対して、後者は「非水電解液リチウム二次電池」という「物」の発明である点

3.判断
(1)相違点1について
ア 前記相違点1に係る本願発明の「低温放電特性向上」という構成の技術的な意味が必ずしも明確ではないため、それを明らかにするために本願明細書の記載を参酌すると、本願発明は、「非水電解液を用いるリチウム二次電池」において(【0001】)、「常温下大電流放電特性および低温放電特性のいずれにも優れるものとして、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートの3成分の混合溶媒を含有する電解液」が従来技術であったところ(【0005】)、「従来提案されていた組成の電解液を検討した結果、-20℃での電導度から期待される放電容量より低い放電容量しか得られず、低温放電特性が十分でない」ことから、「負極炭素材料に黒鉛系の材料を用いたリチウム二次電池において、室温での充放電の効率、大電流放電特性およびサイクル特性を損なうことなく、低温放電特性に優れたリチウム二次電池を提供する」ことを目的とし(【0006】)、上記「有機溶媒の組成範囲が特定されたリチウム二次電池」であることにより(【0008】)、「負極炭素材料に黒鉛系の材料を用いたリチウム二次電池でありながら、室温での充放電の効率、大きなエネルギー密度、サイクル特性といった好ましい特性を損なうことなく、-20℃という低温でも大きな放電容量を維持し、かつ1C以上の大電流放電時にも放電容量の極端な低下がもたらされない。」(【0010】)という効果を奏するものである。そして、「-20℃という低温でも大きな放電容量を維持」とは具体的には、実施例電池A1?A11の-20℃における低温放電容量3.4?5.0mAhが、常温に対する放電容量維持率に換算して55?79%のことである(【0029】?【0032】)と認められる。
以上の記載によると、本願発明の「低温放電特性向上」は、「低温放電容量を常温の放電容量に対して、具体的には-20℃において55?79%程度に、維持」することであると認められる。
イ そして、本願発明の「低温放電特性向上」に関して、本願明細書には、電解液の「エチレンカーボネートが35体積%を越える場合は、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートの混合比率に関わらず低温(-20℃)での放電容量が著しく悪くなる」(【0012】)、「ジメチルカーボネートが85体積%を越える場合は、低温で電解液が凝固し放電できなくなる」(【0013】)、「エチルメチルカーボネートの体積分率が5体積%未満の場合は、-20℃での放電容量が小さい・・・これはエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート両者とも凝固点が34℃、0℃と高いため、溶質を1モル/リットル程度溶解しても電解液が凝固する」(【0014】)と記載される一方、電解液以外の他の電池要素(正極、負極、セパレーター)と「低温放電特性」との関連は何ら記載されていない(【0016】?【0026】)。さらに、本願発明の実施例電池A1?A11と、比較例1電池R1?R12及び比較例2電池とは、電解液組成が本願発明に規定される範囲内である否かの点のみで相違し、電解液組成以外の他の電池要素は同一である(【0029】?【0037】)。
そうすると、本願発明の「低温放電特性向上」は、「エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、及びエチルメチルカーボネート(EMC)よりなる有機溶媒を特定の組成に設定する」ことによりもたらされると認められる。
ウ これに対して、上記相違点1における先願発明の「-20?60℃で使用することができる」という構成について検討すると、ある温度範囲で二次電池を使用しようとすれば、その温度範囲における放電容量は、電池として機能するに十分な程度の大きさでなければならないことが明らかであるが、電池の-20℃のような低温における放電特性は、常温におけるそれより低下することは技術常識である。すると、上記構成は、常温においてはもとより、-20℃においても、放電容量が電池として使用することができる程度に大きいこと、すなわち「低温放電容量が、-20℃においても、電池として使用することができる程度に大きい」ことを意味するということができる。
エ そして、先願明細書には、「電解液には-20℃で凝固しないことが求められるため、電池に使用できる混合溶媒の組成範囲は自ずと限定される」(摘示ウ)、「電解液の溶媒には、凝固点-20℃未満の組成範囲となるものを用いた」(摘示エ)と記載されている一方、正極活物質や負極の炭素材料、電解質には種々のものを使用してよい(摘示オ)と記載されているから、先願発明の「-20?60℃で使用することができる」という構成が意味するところの「低温放電容量が、-20℃においても、電池として使用することができる程度に大きい」ことは、「EC、DMC、及びEMCよりなる有機溶媒を特定の組成に設定する」という構成によりもたらされると認められる。
オ 以上によれば、本願発明(前者)と先願発明(後者)との相違点1、すなわち、
相違点1:前者は、非水電解液リチウム二次電池の「低温放電特性向上」するものであるに対して、後者は、非水電解液リチウム二次電池を「-20?60℃で使用することができる」ものである点
は、
相違点1*:前者は、非水電解液リチウム二次電池の「低温放電容量を常温の放電容量に対して、具体的には-20℃において55?79%程度に、維持」するものであるに対して、後者は、非水電解液リチウム二次電池を「低温放電容量が、例えば-20℃においても、電池として使用することができる程度に大きい」ものである点
と言い換えることができる。
カ そして、上記ウのとおり、先願発明の電池の-20℃のような低温における放電容量は、常温におけるそれより低下することは技術常識であるところ、その低下(維持)の程度は、明らかではない。しかし、両発明の低温放電容量は、上記イ、エで検討のとおり、ともに「EC、DMC、及びEMCよりなる有機溶媒を特定の組成に設定する」ことによりもたらされるといえるところ、上記「IV.2」に示すとおり、両発明の有機溶媒の組成は、「EC、DMC、及びEMCよりなる有機溶媒」を「EC、DMC、EMCの総和に対するEC、DMC、EMCの割合をそれぞれx、y、z(単位体積%)と表したとき、30≦x≦35、10≦y≦50かつ10≦z≦50」の範囲において重複するものであるから、重複する組成の有機溶媒によりもたらされる両発明の放電特性も、重複するものになることが明らかである。
してみると、先願発明の放電容量の低温における低下(維持)の程度は、本願発明のそれと重複するということができ、先願発明においても本願発明と同程度の「低温放電特性向上」がもたらされているといえる。
キ 以上のとおり、相違点1*は、実質的な相違点ではなく、したがって、相違点1は実質的な相違点ではないというべきである。


(2)相違点2について
本願発明は、非水電解液リチウム二次電池の「低温放電特性向上」の「方法」の発明であるが、「低温放電特性向上」をもたらす技術的手段は、上記「IV.3(1)イ」に示すとおり、「EC、DMC、及びEMCよりなる有機溶媒を特定の組成に設定する」ことであるから、本願発明の技術的特徴は「特定の組成に設定された有機溶媒」にあるといえる。
一方、先願発明は「-20?60℃で使用することができる」非水電解液リチウム二次電池という「物」の発明であるが、「-20?60℃で使用することができる」ための技術的手段は、上記「IV.3(1)エ」に示すとおり、「EC、DMC、及びEMCよりなる有機溶媒を特定の組成に設定する」構成であるから、その技術的特徴も「特定の組成に設定された有機溶媒」にあるといえる。
そうすると、同じ技術的特徴を有する発明を「方法」の発明とするか、「物」の発明とするかは、発明のカテゴリーの相違による単なる表現ぶりの相違にすぎないから、相違点2も実質的な相違点ではないというべきである。

4.小括
以上のとおり、本願発明は、先願発明と実質的に同一であり、しかも、この出願の発明者が上記先願に係る発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記先願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができない。

5.審判請求理由に対する補足
請求人は審判請求書の「【本願発明が特許されるべき理由】(3)」において、「・・・出願1(注:先願明細書)には、放電性能を有する組成範囲の中で、放電性能がより優れる範囲として選択する方法(低温放電特性向上方法)については記載はおろか示唆すらされていないのであります。
一方、本願請求項1に係る発明は、ECとDMCとEMCとを含む非水電解液リチウム二次電池の溶媒について、該電池が放電性能を有する組成範囲の中で、本願請求項1に規程する特定の組成範囲を選択することにより、該電池の低温放電特性を向上する方法なのであります。」として、表2に本願発明の実施例「A1」?「A11」の電池の低温放電特性が低温放電容量維持率に換算して55?79%の範囲であるのに対して、比較例の「R1」?「R6」の電池のそれが2?44%であることを示し、「本願発明の方法によれば、低温放電特性が優れる(向上した)電池が得られることは明白です。」として、本願発明の独自性を主張している。
しかしながら、先願発明は、-20℃において凝固しない電解液となる組成範囲の有機溶媒を使用するのであるから、-20℃における放電特性を実用に耐える程度に優れるものにするという目的を有することが明らかであり、その目的達成の具体的手段である有機溶媒の組成範囲の特定が本願発明と重複するから、本願発明と同等の「低温放電特性向上」の効果を奏することも、当業者にとって自明の事項といえる(上記「IV.3.(1)カ」参照)。
しかも、本願明細書に記載の有機溶媒の組成範囲が本願発明外である比較例「R7」?「R12」の電池は、低温放電容量維持率が「41?71%」と本願発明より高い場合も含むから、本願発明における有機溶媒の組成範囲の特定が格別の効果をもたらす臨界的意義を有するということもできない。
したがって、本願発明は、先願発明とは別異の技術思想に基づき、顕著な効果を有する組成範囲を選択した別異の発明であるともいえない。
よって、請求人の上記主張は当を得たものではない。

V.むすび
以上のとおりであるから、本願は、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-03-02 
結審通知日 2007-03-06 
審決日 2007-03-19 
出願番号 特願2004-228955(P2004-228955)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (H01M)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 天野 斉  
特許庁審判長 柳 和子
特許庁審判官 吉水 純子
井上 猛
発明の名称 非水電解液リチウム二次電池の低温放電特性向上方法  
代理人 中山 亨  
代理人 久保山 隆  
代理人 榎本 雅之  

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