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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A23L |
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管理番号 | 1158075 |
審判番号 | 不服2005-5827 |
総通号数 | 91 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2007-07-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-03-07 |
確定日 | 2007-05-21 |
事件の表示 | 特願2000-188455「焼鯖ずし」拒絶査定不服審判事件〔平成13年11月20日出願公開、特開2001-321099〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成12年5月18日の出願であって、平成17年2月4日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成17年3月6日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。 2.本願発明について 上記平成17年3月6日付け手続補正は、平成16年11月17日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1及び3を削除し、請求項2を繰り上げて、請求項1とするものである。 本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成17年3月6日付け手続補正書により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される下記のとおりのものである。 「【請求項1】三枚におろした鯖の片身を用い、この片身を焼いて焼鯖に加工し、この焼鯖を型付けした飯の上に、焼鯖と飯の間に具が挟み込まれている状態でのせてすしにした焼鯖ずし。」 3.当審の判断 酢飯に三枚におろした片身を酢締めにした鯖を乗せた押し寿司は、本願出願前に「バッテラ」として周知の寿司である。(周知事項1) そこで、本願発明と上記周知事項1とを対比すると、押し寿司は、型付けした飯の上に具材を載せたものであるから、両者は、「三枚におろした鯖の片身を用い、加工した鯖を型付けした飯の上にのせた鯖ずし」の点で一致し、ただ、(a)鯖の片身の加工が、前者では焼いて焼鯖とするのに対し、後者では酢締めとする点、及び(b)前者では、鯖と飯の間に具が挟み込まれている状態でのせてすしにしているのに対し、後者ではそうでない点で、両者は相違する。 相違点(a)について 酢締めにした鯖、すなわちしめ鯖も、焼鯖も、鯖の料理として代表的なものであり、しかも、焼成した魚の切り身を寿司だねとすることは、本願出願前に周知であった(周知事項2)(原査定の拒絶の理由に引用された特開平2-86746号公報には、焼成したウナギ肉部を寿司だねとすることが、及び「完本料理大事典」(主婦と生活社、昭和52年12月10日発行、887頁)には、あなごの押し寿司として白焼きしたあなごを用いることが、それぞれ記載されている。)ことから、酢締めの鯖に代えて焼鯖を寿司だねとして用いることは、当業者にとって格別困難なことではない。 相違点(b)について 寿司だねと飯の間に生姜やシソの葉などの具を介在させることは、本願出願前に周知であった(周知事項3)(必要ならば、特開平7-51008号公報、特開平9-103256号公報、実願昭62-174090号(実開平1-77386号)のマイクロフィルム参照。)ことから、焼鯖と飯の間に具を挟むことは、当業者が適宜なし得ることである。 そして、本願発明に係る効果も、上記周知事項1ないし3から予測されるところを超えて優れているとはいえない。 4.まとめ したがって、本願発明は、上記周知事項1ないし3に基づいて当業者が容易に発明をすることができたといえるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2007-03-07 |
結審通知日 | 2007-03-13 |
審決日 | 2007-03-27 |
出願番号 | 特願2000-188455(P2000-188455) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(A23L)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 中川 知美、田中 晴絵、鈴木 恵理子 |
特許庁審判長 |
田中 久直 |
特許庁審判官 |
河野 直樹 高堀 栄二 |
発明の名称 | 焼鯖ずし |