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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G03G
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G03G
管理番号 1158433
審判番号 不服2004-16165  
総通号数 91 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-07-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-08-05 
確定日 2007-05-31 
事件の表示 平成 7年特許願第 66510号「印字ずれ量判定方法及び記録装置」拒絶査定不服審判事件〔平成 8年10月11日出願公開、特開平 8-262829〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成7年3月24日の出願であって、平成16年6月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年8月5日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、同年9月3日付けで手続補正がなされたものである。

第2.平成16年9月3日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成16年9月3日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正の概要
平成16年9月3日付けの手続補正(以下、「本件手続補正」という。)は、特許請求の範囲を以下のとおりとする補正事項を含むものである。
「【請求項1】 (a)パターンデータに従って、記録媒体の主走査方向に、設定されたピッチで複数の基準線を印刷し、
(b)前記パターンデータに従って、前記記録媒体の主走査方向に、前記基準線と異なるピッチで複数の印字ずれ検出線を印刷し、
(c)前記各基準線及び各印字ずれ検出線は、いずれかの位置において互いに一部分が重なることによって変化するように印刷され、重なって印刷された基準線及び印字ずれ検出線の位置に基づいて印字ずれ量を判定することを特徴とする印字ずれ量判定方法。」

2.補正の適否の判断
上記の補正事項は、本件手続補正前の請求項1に規定していた「各基準線及び各印字ずれ検出線は、いずれかの位置において互いに一部分が重なるように印刷され」について、「重なることによって変化する」ものに限定しようとするものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。
そこで、本件手続補正後の請求項1に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて以下に検討する。
(1)特許法第36条違反について
本件手続補正後の請求項1には、「(c)前記各基準線及び各印字ずれ検出線は、いずれかの位置において互いに一部分が重なることによって変化するように印刷され」なる記載があるが、「変化する」とは具体的に何が変化するのか不明りょうであり、請求項1に係る発明の構成が不明確である。
したがって、特許請求の範囲の記載は、平成6年改正前特許法第36条第5項の規定を満たしていないから、補正後の請求項1に係る発明は、出願の際、独立して特許を受けることができない。

(2)特許法第29条第2項違反について
(2-1)請求項1に係る発明
補正後の請求項1の記載には、上記(1)に記載したとおりの不備があり、発明が明確でないため、発明の詳細な説明をみると、段落【0075】には、「基準線K0?K10と印字ずれ検出線L0?L10とを、また、基準縦線V1?V9と印字ずれ検出縦線S1?S9とを互いに隣接させて形成するようになっているが、互いに一部分を重ねるように形成することもできる。その場合、重なった部分が別の色、例えば、レッド、グリーン、ブルーに変化するので、目視が容易になる。」と記載されている。
したがって、「重なることによって変化する」とは、重なった部分が別の色に変化することを意味すると解釈して以下検討する。

(2-2)刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開平4-153053号公報(以下、「刊行物1」という。)には、次の事項が記載されている。
(1a)「(1)媒体の搬送路に第1の印字手段と、この第1の印字手段から所定の間隔を開けて、媒体の搬送方向下流に第2の印字手段を設けた装置の印字ずれを検出する印字ずれ検出方法であって、
媒体には、搬送方向の長さの中心付近に基準点を設定し、第1の印字手段により第1のマークを等間隔でかつマークの一つが前記基準点と一致するように複数印字するとともに、
第2の印字手段により、第2のマークを第1のマークと異なる間隔で、かつ第1のマークと隣接する位置に複数印字を行い、
第2のマークが基準点で第1のマークと合致している場合はずれが無いものとし、第2のマークが基準点以外の箇所で第1のマークと合致している場合は、その合致箇所に基づいて印字ずれ量を検出する印字ずれ検出方法。」(特許請求の範囲)
(1b)「本発明は、券発行装置等において2色の印字を行う場合の2色間の印字ずれを検出する方法に関する。」(1頁右下欄3行?4行)、
(1c)「第2図は印字部7の要部説明図であり、黒を印字する第1の印字手段の黒印字ヘッド9及び赤を印字する第2の印字手段の赤印字ヘッドlOは、媒体1及び2の幅yと同じ幅を有し、その幅のうち印字させたい位置のヘッド部分に電流を流して熱することにより、黒色もしくは赤色のリボンのインクが媒体1もしくは2に転写されて印字がなされる。
第3図は印字の一例を示す説明図であり、媒体1もしくは2の搬送中に黒印字ヘッド9もしくは赤印字ヘッド10の中央部付近を熱し続けた場合で、この場合、帯状の印字がなされることになる。・・・
第4図は媒体の搬送速度と黒印字ヘッド及び赤印字ヘッドにおける印字位置の関係を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
ここでXは媒体全体の長さ、X’は印字範囲の長さ、aは媒体の搬送方向の先端、Wは黒印字へラド9と赤印字ヘッド10間の長さ、Vは媒体の搬送速度を示す。
そして媒体の先端aが黒印字ヘッド9を通過してから、赤印字ヘッド10に到達するまでの時間をTとすると、
T=W/V
となる。
つまり、黒色の印字を行った後、T秒後に赤色の印字を行うと、媒体の同じ位置に印字ができることとなる。よって、同じ位置に印字ができない場合は、誤差Δtが存在することになる。」(3頁右上欄14行?右下欄5行)
(1d)「以下に、補正値を決定する方法を説明する。
第8図、第9図はともに黒線と赤線の印字が行われた媒体の拡大図である。
第8図は、黒線と赤線がともに0の線で合っているのでずれななく、誤差0と考えられる。
これが、第9図に示すように-2のところで合っていたとする。
この時は、赤印字が
2×(X’/10-9X’/100)/V
秒遅いということを示すことになる。
逆に、+2のところで合っていたとすると、
2×(X’/10-9X’/100)/V
秒早いということを示す。
ここで、
(X’/10-9X’/100)/V
が1目盛りのずれの時間であるので、2倍することで、ずれた時間全体となる。
つまり、±2のところで合っていれば、
(X’/10-9X’/100)/V
秒を2倍した値を加減すればよいことになる。
ここで、装置のDip swの値を1増やす毎に、
(X’/10-9X’/100)/V
秒赤色の印字が早くなるように設定しておけば、上述した方法により誤差を算出し、その誤差を容易に補正可能である。」(4頁右下欄8行?5頁右上欄4行)
(1e)第8、9図には次の図面が記載されている。


これらの記載によれば、刊行物1には次の発明が記載されていると認められる。
「媒体の搬送路に設けた第1の印字手段により第1のマークである黒線を等間隔にかつ黒線の一つが基準点と一致するように複数印字し、媒体の搬送方向下流に設けた第2の印字手段により、第2のマークである赤線を前記第1のマークと異なる間隔で、かつ第1のマークと隣接する位置に複数印字し、第2のマークが第1のマークと合致した位置に基づいて印字ずれ量を判定する印字ずれ検出方法。」

原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開平6-238954号公報(以下、「刊行物2」という。)には、次の事項が記載されている。
(2a)「【請求項1】 各像担持体に形成した色の異なるトナー画像を重ね合わせて記録紙に転写記録する画像形成装置において、任意の色に対して他の色を縦横に1又は数ドットずつ順次ずらした複数の位置合せ用マークを記録するための情報を格納するメモリと、このメモリの情報に基づいて各色の位置合せ用マークを対応する像担持体に形成しトナー画像として記録紙に転写記録する位置合せ用マーク記録手段と、前記各像担持体に形成する画像の形成開始位置を設定した画像形成開始位置設定手段と、この画像形成開始位置設定手段に設定した前記各像担持体の画像形成開始位置を可変調整する可変調整手段を設け、前記位置合せ用マーク記録手段で記録した各色の位置合せ用マークに基づいて前記可変調整手段により像担持体の画像形成開始位置を調整することを特徴とする画像形成装置。」
(2b)「【0026】前記ROM43に格納されている位置合せ用マークを記録するための情報の一例を示すと、図3に示すように実線の十字形位置合せ用マークで示すシアンに対して点線の十字形位置合せ用マークで示すイエローを3×3パターンの中央となる3Cの箇所で一致するようにし、その3Cを基準に縦横に1ドットずつ順次ずれる位置合せ用マークを記録する情報となっている。従って1Aの箇所ではシアンに対してイエローが主走査方向前方に2ドット、副走査方向前方に2ドットずれるマークとなり、1Eの場合はシアンに対してイエローが主走査方向後方に2ドット、副走査方向前方に2ドットずれるマークとなり、5Aの場合はシアンに対してイエローが主走査方向前方に2ドット、副走査方向後方に2ドットずれるマークとなり、5Eの場合はシアンに対してイエローが主走査方向後方に2ドット、副走査方向後方に2ドットずれるマークとなる。
【0027】そしてこのような位置合せ用マークを記録するための情報が前記ROM43にはシアンに対するイエローの他、シアンに対するマゼンタ、シアンに対するブラックの3種類格納してある。」
(2c)「【0030】例えばシアンに対するイエローの記録画像の位置ずれを検出するための位置ずれ検出スタートキーを操作するとCPU41はROM43に格納されているシアンに対してイエローを縦横に1ドットずつ順次ずらした複数の位置合せ用マークを記録するための情報を読出して画像形成部21,23を駆動し、記録紙11にシアンとイエローの位置合せ用マークを記録させる。(位置合せ用マーク記録手段)・・・」
(2d)「【0033】こうして記録紙11にシアンとイエローの位置合せ用マークが記録される。そしてこの記録した内容からオペレータはシアンとイエローの位置合せ用マークが一致している箇所を確認する。
【0034】このとき記録した位置合せ用マークの内容が図3に示す内容であれば、3Cで一致しているので、これはシアンとイエローの位置ずれは無いと判断し位置ずれ調整を行う必要はない。
【0035】しかし記録した位置合せ用マークの内容が図4に示す内容であれば、4Dで一致することになり、これはシアンに対してイエローが本来の位置に対して主走査方向前方に1ドット、副走査方向前方に1ドットずれていることを示している。
【0036】このときには数値キーで「4」、アルファベットキーで「D」を入力する。これによりセッテングメモリ45のイエローの画像の形成開始位置が主走査方向後方に1ドット、副走査方向後方に1ドット可変される。これによりイエローはシアンに対して主走査方向に1ドット、副走査方向に1ドット遅いタイミングで転写記録を開始することになる。
【0037】こうしてシアンとイエローの位置ずれが補正され、以後記録した場合に両色の位置ずれは発生しない。」
(2e)「【0041】このように記録紙11に記録した2つの色の一致した箇所により位置ずれ程度を判断し、あとはその一致している箇所を数値キーとアルファベットキーで入力すれば位置ずれの補正が行われるので、位置ずれに対する調整作業がきわめて簡単である。」

これらの記載及び図面の記載によれば、刊行物2には次の発明が記載されていると認められる。
「メモリに記録された位置合わせマークに従って、記録媒体の主走査方向と副走査方向に、設定されたピッチで複数の十字型位置合わせマークを印刷し、前記メモリに記録された位置合わせマークに従って、前記記録媒体の主走査方向と副走査方向に、前記十字型位置合わせマークとは異なる色で、前記十字型位置合わせマークと主走査方向、副走査方向とも異なるピッチで複数の十字型位置合わせマークを印刷し、前記十字型位置合わせマークは、いずれかの位置において互いに重なるように印刷され、重なって印刷された位置合わせマークに基づいて印字ずれ量を判定する印字ずれ量判定方法。」

(2)対比、判断
補正後の請求項1に係る発明(以下、「補正発明」という。)と、刊行物1に記載発明を対比すると、刊行物1に記載された発明における「第1のマークである黒線」、「第2のマークである赤線」、「印字ずれ検出方法」は、補正発明の「基準線」、「印字ずれ検出線」、「印字ずれ量判定方法」に相当する。
また、刊行物1に記載された発明において、「第1のマーク」、「第2のマーク」は、予め記憶されているパターンデータに基づいて印刷されることは明らかであり、「媒体の搬送方向」は副走査方向であるから、「第1のマーク」、「第2のマーク」が主走査方向に、設定されたピッチで印刷されることも明らかである。
さらに、補正発明において「基準線及び印字ずれ検出線が互いに一部分が重なる」ことと、刊行物1に記載された発明において「第2のマークが第1のマークと合致した」とは、基準線及び印字ずれ検出線が一直線上に並んで印刷されることである点で共通する。
したがって、両者は、
「(a)パターンデータに従って、記録媒体の主走査方向に、設定されたピッチで複数の基準線を印刷し、
(b)前記パターンデータに従って、前記記録媒体の主走査方向に、前記基準線と異なるピッチで複数の印字ずれ検出線を印刷し、
(c)前記各基準線及び各印字ずれ検出線は、いずれかの位置において一直線上に並ぶように印刷され、一直線上に並んで印刷された基準線及び印字ずれ検出線の位置に基づいて印字ずれ量を判定する印字ずれ量判定方法。」である点で一致し、次の点で相違する。
相違点:一直線上に並んで印刷された基準線及び印字ずれ検出線の位置において、補正発明では、基準線及び印字ずれ検出線が互いに一部分が重なることによって変化するのに対して、刊行物1に記載された発明では、基準線及び印字ずれ検出線が重ならない点。

上記相違点について検討すると、刊行物1には、2色の色ずれの検出方法が記載されており、2色としては、黒と赤に限らず、どのような色の組み合わせにも適用できることは明らかである。
そして刊行物2には、カラー印刷における色ずれを修正するために、そのうちの2色ずつについて、一色により設定されたピッチでされた位置合わせマークを印刷し、これとは異なる色で異なるピッチの位置合わせマークを印刷し、両者の重なりにより印字ずれを検出することが示されており、ここで異なる色の重なり部は色が変化し、目視による判別が容易になされるものとなっていることは明らかである。
そうすると、刊行物1に記載された発明の色ずれを検出方法を、カラー印刷における2色の色ずれの検出に適用し、その際、一部分を重なるように印刷することによって重なり部を変化させ、検出を容易にすることは当業者が容易になしうることである。
なお、刊行物2においては、印字ずれ検出のための位置合わせマークを主走査方向と副走査方向のずれを検出する十字型のものとしているため、2色の位置合わせマークが完全に重なった位置によりずれを検出しているが、一部でも重なっていれば、重なり部の変化が判別できることは明らかであり、刊行物1に記載された、主走査方向に基準線及び位置ずれ検出線を設けたものに適用する際に、一部分が重なるようにすることに何ら困難性はない。

なお、請求人は審判請求の理由において、補正発明について「基準線及び印字ずれ検出線の一部分が重なる箇所において、線幅が変化し、段差が形成される。しかも、該段差は、基準線及び印字ずれ検出線の重なった部分の両側の2箇所に形成されるだけでなく、重なった部分だけが太くなって見えるので、段差がより強調されて見える。このように、ずれが発生している基準線及び印字ずれ検出線は、段差がより強調されて見えるので、どの基準線及び印字ずれ検出線がずれているのかを容易に判断することができ、基準線と印字ずれ検出線とのずれを確実に認識することができる。また、段差の大小を見分けることによって、ずれが発生している方向を確実に認識することができる。」と主張しているが、明細書には、基準線及び印字ずれ検出線の重なる箇所において、色が変化することが記載されているだけであって、線幅が変化し、段差が形成されることは何ら記載されていない。
また、補正発明は、記録手段について何ら限定されておらず、どのような記録手段によっても、基準線及び印字ずれ検出線の重なる箇所において線幅が変化し、段差が形成されるとはいえず、請求人の主張する線幅が変化するとの作用効果は、補正発明の有する自明かつ特有の効果ということはできない。

したがって、補正発明は、刊行物1及び刊行物2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反し、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3.むすび
以上のとおり、本件手続補正は、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであるから、特許法第159条第1項において読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。
よって、補正却下の決定の結論のとおり決定する。

第3.本願発明について
1.本願の請求項に係る発明
平成16年9月3日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし12に係る発明は、平成16年6月4日付けの手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし12に記載されたとおりのものと認められ、そのうち請求項1に係る発明は次のとおりである。
「【請求項1】 (a)パターンデータに従って、記録媒体の主走査方向に、設定されたピッチで複数の基準線を印刷し、
(b)前記パターンデータに従って、前記記録媒体の主走査方向に、前記基準線と異なるピッチで複数の印字ずれ検出線を印刷し、
(c)前記各基準線及び各印字ずれ検出線は、いずれかの位置において互いに一部分が重なるように印刷され、重なって印刷された基準線及び印字ずれ検出線の位置に基づいて印字ずれ量を判定することを特徴とする印字ずれ量判定方法。」

2.刊行物に記載された発明
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願日前に頒布された、刊行物である特開平4-153053号公報(以下、「刊行物1」という。)及び特開平6-238954号公報(以下、「刊行物2」という。)には、上記「第2.2.(1)」欄に摘示したとおりの事項及び発明が記載されている。

3.対比、判断
本願請求項1に係る発明は、上記「第2.1.」欄に示した補正発明における、「重なることによって変化する」との限定を省いたものである。
そうすると、本願請求項1に係る発明の構成要件を全て含み、さらに限定を付加したものに相当する補正発明が、上記「第2.2.(2)」に記載したとおり、刊行物1及び2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1に係る発明も、全く同様の理由により、刊行物1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が、刊行物1及び刊行物2に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-03-22 
結審通知日 2007-03-27 
審決日 2007-04-09 
出願番号 特願平7-66510
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G03G)
P 1 8・ 121- Z (G03G)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 松本 泰典梶田 真也  
特許庁審判長 山口 由木
特許庁審判官 岡田 和加子
秋月 美紀子
発明の名称 印字ずれ量判定方法及び記録装置  
代理人 川合 誠  
代理人 清水 守  

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