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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1164398
審判番号 不服2002-1359  
総通号数 95 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-01-24 
確定日 2007-09-13 
事件の表示 平成11年特許願第221529号「遊技用装置」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 2月20日出願公開、特開2001- 46697〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成11年8月4日の出願であって、平成13年10月11日付で拒絶理由通知がなされ、同年12月3日付で手続補正がなされ、同年12月20日付で拒絶査定がなされ、これに対し、平成14年1月24日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年2月21日付で手続補正がなされたものである。

2.平成14年2月21日付の手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成14年2月21日付の手続補正を却下する。

[理由]
(1)補正後の本願発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「遊技盤上の遊技領域に打球を打ち込んで遊技が行われる弾球遊技機を含む遊技用装置であって、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な一般入賞口と、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な始動入賞口と、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な可変入賞口と、
前記一般入賞口に設けられ、前記一般入賞口に入賞した入賞球を検出する一般入賞球検出手段と、
前記始動入賞口に設けられ、前記始動入賞口に入賞した入賞球を検出する始動入賞球検出手段と、
前記可変入賞口に設けられ、前記可変入賞口に入賞した入賞球を検出する可変入賞球検出手段と、
所定の打球待機部に景品球を払い出す景品球払出手段と、
前記始動入賞球検出手段からの検出出力が入力されたことを条件として、複数の異なる特定遊技状態の中から1つの特定遊技状態を選択する特定遊技状態選択部と、
前記一般入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、前記始動入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、前記可変入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、決定された前記各景品球データを出力する景品球データ決定部と、
前記景品球データ決定部から出力された前記景品球データを記憶する景品球データ記憶部と、
前記景品球データ記憶部に記憶された前記景品球データを読み出し、前記景品球データに対応した数の前記景品球を払い出すように前記景品球払出手段を制御する景品球払出制御部と、を有し、
前記特定遊技状態選択部と前記景品球データ決定部とは主制御回路基板に含まれ、
前記景品球データ記憶部と前記景品球払出制御部とは景品球払出制御回路基板に含まれており、
前記一般入賞口に入賞して前記一般入賞球検出手段を通過した前記入賞球、前記始動入賞口に入賞して前記始動入賞球検出手段を通過した前記入賞球及び前記可変入賞口に入賞して前記可変入賞球検出手段を通過した前記入賞球を、証拠球として貯えることなく前記弾球遊技機から排出することを特徴とする遊技用装置。」
と補正された。
上記補正は、平成13年12月3日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「前記一般入賞口に入賞して前記一般入賞球検出手段により検出された前記入賞球、前記始動入賞口に入賞して前記始動入賞球検出手段により検出された前記入賞球及び前記可変入賞口に入賞して前記可変入賞球検出手段により検出された前記入賞球を、前記弾球遊技機から直接的に排出する」を「前記一般入賞口に入賞して前記一般入賞球検出手段を通過した前記入賞球、前記始動入賞口に入賞して前記始動入賞球検出手段を通過した前記入賞球及び前記可変入賞口に入賞して前記可変入賞球検出手段を通過した前記入賞球を、証拠球として貯えることなく前記弾球遊技機から排出する」と限定するものであって、特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成15年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特許第2908833号公報(以下、引用例1という。)には、図面とともに、
▽記載事項1:「払出すべき景品玉数を計数しながら作動する景品玉払出装置を備えると共に、遊技盤が弾球遊技機本体に対して交換可能に構成された弾球遊技機において、
該弾球遊技機には、主として前記遊技盤に設けられる電気的遊技装置を駆動制御する遊技制御回路基板と、主として前記景品玉払出装置を駆動制御する景品玉払出制御回路基板と、・・・、が設けられ、
前記遊技制御回路基板は、景品玉の払出に係る入賞玉を検出するすべての入賞玉検出器が接続されてその入賞玉検出器からの検出信号に基づいて払出すべき景品玉数が設定される景品玉数設定回路部を含むと共に該景品玉数設定回路部で設定された景品玉数情報を入賞毎に前記景品玉払出制御回路基板に導出するようにし、
前記景品玉払出制御回路基板は、前記景品玉数情報の入力に基づいて前記景品玉払出装置を駆動制御して景品玉数情報に対応する景品玉を払い出す・・・弾球遊技機。」(特許請求の範囲、【請求項1】)、
▽記載事項2:「従来、入賞玉が発生したときに、その入賞玉を入賞玉検出器で検出して記憶し、その記憶値に基づいて払出すべき景品玉数を計数しながら作動する景品玉払出装置を備えた弾球遊技機が市場に提供されていた。このような弾球遊技機においては、景品玉払出装置を制御するための景品玉払出制御回路基板が弾球遊技機に設けられ、その景品玉払出制御回路基板に入賞玉を検出する入賞玉検出器からの信号が導入されるようになっていた。」(第2頁左欄第6?13行)、
▽記載事項3:「第7図は、弾球遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の正面図であり、第8図は、パチンコ遊技機の背面図である。
図において、パチンコ遊技機1の遊技盤2には、打玉を誘導する誘導レール3が植立され、該誘導レール3によって囲まれる範囲が遊技領域4を構成している。遊技領域4のほぼ中央には、・・・可変表示装置5が設けられ、その下方には、・・・開閉扉8を有する可変入賞球装置7が設けられている。可変入賞球装置7内には、・・・大当り状態中に開閉扉8に受入れられた入賞玉数を検出するための入賞玉検出器10が設けられている。また、可変入賞球装置7の下方には、始動入賞玉検出器12a?12cを内蔵する始動入賞口11a?11cが配設されている。更に、可変表示装置5の上部及び左右両側と可変入賞球装置7の左右両側には、打玉を通常の入賞とする通常入賞口13、14a,14b,15a,15bが配置されている。
しかして、打玉が始動入賞口11a?11cに入賞することにより可変表示装置5の回転ドラムが回転開始し、所定時間経過後、・・・、その回転を停止し、その停止時の表示状態が予め定められた組み合せであるときに大当り状態と判定されて可変入賞球装置7の開閉扉8が一定時間(例えば、30秒)あるいは所定個数(例えば、10個)入賞するまで開放状態を続け、開閉扉8内に設けられたV入賞口に入賞すると再度上記した開放状態を繰り返すようになっている。なお、上記した各入賞口や入賞球装置に入賞した入賞玉によって払出される景品玉数は、すべて同一(例えば、13個)であってもよいし、特定の入賞口への入賞によるものだけ異なるように設定しても良い。本実施例の場合には、上記始動入賞口11a?11cのうち中央の始動入賞口11aに入賞した入賞玉によって払い出される景品玉数を7個と設定し、他の始動入賞口11b,11c及び開閉扉8に入賞した入賞玉によって払い出される景品玉数を13個と設定し、上記以外の他の入賞口13、14a,14b、15a,15bへの入賞玉によって払い出される景品玉数を10個と設定している。つまり、3種類の景品玉数に分類されている。」(第2頁右欄第19行?第3頁左欄第7行)、
▽記載事項4:「パチンコ遊技機1の正面には、・・・景品玉払出装置40から払い出された景品玉を貯留し、かつ、発射位置に打玉を誘導する打球供給皿22や、・・・余剰玉受皿23や、・・・操作ハンドル25等の周知の構成を有する。」(第3頁左欄第26?31行)、
▽記載事項5:「パチンコ遊技機1の背面構造は、第8図に示すように、・・・前記遊技盤2の裏面全体を覆うように機構板26が配設されている。この機構板26は、周知のように、入賞玉を1個づつ処理し、その入賞玉に対応して所定個数の景品玉を払い出すための各種の機構が設けられるものである。しかして、図示の機構板26においては、その前面側に前記遊技盤2の入賞口あるいは入賞球装置から落下する入賞玉を受け止めて一側に集合せしめる入賞玉集合樋27が形成されている。この入賞玉集合樋27は、入賞玉を一列に整列して流下させるようになっているが、その流下通路の途中には、通過する入賞玉を検出する入賞玉検出器28が設けられている。入賞玉検出器28からの信号は、・・・遊技制御回路基板69に送られた後、景品玉払出制御回路基板70によって・・・景品玉払出装置40の動作を制御する。・・・。
一方、機構板26の後面側には、その上部に・・・景品玉を貯留する景品玉タンク29が設けられ、該景品玉タンク29の下方に・・・景品玉誘導樋30が設けられている。景品玉誘導樋30の上流側には、・・・景品玉不足感知板31が設けられ、・・・、その下方に位置する景品玉不足検出器32がONして図示しない管理コンピュータに補給指令信号を送り、景品玉タンク29に景品玉が補給されるようになっている。
景品玉誘導樋30の下流には、景品玉の流下方向を180度変更すると共に、その玉圧を弱めるカーブ樋33が接続されている。カーブ樋33の屈曲部より下方には、玉切れ感知板34が配置されている。・・・、その下方に配置された玉切れ検出器35をOFFさせることにより・・・景品玉払出装置40の駆動モータであるステッピングモータ54の動作を停止させ、・・・る。
また、カーブ樋33の屈曲部の側方には、パチンコ遊技機1の前面側方に・・・玉抜操作レバー37(第1図参照)が軸支され、該玉抜操作レバー37に係合するように作動部材38が軸支されている。作動部材38は、・・・、その一端部を前記玉抜操作レバー37と係合し、その他端部を玉抜操作検出器39に対応させている。しかして、玉抜操作レバー37が揺動操作されたときに作動部材38が反時計方向に回転して玉抜操作検出器39をONさせ、その信号に基づいて・・・景品玉払出装置40のステッピングモータ54が逆回転するように制御される。・・・。なお、上記作動部材38は、通常の状態において、自重により玉抜操作検出器39をONさせない方向に付勢されているが、パチンコ遊技機1が外部から何等かの強い衝撃をうけて振動した場合には、玉抜操作検出器39をONさせる方向に回動する場合もある。
ところで、カーブ樋33の下流側は、垂直状の供給樋36を構成し、この供給樋36には、1回の払出動作によって払い出される景品玉数よりもやや多い数の景品玉が貯留されるようになっている。また、供給樋36の流下端には、払出すべき景品玉数を計数しながら作動する景品玉払出装置40が接続されている。なお、供給樋36は、景品玉払出装置40の供給通路の一部を構成している。
景品玉払出装置40は、主として供給通路42と、排出通路46と、玉抜通路47と、ステッピングモータ54と、スプロケット56とから構成されており、ステッピングモータ54の回転により所定個数の景品玉を払い出すようになっている。・・・。
景品玉払出装置40の下方には、該装置40から払い出された景品玉を誘導する景品玉排出樋58と玉抜樋59とが隣接するように設けられている。景品玉排出樋58の下端には、誘導開口60が開設されて前記打球供給皿22と連通するようになっている。・・・。
更に、・・・景品玉が溢れるように連絡樋61が構成され、その溢れた余剰の景品玉を・・・余剰玉排出樋62に導くようになっている。この余剰玉排出樋62の一側には、満タン検知板63が揺動自在に設けられており、・・・余剰玉によって押圧されたときには、・・・、満タン検出器64がONして前記景品玉払出装置40のステッピングモータ54の動作が停止され、それ以上の景品玉の払出を停止するようになっている。
上記した構成以外に構成板26には、・・・ターミナルボックス68や、主として前記遊技盤2に設けられる可変表示装置5や可変入賞球装置7等の遊技動作を制御する遊技制御回路基板69や、主として前記景品玉払出装置40の動作を制御する景品玉払出制御回路基板70等が設けられている。」(第4頁左欄第35行?第5頁左欄第29行)、
▽記載事項6:「景品玉払出装置40は、第2図に示すように、・・・取付板41と、駆動源としてのステッピングモータ54を取り付けるモータ取付板48によって枠組構成される。取付板41には、・・・流路変更部43が形成されている。流路変更部43の上流側の供給通路42には、払出される景品玉数を計数するための払出景品玉検出器44が配置され、・・・、スプロケット56が収納されるスプロケット収納部45が形成されている。また、スプロケット収納部45の一側には、景品玉の排出通路46が形成され、・・・ている。そして、排出通路46は、前記景品玉排出樋58に接続され、・・・る。」(第4頁左欄第45行?同頁右欄第11行)、
▽記載事項7:「遊技制御回路基板69と景品玉払出制御回路基板70の具体的な回路構成について第3図を参照して説明する。まず、遊技制御回路基板69は、遊技制御回路79と払出景品玉数設定回路80とを含み、その遊技制御回路79及び払出景品玉数設定回路80に・・・始動入賞玉検出器12b,12c(以下、始動入賞玉検出器Aという)、始動入賞玉検出器12a(以下、始動入賞玉検出器Bという)及び可変入賞球装置7に設けられる入賞玉検出器10が接続されている。また、遊技制御回路79には、・・・可変表示装置5の回転ドラムを駆動するモータ6が接続され、・・・開閉扉8を駆動するソレノイド9が接続され、・・・遊技効果ランプ17a,17b、18a?18cがそれぞれ接続されている。これにより、遊技制御回路79に組み込まれたプログラムにしたがって前記した大当り状態の出現可能な遊技を行うことができる。また、払出景品玉数設定回路80には、・・・入賞玉集合樋27に設けられる入賞玉検出器28が接続されている。なお、遊技制御回路基板69には、・・・、主として遊技盤2に設けられる電気的遊技装置を制御するものであるが、パチンコ遊技機本体側に設けられる遊技効果ランプ18a?18cをも駆動制御するものである。
ところで、払出景品玉数設定回路80は、・・・遊技盤2に設けられる入賞口や入賞球装置に入賞した入賞玉を検出するすべての入賞玉検出器と接続されているが、入賞玉検出器の種類に応じて異なる信号を・・・演算回路86に送るものである。すなわち、始動入賞玉検出器12b,12c及び入賞玉検出器10で検出された信号が検出信号Aとして、始動入賞玉検出器12aで検出された信号が検出信号Bとして、入賞玉検出器28で検出された信号が検出信号Cとして払出景品玉数設定回路80に与えられる。そして、払出景品玉数設定回路80においては、それぞれの検出信号に対応して予め定められた数値が設定される。例えば、本実施例においては、検出信号Aに対しては「+3」が設定され、検出信号Bに対しては「-3」が設定され、検出信号Cに対しては「+10」が設定されている。
一方、景品玉払出制御回路基板70には、演算回路86と該演算回路86で演算された演算結果を記憶する複数の記憶回路87?89と、・・・選択回路90と、該選択回路90によって選択された記憶値に基づいて景品玉の払出動作に関連するすべてを制御する払出制御回路91と、・・・分岐回路92とを含んでいる。なお、記憶回路87?89には、電源回路100に接続されるバックアップ電源101からバックアップ電流が供給されるようになっており、停電時にその記憶値が消滅しないようになっている。
前記演算回路86は、前記払出景品玉数設定回路80と接続されて前記した検出信号A?Cを受け取るようになっている。そして、受け取った検出信号に基づいて、「C+A」、「C-B」という演算を行う。すなわち、検出信号Aがあったときには、「C+A」の演算を実行し、この演算結果(+13)を記憶回路87(以下、記憶回路Aという)に記憶させ、検出信号Bがあったときには、「C-B」の演算を実行し、この演算結果(+7)を記憶回路89(以下、記憶回路Cという)に記憶させ、検出信号Cがあったときには、「C+0」の演算を実行し、この演算結果(+10)を記憶回路88(以下、記憶回路Bという)に記憶する。このように、演算回路86は、払出景品玉数設定回路80から送られてきた検出信号を予め定められた数式に基づいて演算するようになっている。そして、その数式に代入される数値が遊技制御回路基板69に含まれる前記払出景品玉数設定回路80で設定されるようになっている。このため、払出景品玉数が異なると共に遊技内容の異なる遊技盤2を交換する際には、それに従って遊技制御回路基板69も当然交換されるので、遊技内容に見合った払出景品玉数も自動的に変更され、景品玉払出制御回路基板70は、遊技盤2が交換された後もそのまま引き続き使用することができ、時間的にもコスト的にも極めて経済的である。なお、前記した実施例では、払出景品玉数が固定されたものを示したが、任意に払出景品玉数を変更可能としたものでもよい。
上記した各記憶回路A?Cに記憶された記憶値信号aは、合算された数値信号Aとして制御回路94を介して記憶景品玉数表示器21に表示される。
また、前記選択回路90は、記憶回路A?Cのいずれの記憶値に基づいて景品玉の払出制御を行うかを選択するもので、本実施例の場合、払出景品玉数の多い記憶回路A、記憶回路B、記憶回路Cの順に優先して選択される。もちろん、優先順位を決めることなくランダムに選択されるようにしても良い。
選択回路90で選択されたいずれかの記憶回路の記憶値に基づいて払出制御回路91が景品玉の払出動作を制御するものであるが、その払出制御回路91には、・・・払出動作中表示器19、・・・ステッピングモータ54、・・・玉切れ検出器35及び満タン検出器64、・・・玉抜操作検出器39、及び・・・ソレノイド66がそれぞれ接続されている。また、選択回路90によっていずれの記憶回路が選択されたかの情報は、分岐回路92にも送られ、その分岐回路92に検出回路96を介して払出景品玉検出器44が接続されている。
しかして、払出制御回路91は、・・・景品玉の払出動作の制御を主として行うものであるが、その他に、・・・満タン・玉切れ制御と玉抜制御と、・・・入賞玉検出器異常判定制御とを行うものである。」(第5頁左欄第48行?第6頁左欄第47行)、
▽記載事項8:「払出制御回路91の入賞玉検出器異常判定制御について第6A図ないし第6C図を参照して説明する。第6A図ないし第6C図において、入賞玉検出器28に異常状態が発生した場合であり、第6A図に入賞玉検出器28に接続される検出回路85の回路図が示されている。・・・、図中、28は入賞玉検出器、105は低電圧ダイオード(ツェナーダイオード)、106はコンデンサ、102、103はPNPトランジスタ、10はNANDゲートである。
そして、入賞玉が入賞玉検出器28を通過しない通常の状態では、・・・、NANDゲート104からローレベル信号が出力され、払出景品玉数設定回路80(第3図参照)に入力される。
次に、入賞玉が入賞玉検出器28を通過すると、その瞬間入賞玉検出器28からローレベル信号が出力される。入賞玉検出器28からローレベル信号が出力されると、・・・、NANDゲート104からハイレベル信号が瞬間的に出力されても払出景品玉数設定回路80へ導出される。払出景品玉数設定回路80は、この瞬間的に出力されたハイレベル信号を検出して入賞玉が入賞玉検出器28を通過したことを検出する。
次に、入賞玉検出器28が断線した場合には、入賞玉検出器28からローレベル信号が出力されるために、・・・、NANDゲート104からハイレベル信号が持続的に出力され、払出景品玉数設定回路80に導出される。払出景品玉数設定回路80は、この持続的に出力されたハイレベル信号を検出し、入賞玉検出器28の異常を判定する。
更に、入賞玉検出器28がショートした場合には、入賞玉検出器28から24Vのハイレベル信号が出力され、・・・、NANDゲート104からはハイレベル信号が持続的に出力され、払出景品玉数設定回路80に導出される。払出景品玉数設定回路80は、この持続的に出力されたハイレベル信号を検出し、入賞玉検出器28の異常を判定する。そして、・・・払出景品玉数設定回路80からの信号を受けた払出制御回路91は、入賞玉検出器28の異常を検出して遊技不能動化状態にする。また、NANDゲート104からの持続的なハイレベル信号がローレベル信号に切り換ることにより、遊技不能動化状態を解除する。
この場合、遊技不能動化状態として、例えば、第6B図及び第6C図に示すような具体的な動作を行うとよい。すなわち、入賞玉検出器28に異常状態が生じたときには、入賞玉検出器28を通過する入賞玉を検出しない状態であるため、少なくとも発生した入賞玉がパチンコ遊技機1の外に排出されないように入賞玉を停止させる必要がある。このため、本実施例においては、入賞玉検出器28の直前に出没するストッパー部材67を配置し、そのストッパー部材67を駆動する停止ソレノイド66を設けている。しかして、入賞玉検出器28が正常な状態では、第6B図に示すように入賞玉を入賞玉検出器28へ導くべく停止ソレノイド66をそのままにし、入賞玉検出器28からの異常信号が発生した際には、払出制御回路91から停止ソレノイド66に励磁信号が導入され、第6C図に示すようにストッパー部材67を入賞玉の流下通路に突入させ、発生した入賞玉を入賞玉集合樋27に貯留させるようになっている。これにより、入賞玉検出器28に異常が生じた場合でも、証拠となる入賞玉がパチンコ遊技機1の外に排出されることなく貯留されるので、遊技者との間でトラブルが発生することはない。ただし、入賞玉の異常状態をそのままにして遊技を続行することはできないので、異常状態が発生したときには、景品玉の払出動作が停止されるようにする必要がある。
なお、第6A図に示す回路図においては、入賞玉検出器として入賞玉検出器28を例示したが、他の入賞玉検出器12a?12c、10等に異常が生じても同様に入賞玉の流下を停止させるようにしてもよい。また、異常状態を伝達する信号線107を払出景品玉数設定回路80からではなく、遊技制御回路79から導出するように接続しても良い。この場合には、入賞玉検出器28からの検出信号も遊技制御回路79に導入されるように接続しなければならない。」(第7頁右欄第42行?第8頁右欄第42行)、
▽記載事項9:「弾球遊技機としてパチンコ遊技機を示したが、要は、入賞の景品として景品玉が払出される形式の弾球遊技機であれば、どのような形式の弾球遊技機(例えば、アレンジ式遊技機)であってもよい。」(第9頁左欄第23?26行)
との記載が認められる。
また、上記摘記事項および第3図・第8図等より、払出景品玉数設定回路80は、遊技盤2に設けられる入賞口や入賞球装置に入賞した入賞玉を検出するすべての入賞玉検出器と接続されているが、入賞玉検出器の種類に応じて異なる信号を演算回路86に送るものであり、すなわち、始動入賞玉検出器12b,12c及び入賞玉検出器10で検出された信号が検出信号Aとして、始動入賞玉検出器12aで検出された信号が検出信号Bとして、入賞玉検出器28で検出された信号が検出信号Cとして払出景品玉数設定回路80に与えられ、それぞれの検出信号に対応して予め定められた数値が設定される。例えば、本実施例においては、検出信号Aに対しては「+3」が設定され、検出信号Bに対しては「-3」が設定され、検出信号Cに対しては「+10」が設定されていること(記載事項7)、 演算回路86は、払出景品玉数設定回路80から送られてきた検出信号を予め定められた数式に基づいて演算するようになっており、その数式に代入される数値が遊技制御回路基板69に含まれる払出景品玉数設定回路80で設定されるようになっていること(記載事項7)等が把握できるので、払出景品玉数設定回路80は、「入賞玉検出器28からの検出信号に対応して景品玉の数が特定可能な予め定められた数値を設定し、始動入賞玉検出器12a?12cからの検出信号に対応して前記景品玉の数が特定可能な予め定められた数値を設定し、入賞玉検出器10からの検出信号に対応して前記景品玉の数が特定可能な予め定められた数値を設定し、設定された前記各数値を出力する」ものと認められ、
また、上記摘記事項および第6B図・第8図等より、機構板26においては、その前面側に遊技盤2の入賞口あるいは入賞球装置から落下する入賞玉を受け止めて一側に集合せしめる入賞玉集合樋27が形成されている。この入賞玉集合樋27は、入賞玉を一列に整列して流下させるようになっているが、その流下通路の途中には、通過する入賞玉を検出する入賞玉検出器28が設けられていること(記載事項5)、入賞玉が入賞玉検出器28を通過しない通常の状態では、NANDゲート104からローレベル信号が出力され、払出景品玉数設定回路80に入力され、入賞玉が入賞玉検出器28を通過すると、その瞬間入賞玉検出器28からローレベル信号が出力されると、NANDゲート104からハイレベル信号が瞬間的に出力されて払出景品玉数設定回路80へ導出される。払出景品玉数設定回路80は、この瞬間的に出力されたハイレベル信号を検出して入賞玉が入賞玉検出器28を通過したことを検出すること(記載事項8)、入賞玉検出器28が断線した場合には、NANDゲート104からハイレベル信号が持続的に出力され、払出景品玉数設定回路80は、この持続的に出力されたハイレベル信号を検出し、入賞玉検出器28の異常を判定し、ショートした場合には、NANDゲート104からはハイレベル信号が持続的に出力され、払出景品玉数設定回路80は、この持続的に出力されたハイレベル信号を検出し、入賞玉検出器28の異常を判定し、払出景品玉数設定回路80からの信号を受けた払出制御回路91は、入賞玉検出器28の異常を検出して遊技不能動化状態にする。また、NANDゲート104からの持続的なハイレベル信号がローレベル信号に切り換ることにより、遊技不能動化状態を解除する。この場合、遊技不能動化状態として、例えば、第6B図及び第6C図に示すような具体的な動作を行うとよい。すなわち、入賞玉検出器28に異常状態が生じたときには、入賞玉検出器28を通過する入賞玉を検出しない状態であるため、少なくとも発生した入賞玉がパチンコ遊技機1の外に排出されないように入賞玉を停止させる必要がある。これにより、入賞玉検出器28に異常が生じた場合でも、証拠となる入賞玉がパチンコ遊技機1の外に排出されることなく貯留されるので、遊技者との間でトラブルが発生することはない。ただし、入賞玉の異常状態をそのままにして遊技を続行することはできないので、異常状態が発生したときには、景品玉の払出動作が停止されるようにする必要がある。なお、入賞玉検出器28を例示したが、他の入賞玉検出器12a?12c、10等に異常が生じても同様に入賞玉の流下を停止させるようにしてもよいこと(記載事項8)等が把握できるので、パチンコ遊技機1は、「通常入賞口13、14a,14b,15a,15bに入賞して入賞玉検出器28を通過した入賞玉、始動入賞口11a?11cに入賞して始動入賞玉検出器12a?12cを通過した入賞玉及び可変入賞球装置7に入賞して入賞玉検出器10を通過した入賞玉を、遊技不能動化状態を解除した状態で、パチンコ遊技機1から外に排出する」ものと認められる。

したがって、引用例1には、

「遊技盤2上の遊技領域4に打玉を打ち込んで遊技が行われるパチンコ遊技機1を含む遊技機であって、
前記遊技盤2の前記遊技領域4に設けられ、前記打玉が入賞可能な通常入賞口13、14a,14b,15a,15bと、
前記遊技盤2の前記遊技領域4に設けられ、前記打玉が入賞可能な始動入賞口11a?11cと、
前記遊技盤2の前記遊技領域4に設けられ、前記打玉が入賞可能な可変入賞球装置7と、
入賞玉集合樋27の流下通路の途中に設けられ、前記通常入賞口13、14a,14b,15a,15bに入賞した入賞玉を検出する入賞玉検出器28と、
前記始動入賞口11a?11cに内蔵され、前記始動入賞口11a?11cに入賞した入賞玉を検出する始動入賞玉検出器12a?12cと、
前記可変入賞球装置7に設けられ、前記可変入賞球装置7に入賞した入賞玉を検出する入賞玉検出器10と、
打球供給皿22に景品玉を払い出す景品玉払出装置40と、
前記始動入賞玉検出器12a?12cからの検出信号が入力されたことを条件として、プログラムにしたがって大当り状態の出現可能な遊技を行う遊技制御回路79と、
前記入賞玉検出器28からの検出信号に対応して前記景品玉の数が特定可能な予め定められた数値を設定し、前記始動入賞玉検出器12a?12cからの検出信号に対応して前記景品玉の数が特定可能な予め定められた数値を設定し、前記入賞玉検出器10からの検出信号に対応して前記景品玉の数が特定可能な予め定められた数値を設定し、設定された前記各数値を出力する払出景品玉数設定回路80と、
前記払出景品玉数設定回路80から出力された前記数値を演算回路86で予め定められた数式に基づいて演算して、この演算結果を記憶する記憶回路87?89と、
前記記憶回路87?89に記憶された前記演算結果を読み出し、前記演算結果に対応した数の前記景品玉を払い出すように前記景品玉払出装置40を制御する払出制御回路91と、を有し、
前記遊技制御回路79と前記払出景品玉数設定回路80とは遊技制御回路基板69に含まれ、
前記記憶回路87?89と前記払出制御回路91とは景品玉払出制御回路基板70に含まれており、
前記通常入賞口13、14a,14b,15a,15bに入賞して前記入賞玉検出器28を通過した前記入賞玉、前記始動入賞口11a?11cに入賞して前記始動入賞玉検出器12a?12cを通過した前記入賞玉及び前記可変入賞球装置7に入賞して前記入賞玉検出器10を通過した前記入賞玉を、遊技不能動化状態を解除した状態で、前記パチンコ遊技機1から外に排出する遊技機。」
の発明(以下「引用例1発明」という。)が開示されていると認めることができる。

(3)対比
そこで、本願補正発明と引用例1発明とを比較すると、引用例1発明の「打玉」、「パチンコ遊技機1」、「遊技機」、「通常入賞口13、14a,14b,15a,15b」、「始動入賞口11a?11c」、「可変入賞球装置7」、「内蔵され」、「始動入賞玉検出器12a?12c」、「入賞玉検出器10」、「打球供給皿22」、「景品玉」、「景品玉払出装置40」、「検出信号」、「プログラムにしたがって大当り状態の出現可能な遊技を行う」、「遊技制御回路79」、「対応して」、「予め定められた数値を設定」、「払出景品玉数設定回路80」、「記憶回路87?89」、「払出制御回路91」、「遊技制御回路基板69」、「景品玉払出制御回路基板70」および「外に排出する」は、本願補正発明の「打球」、「弾球遊技機」、「遊技用装置」、「一般入賞口」、「始動入賞口」、「可変入賞口」、「設けられ」、「始動入賞球検出手段」、「可変入賞球検出手段」、「所定の打球待機部」、「景品球」、「景品球払出手段」、「検出出力」、「複数の異なる特定遊技状態の中から1つの特定遊技状態を選択する」、「特定遊技状態選択部」、「基づいて」、「景品球データを決定」、「景品球データ決定部」、「景品球データ記憶部」、「景品球払出制御部」、「主制御回路基板」、「景品球払出制御回路基板」および「排出する」に相当すると認められる。
また、引用例1発明の「入賞玉集合樋27の流下通路の途中に設けられ」と、本願補正発明の「一般入賞口に設けられ」は、「特定の設置場所に設けられ」で共通し、
また、引用例1発明の「入賞玉検出器28」と、本願補正発明の「一般入賞球検出手段」は、「入賞球検出器」で共通し、
また、引用例1発明の「数値を演算回路86で予め定められた数式に基づいて演算して、この演算結果を記憶する」と、本願補正発明の「景品球データを記憶する」は、「景品球データを特定の形式で記憶する」で共通し、
また、引用例1発明の「遊技不能動化状態を解除した状態で」と、本願補正発明の「証拠球として貯えることなく」は、「特定の排出条件」で共通する。
したがって、両者は、

「遊技盤上の遊技領域に打球を打ち込んで遊技が行われる弾球遊技機を含む遊技用装置であって、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な一般入賞口と、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な始動入賞口と、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な可変入賞口と、
特定の設置場所に設けられ、前記一般入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出器と、
前記始動入賞口に設けられ、前記始動入賞口に入賞した入賞球を検出する始動入賞球検出手段と、
前記可変入賞口に設けられ、前記可変入賞口に入賞した入賞球を検出する可変入賞球検出手段と、
所定の打球待機部に景品球を払い出す景品球払出手段と、
前記始動入賞球検出手段からの検出出力が入力されたことを条件として、複数の異なる特定遊技状態の中から1つの特定遊技状態を選択する特定遊技状態選択部と、
入賞球検出器からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、前記始動入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、前記可変入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、決定された前記各景品球データを出力する景品球データ決定部と、
前記景品球データ決定部から出力された前記景品球データを特定の形式で記憶する景品球データ記憶部と、
前記景品球データ記憶部に記憶された前記景品球データを読み出し、前記景品球データに対応した数の前記景品球を払い出すように前記景品球払出手段を制御する景品球払出制御部と、を有し、
前記特定遊技状態選択部と前記景品球データ決定部とは主制御回路基板に含まれ、
前記景品球データ記憶部と前記景品球払出制御部とは景品球払出制御回路基板に含まれており、
前記一般入賞口に入賞して前記入賞球検出器を通過した前記入賞球、前記始動入賞口に入賞して前記始動入賞球検出手段を通過した前記入賞球及び前記可変入賞口に入賞して前記可変入賞球検出手段を通過した前記入賞球を、特定の排出条件で前記弾球遊技機から排出する遊技用装置。」

の点で一致し、以下の点で相違している。

相違点1、一般入賞口に入賞した入賞球を検出する入賞球検出器における特定の設置場所において、本願補正発明では、一般入賞球検出手段が「一般入賞口に設けられ」ているのに対して、引用例1発明では、入賞玉検出器28が「通常入賞口13、14a,14b,15a,15b」に設けられておらず、入賞玉集合樋27の流下通路の途中に設けられている点。

相違点2、景品球データ決定部から出力された景品球データを特定の形式で記憶する景品球データ記憶部において、本願補正発明では、そのまま直接的に「景品球データを記憶する」のに対して、引用例1発明では、間接的に「数値を演算回路86で予め定められた数式に基づいて演算して、この演算結果を記憶する」ものであり、本願補正発明のような直接的な記憶形式となっていない点。

相違点3、各入賞口に入賞した全ての入賞球を弾球遊技機から排出することにおいて、本願補正発明では、「証拠球として貯えることなく」排出するのに対して、引用例1発明では、「遊技不能動化状態を解除した状態で」排出するものであり、本願補正発明のような排出条件となっていない点。

(4)判断
上記相違点について検討する。

相違点1について、弾球遊技機分野において、一般的に、一般入賞口への入賞球を検出する一般入賞球検出器を適宜な位置に設けることが、例えば、特開平6-79055号公報(段落【0021】、【0028】等)、実公平3-34206号公報(第2頁3欄第35?38行、第2頁4欄第18?24行等)に記載されるように従来周知であり、引用例1発明の入賞玉検出器28に代えて、前記周知技術を採用して、本願補正発明のような構成とすることに格別の創意工夫を要するとはいえず、当業者が必要に応じて容易に想到し得るものである。

相違点2について、弾球遊技機分野において、一般的に、打球の入賞により所定数の賞品球を払い出すための情報を払出用記憶手段に各入賞球検出手段からの検出出力に基づいて決定された賞品球の数が特定可能なデータを記憶する記憶形式が、例えば、特開平2-252479号公報(第7頁右欄上段第15行?同頁左欄下段第3行、第8頁右欄上段第11?13行等)、特開平6-71028号公報(段落【0052】、【0057】等)に記載されるように従来周知であり、引用例1発明の演算結果を記憶する構成に代えて、前記周知技術を採用して、本願補正発明のような構成とすることに格別の創意工夫を要するとはいえず、当業者が必要に応じて容易に想到し得るものである。

相違点3について、弾球遊技機分野において、一般的に、入賞球を証拠球として貯留・停止することなく遊技機から排出することが、例えば、特開平7-265495号公報(段落【0066】等)、特開平8-266728号公報(段落【0043】等)に記載されるように従来周知であり、引用例1発明の遊技不能動化状態を解除した状態での排出条件の構成に代えて、前記周知技術を採用して、本願補正発明のような排出条件の構成とすることに格別の創意工夫を要するとはいえず、当業者が必要に応じて容易に想到し得るものである。

そして、本願補正発明が奏する効果は、引用例1発明および周知技術から当業者が予測し得るものであって格別のものとは認められない。
したがって、本願補正発明は、引用例1発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)むすび
以上のとおり、本件補正は、平成15年改正前特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第4項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
平成14年2月21日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、同項記載の発明を「本願発明」という。)は、平成13年12月3日付手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。

「遊技盤上の遊技領域に打球を打ち込んで遊技が行われる弾球
遊技機を含む遊技用装置であって、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な一般入賞口と、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な始動入賞口と、
前記遊技盤の前記遊技領域に設けられ、前記打球が入賞可能な可変入賞口と、
前記一般入賞口に設けられ、前記一般入賞口に入賞した入賞球を検出する一般入賞球検出手段と、
前記始動入賞口に設けられ、前記始動入賞口に入賞した入賞球を検出する始動入賞球検出手段と、
前記可変入賞口に設けられ、前記可変入賞口に入賞した入賞球を検出する可変入賞球検出手段と、
所定の打球待機部に景品球を払い出す景品球払出手段と、
前記始動入賞球検出手段からの検出出力が入力されたことを条件として、複数の異なる特定遊技状態の中から1つの特定遊技状態を選択する特定遊技状態選択部と、
前記一般入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、前記始動入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、前記可変入賞球検出手段からの検出出力に基づいて前記景品球の数が特定可能な景品球データを決定し、決定された前記各景品球データを出力する景品球データ決定部と、
前記景品球データ決定部から出力された前記景品球データを記憶する景品球データ記憶部と、
前記景品球データ記憶部に記憶された前記景品球データを読み出し、前記景品球データに対応した数の前記景品球を払い出すように前記景品球払出手段を制御する景品球払出制御部と、を有し、
前記特定遊技状態選択部と前記景品球データ決定部とは主制御回路基板に含まれ、
前記景品球データ記憶部と前記景品球払出制御部とは景品球払出制御回路基板に含まれており、
前記一般入賞口に入賞して前記一般入賞球検出手段により検出された前記入賞球、前記始動入賞口に入賞して前記始動入賞球検出手段により検出された前記入賞球及び前記可変入賞口に入賞して前記可変入賞球検出手段により検出された前記入賞球を、前記弾球遊技機から直接的に排出するように構成したことを特徴とする遊技用装置。」

(1)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例、および、その記載事項は、前記「2.(2)」に記載したとおりである。

(2)対比・判断
本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2.(4)」に記載したとおり、引用例1発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用例1発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(3)むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-07-13 
結審通知日 2007-07-17 
審決日 2007-07-30 
出願番号 特願平11-221529
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 土屋 保光  
特許庁審判長 小原 博生
特許庁審判官 中槙 利明
林 晴男
発明の名称 遊技用装置  
代理人 塩田 辰也  
代理人 寺崎 史朗  
代理人 長谷川 芳樹  
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