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審決分類 |
審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A01N 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する A01N |
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管理番号 | 1166234 |
審判番号 | 訂正2007-390093 |
総通号数 | 96 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2007-12-28 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2007-08-02 |
確定日 | 2007-10-03 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3934193号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第3934193号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 1.本件特許の手続の経緯 特許第3934193号(以下、「本件特許」という。)の手続の経緯は次のとおりである。 ・特許出願 :平成9年1月24日 ・拒絶理由通知:平成18年9月4日 ・手続補正 :平成18年11月2日 ・拒絶査定 :平成18年11月28日 ・拒絶査定不服審判請求:平成19年1月4日 ・手続補正 :平成19年2月2日 ・特許権の設定登録:平成19年3月30日 (請求項数 5) 2.本件審判の手続の経緯 本件審判事件の手続の経緯は次のとおりである。 ・審判請求 :平成19年8月2日 第2 請求の要旨 本件審判の請求の要旨は、特許第3934193号の明細書を本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正することを求めるというものであって、平成19年8月2日の審判請求書によれば、本件審判の請求に係る訂正(以下、「本件訂正」という。)の訂正事項は、次のとおりのものである。 (1)訂正事項a 特許第3934193号明細書における特許請求の範囲の請求項1を 「【請求項1】少なくとも害虫忌避成分、アルコール類及び粉体を含有する原液と噴射剤とを含む害虫忌避エアゾールにおいて、前記アルコール類又は前記アルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)が2種以上の成分からなり、かつそれらがサラサラ感を優れたものにする共沸混合物であり、前記粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/g以上のケイ酸化合物を除く)であり、噴射量が3秒間当たり2?5ミリリットルとすることを特徴とする害虫忌避エアゾール。」 と訂正する。 (2)訂正事項b 明細書の段落【0008】の記載を、 「【課題を解決するための手段】 本発明者らは、鋭意研究した結果、害虫忌避エアゾール中においてそれに含有される成分が共沸混合物であるものを使用すると、それにより構成した害虫忌避エアゾールは、その害虫忌避エアゾール中に粉体を含有するにもかかわらず、従来の問題点を生じず、前記目的を達成できることを見出し、それを基礎として本発明に到達した。 すなわち、本発明の前記課題は、以下に示す本発明の害虫忌避エアゾールによって達成される。 (1)少なくとも害虫忌避成分、アルコール類及び粉体を含有する原液と噴射剤とを含む害虫忌避エアゾールにおいて、前記アルコール類又は前記アルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)が2種以上の成分からなり、かつそれらがサラサラ感を優れたものにする共沸混合物であり、前記粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/g以上のケイ酸化合物を除く)であり、噴射量が3秒間当たり2?5ミリリットルとすることを特徴とする害虫忌避エアゾール。 (2)前記噴射剤の成分の中の1成分がペンタンであることを特徴とする前記(1)記載の害虫忌避エアゾール。 (3)前記の1成分であるペンタンが、イソペンタン又は/及びn-ペンタンであることを特徴とする前記(2)記載の害虫忌避エアゾール。」 と訂正する。 (3)訂正事項c 明細書の段落【0009】の記載を、 「(4)前記粉体がケイ酸化合物であることを特徴とする前記(1)記載の害虫忌避エアゾール。 (5)前記害虫忌避成分がN,N-ジエチル-m-トルアミドであることを特徴とする前記(1)?(4)のいずれか1項記載の害虫忌避エアゾール。」 と訂正する。 第3 当審の判断 1.本件訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1) 訂正事項aについて 訂正事項aに係る訂正は、訂正前の請求項1の「粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/以上のケイ酸化合物を除く)であり」という事項を、「粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/g以上のケイ酸化合物を除く)であり」として、比表面積の単位において「m2/」以下の質量の単位が欠落した記載を、粉体の比表面積を表す通常の質量単位であるgを補った「m2/g」との記載に訂正するものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。 そして、訂正事項aに係る訂正は、拒絶理由に引用された刊行物(特開平7-126104号公報)の請求項1の「ケイ酸化合物が比表面積500m2/g以上のケイ酸である」という技術事項を、本件特許発明の発明特定事項から除くための発明特定事項である「(比表面積500m2/以上のケイ酸化合物を除く)」を訂正するためのものであるから、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであって、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 したがって、訂正事項aに係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第3項及び第4項の規定に適合するものである。 (2) 訂正事項bについて 訂正事項bに係る訂正は、発明の詳細な説明の記載を訂正後の請求項1の記載に整合させるものである。(1)で検討したように請求項1についての訂正事項aに係る訂正は適法なものであるから、訂正事項bに係る訂正は、明りょうでない記載の釈明を目的とする明細書の訂正に該当し、「訂正事項aについて」に記載した理由と同じ理由により、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 したがって、訂正事項bに係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第3項及び第4項の規定に適合するものである。 (3) 訂正事項cについて 訂正事項cに係る訂正は、本件特許明細書の段落【0008】?【0009】にかけて、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の符合が付されて記載されている事項を引用するため、上記符号をもって記載することを意図している「(1)?4」を「(1)?(4)」と訂正するものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。 そして、訂正事項cに係る訂正は、願書に添付した明細書の段落【0009】の記載からみて、願書に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてするものであって、さらに、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 したがって、訂正事項aに係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第3項及び第4項の規定に適合するものである。 2.独立特許要件 上記のとおり、訂正事項a、cに係る訂正は、誤記の訂正を目的とするものであるから、次いで、訂正後の特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載されている事項により特定される発明(以下、請求項1?5に係る発明を、それぞれ「本件訂正発明1」、「本件訂正発明2」などという。)が独立して特許を受けることができるものかどうかについて検討する。 (1) 訂正後の請求項に係る発明 本件訂正発明1?5は、その特許請求の範囲に記載された下記のとおりのものである。 記 【請求項1】少なくとも害虫忌避成分、アルコール類及び粉体を含有する原液と噴射剤とを含む害虫忌避エアゾールにおいて、前記アルコール類又は前記アルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)が2種以上の成分からなり、かつそれらがサラサラ感を優れたものにする共沸混合物であり、前記粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/g以上のケイ酸化合物を除く)であり、噴射量が3秒間当たり2?5ミリリットルとすることを特徴とする害虫忌避エアゾール。 【請求項2】前記噴射剤の成分の中の1成分がペンタンであることを特徴とする請求項1記載の害虫忌避エアゾール。 【請求項3】前記の1成分であるペンタンが、イソペンタン又は/及びn-ペンタンであることを特徴とする請求項2記載の害虫忌避エアゾール。 【請求項4】前記粉体がケイ酸化合物であることを特徴とする請求項1記載の害虫忌避エアゾール。 【請求項5】前記害虫忌避成分がN,N-ジエチル-m-トルアミドであることを特徴とする請求項1?4のいずれか1項記載の害虫忌避エアゾール。 (2) 独立特許要件について 本件訂正は、上記のとおりの訂正事項a?cを内容とするものであることから、本件訂正発明1?5は、それぞれ本件訂正前の請求項1?5に係る発明、すなわち、特許された発明と同じである。 すると、特許された発明と同じく特許されるべきもの、すなわち、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 したがって、訂正事項a、cに係る訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第3項ないし第5項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 害虫忌避エアゾール (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】少なくとも害虫忌避成分、アルコール類及び粉体を含有する原液と噴射剤とを含む害虫忌避エアゾールにおいて、前記アルコール類又は前記アルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)が2種以上の成分からなり、かつそれらがサラサラ感を優れたものにする共沸混合物であり、前記粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/g以上のケイ酸化合物を除く)であり、噴射量が3秒間当たり2?5ミリリットルとすることを特徴とする害虫忌避エアゾール。 【請求項2】前記噴射剤の成分の中の1成分がペンタンであることを特徴とする請求項1記載の害虫忌避エアゾール。 【請求項3】前記の1成分であるペンタンが、イソペンタン又は/及びn-ペンタンであることを特徴とする請求項2記載の害虫忌避エアゾール。 【請求項4】前記粉体がケイ酸化合物であることを特徴とする請求項1記載の害虫忌避エアゾール。 【請求項5】前記害虫忌避成分がN,N-ジエチル-m-トルアミドであることを特徴とする請求項1?4のいずれか1項記載の害虫忌避エアゾール。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は害虫忌避エアゾールに関し、特に使用感及び忌避効果が改善された害虫忌避エアゾールに関する。 【0002】 【従来の技術】 身体や髪に香料を散布したり、発汗を抑制するための制汗剤、消炎剤や紫外線を防止する薬剤をミストとして散布するエアゾールが多用されるようになり、様々なものが提案されている。従来、前記制汗剤や紫外線防止剤を含むようなエアゾール組成物を散布する噴射剤にはフロン11(トリクロロモノフルオロメタン)やフロン12(ジクロロジフルオロメタン)のような各種フロンが使用されていたが、環境保護のために噴射剤を他のものに代替えすることが検討されている。 また、身体に塗布された前記制汗剤、消炎剤や紫外線防止剤等はその効果を持続させるため、エアゾール組成物中に粉末を配合することが提案されている。 【0003】 これまで知られた技術においては、スポーツ用のエアゾール組成物において、エアゾール組成物を噴射剤と共に皮膚に付着させることにより起こる、冷却による皮膚の損傷や痛みを伴う刺激を防止するため、噴射剤の組成や付着量を調節することによって、皮膚に清涼感を与えるような噴射剤の蒸発の程度とすることが望ましいとされている。 また、噴射剤が塗布された皮膚に清涼感を与えるような噴射剤の組成について、イソペンタンと液化石油ガスからなる冷却エアゾールが提案されている。 これらの技術においては、スポーツ用のために清涼感を与えるエアゾール組成物が示されているに過ぎず、従って有効成分として害虫忌避剤を含む害虫忌避エアゾールに関しては知られていない。 【0004】 エアゾール組成物中に粉末を配合する場合、エアゾール組成物が皮膚など被噴射面に噴射された時、粉末が被噴射面上で白くみえる状態(白化状態)が発生し易く、これを防止するため、エアゾール組成物中への粉末の添加量、噴射剤の組成、その他添加剤(例えば非イオン界面活性剤)の添加について検討されている。 また、エアゾール組成物中に粉末を配合する場合、スプレーの噴射ノズルに詰まりが生じることを防止するため、エアゾール組成物中に噴射剤に対して溶解性の悪い非イオン界面活性剤を添加することに関する技術が知られている。 【0005】 一方、害虫忌避剤を有効成分として含む技術としては、以下に示すものがある。 すなわち、噴射剤としてイソペンタン、エモリエント剤として1,3-ブチレングリコール、主剤の例の中に害虫忌避剤としてN,N-ジエチル-m-トルアミドを使用するものである。 また、害虫忌避剤、油成分とアルコール成分を含む主剤と液化石油ガス及び/又はジメチルエーテルからなるプロペラントとからなるエアゾール用組成物とすることで人体に塗布した時ベタ付きや皮膚刺激性がなく、均一さを維持し得、有効成分の作用を効果的に発現できることが知られている。 さらに、特公平4-10918号公報では、人体塗布用粉末エアゾール組成物について、有効成分の含有量及び粉末の添加量及びその粒度分布と人体に塗布した時の使用感について触れている。しかしながら、この技術では噴射剤の皮膚刺激性の調節についてはなんら触れていない。 【0006】 ジフロロモノクロルメタンを噴射剤として使用するに際して、その高すぎる蒸気圧を調節する手段として、ジメチルエーテルとC1?C3の低級アルコール類、ケトン類、C4?C25のパラフィン系溶剤を混合して共沸混合物をつくる技術を利用することが知られており、その応用製品として人体用忌避剤の例があるが、それを人体に塗布した時の使用感について、あるいはさらに粉体を用いた時の使用感についてはなんら明らかではない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、(1)人体塗布用粉末含有害虫忌避エアゾールにおいて、害虫忌避剤を伴う粉体を人体に均一に塗布できると共に有効成分の付着性を良くすることにある。 さらに本発明の目的は、(2)前記人体塗布用粉末エアゾールに関する発明を改良し、害虫忌避剤の有効性を長期間持続させ得る長所を維持しながら、エアゾールとして人体に均一に塗布できると共に、一層サラサラ感に優れ、皮膚上における白化状態を軽減でき、使用感に優れる害虫忌避エアゾールを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】 本発明者らは、鋭意研究した結果、害虫忌避エアゾール中においてそれに含有される成分が共沸混合物であるものを使用すると、それにより構成した害虫忌避エアゾールは、その害虫忌避エアゾール中に粉体を含有するにもかかわらず、従来の問題点を生じず、前記目的を達成できることを見出し、それを基礎として本発明に到達した。 すなわち、本発明の前記課題は、以下に示す本発明の害虫忌避エアゾールによって達成される。 (1)少なくとも害虫忌避成分、アルコール類及び粉体を含有する原液と噴射剤とを含む害虫忌避エアゾールにおいて、前記アルコール類又は前記アルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)が2種以上の成分からなり、かつそれらがサラサラ感を優れたものにする共沸混合物であり、前記粉体は吸油量が250ミリリットル/100g以下のもの(比表面積500m2/g以上のケイ酸化合物を除く)であり、噴射量が3秒間当たり2?5ミリリットルとすることを特徴とする害虫忌避エアゾール。 (2)前記噴射剤の成分の中の1成分がペンタンであることを特徴とする前記(1)記載の害虫忌避エアゾール。 (3)前記の1成分であるペンタンが、イソペンタン又は/及びn-ペンタンであることを特徴とする前記(2)記載の害虫忌避エアゾール。 【0009】 (4)前記粉体がケイ酸化合物であることを特徴とする前記(1)記載の害虫忌避エアゾール。 (5)前記害虫忌避成分がN,N-ジエチル-m-トルアミドであることを特徴とする前記(1)?(4)のいずれか1項記載の害虫忌避エアゾール。 【0010】 前記(1)ないし(5)において、原液/ガス比を調節すること、すなわち原液量を減らしガス量を増すことであって、単位時間当たりの噴射量を高めることが望ましい。ここで、原液/ガス比とは害虫忌避組成物と噴射剤との比であり、50/50?10/90の範囲、好ましくは40/60?20/80の範囲が示される。 本発明の骨子は、前記アルコール類又は前記アルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)が2種以上の成分からなり、それらが共沸混合物であるものを用いることにより、高圧噴射剤の蒸気圧を調整することができ、あるいはそれ以外のガス化する噴射剤を用いた場合でも、その蒸発化を容易にし、かつその蒸発化の程度を調節し、粉体を共存させた原液を容易に噴射できるようにし、さらに噴射量を増すことにより、人体に均一に塗布できると共に有効成分の付着性を良くし、さらに害虫忌避剤の有効性を長期間持続させながら、サラサラ感に優れ、皮膚上における白化状態を軽減でき、一層使用感に優れる害虫忌避エアゾールを提供できることにある。 【0011】 【発明の実施の形態】 本発明の害虫忌避エアゾールに使用できる2種以上の成分からなる共沸混合物としては、アルコール類の混合物、又はアルコール類と噴射剤(圧縮ガスを除く)との混合物を挙げることができ、詳しく述べれば、例えばLPG+イソペンタン、ジメチルエーテル(DME)+イソペンタン、LPG+イソペンタン+エタノール、LPG+DME+エタノール、窒素ガス+イソペンタン、窒素ガス+イソペンタン+エタノール、イソペンタン+n-ぺンタン+エタノールなどを挙げることができる。なお、前記した窒素ガスはそれが圧縮ガスである場合には共沸混合物とならない噴射剤として使用されているものである。本発明の害虫忌避エアゾールに使用できる噴射剤としては、その成分としては、例えばLPG、プロパン、プロピレン、n-ブタン、イソブタン、n-ブチレン、イソブチレン、n-ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ジメチルエーテル、エチルエーテル、炭酸ガス、窒素ガス及びフロンガス(HCFC22、123、124、141b、142b、225、HFC125、134a、143a、152a、32、227など)などが挙げられる。その中でも、その成分の1種としてn-ペンタン、あるいはイソペンタン(これら総称して「ペンタン」ということがある)を用いることが好ましい。 【0012】 また、溶剤としては、例えばペンタン、アルコール類、ヘキサン等が挙げられるが、詳しくは後記する害虫忌避組成物の調製に関する説明箇所において述べる。なお、前に噴射剤として挙げたものの中で害虫忌避成分等の溶剤として働くもので、原液の調製に使用されるものはこれに含まれる。 その他、沸点が-5℃から80℃の低沸点の炭化水素であるn-ブタン、ブタジエン、n-ヘキサン、イソヘキサンなどは、ジメチルエーテル、エチルエーテルやフロンガスなどの前記噴射剤と同様に、噴射剤或いは溶剤と用いることができる。共沸作用を示すものは、その結果エアゾールの使用感(サラサラ感)に優れ、かつ有効成分の付着量を高めることができる。 溶剤としてのアルコール類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、ブチルアルコール類から選ばれるもの等が挙げることができる。アルコール類は、単なる溶剤としての作用の外に、本発明の効果をより良くするための成分として添加してもよい。 【0013】 本発明において好ましい実施態様の一つは、噴射剤或いは溶剤としてイソペンタン或いはn-ペンタンを用いることであるが、このイソペンタン或いはn-ペンタンは、前記噴射剤並びに溶剤などの成分と混用した時、エアゾールの使用感(サラサラ感)が特に優れたものとし、皮膚上における白化状態を軽減するという効果が見出されたのである。イソペンタンとn-ペンタンの混合物にも同様の効果が見出されている。 このイソペンタン、n-ペンタンやこれらを含めた各種の混合物の作用は、人体など被着体に吹きつけられた際に共沸作用を示し、LPG、ジメチルエーテル、エチルエーテルなどが示す強い刺激作用を緩和することにあると思われる。また、イソペンタンなどは前記噴射剤と混用した時、共沸作用を示して前記エアゾールがノズルから噴出する際に主として液体として噴射され、人体に対する原液の付着量を多くし、かつ粉体の付着を均一化させ、しかもその後共沸混合物がその共沸作用により速やかに気化するため爽快感を与える効果を与える。さらにその際噴射剤の揮発による皮膚に対する強い刺激作用を緩和するなどの効果を発揮することができる。 この技術を人体塗布用粉末エアゾール組成物に適用する時、使用感(サラサラ感)が特に優れたものとし、皮膚上における白化状態を軽減するという効果を発揮することができる。 【0014】 例えば、エアゾールに添加するn-ペンタン、イソペンタンやn-ヘキサン等も他の成分とともに共沸作用を有するが、イソペンタンなどはその中で優れた共沸作用を示すものである。イソペンタンなどは、また噴射剤にかかわる作用の外、溶剤としての作用もするものとみられる。 前記低沸点の炭化水素は、噴射剤がジメチルエーテル、エチルエーテル及び前記フロンガスから選ばれたもの、あるいは前記エーテルと前記フロンガスとの混合物である時これら噴射剤と混用した時優れた共沸作用を示す。 また、前記噴射剤に前記低沸点の炭化水素などからなる共沸混合物を噴射剤とし、かつ害虫忌避組成物がエタノールを含む場合に優れた共沸作用を示す。 【0015】 本発明において用いる害虫忌避成分としては、害虫に対して忌避作用あるいは吸血阻害作用を有する合成あるいは天然の各種の化合物が挙げられる。例えば、ユーカリプトール、α-ピネン、ゲラニオール、シトロネラール、カンファー、リナロール、p-メンテン-3,8-ジオール、テルペノール、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、N,N-ジエチル-m-トルアミド、2-エチル-1,3-ヘキサジオール、ブチル3,4-ジヒドロ-2,2-ジメチル-4-オキソ-2H-ピラン-6-カルボキシレート(インダロン)、n-ヘキシルトリエチレングリコールモノエーテル、メチル6-n-ペンチル-シクロヘキセン-1-カルボキシレート、ジメチルフタレート(DMP)、3,7-ジメチル-6-オクテナル(シトロネラル)、ナフタレン、シトロネール酸、2-エチル-2-ブチル-1,3-プロパンジオール、2,3,4,5-ビス(Δ2-ブチレン)テトラハイドロフルフラール、ジ-m-プロピルイソシンコメロネート、2-(4-エトキシフェニル)-2メチルプロピル-3-フェキシベンジルエーテル、1-エチニル-2-メチル-2-ペンテニル-2,2,3,3-テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート、1-エチニル-2-メチル-2-ペンテニル-2,2-ジメチル-3-(2′-メチル-1′-プロペニル)シクロプロパンカルボキシレートなどが例示できる。 さらに天然物としては、桂皮、樟脳、レモングラス、クローバ、タチジャコウソウ、ジェラニウム、ベルガモント、月桂樹、松、アカモモ、ペニーロイヤル、ユーカリおよびインドセンダンなどから取れる精油、抽出液などが例示でき、これらの1種または2種以上を選択して用いることができる。上記化合物の中、特にN,N-ジエチル-m-トルアミド(以下「DEET」)が好ましい。 【0016】 本発明においては、前記害虫忌避成分等から害虫忌避組成物である原液を形成するために、前記害虫忌避成分等を溶媒中に溶解又は分散させる。害虫忌避成分等を溶解又は分散させる溶媒としては、水又は溶剤が使用されるが、そのための溶剤としては、アルコール類例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなど、ケトン類例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど、エステル類例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど、その他エチルエーテルなど、及び脂肪族炭化水素類例えばn-ヘキサン、ケロシン、n-ペンタン、イソペンタン、シクロペンタンなどが挙げられる。これら溶媒は混合して使用しても良い。これら溶媒のうち、エタノールあるいはエタノールを主溶媒として他の溶媒を混合したものを使用するのが好ましい。 ただし、前記したもののうちの溶剤を使用する場合には、噴射剤がそれ自体で共沸混合物を形成する場合以外の場合には、その溶剤同士で、或いは溶剤と噴射剤とで共沸混合物を形成するようなものでなければならない。 【0017】 また、前記害虫忌避成分等を溶媒中に分散させて、さらに均一に分散させるためには分散剤を一緒に用いることができる。このような分散剤としては、各種の界面活性剤が用いられ、例えばトリオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(10モルから40モル)硬化ヒマシ油、トリポリオキシエチレンアルキルエーテル、1,3-ブチレングリコール、デカグリセリンモノオレエート、ジオレイン酸プロピレングリコール、ポリオキシエチレン(16モルから20モル)ステアリル酸アミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸が例示でき、その他にもステアリルアルコール、ポリビニルピロリドン、ラノリン脂肪酸が例示できる。これらの分散剤の1種または2種以上を配合することが可能であり、その配合量としては0.2?5.0w/v%であり、好ましくは0.5?2.0w/v%である。そして分散剤の配合量が0.1w/v%未満であればケイ酸化合物が十分に分散せず、6w/v%以上であればべとつき感を生じることがあり好ましくない。 【0018】 本発明の粉体としては、吸油量が250ミリリットル/100g以下の粉体が使用時のべとつき感を抑え、さらさら感を向上させるのに良く適している。吸油量がこの範囲を越えるとべとつき感があり適当ではない。さらに、害虫忌避効果の点から、使用する粉体に均質に有効成分を保持させることが好ましい。 一方前記範囲を越える吸油量の粉体を用い、飽和量以下の有効成分を保持させべとつき感を調整した場合は、粉体の保持する有効成分が不均質となり害虫忌避効果が満足できないことがあり好ましくない。 ここで、粉体としては、ケイ酸化合物、アルミニウム、カオリン、タルク、アルミニウムクロロハイドロキシオキサイド、酸化チタン、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、雲母チタン、マイカ、でんぷん、合成高分子物質(ポリアミド、ポリウレタンその他)、ステアリン酸のマグネシウム塩、カルシウム塩もしくはアルミニウム塩などの塩、ベンガラ、ベントナイト等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み併せて使用できる。その配合量としては、0.3?10w/v%であり、好ましくは0.5?7.5w/v%であり、この中でも使用感に優れ白化が抑えられ、またコストなどの点からケイ酸化合物を用いることが良い。例えば、疎水性シリカ、ケイ酸カルシウム、無水ケイ酸などが挙げられ、さらにこの中でも無水ケイ酸が好適である。 【0019】 図1に本発明にも使用するスプレーの典型的なエアゾールバルブの構造を示す。図1において、該エアゾールバルブは、エアゾール用組成物が収容されている耐圧容器の上口とガスケットラバー9で連結・封止されている。そして、エアゾールバルブのディップチューブ5がエアゾール用組成物の中に浸漬している。エアゾールバルブのボタン3を押すと、ステム1がハウジング6の中に押し込まれると共にスプリング7が収縮する。この時ステム1の凸部はステムラバー2を押し下げ、ステム孔4が空隙10の中に開口する。この時エアゾール用組成物はディップチュウブ5を通り、空隙10及びステム1の内部の管を通過し、噴口8から大気中に噴射される。 【0020】 さらに、本発明の人体用害虫忌避エアゾールに用いるエアゾール容器としては、押しボタン3の噴射口径0.3から1.0mm、ステム1の内径0.3から0.6mm、アンダータップの内径0.3から2.2mm、ディップチューブ5の内径が0.5から4mmを具備する容器が好ましい。さらに、構造的には、浮遊粒子を液中に含むため、噴射量を増やすためのステムの孔が2個以上であったり、粉体の蓄積によるステムラバーの復元阻害を防止する突起を設けたり、粉体が凝集した場合に備えて、金属の球を耐圧容器内に入れるなど各種の工夫を凝らしたものが好ましい。 【0021】 そして、このようなエアゾール容器に充填することで調製された人体用害虫忌避エアゾールを使用する場合は、当該エアゾール容器を振とうし、人体用害虫忌避組成物中の粉体(通常は害虫忌避成分を含むもの)を液中に分散させた後は、通常の人体用害虫忌避エアゾールと同様の使用方法で用いることができる。 本発明の害虫忌避組成物または害虫忌避エアゾールに、その他の成分として香料、潤滑剤、殺菌剤、色素、保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、制汗剤などの添加剤を含有させることができる。 【0022】 以下に本発明の作用を説明する。 本発明の特徴とするところは、少なくとも害虫忌避成分及び粉体を含有する害虫忌避組成物を、2種以上の成分からなり、共沸混合物である噴射剤と共にエアゾール容器等に充填し、スプレーから噴射させることにある。 前記噴射剤中、共沸混合物を構成する成分の中の好ましい成分がペンタンであり、具体的にはペンタンが40重量%以上であることが好ましく、また該ペンタンの量は、害虫忌避組成物を含む原液とペンタンの合計量の50?90重量%の範囲にあることが好ましい。 【0023】 エアゾール組成物を2種以上の成分からなり、共沸混合物からなるものと共に噴射させることによって得られる作用は明確ではないが、被着体上に、例えば皮膚上に対する害虫忌避成分の付着率を従来より格段と向上させることができる。共沸混合物からなるものを用いると、ガス圧が高くなる噴射剤を用いる場合において、噴射量を高くすることができる。しかし、噴射量が高くなり過ぎて、例えば3秒間当たりの噴射量が6.0ミリリットルを越えるような場合には、噴射剤が気化することに伴う冷却作用により被着体上に痛みや必要以上の冷却感を与えることがあり好ましくない。したがって、本発明によって害虫忌避組成物をスプレーから噴射させる場合には、3秒間当たり2.0?5.0ミリリットル噴射させる範囲にすることが好ましい。それにより害虫忌避成分の付着率が向上し、その効果が長期間持続されると共に、使用感(サラサラ感)に優れ、かつ皮膚上の白化を抑えることができる。この効果は、吸油量が250ミリリットル/100g以下の粉体を使用することによってさらに好ましいものとなる。 【0024】 【実施例】 以下に実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。 【0025】 実施例a?c、比較例 有効成分(DEET)、粉体(無水ケイ酸)等を含む原液と噴射剤からなる害虫忌避エアゾールを皮膚上に噴射し、皮膚上に塗布した時に、害虫忌避剤を伴う粉体を均一に塗布できるか、かつ有効成分の付着性について検討した。さらに皮膚上のサラサラ感の向上、白化の軽減について、それらの作用と噴射量の関係についても検討を行った。 (i)噴射剤の種類 噴射剤としては、比較例がHCFC22単独であるのに対し、実施例a?cではLPGとイソペンタンを1:1の割合となるように添加したものを用いた。 (ii)害虫忌避エアゾール処方 実施例a?c及び比較例における害虫忌避エアゾールの処方を第1表に示す。なお、粉体としては、平均粒径が50μmの無水ケイ酸粉末を用い、分散剤の界面活性剤には、モノラウリン酸ソルビタンを用いた。 【0026】 【表1】 【0027】 (iii)結果: 本実施例a?cにおいて、上記のように調製した各害虫忌避エアゾールの噴射量を変えて人体に適用し、その結果を評価した。実験の結果を第2表に示す。また比較例については通常のエアゾールの場合に用いられる噴射量で噴射を行い、その実験の結果を第2表に示す。 【0028】 【表2】 【0029】 前記第1表に示した各処方の害虫忌避エアゾールを実施例a?cでは3通りに噴射量を変えて、皮膚上に塗布した結果、これらの実施例ではいずれも皮膚上への有効成分の付着率が高く、皮膚の白化軽減度も良好で、使用感も良いものであることがわかる。これに対して、比較例では有効成分付着率が低く、使用感なども実施例a?cほど良くなかった。 【0030】 忌避試験方法: ヘアレスマウスを固定用の金網の中に入れ、ヘアレスマウスの背中に向かって前記各害虫忌避エアゾールを15cmの距離から1秒間噴射し、十分乾燥させた。背中の処理部分(2cm×3cm)がでるように黒紙でくるみ、忌避試験用の検体とした。 供試虫のヒトスジシマカは、1日絶食させた羽化5日後未吸血のものを使用し、飼育ケージから吸血行動をとる雌のみを吸虫管で約20匹集めて各観察用ケージに放した。 温度30℃、湿度80%の部屋で、供試虫の入った各観察用ケージに試験用検体を入れた直後より1分間ごとに10分間まで供試虫の飛来数を観察した。観察終了後、各観察用ケージの供試虫を吸虫管で集め、吸血した供試虫数を確認した。観察は、スプレー処理後6、10時間後に行い、無処理、比較例及び実施例a?cについて比較した。結果を第3表に示す。 【0031】 【表3】 【0032】 第3表には実施例a、比較例及び無処理の場合について経時的吸血飛来率(%)と吸血率(%)が記載してあるが、実施例b及びcは実施例aと同様の結果であった。 第3表より、実施例a?cについてはいずれも無処理及び比較例よりもその忌避効果が優れていることがわかる。 【0033】 使用感テスト方法: 前記第1表の実施例aに記載の原液において、下記の粉体を使用し、害虫忌避エアゾールを製作し、皮膚上に噴射して塗布した時のべたつき感を検討した。 粉末担体の種類 本発明 無水ケイ酸(3種類)、疎水性シリカ、ポリアミド粉体、ポリメチルメタアクリレート粉体 比較 ケイ酸カルシウム、高純度シリカ、無水ケイ酸(2種類) なお、これらの粉末としては、いずれも平均粒径が30?200μmのものを用いた。試験の結果を第4表に示す。 【0034】 【表4】 【0035】 前記例示した粉体のうち、吸油量が250ミリリットル/100g以下のものが本発明の粉体として適することがわかる。 【0036】 実施例d?g 実施例aと同様に、有効成分(DEET)、粉体(無水ケイ酸)等を含む原液と噴射剤からなる害虫忌避エアゾールを調製した。ただし、害虫忌避組成物の溶剤としてはイソペンタン及びエタノールの混合溶剤を使用した。 (i)噴射剤の種類 噴射剤としては、実施例dとgではLPGを、また実施例e?fではDMEを用いた。 (ii)害虫忌避エアゾール処方 実施例d?gにおける害虫忌避エアゾール(原液及び噴射剤)の処方を第5表に示す。なお、粉体としては、平均粒径が50μmの無水ケイ酸粉末を用い、分散剤の界面活性剤には、モノラウリン酸ソルビタンを用いた。 【0037】 【表5】 【0038】 【発明の効果】 本発明の害虫忌避エアゾールを使用し、人体の皮膚上に害虫忌避剤を付着させることにより、従来しられているものに比して清涼感が良く、白化度が少なく、サラサラ感に優れた状態で害虫忌避剤を塗布することが可能となり、しかも長期間にわたり害虫忌避効果を維持することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 スプレーの典型的なエアゾールバルブの構造を示す断面説明図である。 【符号の説明】 1 ステム 2 ステムラバー 3 ボタン 4 ステム孔 5 ディップチューブ 6 ハウジング 7 スプリング 8 噴口 9 ガスケットラバー 10 空隙 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2007-09-04 |
結審通知日 | 2007-09-06 |
審決日 | 2007-09-21 |
出願番号 | 特願平9-11499 |
審決分類 |
P
1
41・
853-
Y
(A01N)
P 1 41・ 852- Y (A01N) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 守安 智 |
特許庁審判長 |
柳 和子 |
特許庁審判官 |
鈴木 紀子 井上 彌一 |
登録日 | 2007-03-30 |
登録番号 | 特許第3934193号(P3934193) |
発明の名称 | 害虫忌避エアゾール |
代理人 | 添田 全一 |
代理人 | 本多 弘徳 |
代理人 | 小栗 昌平 |
代理人 | 高松 猛 |
代理人 | 添田 全一 |
代理人 | 高松 猛 |
代理人 | 市川 利光 |
代理人 | 市川 利光 |
代理人 | 小栗 昌平 |
代理人 | 本多 弘徳 |