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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1167198
審判番号 不服2006-23146  
総通号数 96 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-10-12 
確定日 2007-11-08 
事件の表示 特願2001-327422「半導体装置の支持体」拒絶査定不服審判事件〔平成15年5月9日出願公開、特開2003-133475〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 [1]手続の経緯・本願発明
本願は、平成13年10月25日の出願であって、その請求項1、2に係る発明は、特許法第17条の2の規定に基づき平成18年8月21日付け手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1に記載された発明(以下、「本願発明1」という。)は次のとおりである。
「【請求項1】一面に機能素子が形成されると共に他面に回路配線が形成される基板を有し、前記基板の他面に設けられる外部端子により外部と電気的に接続される半導体装置の支持体であって、
前記一面と前記他面との間を貫通するビア・ホールの内壁面に被着された中空構造の金属導体からなり、一端が前記機能素子に接合され且つ他端は前記回路配線に接合されるビア電極と、
前記基板の他面側で前記ビア電極の一端を閉塞し、且つ、前記ビア・ホールが外気との通気性を確保する通気孔が形成されてなる絶縁材料膜と、
前記ビア電極の一端から前記他面に沿って引き出され、前記外部端子が設けられる電極とを有することを特徴とする半導体装置の支持体。」

[2]引用刊行物の記載事項
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された、本願出願前に頒布された刊行物である特開平8-181242号公報(以下、「引用刊行物」という。)には、下記の事項が記載されている。

引用刊行物:特開平8-181242号公報
[a]「【請求項1】基板の表裏面に形成された導体パターン同士を電気的に接続するスルーホールと、前記基板の表裏面に形成された導体パターン上にそれぞれ積層され且つ前記スルーホールの少なくともいずれか一方の開口部位に通孔が穿設されたパターン保護膜とを備えたことを特徴とするプリント配線板。」(【特許請求の範囲】【請求項1】)、
[b]【従来の技術】として、【図7】、【図8】が示されるとともに、
「従来、この種のプリント配線板を用いた小型の電子装置として、例えば図7(a)に示すように、プリント配線板31の表面に半導体素子32を搭載するとともに、搭載した半導体素子32を金線等のワイヤ33或いは図示せぬバンプを介して基板上の導体パターンに接続し、これらをモールド樹脂34にて一体的に封止した半導体装置が知られている。この半導体装置は、プリント配線板31の裏面側に所定の配列形態(一般的にはマトリクス状の配列形態)で複数の球状電極(はんだボール)35が設けられている」(段落【0002】)、
「【0004】図8はこの種のプリント配線板の製造方法の一例を説明する概略図である。 先ず、図8(a)に示すように、例えばガラスクロスに変成エポキシ樹脂を含浸し、これを熱硬化させてなる基板本体40の表裏面に、それぞれ銅箔等の導電材料にて導体膜41,42を形成したのち、後述するスルーホールの形成位置に対応してドリル等により孔明け加工を施す。次に、図8(b)に示すように、基板全体に例えば無電解銅メッキ処理等を施して、上記孔明け部分の内面も含めて基板の表面にメッキ層43を形成し、これによっていわゆるメッキスルーホール44を形成する。次いで、図8(c)に示すように、所望するパターン形状にならって基板表裏面の導体層41,42及びメッキ層43をエッチングし、基板本体40の表裏面に導体層41,42及びメッキ層43からなる導体パターンを形成する。続いて、図8(d)に示すように、基板の表裏面に塗布方式や印刷方式、さらにはシートによる貼着方式等によりソルダーレジスト等の絶縁材料を積層し、これによって導体パターンの所定箇所をパターン保護膜44により被覆する。」(段落【0004】)、
[c]【発明が解決しようとする課題】として、【図9】が示されるとともに、
「しかしながら上記従来のプリント配線板においては、スルーホール44の開口部分がパターン保護膜45によって閉塞されるため、そこに密閉状態の中空部に形成されることになる。そのため、図9(a)に示すように、大気中の水分がパターン保護膜45を透過してスルーホール44の中空部内に浸入し、マザー基板等に電子装置(半導体装置)を実装する際の加熱処理(リフローソルダリング)によって、スルーホール44の中空部内に浸入した水分が気化膨張し、これに伴う急激な圧力上昇によって、図9(b)に示すように加熱軟化したパターン保護膜45に局部的な膨れ箇所45aが発生してしまうという不都合があった。その結果、パターン保護膜45の膨れによる外観上の問題は勿論のこと、加熱処理の際にも実質的な基板の厚み寸法が変化することになるため、例えば図9(c)に示すようにリフロー途中の電子装置46が取付面fに対して傾いてしまい、互いの電極同士が離れて接続不良を招く虞れがあった。」(段落【0005】)、
[d]【作用】として、
「本発明のプリント配線板においては、基板の表裏面の導体パターン上にそれぞれ積層されたパターン保護膜に対し、スルーホールの少なくともいずれか一方の開口部位に対応して通孔が穿設されているため、スルーホールの内部が通孔を介して基板の外部雰囲気と連通した状態となる。したがって、たとえスルーホールの中空部内に水分が浸入しても、加熱処理によって気化膨張した蒸気が通孔を介して大気中に逃げ出すようになるため、スルーホール内の圧力が上昇することはない。」(段落【0008】)、
[e]【実施例】として、【図1】が示されるとともに、
「図1に示すプリント配線板1の構成においては、例えばガラスクロス等の中層基材にプリプレグや充填剤等を積層してなる基板本体2の表裏面に、銅箔等の導電材料からなる導体パターン(ランドも含む)3がそれぞれ形成されている。また、基板表裏面の導体パターン3同士は基板本体2に設けられたスルーホール(メッキスルーホール)4を介して電気的に接続されている。さらに、基板本体2の表裏面には導体パターン3を保護するため、ソルダーレジスト等の絶縁材料からなるパターン保護膜5がそれぞれ積層されている。
【0010】ここで本第1実施例においては、基板本体2の表裏面におけるスルーホール4の開口部位のうち、少なくともいずれか一方、例えば図示のごとく基板表面側のスルーホール4の開口部位に対応してパターン保護膜5に通孔5aが穿設されている。・・・
【0012】このように本第1実施例のプリント配線板1においては、基板表裏面の導体パターン3上に積層されたパターン保護膜5に、スルーホール4の開口部位に対応して通孔5aが穿設されているため、スルーホール4の内部が通孔5aを介して基板外部の大気雰囲気と連通した状態となる。そのため、たとえスルーホール4内に浸入した水分が加熱処理によって気化膨張しても、これによって発生した蒸気がパターン保護膜5の通孔5aを介して大気中に逃げ出すようになるため、スルーホール4内の圧力が上昇することはなく、これによってスルーホール4内の圧力上昇に伴うパターン保護膜5の局部的な膨れを確実に防止することが可能となる。
【0013】なお、上記第1実施例においては、基板本体2の表面側に積層されたパターン保護膜5にのみスルーホール4の開口部位に対応して通孔5aを穿設するようにしたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば基板本体2の裏面側に積層されたパターン保護膜5にのみ通孔5aを穿設したり、さらには基板表裏面のパターン保護膜5の双方に通孔5aを穿設するようにしてもよい。」(段落【0009】?【0013】)が記載されている。

[3]当審の判断
[3-1]引用刊行物に記載された発明
摘記[a]によれば、引用刊行物には、基板の表裏面に形成された導体パターン同士を電気的に接続するスルーホールと、前記基板の表裏面に形成された導体パターン上にそれぞれ積層され且つ前記スルーホールの少なくともいずれか一方の開口部位に通孔が穿設されたパターン保護膜とを備えたプリント配線板が記載されている。
そして、摘記[b]によれば、従来、プリント配線板の表面に半導体素子を搭載した半導体装置が知られており、該半導体装置には、プリント配線板の裏面側に所定の配列形態で複数の球状電極(はんだボール)が設けられている。そして、この種のプリント配線板の製造方法の一例は、先ず、例えばガラスクロスに変成エポキシ樹脂を含浸し、これを熱硬化させてなる基板本体の表裏面に、それぞれ銅箔等の導電材料にて導体膜を形成したのち、後述するスルーホールの形成位置に孔明け加工を施し、次に、基板全体に例えば無電解銅メッキ処理等を施して、上記孔明け部分の内面も含めて基板の表面にメッキ層を形成し、これによっていわゆるメッキスルーホールを形成する。次いで、所望するパターン形状にならって基板表裏面の導体層及びメッキ層をエッチングし、基板本体の表裏面に導体層及びメッキ層からなる導体パターンを形成する。続いて、基板の表裏面に塗布方式や印刷方式、さらにはシートによる貼着方式等によりソルダーレジスト等の絶縁材料を積層し、これによって導体パターンの所定箇所をパターン保護膜により被覆するとしている。
また、摘記[c]、[d]によれば、上記従来のプリント配線板においては、スルーホールの開口部分がパターン保護膜によって閉塞されるため、そこに密閉状態の中空部が形成されることになり、スルーホール44の中空部内に浸入した水分が、実装時の加熱処理(リフローソルダリング)によって気化膨張し、パターン保護膜に局部的な膨れが発生する結果、外観上の問題は勿論のこと、接続不良を招く虞れがあったが、本発明のプリント配線板においては、基板の表裏面の導体パターン上にそれぞれ積層されたパターン保護膜に対し、スルーホールの少なくともいずれか一方の開口部位に対応して通孔が穿設され、スルーホールの内部が通孔を介して基板の外部雰囲気と連通した状態となるため、スルーホール内の圧力が上昇することはないとしている。
また、摘記[e]によれば、基板本体の表裏面に導体パターンがそれぞれ形成され、基板表裏面の導体パターン同士がメッキスルーホールを介して電気的に接続され、基板表裏面の導体パターンを保護するためのソルダーレジスト等の絶縁材料からなるパターン保護膜がそれぞれ積層されているプリント配線板において、基板表裏面におけるスルーホールの開口部位のうち、裏面側のパターン保護膜に通孔を穿設することもできるとしている。
これらの事項を総合すると、引用刊行物には、
「基板表裏面に導体パターンがそれぞれ形成され、基板表裏面の導体パターン同士がメッキスルーホールを介して電気的に接続され、基板表裏面の導体パターンを保護するためのソルダーレジスト等の絶縁材料からなるパターン保護膜がそれぞれ積層されており、表面に半導体素子を搭載し、裏面側に所定の配列形態で複数の球状電極(はんだボール)が設けられるプリント配線板において、上記パターン保護膜の、上記メッキスルーホール中空部の裏面側開口部位に通孔が穿設されたプリント配線板」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

[3-2]本願発明1と引用発明との対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、引用発明における「表面に半導体素子を搭載し、裏面側に所定の配列形態で複数の球状電極(はんだボール)が設けられるプリント配線板」の「表面」及び「裏面」は、それぞれ本願発明1における「一面」及び「他面」に相当する。
上記「プリント配線板」は、「半導体素子を搭載し」て半導体装置を支持しているので、半導体装置の支持体に他ならず、更に、同「プリント配線板」は、「裏面側に所定の配列形態で複数の球状電極(はんだボール)が設けられ」、該電極を介して実装用基板にも実装できる構造であるから、本願明細書の段落【0001】に【発明の属する技術分野】として、「本発明は、LSI(・・・)や半導体パッケージなどの半導体装置を実装用基板に実装する場合、半導体装置と実装用基板との間に介挿する半導体装置の支持体の改良に関する。」と記載される「半導体装置の支持体」とも同様のものといえる。
また、引用発明における「基板表裏面の導体パターン」のうちの「裏面の導体パターン」、「裏面側に所定の配列形態で複数の球状電極(はんだボール)が設けられる」の「球状電極(はんだボール)」、「基板表裏面の導体パターン同士がメッキスルーホールを介して電気的に接続され」の「メッキスルーホール」、「メッキスルーホール」の「メッキ」は、それぞれ本願発明1における「他面」に形成される「回路配線」、「他面に設けられる外部端子」、「前記一面と前記他面との間を貫通するビア・ホール」、「ビア・ホールの内壁面に被着された中空構造の金属導体からなり、・・・他端は前記回路配線に接合されるビア電極」に相当する。そして、上記「裏面の導体パターン」が、上記「メッキスルーホール」の裏面側の一端から該裏面に沿って引き出され、上記「球状電極(はんだボール)」が設けられる部分に電極部を有することは自明の事項であるといえる。
また、引用発明における「上記パターン保護膜の、上記メッキスルーホール中空部の裏面側開口部位に通孔が穿設された」の「通孔」及び「パターン保護膜」は、それぞれ本願発明1における「前記ビア・ホールが外気との通気性を確保する通気孔」及び「前記基板の他面側で前記ビア電極の一端を閉塞し、且つ、前記ビア・ホールが外気との通気性を確保する通気孔が形成されてなる絶縁材料膜」に相当する。

してみると、両者は、
「他面に回路配線が形成される基板を有し、前記基板の他面に設けられる外部端子により外部と電気的に接続される半導体装置の支持体であって、
一面と前記他面との間を貫通するビア・ホールの内壁面に被着された中空構造の金属導体からなり、前記回路配線に接合されるビア電極と、
前記基板の他面側で前記ビア電極の一端を閉塞し、且つ、前記ビア・ホールが外気との通気性を確保する通気孔が形成されてなる絶縁材料膜と、
前記ビア電極の一端から前記他面に沿って引き出され、前記外部端子が設けられる電極
とを有する半導体装置の支持体。」の点で一致し、次の点で相違する。

(イ)本願発明1では、基板の一面に機能素子が形成され、ビア電極の一端が該機能素子に接合されているのに対し、引用発明では、そのように記載されていない点。

[3-3]相違点の検討
相違点(イ)について以下検討する。
半導体素子を搭載する回路基板、乃至半導体素子の支持基板の表面に機能素子を形成し、該基板のスルーホール導体の一端を該機能素子に接合することは、次の周知例1?3に記載されるように、本願出願前周知の技術であると認められる。

周知例1:特開平1-119092号公報
第3図、第4図が示されるとともに、
「次に第3図及び第4図に於て、コイル(21)の製造法を説明する。・・・セラミツク白基板(12)の適宜位置へスルーホール(13)を開穿すると共に、コンタクト電極(14)(15)を設ける。そして、該スルーホール(13)とコンタクト電極(14)間に、前述した方法により銅の導電層をスパイラル状のパターン(22)に形成する。このスパイラル状のパターン(22)は、該スルーホール(13)を介してセラミツク白基板(12)の下面に導通しており、・・」(第2頁右下欄6?15行)、
「而して、・・・コイル(21)・・・等の受動素子と、IC(27)及びトランジスタ等の能動素子とを同一のセラミツク白基板(12)の面上に形成することができる。」(第3頁左下欄10?14行)が記載されている。

周知例2:特開平3-258101号公報
「誘電体基板と、この誘電体基板上面に形成された高周波用半導体素子マウントランドと、この半導体素子マウントランド近くに形成された高周波信号用線路端部の接続パッドおよび電源用線路端部の接続パッドと、前記基板下面に形成されたバイパス用容量電極導体層と、この容量電極導体層と前記電源線路端部接続パッドとの間を接続するスルーホールと、前記容量電極導体層を覆って形成された誘電体薄膜と、この誘電体薄膜を含む前記基板下面全面に形成された接地導体層とを含むことを特徴とする回路基板。」(特許請求の範囲)、
第2図が示されるとともに、
「第2図は本発明の第2実施例に半導体素子をマウントし、ワイヤボンディングした状態の部分断面図である。第2図において、・・・電源配線としては、基板縁端の電源入力接続パッド12からスルーホール13で基板下面側のバイパス用容量電極導体層14につながり、さらにスルーホール8を通して基板上の半導体素子9の近くの接続パッドにつながっており、・・」(第2頁左下欄13行?右下欄1行)が記載されている。

周知例3:特開平9-213835号公報
【図1】、【図2】が示されるとともに、
「【0011】半導体チップキャリヤの支持基板4として面積10mm平方、厚さ0.7mmのアルミナ製基板を用いる。支持基板4には直径0.1mmの孔が1mmピッチで設けられており、孔の内部はAgで埋め込まれて貫通導体路15が形成されている。支持基板4の一方の面には、接地層5と電源層6からなる一対の金属膜とその間に挟まれた誘電体層7が形成されている。」(段落【0011】)、
「【0016】支持基板4の他方の面には、配線基板の接地端子、信号端子及び電源端子と接続される第2の接地パッド12、第2の電源パッド13及び第2の信号パッド14がそれぞれ形成されており、第1の接地パッド9及び第1の電源パッド10は、誘電体層7及び支持基板4に設けられた貫通導体路15、16を通して第2の接地パッド12及び第2の電源パッド13と接続される。また、第1の信号パッド11は、誘電体層7及び支持基板4に設けられた貫通導体路15、16を通して支持基板4の他方の面に設けられた薄膜抵抗8の一方の電極に接続され、薄膜抵抗8のもう一方の電極が第2の信号パッド14に接続されている。以上の構成によれば半導体チップの直下において半導体チップの信号端子と配線基板の信号端子とをつなぐ信号線上に薄膜抵抗8が直列に挿入されることになり、リードインダクタンス等による寄生インピーダンスの影響が最小限に抑えられる。」(段落【0016】)が記載されている。

そうすると、引用発明の半導体素子を搭載し、メッキスルーホールを有するプリント配線板において、その基板表面側に機能素子を形成し、メッキスルーホールの一端を該機能素子に接合することは、当業者が容易に想到し得たものと認められる。
また、相違点(イ)に係る本願発明1の特定事項によってもたらされる効果も、引用刊行物の記載、及び上記周知技術から当業者が普通に予測し得る程度のものであって、格別なものとはいえない。

なお、請求人は、審判請求書において、本願発明は、キャパシタなど受動機能素子を内蔵したシリコンインターポーザと呼ばれる支持体の構造に関するものであり、引用刊行物に記載されたプリント配線板とは相違する旨主張している。
しかしながら、平成18年8月21日付け手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1、請求項2には、半導体装置の支持体について、「キャパシタなど受動機能素子を内蔵したシリコンインターポーザ」等の記載はない。また、本願明細書の発明の詳細な説明には、Si板にスルーホールを形成した基板(スルーホール基板)が従来技術の一つとして記載され、発明の実施の形態の例としても開示されているが、該Si板以外の材質の、セラミツク白基板、誘電体基板、アルミナ製基板等の、一面に機能素子が形成される半導体装置の支持体も、上記周知例1?3に記載されるように本願出願前周知であるから、上記明細書の記載をもって、特許請求の範囲における「半導体装置の支持体」がSi板にスルーホールを形成した基板(スルーホール基板)に限定されるとは解されない。
そうすると、上記請求人の主張は、特許請求の範囲の記載に基づかない主張であるから、採用できない。

したがって、本願発明1は、引用刊行物に記載された発明、及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

[4]むすび
以上のとおり、本願発明1は、引用刊行物に記載された発明、及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
また、上記のとおり本願発明1が特許を受けることができないため、本願の請求項2に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-09-06 
結審通知日 2007-09-11 
審決日 2007-09-25 
出願番号 特願2001-327422(P2001-327422)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 菅野 智子  
特許庁審判長 城所 宏
特許庁審判官 市川 裕司
小川 武
発明の名称 半導体装置の支持体  
代理人 伊藤 壽郎  
代理人 渡邊 弘一  
代理人 眞鍋 潔  
代理人 柏谷 昭司  

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