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審決分類 審判 査定不服 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 4項1号請求項の削除 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
審判 査定不服 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G06F
管理番号 1170495
審判番号 不服2003-15284  
総通号数 98 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-02-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-08-07 
確定日 2008-01-10 
事件の表示 特願2000-390565「情報配信システム」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 7月 5日出願公開、特開2002-189869〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続きの経緯
本願は、平成12年12月22日の出願であって、平成15年7月2日付で拒絶査定がなされ、これに対し、平成15年8月7日に拒絶査定に対する審判請求がされ、当審において、平成19年1月15日付で拒絶理由の通知がされ、平成19年3月23日付で手続補正がなされ、その後、平成19年7月26日付で最後の拒絶理由の通知がされ、平成19年10月1日付で手続補正がなされたものである。

2.平成19年10月1日付の手続補正(以下「本件補正」という。)についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成19年10月1日付の手続補正を却下する。
[理由]
(1)補正の内容
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1、5は、
「【請求項1】情報を配信する複数の情報提供機関に設置される複数の情報提供装置システムと、前記情報を仲介してユーザへ配信する情報仲介機関に設置される情報選択システムと、前記選択された情報を受信するユーザ端末とを備え、それぞれをネットワークで結び、
前記各情報提供システムは、
情報を記憶した情報データベースと、
前記情報データベースに記憶されている前記情報を、前記情報選択システムへ送信する送信手段と、を備え、
前記情報選択システムは、
前記複数の情報提供システムから送信された情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した情報と、該情報が属する情報種別と、を対応付けて蓄積する蓄積手段と、
ユーザが入力または設定した複数の情報種別と、該ユーザを特定するための情報と、を含むユーザ情報を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持されたユーザ情報に含まれる情報種別に対応付けて前記蓄積手段に蓄積されている前記情報を、前記ユーザ情報で特定されるユーザへ配信する配信手段と、
前記情報種別ごとに配信可能な情報の件数を、前記ユーザ情報で特定されるユーザへ提供する提供手段と、
前記蓄積手段に蓄積された情報のうちユーザに要求された情報を前記ユーザに配信する随時配信手段と、
前記随時配信手段が配信した情報の履歴と、配信したユーザを特定する情報と、を対応付けて記憶する配信履歴記憶手段と、
前記配信履歴記憶手段及び前記蓄積手段を参照して、前記情報種別ごとに配信した情報の件数を、前記ユーザごとに算出する実績処理手段と、
前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する前記実績処理手段が算出した件数に基づいてユーザの好みを割り出し、割り出したユーザの好みに応じて、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段と、を備え、
前記ユーザ端末は、
前記情報選択システムの前記配信手段及び前記随時配信手段により配信された情報を受信し、受信した該情報を出力する出力手段を備える情報配信システム。

【請求項5】
請求項1に記載された情報配信システムにおいて、
前記販売促進手段は、前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとの、前記ユーザの好みに応じて、該情報種別に関連する販促メールを生成しない、
ことを特徴とする情報配信システム。」と補正された。

(2)補正の適否の判断
(2-1)特許法第17条の2第3項の規定違反について
上記補正後の特許請求の範囲の請求項1における「前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する前記実績処理手段が算出した件数に基づいてユーザの好みを割り出し、割り出したユーザの好みに応じて、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段」は、本願の願書に最初に添付した明細書又は図面には記載されておらず、かつ、自明なことでもない。
すなわち、本願の願書に最初に添付した明細書又は図面には、前記配信可能件数記憶手段、販売促進手段に関連して、以下の(ア)ないし(ウ)の記載がある。
(ア)「【0038】 また、定時配信ではなく、ユーザが随時、情報選択システム20から情報を取得することもできる。この場合、情報選択システム20へユーザがアクセスすると、図15に示す情報選択画面305がユーザ端末30に表示される。ユーザは、この中から選択して、情報を取得することができる。」
(イ)図15には、ユーザ端末に表示される情報選択画面として、アクセス可能情報 2000.5.17(水)A新聞 政治 4件 B新聞 政治 2件・・・が記載されている。
(ウ)「【0022】 販売促進処理部205は、配信履歴データベース255を参照して、販促情報を生成する。たとえば、各ユーザの過去の配信履歴から、ユーザの好みを割りだして、新たな配信サービスの契約受注のための販促メールを生成する。」
以上の(ア)ないし(ウ)の記載からすると、本願の出願当初の明細書又は図面には、ユーザが随時、情報選択システム20から情報を取得する場合、情報選択システム20へユーザがアクセスすると、図15に示す情報選択画面305(アクセス可能情報 2000.5.17(水)A新聞 政治 4件 B新聞 政治 2件・・・)がユーザ端末30に表示され、ユーザは、この中から選択して、情報を取得することができること、販売促進処理部205は、配信履歴データベース255を参照して、たとえば、各ユーザの過去の配信履歴から、ユーザの好みを割りだして、新たな配信サービスの契約受注のための販促メールを生成することが記載されているものの、補正後の上記「ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する前記実績処理手段が算出した件数に基づいてユーザの好みを割り出し、割り出したユーザの好みに応じて、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段」は、記載されておらず、かつ、自明なことでもない。

以上のとおり、上記補正は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものではないので、特許法第17条の2第3項の規定に適合しないから、同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

(2-2)特許法第17条の2第4項の規定違反について
本件補正の前の特許請求の範囲の請求項1、5は、平成19年3月23日付手続補正書に記載された、次のとおりのものである。
「【請求項1】情報を配信する複数の情報提供機関に設置される複数の情報提供装置システムと、前記情報を仲介してユーザへ配信する情報仲介機関に設置される情報選択システムと、前記選択された情報を受信するユーザ端末とを備え、それぞれをネットワークで結び、
前記各情報提供システムは、
情報を記憶した情報データベースと、
前記情報データベースに記憶されている前記情報を、前記情報選択システムへ送信する送信手段と、を備え、
前記情報選択システムは、
前記複数の情報提供システムから送信された情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した情報と、該情報が属する情報種別と、を対応付けて蓄積する蓄積手段と、
ユーザが入力または設定した複数の情報種別と、該ユーザを特定するための情報と、を含むユーザ情報を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持されたユーザ情報に含まれる情報種別に対応付けて前記蓄積手段に蓄積されている前記情報を、前記ユーザ情報で特定されるユーザへ配信する配信手段と、
前記情報種別ごとに配信可能な情報の件数を記憶する配信可能件数記憶手段と、
前記蓄積手段に蓄積された情報のうちユーザに要求された情報を前記ユーザに配信する随時配信手段と、
前記随時配信手段が配信した情報の履歴と、配信したユーザを特定する情報と、を対応付けて記憶する配信履歴記憶手段と、
前記配信履歴記憶手段及び前記蓄積手段を参照して、前記情報種別ごとに配信した情報の件数を、前記ユーザごとに算出する実績処理手段と、
前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、所定の閾値を超える場合には、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段と、を備え、
前記ユーザ端末は、
前記情報選択システムの前記配信手段及び前記随時配信手段により配信された情報を受信し、受信した該情報を出力する出力手段を備える情報配信システム。

【請求項5】
請求項1に記載された情報配信システムにおいて、
前記販売促進手段は、前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、前記閾値以下である場合には、該情報種別に関連する販促メールを生成しない、
ことを特徴とする情報配信システム。」

本件補正は前記のとおりのものであって、その補正の前後の内容を対比してみると、
(A)本件請求項1に係る補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「前記情報種別ごとに配信可能な情報の件数を記憶する配信可能件数記憶手段」を削除する補正である。
また、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、所定の閾値を超える場合には、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段」を「前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する前記実績処理手段が算出した件数に基づいてユーザの好みを割り出し、割り出したユーザの好みに応じて、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段」と補正するものであるが、当該補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項である「販売促進手段」を限定するものとはなっていない。
そうすると、上記各補正は特許請求の範囲の減縮を目的とするものとはいえない。
(B)また、本件請求項5に係る補正は、本件補正前の請求項5に係る発明を特定するために必要な事項である「前記販売促進手段は、前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、前記閾値以下である場合には、該情報種別に関連する販促メールを生成しない」を「前記販売促進手段は、前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとの、前記ユーザの好みに応じて、該情報種別に関連する販促メールを生成しない」と補正するものであるが、当該補正は、本件補正前の請求項5に係る発明を特定するために必要な事項である「販売促進手段」を限定するものとはなっていない。
(C)さらに、上記各補正は、拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてする明瞭でない記載の釈明を目的とするものでもなく、誤記の訂正または請求項の削除を目的とするものでもない。

したがって、本件補正は、特許法第17条の2第4項の規定に違反するものであり、同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
平成19年10月1日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願は、平成19年3月23日付手続補正書により補正された明細書および図面に記載された「情報配信システム」に関するものと認められる。

(a)当審の平成19年7月26日付拒絶の理由
平成19年7月26日付の拒絶理由の趣旨は、次のとおりである。
「平成19年3月23日付けの手続補正書による補正は、下記の点で出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内ではないので、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

(1)手続補正書1頁【請求項1】における「前記情報種別ごとに配信可能な情報の件数を記憶する配信可能件数記憶手段」及び「前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、所定の閾値を超える場合には、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段」は、本願の願書に最初に添付した明細書又は図面には記載されておらず、かつ、自明なことでもない。
すなわち、本願の願書に最初に添付した明細書又は図面には、前記配信可能件数記憶手段、販売促進手段に関連して、以下の(ア)ないし(ウ)の記載がある。
(ア)「【0038】 また、定時配信ではなく、ユーザが随時、情報選択システム20から情報を取得することもできる。この場合、情報選択システム20へユーザがアクセスすると、図15に示す情報選択画面305がユーザ端末30に表示される。ユーザは、この中から選択して、情報を取得することができる。」
(イ)図15には、ユーザ端末に表示される情報選択画面として、アクセス可能情報 2000.5.17(水)A新聞 政治 4件 B新聞 政治 2件・・・が記載されている。
(ウ)「【0022】 販売促進処理部205は、配信履歴データベース255を参照して、販促情報を生成する。たとえば、各ユーザの過去の配信履歴から、ユーザの好みを割りだして、新たな配信サービスの契約受注のための販促メールを生成する。」
以上の(ア)ないし(ウ)の記載からすると、本願の出願当初の明細書又は図面には、ユーザが随時、情報選択システム20から情報を取得する場合、情報選択システム20へユーザがアクセスすると、図15に示す情報選択画面305(アクセス可能情報 2000.5.17(水)A新聞 政治 4件 B新聞 政治 2件・・・)がユーザ端末30に表示され、ユーザは、この中から選択して、情報を取得することができること、販売促進処理部205は、配信履歴データベース255を参照して、たとえば、各ユーザの過去の配信履歴から、ユーザの好みを割りだして、新たな配信サービスの契約受注のための販促メールを生成することが記載されているものの、補正後の上記「前記情報種別ごとに配信可能な情報の件数を記憶する配信可能件数記憶手段」及び「前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、所定の閾値を超える場合には、該情報種別に関連する配信サービスの契約受注のための販促メールを生成して該ユーザ情報で特定されるユーザに送信する販売促進手段」は、記載されておらず、かつ、自明なことでもない。
(2)手続補正書2頁【請求項5】における「前記販売促進手段は、前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、前記閾値以下である場合には、該情報種別に関連する販促メールを生成しない」は,本願の願書に最初に添付した明細書又は図面には記載されておらず、かつ、自明なことでもない。
すなわち、本願の願書に最初に添付した明細書又は図面には、前記販売促進手段に関連して、上記(ウ)の記載があるのみであり、補正後の上記「前記販売促進手段は、前記ユーザ情報に含まれる情報種別ごとに、前記配信可能な情報の件数に対する、前記実績処理手段が算出した件数が、前記閾値以下である場合には、該情報種別に関連する販促メールを生成しない」は、記載されておらず、かつ、自明なことでもない。」

(b)審判請求人の対応
審判請求人は、前記拒絶の理由に対して、平成19年10月1日付で意見書及び手続補正書を提出している。

(c)当審の判断
前記拒絶の理由で指摘した事項について、提出された上記平成19年10月1日付の手続補正は、前記のとおり却下されたので、上記平成19年10月1日付の意見書について検討する。
請求人は、上記意見書で、
「B.補正について
本意見書とともに提出した手続補正書における特許請求の範囲の補正の根拠について説明します。
補正後の請求項1、5の記載は、補正前の請求項1、出願時の明細書の段落番号「0017」?「0019」、「0022」、「0024」?「0030」、「0038」、図面4、6?9、15等の記載に基づきます。
より具体的には、補正前の請求項1における「配信可能件数記憶手段」を、段落番号「0038」、図15等の記載に基づいて、手続補正書に記載した「提供手段」に補正しました。また、補正前の請求項1における「販売促進手段」を、段落番号「0019」、「0022」、「0029」、「0038」、図8、図15に基づいて、手続補正書に記載した「販売促進手段」に補正しました(請求項5の記載も同様)。
従って、今回の補正は新規事項の追加ではありません。
また、請求項2?4は、補正していません。
従いまして、特許請求の範囲の当該補正は、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていると考えます。
C.特許を受けることができる理由
B.で述べたように、今回の補正は、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内であるので、上記拒絶理由を解消しました。」
と主張しているが、平成19年10月1日付の手続補正は、前記2.平成19年10月1日付の手続補正についての補正却下の決定で述べたとおり、特許法第17条の2第3項及び同条第4項の規定に違反し却下されたので、上記請求人の意見書での主張は採用できない。

以上のとおり、平成19年3月23日付けの手続補正書による補正は、依然として、出願当初の明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものではない。

(d)むすび
したがって、本願は、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-10-24 
結審通知日 2007-11-13 
審決日 2007-11-28 
出願番号 特願2000-390565(P2000-390565)
審決分類 P 1 8・ 561- WZ (G06F)
P 1 8・ 571- WZ (G06F)
P 1 8・ 573- WZ (G06F)
P 1 8・ 574- WZ (G06F)
P 1 8・ 572- WZ (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 谷口 信行  
特許庁審判長 藤内 光武
特許庁審判官 久保田 昌晴
森次 顕
発明の名称 情報配信システム  
代理人 三品 岩男  
代理人 特許業務法人湘洋内外特許事務所  
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