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審決分類 審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない。 C09K
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 C09K
管理番号 1172168
審判番号 不服2005-24739  
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-12-22 
確定日 2008-02-06 
事件の表示 平成9年特許願第143460号「土壌固化剤」拒絶査定不服審判事件〔平成10年12月2日出願公開、特開平10-316967〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成9年5月15日の出願であって、拒絶理由に対して平成16年9月7日付けで手続補正書及び意見書が提出され、平成17年10月7日付けで刊行物等提出書が提出され、同年11月30日付けで拒絶査定がなされ、これに対して同年12月22日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。

第2 平成17年12月22日付け手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成17年12月22日付け手続補正を却下する。

[理由]
1 補正について
平成17年12月22日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)は、平成16年9月7日付けの手続補正書により補正された、本件補正前の特許請求の範囲の請求項2の記載、
「酸化マグネシウムおよび/または硫酸マグネシウム2?20重量%と高炉スラグ40?98重量%とを含有する土壌固化剤」

「酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムと硫酸マグネシウムとの合計2?20重量%と高炉スラグ40?98重量%とを含有する土壌固化剤」
とする補正を含むものである。

2 補正要件について
上記請求項2についての補正は、上記補正前の請求項2における発明を特定する事項である「酸化マグネシウムおよび/または硫酸マグネシウム2?20重量%」、すなわち「酸化マグネシウム2?20重量%、または、酸化マグネシウムおよび硫酸マグネシウム(との合計)2?20重量%、または、硫酸マグネシウム2?20重量%」のうち「硫酸マグネシウム2?20重量%」を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。
しかしながら、本件補正後の上記請求項2に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)は、下記の理由により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであるから、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

(1)独立して特許を受けることができない理由
本件補正発明は、本願の出願前に頒布された刊行物である、特開昭59-18147号公報、又は、特開昭54-113910号公報に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

(2)刊行物に記載された事項
ア 特開昭59-18147号公報(以下、「引用例A」という。なお、これは、平成17年10月7日付け刊行物等提出書により提出された刊行物「資料第3号」に該当する。)には、以下の事項が記載されている。

(摘記A1)「高炉水滓スラグ47?85重量%、硫酸マグネシウム(MgSO_(4)として)3?25重量%および酸化マグネシウム5?43重量%とからなる固化材」(第1頁左下欄 特許請求の範囲)
(摘記A2)「本発明は高炉水滓スラグ、硫酸マグネシウムと酸化マグネシウムとを配合してなる、産業廃棄物、ヘドロ用固化剤に関する。」(第1頁左下欄下から12行?下から10行)
(摘記A3)「本発明者は・・・固化材として高炉水滓スラグ47?85重量%(以下単に%と称する)と硫酸マグネシウム3?25%と酸化マグネシウム5?43%を配合したものを用いれば、強度が高く耐水性にすぐれ、有害金属などの溶出を完全に防止できる固化物が得られることを見出し本発明に到達した。」(第1頁右下欄1行?13行)
(摘記A4)「本発明において使用する高炉水滓スラグは・・・一般に高炉スラグ、水滓スラグ、あるいは単にスラグと称せられるものである。」(第1頁右下欄下から3行?第2頁2行)
(摘記A5)「実施例1及び比較例
A湖のB川流入口近くに沈積しているヘドロをニューマポンプで吸上げ砂床上に1日放置、脱水したものは黒色粘稠状を呈し、その性状は表-1.1、表-1.2に示す通りである。・・・このような性状をもったヘドロ1Kgに表-1.3に示す配合割合の本発明の固化材15%(150g)を加え、ホバート型ミキサーで5分間混練後、直ちに5φ×11cmの型枠に詰めて20℃湿空養生室に養生し所定の材令日に脱型しJISA-1216に準じて一軸圧縮試験を行なった。・・・表-1.4に示すように本発明の固化材を使用すれば埋立に必要な強度(10Kg/cm^(2))が得られ、また有害金属の溶出は認められず、さらにpHも9.1?9.6と低かった。」(第2頁左下欄下から4行?第3頁右上欄13行)
(摘記A6)「

」(第3頁左下欄の表-1.3)

イ 特開昭54-113910号公報(原査定の拒絶理由での引用例(1);以下、「引用例B」という。)には、以下の事項が記載されている。

(摘記B1)「生石灰、か焼ドロマイト、消石灰および消化ドロマイトのうちの少くとも一種の物質5?80重量部(酸化物換算)、鉱さい20?95重量部、石こう(2水石こう換算)5?30重量部よりなる有機質軟弱地盤の改良材。」(第1頁左下欄;特許請求の範囲)(審決注:「か焼ドロマイト」の「か」はひらがなで表記した。以下同様。)
(摘記B2)「生石灰、か焼ドロマイト、消石灰または消化ドロマイド(以下生石灰類と略称する)に対し石こうと鉱さいとを特定量の範囲内に混合して改良材を造り、これを有機質地盤中に混入すれば地盤は硬化され、良質の地盤が造成されることを知見した。」(第1頁右下欄第下から6行?末行)
(摘記B3)「次に北海道泥炭地盤(含水比1100%、Ig.loss94%)の改良試験をした場合について説明する。生石灰、高炉水さい(SiO_(2) 34.0%、Al_(2)O_(3) 15.2%、Fe_(2)O_(3) 0.8%、CaO 41.1%、MgO 7.6%)および2水石こうを第1表に示す割合に配合して改良材を造り、この改良材に同重量の水を加えてスラリーとなし、泥炭100重量部に対しスラリー100重量部を加えて混合攪拌し、径5cm×高さ10cmの型枠に流し込み、振動させながら供試体を造つた。次にこの供試体を各材令まで泥炭水中で養生した後、一軸圧縮強さを測定し第1表の結果を得た。」(第2頁左上欄末行?右上欄11行)
(摘記B4)「

」(第2頁左下欄;第1表)
(摘記B5)「第1表の結果より生石灰5?80重量部、高炉水さい20?95重量部および2水石こう5?30重量部よりなる改良材が有機質軟弱地盤の改良に効果があることが認められる。なお生石灰の代りにか焼ドロマイト、消石灰または消化ドロマイトを酸化物換算で生石灰と同量用いても第1表の結果とほぼ同様な結果が得られた。」(第2頁左下欄下から2行?右上欄6行)
(摘記B6)「石こうとしては2水石こう、半水石こうおよび無水石こうの1種または2種以上が使用される。」(第2頁右下欄15行?17行)

(3)当審の判断
ア 本件補正発明と引用例Aについて
(ア-1)引用例Aに記載された発明
引用例Aには、高炉水滓スラグ47?85重量%、硫酸マグネシウム(MgSO_(4)として)3?25重量%および酸化マグネシウム5?43重量%とからなる固化材が記載されており(摘記A1、A3)、その「高炉水滓スラグ」は一般に高炉スラグとも称せられるものであり(摘記A4)、また、「固化材」はヘドロ用固化材として使用される(摘記A2、A5)ものであって、具体的に実施例(表-1.3での試料番号2;摘記A6)として、高炉水滓スラグ80%、硫酸マグネシウム(MgSO_(4)として)10%および酸化マグネシウム10%とからなる固化材(審決注:ここでの%は重量%を意味する(摘記A3参照)。)が、河口近くに沈積しているヘドロの固化に使用され、埋め立てに必要な強度が得られることが記載されている(摘記A5、A6)。
そうすると、引用例Aには、
「酸化マグネシウム5?43重量%と硫酸マグネシウム3?25重量%と高炉スラグ47?85重量%とからなるヘドロ用固化材」
の発明(以下、「引用発明A」という。)が記載されていると認められる。

(ア-2)対比・判断
そこで、本件補正発明と引用発明Aを対比すると、ヘドロは土壌の一種であり、固化材は埋め立てに必要な強度を付与するものである(摘記A5)ので、引用発明Aの「ヘドロ用固化材」は、本件補正発明の「土壌固化剤」に該当するといえるから、両者は、
「酸化マグネシウムと硫酸マグネシウムと高炉スラグとからなる土壌固化剤」で一致し、各成分の配合量も重複するものであり、しかも、引用発明Aの実施例(摘記A6)は本件補正発明に該当するものである。

(ア-3)小括
したがって、本件補正発明は、上記引用例Aに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(ア-4)審判請求人の主張について
審判請求人は、審判請求書において「特開昭59-18147号(資料第3号)(審決注:引用例Aである。)には高炉水滓スラグ、硫酸マグネシウム、および酸化マグネシウムからなる固化剤が開示されているが、固化作用の主役を担うのは高炉水滓スラグであり、硫酸マグネシウムや酸化マグネシウムは該高炉水滓スラグの活性剤とし使用されており、酸化マグネシウムや硫酸マグネシウムを固化作用の主役とする本訂正発明とは固化機構が異なる。」と主張しているが、本件補正発明は、固化機構で特定される発明ではない。そして、上記2(3)で述べたように、引用発明Aは、本件補正発明と同一の構成の発明を包含するものであるから、同一の構成からは同一の作用効果を奏するものと認められる。
なお、付言すれば、本件補正発明は、高炉スラグを40?98重量%と多量に含有するものであるから、高炉スラグが固化に大きく関わると認められること、及び、本件補正明細書において、「高炉スラグを併用した場合には更に酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムと硫酸マグネシウムの混合物と高炉スラグとの固化反応によって土壌が固化せしめられる」(本件補正明細書段落【0011】)と記載されていることからみて、本件補正発明での固化機構が引用発明Aでの固化機構と格別の差異があるものとも認められない。

イ 本件補正発明と引用例Bについて
(イ-1)引用例Bに記載された発明
引用例Bには、生石灰、か焼ドロマイト、消石灰および消化ドロマイトのうちの少くとも一種の物質5?80重量部(酸化物換算)、鉱さい20?95重量部、石こう(2水石こう換算)5?30重量部よりなる有機質軟弱地盤の改良材が記載されており(摘記B1)、具体的に、生石灰、高炉水さい及び2水石こうを種々の割合に配合した改良材を、北海道泥炭に加え固化させた結果が第1表に記載されており、(摘記B3、B4)、さらに、改良材として、生石灰の代りにか焼ドロマイトを酸化物換算で生石灰と同量用いても第1表の結果とほぼ同様な結果が得られたことが記載されている(摘記B5)。
そうすると、引用例Bには
「か焼ドロマイト5?80重量部(酸化物換算)、高炉水さい20?95重量部、石こう(2水石こう換算)5?30重量部よりなる有機質軟弱地盤の改良材」
の発明(以下、「引用発明B」という。)が記載されていると認められる。
(イ-2)対比・判断
本件補正発明と引用発明Bを対比すると、引用発明Bの「有機質軟弱地盤の改良材」は、軟弱地盤を硬化し、良質の地盤を造成するものである(摘記B2)から、本件補正発明の「土壌固化剤」に該当するといえる。また、「か焼ドロマイト」はその成分として酸化マグネシウムを含有すること、及び「高炉水さい」は高炉水さいスラグともいわれ、高炉スラグの一種とされるものであることはいずれも技術常識であるから、両者は、
「酸化マグネシウムと高炉スラグとを含有する土壌固化剤」
で一致し、以下のa、bの点で一応相違する。

a 本件補正発明は成分の配合量として、酸化マグネシウム2?20重量%と高炉スラグ40?98重量%と規定しているが、引用発明はその記載がなく、(成分として酸化マグネシウムを含有する)か焼ドロマイトと高炉水さい(高炉スラグ)の各配合量が重量部で記載されている点。
b 本件補正発明は、酸化マグネシウムと高炉スラグ以外の配合成分は特に規定していないが、引用発明Bは、さらに、石こう(2水石こう換算)5?30重量部を配合するとしている点。

(イ-3)相違点についての検討
(i)相違点aについて
引用例Bには、(具体的な配合例を示す第表1の)生石灰の代りにか焼ドロマイトを酸化物換算で生石灰と同量用いても第1表の結果とほぼ同様な結果が得られたと記載されている(摘記B5)から、第表1の生石灰をか焼ドロマイトに換えた場合、その成分中に存在する酸化マグネシウムが、配合物全体のどの程度の割合(重量%)となるか、また、高炉水さい(高炉スラグ)が配合物全体のどの程度の割合(重量%)となるか、すなわち、引用発明Bの配合割合を本件補正発明の記載にならって表記すれば、どのようになるかを検討する。
ここで、か焼ドロマイトの純粋な組成は、MgO・CaOであり(なお、これは、審判請求人がその審判請求書に記載している、「ドロマイトは純粋なものでMgO:21.9重量%、CaO:30.4重量%、CO_(2) :47.7重量%含んでいる。」(審判請求書の2.2-1の記載参照)とされるドロマイトをか焼して得られるか焼ドロマイトの組成と一致するものである)、生石灰の組成はCaOであるから、これに基づき、MgOの分子量を40.32、CaOの分子量を56.08として、第1表に記載されている生石灰と酸化物換算で同量となるか焼ドロマイトを配合した場合の酸化マグネシウム量を計算すると、第1表の一軸圧縮強さからみて、効果のある配合割合である試料4;高炉水さい90、生石灰5,石こう5(審決注:この配合割合は重量部であるが、3成分の合計は100重量部であるので重量%と同じ値となる。摘記B4参照)に対応するものは、高炉水さい90重量%、酸化マグネシウム2.09重量%、石こう5重量%となる。同様に計算すると、第1表の試料5;高炉水さい80、生石灰5,石こう15に対応するものは、高炉水さい80重量%、酸化マグネシウム2.09重量%、石こう15重量%、試料6;高炉水さい70、生石灰20,石こう10に対応するものは、高炉水さい70重量%、酸化マグネシウム8.37量%、石こう10重量%、試料9;高炉水さい55、生石灰30,石こう15に対応するものは、高炉水さい55重量%、酸化マグネシウム12.55重量%、石こう15重量%となり、いずれも、本件補正発明で規定する、酸化マグネシウム2?20重量%と高炉スラグ(高炉水さい)40?98重量%の範囲内の量に該当する配合量のものであるから、本件補正発明と引用発明Bは、表記上の違いはあるものの、それら成分の配合量は実質的に重複するものと認められる。
したがって、相違点aは、実質的な相違点ではない。

(ii)相違点bについて
引用例Bには、引用発明Bに、2水石こう換算で5?30重量部配合される石こうとしては、2水石こう、半水石こうおよび無水石こうの1種または2種以上が使用されると記載されている(摘記B6)。
ここで、本件補正により補正された明細書(以下、「本件補正明細書」という。)には、本件補正発明は、酸化マグネシウムと高炉スラグ以外の配合成分として、「上記成分以外に、所望なれば・・・無水石膏、半水石膏・・・が添加されてもよい。」(本件補正明細書段落【0011】)と記載されており、配合成分として石膏が例示されている。さらに、実施例として軽焼マグネシアや高炉スラグの他に無水石膏20.0重量%などを配合した土壌固化剤が記載されており(本件補正明細書段落【0019】;実施例3)、この無水石膏を20.0重量部配合した土壌固化剤は、2水石こう換算で約25.3重量部の石こうを配合した土壌固化剤に該当するものである。このように、本願発明において、配合成分として、石こうが引用発明Bと同程度用いられることも記載されている。
したがって、相違点bは、実質的な相違点ではない。

(イ-4)小括
したがって、本件補正発明は、上記引用例Bに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

3 まとめ
以上のとおり、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、その余について検討するまでもなく、本件補正は、特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
平成17年12月22日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし6に係る発明は、平成16年9月7日付け手続補正書により補正された明細書の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項2に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、以下のとおりである。

「酸化マグネシウムおよび/または硫酸マグネシウム2?20重量%と高炉スラグ40?98重量%とを含有する土壌固化剤」

1 原査定の理由及び引用例
原査定の拒絶の理由は、本願は、平成16年7月7日付け拒絶理由通知書に記載した理由1,2によって、拒絶すべきものであるというものである。そして、その理由1は、本願発明は、本願の出願前に頒布された刊行物に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないとする理由を含むものであり、刊行物として特開昭54-113910号公報(拒絶理由での引用例(1);これは前記「第2、2、(2)、イ」に示した「引用例B」に該当する。)が挙げられている。

2 刊行物に記載された事項
原査定の拒絶理由に引用された引用例(すなわち「引用例B」)に記載された事項は、前記「第2、2、(2)、イ」に記載したとおりである。

3 当審の判断
本願発明は、前記「第2」で検討した本件補正発明と同一の構成の「酸化マグネシウム2?20重量%と高炉スラグ40?98重量%とを含有する土壌固化剤」なる発明を含むものであり、しかも、前記「第2、2、(3)、イ」に記載した理由の根拠の一部とした本願明細書の実施例3は本件補正により補正されていないから、本願発明は、前記「第2、2、(3)、イ」に記載したのと同様の理由により、本願の出願前に頒布された刊行物である引用例Bに記載された発明であると認められる。

4 むすび
以上のとおり、本願発明は、上記引用例Bに記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
したがって、その余について検討するまでもなく、本願は拒絶をすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-10-17 
結審通知日 2007-10-18 
審決日 2007-12-20 
出願番号 特願平9-143460
審決分類 P 1 8・ 113- Z (C09K)
P 1 8・ 575- Z (C09K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山本 昌広  
特許庁審判長 原 健司
特許庁審判官 井上 彌一
岩瀬 眞紀子
発明の名称 土壌固化剤  
代理人 宇佐見 忠男  
代理人 宇佐見 忠男  

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