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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 C01B
管理番号 1172312
審判番号 不服2005-11431  
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-06-16 
確定日 2008-02-07 
事件の表示 特願2001-152599「水素製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成14年11月27日出願公開、特開2002-338201〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成13年5月22日の出願であって、平成16年5月25日に拒絶理由を発送し、その指定期間内である平成16年7月20日付けで手続補正書および意見書が提出されたが、平成17年5月12日付け(発送:平成17年5月17日)で拒絶査定がなされ、これに対し同年6月16日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年7月11日付けで手続補正書が提出されたものである。

2.平成17年7月11日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成17年7月11日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
(1)本件補正の内容
本件補正は、本件補正前の特許請求の範囲の
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 水を分解することにより水素を製造する方法であって、水中に金属片を存在させ、これに放射線を照射して、水を分解することを特徴とする、水素製造方法。
【請求項2】 前記金属片が、金属単体であることを特徴とする、請求項1記載の水素製造方法。
【請求項3】 前記金属片が、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、モリブデン、タングステン、鉛、白金、金、タンタル、パラジウム、希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の水素製造方法。
【請求項4】 前記金属片が、水素吸蔵性を有することを特徴とする、請求項1?3のいずれか1項に記載の水素製造方法。
【請求項5】 前記放射線が、X線、α線、β線、γ線、電子線、中性子線、及び粒子線からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1?4のいずれか1項に記載の水素製造方法。」の記載を
「【請求項1】 水を分解することにより水素を製造する方法であって、金属の存在下、当該金属へ放射線を照射することにより発生した二次電子線、紫外線、又は可視光線によって、水を分解することを特徴とする、水素製造方法。
【請求項2】 さらに、前記放射線の照射自体によって、水を分解することを特徴とする請求項1記載の水素製造方法。
【請求項3】 前記金属が、金属単体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の水素製造方法。
【請求項4】 前記金属が、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、モリブデン、タングステン、鉛、白金、金、タンタル、パラジウム、希土類元素からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1?3のいずれか1項に記載の水素製造方法。
【請求項5】 前記金属が、水素吸蔵性を有することを特徴とする、請求項1?4のいずれか1項に記載の水素製造方法。
【請求項6】 放射線が、X線、α線、β線、γ線、電子線、中性子線、及び粒子線からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1?5のいずれか1項に記載の水素製造方法。」
とする補正を含むものであって、本件補正前の請求項1?4の「金属片」を「金属」(以下、「補正事項(a)」という。)とする内容を含むものである。
(2).補正の適否
(2-1).補正事項(a)について
本件補正事項(a)に関して、出願当初明細書【0006】には、「金属の形態は、金属単体であっても当然良いが、酸化物等の化合物や合金であっても、さらに、固体状に限らず、イオン等で溶解した状態であっても良い。」と記載され、該記載より補正事項(a)は、金属化合物、固体状に限らず、イオン等で溶解した状態を含むものと解される。ここで「金属片」について検討する。広辞苑 第五版によると「片」は「ひときれ。きれはし。」を意味することから、一般的に「金属片」は、金属のきれはし、すなわち固体金属のきれはしを意味するものと解される。また本願明細書【0011】の実施例においても「金属片」は固体であるといえるから、「金属片」は固体金属を意味するものといえる。してみると補正後の請求項1は「金属片」を「金属」とする補正事項(a)により「イオン等で溶解した状態」の事項を含むものとなり、補正事項(a)は特許請求の範囲を限縮するものとはいえず、特許請求の範囲の限縮を目的とするものともいえない。また補正事項(a)は、請求項の削除、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明を目的とするものでないことも明らかである。
そうすると本件補正前の請求項1?4についてする補正事項(a)は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項各号に掲げられた、請求項の削除、特許請求の範囲の減縮、誤記の訂正、明りょうでない記載の釈明のいずれをも目的とするものではない。
(3)むすび
以上のとおりであるから、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項の規定に違反してなされた補正事項(a)を含むものであり、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

3.本願発明について
(1)平成17年7月11日付けの手続補正は、上記「2.」のとおり却下されたので、本願の請求項1?5に係る発明は、平成16年7月20日付けで手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、以下のとおりである。
「【請求項1】 水を分解することにより水素を製造する方法であって、水中に金属片を存在させ、これに放射線を照射して、水を分解することを特徴とする、水素製造方法。」

4.引用刊行物の記載事項
これに対して、原査定の拒絶理由に引用された、本願出願前の平成8年7月16日に頒布された刊行物である特開平8-183602号公報(以下、「刊行物1」という)には、次の事項が記載されている。ここで、原文で例えば1,2などの数字を丸囲いした記述は、その代用として「<1>」、「<2>」などと記載する。
(ア)「本発明に係る放射線-半導体触媒法による水分解、水素製造原理は、次の二つの反応メカニズムによる。
<1>半導体微粒子懸濁法:TiO_(2) 又はSrTiO_(3) のような半導体微粒子(直径数μ?数十μ)の表面にRuのような白金族元素を担持し、これを多量に水中に懸濁させる。これにγ線を照射することにより、半導体内にエレクトロン-ホール(e^(-)-h^(+))ペアが発生し、これらが水を分解して、水素と酸素を発生させる(即ち、(e^(-)-h^(+))ペアの内、e^(-) はプロトンを還元して水素を発生させ、h+は水を酸化して酸素を発生させる)。
<2>白金族微粒子懸濁法:Ru金属の微粒子(直径数μ?数十μ)を水中に懸濁させ、それにγ線を照射させると、γ線とH_(2) Oとの反応で生成した水素ラジカル(H・)および水酸ラジカル(・OH)が、金属微粒子の表面でその触媒的効果により容易に結合し、H_(2) 、H_(2) O_(2) が生成する。この効果は、金属微粒子が存在しない場合の約30倍にもなる。」(段落【0012】-【0014】)
(イ)「上記した二つの水分解、水素発生実験を行うために、図5に示されるような装置を組んだ。図5の装置は、触媒を懸濁させた溶液を貯留するフラスコ11にガス捕集容器13を組み合わせたものであり、これらの接続はガラス擦り合わせコック15により行われる。まず、フラスコ11に水を加え、ここに触媒を懸濁させた後、接続された排気管17から一旦ガスを抜き、それをアルゴンガスと置換する。その後、γ線を照射し、ガス捕集容器に貯留されたガスの量及び割合を測定し、アルゴンガス以外のガスの量(体積、割合)を調べた。実験は、^(60)Coの43000Ci線源を利用し、線源から20cm離れた場所に図5の装置を置いて行った。この結果を表1に示す。」(段落【0016】)
(ウ)「[表1]

この表1に示されるように、ルテニウムを担持した酸化チタン触媒を使用した場合には水素が発生し、その量および発生速度は、ルテニウム金属単独の場合の約2倍程度になるということがわかる。・・・・。また、Ru金属微粒子のみの懸濁系でも約30倍の発生効率が得られた。このようなことから、半導体微粒子懸濁系と白金族微粒子懸濁系とを共存させた系では、少なくともこれらの相加的効果は得られるものと考えられる。」(段落【0017】)
(エ)「図1に示されるように、γ線が照射されることにより、半導体内の電子がエネルギーギャップを飛び越して伝導体にまで昇位し、価電子帯には正孔を生ずる。」(段落【0009】)
(オ)「図1」には「半導体微粒子による光触媒作用のスキーム」が記載されており「TiO_(2)微粒子」の粒径は「0.5?数μm」であることが窺える。

5.対比・判断
(1)刊行物1には、記載事項(ア)のとおり、「白金族微粒子懸濁法:Ru金属の微粒子(直径数μ?数十μ)を水中に懸濁させ、それにγ線を照射させると、γ線とH_(2) Oとの反応で生成した水素ラジカル(H・)および水酸ラジカル(・OH)が、金属微粒子の表面でその触媒的効果により容易に結合し、H_(2) 、H_(2) O_(2) が生成する。」と記載されている。またこの記載の「直径数μ?数十μ」は、「Ru金属の微粒子」の粒径を表すものであり「直径数μm?数十μm」といえる。さらに記載事項(イ)には「フラスコ11に水を加え、ここに触媒を懸濁させた後、接続された排気管17から一旦ガスを抜き、それをアルゴンガスと置換する。その後、γ線を照射し、ガス捕集容器に貯留されたガスの量及び割合を測定し、アルゴンガス以外のガスの量(体積、割合)を調べた。」こと及び「その結果を表1に示す」ことが記載されている。さらに「表1」には記載事項(ウ)によれば「^(60)Coγ線照射水分解、水素発生試験結果」が示され、「照射試料系」が「Ru金属粒子」のときの「H_(2)発生率(ml/h)」は「3.90」であること及び「Ru金属微粒子のみの懸濁系でも約30倍の発生効果が得られた」ことが記載されている。したがって、記載事項(ア)-(ウ)より、刊行物1には、直径数μm?数十μmのRu金属微粒子が水中に懸濁した懸濁系にγ線を照射し、水を分解させ水素を発生することが記載されているといえる。
これらの記載を本願発明1の記載ぶりに即して整理すると、刊行物1には、「直径数μm?数十μmのRu金属微粒子を水中に懸濁させた懸濁系にγ線を照射することにより、水を分解して水素を発生させる方法」の発明(以下、「引用発明1」)が記載されているといえる。
(2)そこで本願発明1と引用発明1とを対比する。
まず本願発明1の「水中に金属片を存在させ、これに放射線を照射」との発明特定事項の「これ」は「金属片」を示しているといえる。
また引用発明1の「水を分解して水素を発生させる方法」、「γ線を照射」は、本願発明1の「水を分解することにより水素を製造する方法」、「放射線を照射」にそれぞれ相当する。また、引用発明1の「Ru金属微粒子」と本願発明1の「金属片」は、「金属」である点で共通し、この金属を「水中に懸濁させ」ることは、「水中に金属を存在させ」ることを意味することは明らかである。
そうすると、本願発明1と引用発明1とは、「水を分解することにより水素を製造する方法であって、水中に金属を存在させ、放射線を照射して、水を分解することを特徴とする、水素製造方法。」の点で一致し以下の(ア)(イ)の点で相違する。
(ア)本願発明1は金属片に「放射線を照射」するのに対して、引用発明1はかかる限定が付されていない点。
(イ)本願発明1の金属は「金属片」であるのに対し、引用発明1は「直径数μm?数十μmのRu金属微粒子」である点
(3)相違点(ア)(イ)について検討するに当たって、下記に掲げる従来技術を検討する。
(従来技術1:特開平10-15392号公報)
上記従来技術1には(a)-(b)の事項が記載されている。
(a)「【請求項1】 触媒形状が薄片状である酸化チタンからなることを特徴とする水中に含まれる有機ハロゲン化合物除去用の光触媒。」(特許請求の範囲)
(b)「【発明の実施の形態】本発明の水中での有機ハロゲン化合物除去用の光触媒は、触媒形状が薄片状である酸化チタンでなければならない。触媒形状が薄片上である場合、触媒がきれいに分散して、水中に含まれる有機ハロゲン化合物を除去する。薄片状とは厚さが1nmから10μm、好ましくは1nm?100nmであり、長さが10nmから500μmの薄片である。酸化チタン光触媒の厚さと長さが上記範囲外の場合は、水中に含まれる有機ハロゲン化合物の除去率が低く好ましくない。」(段落【0019】)
ここで従来技術1について検討すると、従来技術1の記載事項(a)(b)より、水中で使用する触媒として厚さが1nmから10μm、好ましくは1nm?100nmであり、長さが10nmから500μmの薄片状の形状のものを用いること、該薄片状の形状のものは分散性に優れることが記載されているといえる。

(従来技術2:特開平8-197044号公報)
上記従来技術には(a)-(c)の事項が記載されている。
(a)「【請求項2】 金属微粉を混入した廃水に電子ビームを照射する電子ビーム照射殺菌装置と、電子ビーム照射後の廃水から前記金属微粉を除去するセパレータとを有することを特徴とする廃水の処理装置。」(特許請求の範囲)
(b)「前記(2)の本発明は、電子ビーム照射殺菌装置によって金属微粉を混入した廃水に電子ビームを照射しているために、前記のように水中に万遍なくγ線またはx線を行きわたらせて効果的な殺菌が行われ、この殺菌処理された廃水からセパレータで金属微粉を除去して金属微粉を含まない処理水を得ることができる。
前記(3)の本発明では、前記セパレータで除去された金属微粉が未処理の廃水に混入されて有効に利用される。」(段落【0013】-【0014】)
(c)「本発明の一実施例を、図1によって説明する。図1(a)において、2は供給される未処理の廃水1にタングステン等の金属微粉8を混入する金属粉混入器であり、金属微粉8を混入された廃水は、電子加速装置5で発生する電子ビーム4が照射される電子ビーム照射殺菌装置3へ導入される。電子ビーム照射殺菌装置3で電子ビーム4が照射されて処理された廃水は、セパレータ6へ導入され、ここで金属微粉8が除去され処理水7として排出される。また、水より分離された金属微粉8は、金属粉混入器2に供給され再度未処理の廃水1に混入されるようになっている。なお、前記セパレータ6としては、サイクロン式、重力分離式、フィルタ式等のものを用いることができる。」(段落【0016】)
ここで従来技術2について検討すると、従来技術2の記載事項(a)-(c)より、水中に混入する金属粉に電子線を照射し、該電子線を照射された金属粉を回収、再利用することが記載されているといえる。

(4)相違点(ア)について
刊行物1の記載事項(エ)の「γ線が照射されることにより、半導体内の電子がエネルギーギャップを飛び越して伝導体にまで昇位し、価電子帯には正孔を生ずる。」の記載、記載事項(ウ)の「TiO_(2) 又はSrTiO_(3) のような半導体微粒子(直径数μ?数十μ)の表面にRuのような白金族元素を担持し、これを多量に水中に懸濁させる。これにγ線を照射することにより、半導体内にエレクトロン-ホール(e^(-)-h^(+))ペアが発生し、これらが水を分解して、水素と酸素を発生させる」の記載、記載事項(オ)の「TiO_(2)微粒子」は「0.5?数μmの大きさである」ことから、直径数μ?数十μmの白金族元素を担持したTiO_(2)微粒子が水中に懸濁された系にγ線が照射された場合、直径数μm?数十μmのTiO_(2)微粒子自体に放射線が照射されるといえる。また記載事項(ウ)の表1より「Ru担持TiO_(2)」が懸濁された「照射試料系」「1」は「試料重量粒子/水(g)」は「25/500」の記載から、「Ru担持TiO_(2)触媒系」は水500g当たり、Ru担持TiO_(2)触媒粒子が25個存在するものといえ、同じく表1に記載された「Ru金属微粒子」が懸濁された「照射試料系」「4」である「Ru金属微粒子のみの懸濁系」は水500g当たり、Ru金属微粒子が10個存在するものといえる。
してみれば微粒子懸濁液の微粒子粒径の点で重複し、500g当たりの粒子の存在個数が半分程度である引用発明1の「直径数μm?数十μmのRu金属微粒子が懸濁された懸濁系」においても、直径数μm?数十μmのRu金属微粒子自体に放射線は照射されるものと推認される。よって引用発明1と本願発明1とは相違点(ア)の点で実質的に相違するものといえない。

相違点(イ)について
水中で使用される触媒として薄片形状のものは従来技術1にみられるように周知であり、引用発明1のRu金属微粒子を分散性のよい薄片状とすること、すなわち金属片とすることは当業者が容易に想到しうることである。また薄片状とすることによる効果も予想しうる程度のものである。

なお出願人は平成17年8月18日付け審判請求書請求の理由で引用発明1はγ線による水分解反応の触媒としてRu金属の微粒子を利用できることを開示するだけで、金属に放射線を照射することによって二次電子線、紫外線、又は可視光線を発生させることは、もちろん、当該二次電子線、紫外線、又は可視光線によって水を分解することに関して教示乃至示唆がない旨(以下「主張1」という。)、平成16年7月20日付け意見書で水中に存在させる共存材料として金属片を用いることで、分解反応後の共存材料の回収、再利用が容易になる旨(以下「主張2」という。)主張する。
当該主張1、2について検討する。
主張1について
上記「相違点(ア)」のとおり、引用発明1においてもRu金属微粒子自体にγ線は照射されるものと推認されることから、本願発明1と同様な作用により水素が発生するものと認められる。また本願明細書【0004】には「上記放射線を、水に照射することのみによっても、水分子の化学結合は切断できるが、金属を共存させることにより、照射した放射線を、化学的効率の高い二次電子線、紫外線、可視光線等に変換させることができる」と記載されており、引用発明1の「直径数μ?数十μmのRu金属微粒子を水中に懸濁させた懸濁系」は水中に金属が存在するものといえるから、引用発明1においても、刊行物1の記載事項(ア)の「<2>白金族微粒子懸濁法」の作用の他に、二次電子線、紫外線等により水素は発生するものと認められる。
よって、主張1は採用できない。
主張2ついて
従来技術2にみられるように、水中に存在する金属粉に放射線を照射した後、該金属粉を回収再利用することは周知の技術的事項であり、従来技術1にみられる金属片の場合においても周知の方法により回収できることは予想しうる程度のものである。よって、主張2は採用できない。

以上のとおりであるから、請求人の主張1、2は採用できない。

6.むすび
したがって、本願発明1は、刊行物1に記載された発明並びに周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論の通り審決する。
 
審理終結日 2007-11-29 
結審通知日 2007-12-04 
審決日 2007-12-20 
出願番号 特願2001-152599(P2001-152599)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (C01B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 後藤 政博  
特許庁審判長 板橋 一隆
特許庁審判官 大工原 大二
宮澤 尚之
発明の名称 水素製造方法  
代理人 冨田 和幸  
代理人 藤谷 史朗  
代理人 徳永 博  
代理人 杉村 興作  
代理人 来間 清志  
代理人 坂野 博行  

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