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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B23B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B23B
管理番号 1173437
審判番号 不服2006-13707  
総通号数 100 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-06-29 
確定日 2008-02-21 
事件の表示 平成11年特許願第273350号「スローアウェイ式切削工具」拒絶査定不服審判事件〔平成13年 4月10日出願公開、特開2001- 96406〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本件出願は、平成11年9月27日の特許出願であって、同17年10月11日付けで拒絶の理由が通知され、その指定期間内の同17年12月13日に意見書と共に明細書について手続補正がされたが、同18年5月25日付けで拒絶をすべき旨の査定がされ、同18年6月29日に本件審判の請求がされ、その後、同18年7月31日に明細書について再度手続補正(以下「本件補正」という。)がされたものである。

第2 本件補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。
[理由]
1 補正の内容の概要
本件補正は、特許請求の範囲について補正をすると共にそれに関連して発明の詳細な説明の一部について補正をするものであって、特許請求の範囲の請求項1について補正前後の記載を補正箇所に下線を付して示すと以下のとおりである。
(1)補正前
「着座面をなす下面に対向する上面の稜線が切刃とされ、側面に複数の取付用平面が設けられたスローアウェイチップを工具本体のチップ取付座に装着してなるスローアウェイ式切削工具であって、
前記スローアウェイチップは、略円盤形状をなす丸型スローアウェイチップであって、略円形の前記上面と円錐台形状の前記側面との円形の交差稜線が前記切刃とされ、前記側面には、前記取付用平面が上下面の中心を貫通する前記スローアウェイチップの中心軸に対して回転対称にして、90度間隔をおいて四面設けられ、
前記チップ取付座が、前記スローアウェイチップの下面を受ける底面と、該底面から立ち上げられて前記スローアウェイチップの前記取付用平面を受ける側壁部とを有し、この側壁部には、工具先端側を向く受け面と工具外周側を向く受け面とが設けられていて、前記チップ取付座は、これら受け面にそれぞれ前記取付用平面のうちいずれか二面を面接触させた状態で前記スローアウェイチップが固定され、
前記工具本体の、前記チップ取付座の底面と交差する外面には、前記チップ取付座近傍において工具外周側を向く第一の取付基準平面と、工具先端側を向く第二の取付基準平面とが設けられ、前記第一と第二の取付基準平面は、前記受け面がそれぞれ前記スローアウェイチップの各一つの前記取付用平面を当接させた場合に、前記スローアウェイチップの前記取付用平面のうち、前記受け面に面接触する面に対向する他の取付用平面と同一方向を向いて連続することにより、前記チップ取付座に装着した前記スローアウェイチップの取付用平面に対応する位置決め部を構成することを特徴とするスローアウェイ式切削工具。」
(2)補正後
「着座面をなす下面に対向する上面の稜線が切刃とされ、側面に複数の取付用平面が設けられたスローアウェイチップを工具本体のチップ取付座に装着してなるスローアウェイ式切削工具であって、
前記スローアウェイチップは、略円盤形状をなす丸型スローアウェイチップであって、略円形の前記上面と円錐台形状の前記側面との円形の交差稜線が前記切刃とされ、前記側面には、前記取付用平面が上下面の中心を貫通する前記スローアウェイチップの中心軸に対して回転対称にして、90度間隔をおいて四面設けられ、
前記チップ取付座が、前記スローアウェイチップの下面を受ける底面と、該底面から立ち上げられて前記スローアウェイチップの前記取付用平面を受ける側壁部とを有し、この側壁部には、工具先端側を向く受け面と工具外周側を向く受け面とが設けられていて、前記チップ取付座は、これら受け面にそれぞれ前記取付用平面のうちいずれか二面を面接触させた状態で前記スローアウェイチップが固定され、かつこれら受け面によって受けられる前記取付用平面を変更することで、前記スローアウェイチップの切刃のうち前記工具本体から先端側と外周側に突出する部分を選択することができ、 前記工具本体の、前記チップ取付座の底面と交差する外面には、前記チップ取付座近傍において工具外周側を向く第一の取付基準平面と、工具先端側を向く第二の取付基準平面とが設けられ、前記第一と第二の取付基準平面は、前記受け面にそれぞれ前記スローアウェイチップの各一つの前記取付用平面を当接させた場合に、前記スローアウェイチップの前記取付用平面のうち、前記受け面に面接触する面に対向する他の取付用平面と同一方向を向いて連続することにより、前記チップ取付座に装着した前記スローアウェイチップの取付用平面に対応する位置決め部を構成することを特徴とするスローアウェイ式切削工具。」
2 補正の適否
本件補正のうち特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、チップ取付座について「これら受け面によって受けられる前記取付用平面を変更することで、前記スローアウェイチップの切刃のうち前記工具本体から先端側と外周側に突出する部分を選択することができ」という事項を付加するとともに、「前記受け面がそれぞれ前記スローアウェイチップの各一つの前記取付用平面を当接させた場合」を「前記受け面にそれぞれ前記スローアウェイチップの各一つの前記取付用平面を当接させた場合」と補正するものであって、全体として特許請求の範囲の減縮を目的とすることが明らかであるので、さらに、補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「補正発明」という。)が特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか否かについて検討する。
(1)補正発明
補正発明は、本件補正により補正された明細書及び願書に添付した図面の記載からみて、上記1(2)に示す特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりの「スローアウェイ式切削工具」であると認める。
(2)引用例
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された本件出願前に日本国内において頒布された刊行物である特開平10-263907号公報(以下「引用例」という。)の記載内容は以下のとおりである。
(2)-1 引用例記載の事項
引用例には以下の事項が記載されている。
ア 段落【0001】
「【発明の属する技術分野】本発明は、工具本体の先端にスローアウェイチップが着脱自在に取り付けられたスローアウェイ式切削工具に係わり、特に、工具本体の剛性を高めるのに有効なスローアウェイ式切削工具に関するものである。」
イ 段落【0014】?【0020】
「【発明の実施の形態】以下に、図1?図5を参照して、本発明に係るスローアウェイ式切削工具の第一の実施形態について説明する。本実施形態に係るスローアウェイ式切削工具は、軸線回りに回転させられるカッター本体の先端に、略円板状のチップが着脱自在に装着されてなるスローアウェイ式カッターである。
符号11は、軸線O回りに回転させられる略円柱状をなすカッター本体であり、このカッター本体11の先端には、先端面11aから基端11b側に向かう複数のチップポケット12が、カッター本体11の周方向に間隔をおいて形成されている(図1および図2参照)。
このチップポケット12のカッター回転方向Rを向く面12aには、図3に示すように、面12aから一段低められた位置に形成された取付面13aと、該取付面13aから起ち上がり前記チップポケット12の面12aに連なる壁面13b,13bとから構成されたチップ取付座13が設けられている。また、この取付面13aには、ねじ穴14が直交するように設けられている。
チップ取付座13に装着されるチップ15は、超硬合金等から略円板状に形成されており、その中央部には、すくい面15aをなす上面および着座面15bをなす下面の両面に開口する、クランプねじ16を挿通するための取付穴が設けられている。
また、逃げ面15cをなすチップ15の側面には、面取り面17が互いに交差するように周方向に連続して形成されており、これら面取り面17は、周方向に1つおきに位置する一組の面取り面17と、前記チップ取付座13の壁面13b,13bとが互いに密着するように形成されている。
さらに、すくい面15aと逃げ面15cとの交差稜線部に形成された円形状の切刃15Aの切れ味が悪くなったり、欠け等が生じた場合に未使用の切刃15Aにより切削が行えるように、チップ15をチップ取付座13から取り外し、他の組の面取り面17を壁面13b,13bに密着させて再装着できるよう、周方向に1つおきに位置する面取り面17同士のなす角度は全て壁面13b,13bのなす角度と略一致するように設定されている。
そして、チップ15は、チップ取付座13の取付面13aに着座させられるとともに、クランプねじ16が前記取付穴を貫通してカッター本体11にねじ込まれることにより、チップ15の着座面15bおよび面取り面17が、それぞれ、チップ取付座13の取付面13aおよび壁面13b,13bに密着するように押し付けられて当接し、カッター本体11の先端に装着されている。」
ウ ここで、図面の【図2】及び【図3】を参照すると、チップ15の面取り面17が密着するチップ取付座13の壁面13b,13bは、それぞれ工具先端側と工具外周側を向いていることが見て取れる。
また、【図1】ないし【図3】を参照すると、工具本体の、チップ取付座13の取付面13aよりも工具先端側及び工具外周側であって、取付面13aと交差する工具先端側及び工具外周側の外面には、チップ取付座13近傍において工具外周側を向く面と、工具先端側を向く面とが設けられ、チップ取付座13の壁面13b,13bにそれぞれスローアウェイチップ15の各一つの面取り面17を当接させた場合に、これらの面は、【図1】に示されるように、前記スローアウェイチップ15の面取り面17のうち、前記壁面13b,13bに面接触する面に対向する他の面取り面17と同一方向を向いて連続していることが見て取れる。
(2)-2 引用例記載の発明
以上のとおりであるから、引用例記載の事項を技術常識を考慮しながら補正発明に照らして整理すると引用例には以下の発明が記載されていると認める。
「着座面15bをなす下面に対向する上面の稜線が切刃15Aとされ、側面に複数の取付用の面取り面17が設けられたスローアウェイチップ15を工具本体のチップ取付座13に装着してなるスローアウェイ式切削工具であって、
前記スローアウェイチップ15は、略円板状に形成されたスローアウェイチップ15であって、略円形の前記上面と逃げ面15cをなす前記側面との円形の交差稜線が前記切刃15Aとされ、前記側面には、前記取付用の面取り面17が互いに交差するように周方向に連続して形成されており、
前記チップ取付座13が、前記スローアウェイチップ15の下面を受ける取付面13aと、該取付面13aから起ち上げられた工具先端側を向く壁面13bと工具外周側を向く壁面13bとから構成され、前記チップ取付座13は、これら壁面13b,13bにそれぞれ前記取付用の面取り面17のうち周方向に1つおきに位置する一組の面取り面17を密着させた状態で前記スローアウェイチップ15が固定され、かつこれら壁面13b,13bによって受けられる前記面取り面17を変更することで、前記スローアウェイチップ15の切刃15Aのうち前記工具本体から先端側と外周側に突出する部分を選択することができ、
工具本体の、チップ取付座13の取付面13aと交差する外面には、前記チップ取付座13近傍において工具外周側を向く面と、工具先端側を向く面とが設けられ、これらの面は、チップ取付座13の壁面13b,13bにそれぞれスローアウェイチップ15の各一つの面取り面17を当接させた場合に、前記スローアウェイチップ15の面取り面17のうち、前記壁面13b,13bに密着する面に対向する他の面取り面17と同一方向を向いて連続しているスローアウェイ式切削工具。」(以下、「引用例記載の発明」という。)
(3)対比
補正発明と引用例記載の発明とを対比すると以下のとおりである。
引用例記載の発明の「略円板状に形成されたスローアウェイチップ15」は、補正発明の「略円盤形状をなす丸型スローアウェイチップ」に相当する。
また、引用例記載の発明のチップ取付座13の「取付面13a」は、補正発明の「底面」に相当し、引用例記載の発明の「取付面13aから起ち上げられた工具先端側を向く壁面13bと工具外周側を向く壁面13b」は、当然補正発明と同様に底面から立ち上げられてスローアウェイチップの取付用の面取り面17を受ける側壁部に設けられているから、補正発明の「工具先端側を向く受け面と工具外周側を向く受け面」に相当する。
また、引用例記載の発明は、工具先端側を向く受け面と工具外周側を向く受け面にそれぞれスローアウェイチップの取付用の面取り面17のうち周方向に1つおきに位置する一組の面取り面17を密着させた状態で前記スローアウェイチップが固定され、かつこれら受け面によって受けられる前記面取り面17を変更することで、前記スローアウェイチップの切刃のうち前記工具本体から先端側と外周側に突出する部分を選択することができるものであることからみて、引用例記載の発明のスローアウェイチップの側面に、互いに交差するように周方向に連続して形成された「取付用の面取り面17」は、上下面の中心を貫通するスローアウェイチップの中心軸に対して回転対称にして、所定角度間隔をおいて複数面設けられているという限りで、補正発明の「取付用平面」ということができるものである。
また、引用例記載の発明における、工具本体の、チップ取付座の底面と交差する外面に設けられた「工具外周側を向く面」と「工具先端側を向く面」は、工具先端側を向く壁面13bと工具外周側を向く壁面13bにそれぞれスローアウェイチップの各一つの面取り面17を密着させた場合に、前記スローアウェイチップの前記面取り面17のうち、前記壁面13b,13bに密着する面に対向する他の面取り面17と同一方向を向いて連続しており、技術常識からみてチップ取付座13に装着したスローアウェイチップの面取り面17に対応する位置決め部を構成する取付基準平面となることが明らかであることから、それぞれ補正発明の「工具外周側を向く第一の取付基準平面」と「工具先端側を向く第二の取付基準平面」に相当し、また、「スローアウェイチップ取付用平面に対応する位置決め部」にも相当する。
したがって、補正発明と引用例記載の発明とは、以下の点で一致しているということができる。
「着座面をなす下面に対向する上面の稜線が切刃とされ、側面に複数の取付用平面が設けられたスローアウェイチップを工具本体のチップ取付座に装着してなるスローアウェイ式切削工具であって、
前記スローアウェイチップは、略円盤形状をなす丸型スローアウェイチップであって、略円形の前記上面と前記側面との円形の交差稜線が前記切刃とされ、前記側面には、前記取付用平面が上下面の中心を貫通する前記スローアウェイチップの中心軸に対して回転対称にして、所定角度間隔をおいて複数面設けられ、
前記チップ取付座が、前記スローアウェイチップの下面を受ける底面と、該底面から立ち上げられて前記スローアウェイチップの前記取付用平面を受ける側壁部とを有し、この側壁部には、工具先端側を向く受け面と工具外周側を向く受け面とが設けられていて、前記チップ取付座は、これら受け面にそれぞれ前記取付用平面のうちいずれか二面を面接触させた状態で前記スローアウェイチップが固定され、かつこれら受け面によって受けられる前記取付用平面を変更することで、前記スローアウェイチップの切刃のうち前記工具本体から先端側と外周側に突出する部分を選択することができ、
前記工具本体の、前記チップ取付座の底面と交差する外面には、前記チップ取付座近傍において工具外周側を向く第一の取付基準平面と、工具先端側を向く第二の取付基準平面とが設けられ、前記第一と第二の取付基準平面は、前記受け面にそれぞれ前記スローアウェイチップの各一つの前記取付用平面を当接させた場合に、前記スローアウェイチップの前記取付用平面のうち、前記受け面に面接触する面に対向する他の取付用平面と同一方向を向いて連続することにより、前記チップ取付座に装着した前記スローアウェイチップの取付用平面に対応する位置決め部を構成するスローアウェイ式切削工具。」
そして、補正発明と引用例記載の発明とは、以下の点で相違している。
<相違点1>
スローアウェイチップの形状につき、補正発明では「円錐台形状」としているのに対し、引用例記載の発明では、円錐台形状かどうか不明な点。
<相違点2>
スローアウェイチップの取付用平面が、補正発明では、90度間隔をおいて四面設けられているのに対して、引用例記載の発明では、そのような角度ではなく、四面のみでもない点。
(4)相違点についての検討
(4)-1 <相違点1>について
一般にスローアウェイチップには逃げ角が設けられているものであることから、略円盤形状をなす丸型スローアウェイチップであれば、その形状を、切刃側である上面側から下面側に向かって逃げ角の分だけ外径が小さくなる円錐台形状とすることは、当業者が容易になし得たものである。
(4)-2 <相違点2>について
略円盤形状をなす丸型スローアウェイチップにおいて、取付用平面を90度間隔をおいて四面設けることは、例えば、実願昭63-36828号(実開平1-138602号)のマイクロフィルム(第1図(a)(b)参照)、特開平10-175114号公報(【図8】参照)等に開示されているように従来周知である。
そして、この従来周知の事項を引用例記載の発明に適用することを妨げる特段の理由も見当たらないことからみて、引用例記載の発明を補正発明のように構成することに格別の困難性はない。
(4)-3 効果について
補正発明によってもたらされる効果も、引用例記載の発明及び上記従来周知の事項から当業者であれば予測できる程度のものであって格別のものではない。
(4)-4 まとめ
したがって、補正発明は、引用例記載の発明及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
3 むすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する特許法第126条第5項の規定に違反するものであるから上記改正前の特許法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本件出願の発明について
1 本件出願の発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本件出願の請求項に係る発明は、平成17年12月13日付け手続補正書により補正された明細書及び願書に添付した図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし請求項2に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められるところ、請求項1に係る発明(以下「本件出願の発明」という。)は、上記第2の1(1)に示す特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの「スローアウェイ式切削工具」である。
2 引用例
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された刊行物及びその記載内容は、上記第2の2(2)に示したとおりである。
3 対比・検討
本件出願の発明は、上記第2の2で検討した補正発明から、チップ取付座について「これら受け面によって受けられる前記取付用平面を変更することで、前記スローアウェイチップの切刃のうち前記工具本体から先端側と外周側に突出する部分を選択することができ」という事項を削除したものである。
そうすると、本件出願の発明を構成する事項の全てを含み、さらに他の事項を付加する補正発明が上記第2の2(4)末尾で示したとおり、引用例記載の発明及び従来周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件出願の発明も同様の理由により当業者が容易に発明をすることができたものである。
4 むすび
したがって、本件出願の発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、本件出願の請求項2に係る発明について検討するまでもなく結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-12-19 
結審通知日 2007-12-21 
審決日 2008-01-07 
出願番号 特願平11-273350
審決分類 P 1 8・ 575- Z (B23B)
P 1 8・ 121- Z (B23B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中村 泰二郎  
特許庁審判長 野村 亨
特許庁審判官 鈴木 孝幸
福島 和幸
発明の名称 スローアウェイ式切削工具  
代理人 志賀 正武  
代理人 青山 正和  
代理人 村山 靖彦  
代理人 柳井 則子  
代理人 高橋 詔男  

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