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審決分類 審判 訂正 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 訂正する B65B
審判 訂正 特17条の2、3項新規事項追加の補正 訂正する B65B
審判 訂正 2項 訂正する B65B
審判 訂正 4号2号請求項の限定的減縮 訂正する B65B
審判 訂正 5項独立特許用件 訂正する B65B
管理番号 1176142
審判番号 訂正2008-390009  
総通号数 102 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-06-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2008-01-28 
確定日 2008-04-08 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3908897号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3908897号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
(1)原出願(特願2000-58654号):平成12年3月3日
(2)本願出願(特願2000-240008号):平成12年8月8日
(原出願を基礎とする国内優先権主張)
(3)拒絶理由通知:平成18年10月3日(発送日)
(4)意見書、補正書の提出:平成18年11月8日
(5)特許査定:平成19年1月5日
(6)設定登録:平成19年1月26日
(7)特許掲載公報の発行:平成19年4月25日
(8)本件訂正審判の請求:平成20年1月28日

2.訂正の内容
本件訂正審判の請求により請求人が求めている訂正の内容は、審判請求書に添付された明細書の記載からみて、次の訂正事項1ないし6のとおりである。
(1)訂正事項1
本件の願書に添付した明細書(以下、「原明細書」という。)の特許請求の範囲の請求項1に「包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして、」とあるのを、「包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、」と訂正する。
(2)訂正事項2
原明細書の特許請求の範囲の請求項2に「包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして、」とあるのを、「包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、」と訂正する。
(3)訂正事項3
原明細書の特許請求の範囲の請求項3に「包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして、」とあるのを、「包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、」と訂正する。
(4)訂正事項4
原明細書の特許請求の範囲の請求項6に「前記拡開口バーによって横に広げられた状態の開口端部に前記搬送ベルトと脱気用部材で挟み、」とあるのを、「前記拡開口バーによって横に広げられた状態の開口端部を前記搬送ベルトと脱気用部材で挟み、」と訂正する。
(5)訂正事項5
原明細書段落【0007】に「上記課題を解決するため、本発明は、包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして、」とあるのを、「上記課題を解決するため、本発明は、包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、」と訂正する。
(6)訂正事項6
原明細書段落【0033】に「以上説明したように、本発明は、包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして、」とあるのを、「以上説明したように、本発明は、包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、」と訂正する。
なお、下線は訂正箇所を明確にするため当審が付したものである。

3.訂正事項1ないし4について
(1)訂正の目的の適否
訂正事項1ないし3は、いずれも、訂正前の請求項1ないし3における「包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして」を「包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして」と訂正することにより、包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにする態様について、袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにすることをさらに特定し、限定するものである。
ここで、訂正前の請求項1ないし3の「包装品を充填した袋を搬送ベルト上に横置きにして、」においては、袋のどの部分が搬送ベルト上に横置きにされるのか特定されていないから、訂正前の請求項1ないし3に係る発明は、例えば、袋全体が搬送ベルトに横置きにされるものも、さらには、袋底部が搬送ベルトに横置きにされるものをも含み得るものとなっている。
訂正事項1ないし3により、包装品を充填した袋が搬送ベルト上に横置きされる態様について、袋の開口端部が搬送ベルト上に横置きにされることが限定されるとともに、請求項1ないし3に記載されている、訂正されていない他の構成を併せてみれば、搬送ベルト上に横置きにされた開口端部に、上方からエアを吹き付けて同開口部を搬送ベルトに対して偏平状態にさせた後、袋の開口を開かせ、開口した袋内に2本の拡開口バーを挿入して横に広げて袋の開口を横に広げられることが限定されるものといえる。
したがって、訂正事項1ないし3は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、訂正事項4は、訂正前の「・・・開口端部に・・・」を「・・・開口端部を・・・」訂正するものであり、前後の文脈からみて、誤記の訂正を目的としていることは明白である。

(2)新規事項の追加の有無
次に、訂正事項1ないし4が、本願の願書に最初に添付した明細書(以下「当初明細書」という。)、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものであるか否かについて検討する。
(2-1)訂正事項1ないし3について
当初明細書の段落【0014】には、「8はガイドで、このガイド8は、供給コンベア2によって搬送されて来たスライス食パン入りの袋4の底部が図2に示すように当接されて、ブレードコンベア6によって移送されるスライス食パン入りの袋4を案内する働きをする。10と12は、袋4の開口端の空の部分を偏平になるようにベルトコンベア14、16に対し押しつけるための袋平整形ブローで、袋平整形ブロー10は短形状のエア吹出し口を有するが、袋平整形ブロー12は袋の開口端を強く吹きつけるよう丸いエア吹出し口を有している。」(下線は当審が付したものである。以下同様。)と記載されており、スライス食パン入り袋4の開口端の空の部分、すなわち、袋4の開口端部が、袋平整形ブロー10、12により、ベルトコンベア14、16に対し押しつけられ、偏平になることが示されている。
また、段落【0015】には、「エンドレスのベルトコンベア14と16は、シリコンベルトやウレタンベルトなど、プラスチック製の袋に対し粘着性をもつ(薄いプラスチック製の袋を付着させた状態で保持する)材料でつくられていて、袋4の開口部を搬送する搬送コンベアを構成している。これらのベルトコンベア14と16は、互いに間隔を保って平行に張設されて共に矢印15の方向に移動されている。この部分におけるブレードコンベア6、袋平整形ブロー10,12、ベルトコンベア14,16、及びスライス食パン入り袋4の位置関係を横から見た状態が図3に示してある。」と記載されており、当初明細書に添付された【図3】を参酌すれば、スライス食パン入りの袋4の開口部が、搬送コンベアを構成するベルトコンベア14、16により搬送され、袋平整形ブロー10,12により、袋4の開口部が、ベルトコンベア14、16上に押しつけられ、偏平になる様子が図示されている。
してみると、当初明細書及びこれに添付された図面には、スライス食パン入り袋4の開口端部が、袋4を搬送する搬送コンベアを構成するベルトコンベア14、16に、袋平整形ブロー10,12により、開口端部が偏平になるように押しつけられ載置されることが記載されているということができ、これは袋の開口端部が搬送コンベアを構成するベルトコンベア14、16に横置きにされていることにほかならない。
したがって、訂正事項1ないし3は、新規事項を追加するものではない。

(2-2)訂正事項4について
当初明細書の段落【0025】には、「開口を大きく広げられた袋4が拡開口バー26の位置に来ると、その開口内に先端を図5の(b)のようにすぼめられた拡開口バー26が挿入されつつ、図5の(a)のように先端が拡げられ、これによって袋4の開口が偏平にされる。
また、脱気用部材34が下降されて袋4の開口端をベルトコンベア14との間に挟んだ状態にする。その後、拡開口バー26が先端を拡げたまゝ後退動作を行うことによって袋4は拡開口バー26の方に引かれる。これと同時にエアシリンダ38が伸張され押込みバー40が袋4の底を押し出す。この動作によって、食パンを入れた袋は開口の方に動かされ、これによって充填食パンの前の袋内の非充填空間36にある空気は、脱気用部材34とベルトコンベア16の間に挟まれてしごかれ脱気される。」と記載されている。
この記載からみて、当初明細書に、下降する脱気用部材34が下降して、袋4の開口端をベルトコンベア14との間で挟んだ状態にすることが記載されていることは明白である。
したがって、訂正事項4は、新規事項を追加するものではない。

(3)拡張・変更の有無
上記(2)で検討したとおり、訂正事項1ないし3は、訂正前の請求項1ないし3に記載されていた、包装品を充填した袋が搬送ベルト上に横置きされる態様について、袋の開口端部が搬送ベルト上に横置きにされることをさらに限定するものであり、訂正事項4は、明白な誤記を訂正するものであるから、このような訂正が、特許請求の範囲を拡張するものでも、変更するものでないことは明白である。

(4)独立特許要件
上記(1)で検討したとおり、訂正事項1ないし3は、特許請求の範囲の減縮を、そして、訂正事項4は誤記の訂正を目的とするものに該当するから、訂正後の特許請求の範囲の請求項1ないし3及び6に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けるものであるか否かについて検討する。
本願は、上記「1.手続の経緯」の「(5)特許査定」において、「この出願については、拒絶の理由を発見しないから、特許査定する。」として特許査定されたものであり、上記(1)での検討によれば、訂正前の請求項1ないし3に係る発明は、例えば、袋全体が搬送ベルトに横置きにされるものも、袋底部を横置きにしたものをも含み得るものとなっており、さらに、訂正前の請求項6が誤記を含んでいることは明白である。
したがって、訂正前の請求項1ないし3及び6に係る発明について、本願を拒絶をすべき理由が存在しないのであれば、これを減縮した訂正後の請求項1ないし3に係る発明及び誤記を訂正した請求項4に係る発明について、拒絶をすべき理由が存在しないことは明白である。
また、訂正後の特許請求の範囲の請求項1ないし3及び6に記載されている事項により特定される発明について、他に本願を拒絶すべき理由も発見しない。

4.訂正事項5、6について
訂正事項5及び6は、上記3で検討した訂正事項1ないし3による訂正に伴い生じる、特許請求の範囲と発明の詳細な説明との齟齬を解消するものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とするものであることは明白である。

5.むすび
以上のとおり、本件訂正審判により請求人が求めている訂正事項1ないし6に係る訂正は、いずれも特許法第126条第1項、第3項ないし第5項の規定に適合するので、この訂正を認める。
よって結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
袋による包装方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、その開口端部に上方からエアを吹き付けて同開口部を前記搬送ベルトに対して偏平状態にさせた後、前記袋の開口を開かせ、開口した前記袋内に2本の拡開口バーを挿入しそれを横に広げて袋の開口を横に広げ、横に広げられた前記袋の開口端部を挟んでシールすることを特徴とする袋による包装方法。
【請求項2】
包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、その開口端部に上方からエアを吹き付けて同開口端部を粘着性をもつ前記搬送ベルトに対して偏平状態に付着させた後、前記袋の開口を開かせ、開口した前記袋内に2本の拡開口バーを挿入しそれを横に広げて袋の開口を横に広げ、横に広げられた前記袋の開口端部を挟んでシールすることを特徴とする袋による包装方法。
【請求項3】
包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、その開口端部に上方からエアを吹き付けて同開口端部に吸引力を働かせる前記搬送ベルトに対して偏平状態に保持させた後、前記袋の開口を開かせ、開口した前記袋内に2本の拡開口バーを挿入しそれを横に広げて袋の開口を横に広げ、横に広げられた前記袋の開口端部を挟んでシールすることを特徴とする袋による包装方法。
【請求項4】
前記袋の開口に向けてエアを吹いて前記開口を開かせることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の袋による包装方法。
【請求項5】
前記袋の開口を吸引によって開かせることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の袋による包装方法。
【請求項6】
前記拡開口バーによって横に広げられた状態の開口端部を前記搬送ベルトと脱気用部材で挟み、前記袋と前記脱気用部材とを相対移動させ同脱気用部材によって袋の開口端と充填包装品との間にある空気をしごいて排出させた後、前記袋開口端部のシールを行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の袋による包装方法。
【請求項7】
前記拡開口バーの引き抜き動作と底部からの袋の押し出しによって前記袋を前記脱気用部材に対して相対移動させて前記空気の排出を行わせることを特徴とする請求項6に記載の袋による包装方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装品を充填した薄い柔軟なプラスチック製の袋の開口端部をシールして包装品とする袋による包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック製の袋に包装品を充填したのち、その袋の開口端部をシールして包装品とすることは既に広く行われている。しかしながら、このような袋による包装方法は、厚手で腰の強いプラスチック袋を用いた包装に対しては行われているものの、薄くて柔軟なプラスチック製の袋を用いた包装品に対しては実用されていないのが現状である。
【0003】
その理由は、薄手で腰の弱いプラスチック袋に包装品を充填した後、その開口部をシールしようとしても、その袋が柔らかで腰が弱いため皺のない状態で開口部をきれいにシールすることが極めて困難なためである。
【0004】
例えば、スライス食パン、菓子パンなど、薄いプラスチック製の袋に入れて市販されているものは、その開口部はシールされておらず、プラスチック製のクリップが嵌められていたり単にテープで巻いてあるだけのものが多い。従って、これら薄いプラスチック製の袋で包装された食品はその開口部がシールによる密閉がなされていないため、食パンや菓子パンから出る香ばしいかおりに誘われて小さい虫が侵入したり、或いは流通の過程で塵などが混入する恐れがあった。特に、それらの小さい虫や塵が袋の開口端に付着した状態で開口部のクリップやテープを外すと、それらの虫や塵が袋内に落下したりする可能性も考えられる。
【0005】
しかしながら、薄いプラスチック袋にスライス食パン等を入れた後、その開口部をシールしようとしても袋の開口部は腰が弱くて自立しないし、横にしても皺のない状態で平面をなして倒れることがないため、その開口部をシールするのが難しく、もしシールしたとしても皺が生じて了い包装品の商品価値を著じるしく劣化させるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、包装品を充填された薄いプラスチック製の袋の開口端部を皺のない状態でシールすることを可能とした、袋による包装方法を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、その開口端部に上方からエアを吹き付けて同開口端部を搬送ベルトに対して偏平状態にさせた後、前記袋の開口を開かせ、開口した前記袋内に2本の拡開口バーを挿入しそれを横に広げて袋の開口を横に広げ、横に広げられた前記袋の開口端部を挟んでシールするようにした袋による包装方法を提供する。
【0008】
本発明の包装方法によると、包装品を充填した袋の開口端部は先ず搬送ベルトに偏平状態にして保持され、袋はこの状態で開口されるので袋の開口部は確実に大きく開かれる。このように大きく開かれた開口内には2本の拡開口バーが挿入されて開口は横に広げられるので、品物を充填してある袋は開口端部が横に広げられて偏平となる。こうして偏平にされた袋の開口部をシーラで挟んでシールするので、開口部は皺のない状態でシールされる。
【0009】
このように、本発明の包装方法によれば、極く薄くて腰の弱いプラスチックの袋であっても、その開口が確実に開かれ、そこに挿入した拡開口バーにより袋の開口端部は確実に偏平状態に伸ばされて皺を生じさせることなくシールすることができる。
【0010】
本発明の包装方法において、袋の開口端部を偏平状態にして保持する搬送ベルトとして、袋の開口端部を付着させた状態で保持できるよう袋に対し粘着性のある材料製としたり、開口端部に吸引力を働かせるベルトを採用し、このように搬送ベルトに保持された袋の開口部を開口させるには、その開口に向けてエアを吹き付けたり、吸引力を作用させることによって行なうことができる。
【0011】
本発明の包装方法において、前記したように拡開口バーによって横に広げられた開口端部を、その開口端部を保持している前記した搬送ベルトと脱気用部材で挟みつけ、その袋と脱気用部材とを相対的に移動させ、その脱気用部材で、袋の開口端と充填包装品との間にある袋内の空気をしごいて排出させてから前記したシールを行うようにすると、シール後の包装品入り袋内に余分な空気が残らないものとすることができて好ましい。
【0012】
この場合、脱気のための袋と脱気用部材との相対的移動を、袋の開口から挿入された前記拡開口バーを袋から引き抜く動作と底部からの袋の押し出しとによる袋の移動によって行うようにすると、脱気のための袋又は脱気用部材の移動のための構造が複雑な部材を別に設ける必要がなくなるので好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による包装方法を、薄いプラスチック袋によるスライス食パンの包装に適用した場合について図示した実施形態により具体的に説明する。図1は、本発明の実施の一形態による包装方法の全体工程を示す平面図である。図1において、2は供給コンベアで、この供給コンベア2は、スライス食パンが充填されて開口をあけたまゝのスライス食パン入りの袋4を前工程から矢印3の方向に搬送して来る。6はブレードコンベアであって、供給コンベア2によって搬送されて来るスライス食パン入りの袋4を横にしたまゝ矢印7の方向に搬送する。
【0014】
8はガイドで、このガイド8は、供給コンベア2によって搬送されて来たスライス食パン入りの袋4の底部が図2に示すように当接されて、ブレードコンベア6によって移送されるスライス食パン入りの袋4を案内する働きをする。10と12は、袋4の開口端の空の部分を偏平になるようにベルトコンベア14、16に対し押しつけるための袋平整形ブローで、袋平整形ブロー10は短形状のエア吹出し口を有するが、袋平整形ブロー12は袋の開口端を強く吹きつけるよう丸いエア吹出し口を有している。
【0015】
エンドレスのベルトコンベア14と16は、シリコンベルトやウレタンベルトなど、プラスチック製の袋に対し粘着性をもつ(薄いプラスチック製の袋を付着させた状態で保持する)材料でつくられていて、袋4の開口部を搬送する搬送コンベアを構成している。これらのベルトコンベア14と16は、互いに間隔を保って平行に張設されて共に矢印15の方向に移動されている。この部分におけるブレードコンベア6、袋平整形ブロー10,12、ベルトコンベア14,16、及びスライス食パン入り袋4の位置関係を横から見た状態が図3に示してある。
【0016】
18及び20は、スライス食パン入り袋4の搬送経路に沿って並べて配置されたシロッコファンで、このシロッコファン18,20からベルトコンベア14、16上に開口端部の下面が付着された状態の袋4の開口に向けてエアを吹きつけることによって袋4の開口端部を図4に示すように大きく開口させる働きをする。図4に示す22はエアシリンダで、このエアシリンダ22はエア遮断部材24を動かして、シロッコファン18,20からのエアが袋4の方に吹き出すのを遮断する働きをする。
【0017】
26は拡開口バーで、2本一組となっていて、その詳細を図5に示してあるように、それぞれが枢着点28まわりに矢印27のように回動可能となっており、両者の間をバネ32が引張っている。この拡開口バー26の後端にはカムフォロァ30が設けられており、拡開口バー26を矢印29の方向に移動することによって、このカムフォロァ30がカム面(図示していない)に沿って動かされるように構成されている。
【0018】
従って、拡開口バー26をスライス食パン入りの袋4の開口に出し入れする方向(矢印29の方向)に移動することによって拡開口バー26は矢印27のように変位される。この拡開口バー26は、図4に示すように開口を大きく開かれた袋4内に、図5の(b)に示されたように先端がすぼまされた状態で挿入されたのち、袋4内で(a)図の状態に先端が開かれるようにカムフォロァ30がカム面(図示していない)によって案内される。
【0019】
34は脱気用部材で、拡開口バー26によって偏平にされた袋4の開口端部をベルトコンベア14との間で挟みつける状態に上下動されるように配置されている。この脱気用部材34が下がった状態で、図5の(a)の状態に先端が開かれた拡開口バー26が矢印33の方に変位されると、スライス食パン入り袋4は矢印35の方向に引かれ、この袋4の変位によって、袋内の非充填空間36に入っている空気をこの脱気用部材34がしごいて排出させる働きをする。
【0020】
一方、この拡開口バー26に対向する位置にはエアシリンダ38が配置され、そのエアシリンダ38によって押込みバー40がスライス食パン入り袋4の底を図6の破線のように押し出す働きをする。この押込みバー40は、図5について説明したように、拡開口バー26により袋4を矢印35の方に動かす動作に同期して袋4を底の方から押して前記した脱気用部材34による袋4内の脱気動作を行わせる働きをする。
【0021】
42はシーラで、その構成は図7に示すように、シーラ42を上下動させる為のエアシリンダ44と、シーラ受け46を有している。48はエンドレスのベルトで、ベルトコンベア16の上方に配置されていてベルトコンベア16と同方向に同速で搬送されていて、拡開口バー26でベルトコンベア14,16上に偏平にされた袋4の開口部をベルトコンベア16との間で挟みつけてシーラ42によるシールの間中、偏平に保持する働きをする。
【0022】
シーラ42とシーラ受け46は、ベルトコンベア14,16に載って搬送されつゝある袋4の開口部をシールする関係上、袋4を挟みつけてシール動作をしている間に袋4と同速で移動しシール動作を終えて袋4の挟みつけを終ると同時に元の位置に戻る動作を繰り返えす。この種のシーラは従来公知であり、公知のものを適宜採用してよいので、その詳しい構造の説明は省略する。50は、袋のシール部を示す。52は結束機で、前記したように開口部をシールされた袋4のシール部分をすぼめて結束する働きをする。この結束機52は、従来用いられている適宜の構成のものでよいので、その構造の説明は省略する。
【0023】
図示した装置は以上の構成を有し、これによれば、スライス食パンを充填された袋4は次のようにシールして包装される。すなわち、スライス食パンを入れた袋4がブレードコンベア6によって矢印7の方向に送られて、袋平整形ブロー10,12の配置されている位置に来ると、これらの袋平整形ブロー10,12から吹き出されるエアによって袋4の開口端部は、ベルトコンベア14,16に押しつけられて、これらのベルトコンベア14,16の表面に袋4の下面が付着した状態になって保持される。
【0024】
この状態で袋4がブレードコンベア6とベルトコンベア14,16によって搬送されてシロッコファン18,20の位置に来ると、袋4の開口はシロッコファン18,20から吹き出すエアによって図4のように大きく広げられる。袋4がシロッコファン18,20の位置に入って来始めたとき、及び通過し終えるときに、シロッコファン18,20から吹き出すエアによって袋4の広げられた開口を吹き乱したり、閉じさせて了うことのないよう、袋4が搬入されて来るとき、及び通過した後、シロッコファン18,20のエア吹出し口はエア遮断部材24によって遮断される。
【0025】
開口を大きく広げられた袋4が拡開口バー26の位置に来ると、その開口内に先端を図5の(b)のようにすぼめられた拡開口バー26が挿入されつつ、図5の(a)のように先端が拡げられ、これによって袋4の開口が偏平にされる。また、脱気用部材34が下降されて袋4の開口端をベルトコンベア14との間に挟んだ状態にする。その後、拡開口バー26が先端を拡げたまゝ後退動作を行うことによって袋4は拡開口バー26の方に引かれる。これと同時にエアシリンダ38が伸張され押込みバー40が袋4の底を押し出す。この動作によって、食パンを入れた袋は開口の方に動かされ、これによって充填食パンの前の袋内の非充填空間36にある空気は、脱気用部材34とベルトコンベア16の間に挟まれてしごかれ脱気される。
【0026】
以上のようにしてベルトコンベア14,16上で偏平になってベルトコンベア14,16上に下面が密着されて付着した状態となった袋の開口部はシーラ42とシーラ受け46によって挟まれてシール部50が形成され密封される。こうしてシールされた、スライス食パン入りの袋4は結束機52に送られ、開口部側の袋部分がすぼめられて適宜の結束が行われる。
【0027】
なお、シーラ42による袋4のシールは、袋4の開口部の密封を達成するよう接着はするが、消費者が消費するときに手で引張って容易に剥れるようなシールとするのが好ましい。そのやり方の一例として本出願人の出願に係る特願平11-369961号に示すように、袋4を構成しているフィルムのシール温度より高くない温度への加熱で接着される接着層をシール部に予め付着させておくことによって開口部を弱く一時的にシールするようなやり方がある。
【0028】
以上、本発明を図示した実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明がこれらの実施形態に限定されず特許請求の範囲に示す本発明の範囲内で、その具体的構造、構成に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0029】
例えば、上記実施形態では、スライス食パン入りの袋4をシールする前に袋4内の非充填空間36にある空気を排出するよう上下動される脱気用部材34を設けるとともに、袋4を移動して脱気操作を行っているが包装品の種類によっては脱気を行うことは不可欠ではなく、場合によっては省いてよい。また、上記実施形態では、袋の開口を広げるシロッコファンを2台配置しているが、これは1個でもよいし、必要あれば3台以上配置してもよい。
【0030】
また、前記実施形態では、スライス食パン入りの袋4の開口端部を搬送するベルト14、16はプラスチック製の袋4に対し粘着性をもつ材料製として、その上に偏平状態にされた袋の開口部の保持を確実に行なわせるようにしているが、これは不可欠ではない。袋の開口端部の保持を確実に行なわせるためには、搬送ベルト自体に粘着性がなくても、孔あきベルトを使用して空気を吸引させて保持するようにしてもよいし、図8に示すように、搬送ベルト間から袋の開口部に吸引力が働くように吸引口53つきのバキュウム室54の上にベルトコンベア14、16やチェーンを走行させて袋の開口端部を保持した状態で搬送するようにしてもよい。
【0031】
更にまた、前記実施態様では、ベルトコンベア14、16によって搬送されている袋4の開口部を開口させるために、その開口に向けシロッコファン18、20からエアを吹き付けているが、袋4を開口させるには、このようなエア吹き付けに限らず他の手段を適宜採用してよい。
【0032】
例えば、特開昭57-194918号に示されているように吸盤の吸い付けによって開口させるようにしてもよいし、或いは、特開昭55-64026号や特開昭60-68229号に示されているように吸引具つきの傾斜させたベルトや吸引孔つきのバキュウムローラによって開口させるなど、公知の種々の手段を採用してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、包装品を充填した袋の開口端部を搬送ベルト上に横置きにして、その開口端部に上方からエアを吹き付けて同開口端部を搬送ベルトに対して偏平状態にさせた後、前記袋を開口させ、開口した前記袋内に2本の拡開口バーを挿入しそれを横に広げて袋の開口を横に広げ、横に広げられた前記袋の開口端部を挟んでシールするようにした袋による包装方法を提供する。
【0034】
本発明の包装方法によれば、包装品を充填した袋の開口端部は先ず搬送ベルトに偏平状態にして保持され、この状態で袋は開口されるので袋の開口部は確実に大きく開かれる。
こうして大きく開かれた開口内には2本の拡開口バーが挿入されて横に広げられるので、品物を充填してある袋は開口端部が横に広げられて偏平になり、偏平にされた袋の開口部をシーラで挟んで、極く薄くて腰の弱いプラスチックの袋であっても皺のない状態でシールされる。
【0035】
前記した本発明の包装方法において、偏平状態にされた袋の開口端部を保持する搬送ベルトとして、袋に対し粘着性をもつ材料製のものを採用したり、開口端部に吸引力を働かせるベルトを採用したものでは、袋の開口端部を偏平状態にして確実に保持し、その後の開口操作を円滑に行わせることができる。また、その開口部は、その開口に向けてエアを吹き付けたり、吸引することにより簡単に開口させることができる。
【0036】
本発明の包装方法において、前記したように拡開口バーによって横に広げられた開口端部を、その開口端部を保持している搬送ベルトと脱気用部材で挟みつけ、その袋と脱気用部材とを相対的に移動させ、その脱気用部材で、袋の開口端と充填包装品との間にある袋内の非充填空間にある空気をしごいて排出させてから前記したシールを行うようにしたものでは、シール後の包装品入り袋内に余分な空気が残らないものとすることができる。
【0037】
この場合、脱気のための袋と脱気用部材との相対的移動を、袋の開口から挿入された前記拡開口バーを袋から引き抜く動作と底部からの袋の押し出しとによる袋の移動によって行うようにしたものでは、脱気のための袋又は脱気用部材の移動のための構造が複雑な部材を別に設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装方法をスライス食パンの包装に実施するための包装装置の構成を示す平面図。
【図2】図1のA-A線に沿う断面図。
【図3】図1のB-B線に沿う断面図。
【図4】図1のC-C線及びD-D線に沿う断面図。
【図5】図1の装置においてE-E線の位置で用いられている拡開口バーの構成と作動を示す説明図で、(a)は拡開口バーが袋の開口を広げている状態を示し、(b)は拡開口バーがすぼめられた状態を示している。
【図6】図1の装置において、拡開口バーに対向して配置されている押込みバーの構成と作動を示す説明図。
【図7】図1のF-F線に沿う断面図。
【図8】袋の開口端部に対する搬送ベルトの他の例を示す側面図。
【符号の説明】
2 供給コンベア
4 スライス食パン入りの袋
6 ブレードコンベア
8 ガイド
10 袋平整形ブロー
12 袋平整形ブロー
14 ベルトコンベア
16 ベルトコンベア
18 シロッコファン
20 シロッコファン
22 エアシリンダ
24 エア遮断部材
26 拡開口バー
28 枢着点
30 カムフォロァ
32 バネ
34 脱気用部材
36 袋内の非充填空間
38 エアシリンダ
40 押込みバー
42 シーラ
44 エアシリンダ
46 シーラ受け
48 エンドレスのベルト
50 シール部
52 結束機
53 吸引孔
54 バキュウム室
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2008-03-27 
出願番号 特願2000-240048(P2000-240048)
審決分類 P 1 41・ 581- Y (B65B)
P 1 41・ 572- Y (B65B)
P 1 41・ 574- Y (B65B)
P 1 41・ 575- Y (B65B)
P 1 41・ 561- Y (B65B)
最終処分 成立  
前審関与審査官 岩田 健一  
特許庁審判長 石原 正博
特許庁審判官 寺本 光生
松縄 正登
登録日 2007-01-26 
登録番号 特許第3908897号(P3908897)
発明の名称 袋による包装方法  
代理人 石川 新  
代理人 石川 新  
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