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審決分類 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1176199
審判番号 不服2005-11167  
総通号数 102 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-06-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-06-15 
確定日 2008-04-10 
事件の表示 特願2003-379105「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 6月 2日出願公開、特開2005-137724〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成15年11月7日に出願された特願2003-378649号(国内優先権主張 平成14年11月19日)の一部を特許法44条1項の規定により新たな特許出願(同条4項の規定により、特願2003-378649号と同じ優先権主張がされているものとみなされる。)としたものであって、平成17年5月10日付けで拒絶の査定がされたため、これを不服として同年6月15付けで本件審判請求がされるとともに、同年7月14日付けで特許請求の範囲についての手続補正(以下「本件補正」という。)がされたものである。

第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成17年7月14日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正事項
本件補正は特許請求の範囲の請求項1を補正するものであり、具体的には
「前記第1表示手段の表示態様を強調する遊技情報を前記図柄表示領域に表示」を「前記第1表示手段の表示が特定の表示態様であることを条件として、前記特定の表示態様を強調する遊技情報を前記図柄表示領域に表示」(下線部が追加記載)と補正するものであり、これは特許請求の範囲の減縮(平成18年改正前特許法17条の2第4項2号該当)を目的とするものと認める。そのため、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「補正発明」という。)については、特許出願の際独立して特許を受けることができるかどうかの検討を行う。

2.新規事項追加
上記下線部を含む「前記第1表示手段の表示が特定の表示態様であることを条件として、前記特定の表示態様を強調する遊技情報を前記図柄表示領域に表示」、すなわち、遊技情報表示条件が「前記第1表示手段の表示が特定の表示態様であること」及び遊技情報が「特定の表示態様を強調する遊技情報」であることは、願書に最初に添付した特許請求の範囲、明細書又は図面(以下、これら全体を「当初明細書」という。)の何れにも記載されていない。
請求人は審判請求理由において、上記補正の根拠として、当初明細書の段落【0066】及び【図10】をあげている。しかし、【図10】は、左側のリール停止時の図柄が同図(3)となり、「ドーン」という遊技情報が表示情報が表されるという一連の工程を示すにすぎず、同図(4)が同図(3)を条件とすることを意味するわけではなく、停止図柄(表示態様)と遊技情報は偶々関連しているにすぎない。
かえって、当初明細書の段落【0066】には「図10(4)において、図10(3)で説明したBBの内部当選を受けて、リール3Lに対応する表示領域である図柄表示領域21Lには、「ドーン」21aという遊技情報が表示され、遊技者に報知される。」と記載されており、遊技情報としては「表示手段の表示が特定の表示態様である」ことでも「特定の表示態様を強調する遊技情報」でもなく、BBの内部当選であることが記載されている。同様のことは、当初明細書の段落【0084】にも「内部当選役を特定の役に決定した場合に、遊技者に遊技情報として特定の役に関連した遊技情報を表示する」と記載されている。そして、「BBの内部当選」があるからといって、必ずしも【図10】(3)のようにリールが停止するとは限らないことはいうまでもない。
請求人は平成17年1月19日付け意見書においては、当初明細書の段落【0020】及び段落【0045】をも補正根拠にあげている。段落【0020】には「液晶表示部2bの表示内容は、リール3L,3C,3Rの変動表示態様、停止態様、及び後述の液晶表示装置31の動作により変化するようになっている。」とあるけれども、「変動表示態様」については、リールが回転中、すなわち変動表示中は液晶を透過状態にすることを意味するにすぎず、「停止態様」については一部のリールの停止なのかすべてのリールの停止なのかが不明であるから、完全停止後のファンファーレ処理を意味する可能性もあり、上記補正事項を必ずしも意味するわけではない。段落【0045】には「副制御回路71は、内部当選役決定手段の決定結果及び遊技結果導出手段の出力に基づいて第2表示手段を制御する。」とあるけれども、一部のリールの停止状態は「遊技結果」ではない(完全停止が遊技結果である。)から、【図10】との関連がなく、これも上記補正事項には結びつかない。
以上のとおり、本件補正は当初明細書に記載された事項の範囲内でされたものではなく、自明な事項を追加したものと認めることもできないので、特許法17条の2第3項の規定に違反している。
なお、「特定の表示態様を強調する遊技情報」であることは、平成17年1月19日付け手続補正後の請求項1にも記載されており、上記説示から、同手続補正も特許法17条の2第3項に規定する要件を満たさないことは明らかであるが、そのような拒絶理由は通知されていないので、本願を拒絶する理由とはしない。

3.補正発明の認定
補正発明は、本件補正により補正された特許請求の範囲【請求項1】に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「遊技に関する結果を表示する遊技結果表示手段と、
該遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる利益状態発生手段と
を備えた遊技機において、
前記遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前側に設けられた第2表示手段とを含んで構成され、該第2表示手段は、前記第1表示手段の表示を透過して表示可能な図柄表示領域を有し、
前記第1表示手段の表示が特定の表示態様であることを条件として、前記特定の表示態様を強調する遊技情報を前記図柄表示領域に表示した後、前記図柄表示領域でない領域に前記遊技情報を移動表示させる表示制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。」

4.引用刊行物の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された特開平7-124290号公報(以下「引用例1」という。)には、以下のア?ケの記載が図示とともにある。
ア.「複数の回転リールを横方向に並列し、各回転リールの外周の表面に複数のシンボルマークを所定間隔で表示し、各回転リールの外周の表面の一部をフロントパネルに開設した表示窓に臨ませるとともに、各回転リールを回転させてシンボルマークを移動表示するスロットマシンにおいて、
上記フロントパネルには、前記表示窓の位置に少なくとも液晶表示装置を配置し、ゲームの開始前には液晶を遮光状態とするとともに、その遮光面にインフォメーションを液晶表示し、ゲーム中は液晶を透光状態としたことを特徴するスロットマシン」(【請求項1】)
イ.「センターパネル21のほぼ中央には、図2に示すように、3個の表示窓22?24を横並びに形成している。各表示窓22?24の内部には、各回転リール30?32の表面をそれぞれ臨ませている。そして、各表示窓22?24には、回転リール30?32を回転させることにより、上下方向に3個のシンボルマークを所定間隔で高速で移動表示させることができる。」(段落【0016】)
ウ.「前記センターパネル21の裏側には、図1に示すように、液晶表示装置を構成する液晶パネル40が、センターパネル21の裏面のほぼ全体にわたって配置されている。」(段落【0018】)
エ.「液晶パネル40の制御は、スロットマシン10内に設けたマイクロコンピュータ等からなる電気的制御装置(図示せず)により行われている。前記液晶パネル40の裏側には、図1に示すように、液晶パネル40をその裏側から照明するためのバックライトユニット50が配置されている。」(段落【0019】)
オ.「上記バックライトユニット50は、図1に示すように、各表示窓22?24の位置を除き、液晶パネル40の裏面のほぼ全体にわたって配置された面発光板51と、この乱反射板51の端面に配置された蛍光灯52とから構成されている。なお、面発光板51を、各表示窓22?24の位置を除いて配置したことから、液晶パネル40の透光状態では、スロットマシン10の内部に配置された各回転リール30?32のシンボルマークを、センターパネル21を透してスロットマシン10の前面より見ることができる。」(段落【0020】)
キ.「液晶の透光面の一部を遮光状態として、図4に示すように、中央ライン60を液晶表示して、1本の有効ラインを表示する。」(段落【0024】)
ク.「3個のストップスイッチ13?15を全て操作し、全ての回転リール30?32を停止させる。その結果、有効ライン上に、予め設定された特定の図柄の組み合わせが形成されると、特別の賞態様、例えば、図7に示す右下がりの斜めライン63上に「7」の文字から成る図柄が3個揃うと、いわゆる「ビッグボーナス」の役が成立し、15枚のメダルが遊技者に払い出される。」(段落【0028】)
ケ.「「ビッグボーナス」が成立すると、図8に示すように、上下に長く透光状態となっていた各表示窓22?24が、右下がりの斜めライン63上に揃った「7」の図柄を残して遮光状態となり、「ビッグボーナス」の当たり図柄を遊技者から見易いように強調する。さらに、各表示窓22?24の図7において向かって右側に表示されていた5個のメダル投入表示部70?74が、消灯し、その箇所に、図8に示すように、「ビッグボーナス」の文字が表示され、「ビッグボーナス」が成立したことを遊技者にわかり易く表示する。」(段落【0029】)

5.引用例1記載の発明の認定
引用例1の記載イ?オ及び【図1】?【図3】によれば、各表示窓22?24の位置に対応する液晶パネル部分にはバックライトユニットが設けられておらず、バックライトユニットと液晶パネルは略同サイズと認めることができ、表現を変えれば、液晶パネルと略同サイズのバックライトユニットに各表示窓22?24該当の開口部があるということができる。
遊技者側からみると、液晶パネル、バックライトユニット(表示窓22?24該当の開口部あり)及び3個の回転リールが並んでいる。
したがって、引用例1には次のような発明が記載されていると認めることができる。
「遊技者側からみて、液晶パネル、バックライトユニット及び3個の回転リールが並んで配置されたスロットマシンであって、
各回転リールは、外周の表面に複数の図柄を所定間隔で表示したものであり、
バックライトユニットには3個の開口部が設けられ、液晶パネルが透光状態であれば、各開口部を通して背後の回転リールを各リールごとに3図柄を視認できるように構成され、
全ての回転リールが停止し、有効ライン上に、予め設定された特定の図柄の組み合わせとしてビッグボーナスが成立すると、特定の図柄の組み合わせが形成された図柄該当部分を残して液晶パネルの開口部該当部分を遮光状態とし、常時はメダル投入表示部とされる液晶パネル部分にビッグボーナスの文字を表示するスロットマシン。」(以下「引用発明1」という。)

6.補正発明と引用発明1の一致点及び相違点の認定
引用発明1において、「全ての回転リールが停止し、有効ライン上に、予め設定された特定の図柄の組み合わせとしてビッグボーナスが成立」したこと(それ以外にも、全ての回転リールが停止後に表示されるリール図柄も同じである。)及び「ビッグボーナスの文字」は「遊技に関する結果」であるから、引用発明1の「3個の回転リール」及び「液晶パネル」は補正発明の「第1表示手段」及び「第2表示手段」にそれぞれ相当し、これらを併せたものが補正発明の「遊技結果表示手段」に相当する。
引用発明1において「有効ライン上に、予め設定された特定の図柄の組み合わせ」となることは、補正発明の「遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合」と異ならず、引用発明1においても「遊技者に有利な利益状態を発生させる利益状態」となることは明らかであるから、引用発明1は補正発明の「利益状態発生手段」を備える。
引用発明1における液晶パネルの開口部該当部分は、同部分に何らかの表示がされていても、3個の回転リールを視認できることは明らかである(例えば、記載キの状態では視認できる。)から、上記開口部該当部分は補正発明の「前記第1表示手段の表示を透過して表示可能な図柄表示領域」に相当する。請求人は審判請求理由においてこれに反する主張をする(ただし。平成17年1月19日付け意見書では一致点として認めている。)が採用できない。「前記遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前側に設けられた第2表示手段とを含んで構成され」ることも、当然一致点である。
引用発明1では「有効ライン上に、予め設定された特定の図柄の組み合わせが成立すると、特定の図柄の組み合わせが形成された図柄該当部分を残して液晶パネルの開口部該当部分を遮光状態とし、常時はメダル投入表示部とされる液晶パネル部分にビッグボーナスの文字を表示」するのであり、かかる液晶パネルの制御は「有効ライン上に、予め設定された特定の図柄の組み合わせが成立する」ことを条件として行われる行われるということができ、「特定の図柄の組み合わせが形成された図柄該当部分を残して液晶パネルの開口部該当部分を遮光状態」とすること及び「常時はメダル投入表示部とされる液晶パネル部分にビッグボーナスの文字を表示する」ことは、補正発明でいう「特定の表示態様を強調する遊技情報」の表示に当たる。かかる表示を行う以上、引用発明1は「表示制御手段」を備えている。
引用発明1の「スロットマシン」が補正発明の「遊技機」に含まれることはいうまでもない。
したがって、補正発明と引用発明1は、
「遊技に関する結果を表示する遊技結果表示手段と、
該遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる利益状態発生手段と
を備えた遊技機において、
前記遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前側に設けられた第2表示手段とを含んで構成され、該第2表示手段は、前記第1表示手段の表示を透過して表示可能な図柄表示領域を有し、
前記第1表示手段の表示が特定の表示態様であることを条件として、前記特定の表示態様を強調する遊技情報を表示させる表示制御手段を備えた遊技機。」である点で一致し、次の点で相違する。
〈相違点〉「特定の表示態様を強調する遊技情報を表示」に当たり、補正発明が「特定の表示態様を強調する遊技情報を前記図柄表示領域に表示した後、前記図柄表示領域でない領域に前記遊技情報を移動表示させる」と特定しているのに対し、引用発明1では「図柄表示領域」においては「特定の図柄の組み合わせが形成された図柄該当部分を残して液晶パネルの開口部該当部分を遮光状態」とし、「常時はメダル投入表示部とされる液晶パネル部分にビッグボーナスの文字を表示する」点。

7.相違点の判断及び補正発明の独立特許要件の判断
一般にスロットマシンの遊技者はリールが停止するまでは、リールを注視するものと解され、そうである以上、引用発明1において遊技者はビッグボーナス成立時には、液晶パネルの開口部該当部分を注視しているものと解される。
遊技者に対して遊技情報を提供するに当たり、まずは遊技者が注視している領域を対象として提供することが有利なことは自明である。そして、引用発明1においてビッグボーナスが開始されれば、開口部該当部分を透光状態にしなければならず、開口部該当以外の領域は必ずしも透光状態にする必要はなく、ビッグボーナス開始後もビッグボーナスの文字等、ビッグボーナス状態であることを表示しても差し支えない。そうすれば、遊技状態が遊技者にとって分かりやすいことはいうまでもない。
そうであれば、遊技情報の表示に際し、開口部該当部分での表示とそれ以外の領域での表示を時間的に異ならせ、前者の表示後に後者の表示を行うことに困難性はない。さらに、前者及び後者ともに、ビッグボーナスが成立したことを遊技者に報知するには、開口部該当部分以外を遮光状態にすることやビッグボーナスの文字を表示することに限る必要がないことは明らかであり、時間を異ならせて表示するに当たり、表示内容を同一とすることは設計事項というべきである。
また、原査定の拒絶の理由に引用された特開2000-135332号公報(以下「引用例2」という。)に「UFO図柄321、323はUFOの形状が凝った図柄に演出されており、例えばリーチ発生への期待値が高いという状態を表現している。」(段落【0074】)及び「始動記憶を表示しているUFO図柄321が、例えばUFO+宇宙人のような形状で記憶表示位置から飛んできて特図の前を通り過ぎると、特図が変動を開始する。このようにすると、遊技者が特図変動に気付きやすく、また、演出効果にもなり、ゲームが面白くなる。」(段落【0075】)と記載されているように、遊技者にとって有利であることの表示(引用例2記載における「リーチ発生への期待値が高い」UFO図柄321もその例である。)が移動することは、遊技者に分かりやすいと同時に演出効果にもなるのだから、引用発明1を出発点として、開口部該当部分での表示とそれ以外での表示につき、表示順をこの順としかつ表示内容を同一内容とした上で「移動表示」させること、すなわち相違点に係る補正発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易といわなければならない。
そして、相違点に係る補正発明の構成を採用したことによる格別の作用効果を認めることもできない。したがって、補正発明は引用発明1及び引用例2の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。すなわち、本件補正は平成18年改正前特許法17条の2第5項で準用する同法126条5項の規定に違反している。

[補正の却下の決定のむすび]
以上によれば、本件補正は特許法17条2の第3項及び平成18年改正前の同法17条の2第5項で準用する同法126条5項の規定に違反しているから、特許法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されなければならない。
よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本件審判請求についての判断
1.本願発明の認定
本件補正が却下されたから、本願の請求項1に係る発明は平成17年1月19日付けで補正された特許請求の範囲【請求項1】に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「遊技に関する結果を表示する遊技結果表示手段と、
該遊技結果表示手段に特定の遊技結果が表示された場合に、遊技者に有利な利益状態を発生させる利益状態発生手段と
を備えた遊技機において、
前記遊技結果表示手段は、第1表示手段と、正面側から見て該第1表示手段の表示領域よりも手前側に設けられた第2表示手段とを含んで構成され、該第2表示手段は、前記第1表示手段の表示を透過して表示可能な図柄表示領域を有し、
前記第1表示手段の表示態様を強調する遊技情報を前記図柄表示領域に表示した後、前記図柄表示領域でない領域に前記遊技情報を移動表示させる表示制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。」

2.本願発明の進歩性の判断
本願発明を限定的に減縮した補正発明が、引用発明1及び引用例2の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたことは「第2[理由]3?7」で述べたとおりであり、その理由により本願発明も、引用発明1及び引用例2の記載事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたといわなければならない。
すなわち、本願発明は特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび
本件補正は却下されなければならず、本願発明が特許を受けることができない以上、本願のその余の請求項について検討するまでもなく本願は拒絶を免れない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-02-07 
結審通知日 2008-02-12 
審決日 2008-02-27 
出願番号 特願2003-379105(P2003-379105)
審決分類 P 1 8・ 561- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鉄 豊郎池谷 香次郎  
特許庁審判長 津田 俊明
特許庁審判官 ▲吉▼川 康史
林 晴男
発明の名称 遊技機  
代理人 藤田 和子  

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