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審決分類 審判 全部無効 2項進歩性  G01N
管理番号 1179490
審判番号 無効2004-80047  
総通号数 104 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-08-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 2004-05-12 
確定日 2008-05-09 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第3452068号「生物医学的アッセイの光学的分析における背景の蛍光及びルミネセンスのマスキング」の特許無効審判事件についてされた平成17年11月8日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成17年(行ケ)第10841号、平成18年12月25日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 特許第3452068号の請求項1に係る発明についての特許を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。 
理由 I.手続の経緯
本件特許第3452068号に係る発明についての出願は、1997(平成9)年5月23日(パリ条約による優先権主張外国庁受理1996(平成8)年5月28日ドイツ(DE))に国際出願され、平成15年7月18日にその発明について特許権の設定登録がなされた。
その後、請求人株式会社同仁化学研究所より平成16年5月12日に、請求項1及び2についての特許を無効とすることを求める本件無効審判の請求があり、また、被請求人バイエル・アクチエンゲゼルシャフトより平成16年9月6日付けで訂正請求がなされ、特許庁において平成17年11月8日に「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決がなされた。
これに対して、審決取消の訴が請求人によりなされ、知的財産高等裁判所において平成17年(行ケ)第10841号事件として審理され、平成18年12月25日に「特許庁が無効2004-80047号事件について平成17年11月8日にした審決を取り消す。」との判決が言い渡され、当該判決は確定した。
さらにその後、特許法第134条の3第1項に規定する申立てに基づき被請求人より平成19年3月26日付けで訂正請求がなされ、当審より被請求人に対し平成19年6月21日付けで無効理由通知がなされ、被請求人より平成19年8月15日付けで、意見書とともに新たな訂正請求がなされ、これに対して、請求人より平成19年10月30日付けで弁駁書が提出された。
そして、上記平成16年9月6日付け訂正請求及び平成19年3月26日付け訂正請求は、特許法134条の2第4項の規定により、取り下げたものとみなされた。

II.訂正の適否
1.訂正事項
平成19年8月15日付け訂正請求は、本件特許明細書を訂正請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正しようとするものであって、その訂正の内容は次のとおりである。
〔訂正事項a〕
特許請求の範囲の請求項1の「蛍光色素(4)」という記載を、「結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)」と訂正する。
〔訂正事項b〕
特許請求の範囲の請求項1の「;あるいは透明支持体上に置かれた相互に接触した細胞の層の形態のルミネセント生物細胞」という記載を削除する。
〔訂正事項c〕
特許請求の範囲の請求項1の「定量的光学的分析方法」という記載を、「膜電位変化の定量的光学的分析方法」と訂正する。
〔訂正事項d〕
特許請求の範囲の請求項1の「励起光(6)及び/又はその発出光(7)」という記載を、「励起光(6)及びその発出光(7)」と訂正する。
〔訂正事項e〕
特許請求の範囲の請求項1の「及び/又は(B)溶液透過性であり且つ蛍光色素(4)のための励起光(6)及び/又はその発出光(7)を吸収及び/又は反射するかあるいはルミネセント細胞層の場合にはルミネセント光を反射する分離層(10)を細胞層に適用する」という記載を削除する。
〔訂正事項f〕
特許請求の範囲の請求項2及び請求項3を削除する。
〔訂正事項g〕
特許請求の範囲の請求項1の「(A)」という記載を削除し、「マスキング色素(9)を溶液(3)に添加し、」という記載を、「マスキング色素(9)を溶液(3)に添加する」と訂正する(この訂正事項は、訂正明細書の特許請求の範囲の記載に基づくものである)。

2.訂正の目的の適否、新規事項追加の有無、及び特許請求の範囲の実質上の拡張又は変更の存否
訂正事項aは、訂正前の特許請求の範囲請求項1において、「蛍光色素(4)」が結合されていない遊離の状態にあることを明確にし、かつ「蛍光色素(4)」を「電位-感受性蛍光色素」に限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮ならびに明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
訂正事項bは、「ルミネセント生物細胞」についての分析方法を削除するものであり、訂正事項cは、「定量的光学的分析方法」を「膜電位変化の定量的光学的分析方法」に限定するものであり、訂正事項dは、「マスキング色素(9)」を「結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)のための励起光(6)及びその発出光(7)」を吸収するものに限定するものであり、訂正事項eは、「分離層(10)」を用いる場合を削除するものであり、訂正事項fは請求項2及び請求項3を削除するものであるから、いずれも特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
訂正事項gは、訂正事項eにともなう語句の訂正であるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
また、上記aないしgの訂正事項は、いずれも願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内の訂正であって、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
そして、請求項3は無効審判の請求がなされていない請求項であるが、本件訂正により削除されたため、独立特許要件の判断は不要となった。

3.訂正請求に対する結論
以上のとおり、本件訂正は特許法第134条の2第1項ただし書、及び同条第5項において準用する特許法第126条第3項及び第4項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

III.請求人の主張の概要及び当審における無効理由の概要
1.請求人の主張の概要
請求人は、審判請求書において証拠方法として甲第1号証(特公平6-19348号公報)及び甲第2号証(Journal of Immunological Methods, 162,pp.1-7,1993)を提示し、以下に示す無効理由1ないし3により、本件特許は無効とすべきものであると主張している。
また請求人は、平成17年1月11日付け弁駁書において、被請求人が平成16年9月6日付け訂正請求書において行った「蛍光色素(4)」を「結合されていない蛍光色素(4)」とする訂正は、訂正要件を満たしていないため認められず、したがって依然として本件特許は上記無効理由1ないし3により無効とすべきものであると主張し、弁駁書とともに新たに甲第3号証(Journal of Immunological Methods,100,pp.261-7,1987)を提示して、仮に訂正請求が認められた場合においても、甲第3号証を追加した上記無効理由1、及び、以下に示す新たな無効理由4により、本件特許は無効とすべきものであると主張している。
また請求人は、平成19年5月7日付け弁駁書において、被請求人の平成19年3月26日付け訂正請求書による訂正後の特許請求範囲第1項に記載された発明は、既に提出済みの甲第1号証および甲第3号証と、新たに提出する甲第4号証(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89(1992)pp.1690-1694)、甲第5号証(Journal of Biomolecular Screening, Vol 1, No2, pp.75-80, 1996)、及び甲第6号証(Chem. Phys. Lipids, 69(1994)pp.137-150)、並びに周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであると主張している。
さらに請求人は、平成19年10月30日付け弁駁書において、被請求人の平成19年8月15日付け訂正請求書による訂正後の特許請求範囲第1項に記載された発明は、既に提出済みの甲第1号証ないし甲第6号証、並びに周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、また、新たに甲第7号証(Invitrogen社のサイトにおけるDi-8-ANEPPSのスペクトラムを示すページ)を提示して、以下に示す新たな無効理由5により、本件特許は無効とすべきものであると主張している。

(1)無効理由1
平成16年9月6日付け訂正請求書による訂正前の本件請求項1に係る発明は、本件の優先日前に頒布されたことが明らかな刊行物である甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
(2)無効理由2
平成16年9月6日付け訂正請求書による訂正前の本件請求項2に係る発明は、甲第1号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定により特許を受けることができないものである。
(3)無効理由3
平成16年9月6日付け訂正請求書による訂正前の本件請求項2に係る発明は、甲第1号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものあるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
(4)無効理由4
平成16年9月6日付け訂正請求書による訂正後の本件請求項1に係る発明は明確でなく、本件出願は特許法第36条第6項第2号に規定される要件を満たしていない。
(5)無効理由5
平成19年8月15日付け訂正請求書による訂正後の本件請求項1に係る発明に関しては、明細書中に当業者が実施できる程度の明確かつ十分な記載が欠けているので、本件出願は特許法第36条第4項第1号及び同条第6項第2号に規定される要件を満たしていない。

2.当審における無効理由の概要
当審において通知した無効理由の概要は、平成19年3月26日付け訂正請求書による訂正後の特許請求範囲第1項に記載された発明は、その出願前に頒布されたことが明らかな下記の刊行物1ないし6に記載された発明及び周知の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、したがって、訂正後の特許請求範囲第1項に記載された発明の特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第123条第1項第2号に該当し、無効とすべきものである、というものである。

刊行物1:特公平6-19348号公報(甲第1号証と同じ)
刊行物2:Journal of Immunological Methods, 162, pp.1-7,1993(甲第2号証と同じ)
刊行物3:Journal of Immunological Methods, 100, pp.261-7,1987(甲第3号証と同じ)
刊行物4:Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89(1992)pp.1690-1694(甲第4号証と同じ)
刊行物5:Journal of Biomolecular Screening, Vol 1, No2, pp.75-80, 1996 (甲第5号証と同じ)
刊行物6:Chem. Phys. Lipids, 69(1994)pp.137-150(甲第6号証と同じ)

IV.被請求人の主張の概要
被請求人は、平成16年9月6日付け答弁書、平成17年3月29日付け口頭審理陳述要領書、及び平成17年5月24日付け上申書において、平成16年9月6日付け訂正請求書による訂正後の本件請求項1に係る発明の分析方法は、検体(被検物質、例えば標識された抗原-抗体対、標識された大腸菌粒子)に接合された発光又は蛍光標識を測定分析する甲第1号証や甲第2号証に記載された分析手法とは根本的に異なるものであり、甲第3号証に記載された方法も、結合されていない蛍光色素を含有する溶液と接触している蛍光標識された生物細胞に、さらにマスキング色素を添加するものではないから、これらの記載をいかに組合せても訂正後の本件請求項1に係る発明を想到し得るものではなく、請求人の主張する理由及び証拠によっては本件特許を無効とすることはできないと主張している。
また被請求人は、平成19年8月15日付け意見書において、刊行物1ないし刊行物6(甲第1号証ないし甲第6号証)には、蛍光色素のための「励起」と蛍光色素の「発出光」の両者を吸収する色素をマスキング色素として使用すること、及びそれによって達成される顕著な効果については何ら記載も示唆もされていないから、平成19年8月15日付け訂正請求書による訂正後の本件請求項1に係る発明は、刊行物1ないし刊行物6(甲第1号証ないし甲第6号証)の記載から当業者が容易に想到し得るものではなく、特許法29条所定の特許要件を充分に具備していると主張している。

V.当審の判断
1.本件発明
上記II.の項において述べたように、本件の平成19年8月15日付け訂正請求が認められるので、本件明細書の特許請求の範囲請求項1に記載された発明(以下、「本件訂正発明」という)は以下のとおりである。
なお、請求項2及び請求項3は訂正により削除された。

「【請求項1】相互に接触した細胞の層の形態で反応容器(1)の底(2)における透明支持体に適用され且つ結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)を含有する溶液(3)と接触している蛍光標識された生物細胞(5)の膜電位変化の定量的光学的分析方法であって、すでに存在する結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)の他に、結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)のための励起光(6)及びその発出光(7)を吸収する細胞膜非透過性のマスキング色素(9)を溶液(3)に添加することを特徴とする方法。」

2.証拠の記載等
(1)刊行物1(甲第1号証)には、下記の記載がある。
(1a)発明の背景
「本発明は、一般に発光検定法に関し、より特別には発光特異結合検定に於ける外部光の抑制に関する。
特異結合検定は、試料中に小濃度で存在する被検物質またはリガンドの経済的な検出および測定方法を提供する。特異結合検定は、一方が被検物質であり、他方が特異結合性パートナーであって互いに特異的に認識する2種の結合性物質の相互作用に基づいている。その相互作用が特異結合検定の基礎として働くことができる特異結合性パートナーの例には、抗原-抗体、ビオチン-アビジン、DANプローブ、酵素-基質、酵素-阻害剤、酵素-コファクター、細胞表面レセプター対が含まれる。他の特異的結合性物質を含む検定も知られており、これらの検定も本発明の範囲内にある。
多くの変化が提案されているが、1つのかかる検定は、直接測定可能な標識反応の1成分と前以て接合されている特異結合性パートナーと試料中の被検物質を結合させることを含む。標識反応を測定して被検物質と接合特異結合性パートナーとの間の結合の程度を決定するが、この結合の程度は検定方法の特殊性に依存しかつ試料中の被検物質の量を反映することができる。特異結合検定は、生物学的、医学的、環境的および工業的用途に於ける種々のリガンドの定量に多大の有用性があることが知られている。
特異結合検定には、放射能性、クロモゲン法、ルミノゲン法を含む種々の標識反応が提案されている。放射能標識法では、特異結合性パートナーと接合される成分が放射能を放射する原子または分子である。クロモゲン標識反応およびルミノゲン標識反応は、数種の反応が含まれる可能性がある点で化学的により複雑である。クロモゲン型またはルミノゲン型の1つの反応では、接触反応に於て分子は変色するかあるいは発光する。従って特異結合性パートナーに接合される成分は、基質と呼ばれる反応体または触媒のうちのいずれか1つであることができる。反応の残りの成分すなわち結合性パートナーに接合されない成分はクロモゲンまたはルミノゲン試薬媒質中へ供給され、標識接合物と試薬媒質との結合によってそれぞれ変色または発光が生じるようになっている。」(公報第2頁第4欄10行?46行)
「発光特異結合検定のもう1つの型に於て、被検物質または被検物質類似物は、好ましくは透明管壁の底部のような指定測定表面に濃縮される。被検物質を含む第1溶液を、発光反応の1つの成分と接合させた、該被検物質に対する特異結合性パートナーより前またはと同時に添加して、溶液中および指定測定表面に特異結合対を生成させる。次に、発光反応の残りの成分を第2溶液で添加する。しかし、他の表面および管容積全体にわたって見られる反応対は外部光放射を生じ、指定測定表面にある特異結合対からの光強度の測定を妨害する可能性がある。かかる外部光を減少させる1つの方法は、第2溶液を添加する前に管から試料および第1溶液を物理的に除去する方法であるが、この方法は別個の工程を必要とする。かくして検定は1工程法でなく多工程法を必要とし、従って検定の実施費用が増す。かかる環境下で、外部光の妨害を避け、特に多くのかかる試験をルーチンに行いかつ別個の工程がかなりの費用を計上する場合に、検定を均質的に行い得るようにすることは極めて望ましいことである。
従って、発光検定に於ける望ましくない外部光を抑制する方法が要望されている。本発明はこの要望を達成するものでありかつ関連した利益をも与えるものである。」(公報第3頁第6欄29行?50行)
(1b)発明の要約
「本発明は、発光によって監視される検定に於ける望ましくない外部光を抑制する技術に関する。1つのかかる検定に於て、試験溶液中のリガンドまたは被検物質を発光反応系の成分の1つに接合された特異結合性パートナーに結合させる。発光反応系の残りの成分を、次に添加する試薬媒質中で導入する。特に、この技術は、指定された測定表面に固定された反応体から光が放射される検定に関して用いることが好ましい。表面からの像の鮮明度は増加され、その結果、像から行われる定性的比較および定量的測定の両方あるいはその他の測定の精度を向上させることができる。その上、偽陽性指示の起こることが少なくなる。また、非指定表面または容積からの外部光も抑制される。
本発明によれば、特異結合性パートナーに接合されていない発光反応系の最終的な残りの成分を供給する試薬媒質中に、放射される発光の波長を含む波長の光を吸収する減衰剤を与える。減衰剤は、指定された測定表面または容積以外の表面または容積からの減衰剤が無ければ見える望ましくない外部光を抑制するのに十分な量で存在する。
1つの実施態様に於て、発光反応によって生成される光を測定するとき、指定表面を発光性試薬媒質と接触させる。試薬媒質は外部光を抑制する減衰剤を含んでいる。好ましくは、減衰剤は、少なくとも発光分子が放射する光の波長の光を吸収する染料である。外部光を抑制するとき、減衰剤は非特異発光をも減少または除去する。」(公報第4頁第7欄2行?27行)
(1c)好ましい実施態様の詳細な説明
「検定法の工程を説明する前に、好ましい実施態様の反応体のための発光反応系の化学を簡単に説明する。有機分子ルミノール(5-アミノ-2,3-ヒドロ-1,4-フタラジンジオン)は、過酸化水素のような酸化剤との反応中に約450nmの波長の光を発する。このルミノール反応は西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)のような酵素で触媒される。実際上測定可能な光強度を得るためには、3つの反応成分ルミノール、HRP、酸化剤を一緒にしなければならない。(本明細書中で用いる場合、“成分”とは発光反応系の反応体のいずれか1つあるいはその触媒である。触媒はそれ自体反応に直接入らないことが知られているが、触媒は“成分”という用語の範囲内にあるものとする)」(公報第5頁第10欄15行?27行)
「・・・ルミノール反応系の化学を詳しく述べたが、本発明は、その応用がこの反応系に限定されるものではない。一般に、発光反応系は内部励起または外部励起の結果として約100nm?約1500nmの放射線を放射する。本発明を用いることができる他の発光系は、例えば下記の発光性物質:ルミノール以外のジアシルヒドラジド、アクリジニウム塩、シュウ酸ジアリール;ルシフェリンおよびフラボンモノヌクレオチドのような生物発光性系を含む。他の代表的な系は米国特許第4,396,579号に記載されており、この記載は参照文として本明細書に含まれるべきものとする。本発明は、光源がどんなものであってもすべてのかかる発光標識系に適用可能であり、系の制限は現在の所知られていない。」(公報第5頁第10欄40行?第6頁第11欄2行)
「本明細書中で用いられる“標識”という用語は発光反応のために所要な成分の1つを表面に付いている抗原-抗体対のような測定されるべき被検物質に直接または間接に接合させる方法を意味する。従って、“標識”は、発光性分子のリガンドへの物理的付着に限定されない。」(公報第6頁第11欄44行?49行)
「多数の染料の吸収スペクトルを測定して、ルミノール反応で放射される光の波長を含む吸収スペクトルを有する受容できる染料または染料混合物を決定する。染料は、米国メリーランド州バルチモアのマコーミックコーポレーション(McCormicCorporation)からシリング(Schilling)の商標をもつFD&C(食品、医薬品および化粧品用)食品染料として得られた。シリング黄色染料は約420nmに吸収ピークがあり、シリング赤色染料は約520nmに吸収ピークがあることが観察された。シリング黄色染料は、タートラジンとしても知られているFD&C黄色染料#5とアラル(AlluraR)レッドACとしても知られているFD&C赤色染料#40との混合物を含む。タートラジンとアルラレッドACとは、それぞれメイクインデックスの第9版中エントリーNo.8847と276であり、これらのエントリーは参照文として本明細書中に含まれるものとする。シリング赤色染料は、エリスロシンとしても知られているFD&C赤色染料#3とアラルレッドACとしても知られているFD&C赤色染料#40との混合物である。エリスロシンおよびアルラレッドACは、それぞれメルクインデックスの第9版中のエントリーNo.3615およびNo.276であり、これらのエントリーは参照文として本明細書に含まれるものとする。しかし、これらの特殊な染料の使用が本発明の実施にとって臨界的ではないことを強調しておく。その代わりに、染料が検定法自体に悪影響を与えない限り、発光反応によって生じる光の波長付近の光を吸収するどんな染料または染料の組み合わせも受容できる。」(公報第6頁第12欄43行?第7頁第13欄19行)
「本発明の減衰剤の使用は、不均質型でなくて均質型である種の特異結合検定を行わせることもできる。通常、指定測定容積中または指定測定表面で発光反応系の成分が放射する光は、本質的に試験装置の遠隔容積中で放射される光と区別できないので、遠隔部放射光からの妨害無しに指定容積または表面からの光を完全に検定するためには、遠隔容積内の発光成分から指定測定容積または表面を物理的に隔離しなければならない。この型の検定は“不均質”と呼ばれる。指定容積または指定表面から放射される光が遠隔容積から放射される光と区別できる場合には、物理的隔離は不要である。後者は“均質”検定と呼ばれ、隔離工程が不要だという点で不均質検定よりも典型的に安価である。
例えば、第8図に示すように、試験試料からの反応済み被検物質を含む対50を透明管54の内面52に固定させることができる。発光反応系の1成分と接合された、被検物質に対する結合性パートナーを含む溶液を管54中へ導入し、インキュベートして被検物質と標識抗被検物質接合物とを反応させる。慣例では、残留未反応特異結合性パートナーを含む溶液を、次に、管54から除去し、管54内部を洗浄する。かかる先行技術の実施方法では、標識接合物を含む溶液が管中に残留している間または遠隔容積58または遠隔表面60が存在している間は発光反応系の残りの参加成分を直接管54へ添加することができない。というのは、発光反応系の該成分が容積全体にわたって混合することになるので、発光反応が指定測定表面56で進行すると共に、遠隔容積58または遠隔表面60でも進行するからである。遠隔容積58または遠隔表面60から放射される外部光からの妨害のために指定表面56に於ける反応の度合を別個に測定することができない。
逆に、染料のような減衰剤を、接合標識以外の発光反応に於ける残りの参加成分を含む試薬媒質の部分として管54に添加する場合には、遠隔容積58および遠隔表面から放射される外部光は吸収されるので、指定測定表面56から放射される光の測定を妨害しない。試験試料および標識接合物含有溶液は、遠隔容積58(または遠隔表面60)で発生する外部光が1枚のフィルムのような測定手段に達する前に吸収されるので、減衰剤含有試薬媒質の導入前に除去される必要がない。従って、2つの物理的隔離を必要とする不均質検定は、本発明の減衰剤の使用によって均質法に変えられる。」(公報第8頁第16欄5行?46行)
(1d)第8図には、透明管54の底に、試験試料からの反応済み被検物質を含む対50が固定され、その上部は溶液で満たされている図が記載されている。そして、同図には、溶液中に「58」と記載され、被検物質を含む対50が固定されていない、透明管54の内面に「60」と記載されている。
(1e)発明の効果等
「本発明の減衰剤が発光特異結合検定法に顕著な改良を与えることは明らかであろう。本発明の減衰剤は、指定表面または指定容積から放射される光の測定を妨害する外部光を優先的に減少させるために経済的でありかつ有効である。当業者は、本明細書中に記載した方法の変化が本発明の精神および範囲内でなされ得ることを認めるであろう。特に、他の発光反応系および検定方法を本発明に関して用いることができる。」(公報第8頁第16欄47行?第9頁第17欄4行)

(2)刊行物2(甲第2号証)には、フルオレセインが接合された大腸菌K-12粒子をネズミのマクロファージ細胞系J774に摂取させ、その細胞内に取り込まれた蛍光粒子に伴う蛍光強度を測定することにより該マクロファージ細胞の食作用活性を測定することからなる微量蛍光定量法による食作用分析法について記載されており、細胞はウェルの底にあって、細胞外蛍光すなわちマクロファージ細胞によって取り込まれなかった大腸菌粒子の蛍光標識をトリパンブルーによって消光したことが記載されている(第1頁中段の抄録参照)。

(3)刊行物3(甲第3号証)には、カルボキシフルオレセインを用いる細胞増殖の迅速検出法について、下記の記載がある。
(3a)細胞を蛍光標識することについて、「細胞は、カルボキシフルオレセインジアセテート(CFDA)の溶液中でインキュベーションすることによりカルボキシフルオレセイン(C-F)で標識される。CFDAは細胞膜を通過し細胞中で加水分解されてカルボキシフルオレセイン(C-F)に転化し細胞質内に蓄積され、青色蛍光下で細胞を蛍光に輝かせる(第261頁右欄下から2行?第262頁左欄5行)。
(3b)細胞の状態について、「細胞は10μlの容積のウェル中に撒かれる。」(第262頁左欄16行)
(3c)標識後の処理について、「37℃15分で標識後、上で述べた方法により溶液を除去し、ウェルを3回すすぐことにより過剰のCFDAを注意深く洗浄して除く。最後に細胞から漏れ出るCFDA蛍光を消光するために、5μlのヘモグロビンを各ウェルに添加する。」(第262頁左欄下から28行?35行)。

(4)刊行物4(甲第4号証)には、密集した一つの層からなる生物細胞を、蛍光色素fura-2及びDiBAC_(4)(3)によって蛍光標識し、その蛍光を測定することによりカルシウムイオンの濃度変化や細胞の膜電位変化を分析することが記載されている(第1690頁右欄41行?第1691頁左欄24行参照)。

(5)刊行物5(甲第5号証)には、単一の層からなる生物細胞を、蛍光色素DiBAC(4)_(3)によって蛍光標識し、その蛍光を測定することにより生物細胞の膜電位変化を分析することが記載され、また、細胞外の蛍光色素が発する強い背景光の存在が分析に影響を与えていることが記載されている(第75頁右欄4?24行参照)。

(6)刊行物6(甲第6号証)には、密集体の状態まで成長させられた生物細胞を、蛍光色素DiBAC_(4)(3)によって蛍光標識し、その蛍光の変化を測定することにより細胞の膜電位変化を分析することが記載され(第139頁左欄3?32行参照)、また、結合していない細胞外の蛍光色素が発する蛍光も、総蛍光量に寄与してしまうことが記載されている(第149頁右欄27?32行参照)。

3.対比・判断
(1)刊行物1に記載された発明
上記刊行物1(甲第1号証)の記載事項(上記記載事項(1a)?(1e)参照)からみて、刊行物1には、「試験試料からの反応済み被検物質を含む対を底に固定させた透明管に,発光反応系の1成分と接合された被検物質に対する結合性パートナーを含む溶液を導入して被検物質と標識抗被検物質接合物とを反応させ,次いで染料のような減衰剤を接合標識以外の発光反応における残りの参加成分とともに管に添加して,遠隔容積(溶液)及び遠隔表面(被検物質を含む対が固定されていない,透明管の内面)から放射される外部光を吸収することからなる検定方法」の発明(以下、「刊行物1発明」という。)が記載されているものと認められる。
(なお、前記判決の「第4 当裁判所の判断、5 取消事由3ないし6(甲3発明及び甲1発明との相違点の判断の誤り)について、(1)甲1発明につき」を参照。)

(2)本件訂正発明と刊行物1発明との対比
ア 刊行物1発明の「透明管」は,本件訂正発明の「反応容器」に相当するから、刊行物1発明においては、「反応容器の底における透明支持体」に、「反応済み被検物質を含む対」が適用されているということができる。 そして、刊行物1発明においては、「先に導入されていた発光反応系の1成分」は、それのみでは、発光するものではないが、他の参加成分とともに発光を生じさせるものであって、そのために導入されるものであることからすると、発光によって標識として機能する「発光標識」に当たるものと認められ、その点で本件訂正発明の「蛍光色素」と共通する。
また、刊行物1発明においては,溶液中に,「反応済み被検物質を含む対」と結合されていない上記「発光標識」が存し、それを含む溶液は「反応済み被検物質を含む対」と接触しているものと認められる。
さらに、刊行物1発明においては、「反応容器の底における透明支持体」に固定されている「反応済み被検物質を含む対」は、発光反応系の1成分と接合された被検物質に対する結合性パートナーと反応しているから、そのことによって「発光標識」されているということができる。
イ 上記刊行物1の記載(上記記載事項(1a)参照)からみて、刊行物1発明は、光の定量的な測定方法であることは明らかであるから、「定量的光学的分析方法」であるということができる。
ウ 刊行物1発明において、染料等の減衰剤は、すでに存在する上記「発光標識」が存するところに添加されるものであり、上記「発光標識」の発出光を吸収するものであるから、すでに存在する「反応済み被検物質を含む対」と結合されていない上記「発光標識」の他に、添加される「反応済み被検物質を含む対」と結合されていない上記「発光標識」の発出光を吸収する「マスキング色素」に相当する。そして、刊行物1(6頁12欄43行?7頁13欄19行)において減衰剤の例としてあげられているアルラレッドACは細胞膜非透過性であるから、刊行物1発明における減衰剤は細胞膜非透過性であるということができる。

(3)一致点及び相違点
以上のア?ウで述べたことから、本件訂正発明と刊行物1発明は、「反応容器の底における透明支持体に適用され且つ結合されていない発光標識を含有する溶液と接触している発光標識されたものの定量的光学的分析方法であって,すでに存在する結合されていない発光標識のほかに,結合されていない発光標識の発出光を吸収する細胞膜非透過性のマスキング色素を溶液に添加することを特徴とする方法」である点で一致し、以下の点で相違する。
(なお、以上記載の(2)及び(3)については、前記判決の「第4 当裁判所の判断、5 取消事由3ないし6(甲3発明及び甲1発明との相違点の判断の誤り)について、(2)本件対象発明と甲1発明との対比につき」を参照。)

(相違点1)
「発光標識」が、本件訂正発明では「電位-感受性蛍光色素」で、それによって「蛍光標識」されるのに対し、刊行物1記載の発明では「電位-感受性蛍光色素」が用いられていない点。
(相違点2)
分析対象が、本件訂正発明では「相互に接触した細胞の層の形態の生物細胞」であるのに対し、刊行物1記載の発明では「反応済み被検物質を含む対」である点。
(相違点3)
定量的光学的分析方法が、本件訂正発明では「蛍光標識された生物細胞の膜電位変化の定量的光学的分析方法」であるのに対し、刊行物1記載の発明では、蛍光標識された生物細胞の膜電位変化を分析するものでない点。
(相違点4)
「マスキング色素」が本件訂正発明では結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)のための「励起光(6)及びその発出光(7)」を吸収するものであるのに対し、刊行物1記載の発明では結合されていない発光標識の「発出光」を吸収するものである点。

(4)相違点1ないし3についての検討
上記各相違点について検討するにあたり、上記相違点1ないし3は密接に関連するため、まとめて検討すると、生物細胞を分析対象とし蛍光標識を用いて分析を行うことは、例えば上記刊行物2ないし6に記載されているように(上記記載事項(2)?(6)参照)、この出願の優先日前に広く知られており、また、密集して単一層を形成した生物細胞、つまり「相互に接触した細胞の層の形態の細胞」を電位-感受性蛍光色素により蛍光標識し、この色素が発する蛍光を測定することにより生物細胞の膜電位変化を分析する定量的光学的分析方法も、例えば上記刊行物4ないし6に記載されているように(上記記載事項(4)?(6)参照)、この出願の優先日前に広く知られている。
そして、刊行物1発明と、刊行物4ないし6に記載された分析方法とは、分析対象物を発光標識により標識し、その発光を測定することにより定量的光学的分析を行うという点において共通しているし、刊行物1と、刊行物5及び6には、背景光の存在が分析に影響を与え問題であるという共通の課題が記載されている。さらに、刊行物1には、被検物質と結合性の特異結合性パートナーとして「細胞表面レセプター対」が用いられることが記載されているところ、これを用いた場合、「反応容器の底における透明支持体」に生物細胞が固定される。そして、通常、刊行物1に記載されるような分析に用いられる生物細胞の数は多数であり、固定された生物細胞は、必然的に「相互に接触した細胞の層の形態」となるといえるから、刊行物1には、透明支持体上に相互に接触した細胞が存在する状態で、発光を測定することも示唆されているといえる。
そうすると、外部光、つまり背景光を抑制するために、減衰剤、つまりマスキング色素を添加した、刊行物1記載の発明において、刊行物4ないし6に記載されるような、分析対象である「相互に接触した細胞の層の形態の生物細胞」、及び発光標識である「電位-感受性蛍光色素」を用い、刊行物4ないし6に記載されるような、「蛍光標識された生物細胞の膜電位変化の定量的光学的分析」を行うことは、当業者であれば容易になし得たものといえる。

(5)相違点4についての検討
刊行物1、刊行物5及び刊行物6にも記載されるように、定量的光学的分析方法においては、背景光の存在が分析に影響を与え問題であることは、この出願の優先日前によく知られていた課題といえる。
さらに、試料に励起光を照射して、試料から発出する蛍光を測定する分析方法において、励起光が蛍光検出器に入り込み、背景光となって検出感度を低下させるため、この背景光の除去が重要な課題であることも、例えば、特開平6-138037号公報(【0003】)、実願平5-7818号(実開平6-62354号)のCD-ROM(【0003】)、及び特開平5-346390号公報(【0018】と【図2】、【0020】と【図9】)にも記載されるように、本願優先日前によく知られていた課題といえる。
そして、刊行物4ないし6に記載されるような、電位-感受性蛍光色素を用い、励起光を必要とする定量的光学的分析方法においては、結合されていない発光標識からの発出光だけでなく、励起光も背景光となり得ることは明らかであるから、反応系に存在し分析に悪影響を与えるあらゆる背景光を排除して、分析対象に由来する光のみを検出しようとすることは、当業者が当然に考えることといえる。
そうすると、刊行物1発明において、刊行物4ないし6に記載されるような、電位-感受性蛍光色素を用いた際に、蛍光発光を得るために用いられる励起光が背景光となり、分析対象の光に悪影響を与える場合には、この励起光をも排除することは当然行われるものといえるし、励起光の波長に応じて、その波長域をマスキングする色素も当然に存在するといえるから、発出光と併せて励起光をも除去するために、両者を吸収することができるように、マスキング色素を選択することは、当業者であれば容易になし得たことといえる。

(6)効果についての検討
上記相違点1ないし4に挙げられた構成を採用することにともなう効果について検討すると、刊行物1には、減衰剤は、光の測定を妨害する外部光を優先的に減少させるために経済的でかつ有効であることが記載され、さらに、他の発光反応系および検定方法を用いることができることも記載されており(上記記載事項(1e)参照)、刊行物1記載の効果は、刊行物1発明の発光標識、測定対象、及び定量的光学的分析方法の内容を、刊行物4ないし6に記載された、蛍光色素、細胞層、及び細胞膜の電位変化の測定に変更しても、同様に奏されることが予測できる。そして、これらの構成を組み合わせたことにより、刊行物4ないし6に記載されるような細胞膜の電位の変化という、微小な変化の測定の感度が向上することも、予測しうるものであり、予想外の格別顕著な効果が奏されるということはできない。

(7)まとめ
したがって、本件訂正発明は、上記刊行物1ないし6に記載された発明及びこの出願の優先日前周知の技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。

VI.むすび
以上のとおり、本件請求項1に係る発明についての特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、特許法第123条第1
項第2号に該当し、他の無効理由について検討するまでもなく無効とすべきものである。
また、審判に関する費用については、特許法第169条第2項で準用する民事訴訟法第61条の規定により、被請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
生物医学的アッセイの光学的分析における背景の蛍光及びルミネセンスのマスキング
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】相互に接触した細胞の層の形態で反応容器(1)の底(2)における透明支持体に適用され且つ結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)を含有する溶液(3)と接触している蛍光標識された生物細胞(5)の膜電位変化の定量的光学的分析方法であって、
すでに存在する結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)の他に、結合されていない電位-感受性蛍光色素(4)のための励起光(6)及びその発出光(7)を吸収する細胞膜非透過性のマスキング色素(9)を溶液(3)に添加する
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
本発明は蛍光色素溶液と接触している蛍光標識された生物細胞あるいは反応容器の底における透明支持体にコヒーレント細胞層(coherent cell layer)の形態で適用されるルミネセント細胞あるいは別の場合、蛍光もしくはルミネセントリガンドが溶解されており、このリガンドに特異的で反応容器の底における透明支持体上に置かれていてレセプター-リガンド結合に特徴的なその蛍光もしくはルミネセント放射が透明な底を介して検出され、分析されるレセプター層と接触している溶液中の蛍光もしくはルミネセント標識された反応成分の定量的光学的分析のための方法に由来する。
生物医学的アッセイの蛍光測定における問題は多くの場合、生物細胞の作用と関連する蛍光の変化が非特異的な背景の蛍光と比較して小さいことである。結果として分解能が非常に制限される。通常の市販の測定システム(蛍光読み取り機、Dynatech又はSLT)は、その光学的測定配置(上澄み液の蛍光液柱を介する「上」からの励起)のために、背景と比較してシグナルをほとんど検出できないので、その問題を解決することができない。細胞を反応容器の透明支持体を介して後から照射するもっと新しい構成の装置(Labsystems)は、励起光が入ると細胞が励起されて蛍光を発するという利点を有する。しかし励起光はさらに上澄み液中に入り、それも蛍光性であるので、非特異的背景シグナルが細胞のシグナルを不純にするという事実を避けることはできない。非常に複雑な測定システム(NovelTech,FLIPR:Fluorescence Imageing Plate Reader)でさえ、特別なレーザー照射幾何学(約45°より下の励起(excitation below about 45°))を用いて初めてこの背景の蛍光を減少させることができる。問題を解決する測定の幾何学についてのすべての実験の失敗の理由は、背景の蛍光の実際の原因がこれによって決定的に影響を受け得ないことである。
蛍光もしくはルミネセント標識されたリガンドを用いて今日まで行われているレセプター結合研究の場合、それぞれの場合の標識非結合画分は洗浄などの方法により除去されねばならない。しかし多くのコーティングはこれらの洗浄段階に敏感である。さらに非結合リガンドの除去にはかなりの費用が伴う。この方法ではレセプター-リガンド会合又は解離の直接の測定は不可能である。
本発明は細胞アッセイにおける蛍光標識された細胞又はルミネセント細胞の光学的分析の感度を向上させ、例えば電位-感受性色素の蛍光変化に基づいて可能な限り低い膜電位変化を測定できるようにする目的に基づいている。この場合測定システムの感度は、5mV未満の電位変化を少なくとも定性的に検出できる程高くなくてはならない。ルミネセント細胞の場合、ルミネセンスシグナルの検出における増加が達成されねばならない。さらに該方法は高い試料処理量のスクリーニングに適していなければならない。
本発明はさらに、蛍光もしくはルミネセント標識されたリガンドもしくはレセプターに基づくレセプター結合研究を簡単にし、レセプター結合相互作用の継続的測定(速度論)を可能にする目的に基づいている。必要なプロセス段階の減少のおかげで、この方法は高い処理量のスクリーニング及び診断用途に特に適しているはずである。
低い膜電位変化で必要な高い分解能を達成することは、非特異的な背景蛍光と細胞の特異的な蛍光の抵触する重なりの原因を取り除くことができて始めて可能であった。この目的のために開発される本発明の方法は、励起エネルギー及び生物学的対象に由来しない蛍光をマスキングするという基本的に新規なアイデアに基づいている。これをするために、蛍光色素の励起光及び/又はその発光を細胞の蛍光に影響することなく完全に吸収するさらなる色素が蛍光色素の他に加えられる。この吸収を用い、非特異的背景シグナルをマスキングし、有用な細胞シグナルを以前には不可能であった分解能で検出することができる。
本発明の範囲内である別の解決は、溶液に関して透過性であり、蛍光色素のための励起光及び/又はその発出光を細胞の性質に悪影響を及ぼすことなく吸収及び/又は反射する分離層を細胞層に適用することである。同時に分離層の厚さは、蛍光色素があるが細胞がない溶解混合物においては蛍光がもう検出されないように選択される。
本発明のさらに別の変法は、透明支持体にコヒーレント細胞層の形態で適用されるルミネセント(発光性)生物細胞の定量的光学的分析における感度を向上させるためにも本発明の分離層の方法を用いることである。この目的のために、溶液に関して透過性である分離層の光学的性質を、それが細胞の性質に悪影響を及ぼさずに可能な限り強くルミネセント光を反射するように選択する。この方法でルミネセント強度を上げ、かくして測定される効果を有意に増加させることができる。
蛍光もしくはルミネセントリガンドが溶解された形態で存在する溶液で満たされた反応容器内の蛍光もしくはルミネセント標識された反応成分の定量的光学的分析のために、本発明の方法を完全に類似のやり方で用いることができ、溶液はこのリガンドに特異的で反応容器の底における透明支持体に適用されるか又はその上に堆積され、レセプター-リガンド結合に特徴的なその蛍光もしくはルミネセント放射が透明な底を介して検出され、分析されるレセプター層と接触している。この場合、上記の目的の本発明の解決は、上澄み液、すなわち溶液中にある遊離のリガンド及びその非特異的蛍光もしくはルミネセンスが追加の色素及び/又は拡散的に吸収又は反射する分離層によりマスキングされ、かくして非特異的な背景の蛍光と溶液中のリガンドの特異的蛍光の抵触する重なりの原因が除去されるということに基づいている。非結合リガンドがこの方法でマスキングされるので、測定される蛍光もしくはルミネセンスはリガンド-レセプター相互作用の直接の尺度である。この方法においてはそれを経時分解的に(with time resolution)直接測定することができる。
上記の方法と類似してレセプター研究において、本発明はかくしてマスキング色素を溶液に加える及び/又は溶液に関して透過性の分離層をレセプター層に適用し、マスキング色素及び/又は分離層の光学的性質を、溶液中に存在するリガンドの蛍光色素のための励起光及び/又はその発光もしくはそのルミネセント光が溶液もしくは分離層により吸収されるか又は分離層において反射されるように選択する変法に関する。この場合、分離層の厚さは、蛍光色素があるがレセプター層がない溶解混合物においては蛍光がもう検出されないように選択される。
分離層は好ましくはポリマーラテックスビーズ(例えばポリスチレン、ポリウレタン、ブタジエン、アクリロニトリル)から成る。ラテックスビーズはマスキング色素で染色されていることもでき、この場合それは十分に高いポリマー染色能を有していなければならない。
第1に言及した方法の場合、マスキング色素は、蛍光色素も溶解された形態で含有する溶液中で可能な限り撹拌されねばならない。一般に溶媒は水なので、高い水溶解度(>2g/ml)を有し、細胞毒性副作用を有していないマスキング色素が有利に用いられる。
本発明のさらに別の展開に従うと、蛍光色素を含有する上澄み液を蛍光色素を含有しない溶液により置換した後、非特異的蛍光を抑制するさらなるマスキング色素を反応容器の壁上に加える。
本発明を用い、以下の利点が達成される:
記載されている新規な方法は、それが特別に技術的な解決ではないので、一定の測定システムに束縛されず、多くの商業的に入手可能な装置により用いられることができる。これには透明反応容器、例えばミクロタイタープレートを底から照射することができ且つ測定することもできる事実上すべての蛍光読み取り機が含まれる。この手段により初めて、非常に少ない費用で(特別な吸収色素のためのみの最小の追加の経費)、解決している領域、すなわち今日までは達成されなかった電位-感受性蛍光色素の蛍光の変化の測定による細胞膜の電位変化の測定における進歩が可能である。非常に小さい変化の場合でも種々の反応容器からの(例えばミクロタイタープレートにおける種々のウェル)結果の直接の比較を行うことが初めて可能であり、反応容器における相対的変化の決定の複雑な手順を省略することができる。結局、例えば速度論的測定のためなどの決定されるべき測定値の数が減少する。測定プログラムのための時間の点における費用は顕著に減少し、分離された標準バッチの参照を用いる簡単な個々の測定(例えば終点決定)により同じ結果を得る可能性が生まれる。この場合に必要な生物学的バッチの均一性(例えば均一な細胞層)は、一般に例えばミクロタイタープレートに関して与えられる。
驚くべきことに、調べられた非常に異なる細胞における種々の水溶性色素及び又それらの混合物の使用は、細胞の生理学への負の影響を示さなかった(例えば全細胞パッチクランプなどの電気生理学的測定又は研究されている薬剤の効果との比較における細胞の反応)。溶解されない色素顔料又は無機微粉砕粒子の使用も驚くべきことに生物学的対象により十分に許容された。
例えば電位-感受性蛍光色素を用いる場合の感度の向上と結び付けられた、生物医学的アッセイにおける定量的蛍光測定において背景蛍光をマスキングするために記載された簡単な方法ならびに例えば反応容器としてのミクロタイタープレートにこの方法を適合できる結果として、そのような測定法の利用は高い処理量のスクリーニングを有意に簡単にし、それは特に概略されている利点の実現のために技術的経費を増加させる必要がなく、現存の商業的測定装置がこの目的に十分だからである。レセプター-リガンド研究の場合、本発明に本質的な利点は、非特異的蛍光もしくはルミネセンスのマスキングの故に、リガンドの非結合画分を除去する必要がもうないことである。結果として試験法は有意に単純化され、感受性コーティング又は例えば細胞などの生物学的対象への損傷又はその破壊が避けられ、測定の感度及びかくして精度が向上する。微粒子の使用の結果として、蛍光もしくはルミネセント標識されたリガンドのコーティングのために利用できる表面積を有意に増加させることができる。例えば比較的高い比密度(specific density)又は磁化可能な粒子の使用などの適した手段を用いることにより、透明支持体上における微粒子の沈降及び濃縮を行うことができる。この場合も上澄み液中の非結合リガンドの蛍光もしくはルミネセンスはマスキングにより有効に抑制される。
リガンドとレセプターの間の相互作用は非結合画分の除去により妨げられるはずがないので(must not be interrupted)、この方法で1つのそれぞれの反応バッチにおいてリガンドとレセプターの間の相互作用の継続的測定(速度論)を行うこともできる。
下記において作業実施例及び図面を用い、本発明をさらに詳細に説明する。図面において、
図1は先行技術に従う蛍光アッセイのための反応容器を示し、
図2は上澄み液中のマスキング色素を用いる蛍光アッセイにおける背景蛍光の抑制を示し、
図3は分散色素に関する分光励起及び発光ならびにマスキング色素の分光吸収を示し、
図4はマスキング色素なしの部位-依存性細胞蛍光を示し、
図5はマスキング色素を用いた部位-依存性細胞蛍光を示し、
図6は分離層を用いる蛍光アッセイにおける背景蛍光の抑制を示し、
図7は分離層からの背面-反射によるルミネセンスの増幅を示し、
図8は先行技術に従う蛍光アッセイにおける壁蛍光を示し、
図9はマスキング色素を用いる蛍光アッセイにおける壁蛍光の抑制を示し、
図10は上澄み液中のマスキング色素を用いるレセプター-リガンド結合の研究のための蛍光もしくはルミネセンスアッセイにおける背景蛍光もしくはルミネセンスの抑制を示す。
図1は、透明な底2を有する蛍光アッセイのための反応容器1を示す。反応容器1内に蛍光色素溶液3があり、その中に蛍光色素分子4が略図的に示されている。溶液3は上澄み液とも呼ばれる。調べられるべき生物細胞は透明な底2の上の透明な支持体上に置かれる。光(励起光)6は細胞5を励起して蛍光を発せしめるために底2を介して照射される。同様に励起される上澄み液3中の蛍光色素分子4に由来する背景蛍光放射8は、細胞5により発せられる蛍光7と重なる。しかし生物分析的研究及び細胞5の分析には蛍光7のみが決定的である。しかしすべての既知の蛍光分析装置の場合、背景蛍光8が付加的に測定されるので、細胞5の小さい蛍光の差は強い背景蛍光8中で失われ、それは顕著な感度の損失に導く。
この欠点は図2の本発明に従う方法により、上澄み液3中のマスキング色素によって背景蛍光を抑制することによって避けることができる。図1に存在する背景蛍光8は、図2に従って上澄み液中で完全に吸収される。上澄み液3に加えられるマスキング色素(9により略図的に示される)は溶解された形態か又は微粉砕された分散相として(顔料-着色系(color-pigmented systems))存在することができる。しかし好ましくは可溶性色素が用いられ、それはこの場合には添加をピペットを用いて特に簡単に行うことができるからならびに顔料系と対照的に粒度分布及び沈降過程の物理的影響ならびに層の厚さの不均一性を考慮する必要がないからである。
この型の色素の性質に以下の要求が成される:
-可溶性吸収色素を用いる場合、生物学的アッセイで用いるための優れた水溶性。
-細胞の染色を避けるために色素が膜透過性でないこと。
-蛍光色素の励起及び/又は発光波長領域における高い特異的吸収。
-毒性の副作用がないこと(細胞の損傷を避ける)。
>2mg/mlの溶解度は優れた水溶性とみなされる。細胞毒性は既知の試験法(例えば細胞毒性試験)を用いて決定されることができる。図3はグラフにおいて蛍光色素及びマスキング色素の光学的(分光的)性質を示している。曲線Aは商業的に入手可能な分散蛍光色素ビス(1,3-ジブチルバルビツール酸)トリメタンオキソノール(Dibac_(4)(3))のための励起光の分光分布を示し、曲線Bは発せられる蛍光の分光分布を示し、曲線Cは用いられるマスキング色素(Brilliant Black BN,C.I.28440,Food Black 1,例えばSigma B-8384)の分光透過(吸収スペクトル)を示す。マスキング色素は蛍光色素の励起及び発光の波長領域においてほとんど完全に吸収されることが認識される。
図4及び5を用いてコントラストの増強又は感度の向上をずっと良く理解することができる。非特異的背景蛍光へのマスキング色素の作用を示すために、電位-感受性蛍光色素Dibac_(4)(3)(5mM)の存在下で100mg/mlの可溶性マスキング色素Brilliant Blackを加える前及び後に同じ画像部分の2つのビデオ記録を作成した。両方の時に、画像分析により同じビデオラインを評価し、反応容器の同じ部分に及んで2つの蛍光強度プロファイルを示した。この場合の

区域では大部分、上澄み液に由来する蛍光シグナルが測定される。記録システムの測定範囲(8ビット)は0(黒)?255(白)である。マシキングされない記録の場合、約1:3.6のコントラスト比(最も暗い画像部分と最も明るい画像部分の強度比)が生じ、マスキングされた記録の場合は約1:14.4のコントラスト比が生ずる。これは4倍のコントラストの向上に相当する。
図6に従うと、有用なシグナル対背景シグナルの比率を向上させる別の可能性は、微粉砕された光学的分離層10を用いて細胞層を覆うことである。分離層10は有利には微粉砕された無機白色顔料、例えばTiO_(2)又はAl_(2)O_(3)から成る。これを用い、上澄み液3からの背景蛍光放射が遮蔽されるのみでなく、細胞蛍光の測定可能な量も無機粒子からの反射により増加する。
別の場合、分離層は好ましくは200nm?5mmの範囲内の直径を有するポリマーラテックスビーズから成ることができる。適したポリマーは例えばポリスチレン、ポリウレタン、ブタジエン、アクリロニトリルである。ラテックスビーズは適したマスキング色素を用いて染色されていることもでき、マスキング色素には溶液に加えられる吸収色素の場合と同じ基準が適用される(上記を参照されたい)。色素の適した種類

ルミネセンスアッセイ(発光細胞)の場合、条件は基本的に生物細胞の特異的な非常に低い光強度を高感度で検出することから成る。図7に従って反射性分離層10を適用することにより、背景蛍光の抑制のための方法と類似して(図6に従う)、生物細胞のルミネセンスシグナルを増加させることが可能である。これに関しては、放射される方向付けられないルミネセント光の画分11が検出器の方向に反射され、かくして特異的測定シグナルを増加させる。
生物細胞に関する多数の他の蛍光試験法において、分散色素と対照的に、細胞の染色の後に溶液交換により上澄み液から蛍光色素を除去することができる。例えば蛍光色素FURA2-AMは細胞中に侵入した後に遊離の色素に開裂し、この場合はその細胞膜透過性を失う。結果として非透過性蛍光色素の細胞中における濃縮が起こる。この場合、特異的細胞蛍光を変化させることなく蛍光性上澄み液3を蛍光色素-非含有溶液3aにより置換することができる。この方法で上澄み液の非特異的背景蛍光は除去される。しかしFURA2-AMは反応容器を永続的に染色し(壁蛍光)、かくして他の非特異的蛍光シグナルを生み、それは分散色素の背景蛍光に匹敵する。この状況は図8に示されている。この場合、背景蛍光放射8は容器の壁に付着している蛍光色素分子4に帰せられる。蛍光色素-非含有上澄み液3a中にマスキング色素を導入することにより、この非特異的蛍光シグナルも完全に抑制されることができる。
図10には、反応容器1の底2における透明支持体に適用される生物層がレセプター12を含み、それが上澄み液(溶液)3中に存在する蛍光もしくはルミネセント標識されたリガンド13と特異的結合をする図2に類似の作業例がさらに示されている。この場合、結合リガンドは14により示されている。非標識溶液の場合、底2を介して照射される一次光6は蛍光標識されたリガンド13及び14を励起して蛍光を発生せしめる。ルミネセント標識されたリガンドの場合、一次光6は適用できない。図2に従う実行と類似して、非結合リガンド13から発せられる蛍光もしくはルミネセント放射が溶液中で完全に吸収されるように処理するマスキング色素が今度は溶液3に加えられる。従って底2において測定される蛍光もしくはルミネセント放射15、すなわち測定される効果はほとんどレセプター12に結合したリガンド14に帰せられ、溶液3中の非結合リガンド13の背景放射により不純にされない。従って測定シグナルはリガンド-レセプター結合の強さの直接の尺度である。この場合、レセプター層の層厚さはnmの範囲内にあるがその上にある上澄み液の寸法は数mmの大きさにある。
図6及び7に従うと、溶液に関して透過性の分離層10を背景蛍光もしくはルミネセンスのマスキング又は抑制と全く類似の方法でリガンド-レセプター結合の研究において用いることができる。この場合、抵触する背景蛍光もしくはルミネセンスが分離層10により遮蔽され、ルミネセントリガンドの場合は結合リガンドに由来する放射されるルミネセント光の画分11が反射器に向かう方向に反射され、かくして有用なシグナルが増加する。
古典的薬理学的レセプター結合研究においてその結合強度に関して評価されるべき非-蛍光もしくはルミネセント反応成分は、明確性のために本明細書では示さなかった。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2005-10-24 
結審通知日 2007-12-17 
審決日 2005-11-08 
出願番号 特願平9-541578
審決分類 P 1 113・ 121- ZA (G01N)
最終処分 成立  
前審関与審査官 宮澤 浩松本 征二  
特許庁審判長 山口 由木
特許庁審判官 山村 祥子
秋月 美紀子
登録日 2003-07-18 
登録番号 特許第3452068号(P3452068)
発明の名称 生物医学的アッセイの光学的分析における背景の蛍光及びルミネセンスのマスキング  
代理人 乾 裕介  
代理人 特許業務法人特許事務所サイクス  
代理人 小田島 平吉  
復代理人 今村 正純  
復代理人 山田 由美子  
代理人 小田島 平吉  
代理人 窪田 英一郎  
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