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審決分類 審判 全部無効 2項進歩性  H01L
審判 全部無効 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  H01L
管理番号 1181368
審判番号 無効2007-800151  
総通号数 105 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-09-26 
種別 無効の審決 
審判請求日 2007-08-01 
確定日 2008-06-11 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第3815551号発明「ダイシング装置」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 第1 手続の経緯
本件特許第3815551号の請求項1乃至4に係る発明についての出願は、平成13年12月21日に出願され、平成18年6月16日にその発明について特許権の設定登録がされたものである。
これに対して、平成19年8月1日に審判請求人白澤榮樹により無効審判の請求がなされたところ、被請求人株式会社東京精密より平成19年10月22日付けで審判事件答弁書の提出及び訂正請求がなされるとともに、請求人より平成19年11月28日付けで審判事件弁駁書が提出され、請求人より平成20年1月21日付けで、被請求人より平成20年1月22日付けでそれぞれ口頭審理陳述要領書が提出され、平成20年2月4日に第1回口頭審理が実施された。
そして、第1回口頭審理において無効理由が通知され、被請求人より平成20年3月5日付けで意見書の提出及び訂正請求がなされ、これに対して、請求人より平成20年3月28日付けで審判事件上申書が提出されたものである。

第2 訂正の適否
1 訂正の内容
平成20年3月5日付けの訂正請求(以下「本件訂正」という。)は、本件特許第3815551号の願書に添付された明細書(以下「特許明細書」という。また、願書に添付された図面と併せて「特許明細書等」という。)を、訂正請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを求めるものであり、その内容は以下のとおりである。
なお、下線は対比の便宜のために当審において付したものである。

(1)訂正事項a
特許明細書における特許請求の範囲の請求項1の記載を、
「【請求項1】ワークを載置したワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、
前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受けるオイルパンと、
該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、
前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、
前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴とするダイシング装置。」から、
「【請求項1】ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、
前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受ける有底のオイルパンと、
該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、
前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、
前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴とするダイシング装置。」と訂正する。

(2)訂正事項b
特許明細書の段落【0008】における、
「【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達成するために、ワークを載置したワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受けるオイルパンと、該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴としている。」を、
「【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達成するために、ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受ける有底のオイルパンと、該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴としている。」と訂正する。

(3)訂正事項c
特許明細書等の図5を削除し、図6?図8の図番を1つずつ繰り上げる。

(4)訂正事項d
特許明細書の段落【0002】における
「図6に従来のダイシング装置110を示す。図6に示すように、研削水ノズル123から回転刃(ブレード)121に向けて研削水が供給され、ワークWの加工ポイントで加工に寄与した研削水は、その後ワークテーブル125を囲うように配置されたオイルパン150に流れ込む。」を
「図5に従来のダイシング装置110を示す。図5に示すように、研削水ノズル123から回転刃(ブレード)121に向けて研削水が供給され、ワークWの加工ポイントで加工に寄与した研削水は、その後ワークテーブル125を囲うように配置されたオイルパン150に流れ込む。」と訂正する。

(5)訂正事項e
特許明細書の段落【0003】における
「図7に、従来のダイシング装置110のカッティングテーブル125まわりの断面図を示す。図6、図7に示すように、従来のダイシング装置110では、マシンベース129上に設けられたX軸ガイドレール128、128と係合するボールホルダ128A、128Aと、リードスクリュー143、ボールナット143AとによりX方向に研削送りされるXテーブル127がある。」を
「図6に、従来のダイシング装置110のカッティングテーブル125まわりの断面図を示す。図5、図6に示すように、従来のダイシング装置110では、マシンベース129上に設けられたX軸ガイドレール128、128と係合するボールホルダ128A、128Aと、リードスクリュー143、ボールナット143AとによりX方向に研削送りされるXテーブル127がある。」と訂正する。

(6)訂正事項f
特許明細書の段落【0004】における
「図8は、この従来のダイシング装置110に用いられているオイルパン150と蛇腹131、131の形状を示している。」を
「図7は、この従来のダイシング装置110に用いられているオイルパン150と蛇腹131、131の形状を示している。」と訂正する。

(7)訂正事項g
特許明細書の段落【0020】における、
「図4、及び図5は本発明の実施の形態の変形例である。」を
「図4は本発明の実施の形態の変形例である。」と訂正する。

(8)訂正事項h
特許明細書の段落【0021】を削除する。

(9)訂正事項i
特許明細書の【図面の簡単な説明】における
「【図5】実施形態の別の変形例を示す側断面図
【図6】従来のダイシング装置を示す正面断面図
【図7】従来のダイシング装置の要部を示す側断面図
【図8】従来のダイシング装置のオイルパンと蛇腹を示す斜視図 」を
「【図5】従来のダイシング装置を示す正面断面図
【図6】従来のダイシング装置の要部を示す側断面図
【図7】従来のダイシング装置のオイルパンと蛇腹を示す斜視図 」と訂正する。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項aについて
訂正事項aにおいて、「ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブル」とする訂正事項(以下「訂正事項a1」という)は、Xテーブルがワークテーブルを上方に有することを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。また、「有底のオイルパン」とする訂正事項(以下「訂正事項a2」という)は、オイルパンが有底であることを限定するものであり、「前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより」とする訂正事項(以下「訂正事項a3」という)は、ワークテーブルを前記オイルパン中に保持することについて限定するものであるから、いずれも特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
したがって、訂正事項aは、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
そして、訂正事項a1は、特許明細書の段落【0014】の「このXテーブル27にはZ方向の軸心回りにθ回転するθテーブル26が載置され、θテーブル26には、ワークテーブル25が取付けられている。」との記載に、訂正事項a2は、同段落【0015】の「Xテーブル27は保持部材27A、27Bによってオイルパン50内に吊り下げられているので、オイルパン50の底部に開口部を設ける必要がない。」との記載に基づくものである。また、訂正事項a3は、同段落【0015】の前記記載及び同段落【0016】の「Xテーブル27は、保持部材27A、27Bによってオイルパン50内に吊り下げられ、リニアガイドユニット28、28に案内され、リニアモータ31に駆動されてオイルパン50内をX方向に移動される。」との記載に基づくものである。
したがって、訂正事項aは、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内であるから、新規事項の追加には該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

(2)訂正事項b?iについて
訂正事項b?iは、訂正事項aによる特許請求の範囲の記載の訂正に伴い、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るためのものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
そして、訂正事項b?iは、新規事項の追加には該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

3.訂正の適否についてのまとめ
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第134条の2第1項ただし書き及び同条第5項において準用する特許法第126条第3項及び第4項の規定に適合するので、訂正を認める。

第3 請求人の主張の概要
請求人は、下記甲第1、2号証を提出し、本件特許の請求項1乃至4に係る発明は、甲第1、2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであると主張している。
[甲号各証]
甲第1号証:特開2000-33530号公報
甲第2号証:特開2001-53034号公報

第4 被請求人の主張の概要
被請求人は、上記請求人の主張に対して、本件特許の請求項1乃至4に係る発明は、甲第1、2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではないと反論している。

第5 通知した無効理由
当審で通知した無効理由の概要は以下のとおりである。
1 無効理由1
本件請求項1(平成19年10月22日付け訂正請求によるもの)における「Xテーブルを前記オイルパン中に吊り下げ保持することによりワークテーブルをオイルパン中に保持する」という記載は明確でないから、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。

2 無効理由2
本件特許の請求項1乃至4に係る発明は、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件特許は特許法第29条第2項に違反してされたものである。

第6 当審の判断
1 無効理由1について
第2にて示したとおり、本件訂正が認められたことにより、無効理由1において指摘した請求項1の記載箇所は「Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する」となった。そして、Xテーブルとワークテーブルの位置関係については、「ワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブル」となった。
そこで、上記記載箇所が明確であるか否かについて検討する。
上記「Xテーブル」に関して、特許明細書には、段落【0015】に「Xテーブル27は保持部材27A、27Bによってオイルパン50内に吊り下げられているので」と記載され、段落【0016】に「Xテーブル27は、保持部材27A、27Bによってオイルパン50内に吊り下げられ、リニアガイドユニット28、28に案内され、リニアモータ31に駆動されてオイルパン50内をX方向に移動される。」と記載されている。
また、「ワークテーブル」に関しては、段落【0008】に「前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴としている。」と記載され、段落【0009】に「ワークテーブルをオイルパン中でX方向に研削送りするためのガイド手段と駆動手段とがオイルパンの外側に配置され、ワークテーブルが保持部材によってオイルパン中に保持されているので、」と記載され、さらに段落【0023】に「ワークテーブルをオイルパン中でX方向に研削送りするためのガイド手段と駆動手段とがオイルパンの外側に配置され、ワークテーブルがオイルパン中に吊り下げられているので、オイルパンの底部に開口部を形成する必要がなく防水効果が高い。」と記載されている。
上記のように、特許明細書において、「Xテーブル」については「オイルパン内」と、「ワークテーブル」については「オイルパン中」と、両者は区別して記載されていることが認められる。
そして、特許明細書等の図2乃至4を参照すると、「Xテーブル27」はX軸、Y軸及びZ軸のいずれの方向にも「オイルパン50内」に位置しており、「ワークテーブル25」は、その下端部とオイルパン上縁部との高さの関係は不明であるが、少なくともX軸及びY軸の方向で「オイルパン中」に位置している。
そうすると、上記「Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する」は、「Xテーブル」についてはX軸、Y軸及びZ軸のいずれの方向にもオイルパンの内側に保持され、「ワークテーブル」については少なくともX軸及びY軸の方向でオイルパンの内側に保持されるものと解することができる。
しかも、「Xテーブル」は、「ワークテーブルを上方に有」する、すなわちワークテーブルはXテーブルの上方に位置しているから、図2において、ワークテーブルの厚さまたはワークテーブルを支持しているθテーブル26の高さによっては、ワークテーブルの下端がZ軸方向にもオイルパンの内側に保持され得ることは当業者が容易に理解できることである。
したがって、上記記載箇所が明確でないとすることはできない。

なお、請求人は平成20年3月28日付け審判事件上申書において、被請求人が平成20年3月5日付け意見書において「即ち、『オイルパン内』とは、オイルパンの側壁によって囲まれる空間のうち、オイルパンの底面と側壁上縁との間に位置する空間を意味する。一方、『オイルパン中』とは、オイルパンの側壁によって囲まれる空間を意味する。」(同意見書第3頁下から3行?第4頁第1行参照)と主張していることについて、「『オイルパンの側壁によって囲まれた空間』は、『オイルパンの側壁によって囲まれる空間のうち、オイルパンの底面と側壁上縁との間に位置する空間』にほかならず、従って『オイルパン中』と『オイルパン内』とは同一である、といわざるを得ない。」(同上申書(1-2)参照)と主張し、また、「本件特許の明細書中に明確な定義でも存在しない限り、被請求人が主張する如く、・・・とは到底認められない。」(同上申書(1-3)参照)と主張し、さらに、「本件特許の出願当初明細書及び図面には、被請求人の上記主張と齟齬する記載が存在する。即ち・・・上方に位置している。」(同上申書(1-4)参照)として、請求項1の上記記載が未だ明確でない旨主張している。
しかしながら、上述のとおり、請求項1の上記記載箇所は、「Xテーブル」についてはX軸、Y軸及びZ軸のいずれの方向にもオイルパンの内側に保持され、「ワークテーブル」については少なくともX軸及びY軸の方向でオイルパンの内側に保持されるものと解することができるものである。しかも、ワークテーブルの厚さまたはワークテーブルを支持しているθテーブルの高さによっては、ワークテーブル下端がZ軸方向にもオイルパンの内側に保持され得ることは当業者が容易に理解できることである。
また、たとえ「・・・内に」と「・・・中に」が、同じ「ある範囲のうち」を意味するものであったとしても、「Xテーブル」も、少なくともX軸及びY軸の方向でオイルパンの内側に保持されることは明らかであるから、請求項1に係る発明が明確でないということはできない。
さらに、請求人が「本件特許の出願当初明細書及び図面には被請求人の上記主張と齟齬する記載が存在する。」と主張している点については、本件訂正により当該部分は削除されており、特許明細書に上記齟齬する記載は存在しない。

2 無効理由2について
(1)本件発明
前述のとおり、本件訂正が認められたことにより、本件特許の請求項1乃至4に係る発明(以下、「本件発明1」乃至「本件発明4」という。)は、訂正明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1乃至4に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項1】ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、
前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受ける有底のオイルパンと、
該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、
前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、
前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴とするダイシング装置。
【請求項2】前記ガイド手段は、リニアガイドユニットであることを特徴とする請求項1に記載のダイシング装置。
【請求項3】前記駆動手段は、リニアモータであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイシング装置。
【請求項4】前記駆動手段は、リードスクリューと、該リードスクリューに螺合するナットと、該リードスクリューを回転駆動するモータとから構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイシング装置。」

(2)甲号各証の記載内容
請求人の提出した甲第1、2号証には、以下の技術的事項が記載されている。
ア 甲第1号証
(ア)段落【0001】
「【発明の属する技術分野】本発明は、工具主軸と平行な一対のガイドウエイに沿ってワークテーブルを工具主軸に対して水平方向に進退する形式の工作機械のワークデーブル送り機構において、ベースに固定された前記一対のガイドウエイの間に形成された切り屑回収向空間をなす凹部の外側に、または前記凹部の外側であって前記一対のガイドウエイの外側に、ワークテーブルを工具主軸に向かって進退させる左右一対の送りネジを配置する工作機械のワークテーブル送り機構に関する。」

(イ)段落【0004】?【0007】
「【発明が解決しようとする課題】上記従来のこの種通常のZ軸用テーブル送り装置においては、図5に示されるようにZ軸送りネジSが、ワークテーブルTをZ軸方向に案内する一対の平行なガイドウエイGの中央位置すなわちテーブルTの幅方向の中央位置に配置されている。このため、前記送りネジSは、実質的に工具主軸の直下に配置されることになる。
この場合、工具主軸先端の切削工具がワークを切削する加工点から落下する切り屑による送りネジの汚染を防止するため、送りネジの周囲を包囲するカバー機構が具備されるか、或いは、図5のように、カバー機能を兼ねるようにテーブルTのZ方向の長さが延長される。この送りネジSのためのカバー機構或いは延長されたテーブルTは、加工点からベッドへ向かって落下する切り屑の落下領域を横切ることになり、このため切り屑がカバー機構或いはテーブルT上に堆積し、切り屑の回収が完全にできない等の問題があった。
また従来の工作機械(特公昭60-23936)は、図6に示されるように、送りネジをカバーするスライド式のカバー機構Cの下方に位置するように切り屑回収装置RをベッドB内に配置して、加工点から切り屑が直接前記回収装置R内へ落下するようにしているが、切り屑の一部がカバー機構C上に堆積する不具合が生じる。
そこで本発明者は、工具主軸と平行な一対のガイドウエイに沿ってワークテーブルを工具主軸に対して水平方向に進退する形式の工作機械のワークテーブル送り機構において、ベースに固定された前記一対のガイドウエイの間に形成された切り屑回収向空間をなす凹部の外側に、または前記凹部の外側であって前記一対のガイドウエイの外側に、ワークテーブルを工具主軸に向かって進退させる左右一対の送りネジを配置するという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、前記一対の送りネジが切り屑やクーラントの回収の妨げとならないようにして、従来における切り屑がカバー機構に堆積することを解消するとともに、切り屑やクーラントの回収が完全にできない等の問題を解消するという目的を達成する本発明に到達した。」

(ウ)段落【0021】?【0022】
「(実施形態)本実施形態の工作機械のワークテーブル送り機構は、図1ないし図4に示されるように工具主軸1と平行な一対のガイドウエイ2に沿ってワークテーブル3を工具主軸1に対して水平方向に進退する形式の工作機械のワークデーブル送り機構において、ベッド100には、このベッド上に固定された前記一対のガイドウエイ2の間に切り屑回収向空間をなす凹部4が形成され、左右一対の送りネジ5を、前記凹部4の外側に配置した前記一対のガイドウエイ2のさらに外側に配置したものである。
本実施形態の工作機械のワークデーブル送り機構は、図1ないし図3に示されるように加工部10が、スピンドルヘッド11とスピンドルユニット12と工具13によって構成される。工具主軸1を回転支持するスピンドルユニット12は、スピンドルヘッド11に一体的に取り付けられ、工具主軸1の先端に工具13を取り付け可能としている。スピンドルヘッド11は、コラム101の前面で上下動可能に案内されている。コラム101は、X軸サーボモータ61によってボールネジ71を介して駆動され、ベッド100上でこの長手方向と直角なX軸方向に延在形成された一対のガイドウエイ21に沿って位置が制御される。」

(エ)段落【0024】
「前記ベッド100の幅方向(X軸方向)の中央部には、図1で左側の後端面から右側の前端面に向けて長手方向(Z軸方向)に延在する凹部4が形成されている。この凹部4は、床面に開放されて対面するとともに、右側端がベッド100の前面壁で閉鎖されている。前記工具13による加工時に加工点から落下する切り屑やクーラントを回収するための切屑回収装置8は、その水平部がベッド100の後端開口部から挿入されて凹部4内へ進出されており、その回収口81が少なくとも前記ベッド100の凹部4内における前記ワークテーブル3の下方位置において上方に向けてテーパ状に開口して上方に行くに従い開口面積が増加するように配置されている。また前記凹部4は、コラム101の前側でベッド100の上面に開口し、切り屑やクーラントが回収口81へ直接落下するようになっている。」

(オ)段落【0026】?【0028】
「前記テーパ状の回収口81の外側の前記ベッド100の上面にX軸及びY軸に直交するZ軸を構成する左右一対のリニアガイドウエイ2が水平に配設され、ワーク31を載置するワークパレット32を回転自在に支持するワークテーブル3を工具主軸1に対して水平方向に移動自在に案内している。
前記ベッド100の上面に配設された左右一対のリニアガイドウエイ2のさらに外側に左右一対のボールネジ5が配設されている。これらのボールネジ5は、前記ワークテーブル3の両外側に突出する突出部33に配設されたナット51にネジ係合している。これにより左右一対の送りネジ5の各送りネジが、独立した駆動モータ50によって回転駆動されるように構成されている。すなわち前記左右一対のボールネジ5の一端には、それぞれ減速機構52を有し同期運転されるサーボモータ50が配設され、前記ワークテーブル3を前記工具主軸1に対して進退させるように構成されている。
前記一対のガイドウエイ2の各々の内側であって前記テーパ状の回収口81の上部において、各ガイドウエイ2に沿って配置されるスプラッシュカバー9は、前記ワークテーブル3の進退動作に伴ってZ軸方向のカバー範囲を可変できる下方カバー91と、該下方カバーの上方に直立状態で配置された固定カバー90とから成る。」

(カ)段落【0034】?【0035】
「すなわち前記ワークテーブル3は、前記左右一対のボールネジ5の回転により、前記ワーク31を載置するワークパレット32を回転自在に支持した状態において、図4に示されるように前記リニアガイドウエイ2に沿って、矩形上面部900と矩形両側面部901、902とから成る横断面コの字状の固定カバー90内に進入する。これにより、該固定カバー90によって包囲された状態において前記加工部10での加工が遂行され、加工後にワークテーブル3が前記固定カバー90の外側の退避位置へ退避できるようにしている。前記加工動作の間、サーボモータ61によりコラム101が左右方向に移動され、サーボモータ62によりスピンドルヘッド11が上下方向に移動され、このため、工具主軸1と共に回転する工具13は、固定カバー内で垂直平面上でワークテーブル3に対し移動される。
加工動作において加工点から飛散する切り屑やクーラントは、前記ベッド100の幅方向の中央部に長手方向に延在形成された前記凹部4内へ一部が直接落下して回収され、他の一部が固定カバー90および伸縮カバー91に当接ガイドされて凹部4内へ回収される。特に前記凹部4の入口部に配設された前記回収口81が少なくとも前記ベッド100の前記凹部4内における前記ワークテーブル3の下方位置において上方に向けてテーパ状に開口して上方に行くに従い開口面積が増加しているので、切り屑やクーラントは、前記回収口81を介して前記凹部4内に設置した切屑回収装置8内に確実に回収される。」

(キ)段落【0040】
「上記作用を奏する本実施形態の工作機械のワークテーブル送り機構は、前記ワークテーブル3を工具主軸1に向かって進退させる前記左右一対の送りネジ5を、切り屑回収向空間をなす前記凹部4の外側に配置した前記一対のガイドウエイ2のさらに外側に配置したので、前記一対の送りネジ5が一層切り屑やクーラントによる汚染から防止され、ワークテーブル3の送り精度の永続的維持を可能にする効果を奏する。」

(ク)図1?図3の記載によれば、テーブル3が、ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをZ方向に研削送りするものであることが看取できる。また、ワークテーブルの下方に配置され、クーラントの廃水を受ける切屑回収装置8が、有底であることが看取できる。

これらの事項を技術常識を勘案しながら本件発明1に照らして整理すると、甲第1号証には、次の発明(以下「甲第1号証に記載の発明」という。)が記載されていると認められる。
「ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをZ方向に研削送りするテーブル3と、先端に工具13が取付けられ、Z方向に直交するX方向の送りがなされるスピンドルとを有し、前記工具13でワークの加工を行う工作機械において、
前記ワークテーブルの下方に配置され、クーラントの廃水を受ける有底の切屑回収装置8と、
該切屑回収装置8の外側に配置され、前記テーブル3をZ方向に案内するガイドウェイ2と、
前記切屑回収装置8の外側に配置され、前記テーブル3をZ方向に研削送りする送りネジ5と、
前記テーブル3には、前記送りネジ5に連結される突出部33が形成されている工作機械。」

イ 甲第2号証
(ア)段落【0001】
「【発明の属する技術分野】本発明は、ワークテーブルの送り機構及びダイシング装置に係り、特にダイシング装置などの精密切断装置に適用されるワークテーブルの送り機構及びダイシング装置に関する。」

(イ)段落【0005】
「【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達成するために、ワークを保持するワークテーブルに所定経路に沿った送りを与えるワークテーブルの送り機構において、前記ワークテーブルが載置されるキャリッジと、前記キャリッジを所定経路に沿って走行自在に支持するガイド部材と、前記キャリッジを前記ガイド部材に沿って走行させるリニアモータと、からなることを特徴とする。」

(ウ)段落【0014】?【0015】
「図3は、切断部1の構成を示す斜視図である。同図に示すように、切断部1は、ウェーハWを切断するウェーハ切断装置10と、そのウェーハ切断装置10に向けてウェーハWを送るウェーハ送り装置30とから構成されている。
まず、ウェーハ切断装置10の構成について説明する。図示しないダイシング装置の本体フレーム上には、門型に形成されたY軸ベース12が垂直に立設されている。このY軸ベース12は図中Y軸方向に沿って配設されており、その前面には一対のY軸ガイドレール14、14がY軸方向に沿って敷設されている。」

(エ)段落【0018】?【0020】
「さらに、この2台のZ軸キャリッジ18R、18Lの前面下部には、それぞれスピンドル駆動モータ20R、20Lが設けられている。このスピンドル駆動モータ20R、20Lの出力軸には、スピンドル22R、22Lが連結されており、該スピンドル22R、22Lにブレード24R、24Lが装着されている。
以上のように構成されたウェーハ切断装置10によれば、ウェーハWを切断するブレード24R、24Lは、スピンドル駆動モータ20R、20Lを駆動することにより回転する。そして、Z軸キャリッジ18R、18LをZ軸ガイドレールに沿って摺動させることによりZ軸方向に移動し、Y軸キャリッジ16R、16LをY軸ガイドレール14、14に沿って摺動させることによりY軸方向に移動する。
次に、ウェーハ送り装置30の構成について説明する。図示しないダイシング装置の本体フレーム上には、図中X軸方向に沿ってX軸ベース32が水平に敷設されている。このX軸ベース32上には、所定の間隔をもって一対のX軸ガイドレール34R、34LがX軸方向に沿って敷設されている。そして、このX軸ガイドレール34R、34L上には、スライドユニット36R、36R、36L、36Lを介してX軸キャリッジ38が走行自在に設けられている。」

(オ)段落【0028】?【0029】
「前記のごとくガイドレール34R、34L上を走行するX軸キャリッジ38の上面中央部には、図3に示すように、θ軸モータ54が搭載され、該θ軸モータ54の出力軸にワークテーブル56が連結される。
ウェーハ送り装置30は、前記のごとく構成され、前記X軸キャリッジ38をリニアモータ44で駆動して走行させることにより、ワークテーブル56がX軸ガイドレール34R、34Lに沿ってX軸方向に走行する。」

(カ)図3?図5の記載によれば、X軸キャリッジ38がワークを載置したワークテーブル56を上方に有し、該ワークテーブル56をX方向に研削送りするものであることが看取できる。

甲第2号証において、スピンドルは、Y方向のインデックス送りがなされ、回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うことは技術常識より明らかである。
これらの事項及び図面の記載からみて、甲第2号証には次の発明が記載されていると認められる。
「ワークを載置したワークテーブル56を上方に有し、該ワークテーブル56をX方向に研削送りするX軸キャリッジ38と、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、
前記X軸キャリッジ38をX方向に案内するガイドレール34と、
前記X軸キャリッジ38をX方向に研削送りするリニアモータ44と、
が設けられているダイシング装置。」

(3)対比・判断
ア 本件発明1について
本件発明1と甲第1号証に記載の発明とを対比すると、甲第1号証に記載の発明の「テーブル3」は、本件発明1の「Xテーブル」に相当し、以下同様に、「Z方向」は「X方向」に、「X方向」は「Y方向」に、「ガイドウェイ2」は「ガイド手段」に、「送りネジ5」は「駆動手段」に、それぞれ相当することが明らかである。
そして、甲第1号証に記載の発明の「工具13」は、回転工具という限りで本件発明1の「回転刃」と共通しており、また、甲第1号証に記載の発明の「切屑回収装置8」は、廃水を受ける液体受け部という限りで本件発明における「オイルパン」と共通している。
さらに、甲第1号証に記載の発明の「工作機械」は、ワークの加工を行う装置という限りで本件発明1の「ダイシング装置」と共通している。
したがって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりと認められる。
[一致点]
「ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転工具が取付けられ、X方向に直交するY方向の送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転工具でワークの加工を行う装置において、
前記ワークテーブルの下方に配置され、廃水を受ける有底の液体受け部と、
該液体受け部の外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、
前記液体受け部の外側に配置され、前記XテーブルをX方向に送り駆動する駆動手段と、
が設けられている装置。」である点。
[相違点1]
装置が、本件発明1は、「ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置」であるのに対し、甲第1号証に記載の発明は、工作機械である点。
[相違点2]
本件発明1では、液体受け部が「研削水や洗浄水の廃水を受けるオイルパン」であって、「前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられている」のに対して、甲第1号証に記載の発明では、液体受け部が切屑回収装置であって、Xテーブルには駆動手段に連結される突出部が設けられている点。

上記相違点について検討する。
[相違点1について]
甲第2号証には、第6の2(2)イに示すとおりの発明が記載されている。甲第2号証に記載の発明の「X軸キャリッジ38」は本件発明1の「Xテーブル」に相当するから、甲第2号証には、「ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置」が記載されているとすることができる。
そして、甲第1号証に記載の発明に係る構成を、回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うことに用いることができないとする特段の理由も見当たらない。
してみると、甲第1号証に記載の発明に甲第2号証に記載の発明を適用し、相違点1に係る本件発明の特定事項とすることは当業者が容易になし得たことである。

[相違点2について]
甲第1号証に記載の発明の「切屑回収装置」は、加工の際の廃水を受けるものであるから、本件発明1の「オイルパン」と実質的な差異はない。
次に、相違点2に係る本件発明1における「Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する」という事項は、上記1にて述べたとおり、「Xテーブル」についてはX軸、Y軸及びZ軸のいずれの方向にもオイルパンの内側に保持され、「ワークテーブル」については少なくともX軸及びY軸の方向でオイルパンの内側に保持されるものと解することができる。
一方、甲第1号証において、テーブル3(本件発明1のXテーブルに相当)のワークパレット32が載置される部分(同ワークテーブル)は、図3の記載によれば、切屑回収装置8の左右方向(同Y方向)の内側に保持されていると認められる。しかしながら、図1の記載によれば、テーブル3は前後方向(同X方向)には切屑回収装置8の外側にも移動することができるから、本件発明1のワークテーブルに相当する上記部分も、前後方向(同X方向)には切屑回収装置8の外側にも移動するものであり、切屑回収装置8の内側に保持されるということはできない。そして、テーブル3は、図1及び図3によれば、上下方向(同Z方向)には切屑回収装置8の外側に保持されている。
してみると、甲第1号証は、「ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブル」及び「ワークテーブル」を、少なくともX軸及びY軸の方向で見てオイルパン(切屑回収装置8)の内側に保持するという技術思想を開示するものではなく、また、前記「Xテーブル」をX軸、Y軸及びZ軸のいずれの方向にもオイルパンの内側に保持するという技術思想を開示するものでもない。
さらに、「Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持すること」についてみても、甲第1号証の「テーブル3」は、図3によれば、テーブル3の両外側部分が切屑回収装置8の外側に配置されているガイドウエイ2に保持される構成となっていることが認められるが、前記両外側部分は、ガイドウエイ2に吊り下げ保持される構成とはなっていない。
ここで、仮に、甲第1号証においてテーブル3をオイルパンの内側に吊り下げ保持したとすると、テーブル3は、図1の記載から明らかなように、オイルパンの前後方向の壁に当接して全ストロークを移動できないこととなるから、甲第1号証には、テーブル3をオイルパンの内側に吊り下げ保持するという契機が存在しないものである。
また、上記相違点2に係る本件発明1の特定事項は、甲第2号証にも記載されておらず、示唆もされていない。

そして、本件発明1は、上記相違点2に係る特定事項を具備することにより、特許明細書に記載された「オイルパンの底部に開口部を形成する必要がなく防水効果が高い。また、開口部をシールする蛇腹が不要である。更に、蛇腹が用いられていないのでオイルパンの清掃が容易になり、清掃のためのダイシング装置のダウンタイムが減少する。」という格別の効果を奏するものである。

したがって、本件発明1は、甲第1号証に記載された発明とすることができず、また、甲第1号証及び甲第2号証に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。

なお、請求人はこの点に関して、上記審判事件上申書において、概略、下記(ア)、(イ)について主張している。
(ア)「オイルパン内」及び「オイルパン中」は共に、オイルパンの「両側壁間の空間」(即ちオイルパンの側壁の離間方向に見て両側壁間に位置する上下方向に制限のない空間)を意味するものと理解すると、甲第1号証に記載されている発明においてもXテーブル(ワークテーブル3)及びワークテーブル(ワークパレット32)は共に、オイルパン(切屑回収装置8)の「両側壁間の空間」内に位置せしめられており、この点において本件訂正発明1と甲第1号証に記載された発明との間に相違は認められない。(上申書第6頁第12?18行参照)
(イ)本件訂正発明1において、Xテーブルをオイルパンの両側壁の上縁よりも下方に位置せしめても、ワークが載置され研削水、洗浄水が直接的に噴射されるワークテーブルはオイルパンの両側壁の上縁よりも上方に位置せしめられており、この点において本件訂正発明1と甲第1号証に記載されている発明との間に差異は存在しない。加えて、Xテーブルをオイルパンの両側壁の上縁よりも下方に位置せしめるか或いはオイルパンの両側壁の上縁と実質上同高或いはそれよりも上方に位置せしめるかは、装置の他の構成要素との関係等に応じて当業者が適宜に設定することができる設計上の選択事項にすぎない。(同第6頁第27行?第7頁第6行参照)

しかしながら、(ア)の点については、上述のように、甲第1号証において、テーブル3のワークパレット32が載置される部分(本件発明1のワークテーブルに相当)は、図3の記載によれば、切屑回収装置8の左右方向(同Y方向)の内側に保持されるものの、図1の記載によれば、前後方向(同X方向)には切屑回収装置8の外側にも移動するものであり、上記部分(ワークテーブル)が切屑回収装置(オイルパン)の内側に保持されるということはできない。
また、(イ)の点について、本件発明1は「Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持する」ものであるから、たとえワークテーブルがオイルパンの両側壁の上縁よりも上方に位置するものであったとしても、ワークテーブルをオイルパンにより近接して位置せしめることができ、研削水や洗浄水の廃水の回収を効率的に行い得ることが理解される。そして、上述のとおり、甲第1号証には、テーブル3をオイルパンの内側に吊り下げ保持するという契機が存在しないものであるから、上記「Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持する」ことが設計上の選択事項にすぎないということはできない。
よって、請求人の上記主張は採用することができない。

イ 本件発明2乃至4について
本件発明2乃至4は、本件発明1を引用する発明であって、本件発明1の発明特定事項をさらに限定するものである。そして、本件発明1が、上述のとおり、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない以上、同様の理由により、本件発明2乃至4は、甲第1号証及び甲第2号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることができない。

第7 むすび
以上のとおりであるから、請求人の主張及び証拠方法によっては、本件発明1乃至4についての特許を無効とすることはできない。
また、他に本件発明1乃至4についての特許を無効とすべき理由を発見しない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ダイシング装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、
前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受ける有底のオイルパンと、
該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、
前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、
前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴とするダイシング装置。
【請求項2】前記ガイド手段は、リニアガイドユニットであることを特徴とする請求項1に記載のダイシング装置。
【請求項3】前記駆動手段は、リニアモータであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイシング装置。
【請求項4】前記駆動手段は、リードスクリューと、該リードスクリューに螺合するナットと、該リードスクリューを回転駆動するモータとから構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイシング装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はダイシング装置に関し、特に半導体や電子部品材料等のワークに溝加工や切断加工を行うダイシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体や電子部品材料等のワークに溝加工や切断加工を行うダイシング装置においては、高速で回転するブレードと称する薄型砥石で研削水をかけながらワークを加工する。図5に従来のダイシング装置110を示す。図5に示すように、研削水ノズル123から回転刃(ブレード)121に向けて研削水が供給され、ワークWの加工ポイントで加工に寄与した研削水は、その後ワークテーブル125を囲うように配置されたオイルパン150に流れ込む。オイルパン150に流れ込んだ研削水の廃水は、オイルパン150の四隅の内の一つの隅に形成された排水口150Dから排水ダクト135を経由して工場ラインの排水溝に排水される。
【0003】
図6に、従来のダイシング装置110のカッティングテーブル125まわりの断面図を示す。図5、図6に示すように、従来のダイシング装置110では、マシンベース129上に設けられたX軸ガイドレール128、128と係合するボールホルダ128A、128Aと、リードスクリュー143、ボールナット143AとによりX方向に研削送りされるXテーブル127がある。このXテーブル127にはθテーブル126が載置され、θテーブル126にはワークWを吸着保持するワークテーブル125が取付けられている。また、ワークテーブル125を囲うようにして、オイルパン150がその脚板150C、150Cでマシンベース129のホルダ152、152にネジ止めされている。このオイルパン150には蛇腹支持板150B、150Bが設けられており、蛇腹支持板150B、150B上には、X軸ガイドレール128、128やリードスクリュー143等の駆動機構を覆うようにして設けられた蛇腹131、131が載っている。
【0004】
図7は、この従来のダイシング装置110に用いられているオイルパン150と蛇腹131、131の形状を示している。この従来のオイルパン150は、底板150Hと、底板150Hの中央部の開口部150Aを囲んで内側フェンス150Fと外側フェンス150Gがある。また、底板150Hの一角には排水口150Dが形成され、排水口150Dに合わせて排水筒150Eが溶接されている。オイルパン150の開口部150Aの上方にはテーブルカバー134を挟んで蛇腹131、131が設けられている。加工にあたってワークWに供給された研削水や先浄水は、蛇腹131、131を伝わってオイルパン150に流れ落ち、排水口150Dから排水ダクト135に流される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のダイシング装置110では、Xテーブル127のガイド機構と駆動機構がオイルパン150の下方に配置され、Xテーブル127上に直接θテーブル126が載置されているため、オイルパン150の底板150Hには開口部150Aが必要であった。更にこの開口部150Aから研削水や先浄水が入り込まないように、開口部150Aをテーブルカバー134及び蛇腹131、131で覆う必要があった。
【0006】
しかし、蛇腹131、131は防水性が完全ではなく、Xテーブル127のガイド機構や駆動機構に水が入り込むという問題があった。また、オイルパン150では、底板150Hの左奥に排水口150Dが形成されているので、廃水は左奥側に流れ、排水口150Dから排水される。排水口150D付近にはワークWのかけらや研削紛が堆積しやすいので、オイルパン150の左側は頻繁に清掃する必要がある。しかし、このオイルパン150の左側の部分は前述の蛇腹131の下にあたり、掃除のし難い場所であるため、清掃のために長い時間ダイシング装置を停めなければならず、ダイシング装置の稼働率を低下させるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、蛇腹等のシール部材を用いずにXテーブルのガイド機構や駆動機構を防水でき、また、オイルパンの清掃が容易で、ダイシング装置の稼働率を低下させないダイシング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、ワークを載置したワークテーブルを上方に有し、該ワークテーブルをX方向に研削送りするXテーブルと、先端に回転刃が取付けられ、X方向に直交するY方向のインデックス送りがなされるスピンドルとを有し、前記回転刃でワークの溝加工や切断加工を行うダイシング装置において、前記ワークテーブルの下方に配置され、研削水や洗浄水の廃水を受ける有底のオイルパンと、該オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に案内するガイド手段と、前記オイルパンの外側に配置され、前記XテーブルをX方向に研削送りする駆動手段と、前記ガイド手段及び駆動手段に連結されるとともに、前記Xテーブルを前記オイルパン内に吊り下げ保持することにより前記ワークテーブルを前記オイルパン中に保持する保持部材とが設けられていることを特徴としている。
【0009】
本発明によれば、ワークテーブルをオイルパン中でX方向に研削送りするためのガイド手段と駆動手段とがオイルパンの外側に配置され、ワークテーブルが保持部材によってオイルパン中に保持されているので、オイルパンの底部に開口部を形成する必要がなく、開口部をシールする蛇腹が不要である。また、蛇腹が用いられていないのでオイルパンの清掃が容易になり、清掃のためのダイシング装置のダウンタイムが減少する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るダイシング装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚各図において、同一の部材については同一の番号又は符号を付している。
【0011】
図1は、本発明に係るダイシング装置の外観矢視図である。ダイシング装置10は、加工部20、操作・表示部11、撮像手段12、モニターテレビ13、表示灯14、及びコントローラ15等から構成されている。加工部20は、ワークに溝加工や切断加工を行う部分である。撮像手段12はワークのアライメントや加工状態を評価するために、ワーク表面を撮像する部分で、操作・表示部11にはダイシング装置10の各部の操作を行うスイッチや表示手段が設けられている。コントローラ15はダイシング装置10の各動作をコントロールする部分で、マイクロプロセッサ、メモリ、及び入出力回路等で構成され、ダイシング装置10の架台内部に格納されている。
【0012】
図2はダイシング装置10の加工部20の機構を表わす側断面図である。また、図3は加工部20の主要部を表わす斜視図である。加工部20は図2、及び図3に示すように、ワークWの溝加工や切断加工を行う回転刃21が高周波モータ内蔵のエアーベアリングスピンドル22に取付けられ、30,000rpm?60,000rpmの高速で回転される。また、スピンドル22はZ方向送り機構45によって図の矢印Z方向に切込み送りされるとともに、Y方向送り機構41によって図の矢印Y方向にインデックス送りされる。この回転刃21は薄い円盤状で、ダイヤモンド砥粒やCBN砥粒をニッケルで電着した電着ブレードや、樹脂で結合したレジンブレードが用いられる。回転刃21は手前側と下方が開口した図示しないフランジカバーで囲われ、フランジカバーに設けられた研削ノズルからは研削水が加工ポイントに供給される。また、回転刃21の右側には洗浄ノズルがあり、洗浄水が供給される。
【0013】
マシンベース29上にはブロック29B、29Cがあり、ブロック29B、29Cの夫々にはXテーブル27のガイド手段であるリニアガイドユニット28、28が図のX方向に平行に配置されている。リニアガイドユニット28は、ガイドレール28Aと2個のボールホルダ28B、28Bとからなっている。ブロック29B側のボールホルダ28B、28BにはXテーブル27に取付けられているワークテーブル25の保持部材27Aが固定され、ブロック29C側のボールホルダ28B、28BにはXテーブル27の反対側に取付けられている保持部材27Bが固定され、Xテーブル27が吊り下げ保持された状態でX方向にスライド自在になっている。
【0014】
ブロック29Bにはまた、Xテーブル27の駆動手段としてのリニアモータ31が設けられている。リニアモータ31は、ブロック29Bに取付けられたステータ31Aと保持部材27Aに取付けられたスライドコア31Bとからなっており、このリニアモータ31によってXテーブル27がX方向に研削送りされる。このXテーブル27にはZ方向の軸心回りにθ回転するθテーブル26が載置され、θテーブル26には、ワークテーブル25が取付けられている。加工されるワークWはこのワークテーブル25の上面に吸着固定され、θテーブル26によってθ回転されるとともに、Xテーブル27によって図の矢印X方向に研削送りされるようになっている。
【0015】
また、研削水や洗浄水の廃水を受けるオイルパン50が、Xテーブル27を囲うようにして脚板50A、50Aでマシンベース29にホルダ29A、29Aを介して固定されている。図2、及び図3に示すように、Xテーブル27のガイド手段であるリニアガイドユニット28、28のガイドレール28A、28Aがオイルパン50のX方向の両側面の外側に配置され、Xテーブル27は保持部材27A、27Bによってオイルパン50内に吊り下げられているので、オイルパン50の底部に開口部を設ける必要がない。
【0016】
次に、このように構成されたダイシング装置10の作用を説明する。先ずオペレータが加工部のスピンドルに回転刃21をセットする。この時ワークテーブル25は、回転刃21の取付けに支障をきたさないように、撮像手段12の下に位置している。次にワークWがワークテーブル25に載置され、真空吸着される。次いでワークWは撮像手段12の下で表面に形成されたパターンが観察され、オペレータは観察画像を見ながら操作・表示部11のスイッチを操作して、ワークWのアライメントを行う。アライメントが完了したワークWは、Xテーブル27の移動により加工部20に搬入され、高速回転する回転刃21とXテーブル27による研削移動とにより溝加工や切断加工がなされる。Xテーブル27は、保持部材27A、27Bによってオイルパン50内に吊り下げられ、リニアガイドユニット28、28に案内され、リニアモータ31に駆動されてオイルパン50内をX方向に移動される。
【0017】
加工中は研削ノズルから研削水が加工ポイントに供給され、洗浄ノズルからは先浄水が供給される。供給された研削水や洗浄水の廃水はオイルパン50で受けられ、オイルパン50の底部の隅部に設けられた排水口50Bより排水される。オイルパン50には、Xテーブル25の移動のための開口部がないので、リニアガイド28、28やリニアモータ31に廃水が漏れることがない。
【0018】
1ラインの加工が済むと、回転刃21はY方向にインデックス送りされ、次に加工するラインに位置付けられ、Xテーブル27による研削移動でこのラインも加工される。このような動作が繰り返されて、ワークWの一方向の全ラインの加工が終了すると、θテーブル26がワークWを90度回転させ、先ほどのラインと直交するラインに合わせて加工が行われる。全加工が終了するとワークWは撮像手段12の位置まで搬送され、表示灯14の加工完了を知らせるランプが点滅する。ここでオペレータは必要に応じ、撮像手段12でワークWの加工部分の加工状態を観察した後、ワークWをワークテーブル25から取外す。以上がダイシング装置10によるワークWの加工の流れである。
【0019】
複数枚のワークWを加工すると、オイルパン50の底部に設けられた排水口50Bの近傍に研削屑や研削粉が堆積するので、オペレータはダイシング装置の稼動を止めて、オイルパン50の清掃をする。この時オイルパン50には、蛇腹等の清掃に支障をきたす部材が用いられていないので、容易に清掃ができ、掃除のためのダウンタイムは極めて少なくて済む。
【0020】
図4は本発明の実施の形態の変形例である。図4は、Xテーブル27の駆動手段として、リニアモータ31の代わりにボールネジ32とサーボモータ33を用いている。ボールネジ32はリードスクリュー32Aと、リードスクリュー32Aに螺合するボールナット32Bとからなっている。リードスクリュー32Aはサーボモータ33に連結され、ボールナット32Bは保持部材27Aに接続されている。その他の構成は前述の実施の形態と同じである。
【0021】
【0022】
尚、本実施形態では、Xテーブル27のガイド手段としてリニアガイドユニット28を用いたが、これに限らず既知の種々のガイド手段を用いることができる。また、駆動手段として、リニアモータ31、あるいはボールネジ32とサーボモータ33を用いたが、他の既知の駆動手段を用いてもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ワークテーブルをオイルパン中でX方向に研削送りするためのガイド手段と駆動手段とがオイルパンの外側に配置され、ワークテーブルがオイルパン中に吊り下げられているので、オイルパンの底部に開口部を形成する必要がなく防水効果が高い。また、開口部をシールする蛇腹が不要である。更に、蛇腹が用いられていないのでオイルパンの清掃が容易になり、清掃のためのダイシング装置のダウンタイムが減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るダイシング装置の外観斜視図
【図2】加工部の構造を表わす側断面図
【図3】加工部の要部を示す斜視図
【図4】実施形態の変形例を示す斜視図
【図5】従来のダイシング装置を示す正面断面図
【図6】従来のダイシング装置の要部を示す側断面図
【図7】従来のダイシング装置のオイルパンと蛇腹を示す斜視図
【符号の説明】
W…ワーク、10…ダイシング装置、20…加工部、21…回転刃、22…スピンドル、25…ワークテーブル、27…Xテーブル、27A・27B…保持部材、28…リニアガイドユニット(ガイド手段)、31…リニアモータ(駆動手段)、32…ボールネジ(駆動手段)、32A…リードスクリュー、32B…ボールナット(ナット)、33…サーボモータ(モータ)、50…オイルパン
【図面】







 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2008-04-11 
結審通知日 2008-04-15 
審決日 2008-04-30 
出願番号 特願2001-389702(P2001-389702)
審決分類 P 1 113・ 121- YA (H01L)
P 1 113・ 537- YA (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 塩澤 正和  
特許庁審判長 前田 幸雄
特許庁審判官 菅澤 洋二
鈴木 孝幸
登録日 2006-06-16 
登録番号 特許第3815551号(P3815551)
発明の名称 ダイシング装置  
代理人 八幡 宏之  
代理人 松村 潔  
代理人 松浦 憲三  
代理人 飯田 隆  
代理人 奥貫 佐知子  
代理人 松浦 憲三  
代理人 松村 潔  
代理人 八幡 宏之  
代理人 小野 尚純  
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