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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B41N
審判 査定不服 4号2号請求項の限定的減縮 特許、登録しない。 B41N
管理番号 1181826
審判番号 不服2006-5839  
総通号数 105 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-03-30 
確定日 2008-07-24 
事件の表示 特願2005- 91018「フレキソ印刷用積層体」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 7月14日出願公開、特開2005-186631〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成12年7月5日に出願された特願2000-204055号(以下、「原出願」という。)の一部を新たな特許出願としたものとして、平成17年3月28日に出願されたものであって、拒絶理由通知に応答して平成18年1月16日付けで手続補正がされたが、平成18年2月23日付けで拒絶査定がされ、これを不服として平成18年3月30日付けで審判請求がされるとともに、平成18年4月28日付けで特許請求の範囲及び明細書についての手続補正がされたものである。

第2 平成18年4月28日付けの特許請求の範囲及び明細書についての手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年4月28日付けの特許請求の範囲及び明細書についての手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.本件補正の概略
本件補正における特許請求の範囲についての補正は、
補正前(平成18年1月16日付け手続補正書参照)に
「【請求項1】印刷機の版胴に巻き付けて使用するフレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は画像を形成した印刷用版材とクッション材とを積層してなり、前記印刷用版材のショアA硬度は35?80度であり、前記クッション材のショアA硬度は3?50度であることを特徴とするフレキソ印刷用積層体。
【請求項2】印刷機の版胴に巻き付けて使用するフレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は画像を形成した印刷用版材とクッション材とを積層してなり、前記印刷用版材のショアA硬度は20?50度であり、前記クッション材のショアA硬度は20?60度であることを特徴とするフレキソ印刷用積層体。
【請求項3】請求項1または請求項2のいずれか一つに記載のフレキソ印刷用積層体において、前記印刷用版材はキャリアシートの一方の面に貼り合わされ、前記クッション材はキャリアシートの他方の面に貼り合わされていることを特徴とするフレキソ印刷用積層体。」
とあったものを、
「【請求項1】印刷機の版胴に巻き付けて使用するフレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は、キャリアシートの一方の面に画像を形成した印刷用版材を貼り合せ、キャリアシートの他方の面にクッション材を貼り合せて、前記印刷用版材とクッション材とを積層してなり、前記印刷用版材のショアA硬度は35?50度であり、前記クッション材のショアA硬度は20?50度であることを特徴とする印刷用積層体。」
と補正しようとするものである。

つまり、本件補正は、特許請求の範囲についての以下の補正事項を含む。 〈補正1〉補正前の請求項2を削除する補正。
〈補正2〉補正前の請求項1を削除し、補正前の請求項3を独立形式として補正後の請求項1とする補正。
〈補正3〉補正前の請求項3は請求項1を引用する発明と請求項2を引用する発明を包含するものであったのを、補正後の請求項1においては、前記補正前の請求項両者に共通する構成のみを特定するものとする補正。

2.本件補正の適否
〈補正1について〉
補正1は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第1号に掲げる請求項の削除を目的としたものと認める。
〈補正2について〉
補正2は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第1号に掲げる請求項の削除を目的としたものと認める。
〈補正3について〉
補正3は、補正前の請求項3が、請求項1又は2を引用するものであるから、請求項1を引用する場合の構成と請求項2を引用する場合の構成とをまとめて記載したものである。
ここで、補正前の請求項1を引用する場合の請求項3と補正後の請求項1とを比較すると、当該補正3は、印刷用版材のショアA硬度を35?80度から35?50度とする補正と、クッション材のショアA硬度を3?50度から20?50度とする補正を含んでいるが、いずれも補正前の発明特定事項である「印刷用版材」と「クッション材」のショアA硬度の数値範囲を限定するものである。
他方、補正前の請求項2を引用する場合の請求項3と補正後の請求項1とを比較すると、当該補正3は、印刷用版材のショアA硬度を20?50度から35?50度とする補正と、クッション材のショアA硬度を20?60度から20?50度とする補正を含んでいるが、いずれも補正前の発明特定事項である「印刷用版材」と「クッション材」のショアA硬度の数値範囲を限定するものである。
したがって、補正前の請求項3が請求項1を引用する場合も請求項2を引用する場合もいずれにおいても、当該補正3により「印刷用版材」と「クッション材」のショアA硬度の数値範囲を限定しているから、当該補正3は特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
よって補正3は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮に該当する。
以上のとおり、上記補正1乃至補正3を含む本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項に規定する要件を満たしている。

3.独立特許要件について
以上のとおり、本件補正は平成18年改正前特許法第17条の2第4項に規定する要件を満たしており、同条第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的としたものと認めることができる補正を含んでいるので、同法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たすか否かについて検討する。

(3-1)本願補正発明の認定
本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、本件補正により補正された特許請求の範囲【請求項1】に記載された次のとおりのものと認める。
「印刷機の版胴に巻き付けて使用するフレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は、キャリアシートの一方の面に画像を形成した印刷用版材を貼り合せ、キャリアシートの他方の面にクッション材を貼り合せて、前記印刷用版材とクッション材とを積層してなり、前記印刷用版材のショアA硬度は35?50度であり、前記クッション材のショアA硬度は20?50度であることを特徴とする印刷用積層体。」

(3-2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特開平11-184072号公報(以下、「引用例1」という。)には、以下の〈ア〉?〈キ〉の記載が図示とともにある。
〈ア〉「【特許請求の範囲】
【請求項2】レリーフを有する光硬化樹脂層、接着層、バリアー性能を有する支持体層、及び弾性フォーム層が積層されてなるフレキソ印刷版。」(【特許請求の範囲】【請求項2】)
〈イ〉「【0003】そこで、この問題を解決するために、前記フレキソ印刷版の裏面(レリーフ像を形成しない面、以下、「裏面」と言う)に粘着剤を介して弾力性のあるフォームテープを配設し、前記フレキソ印刷版に弾力性を付与する方法が行われていた。しかしながら、この方法では前記フォームテープが伸びやすく、フレキソ印刷版に常に均一な弾力性を付与する事ができないばかりか、版胴にに取り付けられた版の高さがフォームテープの部分的な伸びやシワによって均一な厚みが失われる印刷精度上の問題もあった。」(段落【0003】)
〈ウ〉「【0016】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる弾性フォーム材としては、製版時のバック露光に支障をきたさない紫外線透過率や、実際の印刷特性に支障を来さない程度の弾性特性を満たしていれば、特に限定されるものではない。好ましい材料としては、連続及び/又は単独の微細な気泡を有するポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン・プロピレンゴム(EPM,EPDM)などからなり、密度が0.1?0.6g/cm^(3)、ショアーA硬度が10?60度のものが挙げられる。(特開昭57-210341号公報、特開昭59-212298号公報、特開昭62-229127号公報など参照)これらの空気による気泡を有するフォーム層と光硬化樹脂層界面の酸素の硬化阻害を実用上排除するためには、前記のような低分子物質やガス遮断性に優れたバリアー層が有効であり、光硬化(性)樹脂層、接着層、支持体(バリアー層)、弾性フォーム層の順に積層することにより、この問題が解消できると共に印刷性能も満足することができる。
【0017】この時、弾性フォーム層がポリエステルなどのようなバリアー性に優れ且つ、寸法安定性に優れたフィルム又はシート上に一体成型されているものの場合には、該弾性フォーム層を新たに貼合する必要もなく、製造上も有利である。また、弾性フォーム層の表面が緻密なスキン層を有するものの場合は、表面の汚れもつきにくく、製版や印刷の際の固定に於いて密着性に優れるばかりか、インキや現像溶剤の浸透にも優れ、製版、印刷作業時にそれらの影響を防止する被覆層を必要としないため、作業性に優れるばかりかコスト上も有利である。」(段落【0016】乃至【0017】)
〈エ〉「【0019】本発明に用いられるバリアー性能を有する支持体としては、光硬化(性)樹脂中の低分子物質の移行やフォーム層からの酸素阻害の影響を防止できるバリアー性に優れた、例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなど、単一又はそれらを複合使用したフィルムやシートが上げられるが、製版時のバック露光に支障を来さない紫外線透過率や、フレキソ印刷版として好適な寸法安定性を備えていれば特に限定されるものではない。」(段落【0019】)
〈オ〉「【0020】本発明に用いられる光硬化性樹脂層の材料である感光性樹脂組成物としては、液状、固体状のいずれの物性を有していても良いが、光硬化後の樹脂特性がフレキソ印刷版として使用できるものを使用する。そして、360?380nmの紫外線領域に感光波長域を有していることが好適である。このような感光性樹脂組成物としては、例えば、特開昭55-48744号公報、特開昭63-088555号公報、特開昭51-37320号公報、特公昭51-43374号公報、特公昭53-37762号公報、特公昭59-22219号公報等に記載されているものが挙げられる。」(段落【0020】)
〈カ〉「【0023】【実施例1】図1は、本発明に係るフレキソ印刷版の断面構成図である。バリアー性能を有する支持体として、厚さ=0.125mmのポリエステルフィルム上に厚さ=0.7mm、密度=0.52g/cm^(3)のウレタンフォームからなるスキン層を有する弾性フォーム層を公知の方法で密着する。次に、支持体上に以下に示す組成からなる組成物を、バーコーターで3回塗布する。これを60℃の乾燥機に入れ1時間乾燥を行い、ハレーション防止剤を含む接着層を形成する。このようにして、接着剤、支持体、弾性フォーム層からなる積層体Aを得た。・・・・・
【0024】次いで、この積層体の紫外線透過性を測定したところ紫外線透過率は5.1%であった。紫外線透過率の測定方法は「紫外線ランプTL-80/10R(商品名)」(フィリップス製)を光源として、「UVメーターMO2(商品名)」(オーク製作所製)のUVフィルターUV-35を用い測定した。次に、厚さ=1.7mmの固体状光硬化性樹脂として「AFP-HF11(商品名)」(旭化成製)を用い、これの保護膜を有しない支持体側のフィルムを注意深く剥がして、前記積層体の接着層上に室温下圧着接合し、光硬化性樹脂層を設けた。
【0025】このようにして、図1に示す様に光硬化性樹脂層、接着層、支持体、弾性フォーム層が順次積層してなる全厚2.45mmの圧縮性フレキソ印刷用原版A1を得た。次にこのフレキソ印刷用原版の製版を以下の方法によって行った。まず、「紫外線ランプTL-80/10R(商品名)」(フィリップス製)を用い、フレキソ印刷用原版の弾性フォーム側から13cmの距離をおいて5分間のバック露光を行った。ついで、光硬化性樹脂層側のカバーフィルムを剥がした後、光硬化性樹脂層上にネガフィルム(ネガ原稿)をその膜面側が光硬化性樹脂層側となるように配置する。なお、スクリーン線数=100線/インチ、網点濃度=1%のハイライト網点及び文字サイズ=6ポイントの白抜き文字とゴチック文字が描かれたものを使用した。次に、前記ネガフィルム上に真空密着シートを被せた後、これらを真空密着する。次いで、前記バック露光を行った同じ紫外線ランプを用いて、前記真空シート越しに13cmの距離から20分間の画像露光を行った。
【0026】次いで露光後のフレキソ用印刷用原板を洗浄装置「AFP-1500(商品名)」(旭化成製)を用い、以下に示す組成からなる現像液(温度=25℃)で4分間ブラシ現像を行った。その際、圧縮性フレキソ印刷用原版A1のスキン層を有する裏面は、現像装置の平滑に仕上げられたSUS製の版取り付けドラムに、接着テープなしで容易に固定でき、現像作業も何ら問題なかった。」(段落【0023】乃至【0026】))
〈キ〉「【0027】このフレキソ印刷版A2は100線/インチ、1%ハイライトが形成し且つ6ポイントの白抜き文字の再現も十分なものであり、フレキソ印刷機で印刷したところ印刷太りが少なく、広い印圧許容幅を有するものであった。また、このフレキソ印刷版は印刷機の版シリンダー上での粘着テープとの着脱性にも特に問題ないものであった。」(段落【0027】)

してみると上記摘記事項〈ア〉より、引用例1には、次のような発明が記載されていると認めることができる。
「レリーフを有する光硬化樹脂層、接着層、バリアー性能を有する支持体層、及び弾性フォーム層が積層されてなるフレキソ印刷版。」(以下、「引用発明」という。)

(3-3)対比
a.引用発明の「積層されてなるフレキソ印刷版」は、本願補正発明の「フレキソ印刷積層体」及び「印刷用積層体」に相当する。
また、引用発明の「レリーフを有する光硬化樹脂層」、「バリアー性能を有する支持体層」及び「弾性フォーム層」は、それぞれ本願補正発明の「画像を形成した印刷用版材」、「キャリアシート」及び「クッション材」に相当する。
b.引用発明の「積層されてなるフレキソ印刷版」は、上記摘記事項〈カ〉の記載より、バリアー性能を有する支持体の一方の面にレリーフを有する光硬化樹脂層を貼り合せ、バリアー性能を有する支持体の他方の面に弾性フオーム層を貼り合せて、前記レリーフを有する光硬化樹脂層と弾性フオーム層とを積層してなるフレキソ印刷用版である。

したがって、引用発明の「レリーフを有する光硬化樹脂層、接着層、バリアー性能を有する支持体層、及び弾性フォーム層が積層されてなるフレキソ印刷版」は、本願補正発明の「キャリアシートの一方の面に画像を形成した印刷用版材を貼り合せ、キャリアシートの他方の面にクッション材を貼り合せて、前記印刷用版材とクッション材とを積層してなる印刷用積層体」に相当することは明らかである。
してみれば、本願補正発明と引用発明とは、
「フレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は、キャリアシートの一方の面に画像を形成した印刷用版材を貼り合せ、キャリアシートの他方の面にクッション材を貼り合せて、前記印刷用版材とクッション材とを積層してなる印刷用積層体」である点で一致し、以下の点で相違する。
〈相違点1〉本願補正発明では印刷用版材に関して「前記画像を形成した印刷用版材のショアA硬度は35?50度であり、」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がなされていない点。
〈相違点2〉本願補正発明ではクッション材に関して「前記クッション材のショアA硬度は20?50度である」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がなされていない点。
〈相違点3〉本願補正発明ではフレキソ印刷用積層体の使用に関して「印刷機の版胴に巻き付けて使用する」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がなされていない点。

(3-4)判断
〈相違点1〉について
原査定の拒絶の理由に引用された特開平10-250252号公報(以下、「引用例2」という。)には、以下の〈ク〉乃至〈コ〉の記載がある。
〈ク〉「【0009】さらに、本発明に用いられる感光性樹脂印刷版では、20℃の温度において測定したショアーA硬度が30度?80度の範囲にあることが必須である。このショアーA硬度が30度未満では、僅かな印圧でもレリーフが変形を起こし、印刷物の画線が太り、細かい文字、記号を印刷した場合、文字が瞑れを起こす問題がある。ショアーA硬度が80度以上であると、インキののりが悪く、電子部品上へのインキ濃度が薄く文字が判読しにくくなる。本発明に用いられる感光性樹脂印刷版の好ましいショアーA硬度は40度?65度の範囲であり、更に好ましくは45度?65度である。」(段落【0009】)
〈ケ〉「【0038】【実施例1】・・・【0041】得られた版の20℃における10%イソプロピルアルコール水溶液に対する膨潤率は1%以下であり、ショアーA硬度は50度であった。・・・・・
【0043】【実施例2】実施例1で得られた感光性樹脂組成物Aに帯電防止剤であるカチオン系界面活性剤(商品名アンステックスC-200:東邦化学工業(株)社製)を5.0%添加し、感光性樹脂組成物Bを得、実施例1と同様にして印刷版を得た。得られた版の20℃における10%イソプロピルアルコール水溶液に対する膨潤率は1%であり、ショアーA硬度は50度、印刷版の表面固有抵抗値は10^(11)Ωであった。・・・・・
【0045】【実施例3】実施例1で得られた液状感光性樹脂組成物Aに銅粉1.0%を添加し、液状感光性樹脂組成物Cを得、実施例1と同様にして印刷版を得た。得られた版の20℃における10%イソプロピルアルコール水溶液に対する膨潤率は1%以下であり、ショアーA硬度は50度、印刷版の表面固有抵抗値が10^(11)Ωであった。2mm角の文字まで印刷再現が可能であった。・・・・・・・
【0047】【実施例4】・・・・【0049】この感光性樹脂組成物Dを用いて実施例1の水系現像液をW-8(旭化成工業(株)製)2%に変更する以外は同様にして印刷版を得た。得られた版の10%イソプロピルアルコール水溶液に対する膨潤率は13%であり、ショアーA硬度は49度であった。
【0050】この版を用いて実施例1と同様に印刷テストを行ったところ、5,000回の印刷においても良好なインキ着肉性を示し、1mm角の文字も印刷物の文字瞑れ、文字太りなども無く鮮明に印刷が可能であった。」(段落【0038】乃至【0050】)
〈コ〉「【0058】また、従来使用されていた母型からの型取り方式で作成した黒ゴムでは画像再現性に限界があり精細な文字を鮮明に印刷することが難しかったり、型再現性において品質が安定しないなどの問題があったが、本発明の感光性樹脂を用いた直接製版では非常に小さい文字まで安定的に再現が可能である。また感光性樹脂版を用いるので版が短納期で得られ、コスト低減、内製化可能、廃棄物削減などのメリットがある。」(段落【0058】)
上記摘記事項〈ケ〉には、実施例1乃至4において、使用された感光性樹脂印刷版の20℃の温度において測定したショア-A硬度は、50度、50度、50度及び49度であることが記載されている。

原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第99/06889号(以下、「引用例3」という。)には、以下の〈サ〉の記載がある。
〈サ〉「Example1・・・・・
A printing plate was formed from・・・・
The printing plate was clear,・・・Shore A durometer was 46.
Example 2・・・・
A printing plate was formed from ・・・・
The printing plate was clear,・・・softness 50 Shore A
Example 3・・・・
A printing plate was formed from ・・・・
The resulting plate was clear,・・・soft(46 Shore A)・・at 145°F.」
(明細書9頁25行?10頁33行)
上記摘記事項〈サ〉には、実施例1乃至3において、印刷用版材のショアA硬度が46度、50度、46度であることが記載されている。

上記のとおり、引用例2乃至3には、印刷用版材のシェアA硬度を46?50度の範囲とするものが記載されている一方、例えば、特開昭62-288847号公報実施例1,特開昭63-88555号公報実施例1乃至2、特開平7-295218号公報、段落【0031】に記載されるように、
印刷用版材のシェアA硬度を35度程度、40度前後或いは50度程度とすることは周知の技術事項である。
してみれば、引用発明並びに引用例2乃至3及び周知の技術事項から、画像を形成した印刷用版材の硬度をショアA硬度で35度を上回り50度程度とすることは通常のことといえるから、そのような通常の範囲を含む範囲に特定することは、当業者が容易に想到できたものである。

したがって、相違点1に係る本願補正発明の特定事項は、引用発明並びに引用例2乃至引用例3及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に想到し得る程度のことである。

なお、請求人は、請求の理由(平成18年4月28日付けの手続補正書による)において、「請求項1、2は独立項であり、請求項1で特定される印刷用積層体は細かい文字絵柄に適しており、請求項2で特定される印刷用積層体はベタ絵柄に適しており、細かい文字絵柄及びベタ絵柄が混在している場合に常に適した構成を特定していませんでした。
そこで、今回の補正によってそれぞれのオーバラップする範囲に限定することにより、単一つまり細かい文字絵柄またはベタ絵柄の一方ではなく、細かい文字絵柄及びベタ絵柄が混在している場合に適した極めて狭い範囲の数値限定、即ち、印刷用版材のショアA硬度は35?50度であり、前記クッション材のショアA硬度は20?50度としました。」と主張している。
この点に関し、発明の詳細な説明の欄には、「例えば、細かい文字絵柄にはショアA硬度35?80度の比較的高硬度の版材やショアA硬度3?50度の比較的低硬度のクッション材を、ベタ絵柄にはショアA硬度20?50度の比較的低硬度の版材やショアA硬度20?60度の比較的高硬度のクッション材を用いることが好ましい。このように設定することにより、これまでに得られなかった原画に忠実な印刷物、具体的には細線、ドット、ベタ部が混在するパターン原画を再現性よく印刷できる。」(段落【0029】)と記載されており、単に、画像を形成した印刷用版材のショアA硬度とクッション材のショアA硬度との値のみに着目した場合に、細かい文字絵柄及びベタ絵柄が混在している場合に適しているとする請求人主張の主旨はひとまず理解できる。
しかしながら、上記のとおり、画像を形成した印刷用版材の硬度をショアA硬度で35度を上回り50度程度とすることは通常のことといえるのだから、請求人の上記主張は、通常とり得る画像を形成した印刷用版材のショアA硬度が細かい文字絵柄及びベタ絵柄が混在している場合に適していることを主張しているに過ぎず、引用発明並びに引用例2乃至3及び周知の技術事項から本願補正発明とすることは当業者が容易に想到できたものであることが否定されるものではない。
また、上記画像を形成した印刷用版材のショアA硬度の数値範囲自体について発明の詳細な説明の欄の記載をみても、細かい文字絵柄に適している範囲として、画像を形成した印刷用版材のショアA硬度を35度以上とすることや、ベタ絵柄に適している範囲として、画像を形成した印刷用版材のショアA硬度を50度以下とすることに関しては、その技術的根拠は不明である。そして、フレキソ印刷における印刷品質は、被印刷媒体等によっても異なることが想定できることから、画像を形成した印刷用版材のショアA硬度をどのようにするかは、当該画像を形成した印刷用版材の用途要請に応じた設計事項である。

〈相違点2〉について
原査定の拒絶の理由に引用された特開平11-277926号公報(以下、「引用例4」という。)には、以下の〈シ〉乃至〈セ〉の記載がある。
〈シ〉「【請求項3】印刷用版材と支持体およびキャリアシートが積層されてなるダンボール印刷用積層体において、支持体が両面に接着層を具備し、該接着層により印刷用版材およびキャリアシートと積層されてなることを特徴とするダンボール印刷用積層体。
【0009】【発明の実施の形態】本発明のダンボール印刷用版材の支持体としては、弾性回復力のあるものが挙げられ、具体的には、発泡合成ゴム、発泡天然ゴム、発泡ポリウレタン、紫外線露光により硬化させた感光性樹脂などが挙げられるが、これに限定されるものではない。支持体の硬度は、ダンボール印刷に十分な回復力を保持する一方、ダンボール印刷に十分な弾力性(クッション性)を得る観点から、ショアA硬度が5°?70°、さらには10°?50°であることが好ましい。」(【特許請求の範囲】【請求項3】及び段落【0009】)
〈ス〉「【0014】本発明に用いる印刷用版材としては、通常印刷用版材として使用されるものが挙げられ、具体的には、ポリアミド、ポリビニルアルコール(部分けん化酢酸ビニルを含む概念である)、ポリウレタン、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレンゴムなどを感光層とする感光性樹脂版材や、ゴム版材などが挙げられるが、これに限定されるものではない。ここで述べた感光性樹脂版材は、通常、下層から基板(以下、ベースフィルムということがある)、感光層、カバーフィルムを積層させてなるものであり、基板と感光層の間に接着層やハレーション防止層を有していたり、感光層とカバーフィルムの間にスリップコート層を有していてもよい。
【0015】次に、支持体上に接着層を具備させる方法としては、スプレー、刷毛、バーコーター、リバースロールコーター、口金からのキャスティングなどによる塗布が挙げられる。支持体上に接着層を具備させた後、セパレーターを圧着させることにより、まず、片面に接着層と該接着層を覆うセパレーターとを具備する支持体が得られる。上述の処方を残る片面に行うことにより、本発明の接着層と該接着層を覆うセパレーターを両面に具備する支持体が得られる。あるいは、既に片面に接着層と該接着層を覆うセパレーターを具備している支持体に上述の処方を施すことによっても、本発明の接着層と該接着層を覆うセパレーターを両面に具備する支持体が得られる。次に、上記の方法によって得られた支持体を用いてダンボール印刷用積層体を作製する方法として、感光性樹脂からなる印刷用版材を用いる場合を例にとって説明するならば、まず、感光性樹脂印刷用版材に予め含まれている基板(ベースフィルム)を剥離除去した後その面に露光を行い、次いで、本発明の支持体の片面のセパレーターを剥離して接着層を露出させた後、ハンドローラーなどで印刷用版材と支持体の片面とで両者を貼り合わせ、次いで感光性樹脂版材のカバーフィルムを剥離してパターン露光を行ってから、常法により現像、乾燥、後露光などの各工程を経てレリーフを形成し、その後、本発明の支持体の残る一面のセパレーターを剥離してキャリアシートの所定の位置に貼り合わせる方法、あるいは、感光性樹脂版材を裏露光、パターン露光、現像、乾燥、後露光の各工程を経てレリーフを形成した後、本発明の支持体の片面に貼り合わせ、残る片面とキャリアシートを貼り合わせる方法などにより、本発明のダンボール印刷用積層体が得られる。」(段落【0014】乃至【0015】)
〈セ〉「【0017】(実施例1)クレハエラストマー(株)製の独立発泡天然ゴムベース“スーパーソフト(登録商標)”(シート厚4mm、ショアA硬度38°、片面接着剤加工あり)のゴム面に、住友スリーエム(株)製の接着剤“NORIO(登録商標)”の接着剤成分(スチレン-ブタジエンゴム)をトルエンにて溶解させた液をバーコーターにて15μmの膜厚になるように塗布した。次に30℃で30分間温風乾燥を行った後、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムにシリコン離型剤を塗布して得られたセパレーターを圧着させて、接着層と該接着層を覆うセパレーターを両面に具備する本発明の支持体を作製した。・・
【0021】(実施例2)市販の天然ゴム板(3mm厚、ショアA硬度50°)の片面に・・・
【0024】(実施例3)市販の天然ゴム板(3mm厚、ショアA硬度50°)の片面に、・・・
【0026】(実施例4)市販の天然ゴム板(3mm厚、ショアA硬度50°)の片面に、・・・・・
【0027】・・」(段落【0017】乃至【0027】)
上記摘記事項〈シ〉には、ダンボール印刷用版材の支持体として、該支持体の硬度は、ダンボール印刷に十分な回復力を保持する一方、ダンボール印刷に十分な弾力性(クッション性)を得る観点から、ショアA硬度が5°?70°、さらには10°?50°であることが好ましいことが、
上記摘記事項〈ス〉には、ダンボール印刷用版材の支持体に画像を形成した感光性樹脂印刷用版材を貼り合せたフレキソ印刷用積層体が、
上記摘記事項〈セ〉には、実施例1乃至4において、前記ダンボール印刷用版材の支持体のショアA硬度が38°、50°、50°及び50°であることが、それぞれ記載されている。

してみれば、引用例1の上記摘記事項〈ウ〉には、弾性フォーム材であるクッション材のショアA硬度10?60度のものが記載されており、前記クッション材のショアA硬度10?60度の範囲のうち、引用例4の上記摘記事項〈シ〉乃至〈セ〉の記載より、前記クッション材のショアA硬度を20?50度の範囲に好適化して用いることは、当業者が容易に想到し得ることである。

したがって、相違点2に係る本願補正発明の特定事項は、引用発明並びに引用例1及び引用例4の技術事項に基づいて、当業者が容易に想到し得る程度のことである。

なお、請求人は、請求の理由(平成18年4月28日付けの手続補正書による)において、上記「〈相違点1〉について」で示したとおりの主張をしているが、上記「〈相違点1〉について」で示したとおりであって、請求人の主張は採用できない。

〈相違点3〉について
上記摘記事項〈イ〉の記載より、フレキソ印刷版を印刷機の版胴に取り付けて使用することが把握でき、上記摘記事項〈キ〉には、フレキソ印刷版を印刷機の版シリンダー上に粘着テープを用いて取り付けて使用することが記載されている。
また、フレキソ印刷版を印刷機の版胴に巻き付けて使用することは周知の技術事項[例えば、実願平5-58018号(実開平7-27843号)のCD-ROM、特に、段落【0025】及び図2参照]である。

したがって、相違点3に係る本願補正発明の特定事項は、引用発明並びに引用例1の技術事項及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に想到し得る程度のことである。

このように、相違点1乃至相違点3に係る本願補正発明の発明特定事項は、それぞれ引用発明並びに引用例1乃至4及び周知の技術事項に基づいて、当業者が想到容易な事項であり、これらの発明特定事項を採用したことによる本願補正発明の効果も、当業者が容易に予測し得る程度のものである。
したがって、本願補正発明は、引用発明並びに引用例1乃至4及び周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

以上のとおり、本願補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるから、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たさない。

4.本件補正についてのむすび
前記「第2 3.」に記載のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たさないものであるから、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

第3 本願発明について
1.本願発明の認定
平成18年4月28日付けの手続補正は上記のとおり却下されることとなったので、本願の請求項1に係る発明は、平成18年1月16日付けで補正された特許請求の範囲【請求項1】に記載された事項によって特定される次のとおりのものと認める。
「【請求項1】印刷機の版胴に巻き付けて使用するフレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は画像を形成した印刷用版材とクッション材とを積層してなり、前記印刷用版材のショアA硬度は35?80度であり、前記クッション材のショアA硬度は3?50度であることを特徴とするフレキソ印刷用積層体。」(以下、「本願発明」という。)

2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特開平11-184072号公報(以下、「引用例1」という。)には、前記「第2 平成18年4月28日付けの特許請求の範囲及び明細書についての手続補正についての補正却下の決定 」における「3.独立特許要件について」中の「(3-2)引用例」に示した記載が図示とともにある。

3.対比
a.引用発明の「積層されてなるフレキソ印刷版」は、本願発明の「フレキソ印刷積層体」及び「印刷用積層体」に相当する。
また、引用発明の「レリーフを有する光硬化樹脂層」、「バリアー性能を有する支持体層」及び「弾性フォーム層」は、それぞれ本願発明の「画像を形成した印刷用版材」、「キャリアシート」及び「クッション材」に相当する。
b.引用発明の「積層されてなるフレキソ印刷版」は、上記摘記事項〈カ〉の記載より、バリアー性能を有する支持体の一方の面にレリーフを有する光硬化樹脂層を貼り合せ、バリアー性能を有する支持体の他方の面に弾性フオーム層を貼り合せて、前記レリーフを有する光硬化樹脂層と弾性フオーム層とを積層してなるフレキソ印刷用版である。

したがって、引用発明の「レリーフを有する光硬化樹脂層、接着層、バリアー性能を有する支持体層、及び弾性フォーム層が積層されてなるフレキソ印刷版」は、本願発明の「キャリアシートの一方の面に画像を形成した印刷用版材を貼り合せ、キャリアシートの他方の面にクッション材を貼り合せて、前記印刷用版材とクッション材とを積層してなる印刷用積層体」に相当することは明らかである。
してみれば、本願発明と引用発明とは、
「フレキソ印刷用積層体において、このフレキソ印刷用積層体は、キャリアシートの一方の面に画像を形成した印刷用版材を貼り合せ、キャリアシートの他方の面にクッション材を貼り合せて、前記印刷用版材とクッション材とを積層してなる印刷用積層体」である点で一致し、以下の点で相違する。
〈相違点A〉本願発明では印刷用版材に関して「前記印刷用版材のショアA硬度は35?80度であり、」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がなされていない点。
〈相違点B〉本願発明ではクッション材に関して「前記クッション材のショアA硬度は3?50度である」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がなされていない点。
〈相違点C〉本願発明ではフレキソ印刷用積層体の使用に関して「印刷機の版胴に巻き付けて使用する」と特定されているのに対し、引用発明ではそのような特定がなされていない点。

4.判断
〈相違点C〉について
〈相違点C〉に係る本願発明の特定事項は、前記「第2 3.(3-3)」に記載した〈相違点3〉に係る本願補正発明の特定事項と同一であり、前記「第2 3.(3-4)」の「〈相違点3〉について」に記載のとおり、引用発明並びに引用例1の技術事項及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に想到し得る程度のことである。

〈相違点A及び相違点B〉について
〈相違点A〉に係る本願発明の特定事項は、前記「第2 3.(3-3)」に記載した〈相違点1〉に係る本願補正発明の特定事項である「印刷用版材のショアA硬度35?50度」を「印刷用版材のショアA硬度35?80度」とし、前記〈相違点1〉に係る本願補正発明の特定事項である「印刷用版材のショアA硬度」の範囲を拡張するものである。しかしながら、前記「第2 3.(3-4)」の「〈相違点1〉について」に記載のとおり、引用発明並びに引用例2乃至引用例3及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に想到し得る程度のことである「印刷用版材のショアA硬度35?50度」を包含している
〈相違点B〉に係る本願発明の特定事項は、前記「第2 3.(3-3)」に記載した〈相違点2〉に係る本願補正発明の特定事項である「前記クッション材のショアA硬度は20?50度」を「前記クッション材のショアA硬度は3?50度」とし、前記〈相違点2〉に係る本願補正発明の特定事項である「前記クッション材のショアA硬度」の範囲を拡張するものである。しかしながら、前記「第2 3.(3-4)」の「〈相違点2〉について」に記載のとおり、引用発明並びに引用例1及び引用例4の技術事項に基づいて当業者が容易に想到し得る程度のことである「前記クッション材のショアA硬度は20?50度」を包含している。

そうすると、実質的に本願発明の発明を特定する事項を全て含み、さらに他の発明を特定する事項を付加するものに相当する本願補正発明が、前記「第2 3.(3-4)」に記載したとおり、引用発明並びに引用例1乃至4及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明することができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用発明並びに引用例1乃至4及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明することができたものである。

5.むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明並びに引用例1乃至4及び周知の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願出願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶を免れない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-05-22 
結審通知日 2008-05-27 
審決日 2008-06-09 
出願番号 特願2005-91018(P2005-91018)
審決分類 P 1 8・ 572- Z (B41N)
P 1 8・ 121- Z (B41N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山本 一小松 徹三  
特許庁審判長 酒井 進
特許庁審判官 菅藤 政明
菅野 芳男
発明の名称 フレキソ印刷用積層体  
代理人 小山 有  

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