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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A61H
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A61H
管理番号 1182046
審判番号 不服2006-6987  
総通号数 105 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-04-13 
確定日 2008-07-31 
事件の表示 特願2000-256635号「マッサージ機」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 3月 5日出願公開、特開2002- 65786号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成12年8月28日の出願であって、平成18年3月7日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成18年4月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、平成18年5月15日付けで明細書についての手続補正がなされ、前置審査において平成18年6月7日付で最後の拒絶の理由が通知され、平成18年8月11日付けで明細書についての手続補正がなされたものである。

第2 平成18年8月11日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年8月11日付けの手続補正(以下、「本件補正1」という。)を却下する。

[理由]
1 補正後の本願発明
本件補正1により、特許請求の範囲の請求項1は、次のように補正された。
「空気袋と空気袋を膨張収縮させる給排気手段を有する椅子型のマッサージ機において、人体の下腿部をのせる足のせ台と、足のせ台を起倒する機構と、足のせ台にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための空気袋と、足底部を圧迫するための空気袋を有し、足底部を圧迫するための空気袋を膨張したのち、該足底部を圧迫するための空気袋の膨張を維持しながらふくらはぎ部を圧迫する空気袋を膨張させるマッサージ機であって、人体の足底部を圧迫するための空気袋をつま先側から踵側にかけて複数個配設し、人体の足底部を圧迫する複数の空気袋がつま先側から踵側に向けて順次膨張収縮を行うものであることを特徴とするマッサージ機。」(下線は、補正箇所を示す。)

2 補正の目的の適否
本件補正1は、補正前の平成18年5月15日付け手続補正により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「人体の足底部を圧迫する空気袋が一端側から他端側に向けて順次膨張収縮を行う」との特定中、「空気袋」に「複数の」との限定を付加し、「一端側から他端側に向けて」を「つま先側から踵側に向けて」と限定するものであり、かつ、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正1は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

3 独立特許要件
そこで、本件補正1による補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明1」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反しないか)について以下に検討する。

(1)引用例の記載事項
本願出願前に頒布された刊行物である特開平11-113994号公報(以下、「引用例1」という。)、米国特許第2531074号明細書(以下、「引用例2」という。)、特開平8-89540号公報(以下、「引用例3」という。)、特開2000-140053号公報(以下、「引用例4」という。)、「ナショナル エアーマッサー あしラーク」のパンフレット(以下、「引用例5」という。)(引用例5には、「昭和57年2月10日」と記載され、「EP615H(グレー)¥46,000」と記載されることから、本願出願前に頒布されたパンフレットと認められる。)には、図面と共に次の事項が記載されている。
ア 引用例1
(ア)「【実施例】図1は本発明の一実施例を示す図である。図1では、リクライニングを目的とするイス10に空気圧の入出力により、膨張収縮する加圧袋が、治療部位に配置されている。イス10は、既存のマッサージ用に提供されるイスの大きさ、形状、構造、材質を適宜選択して作成されるものであって、その表面に、加圧袋が接着、縫合等して一体的に、或いはファスナーを装備するなどして着脱自在に装着されている。イス10における足を置く部分101は、イス本体10にスライド式或いは折り曲げるようにして収納可能であり、足を置く部分102は、足裏に沿うような範囲で回動可能となっている。101の部分は、足の長さにより、イス本体10との間の距離の調節を可能とする構成を有し、又その角度を変えることが可能である。加圧袋は、図示の如く、治療部位に応じて11?17で示されている。11a?17a迄は導管であり、加圧袋と刺激形成手段間に対し、空気圧を伝達する為のものである。…(中略)…11は、首肩に当接される様に配置された首肩部用加圧袋であって、12は、背部の肋骨に添って配置された2つの背部用加圧袋である。13は、腰部に当接される腰部加圧袋である。14は、上腿部用の加圧袋であり、15は、下腿部用の加圧袋であり、16は、足裏用加圧袋である。尚、足裏用加圧袋16は、より面積を広げ、かかとの部分等を含む形態としても良い。…(中略)…24は、空気圧出力手段であり、空気圧形成用ポンプ及び空気流の断続を行う電磁弁等で構成され、当該期間に空気圧出力を行う為の構成を有するものである。…(後略)…」(段落【0006】)
(イ)「…(前略)…刺激部位には、加圧袋が装着された状態で後は図1で示すような構成を有する。図2は、使用者がイスに座った時の部材202の変形状態を示す。13b,15b,16b、17bは、生体側面を刺激する為の刺激用加圧袋である。18は、上肢用の加圧袋であり、…(中略)…尚、足の部分は、両方をそれぞれ刺激するため、中央に連続した突出部34を設けても良い。突出部34は、図3の突出部34と同じ様な位置に配置されるものである。・・尚、足の部分は、両足をそれぞれ側面まで加圧するため、中央に連続した突出部34を設ける場合もある。当該実施例によれば、十分な生体への刺激が確保できると共に簡素で安価なイスが製造できるものである。…(後略)…」(段落【0007】)
(ウ)「…(前略)…汎用のイスは、その目的により、形状が大きく異なるが、腰から足にかけての部分は、ほとんどのイスが、足を何等支持しないことから、この部分は、足に加圧袋15を当接固定するための固定バンド64を設ける事が好ましいものである。足裏部用の加圧袋17は、この部分を踏む事によって使用される。…(後略)…」(段落【0009】)
(エ)「…(前略)…216は、空気圧制御部であり、電磁弁等で構成され、空気の流れを切り換え、空気圧を空気袋へ出力、又は空気袋の空気を外気へ放出する為の断続制御するものである。…(中略)…218は、空気圧発生手段であり、ポンプを有し、空気を押し出すような形で出力する。…(後略)…」(段落【0012】)
そして、図1には、102の符号が付された部分に17の符号が付された加圧袋が、101の符号が付された部分に16の符号が付された加圧袋が図示され、図3には、33の符号が付された部分に17の符号が付された加圧袋が、34の符号が付された突出部の左右の30、32の符号の付された部分に16の符号が付された加圧袋が図示されている。

引用例1に記載されるイスは、マッサージ用のものとされ((ア)参照)、また、引用例1には、加圧袋を膨張収縮させるように給排気する空気圧制御部、ポンプが記載されている((エ)参照)。
さらに、(イ)の記載事項からみて、図2、3の加圧袋16は、下腿部のふくらはぎを圧迫するものと解され、図1においても、その配置からみて、加圧袋16は、下腿部のふくらはぎを圧迫している。
また、「足を置く部分101」は、折り曲げることができ、また、その角度を変えることが可能であるところから((ア)参照)、足を置く部分101を起倒する機構を有することは明らかである。
したがって、これら記載事項及び図示内容を総合し、本願補正発明1の記載ぶりに則って整理すると、引用例1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

「加圧袋と加圧袋を膨張収縮させる空気圧制御部、ポンプを有するマッサージ用のイスにおいて、人体の下腿部をのせる足を置く部分101と、足を置く部分101を起倒する機構と、足を置く部分にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための加圧袋16と、足底部を圧迫するための加圧袋17を有するマッサージ用のイス。」

イ 引用例2
図4には、足裏の位置対応して、「cells 16,18,20」が図示されている。

ウ 引用例3
(ア)「各施療凹部16の底面には図1および図2に示されるように上向きの施療突起17が夫々一つ以上突設されている。施療突起17は半球状をなしている。」(段落【0018】)
(イ)第1図には、各施療凹部16の底面にそれぞれ少なくても2個の施療突起17が図示されている。

エ 引用例4
「まず、図2のように各エアセル66,67が収縮した状態から、図5のように足首用エアセル67を膨張させる。これにより足先から膝の方向に血液が押し流される。次に足首用エアセル67の膨張状態が維持された状態でふくら脛用エアセル66の膨張が開始する。図6に示すように、ふくら脛用エアセルの膨張により、血液がさらに膝方向に押し流される。そして、図7に示すように、足首用エアセル67が先に収縮を開始し、続いてふくら脛用エアセル66が収縮して足先の血液の膝側への流通を促す。このような動作をすること、又はこのようにふくら脛用エアセル66と足首用エアセル67を交互に膨張収縮させることで、足首からふくら脛への血流が促進され、脚のむくみを解消することができる。」(段落【0024】)

オ 引用例5
「足先→足首→ふくらはぎ→太もも→足先、と下から上へ繰り返しほぐしていきます。しかも独自の重ね加圧で、血液・リンパ液の逆流を防ぎます。」(「<あしラーク>はエアー自動順送り加圧方式」表題される欄)

(2)対比
本願補正発明1と引用発明とを対比すると、引用発明の「イス」は、マッサージのための本体を構成することから、本願補正発明の「マッサージ機」に相当し、また、引用発明の「加圧袋」は、その構造及びマッサージに係る機能からみて、本願補正発明の「空気袋」に相当し、以下同様に、「足を置く部分101」は「足のせ台」に、「加圧袋16」は「ふくらはぎ部を圧迫するための空気袋」に、「加圧袋17」は「足底部を圧迫するための空気袋」にそれぞれ相当し、さらに、引用発明の「空気圧制御部、ポンプ」は、本願補正発明の「給排気手段」に相当する。
したがって、本願補正発明1の用語を用いて表現すると、両発明は次の点で一致している。
(一致点)
「空気袋と空気袋を膨張収縮させる給排気手段を有する椅子型のマッサージ機において、人体の下腿部をのせる足のせ台と、足のせ台を起倒する機構と、足のせ台にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための空気袋と、足底部を圧迫するための空気袋を有するマッサージ機。」

そして、両発明は次の相違点1で相違する(対応する引用発明の用語を()内に示す。)。
(相違点1)
本願補正発明のマッサージ機は、足底部を圧迫するための空気袋を膨張したのち、該足底部を圧迫するための空気袋の膨張を維持しながらふくらはぎ部を圧迫する空気袋を膨張させ、人体の足底部を圧迫するための空気袋をつま先側から踵側にかけて複数個配設し、人体の足底部を圧迫する複数の空気袋がつま先側から踵側に向けて順次膨張収縮を行うものであるであるのに対し、引用発明のマッサージ機(イス)は、このような空気袋(加圧袋)の膨張の順番及び配置までは記載されない点。

(3)相違点の判断
人体の足底部を圧迫する手段をつま先側から踵側にかけて複数個配設することは、引用例2,3に記載されているように周知技術であり、そして、引用発明の空気袋(加圧袋)も足裏部を圧迫するための手段であるのであり、しかも、つま先側から踵側にかけて複数個配設する周知の配置の採用を妨げる特段の事情は認められない。
また、複数の空気袋の膨張を行う以上その順番を定めることは、設計者にとって必須の事項であるところ、下肢の先端側より、順次圧迫するための空気袋を膨張したのち、その空気袋の膨張を維持しながら、下肢のより上部を圧迫する空気袋を膨張させ、人体の下肢を圧迫する複数の空気袋がつま先側から身体に向けて順次膨張収縮させることは、周知技術であり(引用例4,5)、しかも、足裏に関しても同様に先端より身体側に向けて順次膨張収縮させることは、周知技術の基づいて当業者が容易に選択し得たことである。
したがって、引用発明に、周知技術を適用して、相違点1に係る本願補正発明1の発明特定事項とすることは当業者が容易に想到し得たことである。

そして、本願補正発明1による効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測し得た程度のものであって、格別のものとはいえない。

したがって、本願補正発明1は、引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

(4)むすび
したがって、本件補正1は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 平成18年5月15日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年5月15日付けの手続補正(以下、「本件補正2」という。)を却下する。

[理由]
1 補正後の本願発明
本件補正2により、特許請求の範囲の請求項1は、次のように補正された。
「空気袋と空気袋を膨張収縮させる給排気手段を有する椅子型のマッサージ機において、人体の下腿部をのせる足のせ台と、足のせ台を起倒する機構と、足のせ台にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための空気袋と、足底部を圧迫するための空気袋を有し、足底部を圧迫するための空気袋を膨張したのち、該足底部を圧迫するための空気袋の膨張を維持しながらふくらはぎ部を圧迫する空気袋を膨張させるマッサージ機であって、人体の足底部を圧迫するための空気袋をつま先側から踵側にかけて複数個配設し、人体の足底部を圧迫する空気袋が一端側から他端側に向けて順次膨張収縮を行うものであることを特徴とするマッサージ機。 」(下線は、補正箇所を示す。)

2 補正の目的の適否
本件補正2は、拒絶査定時(平成17年11月28日付け手続補正書)の特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「足底部を圧迫するための空気袋」に「人体の足底部を圧迫するための空気袋をつま先側から踵側にかけて複数個配設し、人体の足底部を圧迫する空気袋が一端側から他端側に向けて順次膨張収縮を行うものである」との限定を付加するものであり、かつ、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正2は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

3 独立特許要件
そこで、本件補正2による補正後の前記請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明2」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反しないか)について以下に検討する。

(1)引用例の記載事項
引用例1?5及びその記載事項は、「第2 平成18年8月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「(1)引用例の記載事項」のア?オのとおりである。

(2)対比
本願補正発明2と引用発明とを対比すると、「第2 平成18年8月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「(2)対比」に記載したと同様の理由により、両発明は、
「 空気袋と空気袋を膨張収縮させる給排気手段を有する椅子型のマッサージ機において、人体の下腿部をのせる足のせ台と、足のせ台を起倒する機構と、足のせ台にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための空気袋と、足底部を圧迫するための空気袋を有するマッサージ機。」の発明である点で一致し、次の相違点2で相違する(対応する引用発明の用語を()内に示す。)。
(相違点2)
本願補正発明のマッサージ機は、足底部を圧迫するための空気袋を膨張したのち、該足底部を圧迫するための空気袋の膨張を維持しながらふくらはぎ部を圧迫する空気袋を膨張させ、人体の足底部を圧迫するための空気袋をつま先側から踵側にかけて複数個配設し、人体の足底部を圧迫する複数の空気袋が一端側から他端側に向けて順次膨張収縮を行うものであるであるのに対し、引用発明のマッサージ機(イス)は、このような空気袋(加圧袋)の膨張の順番及び配置までは記載されない点。

(3)相違点の判断
相違点2は、相違点1に係る本願補正発明1の発明特定事項中「つま先側から踵側に」と、足底部を圧迫する複数の空気袋を順次膨張収縮させる方向が特定されたものから、「つま先側から踵側に」との限定をなくして「一端側から他端側に」と特定されるものである。
そうすると、相違点2に係る本願補正発明2の特定事項をすべて含み、さらに、他の発明特定事項を付加したものに相当する相違点1に係る本願補正発明1の特定事項が、前記「第2 平成18年8月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「(3)相違点の判断」に記載したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に想到し得たことであるから、相違点2も、同様に、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
したがって、本願補正発明2は、引用発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

(4)むすび
したがって、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するから、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第4 本願発明
本件補正1,2は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、同項記載の発明を、「本願発明」という。)は、拒絶査定時(平成17年11月28日付け手続補正書)の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「空気袋と空気袋を膨張収縮させる給排気手段を有する椅子型のマッサージ機において、人体の下腿部をのせる足のせ台と、足のせ台を起倒する機構と、足のせ台にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための空気袋と、足底部を圧迫するための空気袋を有し、足底部を圧迫するための空気袋を膨張したのち、該足底部を圧迫するための空気袋の膨張を維持しながらふくらはぎ部を圧迫する空気袋を膨張させることを特徴とするマッサージ機。」

第5 引用例の記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された引用例1、4及び、その記載事項は、前記「第2 平成18年8月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「(1)引用例の記載事項」のア、エに記載したとおりである。

第6 対比・判断
本願発明と引用発明とを対比すると、「第2 平成18年8月11日付けの手続補正についての補正却下の決定」の「(2)対比」に記載したと同様の理由により、両発明は、
「空気袋と空気袋を膨張収縮させる給排気手段を有する椅子型のマッサージ機において、人体の下腿部をのせる足のせ台と、足のせ台を起倒する機構と、足のせ台にのせた人体の下腿部のふくらはぎ部を圧迫するための空気袋と、足底部を圧迫するための空気袋を有したマッサージ機。」の発明である点で一致し、次の相違点3で相違する(対応する引用発明の用語を()内に示す。)。
(相違点3)
本願補正発明のマッサージ機は、足底部を圧迫するための空気袋を膨張したのち、該足底部を圧迫するための空気袋の膨張を維持しながらふくらはぎ部を圧迫する空気袋を膨張させるものであるであるのに対し、引用発明のマッサージ機(イス)は、このような空気袋(加圧袋)の膨張の順番までは記載されない点。

しかしながら、複数の空気袋の膨張を行う以上、その順番を定めることは、設計者にとって必須の事項であるところ、下肢の先端側より順次圧迫するための空気袋を膨張したのち、その空気袋の膨張を維持しながら、下肢のより上部を圧迫する空気袋を膨張させ、人体の下肢を圧迫する複数の空気袋がつま先側から身体に向けて順次膨張収縮させることは、引用例4にもあるように周知技術であり、引用発明に周知技術を適用して、相違点3に係る本願発明の発明特定事項とすることは当業者が容易に想到し得たことである。

そして、本願発明による効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測し得た程度のものであって、格別のものとはいえない。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-05-30 
結審通知日 2008-06-03 
審決日 2008-06-16 
出願番号 特願2000-256635(P2000-256635)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (A61H)
P 1 8・ 121- Z (A61H)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鶴江 陽介岡崎 克彦門前 浩一芦原 康裕  
特許庁審判長 阿部 寛
特許庁審判官 北村 英隆
新井 克夫
発明の名称 マッサージ機  
代理人 西川 惠清  
代理人 森 厚夫  

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