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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B65D
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B65D
管理番号 1184775
審判番号 不服2007-9246  
総通号数 107 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-04-02 
確定日 2008-09-18 
事件の表示 平成 9年特許願第165383号「包装袋」拒絶査定不服審判事件〔平成10年12月22日出願公開、特開平10-338236〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成9年6月5日の出願であって、平成19年2月21日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成19年4月2日に拒絶査定に対する審判請求がなされ、同年4月27日付けで明細書についての手続補正がなされたものである。

2.平成19年4月27日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成19年4月27日付けの手続補正を却下する。
[理由]
2-1.本件補正
本件補正は、平成18年7月25日付けで補正された明細書をさらに補正するものであり、【特許請求の範囲】の【請求項1】の
「アルミニウム箔の片方の面に絵柄が印刷された基材層、他方の面全面に内容物と直に接する層としてアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂の中の一つ、あるいは、複数からなる保護層が形成され、前記保護層上の熱接着部形成領域にのみ顔料により着色された熱接着性樹脂層が設けられ、前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域にて位置合わせをして熱接着されていることを特徴とする包装袋。」

「アルミニウム箔の片方の面に絵柄が印刷された基材層、他方の面全面に内容物と直に接する層としてアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂の中の一つ、あるいは、複数からなる保護層が形成され、前記保護層上の熱接着部形成領域にのみ顔料により着色された熱接着性樹脂層が印刷パターンとして設けられ、前記熱接着性樹脂層が設けられらた前記熱接着部形成領域にて位置合わせをして熱接着されている包装袋であって、前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように、前記基材層に、位置合わせ用のマークが絵柄と同時に印刷され、このマークと見当を合わせて前記保護層の前記熱接着部形成領域に熱接着性樹脂層を印刷することにより、マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷することを特徴とする包装袋。」
とする補正を含んでいる。(下線部分は補正により追加・変更された記載を示す。)
この補正は、補正前の請求項1に記載された「熱接着性樹脂層」を「印刷パターンとして」設けられたものであると特定するとともに、補正前の請求項1に記載された「包装袋」を、補正前の請求項4に規定された「前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように、前記基材層に、位置合わせ用のマークが絵柄と同時に印刷され、このマークと見当を合わせて前記保護層の前記熱接着部形成領域に熱接着性樹脂層を印刷することにより、マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷する」ことによってさらに特定しようとするもので、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当するものということができる。
そこで、上記補正後の請求項1に記載された事項によって特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について検討する。

2-2.本願補正発明
補正後の本願の請求項1に係る発明は、上記補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである(以下、「本願補正発明」という。)。
「アルミニウム箔の片方の面に絵柄が印刷された基材層、他方の面全面に内容物と直に接する層としてアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂の中の一つ、あるいは、複数からなる保護層が形成され、前記保護層上の熱接着部形成領域にのみ顔料により着色された熱接着性樹脂層が印刷パターンとして設けられ、前記熱接着性樹脂層が設けられらた前記熱接着部形成領域にて位置合わせをして熱接着されている包装袋であって、前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように、前記基材層に、位置合わせ用のマークが絵柄と同時に印刷され、このマークと見当を合わせて前記保護層の前記熱接着部形成領域に熱接着性樹脂層を印刷することにより、マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷することを特徴とする包装袋。」

2-3.引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された特開平4-5043号公報(以下、「引用文献1」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。
(イ)「内容品と接する最内層がポリアクリロニトリルで形成された複合包装材料において、該ポリアクリロニトリル層の熱接着部形成部に熱接着性樹脂層を形成したことを特徴とする複合包装材料。」(特許請求の範囲1.)
(ロ)「[実施例〕第1図は、本発明の複合包装材料の一実施例を示すもので、図中1はアルミニウム箔等の金属箔であり、この金属箔1の一面に直接または接着剤を介してポリアクリロニトリル層2が形成されていると共に、このポリアクリロニトリル層2の熱接着部形成部となる内面側の長さ方向両端部に熱接着性樹脂層3,3が形成されているものである。なお、図中4は金属箔1の他面に積層された表面層である。この複合包装材料を用いて包装袋等の容器を製造する場合は、両端部の熱接着性樹脂層3,3が互いに対面するように折り返し又は2枚を重ね合わせ、互いに対面した熱接着性樹脂層3,3をヒートシールして袋状等の適宜な形態に形成するものである。」(第2頁左下欄第4?19行)
(ハ)第1図には金属箔1の片方の面に表面層4、他方の面全面にポリアクリロニトリル層2が形成され、前記ポリアクリロニトリル層上の両端部のみに熱接着性樹脂層が設けられた複合包装材料が記載されている。
すなわち、引用文献1には以下の発明が記載されている(以下、これを「引用発明」という。)。
「アルミニウム箔1の片方の面に表面層4、他方の面全面に内容品と接する最内層としてポリアクリロニトリル層2が形成され、前記ポリアクリロニトリル層2上の熱接着部形成部にのみ熱接着性樹脂層3が設けられ、前記熱接着性樹脂層が設けられらた複合包装材料を、前記熱接着部形成部に形成された熱接着樹脂層3をヒートシールして袋状にした包装袋。」

また、同じく引用された実願平2-43063号(実開平4-3947号)のマイクロフィルム(以下、「引用文献2」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。
(ニ)「第4図に示す様な、例えば、合成樹脂のフィルム製のピロータイプの袋1等が広く用いられており、縦シール2,横シール3,3により密封されて」(第3頁第16?19行)
(ホ)「製袋装置9のフォーマー10を介してシリンダ11により円筒形状に形成され、引降し装置12により引下げられつつ縦シーラー13により端部を縦シールされ、横シーラー14により横シールされると共に切断されるようにされ、一旦横シール3が成されると、上部の前段の計量装置に接続されたシュート15からポテトチップス等の商品が所定量投入されて次の横シールと切断が成されるようにされている。」(第4頁11行?19行)
(ヘ)「この出願の考案においては第4図に示す様に、例えば、ポテトチップス等の図示しないインスタント食品の袋詰めに供される袋1はフィルム蒸着された裏側(中側)から表側(印刷が成されている)が透視されない不透明なラミネートフィルムシート製のものであり、縦シール2と横シール3,3により密封されてガスバリヤー性に富んだものであり、その外面表側には在来態様同様に収納商品の表示部4…(中略)…等の表示部4”が予め所定に印刷されているものであり、更に、横シール3,3等を行う際の制御インジケーターとしてのレジマーク19,19が端部10に印刷されており、」(第12頁第1?13行)
(ト)第1図には表示部4や模様が設けられた面の端部にレジマーク19を設けたシートが記載されている。
すなわち、引用文献2には、食品等の包装袋をアルミ蒸着層を含む積層フィルムのシートで構成する時、外表面に模様その他の表示とともにシールを行う際の制御インジケーターとしてのマークを印刷することが示されている。

2-4.対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
両者は、いずれもアルミニウム箔を有する積層体からなる包装袋であり、引用発明の「表面層」は、本願補正発明の「基材層」に相当し、本願補正発明の「内容物に接する最内層として」形成される「ポリアクリロニトリル層」は、本願補正発明で「内容物と直に接する層」として選択的に規定する「アクリル系樹脂からなる保護層」に相当し、また、引用発明の「熱接着部形成部」は本願補正発明の「熱接着部形成領域」に相当し、引用発明でいう「ヒートシール」は本願補正発明の「熱接着」と同義であり、引用発明においても製袋時に熱接着性樹脂層は互いに対面するように位置合わせされてヒートシールされているものと認められる。
してみれば、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。
[一致点]
「アルミニウム箔の片方の面に基材層、他方の面全面に内容物と直に接する層としてアクリル系樹脂からなる保護層が形成され、前記保護層上の熱接着部形成領域にのみ熱接着性樹脂層が設けられ、前記熱接着性樹脂層が設けられらた前記熱接着部形成領域にて位置合わせをして熱接着されている包装袋。」
[相違点1]本願補正発明の基材層が「絵柄が印刷された」とされているのに対し、引用発明は表面層の絵柄についての規定されていない点
[相違点2]本願補正発明の熱接着性樹脂層は「顔料を加えて着色され」ており、それが「印刷パターンとして設けられ」ているのに対し、引用発明の熱接着性樹脂層は、着色の有無やその形成方法が明確でない点。
[相違点3]本願補正発明は、「前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように、前記基材層に、位置合わせ用のマークが絵柄と同時に印刷され、このマークと見当を合わせて前記保護層の前記熱接着部形成領域に熱接着性樹脂層を印刷することにより、マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷する」ことを規定しているが、引用発明には、位置合わせ用のマーク及び、該マークと絵柄及び熱接着性樹脂層との関係について規定されていない点。

2-5.判断
上記の各相違点について検討する。
[相違点1]について
包装袋の表面に絵柄を印刷することは、上記引用文献2にも示されているように本願出願前普通に行われており、引用発明の表面層に絵柄を印刷することは、当業者が適宜なし得る設計的事項である。
[相違点2]について
本願補正発明が熱接着性樹脂層を「顔料を加えて着色された」ものとする点について本願明細書には、段落番号【0012】に「また、該樹脂組成物は、必要に応じて所望の顔料を加えて、着色することもできる。」の記載、及び段落番号【0014】に「前記熱接着性樹脂層を前記光電管検知装置等で検知できる程度に着色して前記マークのかわりとすることもできるし、」の記載があるのみで、そのほかに格別の技術的意義は示されていないところ、シートの溶着部に使用する熱可塑性樹脂層やシートに部分的に塗布する感熱性接着剤としての熱接着性樹脂に顔料等の着色料を含有させて、接着部を目視あるいは機器により視認可能とすることは、本願出願前周知・慣用の技術的事項(特開昭64-1415号公報、特開平5-181420号公報等参照)であり、また、着色された接着剤層を部分的に形成する手段として「印刷」も、上記の特開平5-181420号公報にも示されるように本願出願前周知・慣用の手段であり、印刷により部分的に形成された接着剤層は「印刷パターン」を形成することは明らかである。
してみれば、引用発明においてポリアクリロニトリル層の熱接着部形成部にのみ、すなわち部分的に設ける熱接着性樹脂層に、上記の本願出願前周知・慣用の技術的事項を適用して、接着性樹脂層を「顔料を加えて着色された」ものとし、その形成手段として印刷手段を採用することは当業者が適宜なし得る設計的事項であり、印刷により部分的に設けられた接着性樹脂層は「印刷パターン」を形成するものということができる。
[相違点3]について
(a)「基材層に位置合わせ用のマークが絵柄と同時に印刷」される点について
引用文献2には、上記のように、食品等の包装袋をアルミ蒸着層を含む積層フィルムのシートで構成する時、外表面に模様その他の表示とともにシールを行う際の制御インジケーターとしてのレジマークを印刷することが示されており、該レジマークは、シールを行う際の制御インジケーターとしてのものである以上、「熱接着性樹脂層が設けられた熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように」するための位置合わせ用のマークということができるので、上記引用文献2に記載された包装袋に係る技術的事項を引用発明に適用して、表面層に上記「[相違点1]について」で述べたように従来周知の絵柄とともに、位置合わせ用のマークを印刷することは当業者が容易になし得る事項であり、その場合に両者の印刷を同時に行うことも技術常識に照らして当業者が適宜なし得る設計的事項である(特開昭62-235154号公報第3頁右上欄第20行から左下欄第2行参照)。
(b)「マークと見当を合わせて前記保護層の前記熱接着部形成領域に熱接着性樹脂層を印刷することにより、マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷する」点について
本願補正発明の上記の規定に関して、本願明細書の、「このマークは…(中略)…例えば、前記基材層に設ける印刷層に絵柄印刷と同時にマーク印刷をしてマークを形成することもできるし、前記熱接着性樹脂層を前記光電管検知装置等で検知できる程度に着色することでも前記マークのかわりとすることもできるし、…(中略)…要するに、本発明の包装袋は、前記マークを形成すると同時に前記マークと見当を合わせてアルミニウム箔の片面の全面に形成された保護層上の熱接着部形成領域に直接に熱接着性樹脂層を設けるものである。」の記載から、絵柄印刷と同時にマーク印刷をすることは明確であるが、マークを形成すると同時にマークと見当を合わせて熱接着樹脂層を設けるということが、何を意味しているのか必ずしも明確でなく、本願補正発明の「マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷する」ことが、本願明細書に明確に記載された事項ともいえず、また、その技術的意義も明らかではないが、一般に、工程の簡略化のために長尺物の表裏面への印刷を同時に行うことは、本願出願前周知・慣用の技術的事項であり(特開昭55-57450号公報、特開昭62-23755号公報等参照)、引用発明の表面層に絵柄とともに、「位置合わせ用のマーク」を印刷する場合、それと同時に熱接着剤層を印刷することも当業者が適宜なし得る事項であり、「位置合わせ用のマーク」が、「熱接着性樹脂層が設けられた熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように」するためのものである以上、絵柄及びマークの印刷と熱接着性樹脂層の印刷のいずれが先とするかあるいは同時にするかに拘わらず、該マークと熱接着性樹脂層は「見当を合わせて」形成されなければならないことは当然の事項である。
したがって、上記の規定に格別の技術的意義があるものとはいえない。
請求人は、審判請求書において、本願補正発明は「顔料を加えて着色された熱接着性樹脂層」の点に特徴があり、顔料で着色した熱接着性樹脂層を用いれば、熱接着性樹脂層をアルミニウム箔面全面に形成された保護層上に形成するに当たって基材層に印刷した熱接着位置合わせ用のマークと見当を合わせて印刷することにより、マークと熱接着部形成領域の正確な位置関係が実現できるものであり、見当合わせを行うには、マークと熱接着性樹脂層を印刷パターンとして印刷形成した部分(熱接着部形成領域)とが、光電管で検知できる可視化された状態でなければならない旨を主張しているが、「顔料を加えて着色された熱接着性樹脂層」及びその使用により接着性樹脂の状態が可視化されるという機能は、上記「[相違点2]について」で述べたように本願出願前周知であり、上記引用発明に引用文献2に記載されたような位置合わせ用のマークを印刷したものにおいて、該本願出願前周知の着色されて可視化された熱接着性樹脂を用いることも当業者が適宜なし得る事項であり、その効果も当業者の予測し得ない格別のものであるということもできないことは上記の通りであるので、請求人の主張は採用しない。
したがって、本願補正発明は、本願出願前周知・慣用の技術事項を考慮すれば、上記引用発明及び引用文献2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

2-6.むすび
以上のとおり、本件補正後の請求項1に係る発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることのできないものであるので、本件補正は、平成18年改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明
平成19年4月27日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成18年7月25日付けで補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである(以下、「本願発明」という。)。
「アルミニウム箔の片方の面に絵柄が印刷された基材層、他方の面全面に内容物と直に接する層としてアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂の中の一つ、あるいは、複数からなる保護層が形成され、前記保護層上の熱接着部形成領域にのみ顔料により着色された熱接着性樹脂層が設けられ、前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域にて位置合わせをして熱接着されていることを特徴とする包装袋。 」

4.引用文献
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献及びその記載は、上記「2-3.引用文献」に記載したとおりである。

5.対比・判断
本願発明は、前記「2-2.本願補正発明」に記載した本願補正発明から「印刷パターンとして」及び「前記熱接着性樹脂層が設けられた前記熱接着部形成領域で確実に位置を合わせて熱接着できるように、前記基材層に、位置合わせ用のマークが絵柄と同時に印刷され、このマークと見当を合わせて前記保護層の前記熱接着部形成領域に熱接着性樹脂層を印刷することにより、マークと絵柄と熱接着性樹脂層とを同時に印刷する」という限定事項を省いたものであり、他の構成については、本願補正発明と差異がない。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、更に他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2-4.対比」及び「2-5.判断」に記載したように、本願出願前周知・慣用の技術的事項を考慮すれば、引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も同様の理由により、本願出願前周知・慣用の技術的事項を考慮すれば、上記引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

6.むすび
以上のとおり、本願請求項1に係る発明は、本願出願前周知・慣用の技術的事項を考慮すれば、上記引用文献1及び2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないので、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2008-08-07 
出願番号 特願平9-165383
審決分類 P 1 8・ 575- Z (B65D)
P 1 8・ 121- Z (B65D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山口 直柳田 利夫  
特許庁審判長 石原 正博
特許庁審判官 熊倉 強
遠藤 秀明
発明の名称 包装袋  
代理人 金山 聡  

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