• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04N
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04N
管理番号 1185337
審判番号 不服2007-3308  
総通号数 107 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-02-01 
確定日 2008-10-01 
事件の表示 平成 9年特許願第167188号「画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体」拒絶査定不服審判事件〔平成11年 1月22日出願公開、特開平11- 17970〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続きの経緯
本願は、平成9年6月24日の出願であって、平成18年12月27日付けで拒絶査定がされ、これに対し、平成19年2月1日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同日付けで手続補正がなされたものである。

第2 手続補正の却下
1 補正却下の決定の結論
平成19年2月1日付けの手続補正を却下する。

2 理由
(1) 補正後の本願発明
本件補正後の本願の発明は、平成19年2月1日付けで補正された特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載されたものと認められるところ、その請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)は、次のとおりのものである。

「 【請求項1】
撮影されたカラー画像と、前記カラー画像の撮影条件とを入力する入力工程と、
記憶手段に記録された複数の入力プロファイルから、前記複数の入力プロファイルの基準撮影条件と前記カラー画像の撮影条件との差を求め、該求めた差が小さい基準撮影条件に対応する入力プロファイルを選択する第1の選択工程と、
出力装置に対応する出力プロファイルを選択する第2の選択工程と、
前記入力プロファイルおよび前記出力プロファイルを用いて、前記カラー画像に対して色合わせ処理を行う色合わせ処理工程とを有することを特徴とする画像処理方法。」

本件補正は、平成18年10月11日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「複数の入力プロファイルの基準撮影条件と前記カラー画像の撮影条件との比較結果に基づき、前記カラー画像の撮影条件に近い撮影条件に対応する入力プロファイルを選択する」との記載を、「複数の入力プロファイルの基準撮影条件と前記カラー画像の撮影条件との差を求め、該求めた差が小さい基準撮影条件に対応する入力プロファイルを選択する」とするものであって、「比較」の内容、及び「撮影条件に近い」との事項を、それぞれ「差を求め」る、「求めた差が小さい」という事項へ、下位概念への変更を行うものであり、かつ、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法17条の2第5項において準用する同法126条5項の規定に適合するか)について以下に検討する。

(2) 引用例
原査定の拒絶の理由として引用された特開昭64-24690号公報(以下、「引用例1」という。)には、次の事項が図面と共に開示されている。(記載箇所は頁数、行数等で表示)

ア 「本発明は、カラーネガフィルム読み取り装置に関し、特にカラーネガフィルムをディジタル的に読み取り、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の濃度信号を画素毎に出力し、例えばレーザビームプリンタのようなカラープリンタに送出するカラーネガフィルム読み取り装置に関する。」(第2頁左上欄第3行?同第9行)

イ 「110-R,110-G、110-Bは、それぞれ、シェーディング補正回路109によるシェーディング補正後のR,G,B信号(以下、規格化信号と呼ぶ。)を対数変換するテーブルROM(リードオンリメモリ)、111はその対数変換後のR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)信号から周知の方法により黒抽出およびUCR(下色除去)処理を行い、Y(イエロー)1M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)信号を得るUCR処理回路である。112はこのLICRB埋回路111から出力するY、M、C信号に対しマトリックス演算を行い、最終的にプリンタ113へ出力するY’,M’,C’信号を得るマスキング回路である。プリンタ113としては、例えばレーザービームプリンタのようなY,M,C,K4色のカラー多値画像を出力できるようなカラープリンタを用いる。」(第3頁左上欄第18行?同右上欄第13行)

ウ 「次に、実際に読み取るべき画像フィルムを読み取り対象のカラーネガフィルム104としてセットし、上述と同様にして読み取った画像データをR,G,Bの各々について、I_(R)(X),I_(G)(x),I_(B)(x)と記述すると、シェーディング補正回路109では8ビツトの画像信号を用いる場合、次式(1)のような演算を行って、規格化信号N_(R)(X),N_(G)(X),N_(B)(×)を求め、次段の対数変換テーブルROM110-R,110-G、110-B送出する。」(第3頁左下欄第12行?同第20行)

エ 「次に、フィルムの撮影条件が変化した場合の対応処理について説明する。例えば、朝夕に撮影された画像が赤っぽくなったり、雪山等で撮影された画像が青っぽくなったりする現象があるが、この現像は撮影時の照明光(この場合は大陽光)の色温度が変化して光源のR,G,B成分の比が変わり、第2図のH-D曲線がR,G,B各々独立に左右に平行移動してしまうことにより生じるものである。従って、この変色現象を補正するためには、第3図の濃度変換テーブルの値、または(2),(3),(4)式の値をフィルムの撮影条件に応じて適宜変える必要が生じるわけである。ここで、晴天の日中の戸外での太陽光のR,G,B成分比が1:1:1であると規格化し、ある撮影条件下では、それが1:kG:kBになったものとすると、被写体濃度信号D_(R)’,D_(G),’D_(B)’は(2),(3),(4)式のD_(R),DG,D_(B)に対し、更に次式のような補正が必要となることが分る。

第4図(A)?(E)に撮影光源の色温度を8000K,6500K,5500K,5000K,4500Kと変化させた場合のk_(G),k_(B)の値から(5),(6),(7)式の濃度信号D_(R)’,DG’,D_(B)’と規格化信号N_(R),N_(G),N_(B)の関係をプロットしたグラフを示す。それぞれ、41の曲線は8000K、42の曲線は6500K、43の曲線は5500K、44の曲線は5000K、45の曲線は4500Kの色温度のときの特性を示す。
従って、第1図の対数変換テーブルROM110-R,110-G,110-Bに第4図に示すような複数通りのパターンを予め記憶させ、アドレス切り換え信号114でいずれか1つのパターン(テーブル)を選択するように構成しておけば、撮影光源の色温度による変動を適切に補正し、常に同一のカラーバランスを伴なったR、G、B濃度信号を得ることができる。ここで、アドレス切り換え信号114は操作者がマニュアルスイッチにより設定するか、またはCC0106等の読み取り走査系によりカラーネガフィルム104のフィルム画像をプリスキャン(事前走査)してフィルム画像の撮影状態を読み取り、自動的に切り換えるようにしてもよい。
上述のようにアドレス切り換え信号114を操作者が手動により発生させる場合の操作部の一例を第5図に示す、本図のダイヤルスイッチ61の指針を標準位置から赤味補正1,2,3,青味補正-1と変化させると、第4図(A)?(E)の5通りの対数変換テーブルに対応するアドレス切り換え信号114が順次発生する。この場合、第4図に示す内容の対数変換テーブルを用いれば、赤味補正は撮影時の光源の色温度が低い画像、青味補正は撮影時の光源の色温度の高い画像に対する補正を行うことができる。」(第4頁右上欄第6行?同右下欄第20行)

引用例1の「カラーネガフィルム読み取り装置」(前掲ア)は、前掲エに記載されているように「撮影光源の色温度による変動を適切に補正」する機能を有しており、「画像処理方法」が記載されていると認定できる。
よって、前掲アないしエの記載、前記認定事項及び図面によると、引用例1には、

「実際に読み取るべき画像フィルムを読み取り対象のカラーネガフィルムとしてセットし、読み取った画像データを対数変換テーブルROMへ送出し、
該対数変換テーブルROMに撮影光源の色温度を8000K、6500K、5500K、5000K、4500Kと変化させた場合の複数通りのパターン(テーブル)を予め記憶させ、アドレス切り換え信号でいずれか1つのパターン(テーブル)を、フィルムの撮影条件に応じて選択するように構成しておき、カラーネガフィルム画像をプリスキャン(事前走査)してフィルム画像の撮影状態を読み取り、自動的に前記アドレス切り換え信号を切り換えるようにし、
前記選択されたパターン(テーブル)で、撮影光源の色温度による変動を適切に補正し、常に同一のカラーバランスを伴ったR,G,B濃度信号を得ることができ、
前記対数変換テーブルROMによる対数変換後、UCR処理回路、マスキング回路を経て、カラープリンタにてカラー多値画像を出力する
画像処理方法。」

の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

同じく、原査定の拒絶の理由で引用された特開平7-154623号公報(以下、「引用例2」という。)には次の事項が図面と共に開示されている。(記載箇所は段落番号等で表示)

オ 「【0022】従って、前記画像処理装置16では、画像入力装置10によって決定される固有色空間のカラー画像データを共通色空間変換テーブルを用いて共通色空間のカラー画像データに変換し、・・・(中略)・・・さらに、変換処理された前記共通色空間のカラー画像データを固有色空間変換テーブルを用いて画像出力装置14Aおよび14Bによって決定される固有色空間のカラー画像データに変換する。」(段落【0022】)

カ 「図2に示すように、画像入力装置10から供給されるカラー画像データを、XYZ表色系、L*a* b* 表色系等の共通色空間のデータに変換する共通色空間変換テーブルを作成するための入力デバイスプロファイル群と、・・・(中略)・・・共通色空間のデータから画像出力装置14Aおよび14Bにおける固有色空間のデータに変換する固有色空間変換テーブルを作成するための出力デバイスプロファイル群とに分類することができる。そして、各デバイスプロファイル群は、さらに基本プロファイル、サブプロファイルおよび条件プロファイルに分類される。」(段落【0024】)

キ 「画像処理装置16の固有色空間変換部24において、図3および図4に示す入力デバイスプロファイル群(審決注・図面内容、【図面の簡単な説明】欄を参酌するに、「出力デバイスプロファイル群」の誤り。)より所望の色再現処理方式等を順次選択し、選択された前記色再現処理方式等に基づき、固有色空間変換テーブルを作成する(ステップS5)。」(段落【0064】。)

ク 「ハードコピーを得る画像出力装置14Bに対応した固有色空間変換テーブルを作成する場合について詳細に説明する。この場合、画像出力装置14Bから所望のカラー画像を得るため、当該画像出力装置14Bの色再現処理方式を特定するとともに、所望の精度や処理速度に応じた基本式を選択する。」(段落【0065】)

ケ 図2には、入力デバイスプロファイル群や出力デバイスプロファイル群から構成されるデバイスプロファイル群が記載されている。

前掲オないしケの記載及び図面によると、引用例2には、

「画像出力装置に対応した固有色空間変換テーブルを作成する場合に、出力デバイスプロファイルより所望の色再現処理方式等を選択して、固有色空間変換テーブルを作成し、作成された固有色空間変換テーブル用いて固有色空間のカラー画像データに変換する色再現システム。」

の技術が記載されていると認められる。

(3) 対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「カラーネガフィルム」から読み取った「画像データ」は、フィルムに撮影された画像であるから、本願の「撮影されたカラー画像」に相当する。したがって、引用発明の「実際に読み取るべき画像フィルムを読み取り対象のカラーネガフィルムとしてセットし、読み取った画像データを対数変換テーブルへ送出」することは、本願補正発明の「撮影されたカラー画像を入力する入力工程」に相当する。
引用発明の「対数変換テーブルROM」は、それぞれ本願補正発明の「記憶手段」に相当する。また、引用発明の「パターン(テーブル)」は、フィルムの撮影条件に応じて、撮影光源の色温度による変動を補正するためのものであるから、「入力プロファイル」に相当する。したがって、引用発明の「対数変換テーブルに、撮影光源の色温度を変化させた複数通りのパターンを予め記憶させ」ることは、本願補正発明の「記憶手段に記録された複数の入力プロファイル」を有することに相当する。
引用発明の「パターン(テーブル)」における「8000K、6500K、5500K、5000K、4500K」の各「色温度」は、本願補正発明の、複数の「基準撮影条件」に相当する。また、引用発明の「フィルムの撮影条件」は、本願補正発明の「カラー画像の撮影条件」に相当する。そして、引用発明は「対数変換テーブルROMに撮影光源の色温度を8000K、6500K、5500K、5000K、4500Kと変化させた場合の複数通りのパターン(テーブル)を予め記憶させ、アドレス切り換え信号でいずれか1つのパターン(テーブル)を、フィルムの撮影条件に応じて選択する」ものであるから、引用発明と本願補正発明とは、「複数の入力プロファイルの基準撮影条件とカラー画像の撮影条件から入力プロファイルを選択する工程」を有する点で共通する。
引用発明の「撮影光源の色温度による変動を適切に補正し、常に同一のカラーバランスを伴ったR,G,B濃度信号を得ること」は、本願補正発明の「色合わせ処理」に相当する。したがって、「選択されたパターン(テーブル)で、撮影光源の色温度による変動を適切に補正し、常に同一のカラーバランスを伴ったR,G,B濃度信号を得ること」は、本願補正発明の「入力プロファイルを用いて、カラー画像に対して色合わせ処理を行う色合わせ処理工程」に相当する。

以上を踏まえると、両者の一致点、相違点は以下のとおりである。

【一致点】
撮影されたカラー画像を入力する入力工程と、
記憶手段に記録された複数の入力プロファイルから、前記複数の入力プロファイルの基準撮影条件とカラー画像の撮影条件から入力プロファイルを選択する工程と、
前記入力プロファイルを用いて、前記カラー画像に対して色合わせ処理を行う色合わせ処理工程とを有する画像処理方法。

【相違点】
a 本願補正発明が、「カラー画像の撮影条件を入力する入力工程」を有し、当該工程で入力された「撮影条件」により「入力プロファイルを選択する」のに対し、引用発明は、カラーネガフィルム画像をプリスキャン(事前走査)してフィルム画像の撮影状態を読み取り、それにより、パターン(テーブル)を選択する点。

b 本願補正発明が、「入力プロファイルの基準撮影条件とカラー画像の撮影条件との差を求め、該求めた差が小さい基準撮影条件に対応する入力プロファイルを選択する」のに対し、引用発明は、撮影光源の色温度を8000K、6500K、5500K、5000K、4500Kと変化させた場合の複数通りのパターン(テーブル)のいずれか1つのパターン(テーブル)を、フィルムの撮影条件に応じて選択するものであるものの、選択に関する具体的な選択手法について明らかでない点。

c 本願補正発明が、「出力装置に対応する出力プロファイルを選択する第2の選択工程」、「出力プロファイルを用いて、カラー画像に対して色合わせ処理を行う色合わせ処理工程」を有するのに対し、引用発明は、カラープリンタを有するものの、それに対応する出力プロファイル及びそれにより色合わせ処理に関して明らかでない点。

(4) 当審の判断
上記相違点aについて検討する。
フィルムに、各コマ毎の色温度情報を磁気記録部に記録しておくことは、特開平7-322274号公報(拒絶理由通知書で引用した引用文献3。特に、段落【0024】等参照)や、特開平7-295072号公報(特に、段落【0018】等参照)などに記載されているように、当該技術分野において周知な技術であるから、引用発明において、フィルム画像の撮影条件を、フィルムに記録された色温度情報から取得(入力)し、これにより、パターン(テーブル)を選択するよう構成することは、当業者であれば容易に想到し得たことである。

次に、上記相違点bについて検討する。
引用発明は、撮影光源の色温度による変動を適切に補正するものであって、撮影光源の色温度を8000K、6500K、5500K、5000K、4500Kと変化させたパターン(テーブル)から選択するものであるが、「第2 2 (2) エ」に記載されているように、同じ太陽光であっても、撮影された画像によって色温度は変化するものであるから、上記のパターン(テーブル)の中から、完全に同じ色温度に対応するパターン(テーブル)を選択することは困難といえる。そのような場合、フィルムの撮影条件に最も近い撮影光源の色温度に対応したパターン(テーブル)に対応したパターン(テーブル)を選択するのは当然のことであって、両者が近いということを、その差が小さいという条件で求めることに、格別の創意を要したものとはいえない。

上記相違点cについて検討する。
出力装置に対応する出力プロファイルを選択し、選択された出力プロファイルを用いて、カラー画像に対して色合わせ処理を行うことは、例えば、引用例2(上記「第2 2 (2)」参照)に記載されているように周知の技術であり、カラープリンタにてカラー多値画像を出力する引用発明において、このような技術を適用することは、当業者であれば容易になし得たことである。

そして、これら相違点を総合的に考慮してみても当業者が推考し難い格別のものであるとすることはできず、本願補正発明の奏する効果を検討してみても、引用例1に記載された発明及び周知技術から想定される範囲を越えるものではない。

したがって、本願補正発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5) むすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成19年2月1日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成18年10月11日付けで補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された以下のとおりのものである。

「 【請求項1】
撮影されたカラー画像と、前記カラー画像の撮影条件とを入力する入力工程と、
記憶手段に記録された複数の入力プロファイルから、前記複数の入力プロファイルの基準撮影条件と前記カラー画像の撮影条件との比較結果に基づき、前記カラー画像の撮影条件に近い撮影条件に対応する入力プロファイルを選択する第1の選択工程と、
出力装置に対応する出力プロファイルを選択する第2の選択工程と、
前記入力プロファイルおよび前記出力プロファイルを用いて、前記カラー画像に対して色合わせ処理を行う色合わせ処理工程とを有することを特徴とする画像処理方法。」

2 引用例
引用例1及びその記載事項は、前記「第2 2 (2)」の項で認定したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、前記「第2」で検討した本願補正発明から前記「第2 2 (1)」に記載した下位概念への変更事項を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、さらに発明特定事項を限定したものに相当する本願補正発明が前記「第2 2 (3)」、「第2 2 (4)」に記載したとおり、引用例1、2に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用例1、2に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものである。

4 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用例1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-08-06 
結審通知日 2008-08-08 
審決日 2008-08-19 
出願番号 特願平9-167188
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H04N)
P 1 8・ 121- Z (H04N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 西山 昇金田 孝之  
特許庁審判長 原 光明
特許庁審判官 加藤 恵一
廣川 浩
発明の名称 画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体  
代理人 高柳 司郎  
代理人 大塚 康弘  
代理人 木村 秀二  
代理人 大塚 康徳  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ