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審決分類 審判 査定不服 発明同一 特許、登録しない。 A47C
管理番号 1185341
審判番号 不服2004-16647  
総通号数 107 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-08-10 
確定日 2008-10-14 
事件の表示 特願2001-92816号「乗り物シート用ピボット機構、および該機構を備えたシート」拒絶査定不服審判事件〔平成13年10月30日出願公開、特開2001-299489号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成12年2月25日(パリ条約による優先権主張1999年2月25日、仏国)にした特願2000-49054号の一部を、平成13年3月28日に新たな特許出願としたものであって、平成16年5月7日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成16年8月10日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 本願発明
本願の請求項1ないし8に係る発明は、平成15年10月16日付け手続補正書により補正された、明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりのものと認める。
「回転軸(X)を中心に互いにピボット運動するように取り付けられた第1および第2の剛性フレーム(7,8)と、
前記第1の剛性フレーム(8)に結合され、前記回転軸(X)を中心とした少なくとも1つの円弧を形成する歯(13)と、
一方では前記第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と共働するロック位置と、他方では前記第1の剛性フレームの前記歯と噛み合わない引っ込み位置との間で、前記第2の剛性フレーム(7)に対して移動可能な少なくとも1つの剛性ロック部材(11)と、
前記ロック部材(11)をそのロック位置またはその引っ込み位置のいずれかに選択的に位置させるように作られた制御手段であって、前記第1と第2の剛性フレーム間に前記回転軸を中心にピボット運動するように取付けられ、休止位置の方へ弾性的に付勢されている少なくとも1つのカム(16)を含む制御手段(16,17,18,22,32)を有するピボット機構において、
前記カム(16)が前記第2の剛性フレームに設けられた中央の窪み(19)に取付けられた単一のばね(18)によって弾性的に付勢され、前記第1および第2の剛性フレーム(7,8)は、周囲に金属クラウン(9)が成形された金属フランジで構成され、該フランジは前記ロック部材(11)、前記カム(16)、および前記ばね(18)を収容する、円形の閉じたハウジングを前記金属クラウンとともに形成し、前記カム(16)は前記窪み(19)を通過する制御軸(17)によって作動させられ、前記ばねは前記制御軸に作用し、前記ばね(18)は前記制御軸(17)のまわりに巻かれていることを特徴とするピボット機構。」(請求項1に記載の「少なくと1つの円弧を形成する歯(13)」は、「少なくとも1つの円弧を形成する歯(13)」と認定した。)

第3 先願明細書に記載された発明
原査定の理由に引用された、特願平10-344007号(特開2000-166681号公報参照)の明細書(以下、「引用例」という。)には、図面と共に以下の記載がなされている。
(ア)「リクライナ1は、シートボトムS1に固定された第1ブラケット2と、シートバックS2に上記第1ブラケット2に対向して固定される第2ブラケット3と、これらブラケット2,3間に介設される一対のロックギヤ4と、カム軸6回りに正逆共回りして上記一対のロックギヤ4を離接する方向に移動させるカム5と、上記カム軸6を軸心回りに正逆回動操作する操作レバー7とを備えた基本構成を有している。
上記第1ブラケット2は、上部が半円状を呈しているとともに下部が方形を呈した金属製の板状体によって形成され、半円状の曲率中心部分に上記カム軸6を挿通する挿通孔21が穿設されているとともに、第1ブラケット2の右方の面には、前後方向一対のガイド部材22が幅方向の外方に向けて膨設されている。各ガイド部材22は、挿通孔21を中心とした円弧状に形成され、かつ、挿通孔21に対して点対称に形状設定されている。
また、上記挿通孔21の右方部分には、第1ブラケット2の右面に挿通孔21と同心で凹設された円形のばね装着凹部21aが凹設されている。このばね装着凹部21aは、後述する渦巻ばね(付勢手段)73を装着するためのものである。そして、第1ブラケット2の右面には、ばね装着凹部21aの所定の縁部から径方向に外方に向かって切り込まれたばね係止スリット21bが設けられ、このばね係止スリット21bに渦巻ばね8の一方の端部が嵌め込まれて係止されるようになっている。」(段落【0014】?【0016】)

(イ)「円形膨出部31の中心部分には上記第1ブラケット2の挿通孔21に対向し、かつ、挿通孔21より若干大径に寸法設定された貫通孔32が穿設されている。
・・・(中略)・・・
挿通孔21および貫通孔32をカム軸6より大径に寸法設定することにより、カム軸6がこれら挿通孔21および貫通孔32に遊嵌され、
・・・(中略)・・・
円形膨出部31の左側部には、第2ブラケット3の板状部分が円形に刳抜かれた状態の装着凹部33が設けられている。
・・・(中略)・・・
装着凹部33の内周面には、径方向に切り込まれることによって形成された内歯からなるラチェット34が全周長に亘って設けられ、第1ブラケット2と第2ブラケット3とは、回転ガイド凸状22cが回転ガイド溝31aに嵌まり込んだ状態で挿通孔21の中心回りに相対回動し得るようになっている。」(段落【0020】?【0024】)

(ウ)「第1ブラケット2のガイド部材22を第2ブラケット3の装着凹部33に嵌め込んだ状態で上部スペーサ37を介して上部押え板38を第2ブラケット3にボルト止めするとともに、下部スペーサ28を介して下部押え板29を第1ブラケット2にボルト止めすることにより、図5に示すように、上部押え板38の下縁部と第2ブラケット3との間に第1ブラケット2の上縁部が挾持されるとともに、下部押え板29の上縁部と第1ブラケット2との間に第2ブラケット3の下縁部が挾持された状態で第1ブラケット2と第2ブラケット3とが相対回動可能に互いに結合されるようになっている。」(段落【0029】)

(エ)「渦巻ばね8は、その中心部分に内側に向かって折り曲げられて形成した内側係止端部81を有しているとともに、外側の端部に外方に向かって折り曲げられて形成した外側係止端部82を有している。そして、二つ割れ部63が第1ブラケット2の左側から挿通孔21に挿通された状態で渦巻ばね8の内側係止端部81をかしめ溝63bに嵌め込んだ後、付勢力を貯めるように渦巻ばね8を二つ割れ部63回りに巻き付け」(段落【0040】)

(オ)「図7の(イ)に示す状態では、渦巻ばね8の付勢力によって操作レバー7がカム軸6回りに反時計方向に向かう付勢力を受け、これによるカム5のカム軸6回りの共回りによって各扇状突起52が各ロックギヤ4の対応した傾斜部45aをそれぞれ離間方向に押圧し、この押圧によってロックギヤ4の爪歯部41の爪歯41aが第2ブラケット3のラチェット34に噛合した状態になっている。そして、爪歯41aのラチェット34への噛合によって第2ブラケット3はカム軸6回りの回動が規制(ロック)され、設定されたシートバックS2(図1)の姿勢が保持されることになる。
ついで、シートSの着座者が操作レバー7を把持して上方に向けて操作すると、渦巻ばね8の付勢力に抗してカム軸6が時計方向に回動し、この回動によるカム5のカム軸6との共回りによって各扇状突起52の一方の端部による各ロックギヤ傾斜部45aに対する押圧が解除されるとともに、扇状突起52の他方の端部の係合部43に対する押圧によって各ロックギヤ4はそれぞれカム軸6の方向に移動し、これによって、図7の(ロ)に示すように、爪歯41aのラチェット34に対する噛合が解除される。この解除によって、図7の(ロ)に二点鎖線で示すように、第2ブラケット3はカム軸6回りに任意に正逆回動することができ、これによってシートバックS2の傾倒姿勢を任意に設定することが可能になる。」(段落【0044】?【0045】)

(カ)上記記載事項(ア)には「カム軸6」が「軸心」回りに正逆回動することが記載され、また、同(オ)には、「第2ブラケット3」が「カム軸6」回りに正逆回動することが記載されているから、「第2ブラケット3」は「軸心」回りに正逆回動するといえ、上記カム軸6は「挿通孔21および貫通孔32に遊嵌され」(同(イ))ており、「第1ブラケット2と第2ブラケット3とは・・・挿通孔21の中心回りに相対回動し得るようになっている」(同(イ))のであるから、結局、「第1ブラケット2」および「第2ブラケット3」が「軸心」回りに正逆回動することが記載されているといえる。

(キ)上記記載事項(イ)には、要約すると、第2ブラケット3の円形膨出部31の中心部分には、カム軸6が遊嵌される貫通孔32が穿設され、該円形膨出部31の左側部には、円形に刳抜かれた状態の装着凹部33が設けられ、該装着凹部33の内周面には全周長に亘ってラチェット34が設けられていることが記載されており、上記カム軸6は軸心回りに正逆回動する(同(ア))のであるから、結局、第2ブラケット3には、軸心を中心とした円周状のラチェット34が形成されていることが記載されているといえる。

(ク)図2には、カム軸6が、ばね装着凹部21aを通過するように形成されていることが図示されている。

(ケ)上記記載事項(オ)には、「ロックギヤ4の爪歯部41の爪歯41aが第2ブラケット3のラチェット34に噛合した状態」のときに「第2ブラケット3はカム軸6回りの回動が規制(ロック)され」ること、そして、該規制(ロック)された状態から「カム5のカム軸6との共回り」の動作が行われると、「各ロックギヤ4はそれぞれカム軸6の方向に移動し」「爪歯41aのラチェット34に対する噛合が解除され」「第2ブラケット3はカム軸6回りに任意に正逆回動する」ことが記載されている。

(コ)上記記載事項(ウ)には、要約すると、「第1ブラケット2と第2ブラケット3とが、ボルト、下部スペーサ28、下部押え板29、上部スペーサ37、及び上部押え板38により、相対回動可能に互いに結合される」ことが記載されているといえ、また、図2及び図5の図示内容からみて、第1ブラケット2及び第2ブラケット3の間には、ロックギヤ4、カム5、及び渦巻ばね8が収容されていることは明らかである。

上記記載事項及び図示内容を総合すると、引用例には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているといえる。

「軸心回りに正逆回動する第1ブラケット2および第2ブラケット3と、
これらブラケット2,3間に介設される一対のロックギヤ4と、カム軸6回りに正逆共回りして上記一対のロックギヤ4を離接する方向に移動させるカム5と、上記カム軸6を軸心回りに正逆回動操作する操作レバー7とを備えたリクライナ1において、
第2ブラケット3には、軸心を中心とした円周状のラチェット34が形成され、
第1ブラケット2の右面に挿通孔21と同心で凹設された円形の、渦巻ばね8を装着するばね装着凹部21aが凹設され、
前記カム軸6は前記ばね装着凹部21aを通過するように形成され、
第1ブラケット2と第2ブラケット3とが、ロックギヤ4、カム5、及び渦巻ばね8を収容した状態で、ボルト、下部スペーサ28、下部押え板29、上部スペーサ37、及び上部押え板38により、相対回動可能に互いに結合され、
ロックギヤ4の爪歯部41の爪歯41aが第2ブラケット3のラチェット34に噛合した状態のときに第2ブラケット3はカム軸6回りの回動が規制(ロック)され、該規制(ロック)された状態から、操作レバー7を把持して上方に向けて操作すると、渦巻ばね8の付勢力に抗してカム軸6が時計方向に回動し、この回動によるカム5のカム軸6との共回りによって、各ロックギヤ4はそれぞれカム軸6の方向に移動し、爪歯41aのラチェット34に対する噛合が解除され、第2ブラケット3はカム軸6回りに任意に正逆回動するリクライナ1。」

第4 対比・判断
本願発明と引用発明とを対比すると、その技術的意義、機能及び構成等からみて、後者における、第1ブラケット2および第2ブラケット3が軸心回りに「正逆回動」する動作は、前者でいうところの「ピボット運動」といえ、後者の「リクライナ1」は上記「ピボット運動」を行う機構であるから、前者の「ピボット機構」に相当するといえる。
後者の「第1ブラケット2」は、金属製の板状体(上記記載事項(ア))であるから、前者の「第2の剛性フレーム(7)」に相当し、後者の「第2ブラケット3」も、その機能及び構成等からみて、第1ブラケット2と同様に剛性を備えていることは自明であるから、前者の「第1の剛性フレーム(8)」に相当する。
同じくその技術的意義、機能及び構成等からみて、後者の「軸心」は前者の「回転軸(X)」に、後者の「軸心を中心とした円周状のラチェット34」は前者の「回転軸(X)を中心とした少なくとも1つの円弧を形成する歯(13)」に、後者の「カム5」は前者の「カム(16)」に、後者の「カム軸6」は前者の「制御軸(17)」に、後者の「渦巻ばね8」は前者の「ばね(18)」に、後者の「第1ブラケット2の右面に挿通孔21と同心で凹設された円形の、渦巻ばね8を装着するばね装着凹部21a」は前者の「第2の剛性フレームに設けられた中央の窪み(19)」に相当する。
後者においては「ロックギヤ4の爪歯部41の爪歯41aが第2ブラケット3のラチェット34に噛合した状態」のときは、「第2ブラケット3はカム軸6回りの回動が規制(ロック)」されるのであるから、該「噛合した状態」は、前者の「第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と共働するロック位置」に相当し、また、後者においては「爪歯41aのラチェット34に対する噛合が解除」されると、「第2ブラケット3はカム軸6回りに任意に正逆回動する」のであるから、該「噛合が解除」した状態は、前者の「第1の剛性フレームの前記歯と噛み合わない引っ込み位置」に相当し、そして、後者においては「規制(ロック)された状態から、操作レバー7を把持して上方に向けて操作すると、渦巻ばね8の付勢力に抗してカム軸6が時計方向に回動し、この回動によるカム5のカム軸6との共回りによって、各ロックギヤ4はそれぞれカム軸6の方向に移動」するのであるから、該後者の「一対のロックギヤ4」は前者の「ロック位置」と「引っ込み位置」との間で、「第2の剛性フレーム(7)に対して移動可能な少なくとも1つの剛性ロック部材(11)」に相当するといえる。
引用発明のリクライナ1は、上記のような一対のロックギヤ4の移動動作をさせるものであるから、「ロック手段(ロック部材(11))を、ラチェット34に噛合した状態(ロック位置)または噛合が解除した状態(引っ込み位置)のいずれかに選択的に位置させるように作られた制御手段」を備えているといえる。
また、引用発明は、「規制(ロック)された状態から、操作レバー7を把持して上方に向けて操作すると、渦巻ばね8の付勢力に抗してカム軸6が時計方向に回動し、この回動によるカム5のカム軸6との共回りによって、各ロックギヤ4はそれぞれカム軸6の方向に移動」するのであるから、該引用発明の「カム5」は、「渦巻ばね8(ばね(18))によって弾性的に付勢され」ていること、「第1ブラケット2および第2ブラケット3(第1と第2の剛性フレーム)間に前記軸心(回転軸)を中心に正逆回動(ピボット運動)するように取付けられ、休止位置の方へ弾性的に付勢されている」こと、及び「カム軸6(制御軸(17))によって作動させられ」ることは明らかである。
そして、上記記載事項(エ)からみて、引用発明の渦巻ばね8は、該カム軸6(制御軸(17))に作用し、カム軸6(制御軸(17))のまわりに巻かれていることも明らかである。

そうすると、両者の一致点は、次のとおりである。
〔一致点〕
「回転軸(X)を中心に互いにピボット運動するように取り付けられた第1および第2の剛性フレーム(7,8)と、
前記第1の剛性フレーム(8)に結合され、前記回転軸(X)を中心とした少なくとも1つの円弧を形成する歯(13)と、
一方では前記第1および第2の剛性フレームを互いに対して動けなくするために前記第1の剛性フレームの前記歯(13)と共働するロック位置と、他方では前記第1の剛性フレームの前記歯と噛み合わない引っ込み位置との間で、前記第2の剛性フレーム(7)に対して移動可能な少なくとも1つの剛性ロック部材(11)と、
前記ロック部材(11)をそのロック位置またはその引っ込み位置のいずれかに選択的に位置させるように作られた制御手段であって、前記第1と第2の剛性フレーム間に前記回転軸を中心にピボット運動するように取付けられ、休止位置の方へ弾性的に付勢されている少なくとも1つのカム(16)を含む制御手段(16,17,18,22,32)を有するピボット機構において、
前記カム(16)が前記第2の剛性フレームに設けられた中央の窪み(19)に取付けられた単一のばね(18)によって弾性的に付勢され、前記カム(16)は前記窪み(19)を通過する制御軸(17)によって作動させられ、前記ばねは前記制御軸に作用し、前記ばね(18)は前記制御軸(17)のまわりに巻かれているピボット機構。」

そして、以下の点で一応相違するといえる。
〔相違点〕
本願発明は「第1および第2の剛性フレーム(7,8)は、周囲に金属クラウン(9)が成形された金属フランジで構成され、該フランジは前記ロック部材(11)、前記カム(16)、および前記ばね(18)を収容する、円形の閉じたハウジングを前記金属クラウンとともに形成し」ているのに対し、引用発明は「第1ブラケット2と第2ブラケット3とが、ロックギヤ4、カム5、及び渦巻ばね8を収容した状態で、ボルト、下部スペーサ28、下部押え板29、上部スペーサ37、及び上部押え板38により、相対回動可能に互いに結合され」ている点。

上記相違点について検討する。
2つの剛性フレームを相対回動可能に結合するために、「周囲に金属クラウン(9)が成形された金属フランジで構成され」、「円形の閉じたハウジング」とともに形成することは周知(特公平5-6447号公報、特開平8-253063号公報等参照)であり、引用発明の、第1ブラケット2及び第2ブラケット3を、ボルト、下部スペーサ28、下部押え板29、上部スペーサ37、及び上部押え板38により相対回動可能に結合する構成に換えて、上記周知技術を適用する程度のことは、相対回動可能に結合するという課題解決のための具体化手段における、設計上の微差にすぎない。
したがって、本願発明と引用発明は、実質的に同一といえる。

第5 むすび
以上のとおり、本願発明は、上記先願明細書に記載された発明と同一であり、しかも、本願発明の発明者が上記先願明細書又は図面に記載された発明の発明者と同一であるとも、また、本願の出願時に、その出願人が上記先願の出願人と同一であるとも認められないので、特許法第29の2の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-03-01 
結審通知日 2007-03-07 
審決日 2007-03-22 
出願番号 特願2001-92816(P2001-92816)
審決分類 P 1 8・ 161- Z (A47C)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 種子 浩明  
特許庁審判長 北川 清伸
特許庁審判官 稲村 正義
中田 誠二郎
発明の名称 乗り物シート用ピボット機構、および該機構を備えたシート  
代理人 宮崎 昭夫  
代理人 石橋 政幸  

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