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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F16J
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 F16J
管理番号 1186518
審判番号 不服2007-6646  
総通号数 108 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-12-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-03-05 
確定日 2008-10-20 
事件の表示 平成 9年特許願第125989号「回転体用シールリング」拒絶査定不服審判事件〔平成10年12月 4日出願公開、特開平10-318375〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯の概要
本願は、平成9年5月15日の出願であって、平成19年1月31日(起案日)付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年3月5日(受付日)に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、同年4月2日(受付日)付けで明細書を補正する手続補正がなされたものである。

2.平成19年4月2日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成19年4月2日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
(1)本件補正後の請求項1に係る発明
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、
「【請求項1】
合成樹脂から射出成形され、有端で拡縮可能なシールリングであって、シリンダーと前記シリンダー内に相対的に回転可能に収容された軸との間をシールするため、軸に形成した環状溝内に配置され、シールリングの外周面とシリンダーとの接触面積をシールリングの端面と軸との接触面積よりも大きくし、流体圧力によって拡径したときシリンダーと当接する外周面の勾配を±1°以下としたことを特徴とする回転体用シールリング。」
から、
「【請求項1】
合成樹脂から射出成形され、射出成形後、熱固定により製造する有端で拡縮可能なシールリングであって、軟質材製のシリンダーと前記シリンダー内に相対的に回転可能に収容された軸との間をシールするため、軸に形成した環状溝内に配置され、シールリングの外周面とシリンダーとの接触面積をシールリングの端面と軸との接触面積よりも大きくし、流体圧力によって拡縮したときシリンダーと当接する外周面の勾配を±1°以下としたことを特徴とする回転体用シールリング。」
と補正された。

上記特許請求の範囲の請求項1に係る補正は、出願当初の明細書及び図面に記載された範囲内で、「シールリング」に関して、「射出成形後、熱固定により製造する」との限定を付加し、かつ「シリンダー」に関して、「軟質材製の」との限定を付加するものであって、平成15年改正前の特許法17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。なお、「流体圧力によって拡径したとき」なる文言を、「流体圧力によって拡縮したとき」と補正する事項については、平成15年改正前の特許法17条の2第4項に規定するいずれの号にも該当しないものであるが、平成20年7月28日付けの回答書の「(1)本願発明」において、当該事項は誤記したものである旨がなお書きされているので、この点を考慮して発明の認定にあたっては、「流体圧力によって拡縮したとき」なる文言は「流体圧力によって拡径したとき」とみなす。
そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成15年改正前の特許法17条の2第5項において準用する同法第126条第4項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

(2)引用刊行物
<刊行物1>
原査定の拒絶の理由に引用された特開平9-100919号公報(以下、「刊行物1」という。)には、「シールリング」に関して、下記の事項が図面とともに記載されている。
〔ア〕「【産業上の利用分野】この発明は、シールリングに関し、主として自動車の自動変速機等の作動油を密封するために用いられる耐熱性合成重合体のオイルシールリングに関するものである。」(【0001】)
〔イ〕「【従来の技術】図8に示すように、一般にシールリング1は軸2の周溝3に装着され、シールリング1の外周シール面をシリンダ4の内周面4’に押圧することによりシールすると共に、両側シール面の一方のシール面5を周溝3の内壁に押圧することにより周溝3をシールする。
軸2が回転する装置の場合は、シール面5と周溝3の内壁との間に摺動摩擦抵抗と摩耗が発生するため、これらを低減する目的で図9及び図10に示すごときシールリング1を使用することが提案されている(実開平3-88062号公報参照)。
これらのシールリング1は、シール面5に潤滑溝6、7を形成したものであり、その潤滑溝6、7にシール対象液を導入することによりシール面5に潤滑膜を形成するようにしたものである。また、図16に示されるようなストレートカット、またアングルカット型の合い口形状のシールリングは、仕様や条件にもよるが、リーク量が最大約300?600cc/min以上となることもある。
そしてまた、アングルカット合い口形状のシールリングでは、使用時に低温から高温へ周囲温度が変化した場合、シールリングの熱膨張により合い口量が変化して、シールのリーク量が不安定となることもあった。」(【0002】?【0005】)
〔ウ〕「【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の潤滑溝6、7はシール面5のシール性を損わないようにするため、シール面5の内周側は開放されているが、外周側は閉塞されている。このため、シール面5の外周部分はその全周面にわたり周壁3の内面と密着するので、潤滑膜が形成され難い。その結果、軸2がアルミニウム合金等の軟質材ではシールリング1と軸2との間の相対回転によりシール面5に摩耗が生じたり、或いは軸2がアルミニウム等の耐摩耗性の低い材料である場合は周壁3の内面、例えばシール面5を摩耗させることがあった。」(【0006】)
〔エ〕「一方、従来のシールリング1の断面形状は全体として正方形又は長方形でありこのようなシールリング1を合成樹脂により成形する場合は、金型8の合せ面9は、シールリング1の一方の側面10と外周面11との間のコーナ部分(即ち外周面11の一方の端)に設定される。このように設定すると、成形時のバリ12が、側面10及び外周面11のいずれからも外れた位置に生じ、かつその生じる位置がコーナ部分であるので、バリ12が除去されやすいこと等を考慮したものである。」(【0008】)
〔オ〕「【発明の実施の形態】耐熱性合成重合体からなる組成物を成形して得られる上記油中摺動材を用いたオイルシールリングについて説明する。
まず、合い口を有し、その両者の間に半径方向の重なりのない形状にシールリングを射出成形して成形品を得るのであるが、その方法は、通常の方法を用いることにより得られる。得られたシールリングは、図11に示すように、一部に相対向した合い口105の間に隙間を有しており、このシールリング104は、シールリング104の全長の中央から若干ずらせた(±10°?±30°程度)位置に材料注入位置106であるゲート107を有する金型から射出成形することにより得られている。
これは、シールリングを相手部材のシール溝に組付ける際の応力が全長の中央に集中するので、ゲート部に応力が集中するのを避けるため、注入位置106をその中央から若干ずれた位置に配置するのである。特に、合い口形状がステップカット形状を有するシールリングにおいて、ゲート位置をシールリングの全長の中央から±10°?±30°程度ずれせば、成形後の熱固定やシールリングのピストンへの組み込み時にステップカットの突起部長さだけより多く広げたり閉じたりすることがあっても、ゲート部分に大きな力が加わることを緩和できる。」(【0022】?【0024】)
〔カ〕「上記の射出成形後、次に、図12に示すごとき、合成樹脂製又はゴム製の円柱体102及びリングゲージ103とからなる治具を用い、上記の方法で得られる射出成形品101をリングゲージ103の内径面に挿入し、その射出成形品101の内側に円柱体102を挿入する。上記の円柱体102を構成する樹脂はリングゲージ103より熱膨張率の大きい物質、例えばリングゲージ103より熱膨張率の大きい樹脂又はエラストマー等の重合物質等であり、加熱した際の熱膨張により成形品101の内側から強制力を加える。エラストマー系重合体の場合、ゴム硬度(Hs)が約60?100程度、好ましくは65?90程度であれば、良好な弾性強制力が得られ好ましいと考えられる。ゴム硬度が高すぎると硬すぎるため、射出成形品101の内側に円柱体102を挿入しづらく、ゴム硬度が低すぎると柔らかすぎるため、適度な弾性強制力が得られにくい。
次に、上記の治具全体を電気炉等に入れ、射出成形品101のベース樹脂のガラス転移点以上の温度になるよう加熱して、上記射出成形品1の熱固定を行う。」(【0027】及び【0028】)
〔キ〕「また、ピストン、シリンダー等の相手材は、S45C,SCM420H等の炭素鋼、FCD45等の球状黒鉛鋳鉄等あるいはこれらの硬化処理材等の硬質材料であっても、又はADC12等のアルミニウム合金等の軟質材であってもよい。相手材は、加工時の効率や、生産性、価格等で平均して総合的に優れる鋳物系金属、その中でもADC等の軽量鋳物金属系合金等が好ましいが、特に限定しない。」(【0147】)

以上の記載事項〔ア〕ないし〔エ〕及び図面(特に、図8及び図16)からみて、刊行物1には、次の発明(以下、「刊行物1の発明」という。)が記載されているものと認める。
《刊行物1の発明》
「合成樹脂から成形され、有端で拡縮可能なシールリング1であって、シリンダ4と前記シリンダ4内に相対的に回転可能に収容された軸2との間をシールするため、軸2に形成した周溝3内に配置され、シールリング1の外周面とシリンダ4との接触面積をシールリング1の端面と軸2との接触面積よりも大きくし、流体圧力によって拡径したときシリンダ4と当接する外周面を有した回転体用シールリング。」

(3)対比
本願補正発明と刊行物1の発明とを比較すると、刊行物1の発明の「シールリング1」は本願補正発明の「シールリング」に相当し、以下同様に、「シリンダ4」は「シリンダー」に、「軸2」は「軸」に、「周溝3」は「環状溝」に、それぞれ相当する。
したがって、本願補正発明の用語に倣ってまとめると、両者は、
「合成樹脂から成形され、有端で拡縮可能なシールリングであって、シリンダーと前記シリンダー内に相対的に回転可能に収容された軸との間をシールするため、軸に形成した環状溝内に配置され、シールリングの外周面とシリンダーとの接触面積をシールリングの端面と軸との接触面積よりも大きくし、流体圧力によって拡縮したときシリンダーと当接する外周面を有した回転体用シールリング。」である点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]
本願補正発明は、シールリングが、合成樹脂から射出成形され、射出成形後、熱固定により製造するものであるのに対し、刊行物1の発明は、合成樹脂から成形されるものである点。
[相違点2]
本願補正発明は、シリンダーが、軟質材製であるのに対し、刊行物1の発明は、そのような限定がない点。
[相違点3]
本願補正発明は、シールリングの外周面の勾配が、±1°以下としたものであるのに対し、刊行物1の発明は、特段勾配は認められず、そのような数値限定もしていない点。

(4)判断
上記相違点1ないし3について検討する。
(4-1)相違点1について
刊行物1には、刊行物1の発明と同一の技術分野に属する合成樹脂製のシールリングに関して、これを合成樹脂から射出成形され、射出成形後、熱固定により製造することが開示されている(上記摘記事項〔オ〕及び〔カ〕参照。)。
してみると、刊行物1の発明のシールリングの製造方法として上記刊行物1に記載の方法を採用して、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得るものと認められる。
(4-2)相違点2について
刊行物1には、刊行物1の発明と同一の技術分野に属する合成樹脂製のシールリングに関して、その相手部材であるシリンダーの材質を軟質材とすることが開示されている(上記摘記事項〔キ〕参照。)。
してみると、刊行物1の発明のシールリングの相手部材であるシリンダーの材質を軟質材として、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得るものと認められる。
(4-3)相違点3について
刊行物1の発明のシールリングは、断面が台形ではなく、長方形であること(上記摘記事項〔エ〕及び図8参照。)、また図8の記載から、シールリング1の外周シール面はシリンダ4の内周面4’と略平行であることが見てとれる。少なくとも、シールリングの外周面に積極的に勾配を設ける旨の記載はない。
そして、刊行物1の発明のものは、上記摘記事項〔イ〕からも明らかなように、シリンダ4と軸2とが相対回転する場合、シールリング1の一方のシール面5と軸2の周溝3の内壁との間で摺動する(すなわち、摩耗が発生する。)ものであって、もともとシールリング1の外周シール面とシリンダ4の内周面4’との間では摺動は起こらない(すなわち、摩耗は発生しない。)ものである。このようにシールリング1の一方のシール面5と軸2の周溝3の内壁との間で摺動し、シールリング1の外周シール面とシリンダ4の内周面4’との間では摺動は起こらないことは、技術常識とも一致するものである(例えば、特公昭37-16758号公報の特に第2ページ右欄第23?26行「このようにしてピストン・リングは接触面7に於ける大きい摩擦によつて静止している機械部分1に固持され回転する機械部分2とは填隙面5で摺動接触する。」及び第1図、実願昭52-067062号(実開昭53-162264号)のマイクロフィルムの特に明細書第3ページ第9?15行「ここで、この種の装置あるいは機構において、シールリング5は作用する油圧により環状溝側壁面10と外側ケース1の内周壁6とに圧接されるとともにピストンリングにおける如く自己張力による拡張力により内周壁6に圧接されている関係で作動中その側面11と環状溝側壁面10との間で圧接摺動する。」を参照。)。
このようなものにおいて、仮にシールリング1の外周シール面が極度の勾配のものとされているとすると、シールリング1の外周シール面とシリンダ4の内周面4’との間の摩擦抵抗が小さくなってしまい、場合によっては当該部位で摺動摩擦が起こってしまう等の不具合が予想される。このため、従来より、シールリングの外周シール面は、シリンダの内周面に略平行とし勾配が付かないようにされていたのである。
したがって、刊行物1の発明のものも、不可避な製造誤差はともかく、シールリング1の外周シール面の勾配は無いのが理想であるものと理解できる。
してみると、上記相違点3に係る事項は、シールリングの外周面の勾配が±1°以下と、単に理想的なものを明示したにすぎないものと認められるから、この点に何ら発明は認められない。
しかも、当該数値範囲の上限値・下限値である「±1°」についてみても、例えば、シールリングの材質、弾性等の物性値や寸法、使用環境(例えば、回転数、圧力、粘性等)等もろもろの条件によってもこの値は変化するものとみるのが常識的であって、これら各種条件によらず常に「±1°」において臨界的であるものということもできない。
上述のとおりであるから、結局相違点3に係る事項は、単に理想的なもの(勾配ゼロ)を含むように数値範囲を設定したのみであって、当業者が容易になし得たものである。

そして、本願補正発明の作用・効果も当業者の予測できる範囲内のものであって、格別のものということはできない。
よって、本願補正発明は、刊行物1の発明及び刊行物1に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)審判請求人の主張について
請求人は、刊行物1について、「引用文献1のどこにも、シールリング1の外周面の角度に関する記述は見受けられません。」、「特段の記述もない以上、本願発明のようにオイルが進入しにくくするために勾配を±1°以下にするという技術的思想を開示するものとは到底、言えないと思量します。」、「以上のように、引用文献1は、シールリングとハウジングとの間にオイルが進入しにくくするためにシールリングの勾配を±1°とするという技術的思想を開示も示唆もしていません。」等と主張する(平成20年7月28日付け回答書 の「(2)引用文献1(特開平9-100919号公報)」欄を参照。 )。
確かに、刊行物1には、シールリングとハウジングとの間にオイルが進入しにくくするためにシールリング1の外周面の勾配を±1°以下にするという技術的思想は文言としては明示がない。
しかしながら、上記相違点3についての欄で検討したように、そもそもこの種のシールリングにおいては、摺動はシールリングと軸(の環状溝側面)との間で行わせており、シリンダーとシールリングとは摺動させておらず、またシールリングの外周面には勾配を付けてはいなかったのである(製造誤差を無視すれば、少なくとも積極的には勾配を付けてはいなかったのである。)。
「±1°」の臨界的意義の有無についても、上述のとおりであって、一例をもって臨界的と認めることはできないのである。
したがって、本願補正発明は、単に理想的なもの(勾配ゼロ)を含むように数値範囲を設定したのみであって、当業者が容易になし得たものである。

(6)むすび
本願補正発明について以上のとおりであるから、本件補正は、平成15年改正前特許法第17条の2第5項で準用する特許法第126条第4項の規定に違反するものであり、特許法第159条第1項で読み替えて準用する特許法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について
(1)本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成18年11月20日付けの手続補正により補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。
「【請求項1】
合成樹脂から射出成形され、有端で拡縮可能なシールリングであって、シリンダーと前記シリンダー内に相対的に回転可能に収容された軸との間をシールするため、軸に形成した環状溝内に配置され、シールリングの外周面とシリンダーとの接触面積をシールリングの端面と軸との接触面積よりも大きくし、流体圧力によって拡径したときシリンダーと当接する外周面の勾配を±1°以下としたことを特徴とする回転体用シールリング。」

(2)刊行物に記載された発明
原査定において引用された刊行物1に記載された事項は、上記「2.平成19年4月2日付けの手続補正についての補正却下の決定」に記載したとおりである。

(3)対比・判断
本願発明は、上記2.で検討した本願補正発明を特定する事項から、「シールリング」に関して、「射出成形後、熱固定により製造する」との限定を省き、かつ「シリンダー」に関して、「軟質材製の」との限定を省いたものに実質的に相当するものである。
そうすると、本願発明の構成要件をすべて含み、さらに構成を限定したものに実質的に相当する本願補正発明が、上記2.に記載したとおり、刊行物1の発明及び刊行物1に記載された事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、刊行物1の発明及び従来周知の技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

(4)むすび
以上のとおり、本願発明(本願の請求項1に係る発明)は、刊行物1に記載された発明及び刊行物1に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
そして、本願の請求項1に係る発明が特許を受けることができないものである以上、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-08-27 
結審通知日 2008-08-28 
審決日 2008-09-09 
出願番号 特願平9-125989
審決分類 P 1 8・ 575- Z (F16J)
P 1 8・ 121- Z (F16J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 林 道広  
特許庁審判長 山岸 利治
特許庁審判官 戸田 耕太郎
川上 益喜
発明の名称 回転体用シールリング  
代理人 江原 省吾  
代理人 城村 邦彦  
代理人 白石 吉之  
代理人 田中 秀佳  
代理人 熊野 剛  

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