ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード![]() |
審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A47G 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A47G |
---|---|
管理番号 | 1189336 |
審判番号 | 不服2006-24351 |
総通号数 | 110 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-02-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-10-26 |
確定日 | 2008-12-18 |
事件の表示 | 特願2003-86290号「飲食容器搬送装置」拒絶査定不服審判事件〔平成16年10月21日出願公開、特開2004-290396号〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続の経緯 本願は、平成15年3月26日の出願であって、平成18年3月22日付けの拒絶理由通知に対し、同年5月29日付け手続補正により明細書についての補正がなされたが、同年9月14日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年10月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされると共に、同年11月27日付け手続補正により明細書についての手続補正がなされたものである。 2.平成18年11月27日付けの手続補正の補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成18年11月27日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] (1)補正後の本願発明 本件補正により、明細書の特許請求の範囲の請求項1は、次のように補正された。 「飲食容器などを搬送するとともに、少なくとも直線状の搬送路部を有する1連の無端状の循環搬送路が配設された飲食容器搬送装置において、 前記無端状の循環搬送路の内側の所定箇所に並設可能な移動自在の補助搬送装置と、搬送方向を変更する搬送方向切替装置とを有し、 前記補助搬送装置は直線状をなし、この補助搬送装置を前記直線状の搬送路部に沿うように平行に配置するとともに、前記直線状の搬送路部と前記補助搬送装置との間に前記搬送方向切替装置を配設することで、少なくとも前記直線状の搬送路部と前記補助搬送装置とが前記搬送方向切替装置によって、無端状の循環搬送路のうちの直線状の搬送路部を部分的な1連の循環搬送路として構成したことを特徴とする飲食容器搬送装置。」(下線は補正箇所を示す。) (2)補正の目的の適否 本件補正は、補正前の明細書の特許請求の範囲の請求項1における「1練の循環搬送路」について、「無端状の循環搬送路のうちの直線状の搬送路部を部分的な1連の循環搬送路として構成した」ことを限定するものであって、かつ、補正後の請求項1に記載される発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 (3)独立特許要件 そこで、本件補正による補正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反しないか)について、以下に検討する。 (3-1)引用文献の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である実願昭60-201238号(実開昭62-107774号)のマイクロフィルム(以下「引用文献」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。 ア.「本考案は、飲食物移送用コンベヤ路を有する食事台、例えば、寿司等の飲食カウンタにおける飲食物移送路連結用コンベヤ装置に関し、特に、飲食物移送用コンベヤ路間の短絡的接続及び増結的接続が可能な飲食物移送用コンベヤ路を有する食事台の飲食物移送路連結用コンベヤ装置に関する。」(明細書第1ページ第16行?第2ページ第1行) イ.「従来、カウンタに無端移送路を形成し、この移送路に飲食品を載せた食器類を載置して、移送路の移動により、カウンタに座った飲食客及びカウンタ内の調理人の何れもが動く必要がなく、しかも、飲食客が、好みの飲食品を選び乍ら飲食する飲食物移送用コンベヤ路を有する食事台は、…(略)…幅広く使用されている。 しかし、このように飲食物移送用のコンベヤ路を有する食事台は、飲食店の省力化を進めて、労働力不足の解消に役立つものの、常に、例えば飲食客の多寡に係らず一定の間隔で送られるために、特に、飲食客の少ない時には必要以上の飲食物を移送することとなり、余分の飲食品は長時間放置される格好となって、鮮度及び衛生上好ましくなく、また、必要以上の動力を消費して無駄であった。…(略)…そこで、飲食客の多寡に応じて、飲食物移送路の行程を調節できるように、無端の飲食物移送用コンベヤ路の往路と復路間に短絡路を設けた食事台が使用されている(例えば、特開昭58-209312号公報)。」(明細書第2ページ第3行?第3ページ第7行) ウ.「本考案は、伸縮可能コンベヤを、飲食カウンタ間に架設して、複数台の飲食カウンタを一個の大きなレーンとして連結して使用することができると共に、飲食カウンタの無端コンベヤ路内に容易に導入できて簡単に短絡路が形成できる飲食カウンタ連結用コンベヤ装置を提供するものである。」(明細書第4ページ第10?15行) エ.「本考案の連結用コンベヤ装置は、二基のコンベヤベルトを並設して、一方を往路とし、他方を復路として、移動方向を違えて使用することができる。」(明細書第6ページ第15?18行) オ.「このように、飲食カウンタのコンベヤ路から連結用コンベヤ装置の連結コンベヤ路への移動を円滑に行うためには、方向転換用の案内バーを飲食カウンタの連結部又は連結コンベヤ装置端部のいずれかに設けることが必要である。連結用コンベヤ装置の支持枠端部に取り付けると、連結コンベヤ装置に収納でき、しかも、連結作業の際に容易に調節できるので好ましい。案内バーは、案内面を備えるブロック状に形成することができる。」(明細書第6ページ第18行?第7ページ第6行) カ.「また、本考案の連結用コンベヤ装置は、テールプーリをコンベヤ装置本体に対して移動可能に設けると共に、支柱にジャッキ等を設けたので、その高さを自由に調整できるので、飲食カウンタ間の狭広に拘らず、自由に移動することができる。」(明細書第7ページ第14?18行) キ.「このように本考案の連結用コンベヤを使用すると、殊に二台並設したものの場合には、一方を往路、他方を復路として、二台の飲食カウンタのコンベヤ路を、一連のコンベヤ路に接続して使用することができ、…(略)…また、飲食カウンタ間の接続を解除することも簡単かつ容易である。」(明細書第7ページ第19行?第8ページ第5行) ク.「本例はこのように構成されているので、…(略)…コンベヤ路26を短縮したところで、ピン35で固定し、接続される飲食カウンタ16及び20間に移動して、夫々の接続位置のところで、作動杆18’を適宜右側に移動させて、ヘッドプーリ端及びテールプーリ端の位置を、夫々、接続される飲食カウンタ16及び20の接続箇所36に適合するように伸張して、その長さを調整し、…(略)…ついで、ジャッキ34を作動させて、側枠2を下げて接続箇所36にヘッドプーリ端及びテールプーリ端を位置させて、…(略)…固定する。」(明細書第11ページ第11行?第12ページ第9行) ケ.引用文献の第1図には、連結用コンベヤ装置1が下部にキャスタを有する点が図示されており、また、同第1図及び第2図には、連結用コンベヤ装置1が直線状をなしている点が図示されている。 ここで、摘記事項「カ.」及び「ク.」並びに上記「ケ.」の図示事項を勘案すると、引用文献に記載の飲食カウンタ連結用コンベヤ装置が、移動自在であることは明らかである。 また、引用文献の図面(特に第2図)には、二基のコンベヤベルトを並設したものが図示されているが、引用文献における「本考案の連結用コンベヤ装置は、二基のコンベヤベルトを並設して、…(略)…移動方向を違えて使用することができる」(摘記事項「エ.」)との記載や、「このように本考案の連結用コンベヤを使用すると、殊に二台並設したものの場合には、…(略)…二台の飲食カウンタのコンベヤ路を、一連のコンベヤ路に接続して使用することができ」(摘記事項「キ.」)等の記載からみて、図示された二基のコンベヤベルトが並設されたものは、引用文献に記載の飲食カウンタ連結用コンベヤ装置の具体的な使用例の一つに過ぎず、一基のコンベヤベルトのみを備えるものも想定されていることが明らかであり、さらに、引用文献の摘記事項「イ.」における従来例において使用している「短絡路」の技術的意味を踏まえれば、摘記事項「ウ.」における「本考案は、…(略)…飲食カウンタの無端コンベヤ路内に容易に導入できて簡単に短絡路が形成できる飲食カウンタ連結用コンベヤ装置を提供するもの」との記載が、一台の飲食カウンタにおける無端移送路(無端コンベヤ路)の内部を短絡させる使用形態、すなわち、無端移送路のうちの一部の移送路と飲食カウンタ連結用コンベヤ装置とが、無端移送路のうちの一部の移送路を部分的な1連の循環移送路として構成するような使用形態を意味することは、当業者に明らかである。 以上を総合勘案し、本願補正発明の発明特定事項の記載ぶりに則って整理すると、引用文献には、次のとおりの発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「飲食品を載せた食器類を移送するとともに、無端移送路が形成された飲食物移送用コンベヤ路において、 前記無端移送路内に容易に導入できる移動自在の飲食カウンタ連結用コンベヤ装置と、移送方向を転換する案内バーとを有し、 前記飲食カウンタ連結用コンベヤ装置は直線状をなし、この飲食カウンタ連結用コンベヤ装置を前記無端移送路内に配置するとともに、前記無端移送路と前記飲食カウンタ連結用コンベヤ装置との間に前記案内バーを設けることで、前記無端移送路のうちの一部の移送路と前記飲食カウンタ連結用コンベヤ装置とが前記案内バーによって、無端移送路のうちの一部の移送路を部分的な1連の循環移送路として構成した飲食物移送用コンベヤ路。」 (3-2)対比・判断 本願補正発明と引用発明とを対比すると、その機能・構造等からみて、後者の「飲食品を載せた食器類」は、前者の「飲食容器など」に相当し、同様に、「移送する」は「搬送する」に、「無端移送路」は「1連の無端状の循環搬送路」に、「無端移送路が形成された」は「1連の無端状の循環搬送路が配設された」に、「飲食物移送用コンベヤ路」は「飲食容器搬送装置」に、「無端移送路内に容易に導入できる」は「無端状の循環搬送路の内側の所定箇所に並設可能な」に、「飲食カウンタ連結用コンベヤ装置」は「補助搬送装置」に、「移送方向を転換する」は「搬送方向を変更する」に、「案内バー」は「搬送方向切替装置」に、「部分的な1連の循環移送路」は「部分的な1連の循環搬送路」に、それぞれ相当する。 また、後者の「無端移送路のうちの一部の移送路」と、前者の「(無端状の循環搬送路のうちの)直線状の搬送路部」とは、「(無端状の循環搬送路のうちの)一部の搬送路部」である点で一致し、そうすると、後者の「飲食カウンタ連結用コンベヤ装置を前記無端移送路内に配置する」点と、前者の「補助搬送装置を前記直線状の搬送路部に沿うように平行に配置する」点とは、「補助搬送装置を一部の搬送路部に対応させて配置する」点で一致する。 また、後者の「無端移送路と前記飲食カウンタ連結用コンベヤ装置との間に前記案内バーを設ける」点については、当該「案内バー」(搬送方向切替装置)が、摘記事項「ウ.」に記載の短絡路としての「部分的な1連の循環移送路」(部分的な1連の循環搬送路)を形成する場合において、「無端移送路のうちの一部の移送路」(無端状の循環搬送路のうちの一部の搬送路部)に対して設けられることが明らかであることを踏まえれば、後者の上記の点と、前者の「直線状の搬送路部と前記補助搬送装置との間に前記搬送方向切替装置を配設する」点とは、「一部の搬送路部と前記補助搬送装置との間に前記搬送方向切替装置を配設する」点で一致するといえ、さらに、後者の「無端移送路のうちの一部の移送路と前記飲食カウンタ連結用コンベヤ装置とが前記案内バーによって、無端移送路のうちの一部の移送路を部分的な1連の循環移送路として構成した」点と、前者の「少なくとも前記直線状の搬送路部と前記補助搬送装置とが前記搬送方向切替装置によって、無端状の循環搬送路のうちの直線状の搬送路部を部分的な1連の循環搬送路として構成した」点とは、「少なくとも前記一部の搬送路部と前記補助搬送装置とが前記搬送方向切替装置によって、無端状の循環搬送路のうちの一部の搬送路部を部分的な1連の循環搬送路として構成した」点で一致するといえる。 してみれば、本願補正発明と引用発明とは、 「飲食容器などを搬送するとともに、1連の無端状の循環搬送路が配設された飲食容器搬送装置において、 前記無端状の循環搬送路の内側の所定箇所に並設可能な移動自在の補助搬送装置と、搬送方向を変更する搬送方向切替装置とを有し、 前記補助搬送装置は直線状をなし、この補助搬送装置を一部の搬送路部に対応させて配置するとともに、前記一部の搬送路部と前記補助搬送装置との間に前記搬送方向切替装置を配設することで、少なくとも前記一部の搬送路部と前記補助搬送装置とが前記搬送方向切替装置によって、無端状の循環搬送路のうちの一部の搬送路部を部分的な1連の循環搬送路として構成した飲食容器搬送装置。」 である点で一致し、次の点で相違する。 相違点:本願補正発明では、無端状の循環搬送路が、「少なくとも直線状の搬送路部を有する」ものであって、「直線状の搬送路部」と補助搬送装置とが搬送方向切替装置によって、無端状の循環搬送路のうちの「直線状の搬送路部」を部分的な1連の循環搬送路として構成するようにするために、補助搬送装置を「前記直線状の搬送路部に沿うように平行に」配置するとともに、搬送方向切替装置を「直線状の搬送路部と補助搬送装置との間に」配設しているのに対し、引用発明では、無端移送路(1連の無端状の循環搬送路)の具体的形状は不明であり、また、部分的な1連の循環移送路(部分的な1連の循環搬送路)を構成するための飲食カウンタ連結用コンベア装置(補助搬送装置)と一部の移送路(一部の搬送路部)との具体的配置関係についても不明である点。 以下、上記相違点について検討する。 引用発明の無端移送路(無端状の循環搬送路)として、具体的にどのような形態のものを採用するか、また、移動自在である飲食カウンタ連結用コンベヤ装置(補助搬送装置)を利用して無端移送路内にどのような短絡路としての部分的な1連の循環移送路(部分的な1連の循環搬送路)を形成するかは、必要に応じて当業者が適宜選択可能又は設計可能な事項である。 ここで、無端移送路の少なくとも一部に直線状の移送路部を備えたものは、本願の出願前に慣用された技術であって、また、無端移送路が配設された飲食物移送用コンベヤ路において、直線状の移送路部を含んで、短絡路としての部分的な1連の循環移送路を構成することは、本願の出願前に周知の技術であること(例えば、特開昭58-12621号公報、実願昭60-180198号(実開昭60-87580号)のマイクロフィルム等参照。)を考慮すれば、引用発明の無端移送路(無端状の循環搬送路)として、少なくとも直線状の移送路部(直線状の搬送路部)を有するものを選択すると共に、引用発明の飲食カウンタ連結用コンベヤ装置(補助搬送装置)により短絡路としての部分的な1連の循環移送路(部分的な1連の循環搬送路)を構成する場合に、当該部分的な1連の循環移送路に直線状の移送路部(直線状の搬送路部)を含むこととし、そのために、飲食カウンタ連結用コンベヤ装置(補助搬送装置)の配置を、本願補正発明の上記相違点に係る事項のようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 なお、その際、引用発明の案内バー(搬送方向切替装置)を特定の1つの直線状の移送路部(直線状の搬送路部)と飲食カウンタ連結用コンベヤ装置(補助搬送装置)との間に配設しようとすると、引用文献の第2図に記載された案内バー30又は30’の形状のままでは対応できない場合もあり得るが、この点については、飲食カウンタ連結用コンベヤ装置(補助搬送装置)を配設しようとする移送路部との具体的な関係に応じて、必要な方向転換(方向切替)が行えるように設計変更することは、当業者であれば適宜なし得ることであり単なる設計的事項に過ぎない。 そして、本願補正発明の効果も、引用発明から当業者が予測可能な範囲のものであり、格別のものではない。 してみれば、本願補正発明は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 (3-3)むすび したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3.本願発明 本件補正は、上記のように却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成18年5月29日付けの手続補正により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「飲食容器などを搬送するとともに、少なくとも直線状の搬送路部を有する1連の無端状の循環搬送路が配設された飲食容器搬送装置において、 前記無端状の循環搬送路の内側の所定箇所に並設可能な移動自在の補助搬送装置と、搬送方向を変更する搬送方向切替装置とを有し、 前記補助搬送装置は直線状をなし、この補助搬送装置を前記直線状の搬送路部に沿うように平行に配置するとともに、前記直線状の搬送路部と前記補助搬送装置との間に前記搬送方向切替装置を配設することで、少なくとも前記直線状の搬送路部と前記補助搬送装置とが前記搬送方向切替装置によって 1連の循環搬送路を構成できることを特徴とする飲食容器搬送装置。」 4.引用文献の記載事項 原査定の拒絶の理由に引用された引用文献及びその記載事項は、前記「2.(3-1)」に記載したとおりである。 5.対比・判断 本願発明は、本願補正発明の「無端状の循環搬送路のうちの直線状の搬送路部を部分的な1連の循環搬送路として構成した」との事項が、単に「1連の循環搬送を構成できる」とされているものであり、「1連の循環搬送路」に関する発明特定事項の一部を削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含み、さらに、前記「2.(2)」に記載したように他の発明特定事項を限定的に付加したものに相当する本願補正発明が、前記「2.(3-2)」に記載したとおり、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様に、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 6.むすび 以上のとおり、本願発明は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2008-10-16 |
結審通知日 | 2008-10-21 |
審決日 | 2008-11-04 |
出願番号 | 特願2003-86290(P2003-86290) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(A47G)
P 1 8・ 575- Z (A47G) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 誠 |
特許庁審判長 |
川本 真裕 |
特許庁審判官 |
豊永 茂弘 中島 成 |
発明の名称 | 飲食容器搬送装置 |
代理人 | 重信 和男 |
代理人 | 日高 一樹 |
代理人 | 渡邉 知子 |