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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L
管理番号 1192038
審判番号 不服2006-20348  
総通号数 111 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-09-13 
確定日 2009-02-05 
事件の表示 特願2002-148049「半導体集積装置及びその製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成15年12月 5日出願公開、特開2003-347476〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯・本願発明
本願は、平成14年5月22日の出願であって、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成18年7月27日付の手続補正書により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。

「【請求項1】一方の主面上に複数の外部端子が形成される絶縁基板と、
一方の主面に複数の半導体素子が形成された半導体チップと、
前記半導体チップの側面を被いつつ前記絶縁基板の他方の主面と前記半導体チップの他方の主面との間に充填される樹脂と、
前記樹脂の前記半導体チップの側面との接触面と対向する面を迂回しつつ、前記絶縁基板の複数の外部端子と接続される外部配線と、
前記樹脂の前記半導体チップの一方の主面と同一面側に形成され、前記外部配線と接続される内部端子と、を備え、
前記内部端子は複数の層からなり、これら複数の層の何れかの層と同内部端子の幅よりも狭い線幅を有する内部配線と接続されると共に、
前記複数の層の重なり合う領域が前記半導体チップの側面と前記樹脂との界面を被うように形成されることを特徴とする半導体集積装置。」

2.引用刊行物及びその摘記事項
原査定の拒絶の理由に引用された本願出願前に国内において頒布された下記の刊行物1には、次の事項が記載されている。

(1)刊行物1:特表2002-512436号公報(平成18年5月25日付の拒絶理由通知の引用文献1)

(1a)「【特許請求の範囲】
【請求項1】 一体状にパッケージされた光電子工学的集積回路デバイスであって、
放射エミッタと放射レシーバの少なくとも一方を含み、電気絶縁性の物理的保護材料で形成された上部表面と下部表面とを有し、前記上部表面と前記下部表面との少なくとも一方は放射に対して透過性であり、電気絶縁性の端縁表面がパッドを有する集積回路ダイ、
を含む一体状にパッケージ実装された光電子工学的集積回路デバイス。」

(1b)「【0021】
好適実施形態の詳細な説明
ここで図1A?図22を参照すると、本発明の好適実施形態による集積回路デバイスの製造が例示される。
図1A及び図1Bは共に、本発明の好適実施形態によって構成され動作する集積回路デバイスの好適実施形態を例示する。この集積回路デバイスには、その縁部表面14に沿ってメッキされた多数の電気接点12を有する、・・・集積回路パッケージ10が含まれる。
【0022】
本発明の好適実施形態によれば、接点12は縁部表面を越えてパッケージの平面表面16に延びる。この接点配置によって、回路基板へのパッケージ10の平面設置及び縁部設置の両方が可能になる。・・・
【0023】
図1Cは、はんだ付け可能バンプ17が各接点12の端部に提供される、本発明の代替実施形態を例示する。・・・
【0024】
本発明の好適実施形態によれば、図2及び図4Aに例示されるように、・・・複数の仕上げ済ダイ22を有する完全なシリコン・ウェハ20が、そのアクティブ表面24で、エポキシの層28によって放射線透過性保護絶縁カバー・プレート26に接着される。・・・
・・・
【0029】
任意選択である、ウェハ厚さの削減に続いて、ウェハは、・・・個々のダイを分離する所定のダイス線沿いに背面に沿ってエッチングされる。・・・エッチングされたウェハは図4Cに示される。
【0030】
上記のエッチングは・・・、図4Cに示されるようにシリコンをフィールド酸化膜層までエッチングする。
シリコン・エッチングの結果は複数の分離されたダイ40であり、その各々には・・・シリコンが含まれる。
【0031】
図4Dに見られるように、シリコン・エッチングに続いて、第2絶縁パッケージ層42が、絶縁パッケージ層26の反対側の側面でダイ40の上に接着される。エポキシの層44がダイ40と層42の間に置かれ、エポキシはまたダイ40間の隙間を埋める。・・・
【0032】
エッチングされたウェハ20と第1及び第2絶縁パッケージ層26及び42のサンドイッチはその後隣接するダイ40間の隙間に沿って引かれた線50に沿って部分的に切断され、複数の事前パッケージ集積回路の輪郭に沿った切り欠きを画定する。切り欠きに沿ったダイの縁部がシリコン40の外側限度から少なくとも距離dだけ離れるように線50が選択されることが本発明の特徴であり、これは図4D及び図5に示されているが、図5はここで追加して参照されるものである。
【0033】
線50に沿った図4Dのサンドイッチの部分切断によってウェハ20の多数のパッド34の縁部が露出されることが本発明の特徴であるが、このパッド縁部は、そのように露出されると、ダイ40の接点表面51を画定する。
【0034】
ここで特に図5を参照すると、フィールド酸化膜層を含む少なくとも1つの絶縁層が参照符号32で示され、金属パッドが参照符号34で示される。金属の上に置かれる絶縁層が参照符号36で示される。・・・
【0035】
ここで図6、図7A、図7B、図8A及び図8Bを参照すると、本発明の好適実施形態による集積回路素子製造のさらに別のステップが例示される。
図6は、参符54で、図5に関連して上記で説明されたような部分切断によって形成される切り欠きの好適断面形状を例示する。垂直線56は、露出断面パッド表面51を画定する、切り欠き54とパッド34の交差を示す。垂直線58は、その後の段階でダイを個々の集積回路に分離する後続最終切断の位置を示す。
【0036】
図7A及び図7Bは傾斜縁部14と上部表面16に沿った金属接点12の形成を例示する。この接点は、・・・切り欠き54の内面に延びて、パッド34の表面51との電気接点を確立するのが見られる。・・・
初めにダイを個別チップに分割することなく、パッド34の表面51に電気接触する金属接点がダイに形成されることが本発明の特徴である。
【0037】
図8A及び図8Bは、金属接点形成に続いて、ウェハ上の個々のダイを個々の事前パッケージ集積回路素子にダイシングすることを例示する。図8Aははんだ付け可能バンプのない・・・構成を示し、図8Bは・・・接点12にはんだ付け可能バンプ17が提供されるものを示す。」

(1c)「【0048】
ここで図11A?図11Eを参照すると、・・・その縁部表面314に沿ってメッキされた多数の電気接点を有する、・・・集積回路パッケージ310を含む集積回路素子の5つの代替好適実施形態が例示される。
【0049】
・・・図11Cは、透過性保護層317のそれぞれの表面316及び319の上の両方の被覆315及び318を示す。光電子工学的構成要素は、・・・シリコン基板322の表面320上に形成される。表面320は透過性保護層317に面している。」

(1d)図1Cには、集積回路デバイスの平面表面16に、複数のはんだ付け可能バンプ17が形成される旨が示されている。

(1e)図5には、パッド34は、該パッド34の幅より狭い線幅の内部配線と接続されていることが示されている。

(1f)図8Bには、エポキシ層44は、ダイ40の側面を被うとともに、第2絶縁パッケージ層42の上面とダイ40の下面との間に充填されている旨、ダイ40端部の上面とダイ40側面のエポキシ層44の上面を被うようにパッド34が形成されている旨、金属接点12は、切り欠きの内面から第2絶縁パッケージ層42の下面まで伸び、パッド34の端面は、金属接点12に接触し、第2絶縁パッケージ層42下面の金属接点12には、はんだ付け可能バンプ17が形成されている旨が示されている。

3.刊行物1に記載された発明
(1)摘記(1a)の記載からみて、刊行物1には、放射エミッタと放射レシーバとを含むダイを含む光電子工学的集積回路デバイスが記載されているといえる。

(2)摘記(1b)には、該光電子工学的集積回路デバイスの製造工程に関し、複数の仕上げ済ダイを有する完全なシリコン・ウェハのアクティブ表面に、エポキシ層28により放射線透過性の第1絶縁パッケージ層26を接着し、エッチングにより個々のダイ40に分離し、第1絶縁パッケージ層26の反対側のダイ40の上に、第2絶縁パッケージ層42を接着して、エポキシ層44をダイ40と第2絶縁パッケージ層42の間に形成するとともに、エポキシでダイ40間の隙間を埋め、エッチングされたウェハ20と第1及び第2絶縁パッケージ層26、42のサンドイッチは、隣接するダイ40間の隙間に沿って引かれた線50に沿って部分的に切断され、複数のパッケージ集積回路の輪郭に沿った切り欠き54を画定し、切り欠きの内面に伸び、パッド34の表面と電気接点が確立された金属接点12を形成し、金属接点12には、はんだ付け可能バンプ17が提供されることが記載されている。

(3)図8Bには、摘記(1f)のとおり、エポキシ層44は、ダイ40の側面を被うとともに、第2絶縁パッケージ層42の上面とダイ40の下面との間に充填されている旨、ダイ40端部の上面とダイ40側面のエポキシ層44の上面を被うようにパッド34が形成されている旨、金属接点12は、切り欠きの内面から第2絶縁パッケージ層42の下面まで伸び、パッド34の端面は、金属接点12に接触し、第2絶縁パッケージ層42下面の金属接点12には、はんだ付け可能バンプ17が形成されている旨が示されている。

(4)図5には、摘記(1e)のとおり、パッド34は、該パッド34の幅より狭い線幅の内部配線と接続されていることが示されている。

(5)図1Cには、摘記(1d)のとおり、集積回路デバイスの平面表面16に、複数のはんだ付け可能バンプ17が形成される旨が示されている。

上記(1)?(5)の事項を考慮し、上記摘記(1a)?(1f)を整理すると、刊行物1には、次の「光電子工学的集積回路デバイス」についての発明(以下、「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる。

「放射エミッタと放射レシーバとを含むダイを含む光電子工学的集積回路デバイスであって、
その製造工程は、複数の仕上げ済ダイを有する完全なシリコン・ウェハのアクティブ表面に、エポキシ層28により放射線透過性の第1絶縁パッケージ層26を接着し、エッチングにより個々のダイ40に分離し、第1絶縁パッケージ層26の反対側のダイ40の上に、第2絶縁パッケージ層42を接着して、エポキシ層44をダイ40と第2絶縁パッケージ層42の間に形成するとともに、エポキシでダイ40間の隙間を埋め、エッチングされたウェハ20と第1及び第2絶縁パッケージ層26、42のサンドイッチは、隣接するダイ40間の隙間に沿って引かれた線50に沿って部分的に切断され、複数のパッケージ集積回路の輪郭に沿った切り欠き54を画定し、切り欠きの内面に伸び、パッド34の表面と電気接点が確立された金属接点12を形成し、金属接点12には、はんだ付け可能バンプ17が提供されることを含み、
エポキシ層44は、ダイ40の側面を被うとともに、第2絶縁パッケージ層42の上面とダイ40の下面との間に充填され、ダイ40端部の上面とダイ40側面のエポキシ層44の上面を被うようにパッド34が形成され、金属接点12は、切り欠きの内面から第2絶縁パッケージ層42の下面まで伸び、パッド34の端面は、金属接点12に接触し、第2絶縁パッケージ層42下面の金属接点12には、はんだ付け可能バンプ17が形成され、
パッド34は、該パッド34の幅より狭い線幅の内部配線と接続され、
第2絶縁パッケージ層42下面の平坦表面には、複数のはんだ付け可能バンプ17が形成される光電子工学的集積回路デバイス。」

4.対比・判断
本願発明と刊行物1発明を対比すると、
(1)刊行物1発明における「光電子工学的集積回路デバイス」は、本願発明における「半導体集積装置」に相当し、以下同様に、「第2絶縁パッケージ層42」は「絶縁基板」に、「はんだ付け可能バンプ」は「外部端子」に、「第2絶縁パッケージ層42の下面の平坦表面」は(絶縁基板の)「一方の主面」に、「ダイ40」は「半導体チップ」に、(ダイの)「上面」は、(半導体チップの)「一方の主面」に、「エポキシ層44」乃至その材料は「樹脂」に、「金属接点12」は「外部配線」に、「パッド34」は「内部端子」に、それぞれ相当するといえる。
(2)刊行物1発明におけるダイに含まれる「放射エミッタと放射レシーバ」は、本願発明における(半導体チップの一方の主面に形成された)「複数の半導体素子」に相当するといえる。
(3)刊行物1発明における「エポキシでダイ40間の隙間を埋め、・・・隣接するダイ40間の隙間に沿って引かれた線50に沿って部分的に切断され、複数のパッケージ集積回路の輪郭に沿った切り欠き54を画定し、切り欠きの内面に伸び、パッド34の表面と電気接点が確立された金属接点12を形成」する旨は、本願発明における「前記樹脂の前記半導体チップの側面との接触面と対向する面を迂回しつつ、前記絶縁基板の複数の外部端子と接続される外部配線」を備える旨と同様の事項を意味するといえる。
(4)刊行物1発明における「パッド34の表面と電気接点が確立された金属接点12」及び「パッド34の端部は、金属接点12に接触」する旨は、本願発明における「外部配線と接続される内部端子」と同様の事項を意味するといえる。
(5)刊行物1発明における「ダイ40端部の上面とダイ40側面のエポキシ層44の上面を被う」旨は、ダイの側面とエポキシ層との界面を被う旨を意味するといえる。

以上の(1)?(5)の事項を勘案すると、両者は、
「一方の主面上に複数の外部端子が形成される絶縁基板と、一方の主面に複数の半導体素子が形成された半導体チップと、前記半導体チップの側面を被いつつ前記絶縁基板の他方の主面と前記半導体チップの他方の主面との間に充填される樹脂と、前記樹脂の前記半導体チップの側面との接触面と対向する面を迂回しつつ、前記絶縁基板の複数の外部端子と接続される外部配線と、前記樹脂の前記半導体チップの一方の主面と同一面側に形成され、前記外部配線と接続される内部端子と、を備え、前記内部端子は、同内部端子の幅よりも狭い線幅を有する内部配線と接続されると共に、前記半導体チップの側面と前記樹脂との界面を被うように形成される半導体集積装置」である点で一致するが、次の点で相違する。

<相違点>
本願発明では、外部配線と内部配線とに接続される内部端子が「複数の層からなり」、内部配線と接続されるのが「これら複数の層の何れかの層」であり、「複数の層の重なり合う領域が半導体チップの側面と樹脂との界面を被うように形成」されるのに対し、刊行物1発明では、そのようになっていない点

以下、上記相違点について検討する。
導体間の導電接続技術において、一方の導体層の端面を他方の導体に接触させて導電接続する際に、良好な導電接続を課題として、両者の接触面積が大きくなるように、他方の導体と接触する一方の導体層の接続部を複数の層とし、接続部の厚さを厚くすることは、下記の周知例1の(周1a)、(周1b)、周知例2の(周2a)?(周2d)の記載にみられるように、本願出願前において周知の事項である。

周知例1:実願昭58-142606号(実開昭60-49621号)の マイクロフィルム

(周1a)「従来の積層セラミックコンデンサでは、外部電極形成時に内部電極層と外部電極が合金化し導通がとられるが、その際に内部電極層の厚みが薄いと外部電極ペースト塗布時の内部電極層との接触面積が小さくなり、内部抵抗を大きくして・・・問題が生じるものであった。・・・
考案の目的
本考案はこのような従来の問題点に鑑み、・・・内部電極層と外部電極との接触を良好に・・・した積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
考案の構成
この目的を達成するために本考案においては、・・・上記内部電極層にそれを各層毎に互いに反対方向に設けられた外部電極層とは重なり合わない引出し部を設け、かつ上記内部電極層の引出し部の厚みを重なり合う対向電極層の厚みの1.3?3.0倍としてなるものである。この構成によれば、対向電極層と重なり合わない内部電極層の引出し部の厚みを対向電極層と重なり合う内部電極層の厚みの1.3?3.0倍とすることにより、・・・積層セラミックコンデンサが得られることとなる。」(2頁14行?4頁13行)

(周1b)「実施例の説明
・・・電極ペーストを印刷して内部電極層及びその引出し部を形成した。この時、最初に第1のパターンを用いて・・・印刷し、乾燥後に第2のパターンを用いて印刷を行い、引出し部を厚くした。ここで、・・・複数回印刷を繰り返すことにより、引出し部の厚みを内部電極層の厚みの1.1?3.5倍まで変化させた。・・・そして、これらの上にさらにセラミックグリーンシートの積み重ねと電極ペースト印刷を交互に繰り返して積層数4層とし、切断して内部電極層の引出し部を露出させ、・・・焼成した。」(4頁14行?5頁13行)

周知例2:特開平5-6938号公報
(周2a)「【0004】
【発明が解決しようとする課題】・・・従来方法の前者を用いてプラグを形成した場合、第2の導電層3とプラグ7の接触面積は、スルーホール6の径寸法と、第2の導電層3の膜厚のみで決定されるため、導電層の膜厚が薄くなると接触抵抗は大きくなってしまう問題点がある。
・・・・・・
【0006】本発明は、このような従来の問題点に着目して創案されたものであって、スルーホールに臨む導電層とプラグとの接触抵抗を小さくする多層配線の形成方法を得んとするものである。」

(周2b)「【0008】
【作用】スルーホール内に露出する第1の絶縁層およびまたは第2絶縁層をエッチングすることにより、第2の導電層の積層面の一部が露出し、スルーホール内での第2導電層の露出面積が増加する。次に、プラグを形成すると、第2の導電層とプラグとの接触面積は、上記増大した露出面積と同じであるため、第2の導電層とプラグの接触抵抗は小さくなる。」

(周2c)「【0016】(第2実施例)図4?図6は、本発明の第2実施例を示している。
【0017】本実施例では、先ず、図4に示すように、ポリシリコン膜21上に、順次、PSG膜22,SiO_(2)膜23,PSG膜24,ポリシリコン膜25,PSG膜26,SiO_(2)膜27を積層し、レジストパターン28をマスクとしてスルーホール29を開口する。
【0018】次に、図5に示すように、・・・ウェットエッチング処理を施して、スルーホール29に臨むPSG膜22,24,26を等方性エッチングして、第1の導電層であるポリシリコン膜21、及び第2の導電層であるポリシリコン膜25の露出面積を増加させる。
【0019】次いで、スルーホール29内に・・・タングステン30を成長させることで、図6に示すように、各導電層との接触面積の大きいプラグを形成することが可能となる。」

(周2d)図6には、スルーホール内のタングステン30と接続するポリシリコン膜25の接続部分の両面にタングステンの層が形成されている旨が示されている。

してみると、刊行物1発明において、内部端子(パッド34)の端面と外部配線(金属接点12)を接続する際に、良好な導電接続を課題として、両者の接触面積が大きくなるように、内部端子を複数の層とすることは、格別に困難なこととはいえない。
そして、内部端子(パッド34)を内部配線と接続する際に、これら複数の層のうち、少なくとも何れかの一層をその接続に用いなければならないことは当然であるし、また、「複数の層の重なり合う領域が半導体チップの側面と樹脂との界面を被うように形成」することは、設計的な事項にすぎない。
してみれば、上記相違点で示される本願発明の特定事項は、上記周知事項に基づいて当業者が容易に想到し得たものというべきである。

そして、本願発明が奏する効果は、刊行物1の記載や上記周知事項から予測できないような格別に顕著なものとは認められない。

したがって、本願発明は、刊行物1に記載された発明及び上記周知事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-11-25 
結審通知日 2008-12-02 
審決日 2008-12-16 
出願番号 特願2002-148049(P2002-148049)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H01L)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 坂本 薫昭  
特許庁審判長 綿谷 晶廣
特許庁審判官 粟野 正明
川真田 秀男
発明の名称 半導体集積装置及びその製造方法  
代理人 ▲角▼谷 浩  

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