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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H05K
管理番号 1192077
審判番号 不服2006-15683  
総通号数 111 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-07-20 
確定日 2009-02-06 
事件の表示 特願2000- 83330「リフロー炉」拒絶査定不服審判事件〔平成13年10月 5日出願公開、特開2001-274541〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 [1]手続の経緯・本願発明
本願は、平成12年3月24日の出願であって、その請求項1に係る発明は、特許法第17条の2の規定に基づき平成18年8月3日付け手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(以下、「本願発明」という。)

「【請求項1】上下方向にのびる予熱室と、前後方向にのびるとともに後端部において予熱室上端部につながった加熱室と、上下方向にのびるとともに上端部において加熱室前端部につながった冷却室とを備え、
予熱室の下端部に被処理物搬入口が、冷却室の下端部に被処理物搬出口がそれぞれ形成されており、
予熱室内に被処理物を上方に間歇的に送る上送り搬送装置と、
加熱室内に被処理物を前方に間歇的に送る前送り搬送装置と、
冷却室内に被処理物を下方に間歇的に送る下送り搬送装置とが、
それぞれ異なるサイクル比で被処理物を搬送可能なように設けられていることを特徴とするリフロー炉。」

[2]刊行物の記載事項
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用した、本出願前に頒布された刊行物である特開平2-137666号公報(以下、「刊行物1」という。)、同じく特開平11-121921号公報(以下、「刊行物2」という。)、同じく特開平9-159369号公報(以下、「刊行物3」という。)には、それぞれ下記の事項が記載されている。

(1)刊行物1:特開平2-137666号公報
(1a)「(1)電子部品がクリームはんだ上に搭載された基板を搬送し、この基板をリフローする装置であって、基板を複数有し、予備加熱するプリヒート部と、予備加熱された基板を前記基台に対して水平方向に移動させる水平搬送部と、前記基板のはんだ付けを行うリフロー部とからなり、プリヒート部は、基板を垂直方向に複数設け、かつこの基板を垂直方向に搬送可能な垂直搬送部を有した・・・リフローはんだ付装置。」(特許請求の範囲)、
(1b)「基板を垂直方向に移動させる際に予備加熱し、垂直搬送部の最上部に基板が位置した時水平搬送されリフロー部において半田付される様な機構にすることである。さらに、半田付後の冷却部においても、プリヒート部と同一の機構にすることができる。」、(第2頁左下欄1?6行)、
(1c)「そして、プリヒート部の垂直搬送部,リフロー部の水平搬送部及び冷却部の垂直搬送部が各々独立であるため、その搬送速度をかえることにより、各領域におけるリフロー半田付条件の設定を任意に変えることができる。」(第2頁左下欄16行?右下欄1行)、
(1d)実施例として、第1図及び第2図が示されるとともに、「第1図及び第2図に示すように矢印方向より搬入された基板13は、チェーン14a及び15aに取り付けられた基板受け16a及び対称位置に取り付けられた基板受け16bに基板端部を支えられ、上昇移動していく。・・・基板13は、上昇移動していく際に熱風装置19a及び19bにより予備加熱され最上部に位置した後、ガイドレール20に沿って移動するプッシャー21によって、遠赤外線パネルヒータ22及び23,熱風吹出ノズル24を具備したリフロー部において半田付けされる。・・・基板は半田付けされた後、プリヒート部と同様の構造をもつ垂直搬送方式の冷却部において、冷却装置28により冷却される。そして、基板が垂直搬送部の最下部にきたとき、エアシリンダー29の先端に取り付けられたプッシャー30により搬出される。」(第2頁右下欄10行?第3頁左上欄12行)が記載されている。
(1e)第1図には、リフローはんだ付装置に、プリヒート部、リフロー部、冷却部の各室が設けられており、上下方向にのびるプリヒート部の上端部が、前後方向にのびるリフロー部の後端部につながっており、該リフロー部の前端部が、上下方向にのびる冷却部の上端部につながっており、該プリヒート部と冷却部はそれぞれ垂直搬送部を有しており、該プリヒート部、リフロー部、冷却部に跨って水平搬送部が設けられており、該プリヒート部の下端部に基板13の搬入口が、該冷却部の下端部に基板13の搬出口がそれぞれ設けられていることが示されている。

(2)刊行物2:特開平11-121921号公報
(2a)「【請求項2】・・・トンネル状チャンバー内の基板搬送経路に沿ってその前半の昇温ゾーンに加熱ブロック,後半の降温ゾーンに冷却ブロックを敷設して構成したはんだ付け炉に対して、回路基板,および予備はんだを施したチップ素子を炉内に搬入するとともに、両者を重ね合わせて前記加熱,冷却ブロックの間を乗り継ぎ搬送し、その搬送途上ではんだを溶融,凝固させてはんだ付けを行う・・・電子部品のはんだ付け装置。」(【特許請求の範囲】の【請求項2】)、
(2b)「【発明の属する技術分野】この発明は、例えばパワートランジスタモジュールを対象に、回路基板に半導体チップ(ベアチップ)を含む各種電子部品(表面実装のチップ素子)をリフローはんだ付け法によりはんだマウントする電子部品の・・・はんだ付け装置に関する。」(段落【0001】)、
(2c)図4?図6が示されるとともに、「【0004】次に、はんだ付け装置の構成を図4、図5(a)にて説明する。各図において、はんだ付け装置は、はんだ付け炉のトンネル状主チャンバー4と、主チャンバー4の入口,出口側に敷設した基板搬入,搬出用コンベヤ5,6と、主チャンバー4の入口側で先記した回路基板1を1個ずつ搬入コンベヤ5に供給するローダ7と、出口側でチップ素子2とはんだ付された回路基板を搬出コンベヤ6から取り出すアンローダ8と・・・主チャンバー4内の搬送経路に沿って炉内底部側に敷設したホットプレート(リフロー熱源)とからなる。ここで、ホットプレートは、主チャンバー4の入口と中間のはんだ付け部9との間の昇温ゾーンに配列した電熱ヒータ内蔵の加熱ブロック14と、はんだ付け部9とチャンバー出口との間の降温ゾーンに配列した水冷式の冷却ブロック15と、これらの各ブロックの間を乗り継いで主チャンバー4の入口から搬入した回路基板1を出口へ向けて間欠的にピッチ送りするウォーキングビーム式基板搬送機構(該機構については図6で説明する)とから構成されている。」(段落【0004】)、
(2d)「【0009】次に、先記のように主チャンバー4内で加熱ブロック14,冷却ブロック15の間を乗り継いで基板1を炉内で搬送するウォーキングビーム式の基板搬送機構を図6(a),(b) の原理図で説明する。すなわち、直線状に並ぶ冷却,加熱ブロック14,15にはその上面側に左右一対の凹溝16が形成されている。また各ブロック間にまたがって前記凹溝16を通すように長尺な左右一対の基板支持ビーム17(ビームは凹溝19の深さよりも小)が敷設されており、該ビーム17を駆動部(図示せず)に連結してウォーキングビーム式の基板搬送機構を構成している。
【0010】かかる構成で、基板支持ビーム17を駆動部の操作により、図示のように上昇〈1〉,前進〈2〉,下降〈3〉,後退〈4〉を1サイクルとする動作を行うことにより、左右のビーム17の間にまたがって載置した回路基板1をブロック間を乗り継いで矢印P方向に間欠的に搬送する。なお、ビーム17が下降〈3〉すると回路基板1が加熱ブロック14,冷却ブロック15の上面に載り、この位置で基板が加熱,ないし冷却される。」(段落【0009】【0010】)が記載されている。

なお、当起案システムでは丸数字が使用できないため、丸数字を〈1〉、〈2〉、〈3〉、〈4〉と記載した。

(3)刊行物3:特開平9-159369号公報
(3a)「【請求項10】積層された複数のトレーを鉛直方向に収容可能でありその内部を前記積層された複数のトレーが鉛直方向に移動可能な第1および第2の炉芯と、
前記第1の炉芯の第1の側面から前記第1の炉芯内に熱風を吹き込み可能な第1の熱風発生ユニットと、
前記第2の炉芯の第2の側面から前記第2の炉芯内に熱風を吹き込み可能な第2の熱風発生ユニットと、
基板を水平に搭載可能なトレーを前記第1の炉芯内において鉛直方向に下から順次積層し、積層された複数のトレーを鉛直方向上方に移動させる第1の鉛直方向移動手段と、
前記基板を水平に搭載可能なトレーを前記第2の炉芯内において鉛直方向に上から順次積層し、積層された複数のトレーを鉛直方向下方に移動させる第2の鉛直方向移動手段と、
前記第1の鉛直方向移動手段の上端のトレーを前記第2の鉛直方向移動手段の上端に移動させる上部トレー移し替え機構と、
前記第2の鉛直方向移動手段の下端のトレーを前記第1の鉛直方向移動手段の下端に移動させる下部トレー移し替え機構と、
を備えたことを特徴とする熱処理炉。」(【特許請求の範囲】の【請求項10】)、
(3b)「【発明の属する技術分野】本発明は熱処理炉に関し、特に、高密度チップ部品実装における・・・半田リフローに供する熱処理炉に関する。」(段落【0001】)、
(3c)発明の実施の形態として、図5が示されるとともに、「【0047】・・・これらの各動作を連続かつ同期させて行うことにより、トレー100の無限軌道様の動きが達成できる。・・・
【0048】まず、往路の動作を説明する。
【0049】動作1においては、トレー100(F)が下部トレー移し替え機構720により往路炉芯210の下に運ばれ、そこでトレー100に基板20が搭載される。・・・最上部のトレー100(A)は上部トレー移し替え機構710によって支持されている。
【0050】次に、動作2において、トレー100(A)は、上部トレー移し替え機構710により復路炉芯220の上部に移し替えられる。トレー100(F)はトレー上下機構750により鉛直方向上方に持ち上げられ、・・・
【0051】次に、動作3において、・・・トレー100(F)がトレー上下機構750によって鉛直方向上方にさらに持ち上げられトレー100(E)と接触し、その後もトレー上下機構750がトレー100(B)からトレー100(F)までの積重ねを持ち上げ続け、・・・
【0052】次に、動作4において、・・・トレー上下機構750がトレー100(B)からトレー100(F)までの積重ねを持ち上げ続け、・・・
【0053】次に、動作5において、・・・トレー100(C)からトレー100(F)までの積重ねが積重ねトレー支持機構730によって支持されるようにすると共に、トレー100(B)が上部トレー移し替え機構710によって支持されるようにする。そして、下部トレー移し替え機構720により復路から空トレーを往路側に移動させて動作1の状態に戻り、以下動作1から動作5までの動作を繰り返す。
【0054】復路おいては、まず、動作5において、トレー100(C)からトレー100(F)までの積重ねが積重ねトレー支持機構740によって支持されていると共に、トレー100(B)が上部トレー移し替え機構710によって支持されている。そして、下部トレー移し替え機構720により復路から空トレーを往路側に移動させる。
【0055】その後、動作4において、トレー上下機構760が鉛直方向上方に上がり、トレー上下機構760がトレー100(C)からトレー100(F)までの積重ねを持ち上げ、・・・
【0056】その後、動作3において、トレー上下機構760がトレー100(B)からトレー100(F)までの積重ねを鉛直方向下方に降ろし、・・・
【0057】その後、動作2において、・・・トレー上下機構760がトレー100(B)からトレー100(F)までの積重ねを鉛直方向下方に降ろし続け、トレー100(E)の受け部が積重ねトレー支持機構740によって支持されるようにして、積重ねトレー支持機構740によってトレー100(B)からトレー100(E)までの積重ねを支持するようにする。・・・
【0058】その後、動作1において、・・・トレー100(F)の受け部を下部トレー移し替え機構720によって支持すると共に、往路側から上部トレー移し替え機構710の水平移動によってトレー100(A)が復路側に移動する。そして、トレー100(F)から基板20を取り出し、その後、下部トレー移し替え機構720により復路から空トレーを往路側に移動させて動作5の状態に戻り、以下動作5から動作1までの動作を繰り返す。」(段落【0047】?【0058】)が記載されている。

[3]当審の判断
(1)刊行物1に記載された発明
(ア)刊行物1には、摘記(1a)によれば、電子部品がクリームはんだ上に搭載された基板を搬送し、この基板をリフローする装置であって、基板を予備加熱するプリヒート部と、予備加熱された基板を前記基台に対して水平方向に移動させる水平搬送部と、基板のはんだ付けを行うリフロー部を備え、プリヒート部は、基板を垂直方向に複数設け、それらを搬送可能な垂直搬送部を有するリフローはんだ付装置が記載されている。
(イ)摘記(1b)によれば、上記リフローはんだ付装置は、半田付け後の基板の冷却部を備えており、該冷却部をプリヒート部と同一の機構とすることができる。
(ウ)摘記(1e)によれば、上記リフローはんだ付装置には、プリヒート部、リフロー部、冷却部の各室が設けられており、上下方向にのびるプリヒート部の上端部が、前後方向にのびるリフロー部の後端部につながっており、該リフロー部の前端部が、上下方向にのびる冷却部の上端部につながっており、該プリヒート部の下端部に基板の搬入口が、該冷却部の下端部に基板の搬出口がそれぞれ設けられている。
(エ)摘記(1d)(1e)によれば、上記プリヒート部には、チェーンの基板受けに基板端部を支持して上昇させる垂直搬送部と、基板を予備加熱する熱風装置が、上記リフロー部には、基板を加熱する遠赤外線パネルヒータと熱風吹出ノズルが、上記冷却部には、チェーンの基板受けに基板端部を支持して下降させる垂直搬送部と、基板を冷却する冷却装置が、それぞれ設けられており、上記プリヒート部、リフロー部、冷却部に跨ってガイドレールに沿って水平方向に基板を移動させる水平搬送部が設けられている。

上記(ア)?(エ)の事項、及び摘記(1a)?(1e)を総合すると、刊行物1には、次の「リフローはんだ付装置」の発明(以下、「刊行物1記載発明」という。)が記載されていると認められる。

「基板を予備加熱するプリヒート部、基板を加熱するリフロー部、基板を冷却する冷却部の各室が設けられており、上下方向にのびるプリヒート部の上端部が、前後方向にのびるリフロー部の後端部につながっており、リフロー部の前端部が、上下方向にのびる冷却部の上端部につながっており、プリヒート部の下端部に基板の搬入口が、冷却部の下端部に基板の搬出口がそれぞれ設けられており、プリヒート部には、基板を支持して上昇させる垂直搬送部が設けられており、冷却部には、基板を支持して下降させる垂直搬送部が設けられており、プリヒート部、リフロー部、冷却部に跨って水平方向に基板を移動させる水平搬送部が設けられており、上記両垂直搬送部、水平搬送部は各々独立であるため、それらの搬送速度を変えることにより、各領域におけるリフローはんだ付条件の設定を任意に変えることができるリフローはんだ付装置。」

(2)本願発明と刊行物1記載発明との対比
(カ)刊行物1記載発明における「プリヒート部」、「リフロー部」、「冷却部」はそれぞれ、本願発明における「予熱室」、「加熱室」、「冷却室」に相当する。
(キ)刊行物1記載発明における「基板を支持して上昇させる垂直搬送部」、「プリヒート部、リフロー部、冷却部に跨って水平方向に基板を移動させる水平搬送部」、「基板を支持して下降させる垂直搬送部」はそれぞれ、本願発明における「被処理物を上方に送る上送り搬送装置」、「被処理物を前方に送る前送り搬送装置」、「被処理物を下方に送る下送り搬送装置」に相当する。
(ク)刊行物1記載発明における「基板の搬入口」、「基板の搬出口」はそれぞれ、本願発明における「被処理物搬入口」、「被処理物搬出口」に相当する。
(ケ)刊行物1記載発明における「リフローはんだ付装置」は、基板を加熱するリフロー部を有するので、リフロー炉といえる。

そうすると、両者は、
「上下方向にのびる予熱室と、前後方向にのびるとともに後端部において予熱室上端部につながった加熱室と、上下方向にのびるとともに上端部において加熱室前端部につながった冷却室とを備え、
予熱室の下端部に被処理物搬入口が、冷却室の下端部に被処理物搬出口がそれぞれ形成されており、
予熱室内に被処理物を上方に送る上送り搬送装置と、
加熱室内に被処理物を前方に送る前送り搬送装置と、
冷却室内に被処理物を下方に送る下送り搬送装置とが、
被処理物を搬送可能なように設けられているリフロー炉。」の点で一致し、次の点で相違する。

相違点:本願発明では、上送り搬送装置、前送り搬送装置、下送り搬送装置が被処理物を間歇的に送る搬送装置であり、それぞれ異なるサイクル比で被処理物を搬送可能なように設けられているのに対し、刊行物1記載発明では、そのことが明らかでない点。

(3)相違点の検討
刊行物2には、はんだ付け装置の加熱ブロック、冷却ブロックの各ブロック間に回路基板をウォーキングビーム方式で前方に間歇的に搬送することが記載されており(摘記(2c)(2d)参照)、また、刊行物3には、高密度チップ部品実装における半田リフローに供する熱処理炉において、トレーを上方及び下方の鉛直方向に間歇的に移動させること、及び、複数の鉛直方向移動手段の間歇的な移動動作を連続かつ同期させて行うことが記載されているように(摘記(3b)(3c)参照)、リフロー炉において、被処理物を前方、上方、又は下方に間歇的に搬送すること、及び、隣接する複数の各移動手段の間歇的な移動動作を相互に連続かつ同期させることは、本出願前周知の技術と認められる。
また、間歇的な搬送手段の動作のサイクル時間を変えてその搬送能力、搬送速度を変えることも、次の周知例1?3に、それぞれ以下のとおり記載されるように、本出願前周知の技術と認められる。
一方、刊行物1記載発明のリフローはんだ付装置では、プリヒート部、冷却部の両垂直搬送部、及び、水平方向に基板を移動させる水平搬送部は各々独立であるため、それらの搬送速度を変えることにより、各領域におけるリフローはんだ付条件の設定を任意に変えることができるものである。
そうすると、刊行物1記載発明のリフローはんだ付装置において、各垂直搬送部、水平搬送部を、間歇的に被処理物を搬送するものとし、それらの間歇的な移動動作を相互に連続かつ同期させるとともに、各搬送速度が各領域におけるリフローはんだ付条件に合うように、それぞれ異なるサイクル比で被処理物を搬送可能なように設けることは、当業者が容易に想到し得たものと認められる。

周知例1:特開昭51-111410号公報
(周1a)「本発明はウォーキングビーム加熱炉の駆動装置に関し、・・・」(第1頁左下欄13?14行)、
(周1b)「ビームの運動サイクルはビームの上下および前後ストロークによって規制され、このサイクルによって単位時間当りの材料搬送能力も決定される。勿論この搬送能力を高めるには、サイクル時間が短かい方が望ましいことは言うまでもない。」(第1頁右下欄14?19行)、
(周1c)第3頁左上欄の表には、「本発明」の材料前進量が300mmであり、サイクル時間が30秒であるのに対し、「従来の矩形運動」の材料前進量が300mmであり、サイクル時間が45秒であることが記載されている。

周知例2:特開昭47-38607号公報
(周2a)「本発明はウォーキングビーム型加熱炉に関する」(第1頁左下欄14行)、
(周2b)「移動ビームの運動サイクルはビームの上下(・・・)および前後ストロークによって規制され、このサイクルによって単位時間当りの材料搬送能力も決定される。勿論、この搬送能力を高めるには、サイクル時間が短かい方が望ましいことは言うまでもない。」(第1頁右下欄18行?第2頁左上欄3行)と記載されている。

周知例3:特開平7-154095号公報
(周3a)「ロータリテーブル13の1間欠回転に同期して部品吸着及び部品装着動作が行われるものである。このインデックスユニットの入力軸の1回転の期間即ちロータリテーブル13の1間欠回転の期間を1サイクルといい、このサイクルの時間(以下サイクルタイムという。)が短い程高速で部品装着ができ、予めチップ部品5毎に決められたサイクルタイムとなるようにインデックスモータ35の速度がCPU31に制御される。」(段落【0020】)と記載されている。

また、本願発明の特定事項によってもたらされる効果も、刊行物1?3の記載、及び上記周知技術から当業者が普通に予測し得る程度のものであって、格別なものとはいえない。

したがって、本願発明は、刊行物1記載発明、刊行物2、3に記載された発明、及び上記周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

[4]むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-11-05 
結審通知日 2008-11-11 
審決日 2008-12-09 
出願番号 特願2000-83330(P2000-83330)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (H05K)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 柳本 陽征  
特許庁審判長 綿谷 晶廣
特許庁審判官 國方 康伸
市川 裕司
発明の名称 リフロー炉  
代理人 日比 紀彦  
代理人 渡邊 彰  
代理人 岸本 瑛之助  
代理人 清末 康子  

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