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審決分類 |
審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する H01L 審判 訂正 2項進歩性 訂正する H01L |
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管理番号 | 1194129 |
審判番号 | 訂正2006-39163 |
総通号数 | 113 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-05-29 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2006-10-03 |
確定日 | 2009-02-19 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3441182号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第3441182号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯・請求の要旨 本件訂正審判事件についてした平成19年6月19日付けの審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成19年(行ケ)第10283号、平成20年10月29日判決言渡、以下、単に「判決」という。)があったので、本件についてさらに審理する。 本件審判の請求の要旨は、特許第3441182号の明細書を、平成20年12月25日付けの手続補正書によって補正された訂正審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正しようとするものである。 第2 訂正後の本件発明 訂正後における請求項1ないし4に係る発明(以下、「本件発明1」ないし「本件発明4」という。)は、次のとおりのものと認める(なお、本件発明1の下線部分が訂正箇所である。)。ただし、本件発明2ないし本件発明4については、別途なされた最高裁判所における判決(平成19年(行ヒ)第318号、平成20年7月10日判決言渡)により特許を取り消す旨の決定が確定している。 本件発明1 「それぞれが少なくとも2つの接続リードを有する複数の発光ダイオードランプ、 導電性のアノードバスバー、 導電性のカソードバスバー、および 前記の発光ダイオードランプを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に機械的噛み合わせ接続によって機械的電気的に接続する手段を有し、前記の機械的噛み合わせ接続が前記のリード及び前記のバスバーの両方にカップ状のくぼみを形成するようになっていることを特徴とする、光源を提供するための発光ダイオードモジュール。」 本件発明2 「ほぼ平面状のアノードバスバー、 前記のアノードバスバーに平行に隣接して配置されたほぼ平面状のカソードバスバー、 複数の発光ダイオード、および 前記の発光ダイオードを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーに機械的電気的に接続する接続手段であって、それぞれが前記のバスバーの平面から変形して対応するリードと噛み合わせ嵌めによって係合する前記のバスバーの部分からなる接続手段からなる照明を提供するための発光ダイオードモジュール。」 本件発明3 「(A)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続された発光ダイオードからなる複数の発光ダイオードランプ、 からなる第1のモジュール、 (B)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続された発光ダイオードからなる複数の発光ダイオードランプ、 からなる第2のモジュール、および (C)前記の第1および第2のモジュールを電気的に直列に接続する手段、 からなる発光ダイオード光源。」 本件発明4 「アノードバスバー、 カソードバスバー、 前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に配設され、それぞれがアノードリードとカソードリードを有する複数の発光ダイオードランプであって、前記の発光ダイオードリードと前記のバスバーはほぼ等しい熱膨脹係数を有する導電性材料で構成された発光ダイオードランプ、 前記の発光ダイオードランプを前記のアノードリードと前記のカソードリードに電気的機械的に接続するための無半田接続手段、および これらから成る発光ダイオードモジュールを同様に構成された発光ダイオードモジュールに電気的に直列に相互接続するための手段、 からなる発光ダイオードモジュール。」 第3 訂正拒絶理由の概要 平成19年3月20日付け訂正拒絶理由通知書において通知した訂正拒絶理由の概要は、次のとおりである。 「本件発明1ないし4は、刊行物1ないし8に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。 よって、本件審判請求は特許法第126条第5項の規定に適合しない。」 第4 訂正の内容 1 訂正事項a 特許請求の範囲の請求項1において、「アノードバスバー」、「カソードバスバー」に、「導電性の」を付加する。 2 訂正事項b 特許請求の範囲の請求項1において、機械的噛み合わせ接続について、「前記の機械的噛み合わせ接続が前記のリード及び前記のバスバーの両方にカップ状のくぼみを形成するようになっていることを特徴とする」を付加する。 第5 訂正の目的の適否、特許請求の範囲の拡張、変更、新規事項の追加の有無 上記訂正事項a及びbの訂正は、それぞれ、上記限定事項を付加するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてするものであり、更に、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 第6 独立特許要件 1 刊行物 刊行物1:実願昭63-5171号(実開平1-110454号)のマイクロフィルム 刊行物2:特開平5-21097号公報 刊行物3:特開昭51-137865号公報 刊行物4:実願昭63-53101号(実開平1-157384号)のマイクロフィルム 刊行物5:実願平4-5779号(実開平5-59705号)のCD-ROM 刊行物6:特開平5-47989号公報 刊行物7:実願平1-62922号(実開平3-1550号)のマイクロフィルム 刊行物8:特開平3-168315号公報 2 刊行物の記載事項 (1)刊行物1 ア 「絶縁材層とこれの両側面に装着される導電性金属板とで、発光ダイオードの1対の針状端子が挟持して両導電性金属板と接触可能な厚みを有する可撓性の帯板状に形成されてなる発光ダイオード配線基材。」(実用新案登録請求の範囲) イ 「第1図及び第2図は発光ダイオード配線基材1を、発光ダイオード2を接続した状態で示している。この配線基材1は、本体部3a及び取付台部3bからなる断面倒T字状の絶縁材層3と、この絶縁材層3の本体部3aの両側面に装着された両側1対の導電性金属板4,4と、から構成され、絶縁材層3の本体部3aは、発光ダイオード2の1対の針状端子2a,2aがこの本体部3aを両側から挟持して両導電性金属板4,4と接触しうるような厚みを有する可撓性の帯板状に形成されている。」(明細書2頁16行?3頁5行) ウ 「この絶縁材層3の本体部3aの厚さは、発光ダイオード2の針状端子2a,2a間の間隔が通常0.1インチ(2.54mm)であることから、2?2.5mmとされている。」(明細書3頁10行?13行) エ 「この配線基材11に発光ダイオード2…が適当間隔にて配設され、」(明細書5頁10行?12行) オ 「(考案の効果)本考案の発光ダイオード配線基材によれば、発光ダイオードの1対の針状端子を、絶縁材層の両側の導電性金属板を挟持するように外側から嵌め込むだけで、電気的接続を行うことができるから、従来のような半田付けを行う必要がなくなって、発光ダイオードの接続作業がきわめて簡単且つ容易となる。」(明細書5頁19行?6頁6行) 上記ア?オの記載事項からみて、刊行物1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「1対の針状端子2a,2aを有する複数の発光ダイオード2と、絶縁材層3の本体部3aの両側面に装着された両側1対の導電性金属板4,4と、から構成され、発光ダイオード2の1対の針状端子2a,2aがこの本体部3aを両側から挟持して両導電性金属板4,4と接触している発光ダイオード配線基材。」 (2)刊行物2 ア 「図3は、組み立て後の状態を示す図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は側面図である。同図に示すように、端子片1の係合部1a,1aは後述するプレス工程によりカシメられてプリント基板3に固定されている。この場合、端子片1の係合部1a,1aをプリント基板3に固定してから、端子片1を連結部2から切り離す。」(段落【0008】) イ 「【発明の効果】この発明によれば、高密度実装に有利であり機械的接続強度や電気的接続の信頼性が良好で使用材料に制約がないプリント基板の端子構造を提供することができる。」(段落【0013】) (3)刊行物3 ア 「前記突出片3に図示しない電源端子に電気的に接続されている圧着端子2を圧着工具で圧着するだけで、電気的接続が可能となり従来の半田付あるいはねじ止に比べて作業性が向上する。」(1頁右下欄8行?11行) イ 「第3図はこの発明の第3の実施例を示すもので、前述の第1図、第2図とは異り長手方向に設けた1対の切り起し片5,6によりコネクタ端子挿入部7を構成し、これらを複数個構成してある。第4図はこの発明の第4の実施例を示すもので、1個の切り起し片8の先端を穴9に差し込んでコネクタ端子挿入部10を構成し、このコネクタ端子挿入部10を複数個構成してある。」(1頁右下欄15行?2頁左上欄3行) (4)刊行物4 ア 「ピンプラグタイプの端子を有し、かつ抵抗を内蔵したLEDランプモジュールと、3枚の絶縁板を重ね、その間に各々電極板を挟んで一体化した積層体に、前記LEDランプモジュールを着脱自在に装着する挿入孔を所要の配列となるように形成する一方、対向する一対の側縁部の一方に雌型コネクタ部を、他方に雄型コネクタ部をその側縁と平行な方向にスライド可能に一体に形成した表示ボードユニットとを備え、複数の表示ボードユニットを使用し、そのコネクタ部の結合によって拡張を行うことを特徴とするLED表示装置。」(実用新案登録請求の範囲) イ 「前記表示ボードユニットBは必要とする表示面積に応じた枚数を組合わせる。例えば2枚の場合は第3図?第5図に示すようにユニットB-1とB-2をその雄型コネクタ部Yと雌型コネクタ部Xの結合によって電気的、機械的に接続し、ユニットB-1の雌型コネクタ部Xには雄型コネクタ部Yと略同構造のコネクタ電極21を、ユニットB-2の雄型コネクタ部Yには雌型コネクタ部Xと略同構造のコネクタ電極22をそれぞれ結合させ、これらに側板23,24をねじ25により固定した後、枠形の外ケース26を取付ける。」(明細書6頁4行?14行) (5)刊行物5 ア 「各列毎に直列に接続された複数個のLEDを光源として備えたモジュールタイプLEDを複数個電気的および機械的に接続して構成した車輌用灯具において、前記モジュールタイプLEDのうちのいずれか1つに逆電流防止用ダイオードを組み込み、前記LED群と共に電源に接続したことを特徴とする車輌用灯具。」(実用新案登録請求の範囲、請求項1) イ 図1、図3には、モジュールタイプLED4A、4Bをリード線20によって電気的に並列に相互接続した車輌用灯具が図示されている。 (6)刊行物6(略) (7)刊行物7(略) (8)刊行物8 ア 「この組付けは、従来のような溶接は塗膜を破損するため困難なので、機械的なカシメ(第2図20参照)によりおこなう。」(2頁右下欄11行から14行) イ 第2図には、シェルアウタ1とセパレーター4とが機械的に接続されていて、その機械的接続がシェルアウタ1とセパレーター4の両方にくぼみを形成するようになってる点が図示されている。 3 対比・判断 ア 本件発明1について 本件発明1と引用発明とを比較すると、後者の「1対の針状端子2a,2a」、「発光ダイオード2」は、機能、構造からみて、前者の「少なくとも2つの接続リード」、「発光ダイオードランプ」に各々相当し、後者の「発光ダイオード配線基材」と前者の「光源を提供するための発光ダイオードモジュール」は、発光ダイオードを用いた光源である点で共通し、また、バスバーとは、一般に電源供給ラインに替わって使用される細長い棒状の金属の総称であるから、後者の「1対の導電性金属板4,4」は、前者の「導電性のアノードバスバー、導電性のカソードバスバー」に相当する。更に、後者の「発光ダイオード2の1対の針状端子2a,2aがこの本体部3aを両側から挟持して両導電性金属板4,4と接触」することは、発光ダイオード2(発光ダイオードランプ)を両導電性金属板4,4(アノードバスバーとカソードバスバー)の間に電気的に接続する手段を有するものであるといえる。 してみれば、両者は、本件発明1の文言を用いて表現すると、 「それぞれが少なくとも2つの接続リードを有する複数の発光ダイオードランプ、導電性のアノードバスバー、導電性のカソードバスバー、および前記の発光ダイオードランプを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に電気的に接続する手段を有する発光ダイオードを用いた光源。」で一致し、次の点で相違する。 <相違点1> 発光ダイオードを用いた光源に関し、本件発明1は、発光ダイオードモジュールであるのに対して、引用発明は、発光ダイオード配線基材である点。 <相違点2> 発光ダイオードランプをアノードバスバーとカソードバスバーの間に電気的に接続する手段に関し、本件発明1は、機械的噛み合わせ接続手段を採用し、その機械的噛み合わせ接続がリード及びバスバーの両方にカップ状のくぼみを形成するようになっているのに対して、引用発明は、各リードを各バスバーに接触させている点。 そこで、上記相違点1、2について以下検討する。 (ア)相違点1について 刊行物4記載のLEDランプモジュールを装着した「表示ボードユニット」、刊行物5記載の「複数個のLEDを光源として備えたモジュールタイプLED」は本件発明1の「発光ダイオードモジュール」に相当するので、刊行物4、5には、発光ダイオードモジュールを発光ダイオードを用いた光源とする発明が記載されているといえる。 したがって、発光ダイオードを用いた光源として発光ダイオードモジュールを採用して、本件発明1の相違点1に係る構成とすることは引用発明及び刊行物4、5記載の発明から当業者が容易に想到し得たことである。 (イ)相違点2について 刊行物2には、上記「第6 2(2)ア イ」の記載事項からみて、発明の名称を「プリント基板の端子構造」と題する発明において、端子片をプリント基板に固定する新たな方法として、プリント基板に設けた貫通孔にプリント基板に固定しようとする端子片の係合部を挿入した後、プレス工程により上記係合部をカシメ接合する発明が開示されている。 また、刊行物3には、上記「第6 2(3)ア イ」の記載事項からみて、発明の名称を「電子回路用ブスバー」と題する発明において、電気的接続を図るために、圧着端子を設け、これを端部等に圧着して接合する発明が開示されている。 そして、刊行物8には、発明の名称を「耐蝕マフラー及びその製造方法」と題する発明において、自動車等のマフラーを構成する管路、シェルアウタ等の半完成品を塗装後に機械的カシメにより接合すると同接合部において2つの部材がくぼみを形成する発明が開示されている。 その他刊行物4?7には、機械的噛み合わせ接続手段やその具体的構成としてのカップ状のくぼみに関する記載はない。 そして、引用発明及び刊行物2、3及び8記載の発明に基づいて本件発明1の相違点2に係る構成とすることは当業者が容易に想到できたものであるか否かについては、上記判決において、刊行物2、3及び8記載の発明の存在を前提としても、「引用発明の「1対の針状端子2a,2a」に接した当業者が、本件発明の相違点2に係る構成を容易に想到し得たと認めることはできないというべきである」と判示された。 以上によれば、本件発明1は引用発明及び刊行物2?8に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 4 むすび したがって、本件発明1は、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない発明ではない。 また、他に特許出願の際独立して特許を受けることができない理由を発見しない。 第7 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求は、平成6年法律第116号改正附則第6条によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第126条第1項第1号ないし第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第2項及び第3項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 発光ダイオードモジュールおよび発光ダイオード光源 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】それぞれが少なくとも2つの接続リードを有する複数の発光ダイオードランプ、 導電性のアノードバスバー、 導電性のカソードバスバー、および 前記の発光ダイオードランプを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に機械的噛み合わせ接続によって機械的電気的に接続する手段を有し、前記の機械的噛み合わせ接続が前記のリード及び前記のバスバーの両方にカップ状のくぼみを形成するようになっていることを特徴とする、光源を提供するための発光ダイオードモジュール。 【請求項2】ほぼ平面状のアノードバスバー、 前記のアノードバスバーに平行に隣接して配置されたほぼ平面状のカソードバスバー、 複数の発光ダイオード、および 前記の発光ダイオードを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーに機械的電気的に接続する接続手段であって、それぞれが前記のバスバーの平面から変形して対応するリードと噛み合わせ嵌めによって係合する前記のバスバーの部分からなる接続手段からなる照明を提供するための発光ダイオードモジュール。 【請求項3】(A)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続された発光ダイオードからなる複数の発光ダイオードランプ、 からなる第1のモジュール、 (B)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続された発光ダイオードからなる複数の発光ダイオードランプ、 からなる第2のモジュール、および (C)前記の第1および第2のモジュールを電気的に直列に接続する手段、 からなる発光ダイオード光源。 【請求項4】アノードバスバー、 カソードバスバー、 前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に配設され、それぞれがアノードリードとカソードリードを有する複数の発光ダイオードランプであって、前記の発光ダイオードリードと前記のバスバーはほぼ等しい熱膨脹係数を有する導電性材料で構成された発光ダイオードランプ、 前記の発光ダイオードランプを前記のアノードリードと前記のカソードリードに電気的機械的に接続するための無半田接続手段、および これらから成る発光ダイオードモジュールを同様に構成された発光ダイオードモジュールに電気的に直列に相互接続するための手段、 からなる発光ダイオードモジュール。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、自動車の外部等に用いる光源を提供するための複数の発光ダイオード(LED)からなるLEDモジュールおよびLED光源に関する。 【0002】 【技術背景】 LEDは順方向にバイアスされたとき可視光を発する半導体装置の一種である。このようなLEDをその光源として内蔵するランプはLEDランプと呼ばれる。その構造上の理由から、LEDランプは通常標準のバルブ型あるいはフィラメント型ランプより小さく、カメラ、時計、コンピュータ、コンピュータプリンタおよびその他の多くの小型の装置におけるようなスペースが貴重になるアプリケーションにおいて特に好適である。さらに、LEDは少量の電力で比較的強い光を発生することができる点でエネルギー効率が高い。したがって、LEDは電池を電源とするポータブル装置のようなエネルギー効率が重要であるアプリケーションにおける光源として特に好適である。 【0003】 一般に、LEDランプはその大きさから見れば比較的強い光度を提供するものであるが、LEDランプは通常標準的なバルブ型のランプを光源とするライトと同程度の照度を得るには、他のLEDランプと組み合わせなければならない。しかし、LEDランプの組み合わせは、標準的なバルブ型のランプに比べて通常スペースを取らず、動作に要するエネルギーも小さい。LEDは小スペースを可能とし、エネルギー効率がよいという特徴があるため、製品に用いる光源の小型化および/または効率の向上を計ろうとする設計者や製造者が広く用いるところとなっている。 【0004】 近年、LEDランプは自動車産業において、停車ランプ、ブレーキランプ等の外部ライトとして標準的なバルブ型ランプにかわる光源として用いられるようになっている。自動車に用いられる光源はエネルギー効率が高いことが非常に重要である。LEDは場所を取り、動作に要するエネルギー量の大きい標準的なバルブ型ランプに替わるものとなりうるため、このようなアプリケーションにおいて広く用いられるようになっている。このようなアプリケーションにおいて標準的なバルブ型のランプをLEDに置き換えることによるスペースの節約によって、搭乗者数や格納容量を増大させることができる。寸法の縮小によって重量を押さえることができ、これは燃費の観点から重要なファクターである。 【0005】 標準的なバルブ型のランプは自動車のアプリケーションに用いる場合故障率が高いことが知られている。故障率の高さは、通常の運転状態で発生する突然のショックや衝撃に起因するフィラメントの破壊によるものである。標準的なバルブ型ランプと異なり、LEDランプにはその構造から、このような故障が発生しない。LEDから発した光はLED内の材料からの光子の発生によって起こり、発光フィラメントを流れる電流によるものではない。LEDはバルブ型ランプに用いられるような脆弱なフィラメントを使った構成ではないため、信頼性の高い車両用光源として用いるのに適している。 【0006】 さらに、標準的なバルブ型ランプは動作中に大量の熱を発生することが知られている。標準的なバルブ型ランプから発生する熱は光源の寿命を縮めるだけではなく、近傍のプラスチックレンズ等の変形あるいは割れといった近傍の他の発光要素に損傷、変形、割れ等を発生させる恐れがある。 【0007】 したがって、車両用光源として標準的なバルブ型ランプに替わってLEDランプを使用することは、スペースの使用効率が上がり、エネルギー効率がよく、光源の一般的な故障原因を排除し、高熱を発するバルブ型光源に起因するレンズの変形を防止するという点で望ましいものである。 【0008】 単一のLEDは通常標準的なバルブ型ランプより生成する光が弱い。したがって、1つあるいはそれ以上の標準的なバルブ型ランプによって提供されるものと同程度の照度を提供するために複数のLEDランプが組み合わせられる。LEDランプが組み合わせられて、複数のLEDランプとLEDランプをライトアッセンブリーに機械的電気的に接続する手段からなるLEDモジュールが形成される。LEDモジュールは所望の照度を提供するための回路に構成された必要な数のLEDランプを含むように構成することができる。さらに、LEDモジュールは、車体設計の形状あるいは輪郭によって決まる特定の形状あるいは大きさのライトアッセンブリーを収容するように構成しなければならない。 【0009】 当該技術分野において複数のLEDランプからなるLEDモジュールは周知である。このようなモジュールは、一般に、それぞれがアノードリードとカソードリードを有する複数のLEDランプと導電パスを有するプリント回路基板から構成される。複数のLEDランプは、それぞれのLEDのアノードリードを1つのパスに半田付けし、それぞれのLEDのカソードリードを他のパスに半田付けすることによってプリント回路基板にそれぞれ接続される。LEDランプは特定のライトアッセンブリーの照度、スペース、および構成条件を満たすのに必要な態様でプリント回路基板上に配置することができる。LEDモジュールはライトアッセンブリーに機械的に取り付けられ、プリント回路基板はこのライトアッセンブリー中のアノード電源またはカソード電源に電気的に接続される。 【0010】 このようなLEDモジュールには通常それぞれのLEDのアノードおよびカソードリードを、対応する導電パスに接続して良好な電気的、機械的接続を行なうのに半田接続が用いられている。しかし、周知のように、それぞれのLEDを接続する半田はLED故障の一因となる。半田付けの際、半田付けを行なっている場所からそれぞれのLEDのリードを介してLEDチップに熱が伝達され、該LEDチップに熱的な損傷が発生する。LEDモジュールの製造時のこの熱的な損傷の可能性によって、LEDの信頼性が低下し、光源としての適性が制約されることになる。 【0011】 当該技術分野において周知のLEDモジュールにおいては、LEDリードを鋼鉄のような熱伝導率の低い材料から構成することによってLEDランプへの熱的な損傷の可能性を最小限にすることが行われている。熱伝導率の低い材料を用いることによって、半田付けされる場所からLEDチップ自体に伝達される熱の量が小さくなる。しかし、熱伝導率の低い材料は、必然的にそれぞれに対応して導電性が低い。したがって、当該技術分野において半田付け作業中のLEDランプの熱滴損傷を最小限にするために用いられている方法では、LEDモジュールの構成は最適な電気的効率の得られないものとなっていた。さらに、このような熱伝導率の低い材料で構成されたLEDリードは、LEDが消費し、かつ信頼性の高い動作パラメータ内に止まる電力量を制限する。 【0012】 プリント回路基板へのLEDランプの取り付けも、またコストがかかる作業である。組み立ての際には、それぞれのLEDを基板上に個々に配置しなければならない。基板自体もまた高価である。さらに、LEDモジュールのコストの低減とLEDモジュールの電気的効率の向上を同時に達成するために、これ以外のLEDランプ接続のための異なるアプローチが必要とされる。 【0013】 したがって、それぞれのLEDの信頼性を最適化するような方法で複数のLEDランプを収容することのできるLEDモジュールが必要とされている。このLEDモジュールにLEDランプを取り付けることによって、最適な電気的効率および熱効率が増進されることが望ましい。LEDモジュールはそれぞれのLEDを所定の形状あるいは発光条件に対応して任意の間隔とすることができるものであることが望ましい。また、LEDモジュールはコスト面および製造面の両方の観点から生産の実現性の高いものであることが望ましい。 【0014】 【発明の目的】 本発明は以上の諸点に鑑みてなされたものであり、その目的は、半田を用いないLEDモジュールを提供することで、半田付けの際のLEDチップの熱的な損傷を防止し、LEDの信頼性を向上させ、光源としての適性を保証することにある。また、本発明の他の目的は、LEDモジュールはそれぞれのLEDを所定の形状あるいは発光条件に対応した設計が可能であり、材料コストおよび製造コストの両方の観点から生産性の高い、LEDモジュールを提供することにある。 【0015】 【発明の概要】 したがって、本発明によれば、光源として用いられるLEDモジュールが提供される。このLEDモジュールはそれぞれがアノードリードとカソードリードを有する複数のLEDランプからなる。それぞれのLEDのアノードリードはアノードバスバーに接続され、それぞれのLEDのカソードリードはカソードバスバーに接続される。アノードバスバーとカソードバスバーは互いに平行に配置し、複数のLEDランプによって隔てられるようにすることができる。アノードバスバーとカソードバスバーはそれぞれのLEDのアノードリードとカソードリードとコンパチブルな導電性と熱伝導率を有する材料から構成される。LEDモジュールは所定の発光条件および/またはそれを収容するライトアッセンブリーの設計に応じて直列の構成あるいは直列と並列を組み合わせた構成のLEDランプを有する構成とすることができる。 【0016】 それぞれのLEDのアノードリードとカソードリードは任意の技術を用いて対応するアノードバスバーおよびカソードバスバーに接続することができる。これらのバスバーとそれぞれのLEDランプのリードは互いに一体とすることができる。あるいは、バスバーとそれぞれのLEDランプのリードはそれぞれのリードとバスバーのほぼ相補的な部分の間(具体的には、両者の当接部分)に形成された締まり嵌め(換言すると締着:インターフィアレンス・フィット)によって接続される独立した部材とすることもできる。たとえば、それぞれのリードとバスバーはリードの凹部とバスバーのほぼそれに対応する凹部の間に形成された噛み合わせ嵌めによって取り付けることができる。それぞれのリードとバスバーはまた、リードと、バスバーと一体のタブの間に形成される締まり嵌めによって取り付けることができる。あるいは、それぞれのリードとバスバーはスポット溶着等の低温加熱技術を用いて取り付けることができる。 【0017】 このLEDモジュールは他のLEDモジュールとの適宜の直列および並列の電気的、機械的接続を行なって所定の長さを有し、所望の数のLEDランプからなるLEDアッセンブリーを形成することができるように構成される。 【0018】 本発明のLEDモジュールを用いると、設計者は特定のアプリケーションに対する所望の発光条件に応じてモジュール中のそれぞれのLEDの配置を変更することができる。このLEDモジュールはまた特定の形状のライトアッセンブリー内に組み込むように構成することができる。LEDモジュール中のそれぞれのLEDを一体的に接続するか、あるいは噛み合わせ、締まり嵌めあるいは低温加熱によって接続することによって、それぞれのLEDを半田付けする必要がなく、それぞれのLEDに対する熱的な損傷の可能性がなくなり、その結果LEDモジュールの信頼性が向上する。さらに、このような接続法によってLEDランプをプリント回路基板に取り付けるのに要するコストを削減することができる。 【0019】 【実施例】 図1は、ブレーキランプ等の車両用ライトアッセンブリー12において外部ライトを提供するのに用いられる本発明のLEDモジュール10を示す。この車両用ライトアッセンブリーはハウジング14、1つあるいはそれ以上のLEDモジュール10、および後板16からなる。このLEDモジュールはLEDランプの細長い列を形成するように電気的機械的に接続された複数のLEDランプ18からなる。このLEDモジュールは車体の外形あるいは設計に応じた形状を有する後板16との機械的電気的接続が可能であるような大きさと構成を有する。LEDモジュールはライトハウジング14に入り所望の光量を提供する所望の数のLEDランプからなる。LEDモジュールは後ハウジングとライトハウジングとの間に組み込まれて車両用ライトアッセンブリーを形成する。LEDモジュールはそれぞれの端部において後板から伸張する電気的コネクタ19に電気的に接続することができる。 【0020】 本発明のLEDモジュールを自動車の外部にライトを提供する場合を例にとって説明するが、本発明のLEDモジュールは自動車の内部の照明のための光源として、あるいは自動車以外のアプリケーションにおける光源としても用いることができる。 【0021】 図2は本発明のLEDモジュール10の第1実施例を示す。LEDモジュールは複数のLEDランプ18からなる(LEDモジュールは任意の数のLEDランプで構成することができるが、ここでは説明を簡略化するため5つのLEDランプからなるLEDモジュールを示す)。それぞれのLEDランプは前面20と前面に対向して位置する後面を有する。LEDランプの前面はこのランプ中のLEDが光を発する面である。それぞれのLEDランプは、それぞれ後面の両端から離れる方向に下方に伸張してランプ中のLEDへの電気的接続を提供するアノードリード24とカソードリード26を有する。 【0022】 それぞれのLEDランプは従来からあるものである。図3に示すようにLED25への電気的接続を行なうためのアノードリード24とカソードリード26を有する。一般に、LEDは導電性の接着剤によってたとえばカソードリード中の反射キャビティ中に固定されている。細いワイヤ27がLEDの前面とそれに隣接するアノードリードに接着されている。リードの端部とLEDはエポキシ樹脂等の透明なプラスチック中に埋め込まれている、あるいは“入れられている”。リードはプラスチック中に固定されているため、LEDランプの機械的支持体としてもはたらく。LEDランプの前面20には発せられた光を集光するための凸面レンズ29が成型されることが多い。本仕様書では、LEDとLEDランプという用語は互換的なものとして用いる。 【0023】 LEDおよびLEDランプの具体的構造、ランプ中のリードの構成等は、本発明の実施に際して重要なことではない。これは、たとえば、図2に示す実施例におけるリードは、後面においてプラスチックから引き出され、図5に示す実施例ではプラスチックの側面から出ていることからも理解されるであろう。またLEDの中には矩形の本体ではなく丸いドーム状をなし、平坦な面にドーム状のレンズを設けたものがあることが理解されるであろう。 【0024】 それぞれのLEDランプはアノードバスバー28とカソードバスバー30に接続されている。第1実施例において、それぞれのLEDランプのアノードリードはアノードバスバーと一体になっている。同様に、それぞれのLEDランプのカソードリードはカソードバスバーと一体になっている。 【0025】 それぞれのバスバーのそれぞれのLEDランプに対する位置はそれを収容するライトアッセンブリーの具体的な機械的および/または電気的接続条件によって決まる。第1実施例において、アノードバスバーはそれぞれのLEDランプの後面に隣接してアノードリード24の近くに配置される。同様に、カソードバスバーはそれぞれのLEDランプの後面に隣接してカソードリード26の近くに配置される。アノードバスバーとカソードバスバーはそれぞれ、導電性材料の条片からなる。それぞれのバスバーの構成と厚みは具体的アプリケーションに必要なLEDランプの数およびライトアッセンブリーの具体的な電気的あるいは機械的接続条件によって決まる。典型的なLEDモジュールは、それぞれが高さ約5ミリ、厚さ約0.4ミリであり、互いに約5ミリの間隔をおいて配置されたアノードバスバーとカソードバスバーを有する。LEDランプはモジュール上に約10ミリの間隔で配列されている。 【0026】 図2、図5および図7において、LEDモジュールはそれぞれのLEDランプのアノードリード24に接続されたアノードバスバー28を持つものとして示されており、同様にカソードバスバー30がそれぞれのLEDランプのカソードリード26に接続されている。このLEDランプのリードの構成態様は、特定のLEDランプを表わすものではない。たとえば、図5のそれぞれのLEDランプは2つのカソードリードと1つのアノードリードを有するものとして示されている。これら2種類のリードの違いはLEDランプの特定の種類を表わすものとして示すものではなく、これら2つのリードを区別するうえで分かりやすいようにしているにすぎない。アノードリードあるいはカソードリードの構成には特に決まったものがあるわけではない。したがって、本発明の実施においては任意の種類のLEDランプを用いてLEDモジュールを構成することができる。 【0027】 第1実施例において、それぞれのLEDランプのアノードバスバーおよびカソードバスバーとそれらに対応するアノードリードおよびカソードリードは互いに一体である。この一体のリードバスバー構成はLEDランプの製造工程中に得ることができる。LEDランプは、アノードバスバーとカソードバスバーがそれぞれのLEDランプのアノード部分とカソード部分として組み込まれるように構成される。この種のバスバーは、それがLEDランプの製造に用いられる方法によって得られ、独立した部品として製造されるものではないことから、“ゼロコスト”あるいは“低コスト”バスバーとも呼ばれる。したがって、このような一体型のリードバスバー接続構成を有するLEDモジュールは、それぞれのLEDランプと一体でないバスバーを有するLEDモジュールよりも生産コストが低い。 【0028】 第1実施例の一体型リードバスバー接続によれば、それぞれのLEDランプをバスバーに接続するための半田接続が不要になる。それぞれのリードを対応するバスバーに半田接続する必要がないため、それぞれのLEDランプに発生する可能性のある熱的な損傷が防止され、これによってそれぞれのLEDランプおよびLEDモジュールの信頼性が向上する。さらに、それぞれのLEDランプを半田接続することが不要になることから、高い導電性と熱伝導率を有する材料で製造されたバスバーを使用することができ、LEDモジュールの電気的効率および熱効率が最適化される。好適なバスバーの材料は銅等からなる。 【0029】 第1実施例のLEDモジュールのバスバーはそれぞれのLEDランプと一体であるため、熱膨脹係数の異なる2つの材料の間に発生する熱応力の危険性が排除される。それぞれのLEDランプとバスバーの間での熱応力の発生の危険性がなくなるため、それらの機械的電気的接続の信頼性が高まり、その結果LEDモジュールの信頼性が最適なものになる。 【0030】 本発明のLEDモジュールはパーキングランプ、テールランプ、ブレーキランプといった車両の外部表示ランプを提供するのに用いる複数のLEDランプを収容するように構成することができる。このLEDモジュールは、所定の数の順次配列されたLEDランプからなる所望の長さのストリップとして構成することができる。それぞれのバスバーにはそれを電気的コネクタを用いてライトアッセンブリー内で容易に接続できるようにするための図2に示すような穴32等を設けることができる。この穴はまた本発明の原理にしたがった機械的接続法の1つを用いて、図4の電気回路図に示すような2つあるいはそれ以上の隣接するLEDモジュールの相互接続を容易にすることにも用いることができる。 【0031】 LEDモジュールを図4に示すように直列に接続して、ランプ群に対して所望の電圧電流関係を得ることが望ましい。たとえば、車両用のアプリケーションにおいて、利用可能な電圧は12ボルトであり、LEDにおける典型的な電圧降下は約2ボルト以下である。配列のランプ群を用い、このランプ群を直列に接続することによって、多数のLEDランプを有する光源に対して所望の電圧降下を得る。並列モジュール中のランプの数と直列接続されるこのようなモジュールの数は、たとえば照射面積、利用可能な電圧と電流、モジュールの製造の信頼性、および利用できる製造装置において容易に製造可能なモジュールあたりのランプ数等のいくつかの要因によって決まる。説明を分かりやすくするために、LEDモジュールはそれぞれのLEDモジュールのカソードバスバーを隣り合うLEDモジュールのアノードバスバーに電気的に接続することによって電気的に直列に構成することができる。 【0032】 LEDモジュールを直列に接続することができることは、設計者がLEDランプの製造工程によって制約されることなく所望の程度の照度を得ることができる点で望ましい。たとえば、LEDランプは製造処理自体の制約のために5つあるいは6つの比較的小さなグループで製造することができる。したがって、このような処理で製造されたLEDランプからなるLEDモジュールの第1実施例は4つから6つのLEDランプしか有しない。設計者は、単に所望の数のLEDモジュールを直列接続するだけでこのようなLEDランプ製造処理に固有の制約を克服して所望の程度の照度を得ることができる。それぞれのLEDモジュールはスポット溶着、リベット、締まり嵌め等の当業者には周知の技術によって電源あるいは他のLEDモジュールに接続することができる。 【0033】 この一体型リードバスバーを用いた実施例の問題点は、電気的機械的なフレキシビリティがないことである。LEDランプの異なるアプリケーションにおいては、アプリケーションに応じてそれぞれのLEDランプの間隔、電圧整合LEDランプを変えたり、図示する並列接続と異なる電気的接続を用いることが必要とされる。一体型リードバスバーを用いた実施例を製作するための機械設備は高価であり、非常に多数のモジュールを製作するのでなければ単価が大きくなり過ぎる。したがって、所望の構成を有するLEDモジュールを製作するためには製造処理におけるフレキシビリティを得るための別の技術が望まれる。 【0034】 一般に、適当な他の技術としては、現在行なわれているようにLEDランプをバスバー上に製作し、個々のLEDランプをバスバーから切り離し、次にLEDランプを任意の所望の間隔で並列のバー状の条片に接続し直す方法がある。このようなモジュールは並列な少数あるいは多数のLEDランプを用いて製作することができ、また所望の電気的特性を得るための並列構成に直列に接続することができる。 【0035】 図5には本発明のLEDモジュール10の第2の実施例を示す。第1実施例と同様に、この第2実施例は複数のLEDランプ18からなる(ただし、このLEDモジュールは任意の数のLEDランプで構成することができ、ここでは説明の簡略化のためにLEDランプを3つだけ有するLEDモジュールを示す)。それぞれのLEDランプは前面20とこの前面の反対側に位置する後面を有する。それぞれのLEDランプは、それぞれが外向きにLEDランプの両側から離れる方向に伸張してLEDランプへの電気的接続を提供するアノードリード24とカソードリード26を有する。それぞれのLEDランプのアノードリードはアノードバスバー28に接続され、それぞれのLEDランプのカソードリードはカソードバスバー30に接続されている。 【0036】 アノードバスバーとカソードバスバーは互いに平行に配置され、LEDランプによって隔てられている。それぞれのバスバーは導電性材料の薄い条片からなる。それぞれのバスバーの厚みと構成は、所望の照度条件あるいはそれを収容するライトアッセンブリーの構成に応じて異なる。好適なLEDモジュールとしては、それぞれが幅約5ミリ、厚さ約0.4ミリのアノードバスバーとカソードバスバーからなるものが考えられる。 【0037】 アノードバスバーとカソードバスバーは、ライトアッセンブリーの構成あるいは接続条件に応じて図5に示すものと異なる態様でLEDランプに対して配置することができる。たとえば、アノードバスバーとカソードバスバーはそれらの面が図2に示すようにLEDランプの前面に対して直角になるように配置することができる。このような構成の場合、リードはプラスチック収容材料の内部あるいは外部で折り曲げることができる。 【0038】 第1実施例と異なり、この第2実施例のアノードバスバーとカソードバスバーはそれぞれのLEDランプの対応するアノードリードおよびカソードリードと一体にはなっていない。それぞれのLEDランプのアノードリードはアノードバスバーに接続されてアノードリード接続部34を形成する。同様に、それぞれのLEDランプのカソードリードはカソードバスバーに接続されてカソードリード接続部36を形成する。それぞれのLEDランプのリードは、噛み合わせ接続を用いてバスバーに接続することができ、これによってそれぞれのLEDランプのリードの一部が対応するバスバーのほぼ相補的な部分に密着して配置される。この接続部は折り曲げ等の他の目的のためのものとして当業者に周知の技術を用いて形成することができる。 【0039】 第2実施例において、アノードリード接続部34とカソードリード接続部36はそれぞれ図6に示すように対応するバスバーのほぼ相補的な部分に密着して配置されたリードの凹部からなる(同図では、アノードリード接続部34のみを示す)。第2実施例のリード接続部は、リードをバスバーの表面に対して位置決めした後パンチを用いてリードとそれに対応するバスバーの両方にくぼみを付ける処理のような周知の処理を用いて形成することができる。このような技術においては、パンチがリードとバスバーの両方にカップ状のくぼみを形成する。このカップの閉じた端部を反対方向に押圧すると、カップの壁がわずかに“きのこ型に広がり”すなわち外側にふくらんで、内側のカップが外側のカップに密着する。これによって機械的な噛み合わせと低抵抗の電気的接続の両方が形成される。図示するように、内側のカップはリードの一部で形成され、外側のカップはバスバー中に形成される。これらは必要であれば逆にすることができることは明らかである。 【0040】 第2実施例のアノードリード接続部とカソードリード接続部はかみあわされたリードとバスバーの凹部によって形成されるが、本発明の範囲内で締まり嵌めと定義される他の機械的噛み合わせ接続およびそれと同等の方法を用いることができる。たとえば、噛み合わせ接続はきのこ状とされる部材としてリベット等を用いて達成することができる。LEDモジュールの第2実施例ではそれぞれのリードに1つの噛み合わせ接続部を示すが、リードは必要であれば1つあるいはそれ以上の噛み合わせ接続部を用いて対応するバスバーに結合することができる。 【0041】 それぞれのLEDランプと一体になった部材であるアノードバスバーとカソードバスバーからなるLEDモジュールの第1実施例と異なり、この第2実施例はそれぞれのLEDランプと一体でないアノードバスバーとカソードバスバーからなる。したがって、アノードバスバーとカソードバスバー上のそれぞれのLEDランプの配置はそれぞれのLEDランプの製造工程に依存するものではない。それぞれのLEDランプはバスバーの任意の位置に配置することができ、設計者は発光条件あるいはそれを収容するライトアッセンブリーの構成に応じてLEDランプのピッチを変更することができる。 【0042】 この第2実施例のアノードリード接続とカソードリード接続によって、第1実施例の場合と同様に、LEDランプのそれぞれのリードを対応するバスバーに半田接続することが不要になる。半田が不要になることによって、LEDランプに熱的な損傷が発生する可能性がなくなり、その結果それぞれのLEDランプとLEDモジュールの信頼性が向上する。さらに、半田接続を行なわないことによって、導電性の高い材料から製作されたバスバーを使用することができ、それぞれのLEDランプとLEDモジュールの電気的効率が最適化される。バスバーの好適な材料としては銅が挙げられる。 【0043】 熱膨脹係数の異なる2つの接続される金属の間の熱応力の発生を最小限にするためには、選択されるバスバー材料はそれぞれのLEDランプのリード材料の熱膨脹係数(CTE:Coefficient of Thermal Expansion)とほぼ等しいか少なくとも同程度の熱膨脹係数を有することが好ましい。LEDランプのリードと同じCTEを有するバスバー材料を選択することによって、アノードリード接続部34とカソードリード接続部36における熱に起因する機械的な故障の可能性がなくなり、その結果LEDモジュールの信頼性が向上する。また、接続点における腐食等の電食作用の発生を防止するために、バスバーの材料として選択される材料はLEDランプのリードの材料とコンパチブルであることが望ましい。 【0044】 図7は本発明のLEDモジュール10の第3の実施例を示す。第3実施例は、アノードリード接続部34とカソードリード接続部36を除いて第2実施例と同様である。第2実施例と同様に、第3実施例のアノードバスバーおよびカソードバスバーはそれぞれのLEDランプのアノードリードおよびカソードリードと一体になっていない。それぞれのLEDランプのリードはリードと、それに対応するバスバーと一体のタブ40の間に形成された締まり嵌めによってバスバーに機械的電気的に接続される。 【0045】 リード接続部はまずそれぞれのバスバーに少なくとも1つのタブスロット38をカッティングによって設けて図7および図8に示すような一体のタブ40を形成することによって形成される。このカッティングステップ中に、それぞれのバスバーの一体タブは図8および図9に示すように外側にそれぞれのバスバーの前面から離れるように折り曲げられる(なお、図8および図9ではアノードリード接続部34のみを示す)。このタブはそれぞれのLEDランプの対応するリードの表面上に配置するのに十分な大きさと長さのものである。それぞれのLEDランプのリード24の接続部は前面とこの前面の反対側にある後面からなる。それぞれのリードの接続部の後面、対応するバスバーの前面の一体タブの取付部の近傍に置かれる。バスバー28と一体のタブはバスバーに向かって内側に折り曲げられ、図7および図10に示すようにリードの上に折り曲げられる。タブに力が加えられてバーの前面とリードの後面の間、およびリードの前面と一体タブの間の密着によって締まり嵌めが形成される。 【0046】 あるいは、それぞれのLEDランプのリードを2つ以上の一体タブ40からなる締まり嵌めによって対応するバスバーに接続することもできる。たとえば、それぞれのバスバーに一対の一体タブを形成して、それらをリードの周囲で折り曲げて図11にしめすような締まり嵌めを形成することができる(なお、図11ではアノードリード接続部34のみを示す)。無半田のワイヤの成端に用いられる折れ曲がり接続やコネクタ等の他の接続を用いることもできる。また絶縁変位接続法に用いられる接続“スロット”を用いることもできる。 【0047】 このLEDモジュールの第2実施例と同様に、この第3実施例によれば、LEDランプをバスバーの対の上で任意の位置に配置することができ、これによって設計者は発光条件やライトアッセンブリーの構成に応じてLEDランプを配置することができる。また、LEDランプに対するバスバーの位置は図7に示す位置と異なっていてもよい。たとえば、バスバー28および30はそれぞれ、図2に示すものと同様に、その面がそれぞれのLEDランプの後面に直角になるように配置することができる。 【0048】 以上の各実施例において、導電性のバスバーは電気的接続以外にLEDランプのための機械的支持体を形成する。これによって、もはや高価なプリント回路基板を用い、その上にLEDランプを半田付けする必要はない。 【0049】 LEDモジュールの限られた実施例を説明したが、当業者にはさまざまな改造や変更態様を実施可能であることは明らかであろう。たとえば、本発明の範囲内で、このLEDモジュールのLEDランプをここ説明あるいは図示したもの以外の接続法を用いてバスバーに取り付けることができる。代替の接続法としては、スポット溶着等のLEDランプへの熱的損傷を発生させない低温加熱技術等がある。 【0050】 また、LEDモジュールは、以上の説明あるいは図示した態様以外の態様で他のLEDモジュールと接続することができる。たとえば、図12に示すように、多数のLEDモジュールを接続してLEDランプのマトリクス構成とすることもできる。この代替実施例におけるLEDモジュール間の相互接続構成は、基本的には図4に示す直列LEDモジュール相互接続と同じである。しかし、カソードバスバーの一端を隣接するアノードバスバーの一端に接続する代わりに、LEDモジュールはそれに接続されるLEDランプの1つの平行なストリップに対して陰極性であり、同じくそれに接続されるLEDランプの第2の平行なストリップに対して陽極性である共通のバスバーを介して電気的に相互接続される。図12に示すLEDランプのマトリクス構成は、外部電源に対して、その電源の陰極部をこのLEDマトリクスの端部の1つのバスバー、すなわち図12の左端にあるバスバーに接続し、この電源の陽極部をこのLEDマトリクスの他の端部に位置するバスバー、すなわち図12の右端にあるバスバーに接続することによって電気的に接続することができる。この構成を用いて、所定の発光条件を達成する、あるいは特定の設計のライトアッセンブリー内の配置を容易にすることができる。それぞれのLEDランプのアノードリードとカソードリードは、上述した第2実施例において説明したような機械的接続法を用いてバスバーに機械的電気的に接続することができる(なお、図12にはリード接続部を符号34,36で示してある)。あるいは、この代替実施例のLEDランプは上述した接続法のうちの任意のものを用いてバスバーに接続することができる。 【0051】 本発明の範囲内で、このLEDモジュールはその内部に並列/直列接続の構成された多数のLEDランプを用いて構成することができる。図13に示す電気図からわかるように、このような代替実施例はアノードバスバーとカソードバスバーの間に平行に伸張する直列接続された多数のLEDランプストリングで構成することができる。この代替実施例のLEDランプは上述した接続法のうちの任意のものを用いて接続することができる。 【0052】 したがって、特許請求の範囲内において、本発明によるLEDモジュールはここに説明したもの以外の態様で実施することができる。 【0053】 すなわち、本発明のLEDモジュールは、〔1〕それぞれが少なくとも2つの接続リードを有する複数のLEDランプ、 アノードバスバー、 カソードバスバー、および 前記のLEDランプを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に機械的噛み合わせ接続によって機械的電気的に接続する手段を有する光源を提供することを特徴とするものであり、次の〔2〕?〔8〕に示す実施態様を含むものである。 【0054】 〔2〕前記のLEDランプがそれぞれのLEDランプリードの変形部分と前記のバスバーのほぼ相補的な変形部分の間の噛み合わせ作用によって対応するバスバーに接続される〔1〕に記載のLEDモジュール。 【0055】 〔3〕前記の変形部分が互いに密着して噛み合わせ接続部を形成する同心的な凹部を設けたリード部とバスバー部からなる〔2〕に記載のLEDモジュール。 【0056】 〔4〕前記のLEDランプが前記のリードの一部分と前記のバスバーのほぼ相補的な部分の間に形成された締まり嵌めによってバスバーに接続される〔1〕記載のLEDモジュール。 【0057】 〔5〕それぞれのリードとそれに対応するバスバーの前記の相補的な部分が、前記のリードの一部を囲むだけの大きさの前記のバスバーと一体のタブを有し、前記のリードは前面と後面を有し、前記のリードの前記の後面は前記のバスバーの前面に密着し、前記のリードの前記の前面は前記のタブに密着して締まり嵌めを形成する〔4〕に記載のLEDモジュール。 【0058】 〔6〕前記の締まり嵌めがそれぞれのリードと対応するバスバーと一体の2つ以上のタブの間に形成される〔5〕に記載のLEDモジュール。 【0059】 〔7〕前記の複数のLEDランプが前記のアノードバスバーとカソードバスバーの間に直列に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーに電気的に並列に接続された多数のLEDランプストリングを形成する〔6〕に記載のLEDモジュール。 【0060】 〔8〕それぞれのLEDランプの前記のリードと前記のバスバーがほぼ等しい熱膨脹係数を有する導電性材料から構成される〔6〕に記載のLEDモジュール。 【0061】 また、本発明のLEDモジュールは、〔9〕ほぼ平面状のアノードバスバー、 前記のアノードバスバーに平行に隣接して配置されたほぼ平面状のカソードバスバー、 複数のLED、および 前記のLEDを前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーに機械的電気的に接続する接続手段であって、それぞれが前記のバスバーの平面から変形して対応するリードと噛み合わせ嵌めによって係合する前記のバスバーの部分からなる接続手段からなる照明を提供することを特徴とするものであり、次の〔10〕?〔12〕に示す実施態様を含むものである。 【0062】 〔10〕それぞれのLEDが前記のバスバーの前記の変形部分に対してほぼ相補的な変形部分を有する〔9〕に記載のLEDモジュール。 【0063】 〔11〕前記の変形部分が前記のバスバーと一体のタブからなり、前記のタブが前記のLEDの相補的な接続部分の周囲に配置するのに十分な長さを有する〔9〕記載のLEDモジュール。 【0064】 〔12〕前記のバスバーはそれぞれのLEDの接続部分の熱膨脹係数とほぼ等しい熱膨脹係数を有する導電性材料から構成された〔9〕記載のLEDモジュール。 【0065】 さらに、本発明のLED光源は、〔13〕(A)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続されたLEDからなる複数のLEDランプからなる第1のモジュール、 (B)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続されたLEDからなる複数のLEDランプからなる第2のモジュール、および (C)前記の第1および第2のモジュールを電気的に直列に接続する手段からなることを特徴とする。 【0066】 加えて、本発明のLEDモジュールは、〔14〕(A)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードとの間に電気的に接続されたLEDからなる複数のLEDランプ、 からなる第1のモジュール、 (B)アノードバスバー、 前記のアノードバスバーと平行なカソードバスバー、および 前記のバスバーの間に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと一体のアノードリード、前記のアノードバスバーと一体のカソードリード、および前記のアノードリードと前記のカソードリードの間に電気的に接続されたLEDからなる複数のLEDランプ、 からなる第2のモジュール、および (C)前記の第1および第2のモジュールを電気的に直列に接続する手段、 からなることを特徴とするものであり、次の〔15〕?〔20〕に示す実施態様を含むものである。 【0067】 〔15〕前記のアノードバスバーがそれぞれのLEDランプのアノードリードと一体であり、前記のカソードバスバーがそれぞれのLEDランプの前記のカソードリードと一体である〔14〕に記載のLEDモジュール。 【0068】 〔16〕前記の無半田接続手段が機械的噛み合わせ接続部からなる〔14〕に記載のLEDモジュール。 【0069】 〔17〕前記の前記の機械的噛み合わせ接続部がそれぞれのLEDリードとバスバーのほぼ相補的な変形部分の間に形成された噛み合わせ嵌めからなる〔16〕に記載のLEDモジュール。 【0070】 〔18〕前記の複数のLEDランプが前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に直列に接続されて、それぞれが前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーと並列に電気的に接続された多数のLEDランプストリングを形成する〔17〕に記載のLEDモジュール。 【0071】 〔19〕前記の機械的噛み合わせ接続部がそれぞれのLEDリードの一部とそれぞれのLEDリードを覆い、固定的に保持するのに十分な大きさと長さのそれぞれのバスバーと一体のタブの間の締まり嵌めからなる〔16〕に記載のLEDモジュール。 【0072】 〔20〕前記の複数のLEDランプが前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーの間に直列に接続され、それぞれが前記のアノードバスバーと前記のカソードバスバーと並列に電気的に接続された多数のLEDランプストリングを形成する〔19〕に記載のLEDモジュール。 【0073】 【発明の効果】 本発明は上記のように構成したので、以下の効果を奏することができる。 (1)半田を用いないLEDモジュールを提供することができる。これにより、半田付けの際のLEDチップの熱的な損傷を防止し、LEDの信頼性を向上させ、光源としての適性に優れたLEDモジュールを提供が可能となる。 【0074】 (2)LEDモジュールはそれぞれのLEDを所定の形状あるいは発光条件に対応して任意の間隔とすることが容易である。また、ライトアッセンブリーの設計に応じて、例えば直列の構成あるいは直列と並列を組み合わせた構成のLEDランプを有する構成とすることができる。さらには、材料コストおよび製造コストの両方の観点から生産性の高い、LEDモジュールを提供することができる。 【0075】 (3)ランプ等の設計者は、特定のアプリケーションに対する所望の発光条件に応じてモジュール中のそれぞれのLEDの配置を変更し、ライトアッセンブリー内に組み込むように構成することもでき、設計の自由度が大きくなる。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のLEDモジュールからなる車両用ライトアッセンブリーの概略分解側面図である。 【図2】 本発明のLEDモジュールの第1実施例の斜視図である。 【図3】 図2の線3-3におけるLEDの断面図である。 【図4】 直列に電気的に接続された3つのLEDモジュールからなるLEDアッセンブリーの電気図である。 【図5】 LEDモジュールの第2実施例の斜視図である。 【図6】 図5の線6-6におけるリード接続の部分断面図である。 【図7】 LEDモジュールの第3実施例の斜視図である。 【図8】 タブスロット形成後のアノードバスバーの平面図である。 【図9】 アノードバスバーの表面から一体型タブを折り曲げて離した状態のアノードバスバーの側面図である。 【図10】 一体型タブをアノードリードの周囲に折り曲げた状態のアノードバスバーの側面図である。 【図11】 2つの一体型タブを有するアノードバスバーの側面図である。 【図12】 マトリクス状のLEDランプからなる相互接続されたLEDモジュールの代替実施例の平面図である。 【図13】 直列/並列電気接続に構成されたLEDランプからなるLEDモジュールの代替実施例の電気図である。 【符号の説明】 10 LEDモジュール 12 ライトアッセンブリー 14 ハウジング 16 後板 18 LEDランプ 19 コネクタ 20 LEDランプの前面 24 アノードリード 25 LED 26 カソードリード 27 ワイヤ 28 アノードバスバー 29 凸面レンズ 30 カソードバスバー 32 穴 34 アノードリード接続部 36 カソードリード接続部 38 タブスロット 40 タブ |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2007-06-06 |
結審通知日 | 2007-06-08 |
審決日 | 2009-02-09 |
出願番号 | 特願平6-225776 |
審決分類 |
P
1
41・
856-
Y
(H01L)
P 1 41・ 121- Y (H01L) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 吉野 三寛 |
特許庁審判長 |
亀丸 広司 |
特許庁審判官 |
川本 真裕 中島 成 |
登録日 | 2003-06-20 |
登録番号 | 特許第3441182号(P3441182) |
発明の名称 | 発光ダイオードモジュールおよび発光ダイオード光源 |
代理人 | 西島 孝喜 |
代理人 | 宍戸 嘉一 |
代理人 | 小川 信夫 |
代理人 | 大塚 文昭 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 箱田 篤 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 西島 孝喜 |
代理人 | 小川 信夫 |
代理人 | 箱田 篤 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 大塚 文昭 |
代理人 | 宍戸 嘉一 |
代理人 | 中村 稔 |