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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G11B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G11B
管理番号 1194596
審判番号 不服2006-15634  
総通号数 113 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-07-20 
確定日 2009-03-19 
事件の表示 特願2003-124222「ディスク装置」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 1月 8日出願公開、特開2004- 5958〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、平成8年3月25日に出願した特願平8-68831号の一部を平成15年4月28日に新たな特許出願としたものであって、平成17年12月2日付けの拒絶理由通知に対する応答期間内の平成18年2月6日付けで意見書が提出され、平成18年3月7日付けの拒絶理由通知に対する応答期間内の平成18年5月12日付けで手続補正がなされたが、平成18年6月13日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成18年7月20日付けで拒絶査定不服審判が請求されるとともに同年8月8日付で手続補正がなされた。
なお、当審からの前置報告書について請求人に意見を求めたところ、平成20年11月28日付けで回答書が提出されたものである。

第2 平成18年8月8日付けの手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成18年8月8日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.本件補正
平成18年8月8日付け手続補正(以下「本件補正」という。)は、明細書についてするもので、そのうち特許請求の範囲については、本件補正前に、

「【請求項1】 ヘッド位置決め用サーボ情報とともにデータ情報と該データ情報についての長さ情報を示すカウント情報とを有するレコード情報を記憶するデータ面を複数有するディスク媒体をそなえ、該ディスク媒体における複数のデータ面毎に設けられたヘッドを介して該情報の記録/再生を行なうディスク装置において、
該ディスク媒体に、該複数のデータ面の開始位置を示すインデックス・マーカが、それぞれのデータ面に応じて所定長遅らせて記録されるとともに、前記インデックス・マーカから所定間隔を空けて前記ヘッド位置決め用サーボ情報が記録されて構成されることを特徴とする、ディスク装置。
【請求項2】 該所定長が、該ヘッド位置決め用サーボ情報から次の該ヘッド位置決め用サーボ情報までの長さの整数倍であることを特徴とする、請求項1記載のディスク装置。

とあったところを、

本件補正後、
「【請求項1】 ヘッド位置決め用サーボ情報とともにデータ情報と該データ情報についての長さ情報を示すカウント情報とを有するレコード情報を記憶するデータ面を複数有するディスク媒体をそなえ、該ディスク媒体における複数のデータ面毎に設けられたヘッドを介して該情報の記録/再生を行なうディスク装置において、
該ディスク媒体に、該複数のデータ面の開始位置を示すインデックス・マーカが、それぞれのデータ面に応じて所定長遅らせて記録されるとともに、前記インデックス・マーカから、前記データ情報を分割して得られるセグメントの整数倍の長さの所定間隔を空けて前記ヘッド位置決め用サーボ情報が記録されて構成されることを特徴とする、ディスク装置。
【請求項2】 該所定長が、該ヘッド位置決め用サーボ情報から次の該ヘッド位置決め用サーボ情報までの長さの整数倍であることを特徴とする、請求項1に記載のディスク装置。」
とするものである。

上記本件補正の独立請求項1は、本件補正前の独立請求項1と比較して、発明を特定するための事項である「所定間隔」について、「前記データ情報を分割して得られるセグメントの整数倍の長さの」と限定するものであるから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第5項に規定する要件を満たすか)否かについて、以下検討する。

2.引用例

原査定の拒絶の理由に引用された特開平3-216866号公報(平成3年9月24日公開、以下「引用例」という。)には、図面と共に、以下の記載がある。(なお、下線は、当審で付与した。)

(1)「A.産業上の分野
本発明は、移動する記録媒体上にサーボ・セクションを与え、且つそれをサンプルする方法及び装置に係り、より詳細に言えば、ディスク・ファイルのサーボ・セクターがサンプルされるレート(割合)、または、テープ駆動装置のサーボ・セクションがサンプルされるレートがデータ・アーキテクチャとは無関係に独立しているサーボ・セクター(またはサーボ・セクション)をサンプルする方法及び装置に関する。」(5頁右上欄2?11行)

(2)「C.発明が解決しようとする課題
サーボのサンプル・レートが一定であり、使用されるデータ・アーキテクチャとは独立しており、且つサーボ情報に用いられるディスクの合計の領域によってのみ制限されるような、非セクタード及びセクタードの両方のディスクと、フォーマットされたテープとに使用可能であり、ユーザに対しては透明である記録技術の出現が待たれている。
D.課題を解決するための手段
本発明に従ってディスク上に書込まれたサーボ・セクター(または、テープ上に書込まれたサーボ・セクション)は、与えられたトラック上で等間隔で離隔され、そして、探索動作、設定動作及びトラック追従動作の間で読取られる。本発明において、与えられたトラック上で等間隔で離隔されたサーボ・セクター(またはサーボ・セクション)が、データ・セクターのデータ・フイールド内か、または標識領域の中か、またはアドレス表示マーク(アドレス・マークとか、インデックス・マーカなど)の直後かに位置付けられるような態様で、ディスク、またはテープ上に適用されているデータ・セクター、または可変長レコードのようなトラック上のサーボ・セクター(またはサーボ・セクション)と、長い関連データ・セクションとの間の、許容し得るタイム・セパレーション(時間的な間隔)を決定するアルゴリズムが用いられる。サーボ・セクター(またはサーボ・セクション)がサンプルされるレートは、データ・セクションの数及び長さとは独立している。この独立した関係の結果として、この技術はCLD記録にも、通常のFBAにおけるセクタード・サーボを用いたバンデッド・ディスク(banded disk)にも、または、データがFBAまたはCKDでフォーマットされたテープ駆動装置のための可変長のレコード中に書込まれたカウント・キー・データ(count-key-data-CKD)のような非セクタード・アーキテクチャーにも良好に適用することができる。」(6頁左上欄9行?左下欄5行)

(3)「第2図に示されたように、本発明に従ったサーボ・セクター30は従来のセクター9とは著しく異なっている。サーボ・セクター30は、コード拘束(CC)部分32を有する読取り/書込みフィールド31と、第1図のフィールド15の書込み回復機能を与える速度ギャップ33とを含んでいる。コード拘束部分32は、衰退する書込み電流が、最後のデータ遷移に対して余りにも近過ぎるデータ遷移を書込むのを防止するためのビットで構成されている。ディスク駆動モータの回転軸の速度の変化によって発生されるタイミング傾斜(timing slope)を調整する速度ギャップ33は、読取り/書込みフィールド31とサーボ開始マーク34との間に挿入されている。
サーボ開始マーク34は位置エラー信号(PES)フィールド35の立上りの終りの所にある。PESフィールド35とオプショナルのVCO同期フィールド37との間に、駆動モータの回転軸速度の変化を調整するギャップ36が再度現われる。VCO同期フィールド37(または、若し37が使用されなければ、ギャップ36)に続いて、コーディング拘束及び同期ビットを含むフィールド38がある。この場合、同期ビットは例えば、(2、7)コードに対しては00である。フィールド32、37、38は、書込み動作の間で部分的に書込まれ、フィールド33及び35はサーボ書込み動作の間だけで書込まれる。
従って、各サーボ・セクター30は、位置情報を含むPESフィールド35中のビットと、PESフィールド35の両側に、データの書込み及び読取りの割込み及び復帰を制御するためのフィールドのビットとで構成されていることが判る。
第3図は本発明を実施することのできるデータ・セクターMの代表的なトラック39の種々の領域、またはフィールドを示している。第3図に示した垂直の矢印で示されたすべての位置の中に本発明に従ったサーボ・セクター30を挿入することが可能なので、第2図のサーボ・セクター30は示していない。
図示されているように、各トラック39は以下のフィールドを含んでいることが望ましい。即ち、それらは、書込み/読取り回復及びAGCフィールド15´と、タイミングの傾斜を補償するバッド・フィールド42、43と、第1図の従来のセクター・サーボ中の対応する基本的でないフィールドと実質的に同じであり、15´を持つフィールド16´、18´、19´、22´、23´、24´である。
サーボ・セクター30は工場で書込まれ、データ・フィールド27´内の任意の位置か、或は、ID/CRCフィールド、またはフィールド27´のECC部分のような各データ・セクターM中の他の所定の或る位置に挿入される。然しながら、フィールド22´の部分及びフィールド27´の上記のECC部分は、フィールド27´のデータ部分の長さを比較すると、許容可能な多数のサンプル位置において小さな利得しか得ることができないほど非常に短い。従って、実際問題として、サーボ・セクション30はフィールド27´のデータ部分の任意の位置か、或はAM16´の直後の位置に挿入されるのが好ましい。」(7頁左上欄19行?右下欄19行)

(4)「本発明においては、各サーボ・セクター30は、すべてのデータ・セクターMに対してAM16´、またはインデックス・マーク52の所で開始する必要はなく、また、サーボ・セクターの位置がデータ・セクター毎に同じである必要はない。然しながら、若し、第4図に示されたように、各バンド中の最初のサーボ・セクターが共通半径インデックス・マーク52の所で開始し、且つそのようなバンド中の相次ぐ各サーボ・セクターが、上記の共通半径インデックスから等間隔から等しい時間間隔で配置された相次ぐ位置の所で開始されるならば、ディスクのフォーマット化は単純化される。」(8頁左下欄6?17行)

(5)「CKDフォーマットへの適用
この場合も工場において、サーボ・セクターが位置付けられ、書込まれる。与えられたトラック上に記録された最初のデータは、第4図の参照数字52のようなインデックス・マークにおいて開始するように置かれる。若し次のサーボ・セクターが書込み/読取り回復領域内に置かれたならば、次のサーボ・セクターがデータ領域に置かれたことを保証するために、バッド・ビットが記録の端部に加えられる。若し、次のサーボ・セクターが次のデータ記録の開始点における不許可のフィールド内に置かれるならば、バッド・ビットが次のサーボ・セクターを持つ次のアドレス・マークに整列するために、現在のレコードの端部に加えられる。この処理はトラック上のすべてのセクターに対して反復される。制御装置は書込み動作の間でバッド・ビットを発生し、読取り動作の間でそのバッド・ビットを取り出して、上記の動作をホスト・コンピュータに対して透明にさせる。」(11頁左上欄1?19行)

(6)「本発明をディスク駆動装置に適用することについて説明したが、本発明はテープ駆動装置にも同様に適用することができるのは明らかである。両方の駆動装置において、ディスクに対するサーボ・セクター、またはテープに対するサーボ・セクションがサンプルされるレートは、ディスク、またはテープがFBA、またはCKDアーキテクチャにおいてフォーマットされているか否かとは無関係に独立している。」(11頁右上欄2?10行)

(7)「本明細書において用いられる術語において、「移動媒体」とは、特に言及しない限り、磁気ディスク、磁気光学的ディスク、光学ディスク、または磁気テープ、光学テープを意味しており、「サーボセクション」とは、ディスク・ファイルのサーボ・セクターとテープ駆動装置のサーボ・セクションとを意味し、そして、「データ・セクション」とは、FBA及びCLDフォーマット用のデータ・セクターと、CKDフォーマットの可変長記録のデータ・セクターを意味している。」(11頁右下欄6?15行)

ここで、上記摘示した実施形態であるCKDフォーマットについて図面の記載とともに総合勘案すると、引用例には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認める。

「サーボ・セクターとCKDフォーマットの可変長レコードのデータ・セクターとを有するディスクに、データの書込み/読取り動作を行うディスク駆動装置において、
サーボ・セクターは、トラック上に記録されたインデックス・マークから等間隔で配置されている、ディスク駆動装置。」

3.対比

そこで、本願補正発明と引用発明とを対比する。

(1)引用発明の「サーボ・セクター」は、トラック追従動作のための位置情報を含むから、本願補正発明の「ヘッド位置決め用サーボ情報」と共通する。
引用発明の「データ」「ディスク」及び「書込み/読取り」は、それぞれ本願補正発明の「データ情報」「ディスク媒体」及び「記録/再生」に相当する。
所謂「CKDフォーマット」のレコードはカウント部とデータ部等から構成され、カウント部には、データ長等が記録されていることは自明のことであるから、引用発明の「CKDフォーマットの可変長レコードのデータ・セクター」は、本願補正発明の「データ情報と該データ情報についての長さ情報を示すカウント情報とを有するレコード情報」に相当する。また、情報の記録/再生にはヘッドを用いることは当然のことである。
結局、引用発明は本願補正発明における「ヘッド位置決め用サーボ情報とともにデータ情報と該データ情報についての長さ情報を示すカウント情報とを有するレコード情報を記憶するデータ面を」「有するディスク媒体をそなえ、該ディスク媒体における」「データ面」「に設けられたヘッドを介して該情報の記録/再生を行なう」構成を有することで共通する。
(2)引用発明の「インデックス・マーク」は、本願補正発明の「インデックス・マーカ」に相当する。
引用発明の「サーボ・セクター」は、「インデックス・マークから等間隔で配置され」ており、インデックス・マークとサーボ・セクターとは所定間隔空けて書込まれているいることは明らかであるから、引用発明は、本願補正発明の「ディスク媒体に、」「データ面の開始位置を示すインデックス・マーカが、」「そ」「のデータ面に」「記録するとともに、前記インデックス・マーカから、」「所定間隔を空けて前記ヘッド位置決め用サーボ情報が記録」に相当する構成を備えている。
(3)引用発明の「ディスク駆動装置」は、本願補正発明の「ディスク装置」に相当する。
そうすると、本願補正発明と引用発明とは、次の点で一致する。

<一致点>
「ヘッド位置決め用サーボ情報とともにデータ情報と該データ情報についての長さ情報を示すカウント情報とを有するレコード情報を記憶するデータ面を有するディスク媒体をそなえ、該ディスク媒体におけるデータ面に設けられたヘッドを介して該情報の記録/再生を行なうディスク装置において、
該ディスク媒体に、該データ面の開始位置を示すインデックス・マーカが、そのデータ面に記録するとともに、前記インデックス・マーカから、所定間隔を空けて前記ヘッド位置決め用サーボ情報が記録されて構成される、ディスク装置。」の点。

そして、次の各点で相違する。
<相違点>
(a)本願補正発明は、ディスク媒体が「複数」のデータ面を有し、「複数」のデータ面毎にヘッドを設けているのに対し、引用発明は、そのような構成の記載がされていない点。

(b)本願補正発明は、インデックス・マーカが、「それぞれのデータ面に応じて所定長遅らせて」記録されるのに対し、引用発明は、そのような構成を有していない点。

(c)「所定間隔」について、本願補正発明は、「前記情報を分割して得られるセグメントの整数倍の長さ」と特定しているのに対し、引用発明はそのような特定がなされていない点。

4.判断

そこで、上記相違点について検討する。

相違点(a)、(b)について
ディスク媒体が複数のデータ面を有し、複数のデータ面毎にヘッドを設けると共に、開始位置を示すインデックス・マークがそれぞれのデータ面に応じて所定長遅らせて記録されているディスク装置は、周知(原査定の拒絶の理由に引用された特開昭52-84708号公報、特開平7-254242号公報等)である。
そして、ディスク媒体が複数のデータ面を有し、データフォーマットがCKDフォーマット方式であるディスク装置も周知(特開平7-312030号公報の【従来の技術】の記載等参照)であるから、引用発明において、ディスクが複数のデータ面を有し、複数のデータ面毎にヘッドを設けると共に、インデックス・マークがそれぞれのデータ面に応じて所定長遅らせて記録されることは当業者が容易に想到できたものである。

相違点(c)について
インデックス・マークからの距離をセグメントの整数倍の長さで表すCKDフォーマット方式のディスク装置は周知(前置報告書で提示された特開平2-79266号公報等)である。
そうすると、引用発明においても、上記周知技術を適用して、インデックス・マークからサーボ・セクターまでの距離をセグメント単位とする距離とすることは当業者が容易に想到できたものである。

なお、審判請求人は、審尋に対する回答書において、「これに対して、本願発明では、ハイブリッド型のディスク装置で、サーボ面に記録されたインデックス・マーカに基づいて位置決め用サーボ情報を発生させているため、インデックス・マーカから所定間隔を空けて位置決め用サーボ情報を記録することが可能となります。」旨主張している。しかしながら、請求項1には、「ハイブリッド型のディスク装置で、サーボ面に記録されたインデックス・マーカに基づいて位置決め用サーボ情報を発生させ」に相当する構成はなく、結局、特許請求の範囲に記載された事項に基づくものでないから、請求人の上記主張は採用できない。
そして、上記相違点を総合的に判断しても、本願補正発明が奏する効果は引用例及び周知技術から、当業者が十分に予測できたものであって、格別なものとはいえない。
したがって、本願補正発明は、引用例に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。

5.本件補正についてのむすび

以上のとおり、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について

1.本願発明

平成18年8月8日付けの手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成18年5月12日付け手続補正で補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される、前記「第2[理由]1.」の補正前の「請求項1」として記載したとおりのものである。

2.引用例及びその記載

原査定の拒絶の理由で引用された引用例及びその記載事項は、上記「第2[理由]2.」に記載したとおりである。

3.対比・判断

本願発明は、上記「第2[理由]3.4.」で検討した本願補正発明から「所定間隔」について、「前記データ情報を分割して得られるセグメントの整数倍の長さの」との限定を削除して上位概念化したものである。
そうすると、本願発明の構成要件を全て含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明が、上記「第2[理由]3.4.」に記載したとおり、引用例に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様の理由により、引用例に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび

以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-01-13 
結審通知日 2009-01-20 
審決日 2009-02-02 
出願番号 特願2003-124222(P2003-124222)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G11B)
P 1 8・ 121- Z (G11B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 齋藤 哲  
特許庁審判長 小松 正
特許庁審判官 吉川 康男
江畠 博
発明の名称 ディスク装置  
代理人 真田 有  

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