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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1195123
審判番号 不服2006-10833  
総通号数 113 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-05-25 
確定日 2009-04-02 
事件の表示 特願2001-190206「1チップマイクロコンピュータ及びそれを用いたICカード」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 1月10日出願公開、特開2003- 6047〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成13年6月22日の出願であって、平成17年9月16日付けで拒絶の理由が通知され、同年11月28日付けで手続補正がされ、平成18年1月10日付けで拒絶の理由が通知され、同年3月27日付けで意見書が提出されたが、同年4月17日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、同年5月25日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。

2.本願発明
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成17年11月28日付けの手続補正書によって補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された次の通りのものである。

「プログラムを格納する記憶手段と、
該記憶手段に格納されたプログラムを実行する演算処理装置と、
前記記憶手段へのアクセスを許可するアドレス範囲を設定するアクセス許可アドレス範囲設定手段と、
該アクセス許可アドレス範囲設定手段によって設定されたアドレス範囲以外にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力するアクセス違反検出手段と、
前記演算処理装置がアクセスするアドレスを監視するとともに前記アクセス違反信号が検出されたときのアドレスの値を保持するアドレス格納手段と、
を備え、
前記演算処理装置が、前記アドレス格納手段に格納されているアドレスとアクセス違反を起こしたプログラムのダウンロード開始アドレスに基づいて、アクセス違反を起こした命令コードの前記記憶手段にダウンロードされる前のプログラムにおける絶対アドレスを検出することを特徴とする1チップマイクロコンピュータ。」

なお、請求項1には、「前記アドレス格納処理手段」と記載されているが、これは、「前記アドレス格納手段」の誤記であることは、明らかであるので、上記のように認定した。

3.引用発明
原査定の拒絶の理由に引用された特開平06-202957号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面と共に以下の事項が記載されている。(下線は、当審にて便宜上付与したもの。)

A.「【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メモリ保護装置に係り、詳細には、マイコンシステム等におけるメモリへの不当書込みを防止するメモリ保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイコンシステム等におけるメモリ保護として代表的なものにメモリへの不当書込みを防止するためのライトプロテクトという手法がある。このライトプロテクト手法は、例えば、図4に示すように、CPU1、メモリ2及びメモリライトプロテクト装置3から構成されるマイコンシステムにおいて、CPU1がメモリライトプロテクト装置3に出力するプロテクト領域設定信号により、予めメモリ2の書込み禁止領域を設定し、メモリライトプロテクト装置3は、CPU1からアドレスバス4に出力されるアドレス及びメモリコントロール信号により書メモリ2内のアドレスへの込み要求を監視し、何等かの要因(多くはプログラムのバグによるもの)で、メモリ2内の設定した書込み禁止領域への書込み要求が発生した場合、メモリ2に出力するメモリライト信号の出力を中止するとともに、割込信号をCPU2に出力して不当書込みである旨を通知して以後の処理を中止することにより、メモリ2への不当書込みを禁止し、メモリを保護するようにしている。
【0003】また、このライトプロテクト手法を発展させて、不当書込みを検出した場合、実際にアクセスされたメモリのアドレスや書込もうとしたデータを不当書込み情報として通知するようにし、プログラムのバグの解析を容易にしたシステムもある。」

B.「【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来のメモリのライトプロテクト手法にあっては、不当書込みを検出した場合、実際にアクセスされたメモリのアドレスや書込もうとしたデータを不当書込み情報として通知するだけであったため、その不当書込みを発生させたプログラムの中で、どのプログラム・フェッチ・アドレスによるものかを知ることができないという問題点があった。
【0005】本発明の課題は、プログラム・フェッチ・アドレスをモニタし、不当書込みが発生した時のプログラム・フェッチ・アドレスを知ることができるようにすることである。」

C.「【0011】
【実施例】以下、図1?図3を参照して実施例を説明する。
【0012】図1?図3は、本発明のメモリ保護装置を適用したのマイコンシステムの一実施例を示す図である。
【0013】まず、構成を説明する。図1は、マイコンシステム10のブロック構成図である。この図において、マイコンシステム10は、CPU11、プログラムROM12、メモリ13、不当書込情報装置14及びメモリライトプロテクト装置15により構成され、各部は、データバス16及びアドレスバス17に接続されている。
【0014】CPU11は、プログラムROM12に内に格納された各種演算プログラムに基づいて各種演算プログラムを実行し、データバス16及びアドレスバス17を介してメモに13内のアドレスにアクセスし、データの読み出しやデータの書き換えを行い、データの書き換えを行う時は、メモリコントロール信号をメモリライトプロテクト装置15に出力し、メモリライトプロテクト装置15を介してメモリライト信号をメモリ13に出力する。
【0015】また、CPU11は、メモリライトプロテクト装置15にメモリプロテクト設定信号を出力し、すなわち、予めメモリライトプロテクト装置15にメモリ13内のライトプロテクトエリアを設定するプロテクト情報を通知するとともに、プログラムROM12に内に格納された各種演算プログラムの実行時、そのプログラムフェッチ信号を不当書込情報装置14に出力し、すなわち、プログラムROM12のプログラム・フェッチ・アドレス情報を出力する。また、CPU11には、メモリライトプロテクト装置15から割込信号が入力されており、この割込信号によって不当書込みが発生したことが通知されると、不当書込情報装置14に直前にラッチされたプログラム・フェッチ・アドレス情報をデータバス16を介して読み出し、不当書込みが発生した旨の情報とともにプログラム・フェッチ・アドレス情報を図外のCRT等に表示する。
【0016】プログラムRAM12は、CPU11により実行される各種演算プログラムを格納する。メモリ13は、RAM等から構成され、CPU11により実行される各種演算プログラムにより処理され、データバス16を介して読み出し、書込みされるデータを格納するメモリエリアを形成し、そのメモリエリアは、アドレスバス17を介してアクセスされるアドレス毎に分割される。
【0017】不当書込情報装置14は、図2に示すように、数ワードのアドレス情報をラッチするレジスタにより構成され、CPU11から入力されるプログラムフェッチ信号によりプログラムROM12のプログラム・フェッチ・アドレス情報を順次レジスタ内にラッチする。このラッチ動作は、メモリライトプロテクト装置15から割込信号が出力されるまで続けられ、割込信号が出力された時点で、直前にラッチしたプログラム・フェッチ・アドレスは、データバス16を介してCPU11により読み出される。
【0018】メモリライトプロテクト装置15は、CPU11からメモリプロテクト設定信号により入力されたライトプロテクトエリアを設定するプロテクト情報に基づいて、アドレスバス17にCPU11から出力されるアドレスをモニタし、ライトプロテクトエリアに対して、CPU11から入力されるメモリコントロール信号により書込み要求が発生すると、メモリ13に出力するメモリライト信号をマスクするとともに、CPU11に対して割込信号を出力し、不当書込みが発生した旨を通知する。」

D.「【0020】上記マイコンシステム10内の各部における動作を図3(a)?(e)に示す信号のタイミングチャートを参照して説明する。
・・・(中略)・・・・
【0022】この処理データの読み出し、書込み動作に際して、CPU11から不当書込情報装置14に対して実行中のプログラムのプログラム・フェッチ・アドレス情報が、プログラムフェッチ信号として順次出力され(図3(b)参照)、不当書込情報装置14内の上記図2に示したレジスタにラッチされる(図3(a)参照)。また、処理データの読み出し、書込み動作に際して、CPU11からアドレスバス17に出力されるアドレスは、メモリライトプロテクト装置15によりモニタされている。
・・・(中略)・・・
【0024】この時、メモリライトプロテクト装置15からCPU11と不当書込情報装置14に対して割込信号が出力され(図3(e)参照)、CPU11に不当書込みが発生した旨が通知される。不当書込情報装置14では、割込信号の発生によりプログラム・フェッチ・アドレス情報のラッチが停止され、CPU11では、割込信号の発生の直前に、不当書込情報装置14内のレジスタにラッチされたプログラム・フェッチ・アドレス情報がデータバス14を介して読み出され、図外のCRT等に出力され、不当書込みが発生した旨のメッセージとともに、その読み出したプログラム・フェッチ・アドレス情報が表示されて通知される。
【0025】したがって、マイコンシステム10においては、不当書込情報装置14を付加し、不当書込みが発生した時、メモリ13への書込みを停止するとともに、その不当書込みが発生したプログラムROM12のプログラム・フェッチ・アドレス情報を通知するようにしたことにより、メモリを保護することができるとともに、不当書込みを発生する要因となったプログラムの所在を示すアドレス情報を通知することができ、不当書込みの原因究明を容易にすることができる。」

上記、C.D.の記載および図2では、符号12の名称として「プログラムROM」の他に、段落[0016]で「プログラムRAM」が混在して用いられているが、段落[0016]の前記用語は「プログラムROM」の誤記であることは明らかであるので、以下、プログラムROMであるとして用いる。

そして、上記D.に「その不当書込みが発生したプログラムROM12のプログラム・フェッチ・アドレス情報を通知するようにしたことにより、メモリを保護することができるとともに、不当書込みを発生する要因となったプログラムの所在を示すアドレス情報を通知することができ」ると記載の、不当書込みを発生する要因となったプログラムの所在を示すアドレス情報とは、プログラムROMに格納された演算プログラムが逐次読み出されて処理されるときに、不当書込を発生させる要因となった前記演算プログラムのコードのアドレスを示すものであるから「アクセス違反を起こした命令コードのアドレス」を示すものである。
よって、これらの記載より、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

プログラムROMと、
該プログラムROMに格納されたプログラムを実行するCPUと、
メモリ内のライトプロテクトエリアを設定するとともに、
該ライトプロテクトエリアに対して、書込み要求が発生すると、割込信号を出力するメモリライトプロテクト装置と、
前記CPUがアクセスするプログラムROMのプログラム・フェッチ・アドレス情報を順次レジスタ内にラッチするとともに、前記割込信号が検出された直前のプログラム・フェッチ・アドレスを保持する不当書込情報装置と、
を備え、
前記CPUが、前記不当書込情報装置に格納されているアドレスに基づいて、アクセス違反を起こした命令コードのアドレスの検出をすることを特徴とするマイコンシステム。

4.対比
本願発明と引用発明とを対比すると、引用発明の「プログラムROM」、「CPU」、「メモリライトプロテクト装置」、「割込信号」は、それぞれ、本願発明の「プログラムを格納する記憶手段」、「演算処理装置」、「アクセス違反検出手段」、「アクセス違反信号」に相当する。

そして、引用発明の「CPUがアクセスするプログラムROMのプログラム・フェッチ・アドレス情報を順次レジスタ内にラッチする」ことは、割込信号が発生した時点で、CPUがプログラムのどのアドレスのコードを処理していたかを確認可能とするために、順次ラッチするものであるから、本願発明の「演算処理装置がアクセスするアドレスを監視する」事に相当し、
引用発明の「割込信号が検出された直前のプログラム・フェッチ・アドレスを保持する不当書込情報装置」に関し、図3のタイミングチャートにあるように、プログラムはアドレス単位にフェッチされた後に、実行されることから、「割込信号が検出された直前のプログラム・フェッチ・アドレス」とは、割込信号を発生される原因となったプログラムのアドレスのことである。従って、引用発明の「割込信号が検出された直前のプログラム・フェッチ・アドレスを保持する不当書込情報装置」は、本願発明の「アクセス違反信号が検出されたときのアドレスの値を保持するアドレス格納手段」に相当する。

また、引用発明の、「メモリ内のライトプロテクトエリアを設定するとともに、該ライトプロテクトエリアに対して、書込み要求が発生すると、割込信号を出力するメモリライトプロテクト装置」を有する構成は、本願発明の「前記記憶手段へのアクセスを許可するアドレス範囲を設定するアクセス許可アドレス範囲設定手段」と、「アクセス許可アドレス範囲設定手段によって設定されたアドレス範囲以外にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力するアクセス違反検出手段」とを有する構成とは、記憶手段へのアクセス違反検出のための範囲を設定する手段を有し、アクセスを許可しないアドレス範囲にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力する手段である点で共通する。
さらに、引用発明の、「CPUが、前記不当書込情報装置に格納されているアドレスに基づいて、アクセス違反を起こした命令コードのアドレスの検出をする」ことと本願発明の「演算処理装置が、前記アドレス格納処理手段に格納されているアドレスとアクセス違反を起こしたプログラムのダウンロード開始アドレスに基づいて、アクセス違反を起こした命令コードの前記記憶手段にダウンロードされる前のプログラムにおける絶対アドレスを検出する」こととは、アクセス違反を起こした命令コードのアドレスの検出をする点で共通する。
また、引用発明の「マイコンシステム」と本願発明の「1チップマイクロコンピュータ」とは、マイコンシステムである点で共通する。

よって、本願発明と引用発明とは、

プログラムを格納する記憶手段と、
該記憶手段に格納されたプログラムを実行する演算処理装置と、
記憶手段へのアクセス違反検出のための範囲を設定する手段と、
アクセスを許可しないアドレス範囲にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力する手段と、
前記演算処理装置がアクセスするアドレスを監視するとともに前記アクセス違反信号が検出されたときのアドレスの値を保持するアドレス格納手段と、
を備え、
アクセス違反を起こした命令コードのアドレスの検出をするマイコンシステム。

である点で一致し、次の点で相違する。


(相違点1)
本願発明では、「プログラムを記憶する記憶手段」と、「アクセス違反検出のための範囲を設定」される記憶手段が同一の記憶手段であるのに対して、引用発明では、別の記憶手段である点。

(相違点2)
「記憶手段へのアクセス違反検出のための範囲を設定する」機能と、「アクセスを許可しないアドレス範囲にアクセス違反検出信号を出力する」機能が、本願発明では、「アクセス許可アドレス範囲設定手段」と「アクセス違反検出手段」として異なる手段で構成されているが、引用発明では、1つのメモリライトプロテクト装置で構成されている点。

(相違点3)
記憶手段へのアクセス違反検出のための範囲を設定する手段を有し、アクセスを許可しないアドレス範囲にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力する手段として、本願発明では、アクセスを許可するアドレス範囲を設定し、該設定されたアドレス範囲以外にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力するのに対して、引用発明では、ライトプロテクトエリアを設定し、該ライトプロテクトエリアに対して、書込み要求が発生すると、割込信号を出力する点。

(相違点4)
アクセス違反を起こした命令コードのアドレスの検出として、本願発明では、アドレス格納処理手段に格納されているアドレスとアクセス違反を起こしたプログラムのダウンロード開始アドレスに基づいて、アクセス違反を起こした命令コードの前記記憶手段にダウンロードされる前のプログラムにおける絶対アドレスを検出するのに対して、引用発明では、不当書込情報装置に格納されているアドレスに基づいて、アクセス違反を起こした命令コードのアドレスの検出をするのみである点。

(相違点5)
マイコンシステムとして、本願発明が、1チップマイクロコンピュータの発明であるのに対して、引用発明では、1チップマイクロコンピュータか否か不明である点。

5.検討

(相違点1)について
マイコンシステムにおいて、CPUが実行するプログラムとして、プログラムROM内の汎用プログラム以外に、複数のアプリケーション・プログラムおよび該アプリケーションプログラムがアクセスするデータをダウンロード可能なEEPROMを有する構成は、例えば特開平10-3385号公報([0005]?[0013]参照)、特開平08-190614号公報([0005]、[0007]、[0010]、図3参照)等に記載のように周知であり、複数のプログラムが同一の記憶装置にアクセスする場合に該記憶装置へのアクセスのセキュリティを保つ必要がある事は自明の事項である。
してみると、引用発明のアクセス違反の検出を行うマイコンシステムの対象として、上記のようなEEPROMを有する構成とすることは当業者が容易に推考できる事項であり、その際には、「プログラムを記憶する記憶手段」と「アクセスを許可するアドレス範囲を設定」される記憶手段が同一のEEPROMとなることは、当然の事項である。

(相違点2)について
「記憶手段へのアクセスを許可するアドレス範囲を設定する」機能と、「アクセス許可アドレス範囲設定手段によって設定されたアドレス範囲以外にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力する」機能を、1つの手段で実現するか、別々の手段として実現するかは、当業者がその実装において適宜選択すべき事項に過ぎない。

(相違点3)について
記憶手段へのアクセス違反検出のための範囲を設定する手段を有し、アクセスを許可しないアドレス範囲にアクセスされたときにアクセス違反検出信号を出力する手段として、アクセスを許可しない範囲であるライトプロテクトエリアを設定して、該ライトプロテクトエリアへのアクセスによりアクセス違反検出信号を出力するか、逆に、アクセスを許可する範囲を設定して、該許可範囲以外へのアクセスによりアクセス違反検出信号を出力するかは、アクセス違反の条件設定手法として置換可能であり、適宜選択すべき程度の事項に過ぎない。なお、アクセスとして、更新によるデータ破壊を防ぐためのライト処理のプロテクトのみならず、リードのアクセスについてもプロテクトするか否かは、システム運用上のセキュリティポリシに応じて適宜設定すべき事項に過ぎない。

(相違点4)について
マイコンシステムにおいて、複数のアプリケーション・プログラムをダウンロード可能なEEPROMを有する構成、その際にダウンロードされるリロケータブルなアプリケーション・プログラムは、先頭アドレスが暫定的に「0000」に設定された相対アドレスから、ダウンロード後にはEEPROM上のダウンロード開始アドレスが加算された絶対アドレスに変換されて実行されることは、例えば特開平10-3385号公報([0005]?[0013]、[0027]?[0029]、[0058]参照)等に記載のように周知であり、引用発明のアクセス違反を起こしたプログラムの命令コードのアドレスの検出をするマイコンシステムの対象として、EEPROMを有する構成とすること、その際に検出する命令コードのアドレスとして、検出された絶対アドレスからダウンロード開始アドレスを減算して、ダウンロード前のアプリケーション・プログラムの相対アドレスとすることは、リロケータブルなアプリケーションは個々に作成される事から、その改修において、単体のアプリケーション・プログラム上での相対アドレスとして認識する必要があることは当然の事項であるから、格別のものではない。

(相違点5)について
マイコンシステムにおいて、1つのIC中に各機能を実装し、ワンチップマイクロコンピュータとすることは、通常行われている事項であり、格別のものではない。

そして、本願発明の構成によってもたらされる効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測することができる程度のものであり、格別なものではない。


6.むすび
したがって、本願発明は、引用文献1に記載された発明および周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-01-26 
結審通知日 2009-02-03 
審決日 2009-02-18 
出願番号 特願2001-190206(P2001-190206)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 赤川 誠一高橋 克石川 正二  
特許庁審判長 吉岡 浩
特許庁審判官 吉田 美彦
鈴木 匡明

発明の名称 1チップマイクロコンピュータ及びそれを用いたICカード  
代理人 佐野 静夫  

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