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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1196109
審判番号 不服2006-18090  
総通号数 114 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-08-18 
確定日 2009-04-08 
事件の表示 特願2001-189742「レストラン等におけるオーダリングサービスシステム」拒絶査定不服審判事件〔平成14年 5月17日出願公開、特開2002-140412〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続きの経緯・本願発明
本願は、平成13年6月22日の出願(国内優先権主張平成12年8月25日)であって、その請求項1に記載された発明は、平成18年9月15日付けの手続補正書によって補正された明細書及び図面の記載からみて、本願の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。(以下、「本願発明」という。)
「レストラン等のユーザーテーブルにタッチ画面タイプのオーダ入力手段を配置し、この入力手段からユーザーが実行するオーダ入力をオーダサーバコンピュータを介在させて又は介在させずに管理コンピュータに入力してオーダ内容と料金、テーブル番号などの注文データを、少なくともユーザーにプリントアウトして供給すると共に、前記注文データを精算所のレジスターに供給するオーダーシステムにおいて、前記入力手段のタッチ画面に料理メニューの内容を動画で表示させると共に、当該入力手段に、前記料理メニューなどの画像に連繋され、その画像にタッチ入力した場合の信号と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、かつ、前記料理メニューの各料理の写真,イラストなどの画像と当該画像に対応するバーコード又は数字等の記号、文字などが表示された印刷メニューを前記ユーザーテーブルに配置しておき、前記オーダ入力を、前記タッチ画面をタッチして行うか、又は、前記バーコードリーダ又はキーボードにより、前記印刷メニューの各料理メニューの画像に付帯したバーコード又は数字等の記号、文字などを読み取り又は入力することにより行うかをユーザーが選択できるようにしたことを特徴とするレストラン等におけるオーダリングサービスシステム。」

なお、上記記載中の「入力手段からユーザーが実行するオーダ入力をオーダサーバコンピュータを介在させて又は介在させずに管理コンピュータに入力」は、「入力手段からユーザーが実行するオーダ入力を管理コンピュータに入力」する場合の全てを包含しているから、該記載中の「オーダサーバコンピュータを介在させて又は介在させずに」は、発明特定事項として実質的意味を有しないものと認められる。

また、上記記載中の「前記料理メニューなどの画像に連繋され、その画像にタッチ入力した場合の信号と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、」は、「画像に連繋され、」の修飾先が明確でなく、その意味するところが不明確であるが、本審決においては、下記(1)?(4)の点を勘案し、「『前記料理メニューなどの画像に連繋して出力される、その画像にタッチ入力した場合の信号』と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、」の意味に解釈した。
(1)当該記載は、文言自体や読点の位置からすると、「前記料理メニューなどの画像に連繋されたバーコードリーダ又はキーボードであって、その画像にタッチ入力した場合の信号と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、」の意味に解するのが自然のようにも思われるが、バーコードリーダやキーボードは、印刷メニュー上の画像に付帯したバーコードや数字などを読み取ったり入力したりするものであり、タッチ画面に表示される「料理メニューなどの画像」に連繋するものとは考えられない。
(2)一般に、「タッチ画面タイプの入力手段」においては、「タッチ画面に表示される画像にタッチ入力した場合に出力される信号」は、「タッチ画面に表示される画像」に連繋したものと考えられるし、本願明細書の段落【0008】の「2はCRT(カソードレイチューブ)や液晶パネル等により形成され、内部に端末コンピュータを内蔵したディスプレイ表示部で、その画面の表面はタッチパネルが配されて、表示メニュー内容の該当部をタッチすると、その表示内容の詳細等を表示した画面に切換ると共に、画面に料理メニューが表示されているときは、ある料理メニューにタッチするとその料理の内容が調理している場面等の動画で表示されたり、或は、静止画像で表示されるなどの表示態様で表示され、この表示された画面の中から飲食したい品物の画面にタッチして「確定」のボタン表示をタッチすると、当該メニューがオーダーされたものとして、その注文データが、後に述べるように処理される。」等の記載からも、「タッチ画面に表示される画像にタッチ入力した場合に出力される信号」は、「タッチ画面に表示される画像」に連繋したものであることが伺われる。
(3)本願明細書の発明の詳細な説明中には、上記「『前記料理メニューなどの画像に連繋して出力される、その画像にタッチ入力した場合の信号』と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、」なる解釈を妨げるべき記載はない。
(4)上記記載に関し、出願人(審判請求人)は、平成18年4月20日付けの意見書、及び平成18年9月15日付けの手続補正書(方式)において、「本願発明では、オーダ入力手段に接続するバーコードリーダ又はキーボードは、この入力手段のタッチ画面に表示される料理メニューなどの画像に連繋され、その画像にタッチ入力した場合の信号と同じ信号を直接又は間接に出力させることができるので、オーダの入力を間違えたりするおそれは殆どない。」と主張しているが、該主張の趣旨は定かではないし、明細書中に該主張を裏付ける記載も見当たらないから、該主張を拠り所に上記記載を「前記料理メニューなどの画像に連繋されたバーコードリーダ又はキーボードであって、その画像にタッチ入力した場合の信号と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、」の意味に解することはできない。


2.引用刊行物記載の発明
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願の日前である平成9年11月4日に頒布された「特開平9-288772号公報 」(以下「引用例」という。)には、次の事項が記載されている。
(1)「この注文システムは、店内の各テーブルに設置された液晶ディスプレイを備えた注文端末11(111?11n)と、店内に配置され、注文端末11と通信により接続されたホストコンピュータ12と、厨房に配置され、ホストコンピュータ12と通信により接続された厨房端末13とを備える。」(段落【0017】)
(2)「・・・最初のメニューデータの名称データD3、金額データD4、説明データD5、画像データD6を図4に示すように液晶ディスプレイ17に表示する。客が操作ボタンB2を操作すると、入力部18はこのボタン操作を検出し、記憶部16から対応するメニューデータを順次読み出し、液晶ディスプレイ17に静止画像又は動画による料理の内容を表示する。・・・注文したい料理が液晶ディスプレイ17に表示されたとき、客は注文ボタンB3を押下する。入力部18は、このボタン操作を判別し、そのとき液晶ディスプレイ17に表示されている料理のデータ等を、注文情報として制御部15を通してホストコンピュータ12へ送信する。」(段落【0025】)
(3)「注文情報の構造の例を図5に示す。図示されるように注文情報は、各端末11に予め割り振られた番号を示すテーブル番号データD11と、注文された料理のコードを示す料理コードデータD12と、注文された料理の名前を示す名称データD13と、注文端末11内のタイマ19から取得した現在時刻を示す注文時刻データD14とを備える。」(段落【0026】)
(4)「注文端末11は印刷部を備え、客が伝票を印刷するボタンを押下すると、記憶部16が記憶している注文情報を印刷部が印刷するようにしてもよい。これにより、店員が伝票を配る手間を省くことができる。」(段落【0039】)
(5)「電子レジスタがホストコンピュータ12と接続されており、会計の際、電子レジスタがテーブル番号を送信すると、注文情報管理部22が記憶しているテーブル毎に集計した売り上げ情報の中から該当するテーブルの売り上げ情報を電子レジスタに転送するようにしてもよい。これにより、会計時の店員の作業が容易になり、店員の入力ミス等を防ぐことができる。」(段落【0041】)

これらの記載事項によると、引用例には、「レストラン等のユーザーテーブルに注文端末を配置し、この注文端末からユーザーが実行するオーダ入力をホストコンピュータに入力してオーダ内容とテーブル番号などの注文情報を、少なくともユーザーにプリントアウトして供給すると共に、該当するテーブルの売り上げ情報を精算所のレジスターに供給するオーダーシステムにおいて、前記注文端末の画面に料理メニューの内容を動画で表示させるようにしたレストラン等におけるオーダリングサービスシステム。」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

3.対比
本願発明と引用発明を対比すると、
引用発明の「注文端末」が本願発明の「オーダ入力手段」に相当し、引用発明の「ホストコンピュータ」が本願発明の「管理コンピュータ」に相当する。
また、引用発明の「注文情報」と「該当するテーブルの売り上げ情報」は、いずれも、「テーブル毎の注文に関する情報」であるという意味において、本願発明の「注文データ」と共通する。

したがって、本願発明と引用発明との間には、以下の一致点、相違点があるということができる。

(一致点)
レストラン等のユーザーテーブルにオーダ入力手段を配置し、この入力手段からユーザーが実行するオーダ入力を管理コンピュータに入力してテーブル毎の注文に関する情報を、少なくともユーザーにプリントアウトして供給すると共に、前記テーブル毎の注文に関する情報を精算所のレジスターに供給するオーダーシステムにおいて、前記入力手段の画面に料理メニューの内容を動画で表示させるようにしたことを特徴とするレストラン等におけるオーダリングサービスシステム。

(相違点1)
本願発明の「オーダ入力手段」は「タッチ画面タイプ」であるのに対し、引用発明の「オーダ入力手段」(注文端末)は、「タッチ画面タイプ」ではない。

(相違点2)
本願発明においては、ユーザにプリントアウトして供給する「テーブル毎の注文に関する情報」と、精算所のレジスターに供給する「テーブル毎の注文に関する情報」が、同一の「オーダ内容と料金、テーブル番号などの注文データ」であるのに対し、引用発明においては、ユーザにプリントアウトして供給する「テーブル毎の注文に関する情報」は「オーダ内容とテーブル番号などの注文情報」であり、精算所のレジスターに供給する「テーブル毎の注文に関する情報」は「テーブルの売り上げ情報」であり、両者が同一のものか否か、またそれらが「オーダ内容と料金、テーブル番号などの注文データ」と呼び得るものか否かが定かでない。

(相違点3)
本願発明は、「入力手段に、前記料理メニューなどの画像に連繋され、その画像にタッチ入力した場合の信号(審決注:前記1.に述べたように、『前記料理メニューなどの画像に連繋して出力される、その画像にタッチ入力した場合の信号』の意味に解釈。)と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダ又はキーボードを接続し、かつ、前記料理メニューの各料理の写真,イラストなどの画像と当該画像に対応するバーコード又は数字等の記号、文字などが表示された印刷メニューを前記ユーザーテーブルに配置しておき、前記オーダ入力を、前記タッチ画面をタッチして行うか、又は、前記バーコードリーダ又はキーボードにより、前記印刷メニューの各料理メニューの画像に付帯したバーコード又は数字等の記号、文字などを読み取り又は入力することにより行うかをユーザーが選択できるようにした」なる構成を有しているのに対し、引用発明は、そのような構成を有していない。


4.当審の判断

(1)上記相違点について

ア.(相違点1)について
オーダ入力手段としてタッチ画面タイプのものは、原査定の拒絶の理由に引用された特開平9-146756号公報や実願昭62-71146号(実開昭63-179557号)のマイクロフィルムにも示されるように周知であるし、引用発明に該周知のものを採用することを妨げる事情も認められないから、引用発明の「オーダ入力手段」(注文端末)を「タッチ画面タイプ」のものとすることは、当業者が容易に為し得たことである。
したがって、相違点1の存在をもって本願発明の進歩性を肯定することはできない。

イ.(相違点2)について
ユーザにプリントアウトして供給する「テーブル毎の注文に関する情報」と、精算所のレジスターに供給する「テーブル毎の注文に関する情報」をそれぞれどのようなものとするかは、それらの使用目的に応じて当業者が適宜決定すべき事項であることであるし、ユーザにプリントアウトして供給する「テーブル毎の注文に関する情報」と、精算所のレジスターに供給する「テーブル毎の注文に関する情報」として、「オーダ内容と料金、テーブル番号などの注文データ」と呼び得るものが望ましいことは、通常のレストランにおける料金支払い手順等を考慮すると、当業者に自明である。
してみれば、ユーザにプリントアウトして供給する「テーブル毎の注文に関する情報」と、精算所のレジスターに供給する「テーブル毎の注文に関する情報」を、同一の「オーダ内容と料金、テーブル番号などの注文データ」とすることも、当業者が容易に為し得たことである。
したがって、相違点2の存在をもって本願発明の進歩性を肯定することもできない。

ウ.(相違点3)について
本願発明は、「バーコードリーダ」と「キーボード」の両方を具備することを要件とするものではなく、その何れか一方を具備していれば足りるものである。また、本願発明の「印刷メニュー」も、「バーコード」と「数字等の記号、文字など」の両方が表示されていることを必須とすものではなく、そのいずれかが表示されていれば足りるものである。
以上のことと、議論を単純化することを考慮し、ここでは、「キーボード」の点と印刷メニュー上の「数字等の記号、文字など」の表示の点は捨象し、引用発明に「入力手段に、『前記料理メニューなどの画像に連繋して出力される、その画像にタッチ入力した場合の信号』と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダを接続し、かつ、前記料理メニューの各料理の写真,イラストなどの画像と当該画像に対応するバーコードが表示された印刷メニューを前記ユーザーテーブルに配置しておき、前記オーダ入力を、前記タッチ画面をタッチして行うか、又は、前記バーコードリーダにより、前記印刷メニューの各料理メニューの画像に付帯したバーコードを読み取りすることにより行うかをユーザーが選択できるようにした」なる構成を具備するようにすることが容易といえるか否かについて検討する。
まず、上記「ア.(相違点1)について」の項で検討したように、引用発明の「オーダ入力手段」(注文端末)を「タッチ画面タイプ」のものとすることは、当業者が容易に為し得たことである。
次に、バーコードをバーコードリーダで読み取ることにより注文を行う技術は、原査定の拒絶の理由に引用された特開平2-240766号公報や特開平2-163872号公報にも示されているように、また、平成18年4月20日付けの意見書、及び平成18年9月15日付けの手続補正書(方式)において出願人(審判請求人)も自認しているように、周知である。そして、そのような周知の技術を使用する際には、「料理メニューの各料理の写真,イラストなどの画像と当該画像に対応するバーコードが表示された印刷メニューをユーザーテーブルに配置しておく」ようにすることも、当業者が当然に考慮することである。
また、コンピュータを使用するシステムにおいて、ユーザが複数の入力手段の中から適当なものを選択使用できるように、複数の入力手段を併用可能とすることも、原査定の備考欄に例示された特開平5-20341号公報、特開2000-172949号公報、特開平7-175863号公報にも示されるように、周知である。
さらに、引用発明に入力手段としてバーコードリーダを追加することを妨げる事情も見当たらない。
以上のことを勘案すれば、引用発明に「入力手段に、バーコードリーダを接続し、かつ、前記料理メニューの各料理の写真,イラストなどの画像と当該画像に対応するバーコードが表示された印刷メニューを前記ユーザーテーブルに配置しておき、前記オーダ入力を、前記タッチ画面をタッチして行うか、又は、前記バーコードリーダにより、前記印刷メニューの各料理メニューの画像に付帯したバーコードを読み取りすることにより行うかをユーザーが選択できるようにした」なる構成を具備するようにすることは、当業者が容易に推考し得たことといえる。
そして、その際、「バーコードリーダ」を「『前記料理メニューなどの画像に連繋して出力される、その画像にタッチ入力した場合の信号』と同じ信号を直接又は間接に出力させるもの」とすることも、当業者が当然に考慮することである。なぜならば、情報の入力に「タッチ画面」を使用する場合であっても、「バーコードリーダ」を使用する場合であっても、情報が入力された後の情報処理手段における情報処理内容は共通なのであるから、各入力手段から出力される信号、すなわち、情報処理手段へ入力される信号を同一のものとすべきことは、当然のことだからである。
以上のとおりであるから、引用発明に「入力手段に、『前記料理メニューなどの画像に連繋して出力される、その画像にタッチ入力した場合の信号』と同じ信号を直接又は間接に出力させるバーコードリーダを接続し、かつ、前記料理メニューの各料理の写真,イラストなどの画像と当該画像に対応するバーコードが表示された印刷メニューを前記ユーザーテーブルに配置しておき、前記オーダ入力を、前記タッチ画面をタッチして行うか、又は、前記バーコードリーダにより、前記印刷メニューの各料理メニューの画像に付帯したバーコードを読み取りすることにより行うかをユーザーが選択できるようにした」なる構成を具備するようにすることは、当業者が容易に為し得たことである。そして、このことは、取りも直さず、上記相違点3の克服が当業者にとって容易であったことを意味する。
したがって、相違点3の存在をもってしても、本願発明の進歩性を肯定することはできない。

なお、上記相違点3の克服容易性に関連し、審判請求人は、下記(ア)?(ウ)の主張をしているが、下記a.?c.の理由で採用できない。
(ア)「仮に、原審引例1の発明に、原審引例6,7のバーコードリーダによる入力手段を適用するとしても、当業者には、ボタンB1?B3による入力手段を残してバーコードリーダによる入力手段と併設させるか、それともボタンB1?B3による入力手段に代えてバーコードリーダによる入力手段のみにするかの選択が必要となり、また、併設させる場合も、そのボタンB1?B3による入力手段を原審引例2,4のようなタッチ画面による入力手段に代えた上で、更にバーコードリーダによる入力手段と併設させるようにするかまでも検討する必要があり、その際、タッチ画面によるタッチ入力が苦手な人をも考慮した上で併設する技術的思想が要求される。」(平成18年9月15日付け手続補正書(方式)の3.(3))
(イ)「前置報告では、『オーダ情報等を入力する装置(原査定の引例8?10参照)において、複数の入力手段を備えることは周知技術』と指摘されているが、ご指摘の入力装置は、いずれもオペレータ側(店舗側)の入力装置であって、本願発明におけるユーザー側、すなわち、レストランのテーブルに置かれた入力装置ではない。しかも、引例8?10の複数の入力装置は、タッチパネルとキーボードの複数の入力方式であって、バーコードリーダとタッチパネルの複数入力装置ではない。従って、ご指摘の周知技術を引例1?4の入力装置に適用しても本願発明の構成にはならない。」(平成20年9月16日付け回答書)
(ウ)「レストラン,飲食店のテーブルに置かれたユーザーが操作するオーダリング用の入力装置において、タッチパネルとバーコードリーダのいわばマルチ入力方式を採った装置は、本願発明装置が当業界(レストラン,飲食店業界)で初めてのものであって、当業者容易であるとは到底いえるものではない。」(平成20年9月16日付け回答書)
a.上記(ア)の主張について
上記原審引例1の発明(引用発明)に、原審引例6,7(特開平2-240766号公報、特開平2-163872号公報)のバーコードリーダによる入力手段を適用する際に考えられる選択肢はたかだか数とおりであり、その内のどの選択肢を採用するかは、システムを具現化する際の設計事項に過ぎないから、上記(ア)の主張の点をもって、本願発明の進歩性を肯定することはできない。
b.上記(イ)の主張について
原査定の引例8?10(特開平05-020341号公報、特開2000-172949号公報、特開平07-175863号公報)は、システムに複数の入力手段を備えることが周知であることを示すために例示されたものであり、本願発明の具体的入力手段やその用途が周知であることを示すために例示されたものではない。したがって、それらの文献の入力装置がレストランのテーブルに置かれた入力装置ではないことや、バーコードリーダとタッチパネルの組み合わせでないことは、本願発明の進歩性を否定した拒絶査定や前置報告書の論理が誤っていることを意味しない。
上記相違点3の克服が容易であることは、上述したとおりであり、上記(イ)の主張によっても、本願発明の進歩性を肯定することはできない。
c.上記(ウ)の主張について
出願前に、本願発明と同一のシステムが存在しなかったことは、本願発明が進歩性が有していること意味しないから、上記(ウ)の主張によっても、本願発明の進歩性を肯定することはできない。

(2)本願発明の効果について
本願発明の構成によってもたらされる効果は、引用発明及び上記各周知技術から当業者ならば容易に予測することができる程度のものであって、格別のものとはいえない。


5.むすび
したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-01-29 
結審通知日 2009-02-03 
審決日 2009-02-16 
出願番号 特願2001-189742(P2001-189742)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宮久保 博幸  
特許庁審判長 小曳 満昭
特許庁審判官 真木 健彦
田口 英雄
発明の名称 レストラン等におけるオーダリングサービスシステム  
代理人 原 慎一郎  
代理人 小泉 良邦  
代理人 樋口 盛之助  
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