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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B65H
管理番号 1196675
審判番号 不服2007-30464  
総通号数 114 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-11-09 
確定日 2009-04-30 
事件の表示 特願2003- 27231「ホースリール」拒絶査定不服審判事件〔平成16年 8月26日出願公開,特開2004-238116〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は,平成15年2月4日の出願であって,平成19年10月9日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,同年11月9日に拒絶査定不服審判請求がなされ,当審において平成20年6月6日付けで拒絶理由通知がなされたものである。

2.本願発明
本願の請求項1ないし8に係る発明は,平成19年8月3日付けの手続補正書により補正された明細書の,特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ,特許請求の範囲の請求項1に記載された発明(以下,「本願発明」という。)は,以下のとおりのものである。
「互いに連結される下部構成部材及び上部構成部材で本体が形成されたホースリールにおいて,前記両構成部材内にドラムを設ける一方,前記上部構成部材にホースの出入口を設け,前記両構成部材で形成された前記本体の対向する側面間に前記ドラムを回転自在に支持し,前記側面におけるドラムの支持位置の上部又は下部の少なくとも一方に,上下に延在する突条を設けたことを特徴とするホースリール。」

3.引用例の記載事項
当審の拒絶の理由に引用された登録実用新案第3027936号公報(以下「引用例」という。)には,次の事項が記載されている。
a.(11頁5?23行)
「本考案は,洗車,水まき等に使用するホースの収納及び使い勝手並びに作業効率の向上を考慮して改良した合成樹脂製ホースリール付き踏み台に関する。」
b.(11頁9?10行)
「このホースリール付き踏み台1は,踏み台にホースリールを格納して一体品とし,ホースの収納,洗車等の際の使い勝手及び作業効率の改良を図ったものである。ホースリール付き踏み台1は具体的には,踏み台部2とホースリール部3とから構成されている。踏み台部2は,外郭を構成する本体5と,この本体5の上側に着脱自在に取り付けられた蓋体6とから構成されている。本体5は,図5から図10に示すように,4枚の壁板によって筒状に,かつ,頭部(上部)を除去した裁頭四角錐状に形成されている。この本体5は,蓋体6が被せられた状態でその上に人が乗るため,壁面の厚みを増したり,補強用リブ(図示せず)を設けたりして,十分な強度が持たされている。本体5の4枚の壁板の下部にはそれぞれ切欠部7a,7b,7c,7dが設けられている。4枚の壁板のうち正面壁板5aの上部には,大きく切り欠いたホース取出し窓8が設けられている。後述の大巻取りドラム45に巻かれたホース55は本体5の内部からホース取出し窓8を介して外部に繰り出されるようになっている。本体5の裏面壁板5bの上部には,前記ホース取出し窓8よりも小さく形成されたホース取出し窓9が設けられている。後述の小巻取りドラム46に巻かれたホース55は本体5の内部からホース取出し窓9を介して外部に繰り出されるようになっている。」
c.(16頁3?5行)
「本体5の側面壁板5c,5dに設けられた支持体嵌合部11には,2つ並んで配設される各巻取りドラム45,46の両外側を回転可能に支持する2つの外側支持体48が設けられている。」
当該記載及び図面を参照すると,外側支持体は,実質的に,本体の側面壁板を構成するものであるから,巻取りドラムは,対向する外側支持体間すなわち本体の対向する側面間に回転自在に支持されているものである。
これら記載事項及び図示内容を総合し,本願発明の記載ぶりに則って整理すると,引用例には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されている。

「互いに連結される本体及び蓋体で踏み台本体が形成されたホースリール付き踏み台において,前記両構成部材内に巻取りドラムを設ける一方,本体にホース取出し窓を設け,前記両構成部材で形成された前記本体の対向する側面間に前記巻取りドラムを回転自在に支持し,前記側面に補強用リブを設けたホースリール付き踏み台。」

4.対比判断
4-1.対比
本願発明と引用発明とを対比すると,両者は,「ホースリール」に関するものである点で同じである。そして,その構造または機能からみて,引用発明の「巻取りドラム」は本願発明の「ドラム」に相当し,以下同様に,「本体」は「下部構成部材」に,「蓋体」は「上部構成部材」に,「踏み台」は「本体」に,「ホース取出し窓」は「出入口」に,それぞれ相当する。
また,引用発明の「補強用リブ」は,本願発明の「突条」と同義である(上記3.b参照)。
そこで,本願発明の用語を用いて表現すると,両者は次の点で一致する。
(一致点)
「互いに連結される下部構成部材及び上部構成部材で本体が形成されたホースリールにおいて,前記両構成部材内にドラムを設ける一方,前記構成部材にホースの出入口を設け,前記両構成部材で形成された前記本体の対向する側面間に前記ドラムを回転自在に支持し,前記側面におけるドラムの支持位置の上部又は下部の少なくとも一方に,上下に延在する突条を設けたホースリール。」

そして,両者は次の点で相違する(対応する引用例1記載の用語をかっこ内に示す)。
(相違点1)
本願発明は、上部構成部材(蓋体)にホースの出入口(ホース取出し窓)を設けたのに対し、引用発明は、下部構成部材(本体)にホースの出入口(ホース取出し窓)を設けた点。
(相違点2)
本願発明は,突条(補強用リブ)を側面におけるドラム(巻取りドラム)の支持位置の上部又は下部の少なくとも一方に,上下に延在するように設けたのに対し,引用発明は,突条(補強用リブ)を側面に設けるものの,具体的な構成が明らかでない点。

4-2.判断
上記相違点について判断する。
(相違点1について)
一般に,ホースリールにおいて,上部構成部材(蓋体)にホースの出入口を設けることは,本願出願前,周知の技術手段である。例えば,当審の拒絶の理由で通知した米国特許第6279848号明細書(図5,図8a,8b等参照)及び米国特許第6050290号明細書(図1,図7等参照)参照。
そうすると,下部構成部材(本体)に代えて上部構成部材(蓋体)にホースの出入口(ホース取出し窓)を設けることが格別困難であるとはいえないから,引用発明1に周知の技術手段を適用して,相違点1に係る本願発明の発明特定事項とすることは当業者が容易に想到し得た事項である。

(相違点2について)
引用発明には,「本体5は,蓋体6が被せられた状態でその上に人が乗るため,壁面の厚みを増したり,補強用リブ(図示せず)を設けたりして,十分な強度が持たされている。」と記載されている(上記3.b)。
そして,一般に,強度が必要な箇所を補強するために,上下に延在する突条(補強用リブ)を設けることは,本願出願前,周知の技術手段である。例えば,特開2000-345676号公報(4頁5欄【0023】段落,図6等),実願平4-93354号(実開平6-56176号)のCD-ROM(6頁【0010】段落,図1等)参照。
すなわち,本願発明のように,側面におけるドラムの支持位置の上部又は下部の少なくとも一方に,適宜上下に延在する突条を設けることは,当業者が必要に応じてなし得た程度のことにすぎない。
そうすると,引用発明に周知の技術手段を適用して、相違点2に係る本願発明の発明特定事項のようにすることは当業者が容易に想到し得た事項である。

そして,本願発明の作用効果も,格別のものでなく,引用発明及び周知の技術手段に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.むすび
以上のとおり,本願発明は,引用発明及び周知の技術手段に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
それゆえ,本願出願は,特許請求の範囲の請求項2ないし8に係る発明について検討するまでもなく,拒絶すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-02-09 
結審通知日 2009-02-17 
審決日 2009-03-03 
出願番号 特願2003-27231(P2003-27231)
審決分類 P 1 8・ 121- WZ (B65H)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 吉澤 秀明  
特許庁審判長 松縄 正登
特許庁審判官 佐野 健治
遠藤 秀明
発明の名称 ホースリール  
代理人 三好 千明  
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