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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G09B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G09B
管理番号 1197423
審判番号 不服2006-14655  
総通号数 115 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-07-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-07-07 
確定日 2009-05-15 
事件の表示 特願2002-128884「親子交流支援システムの管理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成15年11月14日出願公開、特開2003-323108〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 I.手続の経緯
本願手続の概要は、次のとおりである。
特許出願 平成14年 4月30日
拒絶理由通知書発送 平成17年12月14日
意見書・手続補正書提出 平成18年 2月13日
拒絶理由通知書発送 平成18年 3月 8日
意見書・手続補正書提出 平成18年 4月29日
当該手続補正を補正却下 平成18年 5月30日
拒絶査定謄本送達 平成18年 6月 7日
拒絶査定不服審判請求 平成18年 7月 7日
手続補正書提出 平成18年 8月 5日

II.平成18年8月5日付け手続補正についての補正却下の決定
[I]補正却下の決定の結論
平成18年8月5日付け手続補正を却下する。

[II]理由
1.本件補正の内容
平成18年8月5日付け手続補正(以下、「本件補正」という。)は、本願明細書の特許請求の範囲の請求項1を
「【請求項1】親自身のコミュニケーションの特性を修正するための自己改善の技法と、良好なコミュニケーションを行うためのコミュニケーション技法とについてそれぞれ基礎、応用、発展および仕上げなどのランク別にして、前記各技法の解説およびトレーニングの手順などを記録した複数の教材を用意しておき、前記教材を使って親に学習させることで、親子間での良好なコミュニケーションが行なえるよう支援する親子交流支援システムを管理する管理装置であって、
前記教材に関する情報を記憶した記憶手段(4)と、
この記憶手段(4)に記憶された前記教材に関する情報から必要な教材が検索されることで、検索された教材に関する情報を出力する出力手段(3)とを有していることを特徴とする親子交流支援システムの管理装置。」と補正するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであると認められるので、以下に、本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)について、独立特許要件の検討を行う。

2.引用例
原査定の拒絶の理由に引用された特開2001-296789号公報(以下、「引用例」という。)には、次の発明が記載されている。

「【請求項1】教材を受信するユーザーのユーザー端末がネットワークを介して教材の管理を行う教材サーバーに接続され、
前記教材サーバーは、
予め用意された教材を記憶する教材記憶手段と、
前記教材と前記ユーザー端末の対応を表す個別情報を記憶する個別情報記憶手段と、
前記個別情報を基に、選択可能な教材の教材情報を前記ユーザー端末に送信する教材情報送信手段とを備え、
前記ユーザー端末は、
前記教材情報に基づき教材を選択した選択情報を前記教材サーバーに送信する選択情報送信手段を備え、
前記教材サーバーは、
前記選択情報に基づき前記教材記憶手段から教材を検索して前記ユーザー端末に配信をする教材配信手段を備える教材配信システム。」(以下「引用発明」という。)

3.対比・判断
本願補正発明と引用発明を対比する。
引用発明の「予め用意された教材」が本願補正発明の「複数の教材」に相当するところであり、引用発明の「教材配信システム」も本願補正発明の「親子交流支援システム」もともに「予め用意された複数の教材を使って行う学習のための支援システム」であるといえ、ここで、引用発明の「教材サーバー」は教材配信システムにおいて教材の管理を行うものであるから、引用発明の「教材サーバー」と本願補正発明の「管理装置」は、ともに「予め用意された複数の教材を使って行う学習のための支援システムを管理する管理装置」であるといえる。
そして、引用発明の「前記教材と前記ユーザー端末の対応を表す個別情報」は「教材に関する情報」であるといえるから、引用発明の「前記教材と前記ユーザー端末の対応を表す個別情報を記憶する個別情報記憶手段」は、本願補正発明の「教材に関する情報を記憶した記憶手段(4)」に相当する。
また、引用発明の「前記個別情報を基に、選択可能な教材の教材情報を前記ユーザー端末に送信する教材情報送信手段」は、前記個別情報記憶手段に記憶された個別情報に基づいて、教材の中からユーザーが選択可能な教材を検索し、検索された教材の教材情報をユーザ端末に送信するものであるから、本願補正発明の「この記憶手段(4)に記憶された前記教材に関する情報から必要な教材が検索されることで、検索された教材に関する情報を出力する出力手段(3)」に相当する。

したがって、両者はともに
「予め用意された複数の教材を使って行う学習のための支援システムを管理する管理装置であって、
前記教材に関する情報を記憶した記憶手段(4)と、
この記憶手段(4)に記憶された前記教材に関する情報から必要な教材が検索されることで、検索された教材に関する情報を出力する出力手段(3)とを有している管理装置。」の発明である点で一致する。

一方、次の点で相違する。
本願補正発明は、「管理装置」が管理する「複数の教材」が「親自身のコミュニケーションの特性を修正するための自己改善の技法と、良好なコミュニケーションを行うためのコミュニケーション技法とについてそれぞれ基礎、応用、発展および仕上げなどのランク別にして、前記各技法の解説およびトレーニングの手順などを記録した複数の教材」であって、「教材を使って親に学習させることで、親子間での良好なコミュニケーションが行なえるよう支援する親子交流支援システム」を管理するものであるのに対し、引用発明の「教材サーバー」が管理する教材及びシステムはこのようなものでない点。

相違点について検討するに、予め用意された複数の教材を使って行う学習のための支援システムにおいて、学習する対象者をどうするか、また、それに必要な教材をどのようなものにするかは、学習目的に応じて適宜選択できる事項にすぎず、学習する対象者や教材の内容が異なることにより、システムの管理装置としての技術的構成に格別の変更が必要とされるものではないから、引用発明の教材配信システムにおいて、教材の内容を親の学習用のものにするとともに、教材サーバーの個別情報記憶手段に記憶する情報を前記親の学習用教材の教材情報として、上記相違点に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは当業者が容易に成し得たものと認められる。

また、本願発明の効果についても、当業者が容易に予測し得るものであって格別のものとはいえない。
なお、請求人は親の学習効果についての主張をするが、主張される効果はその教材を用いることによるものであるところ、当該効果が技術上の効果といえるかはさておき、本願明細書の段落【0028】等の記載に照らせば、教材自体は本願発明の「管理装置」とは別に予め用意されている複数のビデオ教材などであって、これを用いることにより得られる親の学習効果は本願発明の管理装置とは直接関係しないものであるから、請求人が主張する効果について本願発明の「管理装置」が奏する効果と認めることはできない。

したがって、本願補正発明は、引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

4.むすび
よって、本件補正は、平成14年法律第24号改正附則第2条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項で準用する同法第126条第4項の規定に違反するので、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

III.本願発明について
1.本願発明
平成18年8月5日付けの手続補正は上記のとおり却下され、また、平成18年4月29日付けの手続補正も却下されているので、本願の請求項に係る発明は、平成18年2月13日付け手続補正書により補正された本願特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項によって特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「【請求項1】親自身のコミュニケーションの特性を修正するための自己改善の技法と、良好なコミュニケーションを行うためのコミュニケーション技法とについてそれぞれ基礎、応用、発展および仕上げなどのランク別にして、前記各技法の解説およびトレーニングの手順などを記録した複数の教材を用意しておき、前記教材を使って親に学習させることで、親子間での良好なコミュニケーションが行なえるよう支援する親子交流支援システムを管理する管理装置であって、
前記教材に関する情報を記憶した記憶手段(4)と、
必要な教材が検索されることで、検索された教材に関する情報を出力する出力手段(3)とを有していることを特徴とする親子交流支援システムの管理装置。」

2.判断
本願発明は、上記本願補正発明において「この記憶手段(4)に記憶された前記教材に関する情報から」との限定事項を欠くものであり、本願発明にさらに限定を加えたものである本願補正発明が上記II.[II]3.での検討のとおり、上記引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであるから、本願発明が同様の理由により上記引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであることは明らかである。

3.むすび
したがって、本願発明は、上記引用例に記載された発明に基いて当業者が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-03-05 
結審通知日 2009-03-10 
審決日 2009-03-25 
出願番号 特願2002-128884(P2002-128884)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G09B)
P 1 8・ 121- Z (G09B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大山 栄成小野 忠悦  
特許庁審判長 稲積 義登
特許庁審判官 服部 秀男
三橋 健二
発明の名称 親子交流支援システムの管理装置  
代理人 千葉 茂雄  
代理人 千葉 茂雄  
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