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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 B31B 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 取り消して特許、登録 B31B |
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管理番号 | 1200791 |
審判番号 | 不服2007-19218 |
総通号数 | 117 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2009-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-07-09 |
確定日 | 2009-08-06 |
事件の表示 | 特願2004-254276「熱可塑性樹脂の袋を製造、充填する装置」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 1月13日出願公開、特開2005- 7894、請求項の数(10)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本願は,平成12年5月8日に出願した特願2000-174433号の一部を平成16年9月1日に新たな特許出願としたものであって,平成19年4月2日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,同年7月9日に拒絶査定不服審判請求がなされるとともに,特許請求の範囲を対象として,同年8月8日付けで手続補正がなされたものである。 第2.平成19年8月8日付けの手続補正についての却下の決定 〔補正の却下の決定の結論〕 平成19年8月8日付けの手続補正(以下,「本件補正」という)を却下する。 〔理由〕 1.本件補正の概要 本件補正は,請求項1を次のとおりにする補正を含むものである。 「【請求項1】 熱可塑性樹脂のインフレートフィルムウエブ(5)を前方に間欠的に引き、そしてインフレートフィルムウエブを、その前端に横方向の底側溶着部(60)を作り且つ把持搬送機構(26)より上でインフレートフィルムウエブを切断して袋(21)にする横方向溶着横方向切断機構(15)の中に上下方向に垂らして供給するための前方引きユニット(6)を有し、前記把持搬送機構(26)は、切断された袋の上部分を把持して袋を充填ステーションに向かって水平方向に搬送する、熱可塑性樹脂の袋を製造、充填する装置において、 壁(62)と、この壁の上方又はこの壁の頂部領域に設けられたブローエアノズル(61)と、を有し、前記ブローエアノズル及び前記壁は、インフレートフィルムウエブの供給経路に対して、インフレートフィルムウエブと前記壁との間の隙間に吹き込まれたブロー空気がインフレートフィルムウエブの前進端を導いてインフレートフィルムウエブを伸ばすように配置されると共に、前記ブロー空気が前記前進端を、前記底側溶着部を冷却するために前記供給経路の下端領域に配置された冷却装置まで前記供給経路に沿った袋の長さにわたって案内するように配置され、前記冷却装置は、第1の一対の冷却用ジョー(70,72)を有し、前記壁(62)は可撓性ウエブで作られ且つ前記供給経路に沿って張られ、 前記第1の一対の冷却用ジョー(70,72)のうちの少なくとも一方は、前記底側溶着部(60)に向けられたブローエアノズル(73,74)を備え、且つ、インフレートフィルムウエブの前進端を前記第1の一対の冷却ジョーに間に受入れるために揺動することを特徴とする装置。」 2.新規事項追加禁止要件 前記補正後の請求項1に記載された「前記第1の一対の冷却用ジョー(70,72)のうちの少なくとも一方は、前記底側溶着部(60)に向けられたブローエアノズル(73,74)を備え、且つ、インフレートフィルムウエブの前進端を前記第1の一対の冷却ジョーに間に受入れるために揺動する」は,一対の冷却用ジョー(70,72)の一方のみが揺動するものに限らず,一対の冷却用ジョーがともに揺動するものを含むことを意味するところ,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面(以下,「当初明細書等」という)には,冷却用ジョー(70,72)については,以下の記載があるだけで,一対の冷却用ジョー(70,72)がともに揺動することについては記載されておらず,かつ,当初明細書等の記載から自明なことであるともいえない。 「前記ジョーは定置ジョー(70)と、プライヤーのように揺動可能なジョー(72)と、を含む請求項1乃至3の何れか1項に記載の装置。」(【請求項4】) 「インフレートフィルムウエブ5の前端が下降して冷却ジョー70の領域内に入るとすぐに、ブラケット67に枢動可能に取付けられた空気シリンダー71が、ジョー72を定置ジョー70の方向に揺動させる。ジョー70、72はそれぞれブローエアノズル73、74を備え、ブローエアノズル73、74は冷却空気を溶着部60に吹き付ける。吹き付ける際、ジョー72は、両方のジョーが溶着部60に触れない程度にのみ定置ジョー70に近づき、かくして、ジョーが溶着部60に接着するのを防止する。」(段落【0023】) したがって,請求項1の補正は,当初明細書等に記載した事項の範囲内においてなされたものではない。 3.むすび 以上のとおりであるから,本件補正は,特許法第17条の2第3項の規定に違反するので,同法159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3.本願発明について 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の各請求項に係る発明は、平成18年9月5日付けの手続補正書により補正された明細書,特許請求の範囲又は図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1?10に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。 そして、本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2009-07-23 |
出願番号 | 特願2004-254276(P2004-254276) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(B31B)
P 1 8・ 561- WY (B31B) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 白川 敬寛 |
特許庁審判長 |
千馬 隆之 |
特許庁審判官 |
熊倉 強 谷治 和文 |
発明の名称 | 熱可塑性樹脂の袋を製造、充填する装置 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 西島 孝喜 |
代理人 | 大塚 文昭 |
代理人 | 箱田 篤 |
代理人 | 宍戸 嘉一 |
代理人 | 小川 信夫 |